1 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 17:58:46 ID:/zdszpCM
↓元ネタ。手軽に遊べるフリーゲームなので是非プレイしてみよう。
http://games.kids.yahoo.co.jp/sports/013.html~荒川グラウンド~
シロえもん「みんな聞け。今度開かれる大会『かぶと虫杯』への出場が決まった」
シロえもん「ドラーズも出場するらしい。絶対にリベンジするぞ」
平井「この時を待っていたぜ! 新魔球WWWボールで優勝だ!」
小松川「あの魔球さえあれば怖いものなしだな!」
シロえもん「甘いっっ!!!」クワッ
小松川「」ビクッ
シロえもん「クロえもん……ヤツのことだ、何かしら対策は練ってくるだろう」
2 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:00:28 ID:/zdszpCM
シロえもん「だからオレ達も更にレベルアップする必要がある」
シロえもん「ヤツらの想定以上の力で捻じ伏せてやろうぜ」
平井「そういう事か。考えが甘かったぜ」
小松川「そうと決まれば早速練習だ!」
シロえもん「ああ……でも今まで通りの練習で足りるとは思わないほうが良い」
平井「特訓か。具体的にどんな事をするんだ?」
小松川「ドラーズは無人島での合宿で強くなったらしいよ」
平井「合宿か。確かにいつもと違う環境での練習は効果的かもな」
小松川「オレたちも無人島へ行けばいいんじゃないかな?」
平井「無人島か。あのダメロボット共に出来たんだ、オレ達に出来ない訳がねえ!」
シロえもん「却下だ。ダメロボットの真似なんてしてたまるか」
小松川(相変わらず変なところでプライドが高いな……)
平井「却下か。じゃあ他に何か案があるのか?」
シロえもん「むう……」
3 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:01:26 ID:/zdszpCM
ポコえもん「その話、聞かせてもらいましたよ」ポン
小松川「うわっ!? 何だいきなり!?」
シロえもん「こいつはポコえもんだ。 いったい何の用だ?」
ポコえもん「ボクの知り合いに、凄い野球集団がいるんです。クマ繋がりで」ポン
平井(どう見てもタヌキだろ……)
ポコえもん「そのかた達と一緒に特訓をされてはどうですか?」
シロえもん「面白い話だが、やけに協力的だな」
シロえもん「お前はクロえもんの味方だと思っていたが」
ポコえもん「ボクは野球を愛する者の味方です」
シロえもん「そうかそうか」
4 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:02:24 ID:/zdszpCM
ポコえもん「で、どうします?」
ポコえもん「きっと皆さんのレベルアップに繋がると思いますよ」
小松川「なあシロ、こいつ信用して大丈夫なのか?」
シロえもん「大丈夫だ。インチキ臭いヤツだが意外と嘘は吐かない……はずだ、多分。うん」
シロえもん「よし、乗った。その野球集団の所へ連れて行ってくれ」
ポコえもん「30万」
シロえもん「えっ」
5 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:03:15 ID:/zdszpCM
ポコえもん「紹介料です。希望者はあなた方3人ですか?」
ポコえもん「でしたら合計90万円ですね」
平井「カネ取んのかよ!」
小松川「そんな大金払えないよ!」
ポコえもん「それだけの覚悟が無ければ紹介する訳にはいかない、という事です」
ポコえもん「それに平井さんと小松川さんはともかく、シロさん」
シロえもん「ぎく」
6 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:04:45 ID:/zdszpCM
ポコえもん「あなたはプロ野球の東京ヤンキースから裏がn」
シロえもん「プライベートでの個人的なお小遣いだ!!!」
ポコえもん「……とにかく30万円くらい払えるのでは?」
シロえもん(このタヌキ野郎……大会で当たったら魔球ホワイトビーンボールの餌食だ)
ポコえもん「ちなみにボクはかぶと虫杯に出場しません」ポン
シロえもん(タヌキ……)
平井「よく分かんねえけど、シロ、お前金持ちだったのか?」
シロえもん「そ、それなりにな」
7 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:06:24 ID:/zdszpCM
シロえもん「でも90万は流石に無理だ。オレ1人で行かせてくれないか」
小松川「うん」
平井「うん」
シロえもん「ほら、30万円だ」ドサッ
ポコえもん「すみませんね、本当にすみません」
ポコえもん「故郷を守るには多額のドネートが必要なんです」
シロえもん「そうかそうか。さっさと案内しろ」
________
______
____
8 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:07:44 ID:/zdszpCM
ポコえもん「着きましたよ」ザッ
シロえもん「こんな森で野球をするのか?」ザッ
ポコえもん「ではボクはこの辺で失礼します」ドロン
シロえもん「お、おい! ……本当にいなくなりやがった」
シロえもん「……」ポツーン
「おーい!」
シロえもん「ん? 誰かいるのか?」
9 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:09:16 ID:/zdszpCM
ロビン「やあ、待っていたよ。君がシロえもんだよね?」
シロえもん「ああ……それでお前は誰だ?」
ロビン「僕はクリストファーロビン」
ロビン「ポコえもんから頼まれて、森での君の生活をサポートすることになったんだ」
シロえもん「なるほど、ポコの知り合いか。よろしく」
ロビン「よろしくね」
10 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:10:06 ID:/zdszpCM
ロビン「とりあえず僕について来てもらえるかな? 話はそれからだ」スタスタ
シロえもん「ああ」テクテク
・
・
・
ロビン「着いたよ。お疲れ様」ザッ
シロえもん「ここは?」
ロビン「ここは100エーカーの森球場。今日から君が修行する場所だよ」
シロえもん(雑な球場だな……マウンドなんてただの切り株じゃないか)
シロえもん「……ん?」
プー「?」チョコン
11 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:11:10 ID:/zdszpCM
シロえもん(これは……クマ?のぬいぐるみか?)
プー「やあロビン。その猫型ロボットは誰だい?」
シロえもん「ぬいぐるみが喋った!?」
ロビン「ぬいぐるみじゃないよ。僕の親友、くまのプーさんだよ」
プー「僕はプー。きみは?」
シロえもん「あ、ああ……オレはシロえもんだ、よろしく」
プー「よろしくね、シロ」
12 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:12:11 ID:/zdszpCM
ロビン「プーは凄いよ。この森で一番のスラッガーさ」
シロえもん「えっ」
プー「シロはピッチャーかい? それともバッターかい?」
シロえもん「あ、ああ……ピッチャーだ」
プー「なら丁度いいや。さっそく僕と勝負しようよ」
ロビン「いい提案だね。僕としてもシロえもんの実力を把握しておきたいからね」
シロえもん(こんな小熊を相手に……舐めてやがるのか)
13 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:13:23 ID:/zdszpCM
シロえもん「まあいい。ルールはどうするんだ?」
プー「50球勝負だよ」
シロえもん「変わったルールだな。何球抑えればオレの勝ちになるんだ?」
プー「11球以上抑えればシロの勝ちさ」
シロえもん(たったの11球でいいのか?)
シロえもん(明らかに打者側が不利だぞ)
14 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:14:30 ID:/zdszpCM
プー「逆に40球以上『ホームラン』になったら僕の勝ちだよ」
シロえもん「なんだって!?!?」
ロビン「えっ……どうかしたの?」
シロえもん「おかしいだろ! ホームラン以外は全部ピッチャー側の得点になるのかよ!?」
プー「だってホームラン以外の打球に価値なんて無いでしょ?」
ロビン「僕らのシマじゃヒットはノーカンだから」
シロえもん(こいつら……舐めやがって)
15 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:15:54 ID:/zdszpCM
プー「どうするんだい?」
シロえもん「……いいぜ。受けて立つ」
シロえもん「ただしノルマが何球だろうが……」
シロえもん「一球たりとも打たせる気はないからな!」
プー「大した自信だね。君とは良いライバルになれそうだよ」
シロえもん「今からウォーミングアップをするから待っていろ」タッタッタッ
・
・
・
16 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:19:29 ID:/zdszpCM
17 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:45:02 ID:GwHX4bYk
なんかすごい組み合わせだな。期待
18 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/26(金) 18:56:30 ID:G7rYVQk2
クロ→Wボール打つのを手伝う
シロ→30万でプーを紹介
ポコえもん…
20 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 21:58:01 ID:XSf94wbA
シロえもん「待たせたな」ザッ
プー「それじゃあ勝負といこうか」スッ
ティガー「お! あいつは新しい友達か?」
ルー「友達か?」
ロビン「うん! シロえもんっていうんだ」
オウル「ホホーウ。この森にロボットが来るとは珍しいのう」
シロえもん(まずはストレートで様子見、と行きたいところだが)
シロえもん(一球も打たせないと決めたんだ。最初からWボールだ!)
シロえもん「いくぜ!」ビシュ
シュン シュン シュン シュン
プー「……」グッ
21 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 21:58:53 ID:XSf94wbA
パガッ
シロえもん「なにっ!?」
ギューーーン
イーヨー「わあ……流石プー。いきなりホームランですね」
ルー「今の球、カンガルーボールと同じだ!」
ピグレット「飛距離は160メートルくらいかなあ……」
プー「うーん……打ち損じちゃったよ」
シロえもん(あの飛距離で打ち損じだって!? 何言ってやがる!?)
22 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:00:07 ID:XSf94wbA
シロえもん(こいつ、只者じゃない……出し惜しみしている場合じゃない!)ピョーン
シロえもん「WWWボールだ!」ビシュ
ギュルルルルルルルル
ロビン「すごい!さっきよりも大きな変化球だ!」
ロビン「でも……プーに縦変化は通用しないよ」
パガッ
ギューーーーーン
ティガー「やっぱりプーは凄いな!」ピョンピョン
ルー「今のは200メートル以上飛んだね!」ピョンピョン
シロえもん「」
23 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:00:56 ID:XSf94wbA
プー「どうしたのシロ? もう終わりかい? だらしないなぁ」
シロえもん「」ビシュ
パガッ
ギューーーーーン
・
・
・
24 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:01:57 ID:XSf94wbA
ロビン「スコアはプーが46点、シロえもんが4点か……」
ロビン「まあ大体予想通りの結果だね」
シロえもん「」
ロビン「まずはティガー達と練習して、ここの環境に慣れれば良いんじゃないかな」
ティガー「よろしくな、シロ!」ピョンピョン
シロえもん「」
・
・
・
25 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:02:58 ID:XSf94wbA
ピグレット「あの……ちょっとは落ち着いた?」
シロえもん「もう大丈夫だ、迷惑をかけたな」フーッ
ティガー「気にするなよ!……ところで、さっきのピッチングだが」
ゴーファー「なんつうか、淡泊だったな」
シロえもん「悔しいけどその通りだ」
シロえもん「オレは周りよりちょっと野球が上手いからって慢心していたんだ」
シロえもん「試合中でさえ、壁にでも投げ込むような感覚でマウンドに立っていた……それが淡泊さの原因かもしれない」
26 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:04:04 ID:XSf94wbA
オウル「ホホーウ、そういう事ならラビットから指導を受けると良いかもしれんの」
ラビット「ふーむ……確かに『ラビットボール』を覚えれば投球に駆け引きが生まれるな」
シロえもん「いったいどんな球なんだ?」
ルー「シロも打席に立って見てみるといいよ!」
シロえもん「ただ見るだけじゃ面白くないな。10球勝負だ!」
ティガー「シロはバッティングが得意なのか?」
シロえもん「そ、それなりに……プーと比べると霞むけどな……」
・
・
・
27 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:05:41 ID:XSf94wbA
ラビット「さあ準備ができたぞ」ザッ
シロえもん「来い」ブンブン
ラビット「ふっ!」シュッ
フワー......
シロえもん(お、遅いな……超スローボー)
ゴォォォオオ
シロえもん「る!?」ブン
ゴーファー「ストライーク!」ズバァン
シロえもん「何が起こった……スローボールかと思ったらいきなり加速しやがった」ゴクリ
ラビット「どんどん行くぞ!」
・
・
・
28 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:07:07 ID:XSf94wbA
シロえもん「なんだかんだ2本はホームランを打てたぜ」
ラビット「この球ばかり投げても打たれやすいのがネックだな」
シロえもん「とはいえ、この球で駆け引きを鍛えれば淡泊さが解消されるかもしれない」
シロえもん「頼む、オレにラビットボールを教えてくれ!」
ラビット「こんな球で良ければな」
ラビット「まず握りはこうで……」
シロえもん「ふむふむ」
ラビット「体を起こして、背筋を伸ばして……」
シロえもん「なるほど」
________
______
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29 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:07:57 ID:XSf94wbA
~2週間後~
シロえもん「……という訳で50球勝負だ、プー!!」
プー「うん。わかったよ」
ロビン「久しぶりの勝負だね。特訓の成果が見られると良いなぁ」
シロえもん「オレの肩はもう温まってるぜ。早く打席に立ちな」ザッ
プー「……」スッ
30 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:09:40 ID:XSf94wbA
シロえもん「はぁっ!」ビシュ
グンッ
ロビン「あれは初日にプーが苦戦(フェンス直撃)したカーブだ!」
ロビン「……でも」
パガッ
ギューーーーン
シロえもん「くっ……!」
プー「あの時は初めて見るカーブにびっくりしたけど、今はもう平気だよ?」
シロえもん(やっぱりダメか、なら次はこの球だ!)グッ
31 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:11:18 ID:XSf94wbA
シロえもん「はぁっ!」シュッ
フワー......
ロビン「へえ……ラビットボールを覚えてきたんだね」
ゴォォォオオ
パガッ
シロえもん「うっ……」
ギューーーーーン
シロえもん(ラビットボールでもだめか……)
シロえもん(でも慌てるな、まだ48球も残っているんだ)
シロえもん(勝負はこれからだ!)キッ
32 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:12:18 ID:XSf94wbA
シロえもん(もう1球、ラビットボールだ!)シュッ
フワー......
ゴォォォオオ
プー(同じ球……もしかしてもう手詰まりなのかな?)
パガッ
ギューーーーーン
ロビン「……」
ロビン(確かに、ラビットボールを習得したのは凄いよ)
ロビン(でも今はこれで精一杯みたいだね)ウーン
ロビン(やっぱり、この短期間でプーに勝つなんて無理があったんだ)
33 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:14:26 ID:XSf94wbA
シロえもん(……とでも思っているはずだ)
シロえもん(ここで、とっておきの魔球の出番だ!!)
シロえもん「はぁっ!」ヒュン
フッ
ロビン「消えた!?」
プー「わあ、ティガーボールだね」
カッ
シューーン
プー「……ライト前に落ちたね」
シロえもん「どうだ! 見たか!」ガッツポ
シロえもん「4球目にして1点を奪ってやったぜ!」(打ち取ったとは言っていない)
34 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:15:54 ID:XSf94wbA
ロビン「まさかティガーボールまで習得していたなんてね」
ロビン「君なら、もしかしたらプーにも勝てるかもしれない……」
シロえもん(けど今のは初見殺しも同然だ。きっと二度目は通用しない)
シロえもん(勝つためには何とかしてプーの裏をかく必要がある)
シロえもん「この駆け引きの楽しさ……すっかり忘れていたぜ」
プー「次は打つよ」スッ
シロえもん「行くぜ、プー!」ビシュ
________
______
____
35 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:21:14 ID:XSf94wbA
ピグレット「あ! シロが帰ってきたよ」
シロえもん「……」ズーン
ティガー(あっ、これ負けたな)
ラビット「一応聞いておくが、結果はどうだった?」
シロえもん「スコアはプーが44点、オレが6点だ……」
シロえもん「……新しい魔球を2つも覚えたのに、初日と殆ど変わらないだなんて」ズーン
オウル「ティガーボール、ラビットボール、カンガルーボール、オウルボール」
オウル「それらを全部投げられるロビンでも、プーには勝てないからのう」
ティガー「悔しいけど、俺様たちが力を合わせてもプーには勝てないって事だ」
36 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:22:28 ID:XSf94wbA
シロえもん「力を合わせても敵わない、か……」
シロえもん(オレが今まで1人で倒してきたチームの奴らも、こんな気持ちだったんだろうな)
シロえもん(でも……ドラーズは力を合わせてホワイターズに勝ったんだ)
シロえもん(皆で戦えば、無理なんてことはないはずだ)
37 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 22:25:07 ID:XSf94wbA
39 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 23:05:55 ID:XSf94wbA
シロえもん(消える魔球、ティガーボール)
シロえもん(加速する魔球、ラビットボール)
シロえもん(縦にジグザグの魔球、カンガルーボール)
シロえもん(横にジグザグの魔球、オウルボール)
シロえもん(限界を超えた変化をする魔球、WWWボール)
シロえもん「皆で戦えば……はっ!」ピコーン
ルー「どうしたの?」
シロえもん「この手があった! ゴーファー、ちょっと付き合ってくれ!」ガシッ
ゴーファー「おいィ!? なんだよ急に!?」グイッ
シロえもん「特訓だ!」ダダダダ
________
______
____
40 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 23:06:51 ID:XSf94wbA
その後、シロえもんは寝る間も惜しんで特訓に明け暮れた。
シロえもん「くっ……」ビシュ
ズバァン
シロえもん「はぁっ……はぁっ……」
ロビン「シロえもん、少しは休んだら?」
シロえもん「だめだ……」
シロえもん「なんとしてでも……この新魔球を完成させなきゃいけないんだ……」ギラリ
41 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 23:07:51 ID:XSf94wbA
ロビン(凄い気迫だ……)
ロビン「そんなに無理してまで、急いでプーに勝ちたいの?」
シロえもん「それもある……けど……」
シロえもん「他に……絶対に、負けたくないヤツがいるんだ……」
ロビン「……分かったよ。君の覚悟は伝わった」
ロビン「ちょっと待っててね」タタタタ
・
・
・
42 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 23:08:58 ID:XSf94wbA
ロビン「これを使うといいよ」スッ
シロえもん「なんだこれは? シロップ?」
ロビン「これはね、この森に伝わる秘薬『8Mi-2』だよ」
ロビン「本当なら森の住人にしか使う事を許されないけど……」
ロビン「シロえもんは特別さ。きっと皆も分かってくれる」
43 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 23:10:38 ID:XSf94wbA
ロビン「さあ、舐めてごらん」
シロえもん「……」ペロッ
シロえもん「……」
シロえもん「!!!」
シロえもん「す、すごい……体の内側から力が湧いてくるぞ!」ホカホカ
シロえもん「それにこの高揚感……アーイイ……遥かに良いです……」ウットリ
ロビン「効果てきめんだね!」
シロえもん「よっしゃぁぁあああ!! オレはやるぞぉぉおおおお!!!」
________
______
____
44 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 23:12:35 ID:XSf94wbA
45 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 02:50:19 ID:smFjTavY
執拗にプリーグを開幕させようとしてて草
てかここのプニキはロビカス粉砕してんのか……
46 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 23:46:31 ID:jU17c5ag
~大会前日~
シロえもん「みんな、今日でオレは荒川に帰らないといけない」
オウル「寂しくなるのう」
シロえもん「だから、プー」
シロえもん「最後にオレと勝負してくれ」
プー「待っていたよ。君はずいぶん頑張っていたみたいだからね」
シロえもん「ああ……特訓の成果を見せてやる!」
・
・
・
47 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 23:47:16 ID:jU17c5ag
シロえもん「ルールはいつも通り、50球勝負だ」ザッ
シロえもん「準備はいいか?」
プー「いつでもどうぞ」スッ
シロえもん「……いくぜ!」キッ
ピョーン
プー(跳んだ……WWWボールかな?)
48 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 23:49:08 ID:jU17c5ag
シロえもん「はぁっ!」ビシュ
フワー......
プー(いや……この球速はラビットボールかな?)
フッ
プー「わあ、消えた」
プー(これはティガーボール?)
ズバァン
ゴーファー「ストライーク!!」
シロえもん「どうだ! これがオレの新魔球だぜ!」グッ
プー「びっくりしたよ……ラビットボールとティガーボールの合わせ技かな?」
49 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 23:49:58 ID:jU17c5ag
シロえもん「それだけじゃないぜ」
シロえもん「この魔球はなあ」
シロえもん「消えて」
シロえもん「加速して」
シロえもん「斜めにジグザグに」
シロえもん「大きく変化する魔球だ!!」ドーン
シロえもん「名付けて『ハニーボール』!」
ティガー「皆の力をハチミツのように混ぜ合わせた魔球ってことか!」
ラビット「とんでもない魔球だ……シロえもん、なんてヤツだ!」
50 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 23:50:49 ID:jU17c5ag
シロえもん「どんどん行くぜ!」ビシュ
プー「わあ」ブン
ゴーファー「ストライーク!」ズバァン
シロえもん「オレは負けない!」ビシュ
プー「う~ん」カッ
ゴーファー「ファール!」
________
______
____
51 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 23:52:31 ID:jU17c5ag
ロビン「スコアはプーが19点、シロえもんが31点だね」
シロえもん「よし! 初めて勝った!」ガッツポ
プー「完敗だよ。これが皆の力かあ……」
プー「今まで気付かなかったよ、皆で力を合わせることの大切さに」
プー「なにしろ、この森に本職のバッターは僕しかいないからね」
プー「周りはみんな対戦相手だったからね」
ロビン「そっか……ごめんよ、プー」
ロビン「君はずっと、孤独に戦い続けてきたんだね……」
52 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 23:53:31 ID:jU17c5ag
シロえもん「ちょっと前まではオレも独りで野球をしていた」
シロえもん「そんなオレでも変われたんだ。きっとプーも上手くいくさ」
プー「シロ……ありがとう」
ロビン「今日からは僕たちも頑張ってバッティングを練習するよ」
ロビン「プーと一緒にね!」
ラビット「シロ、次に会った時はわしがバッターとして勝負しよう」
シロえもん「ああ!」
シロえもん「……さてと」
ピグレット「シロ、やっぱり帰っちゃうの?」
53 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 23:55:05 ID:jU17c5ag
シロえもん「オレもな、一緒に頑張りたいチームメイトがいるんだ」
ティガー「また来いよ、シロ!」
ピグレット「あの……チームメイトによろしくね」
シロえもん「……」スタスタ
シロえもん「……」チラ
シロえもん「……!」ガッツポ
プー「……!」ガッツポ
プー「シロ、忘れないで」
プー「僕はここにいるよ」
プー「僕たちはずーっと、ここにいるよ――」
~ WINNIE THE POOH ~
________
______
____
54 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 23:56:22 ID:jU17c5ag
~江戸川グラウンド~
シロえもん「よお」
クロえもん「し、シロ? いったい何の用だ?」
シロえもん「クロ! 俺と勝負しろ!」
クロえもん「なんだよ、大会まで待てないのか?」
シロえもん「ああ、はやく特訓の成果を見せたくてウズウズしているんだ」ギラリ
シロえもん「お前も野球バカなら分かるだろ? この気持ちが」
クロえもん「ははっ。やっぱりお前も、どうしようもないダメロボットみたいだな」
クロえもん「いいぜ、受けて立つ!」
シロえもん「そう来なくちゃな」
55 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 23:58:27 ID:jU17c5ag
クロえもん「で、ルールはどうするんだ? 1打席勝負か?」
シロえもん「いや、50球勝負だ」
クロえもん「何だっていいぜ!」
クロえもん「だけど、どのくらいヒットを打てばオレの勝ちになるんだ? 3割くらいか?」
シロえもん「はぁ……」
シロえもん「いちいち説明しなきゃ分からないのか? ダメロボットめ」フーッ
シロえもん「まあいい、教えてやる。50球のうち……」
シロえもん「40球以上ホームランでお前の勝ちだ!」
クロえもん「ファッ!?」
おしまい
56 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 23:59:51 ID:jU17c5ag
57 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/29(月) 00:08:12 ID:7omMsBy2
乙
一体プーさんからどれだけの広告料をもらったんだ
58 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/29(月) 00:53:30 ID:dh6sRZDk
ハランデイイ(白目)
59 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/29(月) 00:56:38 ID:p9l1mZB6
乙
最後クッソワロタ
60 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/29(月) 01:42:32 ID:H/dWpF9E
落ちに大草原
61 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/29(月) 01:45:14 ID:yizeJA6k
ドラベースってファール連発してからヒット打つシーンが結構あるけど
あれどう考えてもバッターの完全敗北だから(プ並感)
転載元
シロえもん「くまのプーさんのホームランダービー!」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1419584326/ -1000 :
以下、名無しにかわりまして管理人こばりあんとがお送りします :2222/02/22(金) 00:00:00.00 ID:COVARIANT
cotta
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というか毎年やってるじゃねーか
やめろ