1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:21:46.19 ID:QhHnBkgb0
唯「今さらっ!?」ガーン
和「大体ねえ、一口あげるって言ったのは唯でしょ?私に非はないわよ」
唯「いや、あるよ!?どこの世界にケーキの一口でイチゴを狙う人がいるのさ!」
和「ここに」
唯「そういうことじゃなくてさ、こう……常識で考えてね?」
和「唯みたいな非常識な人間には言われたくないわね」
唯「ひどっ!?」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:25:17.27 ID:QhHnBkgb0
和「そもそも常識……その言葉ほど疑わしいものはないわね」
唯「え?」
和「唯、考えてみて?社会で決められたルール、学校で決められたルール、一般常識と呼ばれる暗黙のルール……それらは全て本当に正しいと言える?」
唯「……」
和「そして唯。あなたはそれらを全て完璧に守っていると自信を持って言える?」
唯「それは……」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:30:37.14 ID:QhHnBkgb0
和「例えばエスカレーター。常識とやらでは歩く人のためにどちらか片方を空けて並ぶのが正しいのよね?」
唯「うん、まあ」
和「でも作っている側としては、そもそもエスカレーターは歩けるようには作られていないからそれは止めて欲しいらしいわ。どちらか片方に寄るとそれだけエスカレーター自体に変な負担がかかるのよ?」
唯「そうなの!?」
和「ええ、エスカレーターの故障の原因は大体それね。さらに歩く人たちが起こすエスカレーターの事故は年間百件単位に上るわ」
唯「……」
和「ついでに言えば、設置している側の態度も真っ二つに分かれているのよ。一つは急ぐ人のために片側に寄れ、もう一つは二列に並んで歩くな……全く、矛盾しているわ」
唯「ほえ~……」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:32:46.32 ID:QhHnBkgb0
和「他にも疑うべき悪しき常識は探せばいくらでもあるわ。さて唯、あなたは本当に自分が思う『常識』とやらが正しいと言えるの?」
唯「う……」
和「唯……私はね、あなたにつまらない常識に囚われる人間になってほしくないの」
唯「和ちゃん……?」
和「唯はやる気になれば何でも出来る。それに優しくて皆を元気にできる明るさがあって……でも、純粋であるからこそ社会の嘘に騙されやすい気がするの」
唯「……」
和「常識を疑いなさい、唯。自分で考えた本当に正しい答えを見つけるのよ!」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:33:07.74 ID:9/fUfzOF0
ためになるなぁ
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:36:14.29 ID:QhHnBkgb0
唯「和ちゃん……分かった、私やるよ!」
和「唯……!」
唯「ゴメンね和ちゃん。和ちゃんはそんなにも私のことを考えてくれていたのに、私はケーキのイチゴくらいで熱くなっちゃって……」ウルウル
和「いいのよ唯。私は全然気にしていないわ。あなたの成長が、私の幸せよ……?」ギュッ
唯「和ちゃん……のどかちゃ~んっ!」ギュウッ
和「ちょろい」
唯「え?何か言った?」
和「何でもないわ」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:38:45.28 ID:LMqJs9WK0
わちゃん…
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:40:11.20 ID:QhHnBkgb0
……
和「……」
澪「和、ちょっといいか?」
和「……」
澪「お~い、和~?」
和「……澪?」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:43:00.57 ID:QhHnBkgb0
澪「どうしたんだ?ボーっとして」
和「ちょっとね。窓の外、見える?」
澪「えっと……何かあるのか?」
和「ええ、木があるでしょ?」
澪「ああ、あるな。木がどうかしたのか?」
和「……あの木の葉っぱが全部落ちた時、私の命の灯も消えてしまうの」ポツリ
澪「えっ!?」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:48:05.00 ID:QhHnBkgb0
和「今はまだ夏だから青々と茂っているけど……やがて秋が来て鮮やかに紅葉し、冬が来て葉を落とすわ。その時、私も……」
澪「の、和……そんな……」
和「人の命なんて、儚いものね」
澪「のど、か……」
和「……」
澪「……なあ」
和「何?」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:52:55.61 ID:QhHnBkgb0
澪「あれ常緑樹じゃないのか?」
和「ええ、そうね。一年中枯れないで緑色の葉をつけているわ」
澪「……」
和「……」
澪「この問題が分からないから教えてほしいんだけど……」
和「ああ、この問題は……」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 22:57:55.64 ID:QhHnBkgb0
……
律「おっ、和の弁当美味そうだな!」
和「そう?自分で作ってるんだけど」
澪「和は料理も上手なんだよな~。羨ましい……」
和「別に上手ってほどでもないわよ、これも昨日の残りを詰めただけだし」モグモグ
唯「和ちゃんの料理って憂と同じくらい美味しんだよ~?」
紬「へ~、食べてみたいわね」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:02:01.42 ID:QhHnBkgb0
律「……」ウズウズ
澪「おい律、無断で食べるのはやめろよ?狙ってるのバレバレだぞ?」
律「ちぇ~」
和「こんなものでいいなら適当につまんでいいわよ?」
律「マジ!?さっすが和!いっただきま~す♪」
紬「わ、私も!」
唯「右に同じ!」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:06:22.75 ID:QhHnBkgb0
パクパク
澪「お、おいっ!」
律「何だこれ、超うめえ!」モグモグ
唯「むむ……また腕を上げたね、和ちゃんっ」モグモグ
紬「ウチのシェフより美味しいかも……」モグモグ
和「そう?美味しいならもっと食べちゃっていいわよ、今日は詰めすぎちゃったし」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:09:11.15 ID:QhHnBkgb0
唯「わ~い♪」
律「喜んでいただき~♪」
パクパク…
和「……」
澪「おい、唯と律は食べすぎだ!和の弁当がのり弁になっちゃってるぞ!?」
律「つ、つい食べすぎちゃって……」
唯「ご、ゴメンね和ちゃん」アセアセ
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:11:58.27 ID:XJtvB94h0
和ちゃんの詭弁にワロタwww
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:12:26.70 ID:QhHnBkgb0
和「……別にいいわよ、そんなに美味しいって思ってくれたのは嬉しいし」
紬(和ちゃんって大人ね……)
和「ただ……」
澪「ただ?」
和「何だかちょっとムシャムシャするわね」ムシャムシャ
唯「和ちゃん、それ私のパン……」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:14:50.75 ID:l9392iQAP
そこはムシャムシャで合ってるのか
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:17:10.71 ID:QhHnBkgb0
和「あらゴメン、手元にあったからつい」
律「わ、私のパンも食べるか!?」
和「いらないわ。購買の調理パンって不味いもの」
唯・律「……!?」ガーン
澪(の、和……怒ってはいないみたいだけど何か怖いぞ)
唯「ほ、本当にゴメンね和ちゃん!放課後何か奢るから……」アセアセ
律「わ、私も!だから機嫌治してくれよ和~っ」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:21:02.24 ID:QhHnBkgb0
和「……?別に私は怒ってないわよ?」
律「……本当に?」ビクビク
和「ええ。それにしても律と唯はほとんどパンよね?」
唯「う、うん」
和「それじゃ体に悪いわ、受験生なんだから……。毎日は無理だけど、これからはたまに二人の分のお弁当も用意してあげるわね」
律「え……?」
唯「ほ、本当?和ちゃん」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:22:28.17 ID:QhHnBkgb0
和「ええ、まあ中身にはあまり期待しないでね?」
律「いやいや、すっげー嬉しいよ!サンキュー和!」
唯「ありがとう和ちゃ~ん♪」ギュー
和「よしよし」ナデナデ
澪「……」
紬(和ちゃんってよく分からないわ……)
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:25:37.67 ID:QhHnBkgb0
……
和「……」
紬「和ちゃん、どうしたの?」
和「あ、ムギ。あれを見て」
紬「あれ……?」
和「……」
紬「……」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:27:45.20 ID:HDNEuly0P
和ちゃんマジ姉か嫁にしたい
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:28:34.50 ID:QhHnBkgb0
和「スズメがいっぱいいるわね」
紬「そうね……スズメがどうかしたの?」
和「……美味しそう」ジュルリ
紬「!?」
和「……」ジーッ
紬「だ、ダメよ和ちゃん!スズメなんて食べられないわ!」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:29:13.15 ID:oPRAsbsf0
和ちゃんに養われたい
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:32:26.87 ID:QhHnBkgb0
和「え?」
紬「え?」
和「ムギ……スズメは食べられるわよ?」
紬「えっ!?そ、そんな……」
紬(庶民はあんな小さい鳥まで食べるの!?)
和「何を勘違いしているのか知らないけど、スズメは立派な狩猟鳥獣。国内ではかすみ網が禁止されてるから市販できるほど確保出来ないけど、中国とかから輸入もしているわ」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:35:02.77 ID:QhHnBkgb0
紬「で、でもあんな鳥を食べるなんて……」
和「スズメは確かに癖が強いけど美味しいわよ?焼き鳥もいいけど、あの白い脳みそがもう……」ウットリ
紬「う……」
紬(そ、想像したら気持ち悪くなって来たわ……)
和「……ムギ」
紬「うぷ……な、何?」
和「あなたの勝手な嫌悪で、立派な食べ物を否定するのはやめてちょうだい」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:39:46.46 ID:QhHnBkgb0
紬「えっ!?わ、私そんなつもりじゃ……」
和「顔色を見れば分かるわ。どうせあなたはイナゴやカエルも食べられないって否定するんでしょう?野草を取って食べるなんて原始人がすることだと思ってるんでしょう!?」
紬「わ、私は、その」
和「私は納得しないわ。鶏や鴨は食べれるのに、スズメは食べられないなんて……」
紬「そ、そうなのかしら」
和「あなたは結局、私たち庶民のことを理解できていない……いや、心の中では見下しているのよ!」
紬「そんな……ことは」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:42:38.73 ID:QhHnBkgb0
和「黙れ!このブルジョワめっ!」
紬「っ!?」ガーン
紬「……」
紬「そう……ね、和ちゃんの言う通りだわ」
和「……」
紬「私、食べるわ!スズメを……!」
和「無理して食べて貰わなくてもいいわよ?」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:46:46.06 ID:QhHnBkgb0
紬「無理なんかしないわ!私はもっと理解したいの。みんなのこと……和ちゃんのことをっ」
和「ムギ……」
紬「じゃあ私、捕まえてくる!」
和「あっ、ダメよ!」
紬「大丈夫、心配しないで!素手だけど頑張るわっ」ダッ
和「あ……」
和「……」
和「スズメは勝手に獲っちゃダメなんだけどなあ」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:47:27.25 ID:I3GuLew2P
和ろたw
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:51:09.27 ID:QhHnBkgb0
……
梓「あ、和先輩こんにちは」
和「あら梓ちゃん、こんにちは。これから部活?」
梓「はいっ!和先輩は生徒会ですか?」
和「ええ。でもその前にちょっとトイレにね」
梓「あ、私もです」
和「そうなの?それじゃ一緒に行きましょうか」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:52:15.19 ID:jzlt/PunP
わちゃんまじ策士
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:53:34.24 ID:QhHnBkgb0
梓「えっと……はい///」
和「ふふ、照れなくていいのよ。たかが連れションなんだから」
梓「つ、連れ……!?和先輩、その言い方はちょっと……///」
和「あら……ゴメンね?じゃあ一緒にお花を摘みに行きましょうか」
梓「はいっ!」
和「……」スタスタ
梓「……」パタパタ
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/04(土) 23:56:27.67 ID:QhHnBkgb0
和「……」テクテク
梓「……」トテトテ…ピタッ
梓「あの~、和先輩?」
和「どうかしたの?」
梓「ここ下駄箱なんですけど……トイレ通り過ぎちゃいましたし……」
和「あら。でもお花を摘みに行くなら外に出ないと」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:00:35.13 ID:OYRGIOm80
梓「それは隠語表現じゃなかったんですか!?」ガーン
和「淫語表現だなんてそんな///」
梓「変な変換しないで下さい!分かりにく過ぎです!」
和「……」
梓「……」ハアハア
和「私でそんなに興奮しないで///」
梓「和先輩が連続で突っ込ませるからですーっ!」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:02:12.07 ID:ZXnbxNmcP
レズにゃんwww
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:03:29.67 ID:OYRGIOm80
和「でも良かったわ」
梓「はあ、はあ……何がですか?」
和「いや、外に出る前に突っ込んでくれて。実はこれから会議があるから、あまり時間がないの」
梓「何故そんな状況でボケたんですか!?」ガーン
和「まあまあ」ナデナデ
梓「ちょ、ちょっと……」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:05:47.11 ID:OYRGIOm80
和「よしよし」ナデナデ
梓「こ、こんな手には乗りませんよ!」
和「……」ナデナデ
梓「こんな……こんな……」
和「……」ナデナデ
梓「……ふにゃあ」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:07:04.35 ID:lSGdVkXP0
いいぞもっとやれ
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:07:05.53 ID:jz54UcuU0
レズにゃん陥落www
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:08:13.91 ID:OYRGIOm80
和「ふふふ……」スリスリ
梓「にゃあん♪」ゴロゴロ
和「……」パッ
梓「にゃあ……はっ!?私は何を」
和「……」ナデナデ
梓「ごろにゃん♪」
和「……面白い」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:13:19.37 ID:OYRGIOm80
……
和(意外と早く終わったわね)
和(確か……今日ウチには誰もいないのよね)
和(……)
和(キャラじゃないけど、ちょっと寂しいなあ)
憂「あっ、和ちゃ~ん♪」タタッ
和「気安く呼ぶんじゃないわよ!」キッ
憂「ええっ!?」ガーン
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:14:00.41 ID:axCRbwyY0
わちゃん・・・w
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:19:48.86 ID:OYRGIOm80
和「冗談よ」
憂「……」ズーン
和「冗談だってば憂」
憂「……」ズーン
和「憂~?憂ちゃ~ん?」
憂「……ふん、和ちゃんなんて知らないもん」プイッ
和「ありゃりゃ、拗ねちゃった」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:22:02.85 ID:OYRGIOm80
憂「拗ねてないもん。真鍋先輩のば~か」ベー
和「あらあら……」
憂「ふーんだ」
和「……」
憂「……」ツーン
和「ゴメンね憂」ギュウッ
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:22:50.11 ID:8M+w1zDF0
わかわいいよわ
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:26:09.77 ID:4ZcXNkVPP
か和いいなぁもう
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:26:32.18 ID:OYRGIOm80
憂「あ……ふ、ふん。私はこんなんじゃ騙されないんだから」
和「もう、頑固なんだから」ナデナデ
憂「真鍋先輩のせいだもん」
和「和ちゃんって呼んでくれないの?寂しいなあ……」
憂「……」
和「ねえ、どうすれば許してくれるの?」
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:30:31.81 ID:OYRGIOm80
憂「……一緒に」ポツリ
和「一緒に?」
憂「これから夕飯の買い物行くから……一緒に来てくれる?」
和「ええ、もちろん」
憂「今日も私とお姉ちゃんしかいないから……ウチに来て夕飯食べてくれる?」
和「喜んで。料理も手伝うわよ?」
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:32:49.11 ID:jz54UcuU0
わちゃん「計画通り」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:33:32.25 ID:lSGdVkXP0
俺も料理手伝おうか?
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:33:58.81 ID:OYRGIOm80
憂「一緒に……お風呂入ってくれる?」
和「憂が入りたいなら」
憂「今日、泊まって行ってくれる?」
和「誘ってくれるなら是非」
憂「……」
和「それだけでいいの?」
憂「……うんっ!ありがとう、和ちゃん♪」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:37:52.33 ID:OYRGIOm80
和「どういたしまして」ナデナデ
憂「えへへ……」
和(ふ……計画通り)ニヤリ
憂「和ちゃ~ん、早く行こうよ~」
和「ええ、行きましょうか」
和(……ありがとう、憂)
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:40:33.10 ID:OYRGIOm80
……
澪「いらっしゃい和。暑かっただろ?さ、上がってくれ」
和「お邪魔しマッスル」ズイッ
澪「……」
和「……」
和(外したわ……)
澪「は、はは……じゃあ私の部屋に行こうか」
和「そうね」
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:42:46.04 ID:OYRGIOm80
ガチャッ
澪「散らかってるけど、どうぞ」
和「嘘ね」
澪「え?」
和「散らかってる……そんなことを言っておきながら、この部屋は埃一つ落ちていないわ」
澪「えっと、まあ」
和「本を片付け、掃除機をかけ、布団を洗い、テーブルや窓を拭き……そこまでしておいて散らかってる?はっ、片腹痛いわね」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:44:25.31 ID:axCRbwyY0
憂がどっかいった
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:46:33.10 ID:OYRGIOm80
澪「の、和……?」
和「どうして『お前が来るからわざわざ片付けてやったんだぞ。感謝しろよ』くらい言えないの!そんなんだから日本人は国際社会で舐められるのよ!?」カッ!
澪「ひいっ!ご、ゴメンなさい!?」ビクッ
和「……」
澪「……」ビクビク
和(怯える澪は可愛いわね……)ゴクリ
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:49:05.90 ID:OYRGIOm80
和「さて、冗談はこれくらいにして勉強を始めましょうか」
澪「じ、冗談……なの?」ウルウル
和「そらそうよ」
澪「は、はははは……全く、和は相変わらずお茶目だなあ。さすがの私でもほんのちょっぴり驚いちゃったよ」ガクガク
和「足震えてるわよ」
澪「き、気のせいだ!」
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:52:19.91 ID:cPhLn9EX0
わちゃんマジ天使
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:52:53.65 ID:jz54UcuU0
澪ちゃんMMQ
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:53:39.55 ID:OYRGIOm80
和「怖がりねえ……。ところで律たちはまだ来ないの?」
澪「あー、律とムギは用事があるから少し遅れるって。唯も遅れるんだろ?」
和「ええ。私が迎えに行ったらちょうど起き出して来たから、まだ来ないでしょうね」
澪「ははっ、唯らしいな」
和「あ、お土産にケーキ持って来たから先に食べちゃいましょう」ガサッ
澪「気を使わせちゃって悪いな。お茶淹れてくるよ」
和「ありがとう」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:55:22.79 ID:OYRGIOm80
ガチャッ
和「……」
和「友達の部屋に一人っきりのこのシチュエーション……やるっきゃないわね、アダルトグッズ探し」
和「澪はそういうのとは無縁そうだけど、意外とああいう子が持ってたりするのよね~」ククク
和「ベッドの下、机の引き出し、クローゼットの中……さ~て、どこかな?」ゴソゴソ
和「こ、これは……」つ縞パン
和「一年のライブで披露したヤツとは違うみたいだけど、本当に澪は縞パンが好きなのね」つ縞パン
和「おっと、こんなものに気を取られている場合じゃないわ。澪が帰ってくる前に戦果を挙げないと……」
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:56:20.61 ID:axCRbwyY0
わちゃん何してはるんですか
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 00:57:34.01 ID:/3okGi5+0
日常に出てくるメガネみたいだな
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:00:15.74 ID:OYRGIOm80
ガチャッ
澪「和、紅茶でよかった……って何やってるんだ?」
和「いや、別に。パンツなんて別に」ケロッ
澪「ぱんつ?」
和「気にしないで。紅茶ありがとう」
澪「どういたしまして……っと」ガチャ
和「澪、どのケーキがいい?一応一通り買ってみたんだけど」
澪「うわ、どれも美味しそうだな」
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:04:54.40 ID:OYRGIOm80
和「駅前にあるけっこう有名な店のケーキだからね」
澪「高かったんじゃないか?」
和「気にしないで、生徒会の予算で落ちるから」
澪「職権濫用!?」
和「冗談よ冗談。……ククク」ニタァ
澪「だったらその邪悪な笑みはやめてくれよ……。う~ん、どれもカロリー高そうだな……」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:07:48.48 ID:axCRbwyY0
和るいやっちゃでえ
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:08:20.97 ID:OYRGIOm80
和「カロリーなんて気にしてたらケーキなんて食べれないわよ?」
澪「そうなんだけど……う~ん」
和「……澪、太ったの?」
澪「う……実はそうなんだ。ケーキは遠慮しとこうかな……」
和「せっかく買ってきたのに」
澪「うう……でもなあ」
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:12:59.71 ID:OYRGIOm80
和「……澪、少し考えてみましょうか」
澪「え?」
和「例えばこれ。このフォークの先っぽについたケーキの欠片が見えるかしら?」
澪「うん……それがどうかしたのか?」
和「この欠片のカロリーは限りなくゼロに近いわよね?」
澪「そうかもな……はっ!?」
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:15:47.96 ID:OYRGIOm80
和「気付いたようね。そう、ケーキの欠片がカロリーゼロであると仮定した場合、その集まりであるケーキ本体は……」
澪「ゼロをいくら足してもゼロのまま……つまり、ケーキはカロリーゼロということか!」
和「そうよ、多少の誤差は出るかもしれないけど。計算上、ケーキはいくら食べても太らない!」
澪「す、凄い発見だ……!和は天才だよ!」キラキラ
和「ふっ、大したことではないわ。さあケーキを食べましょうか」
澪「うんうん!いただきます♪」
和「ちょろい」
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:17:14.61 ID:axCRbwyY0
ちょろすぎw
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:18:37.67 ID:fP+dnUAK0
いちご「……」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:18:46.80 ID:OYRGIOm80
澪「ん、何か言った?」モグモグ
和「いえ何も。どう、美味しい?」
澪「すっごく美味しいよ。ありがとう和」ニコッ
和「どういたしまして」
和(一人で食べてもつまらないもんね)
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:20:23.35 ID:gdq1RITH0
くそっ、かわいいこと言いやがって……
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:24:03.38 ID:OYRGIOm80
……
ガチャッ
和「ちょっと!講堂の使用許可書が出てないわよ!?」
純「ええっ!?」
和「ほら、早く出しなさい!このままだとライブ出来ないわよ?」
純「えっと……私たち、もう出したはずなんですけど……」
和「え?」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:29:15.92 ID:rSTyKLSv0
支援
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:29:40.92 ID:axCRbwyY0
純ちゃんktkr
これで…てんp…鈴木r
ktkr!
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:30:09.23 ID:OYRGIOm80
純「ジャズ研は受付開始と同時に出すんで……。それに、私が直接和先輩に出しました」
和「……知ってたわ」
純「え?」
和「私、ジャズ研に文句つけに来るのが夢だったの~♪」
純「キャラ違いますって」
和「ふはははーよくぞ見破ったなー。今のはお前たちを試したのだー」
純「ひどい棒読み……」
和「……」
純「……」
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:35:13.01 ID:OYRGIOm80
和「それじゃ……」
純「あの、」
和「ごゆっくりいいぃ!」
純「!?」
ガチャッ、バタン
和「……」タタタッ
和「ふう」
和「次はオカルト研にでも行ってみましょうか」
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:40:29.67 ID:OYRGIOm80
……
和「天つ風 雲の通い路 吹き閉じよ をとめの姿 しばしとどめむ……良い句ね」ウットリ
唯「和ちゃ~ん!何してるの~♪」
和「あら唯。古典……和歌の勉強よ」
唯「うええ、古典かあ……私苦手だよ~」
和「ふふ、意味が分かるようになると面白いわよ?和歌とかはとくにね」
唯「へえ~。じゃあさっき和ちゃんが口ずさんでいたのはどんな意味なの?」
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:43:53.86 ID:OYRGIOm80
和「ああ、今の?それはね……」ジリッ
唯「ほえ?」
和「……こういうことよ!」バッ
ふわっ…
唯「ひゃああっ!?」
和「ふむ、淡いピンクの可愛い下着ね。唯らしいわ」
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:44:17.31 ID:9HdGDQKL0
こういう和ちゃんが一番好きだw
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:45:38.15 ID:jz54UcuU0
さすが和ちゃん
真顔で唯にクリップを渡し、唯に犬みたいと言い放っただけある
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:46:18.61 ID:OYRGIOm80
唯「な、何で私のスカートめくるの!?///」
和「あら、私は和歌の説明をしただけよ?」
唯「え?」
和「さっきの歌は『天つ風 雲の通い路 吹き閉じよ をとめの姿 しばしとどめむ』……つまり」
突然風が吹き、辺りにいた女の子のスカートを捲り上げてしまった。まったく悪戯な風だなあ。さて皆
の衆、心して目に焼き付けるとしようか。麗しき乙女の下着を。
和「……という意味なの」
唯「そ、そんな……」ガーン
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:50:26.62 ID:OYRGIOm80
和「基本的に昔の人たちは皆エロいのよ。聖人君子?何それ食えんの?って感じね」
唯「ほわあ……」
和「他にもこんな歌もあるわ。『長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は ものをこそ思え』……」
出会ってからの時間が短く、お互いのことがよく分かっていなかったとしても、黒髪のあの娘と一晩中
乱れて二人で朝を迎えたと妄想しなさい。気分良いし、おかずにもなるよ!
唯「変態だーっ!?」
和「でしょう?和歌に留まらず源氏物語なんかは主人公がエロいことしか考えてないのよ?こんなのを
問題にして、真剣に考え込むなんて馬鹿みたいよね」クスクス
唯「確かに……」
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 01:55:02.77 ID:OYRGIOm80
和「唯も苦手意識なんて持たないで、もっと気楽に古文を読んでみたら?」
唯「なるほど……何だか私にも出来る気がしてきたよ!」
和「その意気よ。頑張ってね?」ナデナデ
唯「えへへ~♪頑張ります!」フンス!
和「次は古典……ちょうど唯が現代語訳する日よ」
唯「うんっ!基本的に皆エロいってことを頭に入れて、訳し直してくる!」タタッ
和「……」
和「いいことをすると気持ち良いわね」ニコッ
113 :
◆Void00Vrcc :2010/09/05(日) 01:56:16.38 ID:21z/2aGF0
,  ̄ ̄¨ .
X / \
┼ / \
十' |i ! /i /l /ヽ ヽ
ぬ |ハイレ~| / レ ⌒ヽノ フ |
か {.|'二厂 | ´ ̄` | リミ |
し j く  ̄ ̄ レリ ハl
お V ぃ { ____ 厂 ハ
る {__, ヽ マ二二ノ /i リ
゚ っ レ\ ¨ イ レV\(
| ̄ |
_/ヽーー' ヽ_
r----------- 、 __, -‐ ''' ! // ロ \ 〉 ''' ‐-、
`¨¨¨ファ― \ /1 | //i ト、 / / \
| v' ,____ \ / | | /ii i / /
. トし'--'人 \ / |. | ii /
ヾ..二ノ `¨ \ / |. l/
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 02:01:26.85 ID:OYRGIOm80
……
和「……眠いわ」
和「夜更かしはお肌の天敵とかいう都市伝説もあることだし、そろそろ寝ましょうか」
和「今日はとっても楽しかったね!明日はもっと楽しくなるよね、ハム太郎♪」
和「……」
和「ああもういいや、寝ちゃお寝ちゃお寝ちゃおーっ!」
和「……」
和「おやすみなさい」モフッ
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 02:04:23.14 ID:jz54UcuU0
さすが澪ファンクラブ会長www
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 02:05:08.80 ID:axCRbwyY0
まさかのハム太郎
117 :
◆Void00Vrcc :2010/09/05(日) 02:12:08.53 ID:21z/2aGF0
で、いちごはいつ出てくるの?
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 02:12:13.92 ID:9HdGDQKL0
可愛いなw
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 02:24:17.70 ID:axCRbwyY0
だろ
俺の彼女だからな
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 02:27:35.23 ID:9HdGDQKL0
いや俺の彼女だよ
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 02:34:12.71 ID:W+cQpx1F0
じゃあ俺の彼女で
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 02:35:52.75 ID:7arItrUL0
メガネはいただく
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 02:37:00.27 ID:uQGlT9jQ0
じゃあ俺フレーム
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 02:41:05.33 ID:axCRbwyY0
えーじゃぁパンツ
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 02:48:46.71 ID:8noKgdIc0
ちょっと待ってよ
もう靴下しか残ってないじゃん
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 03:54:35.50 ID:ubyaVslF0
終わりかな
乙
和は無限の可能性を秘めている
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/05(日) 04:00:18.75 ID:jz54UcuU0
たぶん和ちゃんのおやすみで終了だな
これは面白かった
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