1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:13:10.04 ID:XByrol/00
大晦日 午後11時頃
ピンポーン
ガチャ
唯「あ、和ちゃん!」
和「久しぶり、唯」
唯「ちょっと待っててね、今用意するから」
和「ええ」
憂「あ、和ちゃ・・・和さん、こんばんは」
梓「こんばんは、和先輩」
和「あら、梓ちゃん、来てたのね」
梓「はい。今日は憂の家で年を越そうって話になってたんです。まだ純が来てないですが・・・」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [代理感謝]:2010/12/31(金) 17:15:18.97 ID:VpYlkZ4j0
ドタドタドタ
唯「おまたせー!じゃあ行こっか」
憂「お姉ちゃん、外は寒いから気をつけてね」
梓「唯先輩、和先輩、良いお年を」
唯「そうだね、次にあずにゃんと会う時は来年だねっ」
和「じゃあね、憂、梓ちゃん。良いお年を」
憂「いってらっしゃーい」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:16:14.70 ID:VpYlkZ4j0
・・・・・・
・・・・
・・
唯「うぅ、寒いね~」
和「唯、その手袋、まだ使ってたんだ」
唯「もちろんだよ。憂からのプレゼントだもん」
和「そう・・・」
唯「・・・」
和「・・・」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:18:00.81 ID:VpYlkZ4j0
唯「・・・・・・・・・静かだね」
和「そうね・・・」
唯「みんな、家でゆっくりしてるのかな」
和「紅白でも見てるのかしらね」
唯「紅白よりお笑い番組のほうが面白いよ」
和「あら、仮にも音楽をやってる人が、そんなこと言っていいのかしら」
唯「仮じゃないよ~」
和「ふふ、そうね。唯は今や立派なギタリストよね・・・」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:20:46.66 ID:VpYlkZ4j0
唯「・・・ねぇ、和ちゃん」
和「何?唯」
唯「・・・大学、楽しい?」
和「・・・唯は、楽しくないの?」
唯「うぅん、楽しいよ。みんなもいるしね」
和「そう。私も大学は楽しいわよ」
唯「・・・そっか」
和「・・・」
唯「来年は、憂とあずにゃんもうちを受験するんだって。あと純ちゃんも」
和「・・・そうなんだ。みんな受かったら、高校時代と変わらないわね・・・」
唯「・・・」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:20:46.77 ID:oQVOLSSi0
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{: : : :.:.:|: : : : : /: :| :i _ 斗: : : : : /: /ト、 |: :/ : : : | : ::|
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i:.:|:/: : |: : : : :.|/ ,ィチミ、` ヽ ≦z Ⅵ: : : :.i:: |
ヽ/: : ∧: : : : :} 《 んィバ んィミ、 i:: : :.:/: /
ノ: : 〃, ヽ:: : : | ヽヒ::゚ソ _ ヒ:゚ソノ /: : :/: /
 ̄ 〉/i レ'\| 廴___ 丿´ ̄廴`¨´_〃: /: /
ヽ: \ ヘ ` ̄ ̄´ ' `  ̄ 小:/レ'
ノ : : :ヽ´ゝ ' そうなんだ、じゃあ私生徒会行くね
从/: : :/::::::i\ ' ’ ,
ノ : ::/::::: _| 、 /
<: : ::/: :: / \ > _ ´
 ̄レ' ヽ. \ /、
-‐´ ヘ. \ , i }、
 ̄ ̄ ヽ ヽ. \ / i ` 、 _ __
ヘ \ /、_, |  ̄ ヽ
/ /iJヽi ハ
∨ / /ヽヘト、 }
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:22:05.50 ID:VpYlkZ4j0
唯「さっきね、憂のキーボードの演奏、聴かせてもらったんだ」
和「憂は・・・軽音部でキーボードしてるんだっけ」
唯「うん。すっごく上手くなってた。あれはムギちゃんともいい勝負だよ」
和「・・・唯も、憂と会うの久々だものね」
唯「うん。最初のほうは、憂に助けに来てもらってたりもしてたけどね」
和「最近は、あんまりそういうこともないんだ」
唯「いやぁ、一人暮らしって慣れれば案外なんとかなるもんですねぇ」
和「・・・今日は、憂と一緒に過ごさなくても、良かったの?・・・梓ちゃんも、いたのに」
唯「・・・うん」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:23:10.56 ID:VpYlkZ4j0
唯「和ちゃんとだって、会うの久しぶりだしね」
唯「それに、憂だって、あずにゃんや純ちゃんと話したいだろうし・・・」
和「・・・そう」
唯「憂も、そろそろお姉ちゃん離れしないといけないんだよっ」
和「・・・それは唯にも反対のことが言えるんじゃないの?」
唯「あっ、ひどいよ和ちゃ~ん」
和「ふふ・・・」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:23:58.53 ID:VpYlkZ4j0
唯「・・・だんだん人増えてきたね」
和「みんな除夜の鐘を突きに行くみたいね」
唯「あっ、鐘の音が聞こえたよ」
和「そうね。もう始まってるみたい」
唯「・・・和ちゃん」
和「何?」
唯「今日は誘ってくれてありがとね」
和「・・・」
唯「私、こんなとこまであんまり行ったことなかったから、除夜の鐘が突けるのなんて知らなかったよ」
和「・・・毎年やってるから、有名な所だけどね」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:25:01.80 ID:VpYlkZ4j0
唯「あそこから並ぶみたいだよ」
和「そんなに並んでないわね。すぐに突けそうじゃない」
唯「有名だったんじゃないの?」
和「・・・みんな寒いから、外に出ないんじゃないかしら」
唯「・・・」
唯「あっ、もうすぐ私たちの番だよ」
和「唯はしっかり煩悩を払うのよ」
唯「今日は毒舌だねぇ、和ちゃん」
和「そうかしら?いつもこんなものよ」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:26:55.96 ID:VpYlkZ4j0
・・・・・・
・・・・
・・
唯「いやぁ、これで煩悩が払われましたなぁ」
和「そうね」
唯「参加者全員にお菓子を配ってくれるなんて、太っ腹ですなぁ」
和「・・・さっそく煩悩に取り付かれてるみたいね」
唯「これからどうする?」
和「・・・少し、歩こうかしらね」
唯「そうだね・・・」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:27:42.56 ID:VpYlkZ4j0
・・・・・・
・・・・
・・
唯「・・・なんか、いつもと違うよね」
和「何が?」
唯「街の雰囲気っていうかさ、大晦日だから・・・かなぁ」
和「そうね・・・確かに静かで、心落ち着く感じね」
唯「不思議だね」
和「ええ・・・」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:28:52.00 ID:VpYlkZ4j0
唯「あ、こんなところに公園があったんだ」
和「こっちのほうは来たことなかったわね」
唯「ちょっと入ってみようよ」
和「そうね・・・」
唯「わっ、ブランコ冷た~い」
和「小さい公園ね・・・」
唯「見て見て和ちゃん、昔より大きくこげるよ」
和「危ないわよ。足元も暗くてよく見えないし」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:30:00.85 ID:VpYlkZ4j0
・・・・・・
・・・・
・・
唯「えへへ、楽しかったー」
和「・・・唯は、変わってないわね」
唯「そうかな?」
和「・・・・・・やっぱり、変わったかしら」
唯「えぇ~、どっち~?」
和「少なくとも、中学時代よりは、変わったわよ」
唯「そっかぁ・・・」
和「そうよ。・・・良い意味でね」
唯「そっか・・・」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:31:00.54 ID:VpYlkZ4j0
和「・・・あら?あれは何かしら?」
唯「何か落ちてるね」
和「これは・・・正月飾りね」
唯「どっかから飛ばされちゃったのかな」
和「・・・そうみたいね」
唯「どうしよっか・・・」
和「このまま置いておくわけにもいかないし・・・」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:31:48.45 ID:VpYlkZ4j0
和「・・・仕方ないわね。電柱にでも引っ掛けておきましょう」
唯「そうだね」
和「本当は大晦日に飾るのは良くないんだけどね」
唯「何で?」
和「一夜飾りって言ってね、前日に慌しく飾るのは神様に失礼だっていう風習があるのよ」
唯「ふーん、和ちゃんって物知りだね」
和「そのくらい常識よ」
唯「・・・」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:32:45.59 ID:VpYlkZ4j0
唯「和ちゃん」
和「何?」
唯「ありがとね」
和「あら、今度は何かしら?」
唯「和ちゃんは、いつも私にいろんなことを教えてくれるよね」
和「・・・」
唯「クレヨンを食べようとしたのを止めてくれたのも和ちゃんだし」
唯「今もまた、一つ新しいことを教えてもらったし」
唯「他にも、数え切れないくらい、いろんなことを教えてもらってるよ」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:33:51.30 ID:VpYlkZ4j0
和「・・・そんなこと、私じゃなくても、教えてるわよ」
唯「あと・・・最初に私に部活を勧めてくれたのも和ちゃんだよ」
和「・・・そうだったかしら」
唯「そうだよ。卒業式のとき、高校生になったら何か始めなさいって」
和「・・・よく覚えてるわね、中学のことなんて」
唯「覚えてるよ。和ちゃんが教えてくれたことだもん」
和「・・・」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:34:48.28 ID:VpYlkZ4j0
和「・・・・・・でも、私だけじゃないわよ」
唯「・・・え?」
和「唯だって・・・私に、いろんなこと、教えてくれたわよ」
唯「私が?何を?」
和「・・・さぁ、なんでしょうね」
唯「えっ、なにそれ~」
和「自分で考えなさい」
唯「えぇ~、何だろう・・・」
和「ふふ・・・」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:35:36.20 ID:VpYlkZ4j0
ブーブーブー
唯「あ、メール・・・」
和「あら、私も・・・」
唯「・・・・・・・・・・・・みんなから、あけましておめでとう、だって」
和「私にも来たわ。いつの間に年が明けてたのね・・・」
唯「・・・ねぇ」
和「何?唯」
唯「・・・あけましておめでとう、和ちゃん」
和「・・・あけましておめでとう、唯。今年もよろしくね」
唯「えへへ・・・」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:36:29.36 ID:VpYlkZ4j0
唯「・・・そろそろ帰ろっか」
和「そうね・・・」
唯「和ちゃんもウチで、あったかいおしるこ食べていきなよ。憂が作ったんだ」
和「あらそう。じゃあお邪魔しようかしら」
唯「うんっ、帰ろう帰ろう♪」
和「ふふ・・・」
終わり
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:39:43.17 ID:VpYlkZ4j0
良い年末をお過ごしください
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:39:54.69 ID:4HzqZ4UY0
良かった
この二人の関係って素敵だよね
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:40:22.34 ID:xGAm0qg50
いいものを読ませてもらいました乙
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:44:54.93 ID:W8PEO9y+P
和ちゃんと純ちゃんがメインのSSは基本的に良作
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 17:57:39.66 ID:XByrol/00
乙
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/31(金) 19:01:44.62 ID:HinNPlQs0
寒い日に心温まる和SSをありがとう
おつでした
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