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QB「マサムネのきれあじをきみらのからだであじわうといい!」 2 アポロンの世界~ガーディアンの世界

2011/08/08 05:00 | CM(9) | その他 夏休みSS劇場
シリーズ:QB「マサムネのきれあじをきみらのからだであじわうといい!」


100[saga]:2011/06/28(火) 19:54:53.09 ID:bRtImMG10
--- 天の柱 ---

まどか「ここの景色はいつ見ても綺麗だね」

杏子「巨人族の世界に行く時にゃ、
 そんな事を考える余裕もなかったけどな」

マミ「今はのんびりと歩きましょうよ。折角の景色なんですもの」

ほむら「それも悪くないわね」

杏子(肉食いてぇ・・・)グゥゥ

まどか(お腹空かした顔だ・・・)



ほむら「このドアの先が第4の世界ね」

まどか「そういえば、このまま第5、第6の世界にも行けるのかな」

マミ「あっちにもドアがあるわ。行ってみましょうか」

杏子(マミのヤツ、余計な事を・・・)グゥゥ



マミ「駄目だわ、どうやっても開かない」

ほむら「何か開けるための条件でもあるのかしらね」

まどか「素直に第4の世界に行ってみようか」

杏子「そうだな。早く行こうぜ」ガチャ



 ドアの先に見えたのは、再び緑の草原。
そしてその先にそびえ立つ、大きな宮殿。

 ガラスで造られているかのような綺麗な建築物に、
少女達は心奪われていた。

 誰が言い出すでもなく、皆がそこへ向けて歩き出す。



101[saga]:2011/06/28(火) 19:55:25.77 ID:bRtImMG10
http://www.nicovideo.jp/watch/sm11623150

--- アポロンの宮殿 ---

まどか「すごい建物だね・・・」

マミ「綺麗・・・」

杏子「はん、悪趣味だよ、こんなの」

ほむら「とはいえ、これほどの建築物を建てる事が出来るなんて、
 ここの主はよほど力のある人物だわ」

男「あなた方がアシュラを倒した旅の方ですか?」

マミ「え、ええ。そうですけれど?」

男「あなた方をお待ちしておりました。あなた方がアシュラを
 倒したという噂は、この世界にも広まっております」

まどか「えへへ、なんか照れちゃうね」

男「ここは新しき神、アポロン様の宮殿。
 アポロン様も、あなた方の到着をお待ちしておりました」

杏子「新しき神・・・?」

男「はい。アポロン様は慈悲深き神。
 世界を支配しようなどという考えとは無縁のお方です」

男「ささ、アポロン様のもとへお越し下さいませ・・・」



杏子「どう思う?」

ほむら「世界を支配しようと思っていない人物が、
 これほどの宮殿に住んでいる。何か矛盾を感じるわ」

まどか「それだけみんなから慕われてるって事かもしれないよ?」

マミ「私も鹿目さんと同感かな。私達の存在を知っていたのなら、
 ソウルジェムの事も知っているはず。こんな回りくどい事をしないで
 不意打ちでも襲い掛かって来ていると思うわ」

杏子「アタシの勘じゃ、どうも新しい神ってのが胡散臭い」

マミ「それじゃあ、念のためにいつでも戦えるようにしておきましょう」


102[saga]:2011/06/28(火) 19:55:53.13 ID:bRtImMG10
 その人物は玉座に座っていた。

 少女達はその姿を見て戦慄する。
先の戦いで撃破したアシュラの顔と、
その人物の顔は瓜二つであったためである。

 だが・・・



アポロン「ようこそ、アシュラを倒し世界を救った英雄達よ」

杏子「・・・・・」

アポロン「驚いているようだね、無理もない。まずは僕の事から話そうか」

アポロン「僕達はインキュベーターと呼ばれる種族だ。
 僕の同族は数こそ少ないが、世界中に居るのさ」

アポロン「その中の1人が、ソウルジェムを偶然に手に入れ、新しい神を名乗った。
 それがアシュラの正体だったんだよ」

ほむら「インキュベーター・・・」

アポロン「そう。本来のインキュベーターは、争い事など好まない
 平和的な種族だったんだ。だが、アシュラは道を踏み外してしまった」

アポロン「彼の野望を止めてくれた事に礼を言いたい。
 これは僕からの気持ちだよ」

 - 防御のソウルジェムを手に入れた -

まどか「なんで、これを私達に?」

アポロン「僕は十分な力を持っているからさ。過ぎた力はいらないよ」

マミ「・・・ありがとうございます」

アポロン「まだこの世界にも、たくさんのソウルジェムが眠っているらしい。
 それについて、僕に伝わってきた伝説を教えよう」

アポロン「ひとつは土の中に風が吹くところ・・・」

アポロン「ひとつは水の中で炎が燃えるところ・・・」

アポロン「ひとつは明るい闇があるところ・・・」

アポロン「君達なら、この謎も解き明かす事が出来るだろう。
 幸運を祈っているよ」


103[saga]:2011/06/28(火) 19:56:28.46 ID:bRtImMG10
杏子「案外いいヤツなのかな・・・」

まどか「インキュベーターだったっけ?
 平和的な種族って言うだけあって、あの人の喋り方はとても優しかったね」

杏子「そうかぁ?まあ、王様ってのは皆あんなのかね」

ほむら(だからこそ怪しい・・・けれど、私達にここまでして
 ヤツに何のメリットがある?)

マミ「暁美さん、そんな難しい顔しちゃって。
 折角の美人が台無しよ」ツンツン

ほむら「あなたに褒められてもあまり嬉しくないわ」シッシッ

まどか「ソウルジェムと言えば、この世界にはいくつあるんだろう?」

マミ「どれどれ・・・」

 - この世界に残るソウルジェムはあと 9 -

杏子「この世界にも結構あるんだな」

マミ「さっそく探しましょう・・・と言いたいところだけど、
 ずっと休んでいなかったし、どこかの街でお休みしたいわ」

ほむら「賛成ね。能力を発動させるのも、限界が来ているわ」

杏子「ハラへった」

まどか「それじゃあ、まずは街を探すところから始めようか!」


104[saga]:2011/06/28(火) 19:57:04.15 ID:bRtImMG10
--- 山の村 ---

 アポロンの神殿に居た人物から得られた情報により、
少女達は草原を越え、山のふもとにあるこの街に辿りついていた。
さすがに全員の顔には疲労の色が濃く出ていたため・・・



杏子「ひー、もう足がパンパンだよ・・・」

マミ「ソウルジェムの伝説は気になるけれど、
 さすがに今日はのんびりしましょうか」

ほむら「・・・・・・」

まどか「ほむらちゃんが立ったまま寝てる!おっきろ~!」ドン

ほむら「っ!・・・何かしら」ファサッ

マミ「あらあら、疲れているのね。すぐに宿へ向かいましょう」



まどか「わぁ、綺麗なお部屋!」

マミ「砂漠の街はひどかったものね。やっと落ち着いて休めそう」

ほむら「・・・・・・」ボフッ

杏子「やっぱり魔力の使いすぎは疲れるんだろうな。
 アタシもすっげぇ腹減ったし。なんか食べてくるよ」

マミ「あら、それなら私もご一緒させて?佐倉さん」

まどか「私も眠いので、お先に寝ちゃいますね。
 行ってらっしゃい、杏子ちゃん、マミさん」

杏子「おーう、お休み~」トコトコ

マミ「それじゃあ、2人のためにお弁当でも買ってくるわね。
 お休みなさい、鹿目さん」バタン



まどか「今のうちに・・・」ゴソゴソ


105[saga]:2011/06/28(火) 19:57:37.95 ID:bRtImMG10
 きょうこは サンダーで
 おおめだまたちを こうげき
 おおめだまたちに 234のダメージ
 3たい たおした


マミ「・・・あなたの言う”何か食ってくるよ”の何かって
 魔物の肉だったのね・・・」

杏子「そうだよ?くーかい?」

マミ「いえ・・・遠慮しておくわ」

杏子「変なヤツ」モグモグ

マミ「私は街に戻って、食事してくるわね」ハー

杏子「ペッペッ、まっじいこの肉!口直しにアタシも着いてくよ」

マミ「最初からそうしましょうよ・・・」

杏子「あ、能力が変わったら小さくな~れの魔法を忘れちまった。ま、いいか」

マミ「もう使う事もないでしょうしね」



まどか「お~い!杏子ちゃん、マミさ~ん!」

マミ「あら、鹿目さん。やっぱりお腹が空いたの?」

まどか「てへへ・・・」

杏子「じゃ、みんなで食いに行くか!」


106[saga]:2011/06/28(火) 19:58:07.38 ID:bRtImMG10
ほむら「・・・ハッ!」ガバッ

ほむら「・・・不覚。寝てしまったのね」

ほむら「・・・」シーン

ほむら「もう一眠り・・・」



杏子「食った食った~!」ガチャ

マミ「こら、暁美さんが寝ているのよ。静かにしなさい」

まどか「お弁当、ここに置いておけばほむらちゃんも気付くよね」

マミ「そうね。さて、私達も寝ましょうか」

ほむら(・・・・・・)



まどか「くかー」

杏子「くかー」

マミ「くかー」

ほむら「・・・・・・」モグモグ

ほむら(あなたの優しさがお腹に染みるわ、まどか)

ほむら(私はあなたの体の中心でお礼を叫ぶわ)

ほむら(ちいさくな~れの魔法書っと・・・)ゴソゴソ

ほむら(・・・・・・)ゴソゴソ

ほむら(・・・・・・)ゴソゴソ

ほむら「・・・なん・・・だと・・・」ゴソゴソ


107[saga]:2011/06/28(火) 19:58:38.29 ID:bRtImMG10
まどか「ふわぁ~・・・」

マミ「あら、お早う。鹿目さん」

杏子「くかー」

ほむら「・・・・・・」ギンギン

まどか「ほむらちゃん・・・目、真っ赤だよ?」

マミ「探し物をしていたんですって。小さくな~れの魔法書を
 なくしちゃったとか・・・」

まどか「ああ、あれだったら捨てちゃった!
 お店に持っていったけど、1ケロだったよ!」

ほむら「な!」

マミ「あらあら、どうしてそんな事を?」

まどか「だってアポロンさんも言ってたもん!過ぎた力を持っては駄目だって!」チラ

ほむら「・・・・・・」プルプル

まどか「それに、杏子ちゃんは小さくな~れを暗記してたから、
 もういらないかなって」チラッ

ほむら「・・・・・・」プルプル

マミ「あらら、佐倉さんは昨日、小さくな~れを忘れちゃったって
 言ってたわよ」

まどか「えぇ~!」

マミ「けど・・・確かにアポロンさんの言う通りかもね。私達がうっかり
 小さくな~れを落としたりして、悪い奴に取られたら大変だものね」

ほむら「・・・あなたを大切に思う人の事も考えて!」ガタッ

マミ「ひっ」ビクッ

まどか「ごめんね、ほむらちゃん。ずっと探させちゃって・・・
 もう嫌いになっちゃったよね・・・」

まどか(やっぱり捨てて正解だった・・・)

ほむら「あなたが謝る必要なんてないわ。まどか」ファサッ

マミ(何なのコレ・・・)


108[saga]:2011/06/28(火) 19:59:07.14 ID:bRtImMG10
杏子「くかー」

まどか「さて、朝のお散歩ついでに情報集めに行ってきます!」

マミ「あr
ほむら「私も一緒に行くわ」

マミ「コホン、それなら私もご一緒させて?」

まどか「わーい、みんなでお散歩だ!」

マミ「佐倉さんを起こしても悪いし、3人で行きましょうか」



まどか「おはようございます!」

男「おう、お早う!見ない顔だな、旅人かい?」

まどか「はい!これこれこういうわけで・・・」

男「母ちゃんを捜しているのか。そういや、お前さんって
 たっくんの母ちゃんに似ているな」

まどか「たっくん?」

男「ああ、この村に住んでいる坊主さ。母ちゃんは仕事だかで
 よく留守にするもんだから、父ちゃんと2人でここに住んでいるんだが・・・」

男「最近、父ちゃんの体の具合が悪くてな。
 たっくんが看病してたんだけど、なかなか良くならないんだ」

マミ「暁美さんのケアルで治せないかしら」

ほむら「そうね、試してみる価値はあるわ」

まどか「おじさん、色々とありがとうございます」

男「おう、こっちの話ばっかりして悪いな。
 なんか分かったら、知らせるからまた来てくれよ」


109[saga]:2011/06/28(火) 19:59:37.82 ID:bRtImMG10
まどか「ごめんくださ~い」ガチャ

マミ「・・・普通はノックからするものよ、鹿目さん」

ほむら「病気で倒れていたら出て来れないでしょう。
 あなたはどこまで愚かなの、巴マミ」

マミ「ひ、ひどい」グスッ

男「ゴホゴホ・・・どちらさまですか?」

ほむら「挨拶代わりにこれをどうぞ。ケアル!」キュイーン

男「おや、随分と体が楽に・・・見知らぬ方、どうもありがとう」

マミ「いえいえ。旅をしているもので、このくらいなら何てこと・・・」

男「旅人さんでしたか。あの、無理を承知でお願いをしたい事があるのですが」

まどか「なんですか?」

男「息子のタツヤが、私のために山の洞窟へ薬草を取りに行ったきり
 帰って来ないのです。それが心配で心配で・・・」

ほむら「この村の北側に見えた洞窟かしら」

男「はい、そこで間違いないです。よろしければ、タツヤを連れ帰って
 来ては頂けないでしょうか。少しならば、お礼も出せますので・・・」


110[saga]:2011/06/28(火) 20:00:09.15 ID:bRtImMG10
マミ「お礼なんて結構ですよ。人助けのためならば、
 この正義の味方、巴マミにお任せを!」ドヤッ

まどか「・・・・・・」

ほむら「・・・・・・」ニヤニヤ

マミ「・・・・・・」カァァ

男「そうおっしゃって頂けるなら、私にとっては本当に正義の味方ですよ」ニコニコ

マミ「ごめんなさい、忘れて下さい・・・」

男「それでは、よろしくお願い致します。
 せめて、とびきりの料理を作ってお待ちしておりますから」

まどか「はい、任せておいて下さい!」

ほむら「正義の味方、暁美ほむらにお任せを」ニヤニヤ

マミ「・・・らめぇぇぇ」カァァ



ほむら「・・・という訳なの」

杏子「そっか、それじゃ頑張るか!なんたって、正義の味方だからな」ニヤニヤ

マミ「・・・・・・」

まどか「みんな!マミさんをいじめるなんてあんまりだよ!」

マミ「・・・鹿目さん・・・」グスッ

まどか「いじめなんて最低だよ!私達、正義の味方なんだよ!」ニヤニヤ

マミ「・・・ちょっと全員、そこに並んでくれるかしら」ジャキッ

三人「「ごめんなさい」」


111[saga]:2011/06/28(火) 20:00:35.38 ID:bRtImMG10
--- 山の洞窟 ---

まどか「なんだかこの洞窟、風が強いね」

ほむら「風が通り抜けているのかしら。ヒューヒュー音がするわ」

杏子「もしかして”土の中に風が吹くところ”ってここじゃねえか?」

マミ「佐倉さん、それは名推理ね」

杏子「だろ?」

ほむら「佐倉杏子が知能派だなんて・・・」ボソッ

杏子「・・・後でツラ貸しな」

まどか「ま、まぁまぁ・・・まずは、たっくんを探してから
 ソウルジェムも探してみようよ!」

マミ「そうね。なんたって私達は正義の味方だもの」ギリッ

ほむら「・・・怒るくらいなら言わなければいいのに」ボソッ

マミ「誰のせいよ!」

ほむら「敵が2人も増えてしまったわ」ファサッ

まどか「涼しそうに言わないでよ、ほむらちゃん・・・」

ほむら「巴マミの怒りの矛先はあなたにも向いているのを忘れないで」ボソボソ

まどか「あ・・・そうだった・・・どうすればいいかな・・・?」ボソボソ

ほむら「巴マミは誰かに頼られると、すぐに怒りなど忘れる」ボソボソ

まどか「そんなのでいいの?・・・根拠は・・・?」ボソボソ

ほむら「統計よ」ボソボソ


112[saga]:2011/06/28(火) 20:01:16.48 ID:bRtImMG10
 マミさんは サブマシンガンで
 カメレオンたちを こうげき
 カメレオンたちに 235のダメージ
 3たい たおした

まどか「マミさんすごい!敵をやっつけるマミさんに
 私、憧れているんです!」マドマド

マミ「もう、見世物じゃないのよ。危ない事をしているって自覚は
 持って欲しいわ」テレテレ

杏子「もうマミのヤツ、機嫌治ったんだ・・・」

ほむら「ここまで単純だったとはね・・・」ボソッ

ほむら「あ、カメレオンが肉を落としたわ。佐倉杏子、あれはあなたの物よ」

杏子「うめぇ」モグモグ

ほむら(佐倉杏子はこれで機嫌を治すでしょう。
 さすがは感情の魔術師、暁美ほむら)

まどか「ほむらちゃん、さすがだね。全部ほむらちゃんの言った通りだよ」ボソボソ

ほむら「私に出来ない事なんて何もないわ」ファサッ

ほむら「あ」ピコーン

ほむら「まどか、あなたが小さくな~れを捨てた事を私は忘れてないわ」

まどか「そっか~、じゃあ忘れて」スタスタ

ほむら「まどか!行かないで!」



まどか「わぁぁぁぁ・・・」ヒューン

ほむら「まどか!」

マミ「どうしたの!」

杏子「え、何?」



三人「「わぁぁぁぁ・・・」」ヒューン

113[saga]:2011/06/28(火) 20:01:42.81 ID:bRtImMG10
まどか「いたたた・・・みんな、大丈夫?」

マミ「ええ、何とか・・・」

杏子「下り坂になってたのか・・・まさか全員で滑り落ちるなんてな」

ほむら「坂というより崖みたいね。とても上れそうにないわ」

タツヤ「姉ちゃ!」

ほむら「・・・・・・乳児?」

タツヤ「姉ちゃ!姉ちゃ!」

マミ「えっと・・・君がたっくんかな?」

タツヤ「ウン!」

杏子「どう見ても2歳児くらいだぞ・・・村のヤツらも止めろよ・・・」

タツヤ「パパ!パパ!やくそう!」

まどか「言ってる事からすると、あの家のおじさんの
 息子さんなんだろうね。たっくん、一緒に帰ろうか」

タツヤ「ろぼ!ろぼ!」

ほむら「ろぼ?」



杏子「あ~・・・出口が見えるけど・・・」

マミ「ロボットいるわね・・・」

ほむら「山の神、ですって」パラパラ

まどか「神様がロボットだったり、出口を通せんぼしてたり・・・」

ほむら「突っ込みどころしかないわね、この世界」

タツヤ「ろぼ!アハハハ、ろぼ!」


114[saga]:2011/06/28(火) 20:02:09.94 ID:bRtImMG10
 やまのかみは サブマシンガンで
 マミさんを こうげき
 マミさんに 84のダメージ

マミ「痛っ!・・・やってくれるわね」ジャキッ

 マミさんは サブマシンガンで
 やまのかみを こうげき
 やまのかみに 105のダメージ

山の神「!!??」



杏子「何してんだアイツら」

ほむら「お互いに譲れないものがあるのよ」

まどか「マミさん、頑張って!」



タツヤ「マミ!マミ!」

 たっくんは キックで
 やまのかみを こうげき
 やまのかみに 298のダメージ

 やまのかみは たおれた


115[saga]:2011/06/28(火) 20:02:37.21 ID:bRtImMG10
ほむら「は?」

マミ「ちょっと!なんて事するの!」

まどか「マミさん、落ち着いて!」

杏子「2歳児のキックすげぇ・・・」

タツヤ「マミマミ!」

マミ(マミマミ)

ほむら(何で機嫌を治すの・・・)

まどか「でも良かったね!これで帰れるよ!」

杏子「そうだな!さぁて、ご馳走が待ってるぞ~!」

ほむら「今の戦闘で”サイコブラスト”を覚えたわ」ホクホク

マミ「待って。山の神の残骸に、ソウルジェムが混じってるわ」

 - 力のソウルジェムを手に入れた -

 - 素早さのソウルジェムを手に入れた -

 - 魔力のソウルジェムを手に入れた -


116[saga]:2011/06/28(火) 20:03:05.74 ID:bRtImMG10
--- 山の村 ---

タツヤ「パパ!パパ!」

男「タツヤ!無事で良かった・・・皆さん、本当にありがとうございました」

マミ「いえいえ、お役に立てて良かったです」

杏子「なあなあ、メシまだ~?」

ほむら「やめなさい、佐倉杏子。はしたない」

男「もうすぐに出来ますよ。よろしければ、少しお待ちになって下さい」

まどか「いい匂いがするね。ご飯、楽しみだな~」



詢子「ただいま~」ガチャ



まどか「え?」



男「おお、君も帰ってきてくれたのかい。詢子」

タツヤ「ママ!ママ!」


117[saga]:2011/06/28(火) 20:03:33.42 ID:bRtImMG10
詢子「あ・・・まどか達も来ていたのか・・・」

まどか「ママ・・・どういう事なの?」



 ╾╾╾╾ごめんな、アタシはまだやる事があるんだ╾╾╾╾



詢子「ああ、これは・・・そのな・・・」

まどか「・・・たっくんのママって・・・」



 ╾╾╾╾そういや、お前さんって たっくんの母ちゃんに似ているな╾╾╾╾



詢子「そうだな、そんな様な事を・・・」

まどか「・・・こんなのって・・・」



まどか「~~~!!!」ダッ

詢子「お、おい!まどか?」ダッ

ほむら「まどか!」

マミ「鹿目さん!」

杏子「マジかよ・・・」


118[saga]:2011/06/28(火) 20:04:09.79 ID:bRtImMG10
詢子「待てって!」

まどか「来るな!!」

詢子「っ!」



まどか「見損なったよ!家に帰れないってこういう事だったの!
 何が正義の味方だよ!!」



まどか「・・・私とパパが・・・どんな気持ちで・・・」

詢子「おい、落ち着いて話を・・・」

まどか「もう親とも思わない!二度と私の前に現われないで!!」ダッ

詢子「おい!まどか!!」


119[saga]:2011/06/28(火) 20:04:39.24 ID:bRtImMG10
杏子「アイツ、どこに行っちまったんだ?」

マミ「ひどく興奮してたわ・・・無理もないけれど・・・」

ほむら「まどか・・・急いで探しましょう!」



マミ「あ、あの!」

女「はい?」

マミ「私達くらいの女の子、見かけませんでしたか?」

女「あら、あなた達の知り合い?泣きながら港町の方へ走っていったわよ」

ほむら「港町ってどこなの?」

女「ここから南の方よ。知り合いなら、早く追いかけてあげて」

ほむら「まどか・・・!」ダッ

杏子「オイ!お前まで・・・待てって!」ダッ

マミ「あ、あの、ありがとうございました!」ダッ



 心配そうに見つめる女性の視界に、走り出す3人の少女。
すっかり辺りは一面の闇であったが、
大切な友人を放っておくわけにはいかない。



 その港町が見える頃には、空はうっすらと明るくなっていた。


120[saga]:2011/06/28(火) 20:05:05.83 ID:bRtImMG10
--- 港町 ---

ほむら「・・・・・・」ゼーゼー

杏子「やっと追いついたよ・・・」ゼーゼー

マミ「・・・あ・・・あれ・・・」ゼーゼー



まどか「・・・・・・」

ほむら「まどか・・・」

まどか「・・・あ、ほむらちゃん・・・私・・・」

ほむら「・・・・・・」

まどか「・・・パパに何て言おう・・・」

ほむら「まどか、落ち着いて詢子さんの話を・・・」

まどか「やめて!」



ほむら「まどか・・・?」

まどか「・・・お願い・・・今はあの人の話をしないで・・・」



ほむら「・・・駄目ね。聞く耳を持たないわ」

マミ「少し頭を冷やしてからの方がいいかしら」

杏子「ったく、めんどくせーヤツだな・・・」

マミ「仕方ないわよ。私だって同じ状況になったら・・・」

ほむら「・・・そうね・・・」


121[saga]:2011/06/28(火) 20:05:36.13 ID:bRtImMG10
杏子「で、これからどーすんだい?」

まどか「・・・ここまで頑張ったし・・・
 ソウルジェムを集めて、悪い奴をやっつける」

ほむら「まどか?」

まどか「・・・それで・・・あの人を見返してやる」

ほむら「・・・」チラ

杏子「・・・仕方ねぇな、手伝ってやるよ」

マミ「とりあえず、みんな疲れているでしょう。
 宿を探してお休みしましょう」

まどか「うん・・・みんな、ごめんね」

ほむら「あなたが気にする必要はないわ」



杏子「・・・これでいいのか?」ボソボソ

マミ「寝て起きれば、少しは気分も落ち着いているでしょう」ボソボソ



 朝日のきらめく道を歩き、宿へと向かう。
そうして、少女達は部屋に着き、寝床へ転がる。

 疲労のためというのもあったのであろう。
だが部屋に居る間、彼女達は無言であった。
それはこの旅を始めて以来の経験でもあった。

122[saga]:2011/06/28(火) 20:06:06.88 ID:bRtImMG10
ほむら「・・・ん・・・」

まどか「あ、おはよう、ほむらちゃん。
 と言っても、もうお昼だけどね。エヘヘ」

ほむら「・・・おはよう、まどか」

マミ「ふぁ~・・・」

杏子「・・・よく寝た」

まどか「みんなおはよう!昨日は本当にごめんね」

ほむら「・・・いえ、それじゃあ・・・」

まどか「でね、お詫びと言ってもあれなんだけど、ソウルジェムの事について
 みんなが寝ている間に調べてきたの」

まどか「ここの西に、眩しくて何も見えない洞窟があるみたいなの。
 ”明るい闇があるところ”って、きっとそこだと思う」

ほむら「まどか・・・」

まどか「あとね、この港の南の海に、海底火山があるんだって!
 ”水の中で炎が燃えるところ”っていうのも、そこだと思うな」

マミ「とは言っても、海の中に潜れだなんてちょっと無茶じゃない?」

まどか「だから、先に光の洞窟から行ってみようかなって思ってたんだ」

杏子「・・・そうだな、そっから行ってみるか」

まどか「あ、みんなまだ起きたばかりだし、ゆっくりご飯たべて
 支度しててよ。私、もっと何かないか調べてくるね」バタン



マミ「まだ立ち直っていないのかしらね・・・」

杏子「もうちょっと付き合ってやらねーとな」

ほむら「・・・ええ・・・」


123[saga]:2011/06/28(火) 20:06:32.48 ID:bRtImMG10
--- 光の洞窟 ---

 その洞窟は、港町からすぐ歩いた所にあった。
そこに一歩足を踏み入れた少女達が目にしたものは、
これまでに得られた情報通り、ただ光のみ。

 あまりにも眩しすぎるそこは、太陽を見続けながら
歩くようなものであった。



杏子「うわっ、これはさすがにキツいわ」

マミ「お昼なのに出口の方が暗く見えるわね」

ほむら「そもそも何も見えないわ。これで先に進んだなら、
 遭難は確実よ」

まどか「うん・・・あ、出口の脇に宝箱が」

 - サモンを 手に入れた -

ほむら「魔法書ね・・・これを使えば、水の中に潜れるみたい」パラパラ

杏子「ちょーどいいじゃん。海底火山から先に行かない?」

マミ「そうしましょう。何にせよ、ここは今のままでは攻略できないわ」

まどか「そうだね・・・戻ろうか」


124[saga]:2011/06/28(火) 20:07:01.15 ID:bRtImMG10
--- 海底火山 ---

 港町の岬に立った暁美ほむらは、サモンの魔法を唱える。
少女達の体は大きな泡に包まれ、それは海に入っても持続していた。
仕組みは分からないが、その泡の中から空気がなくなる事もなかった。



まどか「すごいよ、ほむらちゃん!」

ほむら「任せておいて」ファサッ

マミ「天の柱も綺麗だけど、海の中も負けていないわね」

杏子「オイ、あそこ!」



 佐倉杏子の指差す先に、水の濁った一帯。
高温の溶岩と海水が混じり、土を巻き上げながら
水面へと向けて浮かんで行く気泡が見えていた。



マミ「すごい・・・」

ほむら「あそこは山のように盛り上がっているわ。
 きっとあれが海底火山ね」

まどか「あの辺りにソウルジェムがあるのかな・・・」

杏子「とりあえずは、山の周りを調べてみっか」



まどか「あ、山に洞窟の入り口があるよ」

マミ「この中に入るのは気が引けるわね・・・」

杏子「とはいえ、この辺りにソウルジェムは落ちていなかったしな」

ほむら「虎穴に入らずんば・・・というものね。行ってみましょう」


125[saga]:2011/06/28(火) 20:07:29.15 ID:bRtImMG10
杏子「あぢぃぃぃ!砂漠なんてメじゃねえぞ!」

まどか「これはひどいね・・・早く見つけないと」

ほむら「そこら中から溶岩が吹き出ているわ。みんな、気をつけて」

マミ「こんな所に長く居たら、それこそ溶けちゃうわ・・・」



まどか「あ、あそこだけ水の色が違うよ」

マミ「あら、ほんと。すごく綺麗な青だわ」

杏子「どれどれ・・・」

ほむら「佐倉杏子、安易に触っては危険だわ」

杏子「ひょー、ここだけすっげぇ涼しいぞ!」

まどか「本当だ!ここに冷たい水が沸いているのかな」

マミ「わあ、気持ちいいわ・・・」

ほむら「あまり得体の知れないものに近づくのはやめましょう。
 ・・・けど、確かに涼しい・・・」

杏子「カタい事言うなって!」

まどか「ねえ、みんな天井を見て」

マミ「・・・穴が空いているのかしら?」

ほむら「山の大きさからして、あの先も洞窟になっていそうね」

杏子「よし、気分良く涼めたし行ってみるか」


126[saga]:2011/06/28(火) 20:08:01.18 ID:bRtImMG10
ほむら「こっちで正解だったようね。宝箱が置いてあるわ」

マミ「どれどれ・・・」

 - 炎のソウルジェムを手に入れた -

 - 毒のソウルジェムを手に入れた -

 - ソウルジェム 真実の眼を手に入れた -

杏子「なんだこれ?ヘンなソウルジェムだな」

まどか「港町で聞いた真実の眼ってこれなのかな」

ほむら「どういう事、まどか?」

まどか「なんでもね、真実の眼があれば、見えない物も見えるようになるんだって」

マミ「となると、さっき行った光の洞窟も見えるようになるのかしら?」

杏子「んじゃ、また戻るわけか。やれやれ」

ほむら「みんな暑さで疲れたでしょうし、一旦は宿で休んでから行きましょう」

まどか「そうだね。もう汗かいて気持ち悪いよ・・・」



ほむら「ねぇ、まどか・・・」

まどか「なに?ほむらちゃん」

ほむら「・・・詢子さんの事だけど・・・」

まどか「ほむらちゃん、ごめんね。まだ今は聞きたくない・・・」

ほむら「・・・そう、分かったわ」

杏子「・・・・・・」

マミ「・・・まだ駄目、か」


127[saga]:2011/06/28(火) 20:08:43.02 ID:bRtImMG10
http://www.nicovideo.jp/watch/nm8301286

--- 光の洞窟 ---

ほむら「相変わらず眩しいわね・・・」

まどか「夜に来れば違うかも、って思って来てみたけれど、
 外が暗くても関係なかったね」

杏子「真実の眼ねぇ、どうやって使うんだコレ?



 そう言いながら、佐倉杏子は真実の眼を
じっと覗き込む。その宝石を通して見えた光景は・・・



 - 真実の眼でよく見える! -

杏子「おお!みんな、コレに目を通して見ろ!」

マミ「すごいわ!急に景色が暗くなったみたい」

まどか「これでよく見えるようになったね!」

ほむら「なるほど・・・」

杏子「さあ、行くか!」

3人「「おー!」」


128[saga]:2011/06/28(火) 20:09:13.02 ID:bRtImMG10
マミ「洞窟の中につり橋があるなんて・・・」

まどか「杏子ちゃん、待って!置いていかないで!」プルプル

杏子「なんだよ、だらしねえな。こんなのダーって渡っちゃえよ」

まどか「ひいい・・・ゆ、揺らさないでえ・・・」プルプル

ほむら「真実の眼がなかったら、遭難どころじゃ済まなかったわね」

マミ「鹿目さん、前だけ見て歩きなさい」

まどか「そ、そんな事言われたって・・・」



 言葉通りに、さっと橋を抜ける佐倉杏子。
その後ろに、ゆっくりゆっくり足を伸ばす鹿目まどか。
彼女が渡りきるのに10分は費やしたであろうか。

 残りの2名が橋を歩けるようになったのは、
それからの事であった。



ほむら「よく頑張ったわ、まどか」

杏子「怖がりなんだなぁ、この先大丈夫か?」

まどか「はぁ、はぁ・・・怖かった・・・」

マミ「よしよし、よく頑張ったわね」ナデナデ

ほむら(その手があったか・・・)メモメモ


129[saga]:2011/06/28(火) 20:09:46.58 ID:bRtImMG10
 グールは きばで
 マミさんを こうげき
 マミさんに 24のダメージ

マミ「いたい、いたい」

 グールは きばで
 きょうこを こうげき
 きょうこに 131のダメージ

杏子「いっ・・・・てぇな!」

 きょうこは サンダーで
 グールたちを こうげき
 グールたちに 249のダメージ
 7たい たおした

ほむら「佐倉杏子、しっかりして。ケアル!」キュイーン

杏子「サンキュ。マミから攻撃が抜けてくると、やっぱり痛ぇな」

まどか「マミさんの重装甲にすらダメージを与えていたもんね・・・
 魔物も強くなってきている」

マミ「油断も出来なくなってきたわね。こんな所、早く抜けてしまいましょう」

ほむら「それが賢明ね」

杏子「お、宝箱があるぞ」

 - 巨人の小手を 手に入れた -

ほむら「私も装備できるわね。どうやら力が上がるようだわ」

まどか「でも私達、力系の武器を使わないよね・・・」チラ

マミ「・・・・・・」ジー

まどか「えいっ」ポイ

マミ「ゲットだぜ!」ペタ

マミ「体が重いけど特に怖くない」

杏子「またかよ・・・」ペリペリ

マミ「ああ!アシュラの攻撃を受け止めたゴールドの盾が・・・」グスッ

まどか「マミさん・・・」グスッ


130[saga]:2011/06/28(火) 20:10:18.11 ID:bRtImMG10
ほむら「随分と長い洞窟ね・・・」

マミ「あら、でも終わりみたいだわ。見て、ソウルジェムよ」

 - 稲妻のソウルジェムを手に入れた -

 - 氷のソウルジェムを手に入れた -

 - 魔力のソウルジェムを手に入れた -

ほむら「これで、この世界のソウルジェムは全部集まったはず」

マミ「ええ、精霊の鏡にも残り0と出ているわ」

杏子「さて・・・これからどうする?」チラ

まどか「え?またこのまま次の世界に・・・」



ほむら「まどか。今回は言わせて」

まどか「ほむらちゃん・・・?」

ほむら「あなたは冷静に詢子さんと話をするべきだわ。
 状況が状況だし、気持ちも分かる。もう詢子さんも
 この世界には居ないのかもしれない」

まどか「・・・」

ほむら「けれど、最低でもたっくんの父親からは
 何かしらの事情を聞けるはずよ。次の世界に行く前に・・・」

まどか「・・・あの人と話せって言うの?」

ほむら「ええ、そうよ。このままではまどかのためにならない」

まどか「何を話せって言うの!話せるわけがないよ!」

杏子「・・・超うぜぇ。あのなぁ、ほむらはずっと心配してんだぞ。
 いい加減にしろよ・・・」


131[saga]:2011/06/28(火) 20:10:55.16 ID:bRtImMG10
まどか「杏子ちゃんまでそう言うの?私の家庭の事なんだよ!
 みんなに私の気持ちなんて分かるわけないよ!」

杏子「っ!テメェ!!」ダッ

マミ「やめて、佐倉さん」グッ

杏子「離せ!離せよ!ここまで言われて黙ってられるか!」

マミ「鹿目さん、今の言い方はひどいと思うわ。
 あなたも佐倉さんのお父さんの事、知っているでしょう?」

まどか「あっ・・・ごめんなさい・・・」



まどか「ごめんなさい・・・杏子ちゃん・・・」グスッ

杏子「離せって!口で言っても分かんねぇなら・・・!」

ほむら「・・・ごめんなさい、佐倉杏子」

杏子「お、おい・・・」

マミ「あなたが謝る事じゃないわ。顔を上げて、暁美さん」

ほむら「・・・ごめんなさい。でも、まどかを1人にしないで。
 今のまどかには私達しか・・・」

まどか「ごめんなさい・・・みんな、本当にごめんなさい・・・」グスッ



杏子「・・・ほむらに免じて今回だけは見逃してやる・・・」



マミ(・・・このままで私達、やっていけるのかしら・・・)



 光の洞窟を抜けた少女達は、山の村へ向かう事なく
天の柱へと向かう。次の世界へ行き、ソウルジェムを集める。
それ以外にはやる事がないかのように。

 天の柱に着くまでの間、彼女達に会話はなかった。


132[saga sage]:2011/06/28(火) 20:11:32.12 ID:bRtImMG10



133[saga sage]:2011/06/28(火) 20:14:09.12 ID:bRtImMG10
本日はここまで。
サモンはSaGa3の魔法ですが、1と3は水中に潜るための理屈付けしてるのに
2だけそれがなかったため、独断で入れました。

>>98
さやか「マミさんの首を返せ!それはマミさんのものだ!」
言われるまで、その技忘れてましたよ・・・
 

134[saga sage]:2011/06/28(火) 20:15:02.86 ID:bRtImMG10
 - SaGa2の解説 武器について -

SaGa2の武器について解説します。
ファンタジーRPGのように見えるSaGa2には、様々な武器が存在します。


力系の武器
バトルハンマー、ロングソード、ミスリルソードなどなど、
色んなRPGで見かけるような名前の武器達です。
これらのダメージは”ちから”のステータスに左右され、
使い続ける事によって”ちから”が成長していきます。

素早さ系の武器
レイピア、ライトセーバー、ムチなどなど、これらの武器も
一部を除いては、色んなRPGで見かける名前でしょう。
これらのダメージは”すばやさ”のステータスに左右され、
使い続ける事によって”すばやさ”が成長していきます。
今回のSSにおいては、まどかが主に使用しています。

銃火器・兵器・弓系の武器
サブマシンガン、バズーカ、ミスリルの弓、波動砲などなど。
不思議な世界観の武器達ですが、これらが存在するのがSaGa2です。
これらの武器はダメージがある程度の幅で固定されており、
使用者のステータスによってダメージが変化しません。
メカに持たせるとダメージボーナスが付くものが多いため、
今回のSSにおいては、マミさんが主に使用しています。

魔力系の武器
ファイアの書、ケアルの書、サイコダガーなどなど。
これらの武器の威力は”まりょく”のステータスに左右されます。
そこそこ高価な物が多いのに加え、魔力の高いエスパーは
わざわざこれらを使わずとも能力を使用して戦闘できるため
お金をケチるために、ほむらはこれらを使用しておりません。

能力
エスパーが覚える能力や、モンスターが使える能力です。
ほのお、サイコブラスト、ケアル、きば、キックなどなど。
他のRPGでは特技や魔法と呼ばれる類のものが、
SaGa2では”能力”と呼ばれているようなものだとお考え下さい。
特性上、宿屋に泊まれば使用回数が回復するため、
戦闘時にケチらず使っていく事ができます。
今回のSSでは、ほむら・杏子が主に使用しています。


まだ他にも色々とありますが、さすがに全部書くと長いため
今回の武器説明はここで終わりです。
他にも解説して欲しい内容のリクエストがあれば、どうぞお願いします。


135[saga sage]:2011/06/28(火) 20:20:31.79 ID:bRtImMG10
おっと忘れてた。
>>96の画像がいつまでも出ないので
第3世界終了間近のステータス
1nkkh8
第4世界終了時のステータス
3nbml9iuh

まどっち成長しすぎだった。

136 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/28(火) 22:28:34.13 ID:wWm/CAaIO
乙乙
さやかは出るの?

137 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/28(火) 22:59:38.01 ID:Zf2gs+g2o
あれ・・・さやかちゃんは?

138:2011/06/30(木) 20:40:44.23 ID:nkhwUGzv0



139[saga]:2011/06/30(木) 20:41:41.63 ID:nkhwUGzv0
--- 天の柱 ---

まどか「・・・・・・」

ほむら「・・・・・・」

杏子「・・・・・・」

マミ(マミさんですが、パーティーの空気が最悪です)



まどか「・・・ドアだ・・・」

杏子「・・・そうだな・・・」

マミ「以前はこのドアが開かなかったのよね」

ほむら「開けてみるわ」ガチャ

まどか「あれ、開いた?」

ほむら「私達の強さに関係して、開けられるドアが決まっているのかしら。
 今は推測の域を出ないけれど・・・」

杏子「何でもいいじゃん。行こうぜ」

マミ「あ・・・そうね、行きましょうか」

まどか「・・・・・・」



 水晶の通路を抜けると、さらに見える2つのドア。
相変わらず奥のドアは開かなかったが、
手前のドアは簡単に開ける事が出来た。

 新たな世界へと続くドアを開くと、いきなり目に入ってきた建物。
第五の世界は、高い山に囲まれた小さな町でしかなかった。


140[saga]:2011/06/30(木) 20:42:17.57 ID:nkhwUGzv0
--- ガーディアンの街 ---

ほむら「随分と狭い世界なのね。こんなところにソウルジェムが
 あるのかしら?」

マミ「ちょっと調べてみるわね」

 - この世界に残るソウルジェムはあと 5 -

マミ「・・・だそうよ」

ほむら「なるほど。それでは、いつものように情報集めから・・・」

杏子「悪い、1人で聞き込みしてくるよ」スタスタ

まどか「あ・・・杏子ちゃん・・・」

マミ(佐倉さん・・・割り切れないわよね・・・)

ほむら「・・・仕方ないわね。こちらはこちらでやりましょうか」

マミ「ええ、そうしましょう」

まどか「・・・・・・」



男「あんたら”ガーディアン”って知っているか?」

ほむら「ガーディアン?」

男「ああ。なんでも、奴らの基地がこの町にあるらしい。
 見つけたら教えてくれよな」スタスタ

ほむら(情報を聞きたいのはこちらなのに)

マミ「ガーディアン・・・”護る者”とはどういう事かしら」キリッ

まどか「・・・・・・」

ほむら「・・・・・・」チラッ

マミ(無視だなんてひどい・・・)グスッ


141[saga]:2011/06/30(木) 20:42:53.24 ID:nkhwUGzv0
女「この町では、急に人が消えたり現われたりするの」

マミ「消えたり現われたり?」

ほむら「どういう事ですか?」

女「さあ、私もここに引っ越してきたばかりだから知らないわ。
 ただ、人が消える時には必ずある音楽が聞こえてくるの」

マミ「音楽・・・うん・・・?」

http://www.youtube.com/watch?v=4Qr5QWLEYq4

女「そうそう、この曲よ。酒場のジュークボックスから流れているのかしら」

まどか「酒場から・・・」

ほむら「あそこに見える建物ね。行ってみましょう」



 酒場の扉を開くと、大勢の男達に囲まれた佐倉杏子。
彼女が何かの騒ぎを起こしたであろう事は、誰の目にも明らかだった。



男A「この、おとなしくしろ!」

杏子「はーなーせーよー!」

まどか「杏子ちゃん!」

ほむら「あなたは何をしたの、佐倉杏子」

杏子「しらねーよ!気分変えようとジュークボックスいじってたら・・・」

男B「お前達も仲間か!この秘密基地を知られたからには帰せないぞ!」

マミ「ちょ、ちょっと!」ガチャ

ほむら「何をするの!」ガチャ

まどか「待ってください!」ガチャ

男C「こっちだ!おとなしくついて来い!」


142[saga]:2011/06/30(木) 20:43:22.60 ID:nkhwUGzv0
 手錠をかけられ、散々と文句の言葉を吐き続ける
少女達が連れて行かれたのは、広々とした牢獄。
男達は乱暴に彼女達を鉄格子の奥へ放り込み、
ガチャン、と牢を閉められる音が鳴り響く。



杏子「チクショウ、出せよ!アタシ達が何をしたってんだ!」ガチャガチャ

マミ「秘密基地とか言ってたわね・・・」

ほむら「ジュークボックスが入り口のカギになっていたのかしら。
 何にせよ、私達のような小娘に存在がバレる秘密基地なんてどうかと思うわ」

まどか「・・・・・・」



杏子「はぁ、参ったな・・・」

ほむら「サイコブラストで看守を攻撃は出来るけれど、
 あいつを倒したところで出られる訳でもないわね」

マミ「私は手が塞がっていたら何も出来ないわ。
 次に牢の扉が開けられた時には、暁美さん。お願いね」

ほむら「任せて」

まどか「・・・・・・」



まどあ「あの、杏子ちゃん・・・」

杏子「何だよ」

まどか「その・・・ごめんね。前の世界での事・・・」

杏子「謝る相手はアタシだけじゃねーだろ」

まどか「うん・・・みんな、本当にごめんなさい」

マミ「・・・えっと・・・」

ほむら「・・・まどか・・・」

杏子「ああ、じれったいな。じゃあ、アタシからハッキリ言ってやるよ」

まどか「・・・・・・」


143[saga]:2011/06/30(木) 20:44:41.12 ID:nkhwUGzv0
杏子「いいか、まどか。アタシ達に申し訳ないと思うなら、
 冷静になって事情を知る人と話をしに行くんだ。
 お前の母親でもいいし、山の村に居たタツヤの父親でもいい」

まどか「・・・・・・」

杏子「状況証拠だけだと・・・そりゃ、お前がそんな気持ちになるのもわかる。
 けどな、もしかしたら、それは私達の思い込みかも知れないだろ?」

まどか「・・・・・・うん・・・」

杏子「ハッキリと嫌な事を宣言されるかもしれない。
 でも、もしかしたら違うかもしれない。アタシ達はね、
 アンタがそれを確認するまでは、諦めて欲しくない」

まどか「・・・ありがとう・・・みんな、私のために・・・」

杏子「アタシがアンタを許すかどうかは、アンタの行動次第さ。
 ・・・辛い事かもしれないけど、立ち止まるんじゃねえぞ」

まどか「・・・うん・・・!」



マミ(佐倉さんかっけーッス)

ほむら(佐倉杏子マジ聖女)

杏子「・・・何みてんだよ・・・」

マミ「佐倉さん、肩をマミマミします!」ジャラッ

ほむら「手錠が邪魔ね。巴マミ、あなたは佐倉杏子の左肩をお願い」ジャラッ

杏子「ちょ、やめろって!・・・いででで、チェーンで揉むんじゃねえよ!」ギョリギョリ

まどか「や、やめようよ、みんな」クスッ

マミ(あ、やっとウケたわ)ギョリギョリ

ほむら(微笑むまどかマジ天使)ギョリギョリ

杏子「オイ、マジで痛えんだよ!やめろって!」ゴツン


144[saga]:2011/06/30(木) 20:45:07.48 ID:nkhwUGzv0
 佐倉杏子からの拳骨の音を響かせ、やっと静かになった牢屋。
痛みのために涙目な2名を除いては、彼女達は何もする事がなかった。
しばらく少女達がぼーっとしている内に、やがて視界に入ってくる人物。



まどか「ママ・・・?」

詢子「・・・まどか・・・」

まどか「・・・・・・」

杏子「ほら、ビシっといけよ」ボソボソ

まどか「・・・ごめんね、考えがまとまらないの・・・」ボソボソ



詢子「・・・オイ、こいつらを出してやれ」

看守「は、しかし・・・」

詢子「アタシの娘とその友達だ。本来ならこんな事をやらかして
 担当者は始末書モンだが、見逃してやる」

看守「た、大佐の娘さんでしたか!ただいま・・・」

詢子「・・・・・・」トコトコ



まどか「あ・・・・・・」

マミ「仕方ないわよ。こんな突然に機会が来るなんて・・・」

杏子「いくらなんでも急すぎるよな・・・まどか、今のうちに頭ん中を整理しときなよ」

まどか「うん・・・」

看守「大佐の娘さんがあなた方とは知らず、失礼しました」ガチャガチャ

ほむら(時間稼ぎでもしてあげましょうか)


145[saga]:2011/06/30(木) 20:46:11.73 ID:nkhwUGzv0
ほむら「あなた達がガーディアンなのかしら?」

看守「はい、その通りです。我々は、ソウルジェムが
 悪人の手に渡らないように、日々活動をしています」

ほむら「ソウルジェムのプロというわけね。ソウルジェムは全部でいくつあるの?」

看守「我々の調査では、おそらく77個のソウルジェムが
 世界中に散らばっていると考えております」

マミ「そんなに沢山・・・」

ほむら「それを全部集めると、どうなるのかしら」

看守「詳しい事はハッキリとは分かっておりません。
 ですが、ソウルジェムをお持ちのあなた方でしたら、
 この宝石の持つ力を理解していると思います」

ほむら「・・・そうね。新しい神を名乗る者とも、何人か出会ったわ」

看守「彼らは特に危険な存在です。アシュラをあなた方が倒してくれたのは
 幸運でした。もしも仮に、アシュラがソウルジェムを全て集めきっていたら・・・」

ほむら「言いたい事は、なんとなく想像が付くわ」

看守「そのような事が起きないようにするために、我々は世界中に散らばって
 活動をしております。いくつかのソウルジェムは我々が見つけ出し、
 この基地に保管もしてあるのですよ」

ほむら「あんな方法で秘密基地を隠していて、大丈夫なのかしら?」

看守「我々もそれは認識しているのですが・・・
 なにぶん、予算が・・・」

マミ「金、金、金!騎士として恥ずかしくないのか!」

杏子「マミ、それはロマンシングだ。静かにしてな」

看守「新しい神のスパイがこの基地を探っているとも聞いています。
 あなた方に言う必要もないでしょうけれど、この基地の所在は内密に・・・」

ほむら「分かっているわ」

ほむら(そろそろいいかしら・・・)チラッ

まどか「・・・・・・」


146[saga]:2011/06/30(木) 20:46:37.44 ID:nkhwUGzv0
ほむら「色々と感謝するわ。最後に、大佐のお部屋はどちらかしら?」

看守「はい、階段で一番下まで降りて頂くと、部屋が2つあります。
 手前が客室、奥が大佐のお部屋です」

ほむら「ありがとう」



ほむら「まどか、どうかしら?」

まどか「・・・うん、もう大丈夫、だと思う・・・」

杏子「よし、頑張れよ!」バシン

まどか「痛っ・・・ありがとう、杏子ちゃん!」

マミ「それじゃあ、早速行きましょうか」



 少女達は部屋を出て、ゆっくりと階段を下りだす。
その間に何度も何度も、鹿目まどかは深呼吸をしていた。
自らの覚悟を確かめるために。そして、母親と向き合うために。


 
 そんな彼女の覚悟は、宙に投げ出される事になる。
投げ出されたのはそれだけではない。
耳に残る激しい爆音と、それに伴う震動と衝撃。

 彼女達は、その身も実際に階段から投げ出されていた。


147[saga]:2011/06/30(木) 20:47:03.92 ID:nkhwUGzv0
http://www.nicovideo.jp/watch/nm11018523

マミ「いったぁ・・・」

ほむら「みんな、大丈夫?」

まどか「いたたたた・・・ちょっと体を打ったけど、なんとか・・・」

杏子「クソッ、いってえな・・・何が起きたんだ?」



 階段の上階から、銃撃音、爆音、そして怒号。
そこで戦闘が行われている事は、誰にでも明らかであった。
そのような音に紛れて、階下からカンカンと音を立てて
駆け上がってくる足音。



詢子「お前ら、無事だったか!」

まどか「ママ・・・」

詢子「・・・聞きたい事は山ほどあるだろうけど、今はナシだ。
 この基地は何者かの襲撃を受けている。
 何としても、アタシ達はソウルジェムを守らないと・・・

まどか「今はナシで・・・

まどか「今はナシで済ませるつもりなの!
 何年も何年も、あなたが帰ってくるのを待っていたんだよ!」

杏子「オイ、落ち着けって!」

まどか「パパは一人で苦労してここまで育ててくれて、
 その間にあなたは何をしていたというの!パパを裏切って・・・」

杏子「今はそれどころじゃねぇだろ!」パン

まどか「・・・あ・・・」

詢子「・・・今はこれだけ言っておく。
 アタシはアンタ達を裏切るようなマネはしていない」

マミ「鹿目さん、その話は後にしましょう。
 急がないと、取り返しの付かない事になるわ」

詢子「事が終わったら、洗いざらい話す・・・今は急ごう」


148[saga]:2011/06/30(木) 20:47:34.04 ID:nkhwUGzv0
ほむら「詢子さん、ソウルジェムの保管庫は?」

詢子「もうすぐ・・・この部屋だ!」バン



 その部屋には、銃火器で武装した人間の死体。
それがいくつか転がっていた他には、壁に残る銃弾の跡と
黒く焦げた床のほかには、何も残されてはいなかった。



マミ「ひどい・・・」

詢子「みんな・・・チクショウ・・・」

ほむら「・・・詢子さん・・・」

詢子「・・・急ぐぞ。ソウルジェムが持ち去られちまったら、厄介な事になる」

まどか「・・・・・・」



 再び階段を駆け上がる。気付けば、先ほどまでは
聞こえていた戦闘の音は止んでいた。
その理由を知らせるべく、階段を上りきった彼女達の元へ
一人の兵士が駆け寄る。



男「大佐、侵入した敵はあらかた殲滅しました!」

詢子「ならソウルジェムはどうした!取り返したのか!」

男「それが・・・その・・・」



 天の柱へのドアの前に、2人の男達。
片方は銃火器を大量に背負い、バズーカを肩に乗せ
こちらに向けたままの”コマンドー”。
もう片方は、異国の装束に身を包む”ニンジャ”。
その右手に小太刀を、その左手にタツヤを持って。


149[saga]:2011/06/30(木) 20:48:02.20 ID:nkhwUGzv0
タツヤ「ママ・・・ママ・・・」

まどか「たっくん!」

ニンジャ「よーしお前ら、そこを動くな!」



詢子「テメェら・・・」

コマンドー「この切り札がなかったら、逃げられなかったトコだぜ」

ニンジャ「大佐、武器を捨ててお前だけこっちに来い!
 そうすりゃ、このガキだけは見逃してやる!」

詢子「・・・・・・」



 その場に居た全員が、じっと彼女を見つめて詢子の選択を待つ。



 やがて、鹿目詢子は手に持っていた銃を下ろす。



詢子「・・・これでいいか?」

ニンジャ「よーし、そのままゆっくりこちらに歩け」



 ドン、ドンと響く2発の銃声。

 コマンドーから放たれた拳銃弾は、
鹿目詢子の両腕にそれぞれ撃ち込まれていた。



詢子「っ!!」

まどか「ママ!」

コマンドー「大佐は相当な使い手と聞いてるからな。
 このくらいはさせろや」

ニンジャ「そうだな。用心するに越した事はねえ」


150[saga]:2011/06/30(木) 20:48:34.11 ID:nkhwUGzv0
詢子「痛ってぇな・・・ほら、タツヤを放せよ」

ニンジャ「よしよし、ずっと重要な人質が手に入ったぜ。
 もうこんなガキに用はねえ」



 小太刀がすらりと、その幼児の首元へ動かされる。



詢子「っテメェ!」



 ニンジャの顔面に拳を入れつつ、タツヤを腕に抱く詢子。

 それと同時に、響く射撃音。

 訓練されたガーディアンの兵士は、この隙を見逃さず
コマンドーへの狙撃を成功させていた。

 普段の力を出せれば、素手でも敵を倒せたであろう。
しかし、今の鹿目詢子には殴りつけた相手を気絶させるほどの
力を発揮させる事が出来なかった。

 タツヤを抱く彼女の背中へ向けられる小太刀。



ニンジャ「ふざけたマネをしやがって・・・」

詢子「アタシに構うんじゃねえ!やっちまえ!」

まどか「ママ!」

詢子「お前らには言ってねえ!上官の命とソウルジェム、
 どちらが重いか分かっているだろう!」


151[saga]:2011/06/30(木) 20:50:06.91 ID:nkhwUGzv0
 再び響く銃撃音。決断を下した兵士が居たために。

 頭部から血を噴き出し、崩れ落ちるニンジャ。




 そして、その背に凶器を突き立てられ、
血の海に沈む鹿目詢子。



男「大佐ァ!」

タツヤ「ママァ・・・グスッ・・・ママァ・・・」



 すぐに兵士が集まり、鹿目詢子を取り囲むように人だかりが生まれる。

 少女達は言葉もなく、ただそれを眺めていた。


152[saga]:2011/06/30(木) 20:50:35.57 ID:nkhwUGzv0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8107732

--- 基地跡の野戦病院 ---

 蝋燭の灯しか明かりのないテントの中に彼女達は居た。
寝台に横たわる鹿目詢子。慌しく軍医が動いているが、
少女達は押し黙ったまま鹿目詢子をじっと見つめている。



軍医「・・・傷は深いけれど、命だけは助かったようね」

マミ「良かった・・・」

ほむら「たっくんは?」

軍医「ガーディアンの兵士が、村へ連れて行ったわ」

杏子「そっちはそれで良いんだけどよ・・・」

軍医「・・・あなたが大佐の娘さんね」

まどか「・・・・・・」

軍医「大佐の口から話すべき事なんでしょうけれど、
 大佐が目を覚ますのは当分は先になるでしょう」

軍医「・・・だから、私から話すわ。鹿目まどかさん」


153[saga]:2011/06/30(木) 20:51:05.74 ID:nkhwUGzv0
軍医「大佐はね、1年前にある作戦の指揮を執っていたの。
 大佐の指揮する部隊の中に、たっくんの母親が居たのよ」

まどか「・・・え?」

軍医「作戦自体は成功したけれど、残念ながら母親は戦死。
 大佐は言っていたわ。また親の居ない子供を作っちまった、ってね」

まどか「ちょ、ちょっと待って下さい」

軍医「黙って最後まで聞きなさい。・・・その事だけじゃないわ。
 大佐は、それまでも失った部下の子供達の親代わりになって
 色々な事をして来たの。たっくんもそうして大佐に育てられた子供の一人」

まどか「そんな・・・」

軍医「世界中に、大佐の事を親だと、親代わりと考えている子供達が居るわ。
 そんな大佐が、この前に私にこぼしたの。
 娘から、親とも思わないって言われちまったってね」

まどか「そんな・・・そんな事って・・・」



まどか「ママ!!」



 音を立てないよう、テントから出ていく3人。
カルテを整理し、最後に出て行く軍医。

 残されたのは、泣きじゃくる少女と物言わぬ母親。



まどか「ママ・・・ごめんなさい・・・」

詢子「・・・・・・」



まどか「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」

詢子「・・・・・・」


154[saga]:2011/06/30(木) 20:51:34.74 ID:nkhwUGzv0
 鹿目まどかが目を赤く腫らせてテントから出た頃には、
もう空は明るくなり始めていた。

 同じく一睡もしていない少女達が、鹿目まどかを見つめる。

 だが、鹿目まどかの目には彼女達の姿は映っていなかった。

 軍医が、その手にソウルジェムを持って歩いて来ていたから。



軍医「基地も見ての通りの有様だわ。あなた達にお願いするのも
 気が引けるけれど、これを預かっていて欲しいの」

まどか「・・・分かりました」

 - 力のソウルジェムを手に入れた -

 - 素早さのソウルジェムを手に入れた -

 - 炎のソウルジェムを手に入れた -

 - 毒のソウルジェムを手に入れた -

 - 稲妻のソウルジェムを手に入れた -



 軍医は鹿目詢子の寝ているテントへと入って行く。
それを確認してから、鹿目まどかは口を開いた。 



まどか「ごめんね、みんな。
 もっと早くみんなの言う事を聞いておけば良かった」

ほむら「まどか・・・?」

まどか「私はママのやっていた事を受け継ぐ。
 ソウルジェムを、悪人の手から守ってみせる。
 私のせいで、ママは動けないんだもの」

マミ「鹿目さん・・・」

まどか「お願いなんて言える立場じゃないって分かってる。
 それでもみんな、お願い。私を手伝って欲しいの」

杏子「超ウゼェ」


155[saga]:2011/06/30(木) 20:52:06.44 ID:nkhwUGzv0
マミ「・・・そうね・・・超うぜぇ」

ほむら「・・・超うざいわ」

まどか「・・・そうだよね・・・ごめんね・・・」



杏子「なんでイチイチ、アンタはそんな事を聞くわけさ?」

マミ「聞くまでもなかろうよ!ってやつよね」

ほむら「どこまでもまどかを手伝う、そう言ったのを忘れたの?」



まどか「・・・・・・」



まどか「・・・あ・・・」



まどか「・・・ありがとう・・・みんなぁ・・・」


156[saga]:2011/06/30(木) 20:52:33.07 ID:nkhwUGzv0



159 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (北海道) [saga sage]:2011/07/01(金) 15:24:14.04 ID:L/yxTfeR0
俺の目から無数のソウルジェムが流れてくる・・・
てめえら!これをやるからインキュベータぶっつぶしてこいや!!

サガ2 秘宝伝説 GODDES OF DESTINY(ゴッデス オブ デスティニー)
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2011/08/08 05:00 | CM(9) | その他 夏休みSS劇場
    コメント一覧
  1. 774@いんばりあんと [ 2011/08/08 09:44 ]
  2. ここに来て今更な意見だが、魔界塔士サガはリメイクできないのか?あれはあれで面白かったんだが…
  3. 774@いんばりあん [ 2011/08/08 10:19 ]
  4. サモンってw
    サガ3じゃねーかw

    まあ、無条件で海底火山に行けるのも可笑しいけどさw
  5. 774@いんばりあんと [ 2011/08/08 11:28 ]
  6. 山の神戦でサイコブラストは早くね?
  7. 774@いんばりあん [ 2011/08/08 12:57 ]
  8. ※3
    すごく頑張れば習得できる
  9. 774@いんばりあん [ 2011/08/08 13:33 ]
  10. 米3フレアだって習得可能だぞ?
  11. 774@いんばりあん [ 2011/08/08 17:54 ]
  12. ※3
    いや、一応山の神戦でもできるよ
    というか山の神道場なんて言葉もあるし
    ただ、確率は低いからこのほむほむはかなり運がいいなw
  13. 774@いんばりあんと [ 2011/08/10 10:05 ]
  14. 米3だが、GB版ならって話?DS版で10周位したが、覚えたためしがない ('A`)
    せいぜいが破壊光線だな…

    米6
    やまのかみ戦で習得って事か?
  15. 774@いんばりあん [ 2011/08/10 11:13 ]
  16. 俺は逆にDS版遊んだことないけど、GB版だと山の神で何でも覚えたはず
    テレポートだろうがフレアだろうが○すべてだろうが、なんでも
  17. 774@いんばりあん [ 2011/08/11 01:08 ]
  18. ※1

    魔界塔士SAGAなら
    ワンダースワンでリメイクがでてたはず…

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