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QB「マサムネのきれあじをきみらのからだであじわうといい!」 1 最初の世界~巨人の世界

2011/08/07 05:00 | CM(2) | その他 夏休みSS劇場
1[saga]:2011/06/23(木) 20:45:36.47 ID:MDMzsrWe0
http://www.nicovideo.jp/watch/nm8322561 BGM注意

●ゲームボーイにてスクウェア(現スクエニ)から発売された名作
「Sa・Ga2 秘法伝説」の舞台に魔法少女が降り立ったら?そんなSSです。

●サガ2って?それは1を始めとして、ドラクエFF全盛期の頃に
何気なく触れたら、わけわかんないほど面白かった、とみんなが感じた。
そんなRPGゲームです。

●作中にまどか側の設定はほとんど面影を残しておりません。
じゃあ他の作品でやれとかは、筆者には聞こえません。
登場人物の口調などは、出来るだけ頑張っているつもりです。

●筆者はDSのリメイク版を遊んでいないため、基本的に原作仕様です。
サガ2側でいじった設定は、
秘法>ソウルジェム(ほとんど名前だけ)
種族>それぞれの魔法少女の能力
となっております。マミさんがメカ外見なんてあんまりだよ。
サガ2側の他の設定は残しながらSSを書いていく予定ですが、
気が変わるかもしれません。

●筆者はこのSSに絶対BGMを入れたかったのですが、
音源があまり見つからなく、リンク先のBGMは
リメイク版・アレンジ版がごちゃ混ぜになっております。
それらが嫌な方は申し訳ありませんが、脳内再生お願いします。
この場を借りて、動画UP主に感謝を。

●筆者自身も忘れている要素が多すぎるため、
実際にゲームをプレイしながらの執筆をしております。
そのため、投下間隔はえらい長くなる事が予想されます。
それでもお付き合い頂ければ幸いです。

●絶対に最後まで書くよ。

2[saga]:2011/06/23(木) 20:45:54.45 ID:MDMzsrWe0



3[saga]:2011/06/23(木) 20:46:20.58 ID:MDMzsrWe0


ソウルジェム。



世界を創った古き神々の残していった遺産。

それは素晴らしい力のシンボル。

ソウルジェムをめぐって多くの者が争い、ある者はソウルジェムを手にし、

またある者は敗れ去り消えていった。



そして今、新たな戦いの物語が始まろうとしている。




4[saga]:2011/06/23(木) 20:46:47.10 ID:MDMzsrWe0


「・・・まどか!・・・まどか!」



5[saga]:2011/06/23(木) 20:47:12.92 ID:MDMzsrWe0
まどか「・・・ん・・・ママ・・・?」

詢子「まどか、アタシは旅に出るよ」

まどか「ん・・・また・・・?・・・スー・・・」

詢子「それでだ、これを預かって・・・・・・おい、まどか、寝るな!」

まどか「・・・何よ・・・ママ、眠いよ・・・」

詢子「よく聞きな!これは誰の手にも渡しちゃいけないよ・・・いいね?」



 - ソウルジェム 精霊の鏡を手に入れた -



まどか「またどこかへ行っちゃうの・・・?」

詢子「ああ。パパを頼むよ」

まどか「うん・・・早く帰ってきてね」

詢子「・・・分かってる。元気でいろよ」



 部屋の中も、窓から見える外も、まだ真っ暗であった。
それにも関わらず、詢子は窓を開け、そこから身を投げて外へ出る。



まどか「どうしてお母さんはいつも窓から出ていくんだろう・・・」



 まどかの手に残されたソウルジェム。
淡い輝きを放つそれを、古き神々の遺産だとは
まだ今の彼女には理解できなかった。



まどか「これ・・・何だろう・・・」


6[saga]:2011/06/23(木) 20:47:44.60 ID:MDMzsrWe0


 - そして時は流れ まどかも成長した -



7[saga]:2011/06/23(木) 20:48:13.39 ID:MDMzsrWe0
ーーー まどかの自宅 ---

 テーブルに乗せられた朝食。
まどかはその部屋の食卓を、父親と二人で囲んでいた。
あの日、母親が出て行って以来、ずっと繰り返されて来た光景。

 まどかは、子供の頃から考えて来た思いを
今日こそ父親に伝えようと、決心していたのだ。



まどか「パパ・・・あのね・・・」

知久「何だい?まどか」

まどか「・・・えっと・・・その・・・」

知久「言いにくい事なのかい。悩みがあるなら聞かせてごらん」

まどか「・・・ママを探しに行きたいの」

知久「そうか・・・いつかは、この日が来ると思っていたよ。
 まどかはママが大好きだからね」

まどか「でも、パパの事も心配なの。一人っきりにしちゃうと思って・・・」

知久「僕の事なら心配はいらないよ。行ってきなさい」

まどか「・・・うん・・・」

知久「ママに会えたら、パパは元気だったと伝えておくれよ」

まどか「・・・パパ、私ね・・・」

知久「さあ、そうと決まったら早く行きなさい!
 ・・・ああそうそう、先生にも挨拶をして行くんだよ」

まどか「うん・・・パパ、きっと私、ママと一緒に帰って来るからね」


8[saga]:2011/06/23(木) 20:48:45.11 ID:MDMzsrWe0
ーーー まどかの村の学校 ---

 まだ級友が誰も来ていない、通いなれたこの教室。
早乙女和子先生は、ただ黙ってまどかの話を聞いていた。
じっと考え込んでいた後に、先生はこう話したのだ。



和子「そう・・・鹿目さん、行ってしまうのね」

まどか「はい。絶対に、ママを見つけてみせます」

和子「それなら話しておきます。世界は、古き神々がお創りになられました」

まどか「はい、授業でちゃんと聞いていました」

和子「彼らの遺産は、多くがソウルジェムとして世界中に散らばっています」

まどか「・・・そうでしたっけ?」

和子「ハァ・・・鹿目さん、あなたが幼い頃に詢子から受け取ったそれは、
 そのうちの1つなのですよ?」

まどか「これが?」



 まどかは懐から”精霊の鏡”を取り出す。
不思議な宝石だとは思っていたが、神話に伝えられるほどの
宝物だったとは思ってもいなかったのだ。



和子「いいですか、ソウルジェムはそれぞれに大きな力を秘めています。
 その力を持って、自らを新しき神々と名乗る者さえ居ます」

まどか「なんでそんな物を、ママが?」

和子「詢子は、ソウルジェムを集めていました。
 その力を、誰かに悪用されたりしないようにね」



 その言葉を聞いて、まどかは母親の事を誇らしく思っていた。
幼い頃から、こそこそと窓から抜け出ていく母親を見ていた彼女は、
母親のやってきた事が何なのか、まるで知らなかったのだ。


9[saga]:2011/06/23(木) 20:49:52.95 ID:MDMzsrWe0
まどか「ママは正義の味方だったんですね!」

和子「そんなところですね。詢子を探すのなら、ソウルジェムを頼りにしていけば
 きっと何時か出会えると思いますよ」

まどか「はい!」

和子「鹿目さんの持っている”精霊の鏡”は、鹿目さんの居る世界と
 同じ世界に、いくつソウルジェムが存在しているか教えてくれるはずです」

まどか「早乙女先生、ありがとうございました!
 ソウルジェムの事も、色々と調べてみます!」



 会話を終え、まどかは教室から出ようとする。
そんな彼女の目の前に現われる、3人の友人達。



マミ「鹿目さん、私達に黙って行くなんて水臭いじゃない」

杏子「一人ぼっちは寂しいもんな・・・って訳じゃないからな!」

ほむら「私達を置いて行こうなんて。まどか、貴方はどこまで愚かなの」

まどか「マミさん、杏子ちゃん、ほむらちゃん・・・」



 危険な旅になるであろう事は、まどかにも分かっていた。
そのために返事を戸惑っているまどかの背中ごしに、
早乙女先生の声がまどかに届く。


10[saga]:2011/06/23(木) 20:50:20.20 ID:MDMzsrWe0
和子「信頼できる仲間が居ることはとても良い事です。
 一人で頑張るより、仲間に頼りなさい」

まどか「先生・・・分かりました!みんな、よろしくね!」

杏子「アタシは世界中の肉が食べたいだけだからな!勘違いすんなよ!」

マミ「あらあら、ツンデレ乙」

ほむら「・・・・・・」ファサッ

和子「この村から北の洞窟を抜けて、街まで行くといいと思いますよ」

まどか「はい!行ってきます!」

杏子「それじゃ、行ってくるぜー」

マミ「それでは先生、ありがとうございました」

ほむら「私の戦場はここじゃない」ファサッ

和子「皆さん、元気でね・・・」

まどか「先生・・・ありがとうございました」ウルッ



和子(暁美さんはいつも不思議な子ね・・・
 髪の赤い子なんて、ここの生徒ですらないし・・・)


11[saga]:2011/06/23(木) 20:50:47.17 ID:MDMzsrWe0
ーーー まどかの村 ---

まどか「それじゃあ、出発~!」

ほむら「待ちなさい、まどか。村の外に出れば、魔物がうろうろしているわ。
 私達は、今のうちに役割分担を考えておくべきよ」

まどか「あ、そっか・・・それじゃあ、私は魔力で体を鍛えているから
 剣で魔物をたたく役ね!」

マミ「私は魔力で弾丸を作れるから、銃で援護するわ」

杏子「アタシは火を吹けるぜ!こないだドラゴンの肉を食ったからな!」

ほむら「それでは、私は魔法で回復したり、敵を攻撃するわ」

ほむら(あれ?これって自己紹介?役割分担って?・・・まいっか)



 そうして彼女達は歩き出す。
世界中に散らばるソウルジェムを集めるために。
そして、まどかの母親を探すために。



??「待ちなさい!」



 彼女達の背後から、引き止める声。



和子「やっぱり、先生も一緒に行きます」

 - せんせいが 仲間になった -

まどか(あれ?さっきの私、泣き損?)

和子(鹿目さんと巴さんはともかく、他2名が心配だわ・・・)

杏子(?)

ほむら(ほむほむ)

マミ(マミマミ)


12[saga]:2011/06/23(木) 20:51:13.88 ID:MDMzsrWe0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9531436

ーーー まどかの村の外~洞窟 ---

 彼女達は、彼女達が気構えていたほど
外の様子に苦労はしていなかった。

 ときどき、彼女達の前に魔物が立ち塞がってはいたが
早乙女先生がその全てを片付けていたのだ。

マミ「先生、すごい!もう何も怖くない」

杏子「肉まだ~」チンチン

ほむら「まどか、魔物が現われると危険だわ。私と手を繋いで歩きましょう」

まどか「えぇ・・・片手が塞がってた方が危ないよ・・・」

和子(前言撤回。巴さんも危ない・・・)

和子「あ、宝箱があるわ。早速、開けてみるといいですよ」

まどか「はい!私、開けてきます!」

ほむら「私も開けるわ」

まどか「じゃあ、ほむらちゃんお願い」

ほむら(ホムーン)

 - ブロンズの盾を 手に入れた ー


13[saga]:2011/06/23(木) 20:51:42.51 ID:MDMzsrWe0
和子「盾を使うと魔物からの攻撃を回避できますよ。
 その代わりに、攻撃は出来なくなってしまいますけれども」

杏子「アタシは道具を装備できないから、関係ないね」

マミ「なんか・・・盾が体にひっつくわ・・・」

ほむら「まるでメカね」

マミ「私は機械なんかじゃない!」

まどか「まあまあ・・・盾を使わなくても体にひっつくおかげで
 防御力が高くなったわけだし、マミさん!先導、お願いします!」

杏子「そうだな、頼むよマミ」

ほむら「貴方にしか頼めないの」

マミ「仕方ないわね・・・」ドヤッ



 そんな4人を見て不安げな表情を隠せない早乙女先生。
だが先生がいる限りは、この洞窟の中に居る魔物など敵ではなかった。
彼女達は襲い掛かる火の粉を払いながら、洞窟の出口を見つける。



まどか「マミさん凄い!バトルハンマーもくっついた!」

マミ「心なしか体力が上がった気がするわ」

杏子「怖いものなしだな。もうマミが先頭で決定な」

マミ「もう何も怖くない」

ほむら「私もケアルを覚えたわ。安心して攻撃を食らって、巴マミ」

和子(なか・・・ま・・・?)

和子「・・・皆さん、出口が見えて来ましたよ」

まどか「先生!出口の前に何かが居ます!」

和子「ここに居た魔物の親玉のようね。みんな、回復してあげるから
 こっちに来なさい」

ほむら「まどかの回復は私に任せて」


14[saga]:2011/06/23(木) 20:52:08.48 ID:MDMzsrWe0
 和子は意識を集中させると、その手に白い光が集まる。
それに触れられた杏子は、自分についていた小さな傷が
消えていくのを目にしていた。



杏子「先生すげえな!ありがて~」

和子「ほら、巴さんもこっちに」

マミ「わぁ、すごい。ありがとうございます、先生」

まどか「もう体力全快だよ、ほむらちゃん・・・」

ほむら「・・・・・・」キュイーン、キュイーン、キュイーン

和子「・・・・・・ゴホン!これから、あそこに居る魔物と戦います。
 見たところ、ラムフォリンクスという鳥系の魔物ですね」

杏子「うまそうな肉になりそうだな」

和子「・・・皆さん、油断だけはしないでちょうだいね」

マミ「体が軽い。もう何も怖くない」

まどか「よーし、皆がんばろ~!」

和子(聞けよ)

ほむら「・・・近づいて来たわ」

ラムry「ソウルジェムを寄越せ!俺は神になるんだ!」



 その魔物が自分から襲ってきたため、彼女達は身構える。
ほむらと杏子はそれぞれの能力を、まどかとマミは武器を構えて
ラムフォリンクスへと向けていた。

 早乙女先生はすでに、他の4人とは違って戦闘態勢を取っていた。
彼女達が行動を起こす前に、先生の手の平に炎が集まってゆく。


15[saga]:2011/06/23(木) 20:52:38.91 ID:MDMzsrWe0
和子「・・・ファイア!」

ラムry「あべし」



 呆気に取られる4人。眼前の敵は、もはや炭の塊となっていた。



まどか「・・・え?」

マミ「なにこのチート」

和子「な、何よ。原作通りの展開よ!」

杏子「あ~あ、これじゃあ食べられるところが・・・
 お、まだ中の方は食えそうだな。モグモグ・・・

ほむら「食べるのね・・・」

杏子「なんかシルバーって言われた気がした。馬系らしいぜ」

マミ「何それ?」

杏子「さあ?ああ、”ほのお”が使えなくなっちまった!便利だったのにな・・・」

ほむら「私はケアルを覚えていたのに、またケアルを覚えた」ファサッ

まどか「わけがわからないよ」

ほむら「事実よ」

 そんな事を言いながら、彼女達は洞窟の出口へ向かう。
薄暗い洞窟に差し込む日の光に、全員が目を細める。

 その出口には、青々とした草原が広がっていた。


16[saga]:2011/06/23(木) 20:53:15.55 ID:MDMzsrWe0
和子(この子達をこのまま行かせて大丈夫かしら・・・)

和子「あ」

まどか「先生、どうかしましたか?」

和子(そういえば、あの人にお料理を作ってあげる約束していたのって
 今日だったっけ・・・)

和子「皆さん、私は村を守るという大事な役目があります。
 ここでお別れですね」

まどか「はい!きっとママを見つけて帰ります!
 先生、さようなら・・・」

和子「鹿目さん、あなたならきっと上手く行くわ。頑張って下さいね」



 - せんせいと 別れた -



杏子「でもさ、男だべ」

マミ「間違いないわね」

まどか「私達がママを見つけて村に帰るまで、持つかな・・・」

ほむら「同じ経験を何度も繰り返し、たった一つの出口を探る。
 それでも、あの人は絶望の運命から逃れられない」

マミ「・・・円環の理ね・・・」ドヤッ

ほむら「そうね。否定はしない」ファサッ

まどか「こんなのひどすぎるよ・・・あんまりだよ・・・」

杏子「一人ぼっちは寂しいもんな・・・」



 そんな会話をしながら、彼女達は草原を歩く。
幸いな事に、目的地であった街は洞窟から近く、
少し歩いただけで彼女達の視界にそれは入っていた。


19[saga]:2011/06/25(土) 12:13:42.36 ID:dAVNrhNe0
SaGa2の解説 種族について


まどか>SaGa2において にんげん の能力を持つ

人間は、武器や銃火器を使って戦う事を得意とする種族です。
SaGa2の武器は使うたびに耐久値が減ってゆき、0になると壊れます。
そのため、人間を強くするためにはお金(単位:ケロ)がかなりかかります。
SaGa2の成長方式が戦闘後のランダムステータスアップ(例:ちからが上がった)
となっておりますので、育成が終わるまでには時間がかかります。
しかし育てきった人間は非常に強いため、人間は大器晩成型と言える種族でしょう。


ほむら>SaGa2において エスパー の能力を持つ

エスパーは、人間と同じように武器や銃火器も持つ事が出来ますが、
その他に色々な能力を覚えていきます(ファイア、ケアルなど)
能力を覚えるタイミングは、戦闘後にランダムとなっております。
SaGa2の装備・能力欄が、合計で8スロットしか空いていないため、
余計な能力を覚えすぎると何も装備が出来なくなったりもします。
人間と同じく戦闘後に成長しますが、人間より成長は遅いです。


マミさん>SaGa2において メカ の能力を持つ

メカは、戦闘後のステータスアップを一切行いません。
装備品を装備する事により、メカのHPとステータスは上がって行きます。
(例:メカに”バトルハンマー”を装備させると、力2↑ HP9↑)
メカには普通は装備出来ない防具の組み合わせを行えるため、
序盤にはかなりの防御力を誇ります。
(例:”ブロンズアーマー”を3個同時装備など。人間エスパーには無理です)
またメカに装備をさせた武器は、耐久値を宿屋で回復させる事が
できるようになります。このため、高価な武器も安心して装備させられます。
やはり装備欄が8スロットしかないため、終盤では装備のステータスアップが
限界となり、やや足手まといな印象となります。メカは早熟型と言えます。


杏子>SaGa2において モンスター の能力を持つ

モンスターは、戦闘後のステータスアップを一切行わないのに加えて
何も装備する事が出来ません。しかし、戦闘後に敵がランダムで落とす
”肉”を食べる事によって、別種のモンスターへと変化します。
ステータスと能力がそのモンスターのものと変わっていくため、
”肉”の食い合わせによっては強くなったり弱くなったりもします。
お金が一切かからないために便利なモンスターですが、
やはり終盤では息切れしがちな種族です。モンスターも早熟型と言えます。

20[saga]:2011/06/25(土) 12:14:14.06 ID:dAVNrhNe0
--- 旅立ちの街 ---

まどか「あれっ・・・?」



 まどかの視線の先には、一人の女性がいた。
その綺麗な黒髪をなびかせて、彼女達に背を向けて
駆け去るその姿は、まどかの母親のものと瓜二つ。



マミ「鹿目さん、あの人・・・」

まどか「うん・・・ママかもしれない」

杏子「なんだぁ、アタシ達の旅はもう終わりかよ」

ほむら「それはそれで喜ばしい事だわ。追いかけましょう」



 そうして少女達は、その女性を探そうとした。
だが、街の曲がり角を曲がったその女性は、
人ごみの中に消えていってしまったのだ。



ほむら「見失ってしまったわね」

まどか「うん・・・」

杏子「そんじゃ、みんなで手分けして探そうか?」

マミ「それがいいわね。1時間後に、あそこのレストランで落ち合いましょう。
 佐倉さん、寄り道してつまみ食いとかしないようにね?」

杏子「な・・・!・・・はん、好きにさせてもらうよ!」ピュー

ほむら「逃げたわね」

マミ「仕方ないわね・・・鹿目さん、私達はちゃんと探してくるからね」

まどか「マミさん、ありがとう!」

ほむら「私が見つけ出して見せるわ」ファサッ

まどか「ほm・・・もう行っちゃった」


21[saga]:2011/06/25(土) 12:14:42.20 ID:dAVNrhNe0
 まどかは街の中を歩いていた。いくら歩いても先ほどの
女性が見つからなかったため、そこいらに居る通行人から
母親の事を聞こうと思っていたところであった。



まどか(あっ!居た!)



 彼女の視線の先は、酒場のある建物の脇にある袋小路。
母親と思わしき女性は、壁を向いたままこちらに背を向けていた。



まどか「ママ!」



 振り向いた女性の顔は、まどかの知る母親のものではなかった。
完全に人違いだったのだ。



??「なんだねチミは」

まどか「あ・・・間違えました、ゴメンなさい」

??「人違いかい。ところで、古き神々の遺跡にソウルジェムが
 有ると聞いとるんだが、どこだか知らないか?

まどか「いえ・・・知りません」

まどか(いきなり何を聞くんだろう・・・でも、ソウルジェムって言ってた
 そういえば、先生が”精霊の鏡”を使えばソウルジェムがいくつあるか
 分かるって言ってたな・・・)



 ふとそれを思い出したため、まどかは懐から”精霊の鏡”を取り出し
それをじっと見つめる。使うと言ってもどうやって使うのか。

 見当が付かなかった彼女は、しばらくの間はそれを握ってみたり、
振り回したり、頭の上に乗せたりしていた。


22[saga]:2011/06/25(土) 12:15:15.60 ID:dAVNrhNe0
まどか(あ・・・よーく見たら”精霊の鏡”の中に数字が書いてあった。
 わたしってほんとバカ)

 - この世界に残るソウルジェムはあと 6 -

まどか(6コもあるんだ・・・そのうち何個が、さっきの人が言ってた
 古き神々の遺跡にあるんだろう?)

まどか(ソウルジェムを辿っていけば、きっとママが見つかる。
 よし、古き神々の遺跡、どこにあるか調べてみよう!)



 それからしばらく。まどかは聞き込みを続けるが、
得られた情報は芳しい物ではなかった。

 やがて集合の時間が迫ってきたため、
彼女は先ほどみんなで決めた集合場所へとぼとぼと向かう。
そこにはマミとほむらがすでに集まっていた。


23[saga]:2011/06/25(土) 12:15:41.27 ID:dAVNrhNe0
まどか「みんなごめんね、お待たせ。さっきの人、
 ママじゃなかったよ」

ほむら「見つからなくてガッカリしていたところよ。
 人違いだったのね」

マミ「残念だったわね、鹿目さん。元気を出して、次を探しましょうか!」

杏子「悪い悪い、待たせちゃったね」トコトコ

まどか「杏子ちゃん、探させちゃってごめんね。あの人、
 ママじゃなかった」

杏子「そっか、残念だったね。アタシも結構、探したんだけど
 見つからなかったんだよ」

マミ「本当に探してたの?まあいいわ、色々と情報を仕入れたの。
 どうもアシュラって悪い奴がいて、そいつがソウルジェムを
 探し回ってるみたいなの」

ほむら「私も色々と調べたわ。ここから西にイシス神殿があって、
 そこにはゆまって可愛い神官が居るそうよ」

まどか「あ、私も!この世界に古き神々の遺跡っていう所があって
 そこにはソウルジェムがあるらしいよ」

杏子「・・・・・・」

マミ「佐倉さん、あなたも何かないの?」

杏子「・・・・・・ゲェープ」

ほむら「・・・最低ね、佐倉杏子」

杏子「・・・何だよ・・・好きにさせて貰うつったろ」

マミ「はぁ・・・それで鹿目さん、その遺跡は何処にあるのか分かるかしら?」

まどか「それが分からなかったんです。ごめんなさい、マミさん」

マミ「あなt
ほむら「あなたが謝る必要はないわ、まどか」

マミ「でh
ほむら「では、分かっているのはイシス神殿だけのようね。
 そこから行ってみましょうか」

マミ(マミマミ)


24[saga]:2011/06/25(土) 12:16:17.12 ID:dAVNrhNe0
--- イシス神殿 ---

 彼女達は街を出てから西へ歩き続けた。
目指す方角は草原からやがて深い森となっていったが、
大きな障害もなく、彼女達はこの石造りの神殿にたどり着いていた。



まどか「杏子ちゃんのキック強い!」

ほむら「魔物が一撃で消し飛んでいたわ」

杏子「肉の食い合わせが良かったのか?アタシとしては、
 魔物をいっぺんに倒せる能力の方が使いたいんだけどな」

マミ「今はそんなに大勢の魔物も出て来ないし、良しとしましょうよ
 そうそう、さっきあそこの人が面白いお話をしていたわ。
 なんでも、この隣には砂漠の世界があって、
 そのまた隣には巨人族の世界があるんですって」

まどか「へ~、色んな世界があるんですね、マミさん。
 やっぱりそれぞれの世界にもソウルジェムが散らばっているのかな」

ほむら「そう考えるのが自然ね」

杏子「巨人って食えるのかな」

マミ「おなか壊しても良かったら、どうぞ」

まどか「あ、あそこに神官さまがいるよ。ゆまって人かな?」

ほむら「ずいぶんと小さいのね」

杏子「ちびっこだな」

ゆま「ちびっこ言うな!わたしはゆまだ!こっち来なさい!」

マミ「ごめんなさい。怒らせるつもりはなかったの」



 ゆまと思われる神官が、ぷりぷりと怒っているように見える。
そんな彼女に弁解をしようとしたまどか達は、
おずおずと神官の立っている台座へと近づいていった。


25[saga]:2011/06/25(土) 12:16:52.19 ID:dAVNrhNe0
ゆま「傷を治してあげるよ!はい、終わり!」キュイーン

マミ「あら、怒っていなかったのね。どうもありがとう。
 ちょっとお聞きしたいのだけど、ソウルジェムについて何か知らないかしら?」

ゆま「ソウルジェムを集めてどうするつもり?
 まさか、神にでもなりたいの?」

まどか「違います!私のママがソウルジェムを探して、
 行方不明になっていて・・・それで・・・

ゆま「そっか。あなたのママって、美人でバリキャリな人?」

まどか「え!知ってるの?その人です!」

ほむら(断定してる)

ゆま「その人がソウルジェムの事を私に聞いてきた。
 聞いたら、またふらっとどこかへ行っちゃった」

まどか「そうだったの・・・ありがとう、ゆまちゃん」

ゆま「ソウルジェムなら、古き神々の遺跡にあるって聞いたよ。
 ここから南に行ったところの森に、遺跡があるみたい」

まどか「どうして教えてくれるの?」

ゆま「ママを探してるんでしょ。あなた達は、悪い人じゃなさそう」

マミ(銃ぶっぱなしたいわー。銃、ぶっぱなしたいわー)

ほむら(幼女萌え・・・うーん・・・まどか一筋だし・・・)

杏子(・・・さすがに幼女食うとか言い出したら怒られるな。自重しよう)

ゆま「・・・たぶん」

まどか「ありがとう、ゆまちゃん!私、探してみるね」


26[saga]:2011/06/25(土) 12:17:19.47 ID:dAVNrhNe0
--- 古き神々の遺跡 ---
 
 それは、ゆまの言っていた通りの場所に存在していた。
深い森の中、そびえたつ人工の建築物。
その内部を、彼女達は歩いていた。



マミ「いたい、いたい」

杏子「思いっきりマミに魔物の攻撃が集中してるな」

まどか「マミさん、頑張って・・・!」

ほむら「はい、ケアルよ」キュイーン

マミ「体が軽い」

まどか「やっぱり先生が居てくれたから、私達は最初の洞窟を
 楽に抜けられたんだね・・・」

ほむら「そうね。私達だけになってみて、初めて迷宮探索の
 怖さを思い知っているわ」

杏子「今更どうこう言ったってしょうがないさ。お、宝箱があるぞ」

 - ムチを 手に入れた -

ほむら(これは・・・)ジー

まどか「な、何?ほむらちゃん。私こんなの装備しないよ」

ほむら「じゃあ私が・・・」

まどか「えいっ」ポイ

マミ「ゲットだぜ!」ペタッ

ほむら(ホムーン)


27[saga]:2011/06/25(土) 12:17:54.98 ID:dAVNrhNe0
ほむら「魔物よ。サンショウウオね」

杏子「サンショウウオねって・・・8匹もいやがるぞ!」

まどか「頑張るしかないよ!マミさんが!」

マミ「ブロンズの盾の威力を見せる時が来たようね」



 マミはブロンズの盾を構えて、防御態勢を取る。
その間にまどかと杏子は攻撃を、ほむらは魔力を用いて
”ほのお”の能力を発現させていた。

 しかし、”ほのお”の威力にサンショウウオは耐えており、
まどかと杏子がそれぞれ1匹ずつを仕留めていたものの、
残りの6匹からマミは牙で噛まれ続けていた。



マミ「いたい、いたい」

杏子「ああ、マミがやられちまった!使えねぇんだな・・・・・・盾って」

まどか「杏子ちゃん、その言い方はあんまりだよ!マミさんが使えないだなんて!」

ほむら(まどか、きっとその解釈は間違っている) 



 まだまだ敵の数が多いため、ほむらはもう1度”ほのお”の能力を
発動させる。2発目のそれに魔物は耐えられず、その姿を消していった。



ほむら「巴マミ、大丈夫?ケアルしてあげるわ」キュイーン

マミ「もう嫌よぉ・・・佐倉さん、並び順を交代してよぉ・・・」グスッ

杏子「ええ、何でアタシが!アタシは何も装備できないから防具もないんだぞ!」

まどか「大丈夫だよ!今の杏子ちゃん、馬系のシルバーだし!」

杏子「根拠がわかんねえよ!」


28[saga]:2011/06/25(土) 12:18:21.11 ID:dAVNrhNe0
 しばらく探索を続けた彼女達の前に、再び魔物が立ちはだかる。
しかし、まどかの言う通りに杏子は敵の攻撃をすべて跳ね返していた。



マミ「佐倉さん、本当に硬い・・・」

杏子「なんでか無傷だな、アタシ」

まどか「ね、言った通りでしょ」マドマド

ほむら「まどかの言う事に間違いはないわ」ファサッ

杏子「でも、足が痛くてもう”キック”できねぇ。
 今やっつけたハエ男の肉、アタシが食っていいかい?」

マミ「食べられるのならどうぞ・・・」

杏子「モグモグ。お、新しい能力がわいてきた」

まどか「どんなの?」

杏子「えのきもどきだってさ。”パンチ”しか出来ないじゃねぇか!」

ほむら「期待できそうにないわね」

マミ「あら、あそこに誰か居るわ」



 マミが指差した先には、3つの宝箱とそれを開けようとする
2人の怪しい男達。彼らは少女達に気付くと、
慌てた様子を出してこう話していた。



男A「やべ、誰か来たぞ」

男B「ソウルジェムは頂いたし、退散しよう」

ほむら「待ちなさい!」


 
 そんな彼女の制止も聞こえなかったかのように、
男達は足早にその場を駆け去って行った。


29[saga]:2011/06/25(土) 12:18:49.39 ID:dAVNrhNe0
まどか「あの人達、ソウルジェムって言ってたよね・・・」

杏子「アタシ達のものを盗むなんてふてぇ奴らだ。シメちまおう」

マミ「その言い方は乱暴すぎるけれど、同感ね」

ほむら「まだ開けられていない宝箱もあるわ」

 - 力のソウルジェムを手に入れた -

 - 魔力のソウルジェムを手に入れた -

 - 素早さのソウルジェムを手に入れた -

杏子「お、ソウルジェムならアタシでも装備できるみたいだ。力、もらうよ」

まどか「それじゃ私、レイピアとか素早さ重視の装備しているから、
 素早さのソウルジェムもらうね」

ほむら「この中で魔力を使えるのは私しか居ない」

マミ(・・・”精霊の鏡”でも装備していよう・・・)

まどか「あ、魔物がいるよ!」

杏子「たく、泥棒を追いかけなきゃいけないのに・・・
 おお?力のソウルジェム、結構すごいよ!」パンチ

ほむら「私の”ほのお”の威力もすごい上がったわ」ドーン

まどか「レイピアで切りつけると、ダメージが2倍くらいになったよ!」ビシッ

マミ(フフフ・・・”精霊の鏡”もすごいのよ・・・)ターン

杏子「またハエ男の肉か。モグモグ・・・」

まどか「今度は?」

杏子「おどりダコだってさ。能力は触手?ああ、アタシの髪の毛か」

ほむら(キモい・・・)

マミ(うねっているわ、佐倉さん・・・)

杏子「・・・何だよ・・・ああ!泥棒、あそこに居た!」

男A「くそっ、早くドアを開けろ!」バタン


30[saga]:2011/06/25(土) 12:19:17.50 ID:dAVNrhNe0
マミ「待ちなさい!」ガチャガチャ

ほむら「落ち着いて、巴マミ」

まどか「泥棒が逃げちゃうよ!マミさん早く!早く!マミさん!」

マミ「~~~」ガチャガチャガチャガチャ

杏子「ああもう、アタシに任せろ!」

まどか(杏子ちゃん・・・髪の毛でドアを開けてる・・・)

マミ(うわぁ・・・)

杏子「何だよ!ほら、開いたぞ!急げ!」バタン



 久しぶりのように思える、太陽の光。
遺跡の出口に辿りついた少女達は、目の前の開けた場所に、
追いかけていた泥棒が倒れているのを目撃する。



ほむら「これは一体どういう事?」

マミ「ねえ、しっかりして!何があったの?」

男A「く・・・我々はガーディアン・・・」

男B「アシュラの野望を阻止するためにソウルジェムを守りに来たが、
 逆にアシュラの手下に奪われてしまった・・・ぐふっ」

杏子「おい、しっかりしろ!」

まどか「こんな死に方・・・あんまりだよ・・・」

マミ「・・・行きましょう」

ほむら「巴マミの言う通りだわ。アシュラという人物が何者か、
 私達はよく分かっていない。けれどアシュラが悪い奴だという
 情報を、私達は最初に行った街で聞いたはずよ」

杏子「ソウルジェムを集めて、新しい神になりたがっているヤツか・・・」

まどか「・・・うん、止めないとね」


31[saga]:2011/06/25(土) 12:19:43.22 ID:dAVNrhNe0
--- イシス神殿 ---

 彼女達は、この世界の北にアシュラの基地があると
理解はしていた。そこへ乗り込む前に、このイシス神殿の神官に
ソウルジェムがどうなったのかを報告するため、ここに来ていたのだ。



まどか「・・・というわけなの」

ゆま「そう・・・持ち去られてしまったの・・・
 それじゃあ、私もアシュラの基地へ連れていって」

杏子「はぁ?遊び半分で行くんじゃないんだぞ?」

ゆま「この世界の事は、私も守りたいから。連れていって」

杏子「お前なぁ・・・」

ゆま「お前じゃない。私はゆま」

マミ「まあまあ、佐倉さん・・・私達が守ってあげれば、きっと大丈夫よ。
 それに、ゆまちゃんの回復の力は私達の役に立ってくれるはずよ」

ほむら「私も巴マミの意見に賛成ね。戦力は多い方がいい」

杏子「ハァー・・・」

まどか「よろしくね、ゆまちゃん」

ゆま「こちらこそ、よろしく!」

 - ゆまが 仲間になった -


32[saga]:2011/06/25(土) 12:20:21.94 ID:dAVNrhNe0
--- 北の街 ---

 北の谷にあると言われている、アシュラの基地を目指す
彼女達は、谷の入り口にあったその街を見つける。



まどか「こんな所にも街があったんだ」

マミ「それじゃあ、この間のようにみんなで手分けして
 情報を集めましょうか。敵の基地へ乗り込むのだし、
 買い物もしっかりね」

杏子「今度は真面目に情報を集めるさ」

ゆま「キョーコ、おなかすいた」

杏子「うっせーな、アタシだって腹減ったよ・・・
 じゃ、食いに行くか」

ゆま「やったー!」

杏子「じゃ、ちょっと行ってくるわ~」



ほむら「いつの間にか懐いているわ」

マミ「まったくもう・・・それじゃ、私も行くわ。またね、暁美さん、鹿目さん」

まどか「はい、私も何か調べておきますね」


 
 これから向かう場所は、敵の本拠地である。
少しでも何か情報を得よう、そう考えていたため
まどかは街を歩く通行人から話を聞いていた。


33[saga]:2011/06/25(土) 12:20:47.81 ID:dAVNrhNe0
まどか「・・・やっぱり分かってはいたけど、危険な所なんだ・・・
 ・・・あれ?マミさんだ」

マミ「鹿目さ~ん!」ドドドド

まどか「そ、そんな大声で呼ばなくても逃げませんよ・・・」

マミ「ハァ・・・ハァ・・・あのね、鹿目さん。大事なお話があるの」

まどか「どうかしましたか、マミさん」

マミ「アシュラの基地を乗り越えるために、必要なアイテムがあるのよ」

まどか「え、そんな情報まで仕入れていたんですか!マミさんすごい!」

マミ「けどね、結構な値段をしていて・・・私のお財布だけじゃ買えなかったの。
 ・・・それでね、皆にも協力して貰えると助かるんだけど・・・」チラッチラッ

まどか「はい!私なんかのお金で良ければ、どうぞ!」ゴソゴソ

マミ「鹿目さん、ありがとう。絶対に、役に立つわ。
 それでは、また後で会いましょう」ドドドド

まどか「行っちゃった・・・そんなに急がないと買えないものなのかな。
 何だか興味あったんだけどな・・・」



 それからまどかの得られた情報は「アシュラの基地は危険だ」という、
言われずとも分かるような情報ばかりであった。
やがて集合の時間となったため、彼女は待ち合わせの場所へ向かう。


34[saga]:2011/06/25(土) 12:21:16.35 ID:dAVNrhNe0
ほむら「やっぱり食べ歩きしていたのね・・・」

杏子「・・・くーかい?」ポリポリ

ほむら「結構よ。私の集められた情報は、アシュラが
 ソウルジェムを集めて、新しい神になろうとしている事くらいね」

まどか「私は、この先にある”天の柱”へ向かうと、隣の世界に
 行けるようになるって聞いてきたよ」

マミ「私はこれを・・・」ジャキン

ほむら(サブマシンガン・・・かっこいい・・・)

杏子「いや、武器じゃなくて、アシュラの基地に乗り込むのに
 必要な物があるって言ってなかったか?」

まどか(杏子ちゃんもお金、渡したんだ)

まどか「そうですよ、マミさん。私もそれ、見てみたいなあ」

マミ「あら、何を言っているの?このサブマシンガンがそれよ」

杏子「はぁ?」

まどか「まさか皆からお金を集めたのって・・・」

マミ「このフォルム、この火力・・・もう何も怖くない」

ほむら「巴マミ、あなたは何を考えているの?皆のお金を使い果たして
 もう私達の財布はカラッポよ」

杏子「もうメシも食えねぇぞ!どうなってやがる!」

マミ「え・・・え・・・?だ、だって・・・絶対、役に立つんだから・・・」グスッ

まどか「ほむらちゃん、その言い方はあんまりだよ!
 マミさんなりに考えてくれたんだよ!」

ほむら(何・・・だと・・・)

ほむら「巴マミ、あなたの選択は正しい。
 その力で私達を守って欲しい」ファサッ

マミ「暁美さん・・・」グスッ

杏子(何これ)

ゆま「キョーコ、それ食べないならちょうだい」ポリポリ


35[saga]:2011/06/25(土) 12:21:50.91 ID:dAVNrhNe0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8268542

--- アシュラの基地 ---

 街を出て谷を進むうちに、見えてきたアシュラの基地。
魔物による物々しい警戒が行われてはいたが、
ソウルジェムを得た事による戦闘力の強化は
少女達の予想を大きく超えたものであった。



ほむら「魔力のソウルジェムのおかげで、魔物が消し飛んでいくわ」

まどか「すごいよほむらちゃん!こんなに簡単に進めるなんて!」チラッ

マミ「・・・・・・」

杏子「攻撃を食らっても、ゆまが回復をしてくれるしな。ラクショーだね」チラッ

マミ「・・・・・・」

ゆま「ねぇねぇキョーコ、”ごくつぶし”って何?」

マミ「グスッ・・・」トコトコ



ほむら「巴マミが拗ねてしまったわ」

杏子「いいんだよ。今のうちに思い知らせておかないと」

まどか「この先もお金を使い込まれたんじゃ・・・ね・・・」

ほむら「あ、巴マミが自分から魔物の警戒網に突っ込んでいったわ」

杏子「サブマシンガン撃ってる・・・」

まどか「強いね・・・マミさん・・・」

ほむら「無駄弾だわ。先を急ぎましょう」



マミ「いつも一人ぼっちで泣いてばかり・・・私、だめな子だ・・・」


36[saga]:2011/06/25(土) 12:22:19.57 ID:dAVNrhNe0
 少女達の会話の通り、もはやこの基地の魔物は
彼女達の敵ではなかった。しかし、ここはアシュラの基地である。
ソウルジェムがこれほどの力を持つという事は、ソウルジェムを集めている
アシュラもまた、それだけの力を持っているという事の証明でもあった。

 楽々と魔物を撃破しながらも、彼女達は慎重に歩いていた。
1名を除いて。



杏子「あそこに恐竜がいるぞ。アシュラって奴はどこだ?」

ほむら「ライノサウルスのようね。あいつがここの親玉なのかしら」

まどか「どっちにしても、ほっとけないよ。やっつけちゃおう」

マミ「・・・・・・」ブツブツ

ライノ「ゆまも一緒とは都合がいい!死ね!」

ほむら「話し合う余地もないのね」



 少女達は身構える。アシュラという人物がここに居るのかは
分からないが、少なくても目の前の魔物は敵である。

 各々の武器を構え、各々の能力を発動させるために
意識を集中させていた。

 先手を取ったのはほむら。その両手に氷の塊を作り出し、
ここに来るまでの間に体得していた”ブリザド”を発動させる。

 その氷の塊がライノサウルスへ向かっていくのを追うように、
素早さのソウルジェムで強化されたまどかが
その小型のレイピアを構えて一直線に突き進む。

 氷の嵐を受け、動きを止めたライノサウルスに
小剣が突き立てられる。

 叫びを上げる恐竜。

 それはその敵の、断末魔の声であったのだ。


37[saga]:2011/06/25(土) 12:22:45.78 ID:dAVNrhNe0
まどか「倒し・・・た・・・?

杏子「すげぇじゃねえか!もう終わったぞ!」

ライノ「残念だったな・・・もうこの世界で集めたソウルジェムは
 ほとんどアシュラ様に送った後だ・・・アシュラ様、万歳!」ドサッ



 その声を聞くと同時に、爆音と共に揺れ動く地面。



ほむら「何かしら。ただ事ではなさそうね」

ゆま「この基地が爆発しようとしているみたい!あそこに出口が見えるよ!」

まどか「みんな急いで!」



マミ(・・・・・・あら、宝箱があるわ)

 - 防御のソウルジェムを手に入れた -

 - 炎のソウルジェムを手に入れた -

 - 氷のソウルジェムを手に入れた -

マミ(マミマミ)



 そうして基地から脱出できたところで、彼女達は走り続けた。
やがて背後から届く爆風と衝撃。
アシュラの基地があった場所は、もはや瓦礫の山となっていた。


38[saga]:2011/06/25(土) 12:23:22.45 ID:dAVNrhNe0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9531436

--- アシュラの基地の外 ---

ゆま「これでこの世界も安心だね。私はこの世界に残って
 ここを守り続けることにするよ」

まどか「そっか、ここでお別れだね。ありがとう、ゆまちゃん」

杏子「アシュラはアタシ達がやっつけるから、安心してな」

ゆま「キョーコ、ありがとう!みんな、またね!」

 - ゆまと 別れた -

マミ「みんな、これを見て!」

ほむら「ソウルジェムね。巴マミ、これはどこにあったの?」

マミ「基地の出口の宝箱にね。みんな気付いていなかったようだけど」ドヤッ

杏子「やるじゃねえか、マミ!」フォロー

まどか「マミさん、さすがです!」マドマド

ほむら「これで6つのソウルジェムが集まったわけね。
 念のために、”精霊の鏡”を確認してみましょう」

 - この世界に残るソウルジェムはあと 0 -

ほむら「もうこの世界にはソウルジェムは残っていないわ」

まどか「そうなると、もうここにはママは居ないのかも」

杏子「隣の世界か・・・あそこに見える塔みたいなのが、
 ”天の柱”ってヤツじゃないのか?」

マミ「そうかもしれないわね。行ってみましょう」


39[saga]:2011/06/25(土) 12:23:57.03 ID:dAVNrhNe0
--- 天の柱 ---

 ひたすら夜空の続く景色と、そこに浮かぶ水晶の床。
世界と世界を繋げている古き神々の世界は、
そのような荘厳な光景を少女達に見せていた。

マミ「綺麗ね・・・」

まどか「すごい・・・」

ほむら「これが神々の世界・・・」

杏子「いいからさっさと行こうぜ」グー

まどか(空気読めよ)チッ



 一人に急かされるように、少女達は水晶の通路を歩く。
それはところどころに穴が空いており、果てしなく広がっている
ように見えた水晶の床も、実質的には一本道であった。

 やがて、彼女達は一つのドアに辿りつく。



まどか「この先が次の世界なのかな」

ほむら「さっき私達が通ってきたのも、このようなドアだったわ」

マミ「砂漠の世界って言ってたわね」

杏子「んじゃ、先行くよ~」ガチャ

まどか()チッ


40[saga]:2011/06/25(土) 12:24:29.40 ID:dAVNrhNe0
--- 砂漠の街 ---

 扉を抜けた少女達を待っていたものは、
さんさんと照りつける灼熱の太陽であった。
見えるものは一面の砂、そしてすぐ近くにある街。

 いくら楽勝で抜けてきていたとはいえ、
アシュラの基地を歩いて来ていた彼女達は疲弊しており、
その街で休む事にしようと満場一致で決まっていた。



杏子「あっぢ~。ここまで暑いとはなぁ」

マミ「本当ねぇ・・・とりあえずは、宿屋の部屋を取って、
 休んでから情報を集めてみましょうか」

まどか「そうですね、疲れちゃったし」

ほむら「部屋割りの提案をするわ。私とまどk」

まどか「全員、同じ部屋にしましょう。マミさん」

マミ「え、ええ・・・お金を使っちゃったし、そうするつもりだったわ」

ほむら(ホムーン)


41[saga]:2011/06/25(土) 12:25:03.88 ID:dAVNrhNe0
杏子「部屋の中も暑いな~」

マミ「こんな場所だもの。仕方がないわ」

まどか「そうですね・・・って杏子ちゃん、もう寝てる・・・」

杏子「くかー」

マミ「まさに本能の赴くままね」

まどか「私も疲れているんだけど、とても寝られそうにないなぁ・・・」

ほむら「その悩みを解決させるいい方法があるわ」

マミ「あら、それは素敵ね。どうするのかしら?」

 ほむらは きょうこを
 ブリザドで こうげき
 きょうこに 84のダメージ

まどか「ああっ!杏子ちゃんが氷漬けになっちゃった!」

ほむら「これで彼女も寝苦しくないし、私達も涼しいわ」

杏子「くかー」

マミ「寝てるわ・・・すごい・・・」

ほむら「寝て起きれば、どうせ体力なんて回復してるんだもの」

まどか「ほむらちゃん、ひどいよ!こんなのあんまりだよ!」ダダッ

ほむら「待って、まどか!」

マミ「鹿目さんは心配だけど、私も眠いわ・・・お休み・・・」

ほむら「・・・・・・」

ほむら(外、暑いし私も寝ていよう・・・)



杏子「くかー」

マミ「くかー」

ほむら「くかー」


42[saga]:2011/06/25(土) 12:25:29.92 ID:dAVNrhNe0
まどか「ただいま~!」バタン

まどか「あ~!みんな寝てる!」

マミ「っ!」ビクッ

ほむら「くかー」

杏子「うるせーなー・・・あれ、体が動かねぇ・・・?
 ってオイ!なんでアタシは氷漬けになってんだよ!うおおおお!」ビキビキ

まどか「待って杏子ちゃん、動かないで!」

まどか(涼しいから)

マミ(よだれたれてた・・・)ゴシゴシ

杏子「何でだよ!・・・まあ涼しいし、いっか」

まどか「それよりね、この世界にやっぱりアシュラが居るみたいだよ!
 砂漠のどこかに、アシュラの塔があるんだって」

マミ「へぇ、その情報はお手柄ね、鹿目さん」

杏子「それじゃあ、もう一眠りしてからその塔を探してみるか!」

まどか・マミ「おー!」



まどか「くかー」

杏子「くかー」

マミ「くかー」



ほむら「・・・・・・」ムクリ

ほむら(・・・計画通り)

ほむら(・・・・・・)ゴソゴソ

ほむら(ゲットだぜ!)


43[saga]:2011/06/25(土) 12:25:57.94 ID:dAVNrhNe0
--- 砂漠 ---

 少女達は砂の上をひたすら歩いていた。
時折、魔物が襲い掛かって来てはいたが
彼女達は苦もなく蹴散らしていた。
今の彼女達にとっては、暑さこそが最大の敵だったのだ。



杏子「あぢぃ~あぢぃ~」

マミ「暑い暑い言ってると、余計に暑くなっちゃうわ。
 頑張って、アシュラの塔を探しましょう」

まどか(なんか汗が体をつたって、下半身がむずむずする・・・)

まどか「!!」

ほむら(気付いたようね)

まどか「あのさ・・・ほむらちゃん」

ほむら(私は真っ先に疑われるのね)

まどか「その・・・荷物、調べさせてもらってもいいかな」

マミ「どうしたの?鹿目さん」

ほむら「構わないわ、まどか」ファサッ

まどか(絶対にほむらちゃんの仕業だ・・・)ゴソゴソ

まどか(あれ、ない。おかしいなぁ・・・)ゴソゴソ

まどか(違ったのかなぁ。杏子ちゃんのイタズラなのかな・・・)ゴソゴソ

ほむら「もういいかしら?」

まどか「うん・・・ごめんね、ほむらちゃん」

ほむら「あなたが謝る必要なんてないわ」

ほむら(見つかるわけがないじゃない。私が穿いているんだもの)

杏子「もういいかい?早いとこ、アシュラの塔を探し出そうぜ」

マミ「そうね。こんな暑さで消耗しちゃうと、後が困るわ」

まどか「あ・・・街が見えるよ!その先に塔も!」


44[saga]:2011/06/25(土) 12:26:32.59 ID:dAVNrhNe0
--- アシュラの街 ---

マミ「街があるなんてラッキーね。今日はこれだけ歩かされたから
 宿ですこし休憩をしてから、塔へ向かいましょう」

杏子「さんせーい。マジ疲れたわぁ。ほむら、またブリザドやってくれよ」

ほむら「任せておいて」

まどか「私、ちょっと聞き込みをしてくるね。みんな、先に宿に行ってて!」ダダッ



マミ「鹿目さん・・・そうよね、お母さんの事を考えるとね・・・」

杏子「な、何だよ。休みにくい空気になっちまったじゃんか・・・」

ほむら(パンツ買いに行ったのね。見られたくないのでしょう)

マミ「それじゃあ、私達も、もう一頑張りしてからお休みしましょう?」

杏子「はいはい。仕方ねえな、今回は手伝ってやるか」

ほむら「まどかのためなら、いくらでも動けるわ」

マミ「それじゃあ、鹿目さんがいつ頃戻るか分からないし
 部屋の予約だけ取っておくわね。みんなは先に行ってて」

杏子「おう、任せたよ~」スタスタ

ほむら「お願いするわ、巴マミ」スタスタ

マミ「・・・・・・」トコトコ

マミ「・・・あ、はい。この部屋の予約をお願いします」

マミ「・・・・・・」トコトコ



マミ「くかー」


45[saga]:2011/06/25(土) 12:26:58.45 ID:dAVNrhNe0
杏子「・・・サイテーだな」

ほむら「最低ね、巴マミ」

マミ「くかー」

ほむら「くっ・・・こんな幸せそうな顔をして・・・」

杏子「イタズラしてやりてえ・・・この縦ロールを直毛にしちゃおう」クシクシ

ほむら「佐倉杏子、それは名案だわ」コテコテ

マミ「くかー」

まどか「ただいま~!」

三人「っ!」ビクッ

まどか「みんな、大変だよ!ママが塔の中を調べるスパイとして
 アシュラに捕まえられちゃったかもしれない!」

マミ「そ、それは大変!急がないと!」

マミ(あ、またよだれが)ゴシゴシ

ほむら「それじゃ、行きましょう。休んでる暇なんてないわ」ファサッ

杏子「い、いよいよだな!アシュラのヤツ、とっちめてやる」

まどか「みんな、頑張ろうね!」



まどか(なんでマミさんの左側だけサラサラストレートなんだろう)

マミ(ああ・・・見られてる・・・せっかく汚名挽回したと思ったのに・・・)


46[saga]:2011/06/25(土) 12:27:29.06 ID:dAVNrhNe0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8268542

--- アシュラの塔 ---

杏子「いよいよ着いたな・・・」

マミ「アシュラを倒すのも大事だけれど、まずはアシュラに捕らえられた
 スパイさんを探しましょう」

ほむら「当然よ」ファサッ

まどか「みんな、ありがとう・・・」

杏子「やっぱりマミが先導か?」

マミ「そのためにゴールドの盾を買ったのだもの。盾が4枚も
 私にくっついているわ。もう何も怖くない」

ほむら「頼むわ、巴マミ」

ほむら(被害担当艦として)

まどか「よ~し、行くぞ~!」


47[saga]:2011/06/25(土) 12:28:43.25 ID:dAVNrhNe0
 その塔の内部は薄暗く、ところどころに怪物のレリーフが
壁にかけられていた。おそらくそれを表すものが、アシュラなのだろう。
魔物は前の世界に居たものより強力になっており、
またその数も増え、少女達の大きな障害となっていた。



ほむら「いたい、いたい」

まどか「攻撃がマミさんから抜けてくると痛いね・・・」

杏子「アタシなんて、今はジャガー状態だから一撃でやられちまったよ」

マミ「ごめんなさい、敵がこうも多いとさすがに受け切れなくて・・・」

ほむら「謝る事でもないわ。あなたがある程度の攻撃を
 引き付けてくれるだけで助かるもの」

杏子「すげえ頑丈になってるからな、マミのヤツ」

まどか「傷一つ付いていないよね、マミさんのボd・・・盾」

マミ「なるべく、素早く魔物を蹴散らす必要があるわね。
 暁美さんの”ほのお”と私のサブマシンガンで」ジャキッ

杏子「ここでソレが頼りになるとはなぁ・・・」

ほむら「あの時の巴マミの選択は正解だったようね」

マミ「ふふふ・・・」ドヤッ

まどか「あ、階段の上に変なのがいるよ」

ほむら「あれは木人ね」

杏子「完全に通せんぼしてるな・・・やるか」

木人「むむっ なにやつ!」

マミ「サブマシンガンを受けなさい!」バリバリバリ

木人「やめて!」ドサッ


48[saga]:2011/06/25(土) 12:29:18.03 ID:dAVNrhNe0
まどか「なんか・・・こう、俺は強いんだぞ~って敵が
 みんな弱いのばっかりだね・・・」

杏子「いいんじゃねえか?楽だし。木だけどコイツ食えるのかな・・・」モグモグ

ほむら「あなたに食べられない物はないと言うの・・・!」

杏子「ゲェープ。今度の能力はあしながぐも、だってさ」

まどか「よくわかんないや・・・」

マミ「あそこに牢屋が見えるわ。鹿目さんのお母さん、居るかもしれない」

ほむら「本当ね。どれどれ・・・」



 ただでさえ薄暗い塔の中、鉄格子の向こうには暗闇が広がっていた。
だが、確実に誰かが居る事は全員が理解できた。寝息が聞こえたから。



??「スースー」

杏子「誰か寝てるのか・・・?」

マミ「囚われながら眠るって、けっこう図太いわね・・・」

まどか「人違いなら悪いけれど・・・」スゥー

まどか「おっきろ~!」

??「どぅえ~~ぇ~~・・・」



 暗闇の中を動く人影。それは大きく欠伸をした後、
少女達の居る鉄格子まで歩いてきていた。


49[saga]:2011/06/25(土) 12:29:46.06 ID:dAVNrhNe0
ほむら(覆面している・・・?)

覆面「いや~、ここは涼しくてついつい寝ちゃったよ。
 アンタらもアシュラを倒しに来たのかい?」

杏子(コイツ、女の声だ・・・)

まどか「は、はい。本当は探してる人が居たんですけど・・・」

マミ「あの、あなたは?」

覆面「ああ、アタシ?アタシの事は覆面とでも呼んでよ。
 アンタらと同じ、正義の味方さ」

ほむら(怪しい・・・)

まどか「あ、あの!」

覆面「何だい?」

まどか「その、覆面を外して貰ってもいいですか・・・?」

マミ「駄目よ、鹿目さん」

まどか「マミさん?」

マミ「この人は訳あって正体を隠しているのよ。
 そう、”組織”に命を狙われているの・・・」

杏子(・・・組織?)

マミ「それなのに、自らの危機を省みず、悪と戦っているの。
 私達が、この人の素顔を見てはいけないわ」

ほむら(・・・キラキラしてる・・・)

まどか「そうなんですか?覆面さん」

覆面「んー、間違ってはいないかな・・・そういう事だから、
 この覆面の下の素顔は晒せないんだ。悪いね」

マミ「やっぱり!さあ、私達もこの人と一緒に
 アシュラの手から、世界を救うのよ!」

覆面「おう、一緒に戦ってくれると助かるよ!
 ちょっと待っててな・・・フン!」ゴキン

まどか(鉄格子折れるとか、どんだけ・・・)


50[saga]:2011/06/25(土) 12:30:22.48 ID:dAVNrhNe0
覆面「アタシの装備品、アシュラの手下に取られちゃってさ。
 悪いけど、それを探すのを手伝ってくれるかい?」

杏子(素手で十分だろ・・・)

マミ「このフロアには見当たりませんね」

ほむら「あ、上り階段の先に都合よく衣装箱が」

覆面「ああ、これだこれだ」ゴソゴソ

覆面「お待たせ、さあ行こうか!」

まどか(声とか喋り方はママなんだけど・・・)

杏子「どうした?まどか」

まどか「ううん、何でもないの」

まどか(最後に会ったのずっと昔だし・・・
 私の事、忘れちゃったりしてるのかな・・・)


51[saga]:2011/06/25(土) 12:30:53.86 ID:dAVNrhNe0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm11635250

 彼女達が塔を登りきると、その広場にそれは居た。
6本の腕を持ち、その鬼のような顔で彼女達を見下ろす姿。
それが倒すべき敵であるアシュラなのだと、彼女達は
一目見ただけで直感していた。



アシュラ「のこのこ死にに来るなんて、僕の作戦通りだね」

まどか「私達を知っていたの?」

ほむら「作戦通りとはどういう事?」

アシュラ「今頃、僕の部下達がミクロ化してゆまの体内に契約しに行ってるはずだよ」

杏子「テメェ、そんな事をして何になるってんだ!」

アシュラ「知らなかったのかい?ゆまの魔力の源は、
 彼女の体内に生まれた時から宿していたソウルジェムの力なんだよ」

マミ「何ですって・・・!」

アシュラ「ソウルジェムを契約によって奪い、弱ったゆまは死ぬ。
 彼女は散々、僕の邪魔をしてきたからね。まさに一石二鳥だよ」

アシュラ「いや、君達のソウルジェムも手に入るから一石三鳥だね」


52[saga]:2011/06/25(土) 12:31:35.79 ID:dAVNrhNe0


「「なにおー ゆるさーん!」」

2mln983


53[saga]:2011/06/25(土) 12:32:01.54 ID:dAVNrhNe0
 少女達が行動を起こす前に、
覆面はアシュラをバトルハンマーで殴りつける。

 グシャ と鈍い音。

 アシュラの表情が歪む。



アシュラ「やれやれ、君は無視できない存在だね。
 せっかく閉じ込めて置いたというのに・・・」



 そう言いながら、アシュラは炎の息を噴き出す。

 覆面の攻撃の効き具合から、少女達の心の中に
芽生えていた楽観的な考えが、そのダメージと共に
吹き飛ばされていた。



まどか「杏子ちゃん!しっかり!」

杏子「いってぇ・・・アイツ、これまでの敵とは違うぞ」

覆面「ソウルジェムの力を持っているんだ!油断はするな!」



 まどかが切り付ける。

 マミが銃弾を浴びせる。

 杏子が打撃を加える。

 これまでの魔物に与えた手ごたえを感じてはいたが、
それでもなおアシュラは平然と立っている事に
彼女達は戦慄していた。


54[saga]:2011/06/25(土) 12:32:40.61 ID:dAVNrhNe0
ほむら「佐倉杏子、これを!ケアル!」キュイーン

杏子「サンキュ!」

 

 炎の一撃で、今にも倒れそうな杏子に回復の光が注がれる。
これで杏子はあと一撃の炎に耐えられるが、他の少女達は
そのような余裕などなかった。



ほむら(また炎を噴かれたら・・・)

アシュラ「君も小ざかしい事をするね。まずは君から!」



 アシュラはその6本の腕を振り上げる。
炎の息による攻撃ではない事に安心していたほむらは、
その腕による威力を身を持って知る事になってしまった。

 ゴキン と自らが吹き飛ばされ、壁に叩き付けられる事によって。



ほむら(・・・あ・・・)ドサッ

マミ「暁美さん!」

覆面「死んだわけじゃねぇ!アシュラを叩く事に専念しろ!
 ヤツだって不死身じゃないんだ!」

杏子「おう!」

 

 覆面に続き、少女達は攻撃を加える。

 覆面の言葉は信じられるのか?
アシュラはなお立っており、そのレイピアを突き刺した
まどかをじっと睨んでいた。


55[saga]:2011/06/25(土) 12:33:13.46 ID:dAVNrhNe0
アシュラ「次は君にしようかな。僕と契約してよ!」



 振り下ろされる腕。



まどか「キャアァァ!」



 ガキン と響く金属音。

 その腕は、マミの持つゴールドの盾に向けて振り下ろされていた。



マミ「鹿目さん、しっかり!」

まどか「ありがとうございます、マミさん!」

アシュラ「みんな邪魔だね。まとめて倒してあげるよ!」



 大きく息を吸い込むアシュラ。

 炎の息が来る。

 半ば絶望しかけていた少女達の目に入るものは、
後方から飛んでくるバトルハンマー。

 それは、覆面から投げられたものであった。
そしてそのまま、大きく口を開けていたアシュラの口元に
鈍い音と共に突っ込まれる。



アシュラ「モガッ」

覆面「今だ!やっちまいな!」


56[saga]:2011/06/25(土) 12:33:45.72 ID:dAVNrhNe0
 杏子の打撃がアシュラの腹部に加えられる。
そしてついに、アシュラの方膝が地面に着いたのだ。



まどか「マミさん!」



 そう言いながら、まどかはレイピアをアシュラの頭部に突き立てる。
痛みの叫びを上げようとしたためか、アシュラは口に入れられていた
バトルハンマーを吐き出していた。



マミ「行くわよ・・・ティロ・フィナーレ!」



 口を大きく開けて、行動を起こそうとしていたアシュラの口に
再び銃弾という異物が詰められる。

 アシュラは血を吐きながら、苦しそうに頭を振り回し・・・



 ・・・そして、その体を消滅させて行った。



まどか「・・・勝てた・・・?」

覆面「ああ、アタシ達の勝ちだ」



 信じられない思いで立ち尽くす少女達。

 アシュラが消えて行った場所から、光が生まれる。

 その覆面の言葉を信じられるようになったのは、
その光の中から7つのソウルジェムが生まれ、
コロコロと床に落ちていくのを見てからであった。


57:2011/06/25(土) 12:35:17.15 ID:dAVNrhNe0



59 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (東京都) [saga sage]:2011/06/25(土) 12:56:15.64 ID:MHjcU1yU0
アシュラQBワロたwww

サガらしいセリフに冷静なツッコミが入るのも面白いです。
乙!

60 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/25(土) 18:28:25.07 ID:k9OrqxwEo
メカは一点特化させると強いんだよな
開いてる装備欄全部武器で埋め尽くすと素敵ダメージ

61[saga]:2011/06/26(日) 11:40:53.35 ID:YQw23Vrk0
 - SaGa2の解説 世界について -

SaGa2の世界は、ドラクエやFFのような広大なワールドマップがなく、
たくさん存在する小さな世界を”天の柱”が繋いでいます。
そのため、それぞれの世界の間を移動するためには、
基本的には”天の柱”を経由して歩く必要があります。



天の柱 ━━ 最初の世界 - まどかの村、イシス神殿など
 ┃
 ┣━━━━ 砂漠の世界 - 砂漠の街、アシュラの塔など
 ┃
 ┣━━━━ 巨人族の世界 - ???
 ┃
 ┣━━━━ ??の世界 - ???
 ┃
 ┆
さらなる世界へ



次の世界に入るためには、その世界へ続くドアを開く必要がありますが
規定数のソウルジェムを集めていないと次の世界へのドアは開きません。
そのため当然の事ですが、最初から最後の世界へGO!とかは出来ません。

まだ現時点ではまどか達はそれを知りませんが、後々そういう仕組みだと
描写はしていく予定です。


62[saga]:2011/06/26(日) 11:41:38.40 ID:YQw23Vrk0
 - SaGa2の解説 ソウルジェム(秘宝)について -

ソウルジェムには、様々な種類があります。
それぞれのソウルジェムは装備をする事が可能となっており、
ソウルジェムの種類によって装備をした時のメリットもまた変わります。



 力 のソウルジェム>力がアップ 力の作用する武器・能力ダメージアップ

素早さのソウルジェム>素早さがアップ 素早さの作用する武器・能力ダメージアップ

魔力 のソウルジェム>魔力がアップ 魔力の作用する武器・能力ダメージアップ

防御 のソウルジェム>防御力がアップ

 炎 のソウルジェム>火属性攻撃に完全耐性

 氷 のソウルジェム>氷属性攻撃に完全耐性

稲妻 のソウルジェム>雷属性攻撃に完全耐性

 毒 のソウルジェム>毒属性攻撃に完全耐性

精霊の鏡>プレイヤーの居る世界に残存するソウルジェムの数が分かる
(装備も一応可能ですが、戦闘時にメリットはありません)



SaGa2に詳しい方が見ると、少し突っ込みどころのある解説ですが
ソウルジェムの装備はおおむねこのような効果をもたらします。
まだ物語に登場していないソウルジェムまでは紹介しておりません。

ソウルジェムは全部で何個あるのか、全て集めるとどうなるのか。
それも、この先の物語の中で書いていきます。

66[saga]:2011/06/26(日) 20:04:17.17 ID:YQw23Vrk0



67[saga]:2011/06/26(日) 20:05:09.29 ID:YQw23Vrk0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9531436

 - 力のソウルジェムを手に入れた -

 - 素早さのソウルジェムを手に入れた -

 - 魔力のソウルジェムを手に入れた -

 - 炎のソウルジェムを手に入れた -

 - 氷のソウルジェムを手に入れた -

 - 稲妻のソウルジェムを手に入れた -

 - 毒のソウルジェムを手に入れた -

まどか「ほむらちゃん、大丈夫?」

ほむら「ええ、なんとか・・・」キュイーン

マミ「無事で良かったわ、暁美さん」

杏子「こんなにソウルジェムを持ってたんだな。強かったワケだ」

覆面「それはお前達が持って行くといい。
 アタシの目的は、アシュラを倒す事だったからね」

マミ「覆面さん、いいんですか?」

覆面「ああ、遠慮すんな。
 それじゃあ、アタシはまだやる事があるからここでお別れだ」

まどか「あ・・・」

杏子「どうした?まどか」

まどか「ううん・・・さようなら、覆面さん!」

覆面「おう、またな!まd・・・皆も元気で頑張れよ!」



マミ「行ってしまったわ・・・円環の理に導かれて」

杏子「それより、ゆまが心配だ!急がないと!」

ほむら「そうね、イシス神殿に戻りましょう」


68[saga]:2011/06/26(日) 20:05:37.38 ID:YQw23Vrk0
--- イシス神殿 ---

ほむら「ここに居る人達はみんな慌しい様子だわ」

マミ「あの、ゆまちゃんは・・・?」

男「大変なんだ!アシュラの部下が魔力でミクロ化して、
 ゆま様の体の中に・・・!」

杏子「あんのヤロウ・・・!」ダダッ

まどか「あ、杏子ちゃん待って!」ダダッ

ほむら「私達も急ぎましょう」

マミ「そうね」



 神殿の階段を駆け上がった彼女達が見た物。

 短い間ではあったが、共に旅をした仲間が
台座の上で苦しそうに顔を歪め、横たわっている姿であった。


69[saga]:2011/06/26(日) 20:06:03.44 ID:YQw23Vrk0
杏子「ゆま、しっかりしろ!」

ゆま「キョーコ・・・いたい・・・」

女「アシュラの部下達が、ゆま様の体内のソウルジェムを
 体を突き破らせて無理やり外に出そうとしているみたいなのです」

杏子「オイ、何とかならねえのか!」

女「巨人族が、自らの体をミクロ化させる技術を持っていると
 言われています。それと、ゆま様があなた達にこれをと・・・

 - 防御のソウルジェムを手に入れた -

マミ「これは?」

女「ゆま様が、魔力を使ってアシュラの目から隠していたソウルジェムです。
 お願いします、ゆま様を助けてあげて下さい」

杏子「言われるまでもねぇよ!」

ほむら「佐倉杏子、この人に当たっても仕方がないわ。
 少し深呼吸して、落ち着きなさい」

杏子「・・・・・・ごめん」

まどか「それじゃみんな、すぐに巨人族の世界へ向かおう!」



 佐倉杏子の言葉通り、言われるまでもなく全員が頷く。
巨人族の住む世界を目指して、少女達は世界を繋いでいる
天の柱へと向け、走り出していた。


70[saga]:2011/06/26(日) 20:06:38.21 ID:YQw23Vrk0
--- 天の柱~巨人族の世界 ---

 息を切らせながらも、少女達は走り続けていた。
今の彼女達には、この綺麗な神々の世界の景色を
眺めている余裕などはない。

 水晶の通路を走り続け、砂漠の世界へと抜けるドアも
通り過ぎ、さらにその奥の通路に立っていた新しいドア。



まどか「ここかな・・・?」

ほむら「そうでしょうね。砂漠の世界の隣が、巨人族の世界と
 以前にどこかで聞いていたから」

杏子「行かなきゃ始まらねぇ。アタシは行くよ!」

マミ「その通りね。今は進まないと」



 ドアの向こうに広がる世界。
天の柱の出口には、最初の世界と同じような
草原と森が彼女達の視界に入った。

 そして、森の奥の方から煙が立っているのも。



ほむら「煙が立っているわね。火事でもなければ、
 人が居るという証拠よ」

マミ「まずはあそこに行ってみましょうか。
 運が良ければ、巨人族とすぐに会えるかもしれないし」

まどか「うん!」



 再び彼女達は走り出す。
もう息も切れていたが、そんな事で疲れたなどと
彼女達は感じてはいない。

 ゆまを助けるため。

 それしか、少女達の頭にはなかった。


71[saga]:2011/06/26(日) 20:07:11.16 ID:YQw23Vrk0
--- 巨人の街 ---

 森の中に街が見えた時には、少女達は心から喜んだ。
だが、街に近づくにつれて喜びはだんだんと消えていく。

 その街は、彼女達がこれまで見てきたような街並みと
似たような外観であったからだ。
巨人などではない、彼女達と同じ人間が暮らす街と。

 その街の入り口に辿りついた少女達は、
落胆する表情を隠そうともしなかった。

 街の通行人は、巨人などではなく、
やはり彼女達と同じ人間であったのだ。



まどか「あ、あの・・・」ゼーゼー

男「ん?なんだい?」

まどか「この世界に、巨人族が居るって聞いて来たんですが・・・」

男「巨人族ねえ。彼らは巨人である事を嫌がって、みんな小さくなって
 どっかに行っちまったって俺は聞いてるよ」

マミ「えぇー・・・」

まどか「そうでしたか・・・ありがとうございます」

男「役に立てなくてごめんな」スタスタ


72[saga]:2011/06/26(日) 20:07:37.83 ID:YQw23Vrk0
杏子「ちくしょう、どうする・・・」

ほむら「まずは情報を集めるところからね。
 ここが巨人族の世界と呼ばれているからには、何かしらがあるはずよ」

マミ「そうね。いつものように散らばって、宿屋で集合にしましょうか」

ほむら「それが賢明ね・・・」ジー

杏子「そうするしかないな・・・」ジー

マミ「な、なによ・・・今度は真面目にやるわよ・・・」

まどか「そういえば、マミさんの髪型が戻ってる」

マミ「え?」

ほむら(アシュラの炎で髪が巻かれていたのを、私は見逃さない)

杏子「不安だから、マミは私と一緒に行動な」

ほむら「私が宿の手配をしてくるわ」

マミ「うぅ・・・失った信用を取り戻すのは大変な事なのね・・・」

まどか「それじゃあ、また後で!」ダダッ

杏子「まどかは優等生だな~。寝ていた誰かさんと違って」

ほむら「それを言うなら、買い食いして時間を潰していた
 誰かさんも居なかったかしら?」

杏子「うぐっ」

マミ「ま、まあまあ・・・ちゃんと情報を集めておくから、
 暁美さんは部屋の手配をお願いするわ」

ほむら「任せて」トコトコ

杏子「うし、アタシ達もやるか~」

マミ「ええ」


73[saga]:2011/06/26(日) 20:08:07.61 ID:YQw23Vrk0
 街を歩きながら通行人に声をかける。
それを繰り返していた2人であったが、やはり
巨人族について得られた情報は最初に聞いた通り、
この世界から巨人族は消えてしまった。それのみであった。



杏子「あーもう、これじゃ先に進めねぇじゃないか!」

マミ「1人くらい巨人族が居るのかな・・・と思っていたけど
 甘かったわね。あ、そこの酒場へ行ってみましょう」

杏子「サボるつもりじゃねえだろうな?」

マミ「何言ってるのよ。情報を集めるなら、大勢の人が居そうな
 場所へ行くのは当たり前でしょ」トコトコ

杏子「・・・そうだな、ゴメン」トコトコ

マミ「気持ちは分かるわ。ちょっと冷たい紅茶でも飲んで、
 落ち着くといいわよ」

おやじ「へいらっしゃい!」

マミ(あら・・・お客さん、1人しか居ないじゃない)

杏子「なあ、巨人族について何か知っていたら教えて欲しいんだ」

おやじ「巨人族ねぇ・・・教えてやってもいいが、こっちも商売してるんだ。
 タダって訳にはいかねえな」

マミ「そこを何とか、お願いします」

おやじ「マミマミさせてくれたらいいぜ」

杏子「あ?」

おやじ「マミマミだ。それ以上はビタ一文、通らないな」

杏子(マミマミって何だ・・・?)

マミ(マミマミって何かしら・・・?)

マミ(分かった!)ピコーン

 マミは サブマシンガンで
 おやじを こうげき
 おやじに 209のダメージ


74[saga]:2011/06/26(日) 20:08:35.88 ID:YQw23Vrk0
おやじ「有難うございます!」

杏子(え、良かったの?)

マミ「どういたしまして」

おやじ「実はですね・・・あそこで飲んでいる客が、
 元巨人族のジョニーという男ですぜ・・・」

杏子「分かった。ありがとな」



マミ「あの・・・」

ジョニー「何だ?店ん中でそんな物騒な物、振り回して」

マミ「ごめんなさい。巨人族についt・・・」

ジョニー「巨人なんて知らねぇ!俺に聞くんじゃねえ!」

マミ「ご、ごめんなさい!失礼します」



杏子「怪しい・・・」

マミ「とは言っても、あの様子じゃお話もできないわ」

杏子「うーん。一度集まって、みんなの話も聞いてみるか」

マミ「そうね。暁美さんか鹿目さんが、何かいい情報を聞けたかもしれない」



 期待していたほどの情報が得られず、宿を目指して
とぼとぼ歩き出す2人。残りの2人が何かいい事を
聞かせてくれないか、その思いで無言で宿まで歩く。

 さて、その残り2人はと言うと・・・


75[saga]:2011/06/26(日) 20:09:10.97 ID:YQw23Vrk0
まどか(迷っちゃった)

まどか(なんで街の中に、こんな迷路みたいな所があるんだろう)

まどか(・・・なんで私はこんな所に来ちゃったんだろう)ハァー



ほむら「まどか!」

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「宿の手配は済ませてきたわ。一緒に情報を探しましょう」

まどか「ほむらちゃん、よく私を見つけられたね」

ほむら「私を見くびらないで。まどかが何処に行こうと、
 たとえ地の果てに行っても私はまどかを見つけ出す」ファサッ

まどか「そ、そう・・・」

ほむら「あ、あそこに人が居るわ・・・あ、あれ?」

まどか「・・・嘘でしょ・・・?」



まどか「・・・ママ!」



 その後ろ姿に声をかけてから、まどかは少し後悔していた。
最初に立ち寄った街で、人違いをした事を思い出したために。

 その人影は振り返り、こう話す。



詢子「ん・・・まどか!」


76[saga]:2011/06/26(日) 20:09:36.79 ID:YQw23Vrk0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4393197

まどか「ママ!ママ・・・」

詢子「おーおー、こんなに大きくなっても泣き虫さんか。
 まどかは相変わらずだな」

まどか「だって・・・もう忘れられちゃったのかと・・・」グスッ

詢子「アタシがまどかの事を忘れるわけがないじゃないか!
 ・・・パパも元気でやってるのかい?」

まどか「もちろんだよ!・・・家で待ってるから、一緒に帰ろうよ」

詢子「・・・ごめんな、アタシはまだやる事があるんだ」

まどか「・・・ソウルジェムの事?アシュラって悪い奴なら、
 私達がやっつけたよ」

詢子「アシュラの他にも、ソウルジェムを使って神になろうとしている
 悪い奴はいっぱい居るんだ。アタシはそれを、止めなきゃいけない」

まどか「ソウルジェムならけっこう集まったんだよ!ホラ!」

詢子「15個もか!すごいじゃないか!それじゃ、コレも預かってくれよ」

 - 稲妻のソウルジェムを手に入れた -

詢子「こんな子供が持っているとは奴らも思わないだろうからな。
 アタシが持っているより、アンタが持ってた方が安全だ」

まどか「もう、こども扱いしないでよ!・・・行っちゃうの?」

詢子「まどかがソウルジェムを追っている限り、きっとまた会えるさ。
 その時は、一緒に家に帰ろう」

まどか「約束だよ!」

詢子「ああ、約束だ!・・・それじゃ、またな」



詢子(会ったばかりなのに、話もしたくなっちゃうなんてな。
 アタシもヤキが回ったな・・・)


77[saga]:2011/06/26(日) 20:10:06.38 ID:YQw23Vrk0
 詢子は立ち去って行く。その姿を引き止めたいとも
思っていた。だが、それ以上にまどかにとっては、
母の背中が誇らしく見えていたのだ。

 だから、今は黙って母を見送る。



まどか「きっと・・・きっとだよ、ママ・・・」



ほむら(イイハナシダナー)グスッ

まどか「あれ、ほむらちゃん、泣いてるの?」グスッ

ほむら「あなたこそ、まどか」

まどか「えへへ、そうだね・・・」



ほむら「連れ戻せなかったわね」

まどか「うん。でもいいの。私は、ママのやっている事を手伝いたい」

ほむら「そう。それなら、私はそんなまどかを手伝うわ」

まどか「ほむらちゃん・・・ありがとう」

ほむら「さあ、今は私達が出来る事をしましょう。
 ゆまちゃんを助け出さないと」

まどか「そうだね。頑張ろう、ほむらちゃん!」


78[saga]:2011/06/26(日) 20:10:36.55 ID:YQw23Vrk0
まどか「あ、お家があるよ」

ほむら「ここは、巨人の技術で作られた防具を売っている
 お店の裏口よ」

まどか「へ~、そんなお店あったんだ」

ほむら「宿の手配をする時に、ちょっと寄ってみたの。
 店員さんが忙しそうだったから、裏口から誰か暇そうな人に
 話を聞こうと思って」

まどか「ほむらちゃん、さっすが~」

ほむら(ほむほむ)



まどか「それじゃ・・・お邪魔しま~す」ガチャ

男「わっ、なんだ!こんな所から!」

まどか「ごめんなさい。あの、巨人の防具ってどうやって・・・」

男「こっちは忙しいんだ!ジョニーにでも聞いてくれ!」バタン



まどか「怒られちゃった」

ほむら「でも収穫はあったわ。ジョニーって人を探せばいいのね」

まどか「そっか、よーし。一旦マミさんと杏子ちゃんと集まろうか」

ほむら「そうね。彼女達がジョニーを知っていれば、話は早いわ」


79[saga]:2011/06/26(日) 20:11:05.77 ID:YQw23Vrk0
まどか「ただいま~!」バタン

杏子「お、元気いいな。何かいい事あったのかい?」

まどか「ママを見つけたんだよ!」

マミ「あら、それは嬉しいニュースじゃない。それで、お母さんは?」

まどか「まだ世界にはソウルジェムを集めて悪いことをしようとしている
 人が居るから、それを止めるためにって行っちゃった」

杏子「行っちゃった・・・ってそれでいいのかよ?」

まどか「うん、いいの。正義の味方の邪魔をしちゃいけないからね。
 ね、マミさん!」

マミ「ええ、そうね。お母さんなりに頑張っているんだもの。応援してあげなくちゃ」

ほむら「盛り上がってる所を申し訳ないのだけれど、ジョニーという名前を
 聞かなかったかしら?」

杏子「あの怪しい男がそんな名前だったよな、マミ」

マミ「ええ。あの人がどうかしたの?」

ほむら「彼が巨人族について何か知っているのは間違いないわ。
 どこに居たのか、案内してくれるかしら?」

杏子「やっぱりアンタ達を待ってて正解だったな」

マミ「彼は酒場に居たわ。急げばまだ居ると思う」

まどか「よーし、急げ~!」ドタドタ


80[saga]:2011/06/26(日) 20:11:36.03 ID:YQw23Vrk0
マミ「あ、居た居た。あそこに座って飲んでいる人よ」

杏子「アタシ達はさっきアイツに怒られちゃったからな。
 アンタ達、話してみてよ」

ほむら「任せて」



まどか「あの・・・お店の店員さんに、巨人の防具の事を
 ジョニーさんに聞いて来いと言われて・・・」

ジョニー「あ?あの店員、喋りやがったのか。
 ・・・仕方ねえな、教えてやるよ」

まどか「あ、ありがとうございます!」

ジョニー「ここから西に、昔は巨人族が住んでいた遺跡があるんだ。
 そこには、まだまだ巨人族の残した色々な物が置いてあるわけさ。
 巨人の防具も、その内の一つだな」

ほむら(メモメモ・・・)

ジョニー「そこに行くまでには、かつて巨人族が使っていた階段を
 登らなくてはならない。けど、普通の人間には高さがありすぎて無理だ」

まどか「どうすれば・・・?」

ジョニー「階段の一番下に、隠し通路があるんだ。
 そこを抜ければ、俺達の大きさでも上まで登れるぜ」

まどか「いろいろと親切に、どうもありがとうございます」

ジョニー「なぁ・・・」

まどか「はい?」

ジョニー「お前ら、俺の事を巨人族だったと思っているんだろ?」

ほむら「はい」

杏子・マミ(おい!)

ジョニー「絶対、違うからな!」ドン

まどか「ひっ、失礼します・・・」

ほむら「怒られちゃったわ」


81[saga]:2011/06/26(日) 20:12:01.18 ID:YQw23Vrk0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9531436

--- 巨人族の遺跡 ---

まどか「階段ってこれかな・・・」

ほむら「確かにこれは人工物のようだわ。けれど、階段というよりは・・・」

マミ「崖、ね」

杏子「お、あったあった。これじゃないか、隠し通路って」



 ジョニーの言った通りの場所に、確かに存在した抜け道。
その小さな洞窟は、高さも幅も人間がやっと通れるくらいの
通路でしかなかった。それは長い上り坂となっており、
出口から外を見渡すと、自分達が例の階段の上に着いた事を
彼女達は理解する。



マミ「わぁ・・・みんな、あれを見て。きっと巨人が住んでいた家よ」トコトコ

杏子「うはー。超でけぇ」トコトコ

ほむら「ここが巨人族の遺跡である事に間違いなさそうね」ピタ

まどか「うーん・・・ダメだぁ、ドアが大きすぎて開かないよ」グイグイ

マミ「周囲を探検してみましょう。防具がどこかから持っていける
 と言うのだから、きっと入れる家があるはずだわ」

まどか「はーい」



杏子「お、見てみろよ。この家、壁に穴が空いてるぞ」

ほむら「これなら何とか私達も通れそうね。入ってみましょう」


82[saga]:2011/06/26(日) 20:12:28.85 ID:YQw23Vrk0
マミ「わあ、大きなベッドにテーブル。さすが巨人の家ね」

ほむら「家の中には魔物がウロウロしているわね」

まどか「えーと・・・あの馬みたいな魔物は”シルバー”だって」パラパラ

杏子「何その本?」

まどか「公式ガイド」

マミ「・・・先の展開のネタバレはしないでね」

まどか「大丈夫ですよマミさん。これ、基礎知識編ですから!」

ほむら「シルバーって、以前に佐倉杏子が能力を持った魔物よね」

杏子「ああ。”キック”と”鼻息”しか出来ないヤツさ」

マミ「あの時の佐倉さんのキック、敵を蹴散らしていたわ・・・」

まどか「当たると痛そうだよね・・・マミさん以外」

マミ「やっぱりこの役目なのね・・・」

ほむら「気付かれたみたいだわ。みんな、注意して!」

 シルバーは キックで
 マミさんを こうげき
 ダメージがない

杏子「マミ、すげえな・・・」

ほむら「さすが4枚盾装備なだけあるわね」

マミ「もう何も怖くない」

まどか「えいっ」ブスッ

 まどかは レイピアで
 シルバーを こうげき
 シルバーに 173のダメージ

 シルバーは たおれた


83[saga]:2011/06/26(日) 20:12:57.09 ID:YQw23Vrk0
杏子「ラクショーだな」

ほむら「宝箱があるわ」

 - 力のソウルジェムを手に入れた -

 - 毒のソウルジェムを手に入れた -

マミ「ここにはもう何もないみたいね」

杏子「じゃ、外に出て入れそうな別の家を探してみるか」

ほむら「そうしましょう」



まどか「あ、あったよ!さっきと同じような穴!」

杏子「おっさき~」ダダッ

まどか「あ~、杏子ちゃんずるい!」トタトタ

マミ「ちょっと、中に何がいるか分からないのよ」

杏子「ダイジョーブ、ここには何も居ねぇぞ~」

ほむら「やれやれだぜ」

まどか「また宝箱が置いてあるよ!」

 - ミスリルの盾を 手に入れた -

 - 鉄下駄を 手に入れた -

ほむら「盾はともかく、鉄下駄は重たすぎるわね・・・」

まどか「本当だ、こんなの履けないや・・・えいっ」ポイポイッ

マミ「ゲットだぜ!」ペタペタッ

杏子「マミのヤツ、どんどん重装甲になっていくな・・・」

マミ「体が重い。こんなに動けないのは初めて」

ほむら「さすがに盾を何枚か外したほうが良さそうね」

マミ「さよなら、先生との思い出のブロンズの盾・・・」グスッ

まどか「マミさん・・・」グスッ


84[saga]:2011/06/26(日) 20:13:37.82 ID:YQw23Vrk0
杏子「おい、見てみろよ。テーブルの上に、何かあるぞ」シカト

ほむら「あら、確かに何か見えるわね。けど・・・
 巨人族のテーブル、高すぎて上まで行けそうにないわ」

マミ「私に任せて」ジャキッ

まどか「マミさん、あれを撃ち落すんですね!」

ほむら「やめて。大事な事だからもう一度言うわ。やめて」

マミ「テーブルに上がれないのなら、撃ち落すしかないじゃない!」

杏子「あそこのタンスからよじ登って、テーブルに飛び移れそうだ。
 マミ、絶 対 撃 つ な よ」

マミ「はい・・・」



杏子「ちいさくな~れ・・・?」

ほむら「そういう魔法書みたい。取り扱い説明書がついてるわ」

まどか「ほむらちゃんなら使えそう?」

ほむら「ええ、これくらいなら行けそうだわ」チイサクナーレ

マミ「あら!本当に暁美さん、小さくなってるわ!」

杏子「これなら、ゆまの体の中に私達も入れるな!」

まどか「すごいよほむらちゃん!」

ほむら(これは使える・・・!)ニヤリ

ほむら「もう1回、魔法を唱えたら戻れたわ」チイサクナーレ

マミ「さて、それじゃあイシス神殿に急ぎましょうか」

三人「「おー!」」


85[saga]:2011/06/26(日) 20:14:04.11 ID:YQw23Vrk0
--- イシス神殿 ---

杏子「ゆま、しっかりしろ!」

ゆま「・・・・・・」

ほむら「慌てないで。これから小さくな~れをみんなに使うから」チイサクナーレ

まどか「わっ、わっ、ゆまちゃんがどんどん大きく・・・」

マミ「私達が小さくなってるのよ、鹿目さん」

杏子「ゆまの鼻から入れそうだな。行くぞ!」

ほむら「人間の体内に入るなんて不思議な気持ちになるわね・・・」

ほむら(予行演習だと思っておきましょう。ねぇ、まどか)ファサッ

まどか(・・・?)ゾクッ


86[saga]:2011/06/26(日) 20:14:29.49 ID:YQw23Vrk0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8268542

--- ゆまの体内 ---

杏子「さーて、どっから探して行くか・・・」

マミ「ソウルジェムがどこにあるのかも分からないしね。
 じっくり探してみましょう」

ほむら「かと言ってゆっくりもしていられないわ。ここは二手に分かれて
 ソウルジェムを探す事を提案するわ」

まどか「ちょっと危険だけど、そうした方がいいよね」

杏子「それじゃ、アタシは今”スプライト”の能力だからケアルを使える。
 アタシはマミと一緒に行動するよ」

ほむら「ええ、そうしてくれると助かるわ。回復役が被っては仕方ないものね」

ほむら(空気が読めるようになったわね、佐倉杏子)

杏子(マミは重装甲のせいで素早さがないからな。
 アタシがフォローしてやらないと)

まどか「あ、そういえばゆまちゃんの体の中のソウルジェムって
 いくつあるんだろう?」

マミ「そういえばそうね。ちょっと待っててね・・・」ゴソゴソ

 - この世界に残るソウルジェムはあと 7 -

マミ「・・・みたいよ」

ほむら「そんなに沢山のソウルジェムが体内にあったのね。
 ゆまちゃんの回復の力の強さにも納得がいったわ」

杏子「んじゃ、ぼちぼち探しに行こう」

まどか「私達は、ゆまちゃんの体の左側を探してみるね」

マミ「それじゃあ、私達は右側ね。よろしく、佐倉さん」


87[saga]:2011/06/26(日) 20:14:58.04 ID:YQw23Vrk0
杏子「それにしても・・・人の体の中ってグロいもんかと思ってたけど
 案外そうでもないよな」

マミ「私達が小さくなりすぎているものね。何が何だか分からないわ」

杏子「おっと、魔物がいるよ。アシュラの手下かね」

マミ「・・・ロボット・・・」

杏子「・・・体の中にあんなの居たら、たまったもんじゃねぇな・・・」

マミ「放っておくわけにはいかないわね。片付けましょう」

杏子「ああ、そのつもりさ」



マミ「私が行動する前に、ロボットの群れは佐倉さんの”サンダー”の能力で
 吹き飛んでいた。何を言ってるかわからないと思うが・・・」

杏子「今回の能力はアタリだな。すげぇ強いよ」

マミ「ロボットがロケットパンチを落としていったわ」

杏子「装備してみればいいじゃないか。使えそうなんだろ?」

マミ「・・・ロケットヘッドじゃなくて残念だったわね、佐倉さん・・・」

杏子「何も言ってねぇだろ・・・」



杏子「お、あそこにソウルジェムが見えるぞ」

マミ「あら、良かったわ。これで2つ回収ね」

杏子「今の魔物が外に持ち出そうとしていたんだな」

マミ「そのようね。他のソウルジェムも急がないと」

 - 炎のソウルジェムを 手に入れた -

 - 稲妻のソウルジェムを 手に入れた -

マミ「でも、私達が小さいままだとソウルジェムが大きすぎて
 運べそうにないわね・・・」

杏子「任せとけって。こんなこともあろうかと・・・」チイサクナーレ


88[saga]:2011/06/26(日) 20:15:28.12 ID:YQw23Vrk0
まどか「あ、魔物があそこで共食いしてる」

ほむら「あれはゆまちゃんの体の抗体のようね。
 異物が侵入したから、それを排除しようとしているのよ」

まどか「人間の体ってすごい・・・」

ほむら「感心している場合ではないわ。抗体から見れば、
 私達だって侵入した異物なのよ」

まどか「あわわ、それじゃ私達も危ないね」

ほむら「そういう事よ。いざとなれば抗体とも戦うけれど、
 抗体を減らしてしまってはゆまちゃんの体のためにもならないわ」

まどか「うん。行こうか、ほむらちゃん」

ほむら「ええ」



ほむら「あ、あそこにソウルジェムがあったわ」

まどか「ほんとだ。2ついっぺんにあるよ!」

 - 氷のソウルジェムを 手に入れた -

 - 毒のソウルジェムを 手に入れた -

ほむら「もうここには何もないようね」

まどか「それじゃあ、引き返そうか。
 ・・・ほむらちゃん、何をメモしているの?」

ほむら「念のために、人体探索マップを。
 またこんな事が起きないとも限らないでしょう?」

まどか「うーん、そうなのかな?」

ほむら「とはいえ、あまり必要はなさそうではあるわね」

ほむら(欲望のためなら・・・
 私はまどかの体内という迷路に閉じ込められても構わない)

まどか「・・・どうしたの、ほむらちゃん」ゾクッ

ほむら「何でもないわ」チイサクナーレ>ソウルジェム


89[saga]:2011/06/26(日) 20:16:02.52 ID:YQw23Vrk0
まどか「あ、杏子ちゃんにマミさん!おーい!」

杏子「よう、こっちでソウルジェムを2つ見つけたよ。
 アンタ達はどうだい?」

ほむら「こちら側でも2つ見つけたわ」

マミ「あと3つでゆまちゃんの体内のソウルジェムは全部のようだわ」

杏子「残るは1本道だし、みんなで行くか」

まどか「実はあそこの道を、ゆまちゃんの抗体が通せんぼしているの」

ほむら「気は進まないけど、あれを何とかしないと先に進めないわね」

マミ「いつも通りに私が盾になるから、みんな頑張ってね」

まどか「はい、お願いしますマミさん!」

 はっけっきゅうは とかすで
 マミさんを こうげき
 マミさんに 84のダメージ
 3HP すいとった

マミ「いたい、いたい」

まどか「あの重装甲のマミさんが痛がってる!」

杏子「オイオイ、”溶かす”の能力はすげぇ強いみたいだぞ!」

ほむら「どうやら防御力を無視してくるようね。
 あれは急いで倒しましょう」

 きょうこは サンダーで
 はっけっきゅうたちを こうげき
 はっけっきゅうたちに 216のダメージ

 4たい たおした


90[saga]:2011/06/26(日) 20:16:38.34 ID:YQw23Vrk0
杏子「マミ、大丈夫か?ケアル!」キュイーン

マミ「いたたた・・・ありがとう、佐倉さん」

ほむら「”とかす”を3、4回も受けてしまっては、
 さすがの巴マミも倒れてしまうわね」

まどか「今の抗体と戦う時には要注意だね・・・」

マミ「でも、怪我の功名とでも言うべきかしら。
 ソウルジェムがまた2つあるわ」

 - 防御のソウルジェムを 手に入れた -

 - 素早さのソウルジェムを 手に入れた -

ほむら「あと1つね・・・」

まどか「私達、ゆまちゃんの鼻から入って首から下を探したから
 最後の1つは頭の方にあるんじゃないかな?」

マミ「さs
ほむら「さすがまどかね。あなたが居なかったら、誰も気付かなかったわ」

マミ「そr
杏子「じゃ、また来た道を引き返してみるか」

マミ(マミマミ)


91[saga]:2011/06/26(日) 20:17:07.61 ID:YQw23Vrk0
マミ「そこかしこで抗体が魔物を食べちゃっているわね・・・」

ほむら「ソウルジェムが残り1つになったおかげで、アシュラの部下が
 ここに集まっているのね。だから抗体もここに集まっているのよ」

まどか「おかげで私達は急いで抜けられるけどね!
 あ、また通せんぼしている抗体が一杯いるよ!」

杏子「見ろよ、奥にはソウルジェムだ。コイツらさえやれば!」



 杏子は躊躇なく、”サンダー”の能力を発現させるために
意識を集中させる。”スプライト”の能力に変化している彼女は、
少女達の誰よりも素早く行動ができた。

 しかし、マクロファージと呼ばれるその抗体は
強烈な雷による一撃にも耐えていた。

 そして自らを攻撃してきた侵入者を排除するかのように、
マクロファージは順番に”とかす”の能力を杏子に浴びせ続ける。



杏子「いだだだ・・・」ドサッ

まどか「杏子ちゃん!」

ほむら「巴マミ、急いで攻撃を続けるのよ!」

マミ「オッケー!」



 暁美ほむらの”ほのお”の発動より早く、
巴マミのサブマシンガンが火を噴く。

 広範囲を掃射する事によって、先のサンダーで
弱っていたマクロファージは皆、その活動を止めていった。


92[saga]:2011/06/26(日) 20:17:34.05 ID:YQw23Vrk0
まどか「杏子ちゃん、大丈夫?」

杏子「いたたた・・・さすがにあんな攻撃には耐えられねえな。
 ケアル!」キュイーン

マミ「これで最後のソウルジェムのようね」

 - 素早さのソウルジェムを 手に入れた -

ほむら「それじゃ、早速・・・」チイサクナーレ>ソウルジェム

まどか「全部集まったね!それじゃあ、ここから出ようか!」

杏子「一時はどうなることかと・・・何とかなるもんだね」

マミ「まだ脱出するには早いわ。アシュラの手下が残っていないか、
 ちゃんと確認してから出ましょう」

ほむら「巴マミの言う通りね。まだ浮かれるには早いわ」

まどか「あ・・・そうだった」

杏子「よーし、急ぐためにあれだけ走らされたんだ。
 八つ当たりさせてもらおうか!」


93[saga]:2011/06/26(日) 20:18:02.45 ID:YQw23Vrk0
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4393197

--- イシス神殿 ---

杏子「おい、起きろ!」ペチペチ

ゆま「・・・んん~・・・キョーコ・・・?」

杏子「・・・起きてるならさっさと目、覚ませっつーの・・・」

ほむら「あら、泣いt」モガッ
マミ「空気、読みましょうね。暁美さん」ボソボソ

ほむら「あなたに言われるとは心外だわ」ボソボソ

まどか「良かったね、ゆまちゃん・・・」グスッ

ほむら(まどかマジ天使)

ゆま「みんな、ありがとう!これからどうするの?」



まどか(そういえば、私がママとも会えたし・・・
 他の皆は、旅の目的を果たしちゃったんだよね・・・)チラッ


94[saga]:2011/06/26(日) 20:18:34.57 ID:YQw23Vrk0
マミ「私達はこのまま、ソウルジェムと鹿目さんのお母さんを探すわ」

杏子「アタシが正義の味方ってのもムズムズするけどな。
 またアシュラみたいなヤツがいたら、ぶっ飛ばしてやるさ」

ほむら「どうするかなんて、聞くまでもないわ」ファサッ



まどか「みんなぁ・・・」グスッ

ゆま「まどかお姉ちゃん、どうしたの?泣かないで」ナデナデ

まどか「・・・ありがとう、ゆまちゃん・・・私達、頑張るから!」

ゆま「うん!また遊びに来てね!」

杏子「うぜぇ。用事がなきゃ来ねーよ」

マミ「はいはい、ツンデレ乙」プッ



 イシス神殿の外を、全力で走る佐倉杏子から逃げ回る3人。
彼女達の足は自然と、天の柱へと向かっていた。

 まだ見ぬ第4の世界を目指して。


95[saga]:2011/06/26(日) 20:19:12.87 ID:YQw23Vrk0



96[saga sage]:2011/06/26(日) 20:28:07.77 ID:YQw23Vrk0

おまけ ゆまの体内あたりのステータス

1nkkh8

ロダが重いのか出てこないけど、そのうち出るでしょ・・

97[saga sage]:2011/06/26(日) 20:29:16.17 ID:YQw23Vrk0
 - SaGa2の解説 ステータスについて -

SaGa2のステータスについて解説します。
とは言っても、SaGa2には5種類のステータスしかありません。

HP
説明するまでもないですね。敵の攻撃を受けることによって
この数値が減ります。HPが0になると、キャラクターは倒れます。
倒れてしまったキャラクターは、戦闘後にHP1で復活します。

ちから
力=武器攻撃力、と大体のRPGゲームではそうなっておりますが、
SaGa2においては”力の作用する武器”のみ、このステータスの
影響を受けます。力が少なくても、ゲームを進める上で問題が
ないとも言えます。主に”力の作用する武器”を使い続ける事によって、
人間とエスパーは戦闘後にランダムで力が成長します。

すばやさ
SaGa2はターン制の戦闘システムであるため、行動の順番に作用します。
”素早さの作用する武器”を扱う時のダメージにも影響があります。
さらにキャラクターの武器命中率、敵からの攻撃の回避率にも影響します。
このため、素早さは非常に重要なステータスとなっております。
素早さを上げなかったために、力系の武器がまるで当たらなくなった。
そんな経験は、SaGa2を遊んだ誰しもが通った道かと思います。
主に”素早さの作用する武器”と体術を使い続ける事によって、
人間とエスパーは戦闘後にランダムで素早さが成長します。

まりょく
魔法攻撃系の能力、”魔力の作用する武器”のダメージと防御力、
状態異常攻撃の成功率・回避率に影響します。
SaGa2には「ファイアの書」や「ケアルの書」という武器もあるため、
お金さえかければエスパーに限らず人間でも魔法を使う事は出来ます。
やはり”魔力の作用する武器”を使い続ける事によって
人間とエスパーは戦闘後にランダムで魔力が成長します。

ぼうぎょ
キャラクターの物理防御力に影響されます。
基本的には防具を装備する事で上げるステータスです。
戦闘中に盾を使い続ける事によって、まれにではありますが
人間とエスパーは戦闘後にランダムで防御が成長します。


人間とエスパーはこのように、武器を使う事でその武器に対応した
ステータスが1ずつ上がって行きます。
メカとモンスターのステータスについては、>>19の通り
戦闘後のステータスアップはありません。
それぞれの特性に基づいて、ステータスが増減します。

98 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/26(日) 23:33:32.67 ID:D4yAn6VUo
GB版なら、マミさんの首を付け外しでHP回復できるな

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2011/08/07 05:00 | CM(2) | その他 夏休みSS劇場
    コメント一覧
  1. 774@いんばりあん [ 2011/08/07 07:11 ]
  2. >>52
    リメイクでは修正されたんだよな
    しかもわざわざトレイラーでも公開してた
  3. 774@いんばりあんと [ 2011/08/08 09:37 ]
  4. なんという俺得スレ
    DS版30周以上やっても飽きない。サガ3買おうか迷うけど、2が秀逸すぐるから絶望しそうで怖い…
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