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唯「姫子ちゃん♪大好き!」

2010/10/11 23:48 | CM(3) | その他 もぶおん! SS
1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:06:25.26 ID:Mpwv/tmw0
代理うp
書きためあり

3 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:08:41.21 ID:Mpwv/tmw0
唯「姫っっ子ちゃん!」

唯が急に後ろから体当たりしてきた。

姫子「な、何。///」

唯「うーんとね」

キラキラした表情で言ってる。

かわいい。

かわいすぎるだろ、こいつ。

いぢくりたい。

ぷにぷに頬っぺた。

柔らかそう。

唯「な、何するさー」

気がつくと、私は唯の頬っぺたを、むちむちのホクホクの頬っぺたを上下左右と両手で揉みしだいていた。

唯「は、はにするの~」

最後に左右に伸ばして終わり!って私ったら何してるのー!

唯「エヘヘ///照れ臭いやい!」

4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:10:28.59 ID:xdwn1Dl6O
体当たりって物騒だな


5 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:13:19.13 ID:Mpwv/tmw0
ふざけた調子で笑う唯。すると唯はキッと真面目な顔になる。少し上目遣い。

唯「せ、責任取ってよね!」

唯に、恥ずかしそうにじっと見つめられると…

ふしゅー

顔が真っ赤になって、蒸気がポッポッと出て。

唯「あはははー!姫子ちゃん真っ赤っか!あれ?」

フリーズ。炭素冷凍。ハン・ソロ状態。

唯「あれー?どおしちゃったんだい、この子は。澪ちゃんじゃああるまいし」

ニヤリッ

唯が小悪魔の顔をした!かわいいよ~抱き締めたい。でもカラダウゴカナイ。

唯「お返しだ~!」

唯帝国の逆襲。

唯は私のあんまし柔らかくない頬っぺたをつねる。

唯「どうだーこれでもか~」

姫「―――///」

6 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:15:30.15 ID:Mpwv/tmw0
顔、顔近っいー!

唯「へへへ♪触れば触るほど赤くなるー。おもろい!」

唯は私が動けないのをいいことに、

頬を揉みしだき、鼻をつまみ、おでこをなで、そして唇を――

って、えー!

唯「姫、目覚めのキスを――」

唯はそう言って唇――のそばの頬っぺたにキスした。

唯「さんざん弄んだから、お詫びだよ、頬っぺちゃん♪」ウインク。

萌え尽きた。もう真っ白だよ、ジョー。

唯「ありゃりゃ?キスしても起きないかー」

いや、キスがトドメだから。

もう死んでもいい。

でも。

唯「…へ?」

私は、床にへたりこんで、涙を流した。

8 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:20:34.36 ID:Mpwv/tmw0
唯「どうしたの?私、嫌なことしちゃったかな」

違う。

嬉しいのに。

唯にキスされて嬉しかったのに。

唯は、私とのキスなんて、おふざけ程度で出来るんだって、思ったら。

涙が、止まらなかった。

姫「ひく。ひっく」

しゃっくり。

泣くといつもそう。

唯「ごめんね」

温かな感触に包まれる。

唯「ギュー」

抱きしめられた。あやすみたいに。

唯「姫子ちゃん」

唯は、見たこともないような真面目な顔で、私を見つめた。

10 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:25:05.16 ID:Mpwv/tmw0
唯「私――」

ガラガラ。

和「あら、唯に立花さん」

和が教室に入ってくる。夕陽に染まった教室には、唯と私と和の三人の影が伸びていく。

和「立花さん、どうした――」

私は床に落ちていたカバンを持って、教室から逃げた。

和「ちょ、立花さん?」

私は校舎の廊下を、泣きながら走った。




和「あら、立花さん」

数日後。

ソフトボールの練習を終え、教室にカバンを取りにくると真鍋さんがいた。

姫「真鍋さん…」

気まずい。

先日の事を、真鍋さんはどう思っているんだろう?

11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:27:07.48 ID:Mpwv/tmw0
それでなくとも、苦手。理由は単純。

唯の幼なじみ。

和「立花さん、時間ある?」

姫「あるけど、なに?」

ほら、私はまた彼女に対してケンカ腰。

自分でも抑えられない。

和「唯の事なんだけど」

単刀直入。

さすが生徒会長。

私は動揺する。

和「唯、最近元気ないのよ、様子がオカシイといってもいいわね」

元気がない?

唯は今日だって軽音部の子達と仲良くはしゃいで。

姫「そう?私には分かんなかったけど。…幼なじみだから、気がつく?」

最後の言葉は言わなければ良かった。

12 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:30:39.26 ID:Mpwv/tmw0
和「憂―唯の妹がね、心配してたの。家で元気がないって」

憂。たしか完璧超人だと噂の妹か。

姫「でも、私には関係ない――」

和「そうかしら?」

真鍋さんは、笑っても怒ってもいなかった。

和「私、見たわ。立花さんが泣いてるの。隣に唯もいた」

射抜かれる。

そんなメガネ越しの瞳。

和「なにがあったの?」

優しい声。

それが私を苛立たせる。

姫「真鍋さんには関係ないし、私は唯の事、ほとんど知らない」

体温が高いこと。

頬っぺたが柔らかいこと。誰にでも優しくて、明るい太陽みたいなところ。

それくらいしか、私は唯を知らない。

13 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:37:44.79 ID:Mpwv/tmw0
和「…」

沈黙。

私は席を立とうとする。すると、真鍋さんはふふっと笑った。

和「立花さんには、ザリガニの話をしたかしら?」

何かに思い当たった。そんな顔だった。

姫「?」

真鍋さんは柔らかく、懐かしむように微笑む。

綺麗だ。

和「昔ね、唯と遊んでたの。公園でね。私が花を摘んだり、

砂遊びしてるんだけど、唯はバケツを持って、ずっと走り回ってるの」

姫「いつの話?」

和「中2」

姫「中2っ―?」

中2で砂遊びっておい!

和「冗談っ!」

14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:41:42.65 ID:Mpwv/tmw0
姫「なんだぁ。真鍋さんも冗談言うんだね~」

和「あら、そんな風に見えてたの?」

姫「で、続きは?」

和「そう、それで、いよいよ陽が暮れてきて。私は家に帰ってテレビ見てたんだけどね、

唯はまだバケツ持って走ってるのよ。何してるのかと思って、付いていったら、私の家の浴槽が、ザリガニで一杯で」

姫「へ?」

和「ザリガニ取りに夢中になっちゃったのね。唯」

姫「なんかシュール」

和「今でも変わってないわ」

姫「ザリガニ取りが?」

和「ぷっ。違うわよ。唯は一つの事に夢中になると、一直線で周りが見えなくなるってこと」

姫「でもどうして私にそんな話」

真鍋さんはうんと頷いてから。

和「なにが立花さんと唯にあったか知らないけど、唯は一直線だから、許してあげて」

和「頑張って」

15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:43:10.01 ID:3CgrM3LD0
いちごちゃんの出番はまだですか?

16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:43:46.51 ID:Mpwv/tmw0
真鍋さんは、とても高校生とは思えない、大人っぽい顔で笑う。

彼女は気がついてしまったのだろうか。

私の気持に。

それでいて頑張れと言った。

応援してくれるのだろうか。

もしそうだとしても。

私は、真鍋さんが苦手。嫉妬してしまう。

私の知らない唯を沢山知っている、唯の幼なじみに。




律「澪ー♪」

りっちゃんが澪ちゃんにふざけて抱きつく。

澪「ふざけるな!」

りっちゃんが胸を触り出したところで、澪ちゃんの鉄拳が振るわれた。

ムギちゃんは、いつも以上にキラキラした光線を、律澪に送っている。

19 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:47:10.53 ID:6k8yNoGdO
支援

20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:49:05.68 ID:Mpwv/tmw0
そんな楽しい午後なのに。

心はどんよりだった。

理由は簡単。

姫子ちゃん。

姫子ちゃんの拒絶。

泣いて、嫌がった。

私の、キス。

そして、走って逃げていった。

私の思いを聞くまでもなく。

律「なー唯?」

笑いながら、りっちゃんが言った。

唯「はははーそうだね~」

何の話をしていたのか、わらなかったけど、笑う。

軽音部の、ぽわぽわした大切な空気を壊したくないもん。

22 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:52:35.41 ID:Mpwv/tmw0
憂「お姉ちゃん、ご飯ー」

食欲がない。

数日前までは、私の胃は四次元だ!と豪語してたのに。

恋は盲目というけれど。どうやら私はお腹にくるらしい。

唯「ギー太、どうしたらいいかな~?」

ギー太は何も言わない。きっと乙女の恋心なんて、ギー太にわかんないんだ。

憂「冷めちゃうよー」

唯「今行くよー」

階段を降りる。

憂「お、お姉ちゃん///」

唯「なんだい、憂?」

憂「服、服着てー。下着のまんまだよ~」

へ?

自分を見る。

確かに下着しかつけてない。

26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:55:56.35 ID:Mpwv/tmw0
憂「いいから着てきて~」

あ、ギー太に着せたまんまだ、私の服。

憂「お姉ちゃん、最近変。なんか上の空だし、食欲ないし」

唯「…いやー夏バテで」

憂「まだ6月だよ?」

唯「じゃあ梅雨バテってことで」

憂「う、うん」

え?納得しちゃうんだ、憂。

ご飯を食べて、部屋に戻る。

ギー太。

姫子ちゃん、ギー太が私の彼氏みたいなんて言ってたな。

ちょっと近寄り難くて。大人っぽい姫子ちゃん。数日、話すらしてない。大好きな姫子ちゃん。

失恋、しちゃったかな。

唯「ギー太、上手くいかないね~」

28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 20:59:36.84 ID:sYmNhWWA0
これは良いな

29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 21:00:19.28 ID:Mpwv/tmw0
ギー太は無口。

でも、弦に触れると、なんだか慰められてる気がする。

唯「ギー太ー!」

ポロポロ。

くぅ。汗が目に染みるぜぇい。

唯「ふぇ、く、――わぁーん」

私は一晩ぐずぐず泣いて、決心した。

立ち直らなくちゃ。

憧れ。

大人の人。

クリスティーナさんみたいな人だったら、きっと自分の心にけじめをつける。

そう決心して、私は学校に向かう。

階段を降りて。

床に滑りそうになっても。

玄関のドアを開ける!

30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 21:06:34.72 ID:Mpwv/tmw0
憂「お、お姉ちゃん、パジャマのまんま~!」

へ?

憂「もう。ホントに変。お姉ちゃん。はぁ」

妹にため息つかれた。

唯「い、いや~寝不足なもんで」

まだまだ立ち直るのは大変そう。


32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 21:20:12.02 ID:Mpwv/tmw0
ムギ「最近、唯ちゃんの様子がおかしいわ」

律「ムギもそう思ったか」

澪「確かに、言われてみれば」

梓「最近抱きついてこなくなりました」

律「これはなにかあるな~♪」

澪「面白がるな!」

ムギ「それに、姫子ちゃんもおかしい」

梓「なんで探偵口調なんですか、ムギ先輩」

律「そうか?いつも通りクールにしか見えなかったけど」

澪「私、立花さん苦手だ」

梓「誰です?姫子さんって」

ムギ「いいえ。私にはわかるわ。私のアンテナがそう告げているの」

梓「無視しないでください」

律「何のアンテナだよ!鬼太郎か?」

澪「よ、妖怪だったのか、ムギ」

33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 21:24:00.91 ID:Mpwv/tmw0
梓「あの~だから姫子さんって――」

ムギ「妖怪じゃないわ、乙女よ!」

梓「いや、乙女って」

ムギ「乙女には乙女の気持がわかるのよ!」

律「まぁ、冗談は置いといて」

ムギ「冗談じゃないのに。しゅん」

唯「大丈夫だよムギちゃん。私は信じてるから」

ムギ「唯ちゃん♪」

澪「え?唯?」

律「どぉうぁー!ゆ、唯」

梓「いつからここに?」

唯「ん~ムギちゃんにアンテナが生えてるってあたりから」

澪「そ、そうか。(さりげなーく)と、ところで唯、最近なんかあったか?そ、その、立花さんの事とか」

梓「(ボソッ)いや、さりげなく訊けてないから」


34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 21:33:21.30 ID:Mpwv/tmw0
唯「へ?」

律「じー」

ムギ「ドキドキ」

唯「…(フッ)別に、何もないよ?」

梓は後に語る。

あの時の唯先輩は、憂いを帯び、悲しげに笑う。その顔は、まさに美しく、儚く、そしてイケメンだったと!

律(ど、どうしたんだ唯。なんだか可憐すぎてドキドキする。いや、私には澪が、澪が~!)

澪(急に見せたあなたの横顔。俯く視線を追いたいの。私はあなたの観測機。

詩、詩が出来そう。―っいや、私の歌は、律だけを、律だけを―!)

梓(やばぃ。これ以上唯先輩を見たらだめだ!なにかが終わるっ!何だか分かんないけど、終わるっ!)

ムギ(いいわ~律澪!唯姫!あれ?でも、どうして唯ちゃん、そんな悲しげなのかしら?)

唯(みんな固まって、どうしたんだろう?私が何か迷惑かけちゃたかな?)

閑話休題。

律「そ、それでだな~。夏、どっか行かね?軽音部の合宿じゃなくてさ。和とかも誘ってさ」

梓「でも、受験勉強は…」ムギ「一泊二日なら大丈夫よ、ね!澪ちゃん、唯ちゃん」

35 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 21:37:59.26 ID:Mpwv/tmw0
唯「行こう~」

澪「ま、まぁ、一泊くらいなら」

梓「純や憂も誘っていいでしょうか?」

ムギ「もちろん!プランニングは私に任せて!」

律「おぅ。頼んだぜ!」

ムギ「ラジャー」

唯「(落ち込んでちゃだめたよね。めいいっぱい楽しまなくちゃ)ムギ隊員、検討を祈る!」びしぃ!

ムギ「はい!」びしぃ!

ムギ(高校最後。気合い入れてやるわ!)

夏休みまで、後、1週間!

36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 21:42:12.10 ID:Mpwv/tmw0
って、え―!

和「何を驚いてるの?」

姫「いや、だって、唯たちと旅行に、私もって!」

和「あなただけじゃないわ。軽音部のみんなも、後輩も、それにクラスの何人かも。ムギが誘ったのよ。ね、ムギ」

ムギ(律澪でしょ、唯姫、梓純憂、エリアカ、の、和ちゃんは誰かしら?

まさか、唯ちゃん?三角形!……さわムギと、とか///)

和「ムギ!」

ムギ「あ、ごめんなさい。なに?」

和「立花さんも誘うのよね?」

ムギ「ぜ、ぜひ!姫子ちゃん。エリちゃんとアカネちゃんも来れるって言うし!」

姫「え、えっと」

和「ダメかしら?」

唯と旅行。

もうこんな機会、無いかもしれない。卒業したら、離れちゃうから。きっと。

姫「い、行く」

37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 21:50:14.08 ID:Mpwv/tmw0
ムギ「良かった♪」

唯と、旅行。

どうしよう。




和「立花さん、来るって」

唯「そ、そっか。良かった良かった」

和「ねぇ、唯」

唯「ご、ごめん。もう部活行かなきゃ。今日は珍しくさわちゃんが教えてくれるんだよ」

ダッ

38 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 21:51:36.65 ID:Mpwv/tmw0
和ちゃん、最近なんか良く姫子ちゃんの事言ってくるけど。

どうしてかな。

気がついてるのかな。

ふるふる

まさかね。

唯「ちゎーす」

さわ子「ちょりっす」

律「ああ、来たか。今ちょうど旅行の話してたんだよ」

澪「さわ子先生、来てくれるって」

唯「ほんと?」

さわ子「ムギちゃんにどうしてもって言うからね~」

ムギ「///」

澪「ま、しかし。メンバーも決まったことで、ムギ」

ムギ「なに?」

39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 21:59:30.49 ID:Mpwv/tmw0
澪「どこにいくか教えてくれ」

ムギ「それはね――」




姫子「鎌倉、江ノ島かー定番だけど、行ったことない」

エリ「私はあるよ~何回も!」

姫子「何?デート?」

アカネ「鎌倉だけでしょ。しかも寺社仏閣だけ」

エリ「エヘヘ。そうだけどさ~」

姫子「なんだ」

アカネ「私も一度、エリと行ったけど、二度と一緒に行かない」

エリ「なんでさぁ~?楽しかったじゃん、水月観音!」

アカネ「まぁ、綺麗だったけど」

エリ「ねっねっ!いやぁーあの良さが分かるとは、さすがアカネ!」

アカネ「でも、一時間見てるってのはない」


40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:00:54.67 ID:Mpwv/tmw0
エリ「え、あれっ~?そうだっけ?」

アカネ「とぼけるなっ」

いいな。

こんな風に、笑いながら、しゃべって、一緒に旅行して。

私も、それだけで良かった。

ううん。

まだ遅くない。

私の恋は終わっても、まだ唯と友達でいることは出来るはず。

今回の旅行。

がんばろう。




朝の電車は意外と混んでて。

私はみんなから離れたところで、何故かさわ子先生の隣だった。

さわ子「でも意外ね~立花さんが軽音部のみんなと旅行なんて」

41 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:04:59.79 ID:Pk4gy++bO
支援

42 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:05:16.34 ID:Mpwv/tmw0
姫「そんなこと…」

さわ子「クス。自覚あるみたいね。でもそうね、実は寂しがり屋っぽいわね。」ニヤリッ

姫「そうですか?」

さわ子「しかも、後で一人、ひっそり悲しんでるタイプ?」

さわ子先生はいたずらっ子のように笑う。

その笑みには余裕があって。

やけに大人っぽかった。

さわ子「でも変わってきたわね」

姫「何がですか?」

さわ子「前より、声を出して笑うようになった」

そうだろうか。

それなら、きっと。

さわ子「軽音部のみんなの影響かしらね?いや、唯ちゃんのお陰かしらね」

思ったことを言い当てられた。

さわ子「唯ちゃん、好き?」

43 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:10:10.35 ID:Mpwv/tmw0
って!

いきなり、何を!

姫「え、いや、そ、そうですね。あ、明るいし、面白いし!でも、変な意味ではなくてですね!」

さわ子「キョドってる姫子ちゃん、かわいいわ」じゅるり。

ん?

なんか悪寒が…

さわ子「あの子はいい子よ。天然で、明るくて。それでいて、とても繊細」

さわ子は、よく生徒を見ている。

生徒の間で人気があるのも分かる気がする。

さわ子「それに、コスプレさせるとかわいいし!」

唯のコスプレ。

み、見たい。

って、じゃなくて!

姫「生徒にコ、コスプレさせてるんですか!」

さわ子「ニヤリッ。一枚200円」

44 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:13:10.45 ID:Mpwv/tmw0
さわ子先生が取り出したのは、サンタクロースの衣装を身にまとい、ピースしている唯の写真だった。

姫「は、はい!」

私は音速で、財布から200円を取り出す。

さわ子「へ?」

姫「え?」

わ子先生はきょとんとして、それから悪魔的な笑みを浮かべた。

さわ子「そんなに唯ちゃんの写真欲しいの~?」

姫「あ、これは――///」

さわ子「ふふふ、冗談よ、あげる」

さわ子先生は、写真を私の膝の上に置く。

さわ子「そっか。ホントに変わったわね~姫子ちゃん」

気がつくと、さわ子先生は私の事を姫子ちゃんと呼んでいた。

姫「あ、あの」

さわ子「何かしら?」

姫「もし、友達に一回嫌われて、それでも、その友達が話しかけて来てくれたら、どうすればいいんでしょうか」

45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:15:40.55 ID:Mpwv/tmw0
私は、さわ子先生に訊いた。

すると、さわ子先生は真面目な顔になった。

さわ子「あなたは、もしそうだったら、どうしたい?」

姫「私は――」

私は。

唯と。

姫「もう一度、友達になりたい」

さわ子「クス。ならそれでいいのよ」

さわ子先生は、優しく微笑んだ。

46 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:18:19.73 ID:Mpwv/tmw0
生徒会室

和「なに?ムギ」

ムギ「あのね、和ちゃん、唯ちゃんの事なんだけど」

和「…立花さんのこと?」

ムギ「!!なにか、唯ちゃん言ってたの?」

和「いいえ。でも、気になってはいるのよ」

ムギ「何に?」

和「唯、最近妙にしっかりしてるでしょ?それなのに上の空。そういう時は、なにか夢中になってるときなの。唯は」

ムギ「理由も、知ってる?」

和「予想なら。だけど、それは人に言う事じゃないわ」

ムギ「…相談、というよりお願いがあるのだけど、きいてくれる?」

和「聞くだけなら」

ムギ「最近、唯ちゃんと姫子ちゃん、仲悪いみたいで。私は」

和「仲良くなって欲しい?」

ムギ「うん。それでね、みんなの旅行に、姫子ちゃんも誘いたくて」

47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:23:34.06 ID:wi5moY3yO
いいねいいね

49 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:29:45.03 ID:Mpwv/tmw0
和「―いいわ。私から誘ってみるわ。でも、いつものメンバーの中に姫子ちゃん一人だと、来づらいかもね」

ムギ「パァァ。そ、それなら、アカエリも呼びましょう!」

和「アカエリ?ああ、佐藤さんと瀧さん?てゆうかムギ、なんでそんないい笑顔なの?」

ムギ「と、とにかく、和ちゃんも協力して!唯ちゃんと姫子ちゃんを」

和「仲直りさせるのね?いいわ。(そんな単純なことではなさそうだけど)」




律「これが江ノ電か~」

澪「なんか、かわいい電車だな!」

憂「お姉ちゃん、乗るよ~」

唯「ま、待ってつかぁさい~」

純「アハハ。相変わらずだね、憂のお姉ちゃん」

梓「唯先輩、早くしてください!」

エリ「いや~二人で来たときを思い出すね~アカネ!」

アカネ「嘘つけ。効率重視って、バスで行ったくせに」

エリ「あはは~そうだったね~」

50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:32:58.72 ID:Mpwv/tmw0
姫「それも愛しの仏像の為?」

エリ「そう、愛しの水月観音!」

アカネ「またそれ?」

エリ「ほとんど公開しない貴重な仏像なんだよ!」

さわ子「あなたたち~ちょっと静かにしなさ~い」

わいわい、ガヤガヤ。

ムギ(いいわね。和ちゃん)

和(わかってるわ。今度こそ唯と立花さんを隣どうしにするのね!)


どうしてか。

私が電車に乗ると、姫子ちゃんの隣以外の席が埋まっていた。

も、もしかして運命!

なんて。

運命だったら、良かったな~

姫子ちゃんと私。

泣いちゃダメだ。

51 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:37:35.67 ID:Mpwv/tmw0
唯「エヘヘ。姫子ちゃん、隣、ごめんね」

謝ってしまった。

姫「ううん。私こそ…」

沈黙してしまった。

喋らなきゃ!

唯「かわいい電車だね!ちっちゃくて、ノロノロで」

姫「そ、そうだね!」

唯「でも、住宅街スレスレだね。ほら、屋根に触れそう!」

私は車窓から屋根に手を伸ばす。痛っ!

ガラス、あったの忘れてた。

姫「だ、大丈夫、唯」

律「なぁにやってんだよ~唯」

唯「いったぁ~」

右手、少し突き指した。

すっ。

52 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:40:05.74 ID:Mpwv/tmw0
姫子ちゃんは、私の手を、優しく触った。

姫「大丈夫?」

唯「う、うん///」

痛みなんて感じない。

姫子ちゃんの体温。

少し冷たい手。

私の事、心配してくれた。嬉しい。

姫「あっ!」

サッと手を離す姫子ちゃん。

気まずそうな横顔。

それを見て、私はまたわからなくなった。

やっぱり、嫌いかな。

嫌いなのかな、姫子ちゃんを好きな、私の事。

唯「ご、ごめんね」

また謝ってしまった。

53 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:42:43.93 ID:mu5JaFDAO
いちゃいちゃがみたいよおおおおお

54 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:43:21.45 ID:Mpwv/tmw0
姫「あ、う、海見えてきたよ。唯」

唯「ほんとだ」

姫「海、唯、好き?」

唯「うん、好きだよ!」

姫「そっかぁ」

唯「姫子ちゃんは?」

姫子ちゃんは、海に向かって目を細める。

姫「好きだよ」

綺麗――

息を飲むくらい。

吸い込まれるくらい。

好き。

姫子ちゃんに言いたかった。





55 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:45:55.95 ID:Mpwv/tmw0
唯が突き指して。

私は思わず、唯の手を握った。

体温の高い唯の手。

姫「大丈夫?」

唯「う、うん///」

はっ!

私、唯の手握っちゃた!

なんてことを!

バッ

手を離す。

私の顔は、今真っ赤だろう。

唯「ご、ごめんね」

何故だろう。今日の唯はよく謝る。私の、せいだろうか。

私は気まずくて。

姫「あ、う、海見えてきたよ。唯」

56 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:51:08.96 ID:Mpwv/tmw0
話しをそらした。

唯「ほんとだ」

姫「海、唯、好き?」

唯「うん、好きだよ!」

ドキッとした。

私に言われたわけじゃないのに。

言われるはず、ないのに。

姫「そっかぁ」

その事実は、とても悲しくて。

唯「姫子ちゃんは?」

私は、海に向かって目を細める。

姫「好きだよ」

唯に好きって言って欲しかったけど。

好きって言ってしまいたいけど。

私は、海の向こう。

57 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:52:09.21 ID:Mpwv/tmw0
ガラスの奥にうっすらと映つりこんだ唯に。

そう言うのが精一杯だった。





鎌倉の大仏の中に入ったり、エリの仏像蘊蓄を聞いたり、甘味処で唯がクリームを口につけてるのをみんなで笑ったり。

とても楽しかった。

楽しかったけど。

やはりトゲのようなものが心に刺さってる。

ムギ「今日泊まるのはここ!」

律「お~おっきい旅館だ!私にふさわしい!」

澪「もしかして、ここもムギの…」

ムギ「ええ!知り合いの旅館よ」

エリ「噂には聞いてたけど、ムギっちお嬢様~」

アカネ「あんたも見習いなさい。コーラばっか買い込んで」

梓「それ、一人で飲むんですか?」

58 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 22:59:33.44 ID:Mpwv/tmw0
エリ「いや~みんなの分」

純「コーラ、おいしいですもんね!」

エリ「おお~心の友よ!」ひしっ ダキっ

アカネ「…(私だって抱きつかれことないのに!)」

和「みんな、異様にテンション高いわね」

さわ子「まぁいいんじゃない?」

律「ん~どうした?唯、ぼけーとして」

唯「へ?そんなにしてた?」

アカネ「うん」

憂「大丈夫、お姉ちゃん」

唯「うん!心配ないよ~」

唯が少し元気ない。

帰りの江ノ電に乗ったあたりから。

何か、考え事みたい。

律「まぁ、とりあえず、旅館に荷物置こうぜー」

61 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 23:04:48.83 ID:Mpwv/tmw0
梓「賛成です!」

旅館に荷物を置いて、外に出る。

人数が多いから、部屋が3つに分かれた。

その結果、唯が同じ部屋。

嬉しいけど、複雑。

こんな気持ちで、唯の寝顔なんてみたくない。

唯「綺麗な夕ー陽」

唯の言葉で我に帰る。

私たちは、江ノ島を登って、龍恋の鐘に向かっていた。

有名なデートスポット。

恋人たちは、そこで鐘を鳴らし、南京錠に二人の名前を書いて、閉じるのだ。

夕陽は、確かに綺麗だった。

ムギ「こ、これが」

62 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 23:13:02.52 ID:Mpwv/tmw0
澪「龍恋の鐘」

律「ドラゴンラブ」

エリ「しかし、言っちゃっなんだけど」

全員「しょぼっ!」

律「これは詐欺だぜ~」

アカネ「小さな、真新しいのに薄汚い鐘が一つ」

純「南京錠、気持悪いほどあるし」

憂「錆びてるし…」

澪「歌詞になるかと思ったのに」

アカネ「ま、まぁ気を取り直して、鐘叩いてみよう!」

和「そ、そうね」

律「じゃあ私からやるぞ~」

ご~ん

さわ子「微妙な音」

律「いいんだよ、次、ムギ!」

63 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 23:14:22.60 ID:3B51qHaQO
いい・・・///

64 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 23:17:48.96 ID:7ib/TI8WO
姫子

65 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 23:21:13.70 ID:Mpwv/tmw0
ムギ「はい!」

次々と龍恋の鐘を叩いていくみんな。

さわ子先生は、男なんて~!と叫んでいた。

姫「わ、私も」

叩く。

みんなよりか弱い音が響く。

それだけで泣きそうになる。

律「ほら、唯の番」

唯「ほぇ?」

和「最後よ」

唯「う、うん」

緊張してるように見える唯。

でも顔が影になっていて、わからない。

唯「す~」

ガン!ガン!ガン!ゴ~ン―――!!!

67 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 23:30:06.11 ID:Mpwv/tmw0
思わず、耳を塞いだ。

みんなも同じだ。鳥までざわめいてる。

澪「お、おい唯!」

エリ「叩きすぎ~!」

唯「あ、エヘヘ。ごめん、ごめん」

声は笑っていたけど、顔は、見たことがないほど、真剣だった。


最後に、エリが(アカネ、エリ)と書かれた南京錠を持って来ていたというサプライズがあって

(アカネは顔を真っ赤にして怒っていた。エリが勝手に閉じた挙句、鍵を海に投げたから)今日は終わり。

みんな疲れていたのか、ご飯時までは騒いでいたけど、早々に寝てしまった。

深夜。

私は目を覚ました。

喉が渇いて、エリのくれたコーラを飲む。

唯がいない。

真鍋さんと琴吹さんは静かな寝息を立てている。

廊下に出ると、唯が旅館の外に出ていくところだった。

68 風呂入ってくる ◆H7CZL0McOk :2010/10/08(金) 23:36:27.51 ID:Mpwv/tmw0




唯の後をつける。

唯は、小さな街頭が灯るだけの道を歩いていく。

すると、視界が開けて。岩肌が滑らかに横たわる、浜とも、海岸とも言えない、平らなところへと出る。

きっと、満潮の時は、沈んでしまうんだろう。

唯は、ただそこに立って、海を見つめていた。

潮の匂い。

私が、声をかけられずにいると、唯が振り向いた。

唯「姫子ちゃん」

姫「気がついてた?」

唯「うん、途中から」

姫「そっか」

69 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/08(金) 23:45:24.73 ID:7ib/TI8WO
いいところで…w
まあさっぱりしてこい!

73 おまたせ ◆H7CZL0McOk :2010/10/09(土) 00:20:13.59 ID:Sb7VnLpF0
唯は、何も言わない。

潮風が唯の柔らかそうな髪を撫でる。

雲が流れて、月が出る。

月明かりに照らされた唯が、寂しそうに微笑んだ。私は、唯の事を初めて。

かわいいでも。

愛しいでもなく。

綺麗だと思った。

唯「姫子ちゃん、私、謝らなくちゃいけない」

姫「何を?」

唯「あの時、教室で、キ、キスしちゃったこと」

なんで謝るんだろう。

私が、過剰に反応してしまっただけなのに。

姫「別に、気にしてない――」

唯「嘘だよ!」

75 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:27:27.73 ID:Sb7VnLpF0
唯が。

泣いてる。

唯「嫌な事されたから、逃げたんだよね。気持ち悪かったから」

姫「ゆ、唯、ちが―」

唯「今日ね、あの鐘にお願いしたの。姫子ちゃんに謝って、許してもらえますようにって。また、友達になれますようにって」

姫「ゆ、唯」

唯「ごめんなさい。許して下さい」

唯は、私に謝った。

唯に謝られるのは、嫌だ。心が苦しくなる。

でも、わかったこともある。

唯は、私の気持ちにまだ、気がついてない。

良かった。

ホントに良かった。

唯にまだ,嫌われてない。

気持ち悪いと思われてない。

76 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:30:03.14 ID:t4BX7LYn0
いっちゃえいっちゃえー

77 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:31:29.13 ID:Sb7VnLpF0
姫「唯、聞いて」

本当なら。

私は、ここで自分の気持ちを。

唯の事が好きと。

言ってしまいたかったけど。

私は、臆病だから。

卑怯だから。

姫「ちょっとビックリしただけだったんだよ。あの時。真鍋さんも来たし、なんだか恥ずかしくなっちゃって」

嘘つき。

唯にキスされるのを、何度も想像してたのに。

唯「へ?和ちゃん?」

姫「あれ?気がついてなかった?」

唯「うん」

姫「だから、私が教室出てったのは、それだけの理由。ごめんね、誤解させちゃったみたい」

嘘つき。

78 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:37:22.34 ID:Sb7VnLpF0
でも。

唯「そっか~!なんだ、勘違いでござったか~!」

安心した唯の顔。

これで。

友達に戻れる。

姫「だから、今までどうり、ね!」

唯「あ、うん」

唯の顔が曇った。

月明かりのせいかもしれないけど。

唯「あ、あのね!」

姫「ん?何?」

唯「///もう一つ、言いたいことがあるんだ」

姫「?」

唯「大好き!」

友達に戻れた。

79 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:44:07.15 ID:Sb7VnLpF0
嬉しくて泣きそう。でも、悲しい。

変な感情!

唯とは暫く海岸で雑談をして、二人で旅館に戻った。やけに嬉しそうな唯は、可愛かった。

明日からは、今まで通り。

今まで通りの、友達。





夏休み。

みんなとの旅行も終わって、何もない今日一日。

私はぽけーとしていた。告白。

生まれて初めての告白。姫子ちゃん。

あんなに、言うのが怖くて、恐ろしかった、告白。女の子が女の子に好きって言う。

そういう告白。

なのに。

80 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:45:32.78 ID:Wdg2SfSI0
これは切ない

81 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:46:57.14 ID:Sb7VnLpF0
わたしあの海岸で、スルリとしてしまった!

大好き!って。

唯「///くぅ~う、恥ずかしいぜ、ギー太!」

枕を抱えてゴロゴロ。

唯「し、しかもですよ、奥さん!姫子ちゃん、微笑んでくれた!あれは、OKって事かな、事だよね!」

奇跡。

ミラクル。

逆転満塁ホームラン!

唯「そ、そうと決まれば、あ、あれかな、デートかな!」

姫子ちゃんとデート!

憂「お姉ちゃんうるさい~。なに騒いでるの?」

しまった。

舞い上がりすぎて、マイシスターに怒られた。

唯「てへへ。とにかく、メールしよ」

唯「明日遊びませんか。そ、その二人で。っと///」

82 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:52:49.98 ID:Sb7VnLpF0
申し訳ない、朝早いのでこんなもんで。

残ってたら夕方5時45分ごろ再開予定。

落ちてたらどこに立てればいい?

84 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:54:12.74 ID:B1sUDsy90
落ちてたら最後まで書き溜めてからここに立て直せばいいよおやすみ

85 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:56:55.70 ID:Sb7VnLpF0
最後まで書きためはできてるよ(>>1が書いたんじゃなくて代理うpだけど)

またね

87 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:58:08.44 ID:vSdba4ZY0
落ちてもちゃんと製速なりで完結してくれよ

88 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 00:58:54.94 ID:Sb7VnLpF0
まかせろ

100 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 07:46:47.74 ID:Y3O4DhvM0
面白い

保守

118 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 16:33:51.96 ID:1zr/2XLNO
平沢唯
立花姫子

hirasawayui
tachibanahimeko

sawako ichiban tumi ari heya ha

さわ子 一番 罪あり 部屋は………


はっ!!!部屋にいると危ないぞ唯!!!!!!!!


120 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 17:49:03.41 ID:VruoZhf20
保守ありがとう
再開します

121 ◆H7CZL0McOk :2010/10/09(土) 17:51:18.04 ID:VruoZhf20
神様。

お月様。

竜神さま。

ありがとう♪





姫「また早くに来てしまった」

夏休み。

早朝の駅前。

唯から来たメールを見返し眺める。

姫「旅行終わって、3日。まさか唯から遊ぼうなんて。それも二人っきりって」

こないだ誤解も解けて。関係は修復。

現状維持。

ガラスに映る今日の私。

私はどうも、気合いを入れると、地味な恰好になってしまうらしい。

123 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 17:54:07.51 ID:VruoZhf20
唯「ひっめっこちゃん!」

姫「おお~?唯!」

背後から飛び付いてきた。

今日の唯は活きがいいな。

唯「早くきちゃたっら、姫子ちゃんも来てたんだね。へへ///照れるぜ!」

直視するだけでこちらが照れてしまうような笑顔。

姫「早く起きちゃったからね」

唯「私も、私も!いやぁ~緊張して眠れませんで。姫子ちゃんは?」

姫「私もそんな感じかな」

唯「そっかぁ~そっかぁ♪」

唯、なんだか嬉しそう。

唯「さぁ、いざ行かん!」

今日の目的はショッピングのようだ。

電車に乗って5つ先のショッピングモール。映画館なんかも入ってる大きなところ。

姫「行き先は任せてなんていってたけど、唯、決まらなかったからここにしたんでしょ?」

124 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 17:55:40.87 ID:VruoZhf20
唯「う!」

図星だったみたい。

唯「だってさ、姫子ちゃんと行きたいとこありすぎて」

嬉しいことを言ってくれる。

姫「で、どこから行く?」

私は顔がニヤけないようにしながら唯と歩く。

唯「へへ~♪ほれ!」

唯が右手を差し出してくる。

姫「なに?」

唯「何って、ほれ!」

唯、何したいんだろ。

唯「まったくも~姫子ちゃんは鈍感さんだな!」

ぎゅ!

姫「ち、ちょっと唯?///」

手、繋がれた――

125 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 17:58:20.35 ID:VruoZhf20
唯「恥ずかしがりやだね、姫子ちゃん♪」

心臓の鼓動が早くなる。

ほんとうに、唯のスキンシップは過剰すぎる。

キスされた時だってそう。

ほんとうに――

姫「わかったわかった」

手を繋ぐ。

私は学習した。

こんな事では泣かない。

最初に入ったのは、ちょっとメルヘンな雑貨屋だった。

唯はかわいいかわいいを連呼していて、私はかわいいのはお前だ!と心の中で繰り返した。

手は、ずっと握られていた。

もう離すまいと言うように。

姫「これ、いいんじゃない?」

私はふざけて、造花で出来た花輪を唯の頭に被せる。

126 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 17:59:14.78 ID:VruoZhf20
唯「じゃあ姫子ちゃんも!あはは、姫子ちゃんの頭に花が咲いてる!」

姫「唯だって!」

唯「へへへへ♪」

姫「ハハハ」

笑い合う二人。

手を繋いだまま。

周りの人がみたら、何に見えるんだろう。

姉妹?


恋人?

どうしたって仲のいい友達にしか見えない。

つまりはそういう事。

私の想いは、異常。

唯「どうしたの、姫子ちゃん?」

思わず暗くなっちゃった。

127 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:01:54.32 ID:VruoZhf20
姫「ああ、ごめん、ごめん。考え事」

唯「…そっか」

うん。と気合いを唯が入れる。

唯「お昼食べに行こう!」





私は固まっている。

唯がこんな事するから。

唯「あ~んてば!」

唯はチョコクレープをフォークに指して、私に差し出している。

って、なんでお昼ご飯にクレープ?

因みに私はパスタ。

姫「あ、あのさ」

唯「あ~ん」

唯は意外と強情だった。

128 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:03:50.75 ID:VruoZhf20
姫「あ、あ~ん」

パク。

これはもう、恋人同士のラブラブイベントとしてよく知られている行為だよね?

今日は、唯の中で恋人ゴッコの日だったりするのかな。

姫「も、もしかして、私、彼女役だったりとか?」

唯「ん?ん~どっちかって言うと彼氏!」

そっか。

そういうことなら、楽しもうかな。

うん。

姫「唯、もう一口」

イケメンの声を精一杯だしてみる。

唯「へへへ♪太るよ~」

そういいながら、差し出すフォーク。

幸せだな。

ホントの恋人同士なら、よかったのに。

129 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:05:05.98 ID:VruoZhf20
それからまた手を繋いで、映画を見て、服を見てまわる。

唯「姫子ちゃんの手、温かいね~」

姫「唯は熱い」

私の手は冷たい。唯のお陰で温くなっただけ。

離れればまた冷たくなる。

唯「あ、このTシャツは!」

唯がぐぃっと引っ張る。

唯「姫子ちゃん!」

唯が私に見せたのは、「らぶりー」と 書かれたピンクのTシャツ。

唯「お揃いで買わない?!」

唯、スゴいセンス。

でも、唯なら似合うかも。

そう考えると、唯って不思議な子だな~

姫「買おうか」

唯の顔がパァァと輝く。

130 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:06:59.19 ID:VruoZhf20
私は心の中で呟く。

こんな可愛いい子が私の恋人なんだよ。

って。

姫「ふふっ」

唯「姫子ちゃん」

姫「なに?」

唯「好きだよ、姫子ちゃん」

ゴッコの続き。

今日は恋人。

姫「私も好きだよ、唯」

唯「へへ♪」

姫「///」


帰り道。

駅を降りて、私はバス停に向かう。自転車でも来れない距離じゃないけど、髪のセットが乱れるのが嫌だったから。

131 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:08:12.51 ID:Wdg2SfSI0
イイヨイイヨー

132 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:08:23.33 ID:D7fAcVEVO
可愛いけど切ないな

133 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:10:17.47 ID:VruoZhf20
バス停でバスが来るのを待つ。

運悪く、行ったばかりで、次は30分後だった。

姫「って唯?」

唯が待合いの椅子に座っていた。

唯「姫子ちゃんが行くまで、ここにいるよ」

夕陽が唯の横顔を照らす。

普段はほわほわした顔なのに、月とか、夕陽とかに照らされると、こんなに綺麗になるんだろ。

ちょっと反則。

姫「暗くなっちゃうよ」

唯「大丈夫だよ。家近いもん」

姫「ああ、そうだったね。よく走って来てるもんね、遅刻しそうになって」

唯「み、見てたの?」

姫「窓からね」

唯「恥ずかしいでござる~」

姫「ギター、いっつも背負ってるね。重くない?」

134 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:12:34.73 ID:VruoZhf20
唯「重くないって言ったら嘘だけど、相棒だからね!」

姫「あれ?彼氏じゃないの?はは」

唯「彼氏は姫子ちゃんだよ~」

姫「アハハハ。ありがと」

唯「私ね」

姫「うん」

唯「姫子ちゃんともっとお喋りしたいよ」

姫「――ありがと」

唯「あ~楽しかった。夏休み、ずっとこんなんだったらいいのに~」

姫「三年だもんね、勉強しなきゃ」

唯「受験か~」

姫「憂鬱」

唯「でも、まだ学園祭があるよ!」

姫「唯のライブ、楽しみにしてるよ」

唯「えへへ。なら姫子ちゃんの為にがんばっちゃおうかな~」

135 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:16:23.28 ID:VruoZhf20
姫「調子いいこと言って」

唯「ほんとだよ~」

唯との会話は楽しくて。

バスなんか来なければいいと思った。




夏休み。

結局、あれから唯とは遊ばないまま、最後の週を迎えてしまった。

お互い受験勉強があるし。

私はバイトもあるし。

でもそんなのは言い訳で。

私は唯の誘いを三度断った。

恋人ゴッコ。

しているときはあんなに楽しかったのに、家に帰ったとたん、悲しくなった。

やっぱり、唯と一緒にいるのはつらい。

わかってた事だけど。

136 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:18:58.53 ID:VruoZhf20
姫「らぶりー、か」

私は、あの時買ったTシャツを、パジャマにしていた。

外に着ていくのは、抵抗感があるし。

さわ子先生からもらった唯の写真は、二枚とも部屋にひっそり飾ってある。

実は、あの後もう一枚もらった。

机に頬づえ。

真面目な横顔。



時間は瞬く間に過ぎて。

学園祭の準備が始まった。

和「じゃあ、秋山さん。田井中さん。よろしくね」

クラスの出し物は演劇。

ロミオとジュリエット。

自分にも票が入ってあせった。

唯にも一票入っている。

137 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:22:29.95 ID:VruoZhf20
私が入れた。

あーあ。唯のジュリエット、見たかったな。

唯「姫子ちゃんのロミオ、見たかったな~私入れたのに」

私に入れた犯人の一人はお前か!

和「じゃあ次々に決めましょう」

結局、私は裏方に回って、唯は木Gになった。




最近、姫子ちゃんは私に冷たい。

ううん。冷たいわけじゃないんだけど、なんか浮かない顔。

デートも、してない。

時々一緒に帰るけど。

唯「なんだかな~」

姫子ちゃん。

私のこと、ほんとはどう思ってるんだろう。

138 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:23:35.01 ID:VruoZhf20
律「ほら唯。練習するぞ」

そうだった。

今は部活中。

学園祭に向けて特訓中。

澪「しかし、新曲ひとつくらい入れたいな」

梓「曲はムギ先輩が作ってあるんですけどね」

律「ん~結構激しいんだよな、曲調が」

ムギ「戦いのイメージなんだけど。激しいのやりたくて」

澪「今まで柔らかい感じだったもんな」

律「その大半の原因は澪の歌詞だろ!」

澪「む。まぁあの曲に合う歌詞、なかなか思い付かないんだよ」

ムギ「ごめんなさい」

唯「でも曲はカッコイイんだよね」

律「おし!いっちょ皆で書いて来るか!わが作詞家が不調だし」

澪「不調ってわけじゃ」

139 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 18:23:38.83 ID:Wdg2SfSI0
最後にはハッピーエンドになると信じてる

144 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 19:06:56.22 ID:VruoZhf20
ムギ「そうね。そうしましょう。持ち寄れば文殊の知恵ね!」

唯「歌詞か~書けるかな」

ムギ「頑張りましょう。唯ちゃん」




唯「ってことがあってね」

姫「それで歌詞は?」

唯との帰り道。

小雨が降って、傘を忘れた唯を私の傘に入れていた。学園祭の準備のせいで、もう真っ暗だ。

唯「何回か持ち寄っんだけど、なかなかうまくいかなくてね~」

姫「そうなんだ」

唯「りっちゃんと澪ちゃんは劇の稽古で忙しくなちゃったし」

姫「でも、少しはさまになってきたよ、あの二人」

唯「そうだね!あ、そうだ。私は?私の木G!」

木の真似?をする唯。

145 さるから”復帰”した、が飯食ってくる :2010/10/09(土) 19:09:15.80 ID:VruoZhf20
姫「う、うん。不動!って感じ…」

唯「へへへ♪~」

唯は、ほんとに忙しくて楽しそう。

それに比べて私は。

146 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 19:24:21.96 ID:VruoZhf20
唯「じ、じゃあ、ご、ご褒美に、キスして欲しいな!…なんて」

なにを言っているのだろう、この娘は。

唯「姫子ちゃん?」

なんでかな。

私の中の何かは、音を立てて弾けとんだ。

姫「いつも、唯は」

唯「なに?なんか怖いよ、姫子ちゃん」

姫「馴れ馴れしく呼ばないで!!そうやって、いつもヘラヘラして、抱きついてきて、手を繋いできて!キスしようとして!」

唯「なんで?私たち、その恋人―」

姫「また恋人ゴッコ?唯は、唯はそうやって、こういう事簡単に、なんの価値もないみたいにやるけど、

中には、中には女同士でも、真剣に恋しちゃう人もいるんだ!!」

私は、今度は泣かなかった。

姫「唯はそういうの、信じられないだろうし、気持悪いんだろうけど」

唯「姫子ちゃん、なんで」

私は、傘を離して、後ずさる。

147 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 19:28:10.28 ID:VruoZhf20
傘が唯を覆って、顔は見えなかった。

でも、唯は傷ついた顔をしている。

唯は優しくて、純粋だから。

姫「気をつけて、帰って」

私は。

こんな事を言って唯を傷つけた自分に嫌悪しながら雨の中を歩いた。





あれから考えた。

あの雨の日から。

でも分からない。

わかるのは、姫子ちゃんがとても傷ついた顔をしていた事。

私のせいで。

それと。

どうやら恋人じゃなかった事。

148 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 19:31:53.57 ID:VruoZhf20
そして。

嫌われてしまったこと。

何がいけなかったのかわからない。

どうすればいいのかわからない。

唯「また、やっちゃった…」

和ちゃんにいつも言われてたっけ。

周りをちゃんと見なさいって。

勝手に恋人扱いされたら、怒るよね。

梓「唯先輩!久しぶりのケーキですよ?」

律「どうしたんだ?唯」

和「何かあったの?」

今日は和ちゃんもまじえて学園祭の打ち合わせ中。

和ちゃんは私の顔を覗き込んでジーっと見ている。

梓「ほんとどうしちゃったんですか」

唯「なんでもないよ?」

149 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 19:38:39.96 ID:VruoZhf20
ムギ(これは、あの時と同じ反応。最近、姫子ちゃんもおかしい)

律「早く食べよ~ぜ!」

澪「歌詞、歌詞…」

ムギ「姫子ちゃん?」

姫子ちゃん?

誰だっけ。

忘れられないよ。

大好きな人。

唯「ふ、ふぇ。ぐす」

泣いてしまった。

不覚っ。

梓「唯先輩!?」

律「唯?」

澪「と、とにかく落ち着け」

和「唯…」

150 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 19:42:12.44 ID:KInz5djfO
切ない

151 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 19:46:38.52 ID:VruoZhf20
ガチャ

さわ子「ちょりっす」

律「タイミング考えろよ!」

さわ子「な、なによ?って唯ちゃん?」

唯「ぐす。ごめんね、大丈夫だから」

さわ子「何?解散でもするの?」

律「さ~わ~ちゃん!空気読めって!」

さわ子「わかってるわよ」

唯「大丈夫、大丈夫だから、気にしないでお茶しよ!」

私は無理矢理笑った。

さわ子「唯ちゃん。笑えてないわよ。それに酷い顔。鼻水ダラダラよ?」

さわちゃんが近づいてくる。

さわ子「何があったか知らないけど、一人で悩んでるんでしょ?やめなさい、そういうの。ここはどこ?」

唯「お、音楽室」

さわ子「放課後ティータイムの部室よ。それにアナタの幼なじみ」

152 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 19:52:56.66 ID:t4BX7LYn0
唯ちゃん・・・

153 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 19:54:52.27 ID:+fam/YLE0
;´;)`ω(

154 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 19:55:00.04 ID:Wdg2SfSI0
両想いなのにここまで拗れてしまうとは

155 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 19:55:58.33 ID:VruoZhf20
律「さわちゃん…」

さわ子「頼りにならない?」

唯「ううん」

首を横に振る。

律「そーだぞ!私たちに任せろ!そしてとりあえず鼻水ふけ!」

ムギ「はい、ティッシュ」

唯「うん」

ちーん。

鼻を噛んだら少しすっきりして。

唯「あのね…」

私はみんなに姫子ちゃんの事を話した。


私が女の子を好きだってことは、みんな受け入れてくれた。

さわ子「青春ね~」

澪「茶化さないでください」

156 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 20:05:57.39 ID:VruoZhf20
和「でも、私たちは」

梓「何も出来ないかも」

さわ子「色恋だしね~」

律「う~ん、私は話がこんがらがっててわからん」

澪「昔から、この手の話苦手だもんな」

唯「ううん。聞いてもらったらなんだか気持ちが軽くなったよ!」

さわ子「いっそのこと、もう一度告白したら?白黒はっきりするわよ?」

律「そういう性格だから、恋人に逃げられ―」

さわ子「あん?」

律「ナンデモアリマセン」

唯「でも、姫子ちゃんには避けられて」

和「それなら…」

157 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 20:08:39.10 ID:D7fAcVEVO
追いついた
それにしてもさわちゃんうざったいな

159 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 20:15:09.03 ID:VruoZhf20




私は、姫子ちゃんが好き。

どんなことがあっても。 姫子ちゃんが欲しい。

だから――



律「出来たか?」

唯「ううん///」

梓「じゃあ、やってみましょう!」

ムギ「うん!」

澪「よし!」

律「いくぞ~!ワン・ツー・スリー!」

161 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 20:19:59.96 ID:VruoZhf20

学園祭2日目



幕が上がる。

私たちはさわちゃんの作ってくれた衣装を着て。

ステージの上に立っている。

唯「ギー太、がんばろう」

幕が開いた。



唯「ふわふわタイム~」

澪「ふわふわタイム~」

ダダン、ダダン、ジャン!

唯「改めまして、放課後ティータイムです!」

歓声!

唯「まずはメンバー紹介!秋山澪~!」

162 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 20:28:10.00 ID:VruoZhf20
澪「こ、こんにちわ」

唯「澪ちゃんは、昨日のクラス劇で、ロミオだったんですよ!ではロミオの台詞、どうぞ!」

澪「おぉジュリエット!」

澪ファンクラブ「キャ――― ♪」

唯「そして、ギターの中野梓ちゃん!」

梓「ど、どうもです」

唯「あずにゃんは後輩で、とっても可愛いいんですよ。ほら、ネコマネ!」

梓「えっと、ニャー」

梓憂「梓ちゃ~ん!」

梓「ちょ、唯先輩、何やらせるんですか!」

歓声「ハハハハハハ♪」

唯「そしてキーボード、琴吹紬!」

ムギ「はじめましてこんにちわ。紬です。私たち放課後ティータイムは、

毎日部室で練習しているので、いつでも聞きにきてください~」

前三人「ムギさん~」

164 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 20:33:38.11 ID:t4BX7LYn0
あずにゃんが二人いるw

165 ワロタ :2010/10/09(土) 20:36:33.06 ID:VruoZhf20
唯「最後に、前髪下ろすと超絶イケメン、田井中律~!」

律「なんで私だけ煽りあんだよ!」

クラスメイト「律~!」

律「え~部長の田井中律です」

唯「あれ?それだけ?あ、そうそう!りっちゃんは、劇でジュリエット役だったんです!ではどうぞ!」

律「え、聞いてない。――すっう~あぁロミオ、どうしてあなたはロミオなの!」

クラスメイト「律最高!」

唯「では次の曲~」

律「自分、忘れてるぞ!」

唯「あ、あれゃ~」

歓声「ハハハハハハ♪

律「最後に、放課後ティータイムのマスコットキャラ、のんびり妖精平沢唯~!」

唯「あーはじめまして。平沢唯です。ほんとに、軽音部って、音楽って楽しいです。ぜひ皆軽音部へ~!」



ステージに立つ唯は、輝いていた。


166 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 20:42:43.72 ID:2uKlLsDrO
ワロタにワロタww

167 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 20:47:08.44 ID:VruoZhf20
跳ねて、歌い、ギターを掻き鳴らす。

姫「見に来ちゃた…」

見ないって決めてたのに。

唯が演奏するのを見るのが最後かもって思ったら。

姫「唯、楽しそう」

唯の笑顔は、単純に嬉しいのに。

私の事、気にしてないんだと思うと。

悲しくなる。

でも、ステージには惹き付けられる。思わず手を叩いてしまう。

やっぱり、唯はスゴい。あんなバンドの一員なんだから。

演奏が終わる。

もう唯の演奏、見られないんだろうな。

そんなことなら、一度目の前で弾いてもらいたかったな。

唯。唯。唯。

姫「どうやれば、唯のこと、忘れられるんだろうね、唯?」

169 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 20:55:10.85 ID:VruoZhf20
小言で。

呟いていたら――

唯「最後の曲の前に、少しだけ喋らせてください!」

唯は唐突に。

客席に向かって喋りだした。





唯「最後の曲の前に、少しだけ喋らせてください!」

私は、和ちゃんを見た。 和ちゃんは頷く。

気がつくと、りっちゃんもムギちゃんもあずにゃをも澪ちゃんもさわちゃんも。

みんな私を見て、頷いてくれた。

よし。

頑張るから、見ててね。

唯「私は、私には好きな人がいます!」

どよめく客席。

170 ああ、また間違っている :2010/10/09(土) 20:57:42.55 ID:VruoZhf20
唯「私は、その人と今、会話さえありません。昔は友達だったけど、どう間違ったか、そんな風になっちゃて」

いったん、言葉を切る。

そして見る。

幕が上がる前から、ずっとその姿を探して。

そして見つけたあの人。来てくれたんだね。

172 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 21:09:46.97 ID:VruoZhf20
唯「でも私は、諦めが悪いんだ!だから、ここでもう一度告白します!では最後の曲!!」

唯「プリンセス!!!」

大好きな人は塔の上。

手を伸ばしても届かない。

届かなくても手を伸ばす。

あなたは私のプリンセス。

千の刃や砲弾も。

私の想いは砕けない。

血潮にまみれて倒れても。

ただただ私は突き進む。

ねぇロミオとジュリエット。

そんな覚悟が必要よ?

あなたは私のプリンセス!!

梓澪ムギ律「ギタ――!!!」

173 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 21:12:12.12 ID:VruoZhf20
私は。

ギターに。

全てを乗せる。

弾いて、弾いて、弾いて。

激しい曲調。

難解なコード。

一つ間違う。

でも気にしない。

みんなの音が駆け上がる。

音が、重なって。

そこで、みんなは音を止める。

静寂。

私は独り、息を吸う。

唯「――大好き!!!」

再び音が鳴り響く。

175 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 21:20:41.38 ID:VruoZhf20
好き。好き。好き。

姫子ちゃん。





後夜祭。

校庭の真ん中で燃える炎の周りで、ダンスを踊る。曲はマイムマイム。

でも私は、その輪に入らず。

少し離れたところで、座って見ていた。

りっちゃんと澪ちゃん、恥ずかしながら踊ってる。お祭りの後は寂しい。

夕闇がそれを包んでいる。

唯「終わっちゃうな」

エリちゃんとアカネちゃん、踊り上手いな。

唯「これが、燃え尽き症候群ってやつかな」

ライブは、どうだったのだろう。

わたしたち放課後ティータイムはあの後、部室で泣いて。

176 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 21:23:45.38 ID:VruoZhf20
もう三年生なのだ。

笑い声が校庭に響く。

私のライブも、告白も。過去になってしまう。

唯「姫子ちゃん」

そもそも、なんで私は姫子ちゃんが好きなんだろう。

唯「ん~わからん」

隣の席になって。

お喋りして。

唯「でも、好きなんだからしかたないよね」

姫子ちゃんの返事を聞きたい。

こんな感情も、時間がたてば風化しちゃうのかな。

エラくセンチメンタルな気分になるのは、後夜祭という雰囲気のせいかな。

姫「ここ、いいかな?」

姫子ちゃんが、来た。

唯「うん」

177 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 21:26:24.82 ID:Wdg2SfSI0
いいのう

178 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 21:30:09.61 ID:VruoZhf20
自分でも、信じられないほど落ち着いている。

姫「よいしょ」

姫子ちゃんが私の隣に座る。

唯「姫子ちゃん、おばちゃん臭いよ~」

姫「唯」

見つめられる。

唯「なに?」

姫「ライブ、見たよ」

唯「うん」

姫「カッコよかったよ」

唯「うん」

姫「ごめんなさい」

唯「うん」

そっかぁ。

今度こそ振られたれちゃった、へへ。

179 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 21:41:33.71 ID:VruoZhf20
姫「誤解してた。私」

唯「へ?」

姫「唯、あの曲」

唯「姫子ちゃんだよ。私が好きなのは姫子ちゃん」

姫「…嬉しい」

唯「へ?」

姫「あんな告白された後だと、言い出しづらいけど。私と付き合ってください」

唯「ほんとに?」

姫「好きだよ、唯」

唯「姫子ちゃん」

姫「誤解しまくりだったね、私も唯も」

唯「いや~お恥ずかしい限りで///」

姫「笑ってくれた」

唯「姫子ちゃんも笑って?」

姫「笑わせて?」

180 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 21:48:10.90 ID:VruoZhf20
唯「えっと、なにすれば」オロオロ

姫「ププ。あははは!私ね、気がついたんだ。唯見てると、笑っちゃうの」

唯「え~?酷いよ姫子ちゃん」

姫「唯見てると、幸せな気分になる」

唯「そ、そんなに見つめるなよ、て、照れるぜ///」

姫「キスしよっか」

唯「へ?へへ///」

姫子ちゃんの顔が近づいて。

目をつぶる。

すると。

唯「はにするの~」

ほっぺを伸ばされた。

姫「だって、唯の頬っぺた、柔らかくて気持ちーんだもん」

唯「なにを~」

私も姫子ちゃんのほっぺを伸ばす。

181 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 21:52:11.45 ID:VruoZhf20
姫「これが、始まりだったね」

唯「め、面目ねぇ」

姫「唯のせいじゃないよ。あ、そうだ。あの時のキス、本気だったの?」

唯「はい。いや、ほんの出来心で、つい」

姫「そっか♪」

唯「許してくれる?」

姫「あげない♪」

唯「え~?」

姫「罰として、毎日頬っぺたを触らせること!」

唯「わかった!」

姫「それから、私にパフェを奢ること!」

唯「ご、ご無体な」

姫「今度デートしようね?」

唯「パフェはその時に?」

姫「パフェはその時に♪」

182 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 21:57:17.34 ID:VruoZhf20
唯「むぅ。しかたない」

姫「唯」

ちゅ

ほっぺにキス。

唯「///姫子ちゃん、ほっぺホントに好きだね~」

姫「頬っぺたに惚れたの」

唯「そ、そうなの」ショボン

姫「って、唯、落ち込まないでよ~冗談だよ」

ちゅ

キスした。

姫子ちゃんの手に。

唯「私は手!」

姫「なんとまぁマニアックな」

唯「あれ?落ち込まない」

姫「唯とは違うの」

183 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 21:59:10.49 ID:KInz5djfO
卒業まで書いてほしい

184 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 22:04:05.18 ID:VruoZhf20
唯「なんかずるい」

姫「大好き、唯」

唯「大好き、姫子ちゃん」

緩やかに流れる音楽。

辺りはもう暗くて。

ここまでは炎の明かりも届かない。

姫「唯」

唯「姫子ちゃん」

唇を軽く重ねて。

一度抱きしめあって。

もう一度だけ――――――




185 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 22:14:15.79 ID:VruoZhf20
姫子ちゃんが立ち上がる。

姫「唯、踊りに行こう!」

手を差し伸べられる。

唯「ラジャー!」

手を握る。

もう、離さない。



おわり

187 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 22:21:44.34 ID:t4BX7LYn0
エンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア


188 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 22:23:36.03 ID:WbHTjF0Z0


姫子に目覚めた

190 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 22:27:01.10 ID:qyi1Y9RmO

いい唯姫だった


191 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 22:29:56.45 ID:VruoZhf20
えんだぁぁぁぁ

196 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/09(土) 23:42:25.31 ID:1XYPfOWrO
いい話しすぎて

昔を思い出してイライラした

198 ◆H7CZL0McOk :2010/10/10(日) 00:20:00.60 ID:7yUEb8Pg0
おまけ投下します
下ネタ含むギャグなので、ふいんき壊されたくない人は見ない方が

199 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:22:32.88 ID:7yUEb8Pg0
それと時系列は全く関係ないです
書いた本人は恥ずかしがってた

200 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:24:31.54 ID:7yUEb8Pg0
唯「ひっめっこちゃん♪」

姫「なに?唯?」

唯「あっそびましょ!」

くぅ。今日もかわいいな唯。

はぐはぐしたい。

わしゃわしゃしたい。 ……キスしたい!

ガマン、ガマン。

押さえろ私。

私は石。私は石像。

姫「ぶつぶつぶつ」

唯「何唱えてるの?」

姫「へぇ?」

唯「あ、わかった!おまじないだ~!ねぇ何のおまじない?」

おまじない?

あれ?私、今何してたんだっけ。

201 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:25:34.15 ID:7yUEb8Pg0
姫「うん、おまじない。こ、恋、とか///」

唯「おおー!♪」

おおーキュート!

唯、天使!

地上に舞い降りた最後の天使、平沢唯!

唯「やってほしいでごわす」ふんす!

鼻息荒い唯!

姫「わかった。やったげる」

唯「よっさこい!」

おまじないなんて知らないけど。

唯「ぎゅ」

唯、目瞑った。

まつ毛、以外と長いな~

唯「ん~早く♪」

…誘ってるとしか思えない。

202 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:27:10.95 ID:b73DVuPj0
追いついたらおまけキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!

203 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:27:36.02 ID:7yUEb8Pg0
い、いいよね。

少しくらい。

姫「ドキドキ」

ちゅっ

キス、しちゃった。

唯「ひ、姫子ちゃん!!」

姫「ごめん、ごめん。ふざけ過ぎた♪」

唯がワナワナしてる。

まずいことしたかな。

唯「私で、いいんだね?」

姫「え?何が?」

唯「私の子供、産んじゃうんだね!!」



姫「え――!なにいってんの唯!」

唯「何って、キスすると、妊娠しちゃうんだよ!」

204 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:28:10.81 ID:gCFRPzF20
おまけ期待支援

205 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:30:03.59 ID:7yUEb8Pg0
姫「?それは違…」
唯「とぼけてもダメー!」姫「びくっ」
唯「キスするってことは、そういう事なんだよ///ぽっ」

ど、どうしよう。

唯、幼稚園児みたいな勘違いを。

どうすれば諭せるか。

キョロキョロ。

律はダメだ。面白がる。

エリとアカネはイチャイチャしてるし。

真鍋さんは取りあってくれなさそう。

琴吹さんは、得たいがしれない。

秋山さんか。

真面目だし。

大丈夫そう。

姫「秋山さん」

澪「ビクッ!な、なに?(立花さん、怖い)」

206 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:31:48.61 ID:7yUEb8Pg0
姫「唯の誤解を解いてほしいんだ」

澪「なにを勘違いしてるの?」

姫「ボソッ。唯、キスすると妊娠すると思ってるんだ」

澪「に、妊娠!また古典的な」

唯「澪ちゃん。どうしたさ?」

澪「唯!キスしたくらいじゃ妊娠しないよ!」

唯「へ?じゃあなにすれば」

澪「そ、そりゃ、セ、セックスだよ」

姫「うんうん」

唯「澪ちゃん、それは違うよ」

澪「へ?」

唯「騙されてるんだよ!欲望にまみれた大人たちに――!!」

澪「なに!」

唯「大人たちはね、自分の欲望、肉欲を満たす為に、セックスしなくちゃ妊娠出来ないなんて言ってるんだよ――!!」

姫「ちょ、唯、あんま大きな声で…」

207 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:33:12.21 ID:7yUEb8Pg0
澪「そ、そうだったのか!」

唯「わかってくれたんだね、澪ちゃん!」

澪「は!でも、そうすると、私。律とふざけて何回か…」

ムギ「キマシタワー!」

澪「わ、私は、妊娠してしまったのか!」

唯「澪ちゃん!」

姫「お、落ち着いて。女同士だから。妊娠しないから!」

澪唯「へ?」

姫「ん?」

唯「何言ってるの、姫子ちゃん?」

澪「そうだよ!」

…どういう教育を受けたら、こんな勘違いするんだろ。

と、とにかく、誤解を解こう。

え~と。

琴吹さんなら。

208 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:35:10.60 ID:IXRS1nox0
こいつら幼稚園児かよw

209 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:39:21.82 ID:7yUEb8Pg0
姫「琴吹さん!」

ムギ「ツヤツヤ。何かしら?」

姫「誤解を解いて欲しいんだけど、澪と唯の」

ムギ「どんな?」

姫「女同士でも妊娠するって」

ムギ「姫子ちゃん」がしっ

姫「な、何?」

ムギ「出来るわ!」

姫「何が?」

ムギ「愛があれば!!性別なんて関係ないわ!」

澪「そうだよな!」

唯「当たり前だよね~」

ムギ「常識よ?姫子ちゃん!」

あれ。

なんかどんどん酷くなってる気が。

211 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:43:16.52 ID:1zenAgMP0
ヒョー

213 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:53:30.86 ID:GYzmgzA30
軽音部だからかな。

軽音部の中の常識なのかな。

軽音部じゃない人。

真鍋さん。

うん。

生徒会長だし。

姫「真鍋さん!」

和「あら、立花さん、困ってるみたいね」

姫「そう。誤解を解いて欲しいんだけど!」

和「どんな?」

姫「愛があれば、キスすれば、同性どうしでも妊娠出来るって」

和「…なに言ってるの?」

や、やった!真鍋さんは常識人だ!

和「キスなんて、いらないわよ?」

姫「へ?」

215 さるったのでモデム引っこ抜いてきた ◆H7CZL0McOk :2010/10/10(日) 00:55:52.01 ID:GYzmgzA30
唯「どういう事?和ちゃん」

和「相手を想う、愛するだけで、愛の結晶、子供は生まれるのよ」

唯「じゃあキスは…」

和「愛を確かめるだけの行為よ。本来ならば必要ないのよ」

澪「そ、そうだったのか」

唯「さすか和ちゃん、物知りだね!」

和「それほどでもないわ」エッヘン。

す、すごく得意になってる。

生徒会長。

澪「律、律。ちょっとこっち来い!」

律「なんだよ、澪」

澪「もっと近くに来い」

ぐぃ。むぎゅ。ぶちゅ~

律「ん、ん、ん~///何するんだ!」

澪「これで私は律の子を妊娠したぞ!」

217 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 00:57:30.61 ID:GYzmgzA30
律が疑問に思った!

もしかして望みが――

律「妊娠ってのは、ひ、秘部を擦り合わせるんだぞ!そ、その、女同士の場合///」

澪「そ、そうなのか?」

唯「そんな?姫子ちゃん、妊娠してないの?」

ムギ「愛の力は?」グスン

和「それは俗説よ」

姫「なんかどうでも良くなってきた」

アカネ「なんだって」

エリ「初耳だったね~」

アカネ「前から不思議だったんだ。子作りってどうするのか」

エリ「方法もわかったことだし、私もする?」

アカネ「バカっ///」


あー、なんだろう。

この教室。

218 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:01:03.56 ID:HWFfmjrz0
3年2組はバカップルが多いですね~

219 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:02:15.26 ID:pE86RhQL0
ぶっ飛びすぎでおもしれーww

220 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:10:02.08 ID:GYzmgzA30
唯「ひ、姫子ちゃん!」

唯かわいい。

なんかどうでも良くなってきた。

唯「姫子ちゃん!私の子供、産んでください!///」

………それもありかな。

姫「うん。結婚したらね!」

唯「へ?」

和「なに言ってるの?」

澪「ああ」

律「そうだな」

ムギ「悲しいことだけれど」

唯「日本で女のコ同士は、結婚出来ないよ?」

姫「え?」



終わり


221 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:11:49.28 ID:gCFRPzF20
ワロタww
乙です

224 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:15:21.37 ID:X1v2Nn800
ムギさんが琴吹財閥を引き継いだ際には女の子同士で妊娠するテクノロジーを開発する予定です

225 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:16:13.34 ID:GYzmgzA30
なんかおまけパート2があるっぽい
書きためは最後までできてないらしいが

226 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:18:06.15 ID:F0+0hGYrO
ぐあぁぁぁぁぁ
姫子可愛すぎるぅぅ

ムギの次ぐらいに可愛すぎるぅぅ
いちおつ

229 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:24:59.44 ID:IXRS1nox0
>>220
オチw

230 また本編とは関係ない話です :2010/10/10(日) 01:28:13.22 ID:GYzmgzA30
唯「ねぇ、ねぇ。姫子ちゃん」

隣の席に座る唯の顔は、キラキラと輝いていた。

か、かわえぇ。

って、じゃなくてっ

イヤな予感。

またなにか良からぬことを――

唯「姫子ちゃんって、番長だったんでしょ!」

やっぱり。

姫「ち、ちが」

唯「カッコイイな~カッコイイな~番長!」

姫「だから、私は」

唯「番長か~いいな~。やってみてよ!」

姫「何を?!」

唯「番長らしいこと!」

姫「いや、だから」

232 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:36:24.55 ID:GYzmgzA30
唯「じ――」

め、めっちゃ期待しとるやないかい!

裏切れない。

私は唯の期待を裏切れない。

姫「す~、オラオラ、なめてんじゃねぇぞこの!」

澪「ビクッ」

姫「なにガンくれてんだコラ~!」

澪「びくっびくっ!」

澪(な、なんだ、この全身を駆け抜ける感覚)

唯「あははは~♪」

ゆ、唯が喜んでくれてる!

嬉しい。

姫「埋めんぞ、河口湖に沈めんぞてめえ~♪」

唯「でも違う」

姫「へ?」

234 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:39:45.44 ID:GYzmgzA30
唯「それ、番長違う。それは舎弟のセリフだよ!」

姫「しゃ、舎弟?」

唯「下っぱさんだよ」

ガーン!

そ、そんな。

姫「じゃあ、番長って」

唯「漢義だよ!」

姫「でも、私、女…」

唯「姫子ちゃん。番長時代を恥ずかしいとか思ってるのかも知れないけど、そんな事ないよ!」

姫「ゆ、唯」

唯「私は、姫子ちゃんがカッコイイ番長さんだって、知ってるから―!」ダキッ

唯、柔らかい。唯に抱きしめられて。頭がぽーってしちゃう。

でも。

私は番長なんだから。

姫「触るな。殺すぞ」

236 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:45:42.18 ID:GYzmgzA30
澪(はぁあん。なんだ、胸が疼く。なんだろう、これ)

唯「それでこそ番長。硬派。カッコイイ!」

唯にカッコイイって言われた///

唯「姫子番長の復活だね!そうと決まれば、舎弟が必要だよ!私、舎弟1号~!」

唯が舎弟か~

いいかも///

姫「何してんだ。暑い」

唯「あ、はい番長」

唯が下敷きで扇いでくれてる。

涼しぃ~

唯「番長、子分作りましょうや!あ、そうだ~りっちゃん!」

律「んーなんだ?」

唯「姫子ちゃ、番長の舎弟になれ!ほら、番長も」

え、周り巻き込んじゃうの!それは、でも。

姫「俺の舎弟になれ。ならなきゃぶっ殺す」

238 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 01:52:47.38 ID:GYzmgzA30
律(また新しい遊びか~乗ってやるか♪)

律「不肖、この田井中、番長の舎弟にならせて頂きます」

唯「りっちゃんもカッコイイ!なんか言って!」

律「這いつくばって、ワンッて鳴け」

澪(はぁ――!律の声で言われると、更に、ひゃぁん)

そ、それは違くないか?

唯「おぉ~りっちゃん舎弟ぽい。クールな舎弟ぽい」

律「気安く名前で呼ぶな。犬っコロ」

澪(いぬ、いぬ、私はいぬ)

律「しつけてやろーか?クズ」

澪(ひゅるりらら!)

唯「さて、そろそろ抗争たよ!バイオレンスだよ!」

え?いきなり?

姫「誰と、やるの?」

唯「和ちゃんだよ!にっくき生徒会だよ!」

239 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 02:00:34.77 ID:HWFfmjrz0
いくつおまけあんだよww

241 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 02:29:36.49 ID:GYzmgzA30
こうして、私たち、唯、律、私、そして何故かはぁはぁいいながら付いてくる澪の四人で、生徒会室に向かった。

生徒会室はただならぬ緊迫感。

唯「この学校を明け渡すか、死ぬか、一つに二つだ!」

二つに一つだよ、唯。

でもかわいいから許す。

律「てめえは犬小屋で、残飯でも食ってろ」

澪(ふぅ、ふぅ。何だか慣れてきた。胸がドキドキしない)

244 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 02:54:03.91 ID:GYzmgzA30
姫「そういう事」

ああ、ごめん、真鍋さん。

私は、番長だから。

和「?唯と律は分かるけど、なんで立花さんと澪まで悪ふざけに参加してるの?」

おお!唯の幼なじみは冷静だ。

このまま、番長やめられないかな。

唯「何言ってるの、和ちゃん!姫子ちゃんは番長さんなんだよ?」

和「?」

245 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 03:09:23.01 ID:b73DVuPj0
嫌な予感がする・・・w

246 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 03:13:40.59 ID:GYzmgzA30
俺も嫌な予感がしてたんだ
渡されている書きためが、底を尽きかけている
しかも作者は続きが書けず、寝てしまった

248 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 03:37:10.83 ID:b73DVuPj0
ほしゅは任せろ

249 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 03:43:50.43 ID:GYzmgzA30
律「(なんか、セリフを言うたび体が熱くなる)日本言理解できないのかよ?」

澪(う~ん、どうすれば、あの感覚を取り戻せるんだろう?」

和「……ああ!立花さん、唯に勘違いされちゃったのね?」

なんと!さすが生徒会長。

頭脳明晰、そして唯の幼なじみ!

これで解決する~!

250 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 03:46:47.57 ID:GYzmgzA30
律「(なんか、セリフを言うたび体が熱くなる)日本言理解できないのかよ?」

澪(う~ん、どうすれば、あの感覚を取り戻せるんだろう?」

和「……ああ!立花さん、唯に勘違いされちゃったのね?」

なんと!さすが生徒会長。

頭脳明晰、そして唯の幼なじみ!

これで解決する~!

251 ミスった :2010/10/10(日) 03:47:40.60 ID:GYzmgzA30
澪(そうだ!)

姫「そうなんだ、実は――」

澪「会長、からかうのはいい加減にしましょう!かわそうですよ」

姫和「え?」

澪「そこまで小バカにしなくても。一応、会長の島で番長名乗ってるんですから」

和「澪、いきなりどうしたの?」

252 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 03:50:13.58 ID:GYzmgzA30
こんなもんで
昼ぐらいになったら、作者たたき起してみる

261 ◆H7CZL0McOk :2010/10/10(日) 10:50:19.42 ID:erc7hByQ0
あ、なんか完成したみたいです
逆にたたき起こされた...投下開始します

262 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 10:56:06.47 ID:erc7hByQ0
唯「ひどい!!澪ちゃん、仲間だと思ってたのに!スパイだったんだね!」

姫「え?唯?」

澪「いかにも」

和「何がどうなってるの?」

律「見損なったぜ。飼い主の言うことも聞けない、駄犬だったとはな。あばすれが」

澪(はぅぅー!やぁん、体に電気走る~!これ、これだよ。律が他の人にいうんじゃダメなんだ!

私を見て、私に言ってくれなくちゃ!我ながらいい作戦!律の敵になればいいんだ!)

澪「やっちゃいましょうよ、会長」

律「脳にうじでも沸いたか」

澪(んぁ~はぁ。もっと、もっと)

澪「五月蝿いハエがいますね」

律(なんか、澪に向かって言うと、き、気持いい!)

律「あ?もう一度、言ってみろ、売女」

263 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:05:24.22 ID:erc7hByQ0
澪「ハエ」

律「二度と口がきけないように、栓してやるよ」

澪(り、律が私の口に、栓、栓!何でかな?猿轡?ポールギャグ?そ、それとも、く、唇、で!?)

姫子「はぁ」

なんか、どうでも良くなってきちゃた。

唯(む。澪ちゃんからただならぬオーラ!ここは……」

唯「番長!ここは撤退しましょう!」

姫「え?あ、うん」

何だか流されてる。

でも。

唯「キリッ」

キリッとしてる唯、かわいい~!

264 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:10:52.94 ID:erc7hByQ0
和「なんだったのかしら。というか、なんなのかしら、説明して澪」

澪「そ、それは・・・・・・(私が律に罵られたいからなんて言えない)」

和「それに、唯と律ならともかく、立花さんまで」

澪「そ、それはだな、つまり」

和「つまり?」

澪「あ、あの三人は目覚めてしまったんだ」

和「?」

澪「その、漢道に」

和「・・・・・・」

澪「私は、その、ついて行けなかったから、和の仲間になろうと、思って」

和「漢、道?」

澪「う、うん」

和「(あの、天然でホワホワした、それでも人一倍優しい唯が、漢道なんて・・・・・でも、あなたがそれを望むなら)わかったわ」

澪「え?」

和「唯は、強くなりたいのね?」

265 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:16:03.70 ID:erc7hByQ0
澪「そ、その通りだ」

和「わかったわ」

澪「何が?」

和「唯が強く、たくましく育っていく為なら、私は唯の敵にでも、鬼にでもなるわ。それが、唯の為なら」

澪「和・・・・・・」

和「手伝って、くれるわよね?」クスっ

澪「う、うん」

267 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:19:43.42 ID:erc7hByQ0
放課後。教室。

唯「なーんだ、姫子ちゃん番長さんじゃなかったんだ!」

姫「だから、そう言ってたじゃない」

あれから、義兄弟の契りとか言い出した唯に説明すること一時間半。

ようやく、唯の誤解が解けた。

律「唯、本気で思ってたのかよ、番長だったなんて」

唯「えーだって、姫子ちゃんカッコイイし、なんだか姉御!って感じじゃない?」

律「まあ、確かにそうかも」

姫「まあ、良かったよ。誤解も解けて、これで今までどうり。一時はどうなることかと思ったよ」

律「ああ、良かった。別の意味でも」

唯「へ?なんか言った?りっちゃん」

律「い、いや、何でもないぞー」

姫「まあ、それなら私、部活行くからね」

唯「うん!また明日ね~」

律「悪いね、唯につきあわせちゃって」

268 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:25:44.48 ID:erc7hByQ0
姫「ううん。なんだかドタバタしてて、楽しかったし」

それに、なんだか唯と一気に距離が縮まった気がする。

よ、よし!

また明日、頑張ろう!



律「姫子も、意外とノリがいいよな~」

唯「もしかしたら、やっぱり番長さんだったんじゃないかな」

律「まだ言うか」

唯「でもさ、なんだか姫子ちゃんって、私たちと違う気がするんだよね。あんまし昔のこと話してくれないし」

律「確かになー。そういえば、どこ中かも知らん」

唯「なにか、きっと過去にあるんだよ」

269 いちごちゃんキタ━━(゚∀゚)━━ !! :2010/10/10(日) 11:30:31.35 ID:erc7hByQ0
いちご「知りたい?」

律「うおい!いきなり背後に現れるなよ!」

いちご「・・・・知りたい?」

唯「うん!知りたい!」

いちご「そう。じゃあ、教えてあげる。実はね・・・・・」

律「ごくり」

唯「わくわく」

いちご「姫子の中学校、姉妹(スール)制度のある学校で、そこで姫子は、お姉様の中のお姉様、薔薇様だったんだよ」

律「何?!」

唯「へ?どういう事?」

いちご「つまりね、学校のお姉様として君臨していたってこと」

唯「なんと!」

いちご「それが間違って伝わって、番長なんて噂になったんだ」

律「そうだったのか」

唯「う~ん、いまいち分からない」

270 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:32:34.46 ID:JQvBO4lI0
薔薇って書かれると…さぶ…

271 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:33:56.58 ID:HWFfmjrz0
いちごちゃーん

272 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:36:30.29 ID:erc7hByQ0
いちご「これ、貸してあげる」

律「そ、それは!なんでいちご持ち歩いてるんだよ!」

いちご「貸したのが返ってきた」

唯「なに、これ?小説?」

いちご「うん。これを読めば、姫子が中学でどんな存在だったのか、わかる」

唯「ありがとう!」

いちご「長い話だから、また持ってくる」

律「いちご、こういうの読むのか」

いちご「へん?」

律「う~ん、イメージと違うというか」

唯「ありがとう、いちごちゃん!これ読んで、姫子ちゃんの過去を暴くよ!」

いちご「うん」

273 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:41:48.82 ID:erc7hByQ0



姫「あーバイト終わったー。あれ、いちごから電話だ、珍しい。どうしたのいちご」

いちご「今日、唯に番長だって間違われたんだって?」

姫子「そうなんだ。大変だったよ、でもなんで知ってんの?」

いちご「唯たちから聞いた。それで、唯たちが姫子の中学の話を知りたがってたから、教えといた」

姫子「ふーん。でも、なに話したの?特に話すようなこと」

いちご「姫子が学校のお姉様で、薔薇様だったって」

姫子「ふーん。って!なに嘘吹き込んでるのよ!!」

いちご「面白そうだったから。ついでに、本も貸しといた」

姫子「ちょ、あんた!貸したってあの本?!」

いちご「じゃあ」

ぷつん

姫子「ちょっまちなさい!って、切れてる」

274 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:49:20.69 ID:erc7hByQ0
唯「ひーめーこちゃん!!」

正門前。

唯はなぜか門の前に立っていた。

姫「な、なに?」

唯「ほれ!」

唯のリボンは、なぜか解けかかっている。

姫「こ、これは」

唯「姫子おねえさま♪」

うわっ、かわいい・・・・・

じゃなくて。

姫「あのね、いちごが昨日言ってたこと、あれは嘘で・・・・」

律「あー唯、姫子にタイを結んでもらうのか?」にやにや

いちご「唯は姫子の妹」

律といちごが一緒にいる。

律のやつ、ぐるになったな。

275 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:51:31.43 ID:TrXHatEtO
ありゃりゃ
シリアス路線はどこへやら

276 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 11:59:34.00 ID:erc7hByQ0
唯「姫子お姉様」

く!

唯にお姉様と呼ばれる日が来るなんて。

いちごと律がにやにやとこちらを見ているのは悔しいけど。

う、嬉しい!

姫「あ、あら、タイが曲がっていてよ、だったっけ」

唯のリボンを直す。

唯「姫子お姉様、近い」

すっかり唯は役にはまりきっているようだった。



教室。

いちご「こうして、私と唯は、無事スールになり、幸せに暮らしましたとさ。まる」

姫「勝手なナレーションつけるな!」

唯「え~いいじゃん。私にロザリオをください!」

姫「え、えっと、今持ってないし」

277 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 12:02:09.48 ID:erc7hByQ0
律「すっかり唯のペースだな」

エリ「なにやってんの、面白そう!」

アカネ「また、あんたはすぐ首をつっこむ」

唯「スールだよ、姉妹だよ!」

エリ「私が渡すとしたら、数珠かな~」

律「お前らまで読んでんのかよ・・・・・しかし、澪のやつ遅いな。ムギは・・・・・・気絶してるな」

唯「りっちゃんは?」

律「え?」

唯「りっちゃんは、澪ちゃんにロザリオ渡さないの?こうやって、首にかけてさー」

律「首に、かける?」

唯「そうだよ!首にかけてあげるんだよ!」

律「首、首にかける・・・・・・・は!」

律「首輪!!!!」

唯「へ?」

いちご「なに叫んでるの?」

278 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 12:15:13.05 ID:erc7hByQ0
律「な、なんでもねえ・・・(つい興奮してしまった。澪、澪に首輪・・・・)」

姫「とにかく、唯、私が薔薇様だったっていうのは誤解で」

唯「・・・・そんなこと関係ないよ」

姫子「え?」

唯「私は、姫子ちゃんの妹だよ!!!」

姫「う、うん」

唯「ぎゅっ」

姫「(手を、握ってきた!)・・・・・・・・私は唯のお姉様だよ」

いちご「成功」

律「よかったな、唯!」

アカネ「(いいな)」

エリ「(よーし、私も!)」

ムギ「(桃源郷・・・・・・・)」

279 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 12:17:54.20 ID:erc7hByQ0
ガラガラ!

和「おらー!立花!平沢!田井中!ちょっと顔かせや!!!!!」

唯「へ?」

姫「真鍋さん、何してるの?」

和「・・・・・・え?」

                  終わり

280 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 12:24:08.67 ID:OOK6QLv5O
乙!姫子は至高そのものだな

282 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 12:26:49.89 ID:erc7hByQ0
ごじつだん!

澪「ほ、ほんとにやるのか?」

律「お前がやりたいってきたんだろ」

澪「そ、そうだけど」

律「ほら、じっとしてろ(澪に、首輪をかける!)」

澪「(り、律ーーーーー)」

律「これで、澪は私の愛しい犬だな」

澪「う、うん」///

                これで本当におしまい

283 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 12:27:21.85 ID:TrXHatEtO
ま、なんつーオチだ

乙!

284 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 13:16:49.39 ID:erc7hByQ0
本編とのギャップがしどいwww

286 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 14:46:16.33 ID:OOK6QLv5O
>>285
確かに気になるなw
>>1さん頑張ってくれ!

287 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 14:58:29.63 ID:TrXHatEtO
俺からも応援するぜ
マジ頑張れ

289 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 16:04:02.93 ID:erc7hByQ0
続きやるってさ

290 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 16:10:00.14 ID:OOK6QLv5O
>>289
エンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

291 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 16:22:20.40 ID:uHfXmENO0
sien

292 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 16:25:48.30 ID:B3IDpfiT0
もうちっとだけ続くんじゃ

293 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 16:29:05.83 ID:erc7hByQ0
姫「そういえばさ、いつ私の事好きになったの?」

放課後。

少し先を歩いている唯の背中に聞いた。

唯「突然、どうしたの姫子ちゃん?」

唯は振り向く。

姫「唯って、なんだか捕らえどころないからさ、ちょっとね。聞きたくて」

295 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 16:35:26.39 ID:uHfXmENO0
しかもはやい

296 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 16:52:32.38 ID:OOK6QLv5O
姫子

297 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 16:54:55.09 ID:erc7hByQ0
唯「う~ん」

考え込む唯。

唯と出会ったのはちょうど、三年二組の教室で席替えで同じ席になってから。

あの頃は、自分がこうなるなんて考えもしなかった。

唯「隣だね!姫子ちゃん」

298 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 17:07:36.02 ID:erc7hByQ0
そうだ。

この天然娘は最初から私の事を名前で、ちゃん付けで呼んでいた。

私はこの桜高でも、トップクラスで目立っている、軽音部の平沢唯を知っていた。

一年の時の学園祭も、二年の時も、それなりに話題になったから。

でも、私のことは、なんで知ってたんだろう。

唯「よろしくね♪」

そう言って、唯は桜の花びらを私に渡した。

300 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 17:24:26.10 ID:erc7hByQ0
姫「なに?これ?」

唯「1ダースたまったから!」

姫「花びら?」

唯「うん!」

姫「ありがと」

よく分からない子。それが第一印象だった。





301 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 17:41:43.67 ID:erc7hByQ0
平沢さんは、どうも人懐っこいらしい。

女子校のクラスなんて、だいたいすぐグループができて、話す相手は固定してしまう。

なのに平沢さんは、なんで?と不思議になる交友関係を築いていた。

どうやら、その一人に私も入っているらしい。

唯「姫子ちゃん、すみませんのー教科書を見せてごせぇ」

302 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 18:03:01.13 ID:erc7hByQ0
姫「また忘れたの?」

唯「えへへへ///」

姫「仕方ないな。ほら」

唯「ありがとー」



よしみ(地味子ちゃんの事です)「最近、仲いいね」

姫「誰と?」

よしみ「唯ちゃん」

303 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 18:04:34.86 ID:k2yQwzzlO
また姫唯かよ……
支援したくなっちゃうじゃないか…

304 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 18:07:28.97 ID:erc7hByQ0
ところがどっこい
書きためはここまでです。
数時間は書けないらしいorz

308 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 19:03:37.97 ID:TrXHatEtO
保守

310 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 19:42:15.90 ID:erc7hByQ0
姫「そうかな」

仲がいいというより、懐かれてるというほうが正しいと思う。

よしみ「珍しいよね、姫子とこんなに早く打ち解けるの」

姫「そう?」

よしみ「そうだよ。私だって、最初怖かったもん」

姫「ははは。そっかー」

311 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 19:48:38.89 ID:erc7hByQ0
確かに、自覚はしている。

私は中学の時と変わらないスタイルでこの学校に来たけれど。

桜高とはあまりあわないみたいだ。

昔、桜高でメタルがブームだった時代もあるらしいけど。

よしみ「面白いよね、唯ちゃん」

姫「そ、そうだね」

312 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 19:54:46.81 ID:erc7hByQ0
正直わからない。

私の周りにはいなかったタイプだし、何を考えているのかもわからない。

幸せそうに、へらりと笑っている子。

放課後。

律「おでこビーム!」

唯「なにおー!」

鏡で日光をおでこに当てている律。

314 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 20:10:40.77 ID:erc7hByQ0
澪「うるさい!」ごつん

ムギ「私もやりたーいー!」

今日も軽音部は騒がしい。

唯の席の周りでわいわいがやがや。

私はそれを頬杖を付いて、横目で見ていた。

315 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 20:18:08.82 ID:erc7hByQ0
律「よーし、それじゃあ、部活行くか!」

澪「そうだな。いい加減練習しないと・・・・・」

ムギ「そうね~♪」

軽音部はそのまま教室を出て行こうとする。

だけど。

なぜか唯だけは席に座ったままだった。

律「唯ー練習!」

316 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 20:25:55.82 ID:erc7hByQ0
唯「・・・・・・」

唯はなぜか、窓の外を見ていた。

ムギ「どうしたの?唯ちゃん?」

唯「ちょっと先に行っててー」

唯は、ふらふらーと教室を出て行ってしまった。

律「ちょ、唯、どこ行くんだよー」

唯「すぐ部室いくからー」

317 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 20:33:25.13 ID:erc7hByQ0
澪「まったくしょうがないな。先に行ってるか」

ムギ「そうね」

律「じゃあなー姫子」

ムギ「それじゃあね、立花さん」

澪「さ、さようなら」

姫「うん、さようなら」

318 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 20:38:39.31 ID:erc7hByQ0
軽音部は部室に行ってしまい、さっきまで騒がしかった教室は、急に静かになる。

気が付けば、クラスメイトはあらかた帰ってしまい、ぽつんと教室の隅に取り残されていた。

姫「おもわず、ずっと見てたのか」

どうやら私は、軽音部がじゃれているのをずーと見ていたらしい。

姫「今日は部活ないし、バイトもないし、帰ろう」

教室を出て。

廊下を歩いていると。

唯が、講堂にいく渡し廊下にいるのが見えた。



321 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 21:25:45.25 ID:erc7hByQ0
続きがまだできてない
スレが落ちなければ、もうちょっとだけ続くんじゃ...

324 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 21:45:46.56 ID:1tZSeWWf0
いったい誰がかいてるんだよwwwwww

326 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 22:16:12.28 ID:erc7hByQ0
最後までまで書き終わったようです。
もうちょっとだけお付き合いを。

327 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 22:23:06.21 ID:erc7hByQ0
姫「唯」

唯「あ、姫子ちゃん」

唯はジーと直立不動で、廊下に立って見上げていた。

姫「何してるの?」

唯「これ!」

唯が指差す先には、散り終えそうな桜の木。

329 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 22:24:46.58 ID:erc7hByQ0
姫「これがどうしたの?」

唯「早いなと思ってー」

姫「散るのが?」

唯「うん」

ぱっと手を出して、もう散る桜の花びらをキャッチ。

姫「そうだねー」

散り際の、さして綺麗でもない桜に、なんの関心があるんだろう。

330 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 22:25:51.04 ID:erc7hByQ0
姫「そうだねー確かに、もっと長く咲いてればいいのにね」

なんて、あいづちめいた返事をした。

唯「うん。ずーと咲いてればいいのにねー」

姫「それじゃあ、行くね」

私は、唯に背を向けて歩く。

唯「でもね」

331 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 22:29:19.28 ID:erc7hByQ0
姫「なに?」

唯は、ジーと桜の木を見上げていた。背伸びするみたいに、つま先立ちしてから、こちらを見た。

唯「桜が綺麗なのはさ、散っちゃうからだよ」

姫「・・・・・」

唯「やっぱり、桜は散らなくちゃいけないんだよ。だって桜だもん」

332 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 22:38:26.38 ID:erc7hByQ0
あんなにふわふわしていた唯は、どことなくさびしそうで。

姫「唯」

唯「へへへ///だから、最後まで楽しまなくちゃね!散り終わるまで♪」

そういって、唯は、地面に敷き詰められた、少し色あせた桜の花びらに向かってダイブした。

姫「ちょ、唯!」

333 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 22:43:37.87 ID:erc7hByQ0
唯「姫子ちゃんも来てみなよ~楽しいよ~」

姫「ま、いっか」

私も唯のそばまで行って、花びらを唯の頭に降り注いでみる。

唯「あははは♪やったなー!」

唯が地面の花びらを両手ですくって、撒き散らして、私は桜まみれになった。

334 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 23:00:47.94 ID:erc7hByQ0
姫「やったな、この!」

唯「えへへへへ~んだ!」

結局、日が暮れるまで、私と唯はそこにいて。

最後にお互いの制服についた花びらを取ってから、帰路についた。

335 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 23:03:46.78 ID:erc7hByQ0




姫「ただいまー」

家に帰る。

靴を脱いで。

自分の部屋に行く。

姫「とりあえず着替えよう」

336 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 23:04:49.47 ID:erc7hByQ0
私はルーズソックスに手をかける。

はら。

白のルーズソックスから、一枚だけ。

花びらが舞った。

姫「これ」

337 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 23:12:40.43 ID:erc7hByQ0
私は、前に唯に貰った桜の花びら――どうしたらいいかわからなくて、とりあえず本に挟んでいた花びらを取り出した。

姫「押し花、かな」

ルーズソックスについてきた花びらを隣に乗せて。

ぎゅっと本に閉じた。

339 スマソ風呂 :2010/10/10(日) 23:23:38.69 ID:erc7hByQ0
唯「えへへ///なんだか恥ずかしい!」

姫「多分、あれが最初のきっかけ・・・・って!私が唯に質問したのに、なんで私がしゃべってんの?!」

唯「ちっちっち!ぼくちゃん、私の話術にかかったね!」

姫「と、ところでさ、唯は?」

唯「えー言うの?」

341 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 23:51:00.61 ID:erc7hByQ0
姫「私だって話したんだからさ」

唯「う~ん、ん――――は~」

姫「どうしたの、唯」

唯「わかんない」

姫「え?」

342 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/10(日) 23:54:49.17 ID:erc7hByQ0
唯「どうだったかな~ほんとわかんないです!」ふんす

姫「なにそれ?」

唯「だって、ほんとにさー」

姫「アハハ、でも唯らしいかも」

唯「あ!」

344 ◆H7CZL0McOk :2010/10/11(月) 00:14:09.21 ID:2+SYfeTy0
唯はポンと手を叩いた。

姫「なに、唯?」

唯は、満面の笑みを浮かべて。

唯「えっとね~」





唯「―――はじめから!!」



おわり

345 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/11(月) 00:19:05.61 ID:2+SYfeTy0
エンダアアアアアア
イヤアアアアオオワアアアリイイイイ

お付き合いいただきありがとうございました
本当にこれで終わりですw
作者も草葉の陰で(ry

346 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/11(月) 00:21:34.96 ID:lcSq8G450
うむ

347 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/11(月) 00:44:23.37 ID:hCk6B9su0
乙です。面白かった

348 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/11(月) 01:32:57.43 ID:a3YBnqmc0
↓大円団AA

349 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/11(月) 02:35:37.64 ID:BFWCKzTq0
おつおつ

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2010/10/11 23:48 | CM(3) | その他 もぶおん! SS
    コメント一覧
  1. 774@いんばりあん [ 2010/10/12 03:28 ]
  2. いいなーアニメでも2人の絡みもっと見たかったなー
  3. bana [ 2010/10/12 10:58 ]
  4. よかったああああああ!!!!!!
    [ 編集 ]
  5. ななし [ 2010/10/13 19:25 ]
  6. これはすばらしい
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