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和「チェケラッチョイ!」

2010/11/24 21:57 | CM(1) | けいおん! SS
1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 21:54:45.02 ID:shWr4o660
「こんにちは、お昼の生徒会放送です」
和の声が校内に響く、昼休みの学校。
唯は教室でお昼ご飯を食べながら、和の声に耳を傾けていた。
「やっぱり和ちゃんの声はいいね~はむっ」
「あ、唯ちゃん、口の周り付いてるわ...はい」
律と澪が苦笑する。
「ムギちゃんありがと~」
「あんまり甘やかすなよ」
唯は和のいつもクールで知的な声を、とても嬉しそうに聞いている。
『和ちゃん、今日もかっこいいな~!』
スピーカーからは和の声が流れ続けていた。
「繁華街は危険が一杯です。騒いだり、危ないところには近寄らないようにしましょう」

帰って来た和に唯が声をかける。
「和ちゃん~お疲れさま!はい卵焼き」
「ありがと」
唯の差し出した卵焼きを食べる和。
「和ちゃん今日一緒に帰ろ!」
「ごめんね唯、今日は寄るところがあるの」
「そっか~。生徒会のお仕事?」
「まあ、そんなところね」
済まなそうにする和に、唯は笑って言った。
「じゃ、また今度ね!」
「そうね...あ、もう授業始まるわよ」
「ホントだ...次なんだっけ?」


2 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 21:55:25.32 ID:shWr4o660
★☆★

夕方、下校時間になって、唯達は部室から教室に帰って来た。
「おっかしーな...」
「律、忘れ物見つかったか?」
「えーっと...あ、これだ」
「よかった~見つかって」
律の忘れ物を探しに戻って来ていた4人。部活で一緒だった梓もそこに加わっている。
「先輩方、忘れ物も見つかったことだし、そろそろ帰りましょうか」
「そだね~」
5人が出口へ向かいかけると、唯の隣の席の姫子が帰って来た。
「あ、姫ちゃん!おつかれ~」
「唯もお疲れ!あ、そうだ」
「何?」
訝しがる5人に、姫子は自分の机の中から一枚のパンフレットを出した。
「よかったら、これ皆で一緒に行かない?」
「クラブ?」
「そ。DJの流す音楽に合わせて、皆で踊るの」


3 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 21:56:13.21 ID:shWr4o660
クラブの場所は、昔5人が年越しライブやデスデビルのライブで使った、あのライブハウスだった。
「行ってみない?なんか楽しそうだよ!」
乗り気な唯。律がつぶやく。
「確かに、バンド以外のライブハウスって見たこと無いよな...」
「でも危なくないかそういうとこって。昼の放送でも和が言ってたぞ」
不安がる澪。それに対して姫子が微笑む。
「大丈夫よ、私も付いてるから」
「行ってみようよ澪ちゃん」
「そうですね、クラブって少し興味があります」
「皆が言うなら...じゃあ行ってみよう」
紬と梓の後押しもあって、5人は姫子と共にライブハウスへ行くことになった。



5 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 21:57:18.38 ID:shWr4o660
★☆★

ライブハウスへ着き、6人が扉を開けると、
バンドがやるときとは明らかに違う種類の熱気に包まれた。
「おー、すごい...」
「でしょ?」
律がつぶやき、姫子が微笑んだ。
激しく点滅し色を変える照明の下、ステージの上にはDJがいて、
テンポよくレコードをミキシングしている。
二十歳ぐらいの女性だろうか、黄緑色のキャップをかぶり、赤いサングラスをかけている。
「えと、立花さん...」
「あはは、姫子でいいよ」
「じゃ、じゃあ...姫子、これは何のジャンルの音楽?」
澪が尋ねる。
「これはね、トランスって言う音楽。クラブミュージックの一つよ」
「トランスか...へえ~」
「聞いてると、気持ちよくなってくでしょ」
「確かに...」
楽しそうに音を聴く澪。
「姫子はこういうところよく来るのか?」
「うん、時々ね」
紬や梓はもうノリノリで、他の聴衆と同じように体を揺らしている。


6 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 21:57:58.78 ID:shWr4o660
「うまいね...」
姫子がつぶやいた。律が姫子に聞く。
「あの人上手いのか?」
「うん。あの人の曲は初めて聞くけど、私が今まで聞いた中で一番上手い」
「確かに、曲のセンスいいよな」
「ミキシングやイコイライザの技術もすごく高いし...」
感心する二人。DJは手拍子で客達を煽りながら、黙々と曲をミックスしていく。
ライブハウスのボルテージは最高潮に達していた。
ところが唯だけはどこか釈然としない顔で、ステージ上のDJを見つめていた。
「どうしたんですか、唯先輩?」
「私、どっかであの人にあった気がする...」
「先輩、DJの知り合いでもいるんですか?」
「いないんだけど...うーん」
考え込む唯。そんな中、音楽はクライマックスを迎えた。
今まで無言でミキシングして来たDJが、頭に付けていたヘッドホンを外して大声で叫ぶ。
「サンキュ!」
聴衆が歓声を上げる。姫子や律や澪、紬や梓も大きな拍手を送った。
しかし、DJのその声を聞いた唯はびっくりして、呆然としてしまった。
この声は。普段とは全然違うけど、小さい頃からずっと側で聞いて来た、この声は。
「和ちゃん!?」
周りが一斉に振り向く。その反応が見えたのか、DJが唯の方を向き、目を見開いた。
「唯!?みんな!?どうして!?」



7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 21:58:40.94 ID:shWr4o660
★☆★
誰にも内緒でDJをしているのがバレた和は、
当然学校からきつく絞られ、学校外でのDJ活動を禁止された。
それから一ヶ月―

「Hi! お昼の放送をDJ NODOKAがお送りしています」
昼休みの学校に和の声が響く。
クラブDJを辞める代わりに、校内放送のラジオDJを始めたのだ。
「和ちゃん、楽しそうだね」
軽音部の部室。唯が仲間達に話しかける
「今までの和とは全然違うな」
「意外だな...」
「こんなノリノリだとは思わなかったわ」
「私もです...」
律、澪、紬、梓がそれぞれつぶやく。
「さて、今週のお便りです。今週は...」
『前のクールな和ちゃんもいいけど、今の優しくて、あったかい感じの声もすごくすてきだな~』
スピーカーから流れる和の声を聞きながら、唯はそんなことを思った。

「さて、今日最後の曲は、放課後ティータイムで『U&I』です
 お相手は、DJ NODOKAでした。また来週!」



~おわり~

8 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 22:01:21.47 ID:jZV2Qdyp0
早!乙!!

10 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 22:01:41.69 ID:zDRpvUp4O
律「チェ……チェケラッチョイ?」

和「チェケラッチョイ!」

唯「どうしたの和ちゃん……」

和「唯……私ラッパーになるの」

唯「えっ?」

和「権力争いで腐った生徒会なんてもうウンザリ……私は反体制主義者に産まれかわるわ」

和「私のラップで世界を救うのよ」

紬「(ええ~っ)」


11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 22:08:35.81 ID:zDRpvUp4O
和「と言うわけで私を軽音部に入部させて?」

澪「(ええ~っ)」

唯「でも私達ラップなんてしないし……」

和「いいのよ。生徒会を辞める口実にするだけだから」

和「机で詩でも書いてるわ」

律「(おい、どうするよ?)」ヒソヒソ

澪「(どうするも何も……本人が希望してるし)」ヒソヒソ

梓「(断る理由がないですね)」ヒソヒソ

唯「(和ちゃんが入部するのは嬉しいけど、ちょっと変だよ)」ヒソヒソ

紬「(面倒な事にならないといいけど……)」ヒソヒソ



13 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 22:19:57.40 ID:zDRpvUp4O
和「どうしたの?」

唯律澪紬梓「!!」ビクッ

唯「何でもないよ和ちゃん……」

和「そう、じゃ入部届けね」

律「…本当にいいのか?後悔しないよな?」

澪「そうだよ和、もう一度考え直した方が……」

和「ううん。私なりに考え抜いた結果よ」

和「これ…見て」パラリ

唯「うわっ!」

律「腕切ったのか!?」

和「この数日間悩みに悩んで…壁も穴だらけになったわ」

律「(ちょ)」

紬「(入部拒否すれば良かった)」

14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 22:28:23.06 ID:zDRpvUp4O
和「私産まれ変わりたいの。生徒会で汚れた、この身体を浄化して…」

和「ラッパーとして地球に再び舞い降りたいの」

澪「(何言ってんだ)」

唯「(こんなの和ちゃんじゃないよ…)」ドキドキ

律「あ、明日からよろしく」

和「ええ」

和「見せてあげるわ…新生の私を」ウフフ

バタン!

一同「……」

唯「どどどどうしよう」オロオロ

律「断れば良かった…正直」

澪「とにかく様子見だな…」

梓「問題が起きそうなら、さわ子先生に援助頼みましょうよ?」

紬「それしかないわね」


15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 23:07:30.92 ID:zDRpvUp4O
つぎのひ!

和「こんにちわ」

唯「あ!和ちゃん!」

澪「いらっしゃい、和」

和「ふふ、張り切ってるわね」

律「文化祭近いからな」

和「じゃ机借りるわね」

和「よいしょ…」

律「(……)」

澪「(目立つな…腕の包帯)」

梓「(ちょっと気になりますけど練習しましょ)」

紬「(そうね)」

16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 23:13:52.84 ID:zDRpvUp4O
和「……」カシャ

律「(ラジカセだ)」

梓「何聞くんでしょ?」

 「YO! 最近悪い事件多いよね 皆 口をそろえて言う……」ズンチャズンチャ♪

澪「(な、なんだこの耳障りな歌は!)」

「そんなやつらの考え理解できねえ そんなやつらがいたんじゃ良い未来できねえ……」ズンチャズンチャ♪

梓「(うっうるさい)」

和「……」チラチラ

唯「(ああ…和ちゃんが『この曲ドヤ?』顔で見てるよう…)」

律「(イヤホンくらいしろよ)」

17 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 23:16:20.82 ID:8k2b5JUMO
本当にやってるよ、チェケラッチョイwwwww

18 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 23:19:42.78 ID:zDRpvUp4O
律「あの~和?」

和「え、何?この曲?」

律「いや曲はどうでもよくて」

澪「イヤホンで聞いてくれないかな…」

和「……」イラッ

唯「(うわっ怖っ)」

梓「(すんごいケチつけられた顔してる…)」

和「どうでもいいって…」イライラ

律「あ、いや、私練習してるから。ちょっとうるさくて…」

澪「ゴメンな、和」

和「はいはい」ブチッ

和「(今の世の中の良さも分からないなんて…)」ブツブツ

唯「(和ちゃん怖い)」

澪「(私達に聞かせたかったのかな、今の曲…)」

律「(知らね)」

19 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 23:23:24.27 ID:zDRpvUp4O
和「……」カリカリ

澪「(あれから大人しいな、和)」

紬「(作詞してるみたいね)」

律「(いいから練習しようぜー練習)」

唯「(うん…)」

和「……」カリカリ

和「……」

和「……」カリカリ

和「……」イライラ

和「……チッ」ポイ

唯「(紙を丸めて捨てたっ)」

澪「(舌打ちしてたぞ)」


20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 23:29:08.06 ID:zDRpvUp4O
和「……」

和「……」ガンッ

唯「(床蹴った)」

澪「(イライラしてるぞ)」

和「……」ブツブツ

律「(もう放っとけって。練習に集中しろよ)」

梓「(そうですよ!化祭近いんですから)」

紬「(うん…)」

律「んじゃホッチキス」ワンツー

ギュンギュンギュイーン!

和「ぎゃああああああああああいああ!!!!!!!!!!!!!」

21 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 23:34:09.34 ID:zDRpvUp4O
和「なんで!? なんで私が作詞してるのに演奏するの!?」

澪「え…いや」

律「軽音部だし」

和「アンプ切るぐらい出来るでしょ!? なんで人に気を遣えないの!?」

律「(イラッ)」

和「もしかして…わざと?」ギリギリ

唯「そんなつもりないよぅ」オロオロ
紬「静かにしますから…」

和「いい加減にしてよねっ」ドスッ

和「……」カリカリ

唯澪梓紬律「……」






22 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 23:39:16.94 ID:zDRpvUp4O
律「(チッ…なんなんだよ)」

唯「(ごめんね律ちゃん…)」

律「(なんで唯が謝るんだよ!)」

澪「(もうちょっとだけ我慢してくれないかな…和の作詞が終わるまで)」

紬「(喧嘩しないで…ね?)」

律「(……)」ドサッ

唯「アンプ切って?梓にゃん」

梓「はい」

ブチッ

唯「……」

澪「練習…しよっか」


23 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 23:45:17.33 ID:zDRpvUp4O
唯「(……)」シャカシャカ

澪「(聞き取り辛い…)」ベンベン

梓「(リズムに合わせにくいです)」シャカシャカ

唯「(ボーカルも今日は出来ないな…)」

和「……」

和「……」

和「……ちっ!」ガンッ

紬「(また椅子を)」

梓「(私の椅子なのに)」グスン

和「あ~っ…」ガリガリ

和「……」

和「もうっ!」ガンッ


24 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 23:56:57.70 ID:zDRpvUp4O
律「(……)」イライラ

和「……」

和「チッ」ガンッ

和「……」ガンッガンッ

和「……」ガンッガンッガンッ

律「……和あっ!!」

澪「(ちょ、律!)」

和「何よ?田井中さん」

律「その椅子うちの部の備品なんだけど!? 何蹴ってんだよ!?」


25 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 00:04:24.15 ID:SJA7HPYEO
律「それにさっきから1人でイライラして…なんなんだ!?」

律「作詞が難しいのは分かるけどさ、そんなにストレス溜まるんなら余所行って考えろよ、余所!!」

唯「律ちゃん抑えてっ」

梓「先輩っ……!」

和「ふ~ん。律には分からないでしょうね。作詞の難しさは」

律「はあ!?」イラッ

和「韻を踏んだり、音階に合わせたた歌詞を書くのがどれだけ難しいか、分かる?」

和「ちょっとくらいイライラしても仕方ないのよ」


26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 00:07:07.73 ID:JmYrH+eg0
困った和ちゃんだ

27 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 00:07:42.64 ID:SJA7HPYEO
律「……こんの」ギュッ

澪「止めろって律!」

紬「落ち着いて?りっちゃん」

唯「どうどう…」

和「何よ、私だけ悪者?」

和「分かったわよ。移動すればいいんでしょ」

和「丁度良いわ。私も貴女達のヘタな演奏、耳障りだったし」スタスタ
澪「なっ…」

唯「…和ちゃんどうしちゃったの~っ…」ボロボロ

梓「もう二度と来ないでください…」

紬「あ、梓ちゃん」

和「言われなくとも来ないわよ」

バタン!

唯「和ちゃ~ん…」ボロボロ


29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 00:15:55.55 ID:Gop5JdFF0
>>24
これ確実にのどかのこと
わって呼んでるだろ

30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 00:17:15.77 ID:SJA7HPYEO
唯「和ちゃんが…和ちゃんが」グスングスン

澪「唯、泣くなって」

紬「…今日はもう解散しましょうか」

律「そうだな。正直私も練習する気起きないし」

梓「ほら唯先輩立って?ギー太片付けしましょ?」

唯「…うん」グスグス

澪「(和、どうしたんだろう)」


32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 00:23:29.13 ID:SJA7HPYEO
 「YO! 最近悪い事件多いよね 皆、口をそろえて言う…」

和「……」

 「本気で変えなきゃダメだろう 本気で変えなきゃダメだろう…」

和「……」

和「(駄目。全然思い浮かばないわ…)」ポイ

和「(今週の音楽雑誌、どこにしまったかしら)」ガサガサ

和「……」

和「(糞バンド特集……)」クスクス


33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 00:30:52.64 ID:SJA7HPYEO
ピンポーン

和母「和。お友達よ」

和「あら、誰?」

和母「唯ちゃんと澪ちゃん」

和「(唯)」

和「分かった。今降りるわ」

ダタタタタ…

ガチャ

澪「よっ和」

唯「…」

和「いらっしゃい。何の用?」

澪「用って程でもないけど。上がっていい?」

澪「唯が話があるって」

唯「…うん」コクリ

和「…へえ、どうぞ」


34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 00:38:46.82 ID:SJA7HPYEO
唯「うわあ…」

澪「凄い量だな、音楽雑誌。これ毎週買ってるのか?」

和「ふふ、まあね。好きなアーティストの特集があるから」ニヤニヤ

澪「へー」

和「お茶入れてくるわね」

澪「あ、いいよ。そんな長居するつもりないし」

澪「ほら唯」

唯「うん…」

和「ああ、そう言えば話があるんだったわね、何?」

唯「和ちゃん変だったから」

和「変?」

唯「……今日、部活で椅子をバンバン蹴ったり…大声で怒鳴ったり」


35 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 00:46:05.49 ID:SJA7HPYEO
唯「ひょっとして家で何かあったのかなって…」

唯「私すんごく心配だったんだよ…」

和「何もないけど」

澪「何もないって、明らかに様子変だっただろ?」

唯「そうだよ!急に生徒会も辞めちゃったし!」

唯「ラップがどうのって、絶対変だよ和ちゃん!相談してよ!」

和「何もないってば…しつこい」
唯「じゃあ今日イライラしてたのはなんで!?」

和「それは…作詞が難しくて」

澪「なんで急に作詞なんだよ?」
和「え、聞きたいの?」ニヤッ

澪「いいから話せよ」

和「ふふ、実はね」ゴソゴソ


36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 00:50:22.03 ID:cO8SVo/CO
和ちゃんが楽しそうで何より

37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 00:54:57.65 ID:SJA7HPYEO
唯「鈴木健太…?」

和「そう。凄くマイナーなラッパーなんだけど」

澪「これにハマったの?」

和「ええ。この人の書く歌詞は純粋で社会の闇を抉りだして…」

和「心のままに本音を打ち明けてるの。鈴木健太以外の音楽なんか糞にも及ばないわ」キリッ

澪「あー」

唯「それで作詞?」

和「私気付いたの。この社会は嘘と怠慢で覆われていて、決して善人が報われない仕組み」

和「悪人だけが得をする世界…もう日本は腐ってるの」

和「鈴木健太はそれに気付かせてくれた…私に真実を教えた変えがたいラッパーよ」

澪「(うわ…)」

唯「それで…なんでなの?」

和「え?」

唯「なんで和ちゃんずっとイライラしてるの?」

38 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 01:04:16.90 ID:SJA7HPYEO
和「それは…」

唯「うん」

和「…この人の書く歌詞を超えたくて…少しでも崇高な思想に近づきたくて」

和「でも私の力不足で…理想とのギャップに…少しイライラして」

唯「そんなのいいでしょ!理想なんか!」

澪「ちょ、唯」

唯「私は馬鹿だから崇高とか理念とか分からないけど……」

和「そうでしょうね」

澪「」イラッ

唯「でも、そんな事でイライラしてる和ちゃん見たくないよ…」

唯「物に八つ当たりする様な人じゃなかったでしょ?」

唯「和ちゃん急におかしくなって…律ちゃんも凄く怒ってたよ?」
唯「ね、歌詞は一旦休憩して、明日律ちゃんに謝りに行こうよ」

和「……」

澪「私も律には謝った方がいいと思う」


39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 01:19:00.74 ID:SJA7HPYEO
和「…嫌」

唯「なんで!?」

和「だって律ったら、鈴木健太を『どうでもいい』って…」

澪「あのなあ和」

和「…2人には伝わらないんでしょ?どうせ」

澪「伝わるって何が?」

和「貴女達みたいな頭の悪い人には、鈴木健太のメッセージは分からないでしょ?」

和「2人とも成績不優秀だし」

唯「澪ちゃんは頭良いよ!」

和「私に比べれば?」

唯「う…」


40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 01:26:59.93 ID:SJA7HPYEO
和「馬鹿には分からない苦しみもあるのよ」

和「私は社会の闇との闘いを宿命づけられたから」

和「正直こうして喋ってる時間も惜しいわ。私作詞がしたいの!」


41 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 01:29:58.00 ID:SJA7HPYEO
唯「……」ポカーン

澪「帰ろ、唯」

和「帰るんなら早く帰りなさいよ」

澪「はいはい」

澪「お邪魔しましたー」

和母「あら、もう帰るの?」

澪「部活の連絡だけでしたから」

唯「はい」

和母「気をつけてね」

澪「失礼しました」

バタン

和「……」

和「(孤独に耐えるのも選ばれた人間の使命よ…)」


42 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 01:34:56.77 ID:SJA7HPYEO
つぎのひ!

律「んでさー」

紬「あるあるー」

澪「あ…和だ」

和「……」ガタガタ

澪紬唯律「……」

律「」クスクス

澪「ちょ律」クスクス

紬「指差したらバレる」クスクス

和「(笑いたければ笑うがいいわ……)」

和「(私は選ばれた聖戦士なのよ)」ニヤニヤ


43 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 01:41:10.90 ID:SJA7HPYEO
姫子「ねぇ、真鍋さんがイタい娘って話、知ってる?」

風子「最近噂だよね」

和「(……笑いたければ笑え)」

和「(俗人どもの嘲笑を浴びるなんて、予定調和よ)」

和「(私の人生は闘いの日々なんだから)」フンス

和「……」カチャカチャ

 「YO! 最近悪い事件多いよね 皆口をそろえて言う……」

和「(心のオアシスだわ……)」

姫子「ニヤニヤ」

風子「ニヤニヤ」


44 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 01:49:06.51 ID:SJA7HPYEO
律「あははー」

澪「えへへー」

紬「うふふー」

和「(お弁当も1人だわ)」

和「(人知れず孤独に耐える私…)」ニヤリ

和「?」

唯「和ちゃん」

唯「一緒にお弁当食べない?」

和「結構です」パクパク

唯「…」

和「他に用は?」パクパク

唯「もう…本当に知らないからね…」

和「勝手にすれば?」パクパク

唯「……」ダッ

和「(池沼の癖に)」パクパク


45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 01:55:08.91 ID:SJA7HPYEO
ほうかご!

和「(あ、私軽音部だったんだ)」

律「今日は私がモンブランな~」

唯「あーずるい!私がモンブラン!」

澪「ジャンケンで決めればいいだろ…」

和「(……)」

和「(行かないって決めたもの)」

和「(退部届提出しなきゃ)」


46 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 02:00:23.01 ID:SJA7HPYEO
さわ子「え?辞めちゃうの?」

和「はい」

さわ子「皆とも仲良いのに?」

和「(……)」

さわ子「……とにかく受け取りました。早く新しい部に入部するのよ?」

和「はい。失礼致します」

バタン

和「(これでやっと音楽に集中できるわね)」

和「(未来への投資よ…)」ニヤリ

和「(普段からダラダラしてる馬鹿とは違うの)」ニヤニヤ


47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 02:05:12.35 ID:SJA7HPYEO
 「YO! 最近悪い事件多いよね……」

和「……」

和「飽きた」ポイ

和「暇だわ…」

和「街でも行って、誰か誘おうかな…」

和「……」

和「(誰を?)」

和「(…誰も誘える人なんていないし)」

和「(第一群れるなんて…低俗な事したくないわ)」

和「……」ゴロン

和「……」ムシャムシャ

49 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 09:28:30.45 ID:J1cnMKi4O
おもしろい

50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 10:49:28.65 ID:ke4nqSvz0
こんなの和ちゃんじゃない

51 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 10:53:46.47 ID:tMzDrkg30
適度に壊れた和ちゃんかわいいってスレかと思ったのに…
読んでて腹いたくなってきたんだけど

52 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 11:39:26.02 ID:Ei7JKc4c0
和ちゃんはどこへゆくのかw

53 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 13:47:38.69 ID:SJA7HPYEO
残ってたんで再開します

つぎのひ!

和「……」チュンチュン

和「朝か」

和「学校…行かなきゃ」

和「(馬鹿に紛れるのは辛いけど、仕方ないわ)」

キーンコーンカーンコーン♪

和「……」ガラガラ

姫子「(あ、和菌)」

苺「(来なくていいのに)」

律「(アイツKY)」

和「(…また陰でブツブツ言って)」

和「(文句があるなら堂々と言いなさいよ)」

和「(臆病者が)」ガタン


54 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 13:52:08.23 ID:SJA7HPYEO
和「……」ボーッ

和「あ、鳥……」

和「(景色を眺めるくらいする事ないわ)」

姫子「ニヤニヤ」

苺「ニヤニヤ」

律「ニヤニヤ」

和「(……)」

和「(…なんかお腹痛くなってきた)」

和「(トイレ行こ)」


55 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 14:03:17.51 ID:SJA7HPYEO
ガチャ

佐藤「うわ和だ」ボソリ

瀧「ぶっwアカネちゃんw」

和「(……)」

和「(疲れる…)」

和「(お腹痛い)」ガチャ

瀧「なんかキモいからさ、出よっか?」

佐藤「そうだねー」クスクス

和「(……)」ジャー


56 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 14:04:50.56 ID:1YOXVOoRO
本当の女子校のハブりは俺達には想像出来ないくらい陰湿なんだろうな

57 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 14:07:22.79 ID:SJA7HPYEO
和「(もの凄く疲れるわ…)」

和「(これからもずっとこの調子なのかな…)」

和「(はあ…)」ガチャン

和「?」ガチャン

和「……」ガチャンガチャン

和「」ガチャンガチャンガチャンッ!

和「あ…開かない」ガチャンガチャン

和「(なんで?壊れた?)」ガチャンガチャン

和「(もうすぐ授業なのに…っ)」ガタガタッ


58 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 14:12:15.54 ID:SJA7HPYEO
キーンコーンカーンコーン♪

和「ちょ、チャイム!」

和「(ちょっと待って!開いてよ!)」ガタンガタン

和「(固いよう…っ)」

和「(う…上からよじ登って…)」

和「(……)」ギシッ

和「(く…っ)」

和「きゃっ!!」バシャーン

和「(……)」

和「(べ…便所に足がっ…)」


59 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 14:18:06.72 ID:SJA7HPYEO
和「(下の隙間から覗けば…何か分かるかも…)」

和「(……)」

和「(ホウキが挟まってる…)」
和「チョイチョイ」ヒョイッ

和「(取れた!)」

ガチャッ

和「(とりあえずスリッパ借りなきゃ)」

和「(あと遅刻の理由どうしよう…)」

和「(何か自然なの考えなきゃ)」


60 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 14:26:56.62 ID:SJA7HPYEO
きょうしつ!

和「あの……」ガラガラ

教師「遅いぞ真鍋。どうした?」

和「すいません、教科書を借りに」

律佐瀧「ニヤニヤ」

和「(くっ…屈辱的)」

教師「教科書?」

和「はい」

教師「持ってないじゃないか」

和「(あっ!)」

一同「……」

教師「(なんだこの空気…)」

和「あの、その…」ワタワタ

教師「いいから早く座れ」

和「…はい」


61 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 14:31:21.76 ID:SJA7HPYEO
ほうかご!

和「……」

律「そんでさートンちゃんがー」

和「……」ガタッ

紬「あるある~」

律「梓が素手でさ~」

唯「バッチいよね~」

和「……」

和「……」トボトボ

律「餌もこんくらいの赤いさ~」

澪「虫の話は止めろ~っ」

和「……」バタン


62 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 14:50:08.07 ID:SJA7HPYEO
和「ただいま」

和母「あら?早いわね?」

和母「軽音部は?」

和「3人も風邪で休んじゃって」
和母「あら可哀想に、もうすぐ文化祭なのにね」

和「うん」

和「……」ガチャリ

和「(唯まで私を裏切って…)」

和「(大勢で私を虐めればスッキリするんでしょ…)」

和「(私の才能に嫉妬してるんだわ)」

和「(きっとそう)」

和「……」

和「作詞飽きたなあ…」ゴロン

和「暇だなあ…」


63 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 14:55:43.97 ID:SJA7HPYEO
和母「和、朝よ」

和「……」

和母「珍しい、寝坊するなんて」

和「…具合悪いの」

和「風邪引いちゃったみたい」

和母「え?本当?」

和「学校に連絡しなきゃ」

和母「お母さんがするからいいわよ」

和母「薬買ってきてあげるから、横になってなさい。ね?」

和「ありがとう…」ゴホンゴホン

バタン

和「……」

和「別に…」

和「高校行かなくても詩書けるし…」

和「……」


64 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 15:05:02.16 ID:SJA7HPYEO
――それから和ちゃんは二度と学校に行きませんでした。
高校中退、バイト経験すらせず。
気付けば10年の年月が経っていました。

和「……」ボーッ

「今日愛知県瀬戸市の路上で大型トラックと乗用車が衝突……」
「親子3人が死亡しました」

和「メシウマwwwwww」

和「(トリプルwwwww)」

和「(他人の不幸ほど面白い物はないわ……)」ニヤニヤ

和「興奮したらお腹空いちゃった」

和「台所、台所…」


65 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 15:10:59.40 ID:SJA7HPYEO
和「……」ソロリソロリ

和「ゴソゴソ」

和「鯖の缶詰めと、乾麺か」

和「(茹でるの面倒臭い)」

和「(バリボリ食おうっと)」

和「~♪」ソロリソロリ

和「……」ダラダラ

「先日起きた埼玉県連続殺傷事件ですが……」

和「おっ」

「意識不明の重体となっていた乳児が死亡し」

「犠牲者の数は15人となりました」

和「wwwwwwwwwwwwwwwww」

和「ガッツポーズwwwwガッツポーズしちゃったwww」


66 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 15:18:12.31 ID:SJA7HPYEO
和「……」ウトウト

 「ナンタラトリオのオールナイトニッポン~……」

和「……」ウトウト

「今週も始まりましたオールナイトニッポン」

和「……」ウトウト

「なんと今回ネタハガキの枚数が過去最高に……」

和「……」

?「和…ちゃん…」

和「?」

唯「和ちゃん」

和「……ん」


67 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 15:20:06.23 ID:SJA7HPYEO
和「あら唯?何か用事」

唯「えへへ~今週鍋パーティーやるんだよ~っ♪」

澪「軽音部の皆も来るからさ」

律「和も参加しないか!?」

紬「歓迎するわ~っ」

和「そうね…お邪魔しようかしら」

唯「やったーっ!!」

律「んじゃ会費2000円♪」

澪「会費なんてないだろ」ズビシ

律「あで」

和「ふふふ…」


68 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 15:25:17.55 ID:SJA7HPYEO
和「……」

「熊本県山田マウンテンからのおハガキです……」

 「人類が初めてマンモスを狩った瞬間、叫んだ言葉とは?」デデーン

和「夢か…」

和「(私の夢の中の皆は高校生のままだけど…)」

和「(実際はもう大人なんだろあな…)」

和「……」

和「(思い出すだけでイライラしてきた…)」

和「(唯の裏切りさえなければ…私は)」

和「あーもうっ!」バシン!



69 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 15:28:51.28 ID:SJA7HPYEO
和「……」イライラ

和「ポチ」

「YO! 最近悪い事件多いよね……」

和「(……)」

和「(落ち着くなあ…)」

和「(最近は思い出補正かかってる物しか楽しめないし)」

和「(鈴木健太は私の宝)」

和「……」ボーッ

和「二度寝でもしようっと」


70 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 15:36:54.47 ID:SJA7HPYEO
あさ!

和「ダラダラ」

和「!!」ビクッ

和「(誰か階段登ってる)」

和「(ちょ…毛布毛布)」

和父「和」

和「……」ガバッ

和父「父さんと母さん引っ越すから」

和「……」ドキドキ



71 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 15:38:29.31 ID:SJA7HPYEO
和父「この家はお前にやるから」

和父「家賃と生活費自分で払え」

和父「じゃあな」バタン

和「……!!」

和「ちょ…ちょっと待っ…」

和「(声が出ない)」

バタンッ

ブロロー……

和「(エンジン音!?)」

和「(……)」

和「(お…置いてかれた)」

和「(どうすんの…これから)」
和「(台所見なきゃ)」ドタバタ



72 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 15:44:40.02 ID:SJA7HPYEO
和「(何もない……)」

和「(捨てていったんだ…わざわざ)」

和「……」ブルブル

和「信じられない…屑親ッ」

和「よくも実の娘に…こんな仕打ちッ」

和「チクショーッッッ!!」ガンガンガン

和「クソッタレーッッッ!!」バキッバキッ

和「最ッ低!最低!屑!屑!」ドカッドカッ

和「あ゛ーっ!!!!!!!」ギシャアアアア



73 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 15:51:37.87 ID:SJA7HPYEO
和「私を舐めやがってッ…」

和「…実名報道されてやる」ブルブル

和「死ぬまで迷惑かけてやるッ」

和「包丁どこだっ!」バタバタ

和「(ウォークマンも)」バタバタ

和「殺してやる…ッ殺してやるッ」

和「うがああああッ」バターン


75 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 15:55:08.46 ID:SJA7HPYEO
げんかん!

和「(行ってやる…行ってやる)」ウロウロ

和「(9時になったら行ってやる)」ウロウロ

和「(それまで集中高めてやる)」フーッフーッ

和「(絶対…絶対行ってやる)」ウロウロ

和「(9時10分になったら絶対行ってやる)」ウロウロ

和「(殺してやる…)」ウロウロ

和「(9時10分になったら絶対殺してやる…)」ウロウロ


77 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 16:03:28.49 ID:SJA7HPYEO
和「(11時になったら行ってやる…)」ウロウロ

和「(絶対に行ってやる…)」グスン

和「(…どこで間違えたの…私…)」グスン

和「(真面目に高校通ってれば…)」グスン

警官「何してるんかなあ」

和「!!」

警官「近所から通報があったんだけど」

和「う…あ…」

警官「(うわあ…格好)」

警官「そのカバンは?」

和「その…あ…」パクパク

警官「見せて貰えます?」


78 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 16:07:06.67 ID:SJA7HPYEO
警官「うわ、包丁?」

和「ひっひっ…」

警官「これ何に使うの?」

和「……」

警官「ねえ」

和「……」

警官「……」

警官「署までご同行願えます?」

和「……」コクリ

バタン!
ウーウーウーウー!


79 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 16:14:44.60 ID:SJA7HPYEO
律「…本当にいいのか?後悔しないな?」

和「え?」

澪「そうだよ和…もう一度よく考え直した方が…」

和「……」

紬「和ちゃんにラッパーはあんまり似合わないような…」

律「そうだよ!生徒会長なんて簡単になれるもんじゃないぜ?」

唯「真面目に働いてこその和ちゃんだよ!」

和「……」

和「そうね、一度考え直してみるわ」

唯律紬澪「(ホッ)」

和「もう少し生徒会長…続けてみる」


80 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 16:21:56.19 ID:SJA7HPYEO
「本日未明、路上で刃物を持ち徘徊していた女が逮捕されました」

 「女は連続殺人を目論んでいららしく、警視庁は『犯罪を未然に防げた希有なケースであり…』」

 「『今後も市内の安全の為、努力していきたい』とコメントしています」

「次のニュースです……」

和「……」モグモグ

和「(美味しいわ、刑務所のご飯)」

和「(1日3食も頂けて種類が別々なんて)」

和「(まるで子供の時みたい)」

和「(……)」

和「(お母さん)」

和「(唯)」

和「(澪)」

和「(……)」モグモグ


81 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 16:25:34.61 ID:SJA7HPYEO
『現在厨2病を発症している患者は世界に約一億人と言われる。』

『だが今の医学に有効な対策法はなく、治療方法も確立されていない』

『患者達は自らの手で人生の幕を降ろすまで、もがき続けるのである』

『……』






はい終わり

82 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 16:36:26.88 ID:06QJy9FnO
>>81
結局和ちゃんはどん底状態のままなのか…

83 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/20(土) 16:36:59.58 ID:lh3xbXVc0



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2010/11/24 21:57 | CM(1) | けいおん! SS
    コメント一覧
  1. 774@いんばりあん [ 2010/11/24 22:27 ]
  2. 和の人生に多大な影響を与えたアーティスト、鈴木健太…
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