1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:12:10.59 ID:c7dYnFAc0
九月
放課後!
梓「ほえ?」
唯「あずにゃん、ツインテよりもそっちのほうが似合うよ」
梓「髪、下ろしたほうがいいってことですか?」
唯「うん」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:13:06.59 ID:c7dYnFAc0
梓「じゃ、じゃあ、ちょっとだけ下ろしてみよーかなー、なんて」
しゅるり、と髪を下ろす。
梓「ど、どうですか……?」
唯「うわー! 可愛いよ! やっぱあずにゃんは、そっちのが似合うよ!」
梓「あ、ありがとうございます」
****************************************
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:14:15.41 ID:c7dYnFAc0
律「澪って、ツインテールにしないのか?」
澪「へ?」
律「私、澪がツインテールになってるとこ、みてみたいな」
澪「いや、まあ……いいけど」
律「じゃあ、やってみてよ!」
澪は髪を二つくくる。
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:14:30.42 ID:/uNcuM5O0
凄くエリちゃんが好きなんだな
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:15:36.72 ID:c7dYnFAc0
澪「ど、どうだ…?」
澪(似合うって言ってくれるかな……)
律「おおー、そっちのほうがかなり可愛いな」
澪「そ、そうか。ありがと///」
律「なんか見違えたなー」
澪「それ以上言わないでくれ……恥ずかしい」
****************************************
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:16:11.53 ID:c7dYnFAc0
翌日!
梓「あれ、澪先輩髪型変えたんですか?」
澪「あ、ああ。ちょっとな」
梓「とっても似合ってますよ!」
澪「あ、ありがと。……梓も、似合ってるし、可愛いぞ」
梓「あ、やっぱ、そうですか?」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:17:14.00 ID:c7dYnFAc0
澪「ああ」
梓「うれしいなー。認めてもらえて」
澪「私も、律に綺麗だって言われたときは、かなりうれしかったな」
梓「あ、私は唯先輩に言われました」
紬(似合ってるな、二人とも……)
紬(……私も髪型、変えてみようかな)
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:19:08.36 ID:J+se8ub60
姫ちゃんはいつ出てくんの?
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:19:16.06 ID:c7dYnFAc0
琴吹家!
紬「インパクトある髪型にしたほうがいいわよね」
紬「けいおん部のみんなとかぶらない髪型にしなきゃね」
紬「ツインテやカチューシャなんてもってのほか!」
紬「唯一の髪型にしたいなぁ」
紬「私らしさを生かした髪型にしよう」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:19:56.92 ID:c7dYnFAc0
紬「私らしさを生かした髪型にしよう」
紬「ポニーテール……ありきたりすぎて駄目ね。じゃあ、なにが……」
紬「ボブカットは……なんか似合わないだろうし」
紬「いっそサイドテールに……いや、誰かがサイドテールだった気がするわ」
紬「何の髪型に……」
紬「そうだ、三つ編みにしましょう!」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:21:24.67 ID:c7dYnFAc0
翌日!
紬「わ、私も髪形変えてみたんだけど、どうかしら?」
一同「…………」
紬「え? 似合わない?」
唯「金髪に三つ編みは、ちょっと……」
紬「そ、そんな!」ガーン
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:22:00.82 ID:c7dYnFAc0
律「紬はもとの髪型が一番だと思うぞー」
澪「うん。あの髪型がベストだろうな」
梓「ですね」
唯「もとのやつに戻しなよ!」
紬(やっぱり私には、胸しかないの?)
紬(……はぁ)
****************************************
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:22:39.94 ID:c7dYnFAc0
帰り道!
紬(唯ちゃんと梓ちゃんは名百合だし)
紬(律ちゃんと澪ちゃんは仲が良いし)
紬(私だけ、仲間はずれ……)
紬(なんか、おやつを持ってくる便利な人、としか思われてないような気がする)
紬(……はあ)
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:24:39.75 ID:c7dYnFAc0
紬(いやになっちゃうな)
紬(どっかの同人誌では、黒人に犯されちゃうし)
紬(あるスレではビッチ呼ばわり……)
紬(私、人気ないのかな……)
紬(もう……)
?「あれ、琴吹さん……」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:29:13.67 ID:c7dYnFAc0
紬「え?」
?「ああ! やっぱり琴吹さんだ!」
紬「エリちゃん!」
エリ「どうしたの? なんだか元気ないね」
紬「ちょっとね」
エリ「あれ、琴吹さん、三つ編みなんだ!」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:30:11.42 ID:c7dYnFAc0
紬「え、ええ」
エリ「可愛い! とても似合ってるよ!」
紬「――へ」
エリ「可愛いというより綺麗かな、うん。とても、綺麗」
紬「本、当?」
エリ「嘘なんか言ってどうすんのさー」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:31:21.36 ID:c7dYnFAc0
紬「だ、だ」
エリ「え?」
紬「抱きしめてもよかですか!?」
エリ「口調が変わった!?」
紬「ほ、ほんとに、似合ってるのよね?」
エリ「うん。とても」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:33:06.94 ID:c7dYnFAc0
紬「……」ウル
エリ「え! 何で泣くの?」
紬「ああ、ごめんなさい」
エリ「大丈夫? はい、ティッシュ」
紬「あ、ありがとう」
エリは紬に一枚ティッシュを手渡す。
何となく、紬の頭を撫でたくなって。
エリはそっと、紬の頭を撫でた。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:34:04.34 ID:c7dYnFAc0
紬「……え?」
エリ「あ、ごめん! 撫でたくなった! 無意識のうちに手が出てた!」
紬「ううん。いいのよ……それより、もうすこし、撫でてていいわよ」
エリ「……え?」
紬「撫でたいんでしょ?」
エリ「う、うん」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:35:45.26 ID:c7dYnFAc0
エリは再び、紬を撫でた。
何故か、紬の頬が緩んだ。
エリの手のひらの温かさを、感じていた。
紬「エリちゃん、撫でるのうまいわね」
エリ「ほめ言葉?」
紬「ええ!」
エリ「えへへ、ありがと」
エリは微笑んだ。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:37:13.42 ID:c7dYnFAc0
****************************************
以来、紬とエリの仲は、良くなっていった。
エリ「琴吹さんって、下の名前はムギっていうの?」
紬「ううん。あれはあだ名。本名は紬、よ」
エリ「つむぎ、かぁ。何か幻想的な名前」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:38:15.10 ID:c7dYnFAc0
紬「えへ、そんなことないわ」
エリ「ううん。だって、私なんてエリだよ。何にも特徴がない」
紬「苗字がかっこいいじゃない」
エリ「え、そ、そう?」
紬「ええ」
エリ「そんなこと言われたの初めてだなー」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:39:12.10 ID:c7dYnFAc0
紬「あ、そうそう。電話番号教えてよ、携帯の」
エリ「あ、うん。いいよ」
エリ「ついでに、メルアドも。はい、これ」
紬「ありがと、エリちゃん」
紬の純度100%の笑顔に、エリは一瞬目を奪われた。
****************************************
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:40:06.68 ID:c7dYnFAc0
休日!
prrrr prrrr
エリ「紬ちゃん、ショッピングに行こうよ!」
紬『ショッピング?』
エリ「うん、とても楽しいよ!」
紬『……行く』
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:44:37.83 ID:c7dYnFAc0
街中!
紬「エリちゃん、どこに行くの?」
エリ「お洋服屋さん」
紬「あ、あの『しまくろ』って店?」
エリ「うん」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:45:22.17 ID:c7dYnFAc0
しまくろ店内。
紬「エリちゃんエリちゃん! この服素敵!」
エリ「わ、ホントだ。かわいぃー」
紬「買っちゃおうかしら」
エリ「えー、全部見て回ってからにしようよ」
紬「それもそうね」
エリ「じゃあ、私、ジーンズ欲しいんだ。向こうのジーンズ売り場行こうよ!」
紬「ええ」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:46:14.30 ID:c7dYnFAc0
買い物終了後!
エリ「たくさん買っちゃったね」
紬「ええ。お店の中に何時間もいちゃったしね」
エリ「なんか、お腹すいちゃった。どっかで何か食べてこうよ」
紬「じゃ、じゃあ、あのコロンボって喫茶店で軽食でもとっていかない?」
エリ「いいね。行こう!」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:46:50.61 ID:c7dYnFAc0
コロンボ店内
エリ「紬ちゃん、何食べるの?」
紬「私はチョコパフェで」
エリ「私はガトーショコラ!」
店員「かしこまりました」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:47:41.15 ID:c7dYnFAc0
数分後
店員「お待たせいたしました」
という決め科白と共に、ショコラとパフェが運ばれてくる。
紬「わあ、美味しそう! 食べましょ!」
エリ「うん!」
紬は一口ごとに、至福の笑みを浮かべながら、パフェを食べていく。
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:49:21.08 ID:c7dYnFAc0
エリ(美味しそう……)
エリ(食べてみたいな、チョコパフェ)
エリ「ね、パフェ、私にも一口頂戴?」
紬「いいわよ。はい、あーん」
紬はパフェをスプーンですくって、エリの口に近づける。
エリ「え?」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:50:00.19 ID:c7dYnFAc0
紬「あーんして? 食べさせてあげるから」
エリ「う、うん」
エリ「あーん」
紬「はい、投入~」
エリの口に、パフェを運ぶ。
ムグムグ エリ「すごく、美味しい…」 ムグムグ
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:50:49.85 ID:c7dYnFAc0
紬「でしょ?」
エリ「私も食べさせてあげる! このショコラ!」
紬「本当?」
エリ「うん! だから、あーんして」
紬「うん。はい、あーん」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:51:29.38 ID:c7dYnFAc0
エリはショコラケーキの一片を、紬の口の中にゆっくりと入れた。
エリ「どう?」
紬「甘くて……とろけそう」
紬は恍惚とした笑みを浮かべた。
エリはつい、ドキッとしてしまった。
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:52:21.68 ID:c7dYnFAc0
食事終了後!
紬「もう4時…、帰る?」
エリ「うん。そうしよっかー」
二人は並んで帰路に着く。
エリ「あ、そうだ!」
紬「ん? なあに?」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:53:40.35 ID:c7dYnFAc0
エリ「――ねえ、手、繋がない?」
紬「え?」
エリ「駄目?」
懇願するように、紬を見る。
紬「いいわよ。繋ぎましょうか」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:54:29.71 ID:c7dYnFAc0
エリ「やった!」
エリは紬の手を握る。
エリ「紬ちゃんの手、暖かいね。お母さんみたい」
エリ「やわらかくて、気持ちいい……」
紬「……うれしいわ」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:55:46.92 ID:c7dYnFAc0
エリ「こうやって、手を繋いでるとさ」
紬「うん」
エリ「カップルに見えるかな?」
紬「そう、見られたい?」
紬は、小悪魔的な笑みを浮かべた。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:56:31.97 ID:c7dYnFAc0
エリ「……すこし」
その言葉を聴いた紬は、すこし頬を赤くして。
エリの手を、強く握り締めた。
紬「私もすこし、カップルに見られたいかな」
エリ「え?」
紬「ううん。何でもない」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:56:44.60 ID:IfLkY9BC0
わーいエリちゃんすれだー
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:58:42.12 ID:c7dYnFAc0
ある日の放課後!
紬「エリちゃん! 一緒に帰りましょう!」
と、紬が唐突に提案してきた。
エリ「え、軽音部は?」
紬「今日は休みなのよ~」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:59:12.40 ID:c7dYnFAc0
本当は、ある。
だけどそれ以上に、エリと一緒にいたかった。
エリ「ふうん。じゃあ、一緒に帰ろうか」
紬「うん!」
自然と、エリが紬の手をつかんだ。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:05:58.35 ID:c7dYnFAc0
帰り道!
紬「そう言えば、エリちゃんはどこの大学行くの?」
エリ「私? 早稲田かな。家からも近いし」
紬「へえ。頭いいのね」
エリ「へへ。紬ちゃんは?」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:07:02.45 ID:c7dYnFAc0
紬「私は――」
N女大、と言おうとした。
しかし、早稲田より偏差値の低いその学校の名を、言うことが出来なかった。言いたくなかった。
紬の小さなプライドが、N女大、と言うことを拒んだ。
紬「――私も、早稲田かな」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:07:59.70 ID:c7dYnFAc0
嘘をついた。
エリ「本当!? 私と一緒じゃん!」
嘘は、ばれていないようだった。
紬「え、ええ」
エリ「ね、大学でも、仲よくしようね!」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:08:38.98 ID:c7dYnFAc0
紬「え?」
エリ「だって、同じ大学志望でしょ」
紬「そ、そうね」
エリ「大学でも、それからも――ずっと、友達でいたいな」
紬「……大丈夫よ」
エリ「へ?」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:09:45.01 ID:c7dYnFAc0
紬「――私たちは、もう立派な『親友』だから」
言うのはすこし、気恥ずかしかった。
すこし暖かい秋の風が、二人の間を吹きぬけていった。
エリ「もしも」
紬「? 何?」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:10:33.80 ID:c7dYnFAc0
エリ「もしも、私が落ちても……親友かな?」
紬「もちろんよ」
エリ「……ありがと」
紬「ねえ、エリちゃん」
エリ「ん?」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:11:08.26 ID:c7dYnFAc0
紬「私が、エリちゃんのこと好きだって言ったら、どうする?」
エリ「――へ」
エリは驚いたような声を漏らした。
紬「え、あああ、何でもないわ。忘れて」
紬(心の声が口に出てたああああ!)
エリ「OK、するかな」
紬「――へ」
今度は、紬が驚く番だった。
エリ「私も何でもないよ。忘れて」
紬「え、あ、うん」
エリ「あのさ、そういえば――」
そうして二人は談笑を再会する。
秋晴れの空が、見下ろしていた
終わり
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:35:17.39 ID:c7dYnFAc0
番外編 姫子とエリと
エリ「ねーねー、姫子ちゃん」
姫子「何?」
エリ「一緒にご飯食べない?」
姫子「……うん」
二人は机を並べる。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:36:18.93 ID:c7dYnFAc0
エリ「そういえばさ、国語の教師の田中先生、不倫してるんだってー」
姫子「ふうん」
エリ「奥さんいるのにね」
姫子「うん」
エリ「そうそう、国語と言ったらさ……」
エリが話題を提供して、姫子が相槌をうつ。
いつもの光景だ。
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:37:03.38 ID:c7dYnFAc0
しかし、その日は違った。
紬「わ、私も一緒に食べていい?」
紬がきたのだ。
エリ「あ、紬ちゃん! いいよー」
紬「ありがと。姫子ちゃんも」
姫子「……うん」
紬「あ。エリちゃんOCの宿題やった?」
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:38:01.43 ID:c7dYnFAc0
エリ「あ、うん。やってるよー」
紬「ごめん。見せてー。昨日やってないのよ」
エリ「いいよー」
姫子(早くどっかいけよ)
姫子(私とエリの時間を邪魔すんなよ)
紬「あら? どうしたの、姫子ちゃん。そんな怖い顔をして」
姫子「何でもない」キッ
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:38:34.40 ID:c7dYnFAc0
紬「そ、そう」
エリ「あ、ちょっと私購買行ってくるね」
紬「何買うの?」
エリ「焼きそばパン」
紬「え? そんなのあるの?」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:39:53.46 ID:c7dYnFAc0
エリ「知らないの? 」
紬「ええ。焼きそば自体、この前初めて食べたのよ~」
エリ「じゃあ、是非食べたほうがいいよ。一緒に来る?」
紬「行く」
姫子「私も」
****************************************
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:40:45.07 ID:c7dYnFAc0
エリ「今日は人が少ないねー」
姫子「うん。焼きそばパンも余ってる」
エリ「二つだけかー」
紬「へえ! あれが焼きそばパン! 斬新な形ね!」
エリ「でしょ! じゃあ、私。買って来るね」
****************************************
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:41:33.09 ID:c7dYnFAc0
エリ「今日は人が少ないねー」
姫子「うん。焼きそばパンも余ってる」
エリ「二つだけかー」
紬「へえ! あれが焼きそばパン! 斬新な形ね!」
エリ「でしょ! じゃあ、私。買って来るね」
****************************************
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:42:20.92 ID:c7dYnFAc0
教室
エリ「ここに二つの焼きそばパンがあります」
紬「うん」
エリ「私たちは三人です」
姫子「うん」
エリ「私は昨日、一昨日と、焼きそばパンを食べてません」
紬「そうだったの?」
エリ「うん、だから、一つ丸々食べたい」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:43:08.74 ID:c7dYnFAc0
姫子「……いいよ」
エリ「ほんとう? ありがとう!」
エリは片方の焼きそばパンを食べ始める。
エリの顔に浮かぶ笑顔は、純真そのもの。それを見れただけよしとするか――と、姫子は思った。
紬「じゃあ、姫子ちゃん。余ったほう、二人で分けて食べましょうか」
姫子「え?」
紬「だって、姫子ちゃん。とっても食べたそうにしてるわよ」
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:44:17.96 ID:c7dYnFAc0
姫子「……食べる」
紬「でしょう。よかった」
紬は焼きそばパンを二分割すると、はい、と姫子に片方を渡してきた。
なんだ、紬って子。意外といいやつかもしれない、と心の中で呟きながら。
姫子はゆっくりと、焼きそばパンを食べた。
姫子「……美味しい」
自然に言葉が出てきた。
終わり
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:45:11.50 ID:OF+X+dxK0
乙
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:46:22.26 ID:TOnmHV6kP
♠♥♣♦
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:49:15.32 ID:OF+X+dxK0
もう番外編は無いの?
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:51:22.20 ID:c7dYnFAc0
>>64
____
/ \
/ ─ ─ \
/ (●) (●) \
| (__人__) | ないない
\ ` ⌒´ ,/
r、 r、/ ヘ
ヽヾ 三 |:l1 ヽ
\>ヽ/ |` } | |
ヘ lノ `'ソ | |
/´ / |. |
\. ィ | |
| | |
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:51:43.09 ID:OF+X+dxK0
頭、空いてますよ
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:52:48.53 ID:c7dYnFAc0
>>66
/)
///)
/,.=゙''"/
/ i f ,.r='"-‐'つ____ こまけぇこたぁいいんだよ!!
/ / _,.-‐'~/⌒ ⌒\
/ ,i ,二ニ⊃( ●). (●)\
/ ノ il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \
,イ「ト、 ,!,!| |r┬-| |
/ iトヾヽ_/ィ"\ `ー'´ /
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:53:35.24 ID:OF+X+dxK0
{:::.:::.:::>.::´ ̄ヽ、 ,. -一 ヽ_
,. -┘.:::.:/:.:::.:::.:::.:::ノ::.Y:;___.:.:./.:.:.:.:.ヽ
(.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:;:、;:;∠二:.ヽ`ヽ.:.:.:.:.:.:.:∟、
):.:::.:::.:::.:::.:::.; '´ //〈.:.:.:.:\ \.:.:.:.:.:.:.::ヽ-へ
r''".:::.:::.:::.:::.:::/ / / / ハ `ー‐┐\ ヽ:.:.:.:.:.:.:ノ=ニ):\
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 ̄つ.:::.::/ / ,′ | |  ̄ヽハ. i.:.:.:.:.`i!ヽ.!_/:./
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`7:.::|l| | ハ ;'| し-、| |:.:..:_ノ.|.:| |
ヽ|H | | l__, / | / / ノ|/:.:ん. l |:.| |
|l!ヽ. 代「 ヽ. , / `ト、/! ,イ. く:.:/:.; -┘| L」 !
| l N.--ミ ヽ/ソ _レ'´ lメ // |/ | | |
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!.| |_\ ヽ、 _,. <._| ! |ヽ. | | | では、乙でした
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ム-レく.:.:.:_}ノ:@;:ニ、;:;:;//;:;! 、|:.:.:.:.:L_ ! ! |
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|_>'7.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Y.:.:.:.:.:.:.:.::.:>'" /:.:r‐'´〉、 i
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 04:11:44.66 ID:/uNcuM5O0
終わってたか
おつ!!
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 07:39:43.52 ID:7Vv5vHw9i
ムギってツムギって名前だったのかw
ずっとムギかと。どうりで漢字変換できないわけだ
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 08:07:08.56 ID:xV0uNbAIi
えっ
ポニーキャニオン (2010-09-15)
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後、姫子×エリとかもクラスメイトにもそれぞれ人格あるんだなって思えてよかった