2 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:26:41 ID:AKcLaTww
放課後、部室にて
千反田「お、折木さん…」
折木「…」
千反田「あ、あのですね…えっと…」
折木「…」
千反田「その…なんと言いますか…」
折木「…」
千反田「…折木さん?」
折木「…」
千反田「聞こえてないのですか?もしもし」
折木「なんだ千反田」
千反田「やっぱり聞こえてたんですね。聞こえてたなら返事をしてください」
折木「…はあ」
3 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:31:02 ID:AKcLaTww
折木「それでなんだ。言いたいことでもあるのか」
千反田「ひぅ…えっと…はい」
折木「…言ってみろよ」
千反田「で、ですから…」
折木「…」
千反田「む…む」
折木「む?」
千反田「やっぱり無理です!すいません、摩耶花さんと福部さんに今日は帰りますとお伝えください!」
折木「理由は?」
千反田「折木さんが1番わかっているでしょう!ではさようなら!」
バタン!
折木「…」
4 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:33:15 ID:AKcLaTww
千反田(やっぱり言えません…恥ずかし過ぎて)
千反田(気持ちはちゃんとあるのに…)
千反田(でも折木さんも酷いです!私の気持ち分かっててあのような態度をとっているわけですから!)
千反田(…)
千反田「…帰りましょうか…」
5 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:36:51 ID:AKcLaTww
部室にて
福部「あれ、千反田さんは?」
折木「帰った」
福部「…また?」
折木「まただ」
福部「うーん、今回もダメだったか…」
折木「…」
福部「ホータローはどう思ってるの?この現状」
折木「別に何とも」
福部「打開したいとかは?」
折木「ない…ことはないが…」
福部「打開したいんだね…というかホータローからは言わないの?」
折木「あいつが自分から言うって言ったんだ」
福部「あり、そうだったんだ。だからいつも待ちの姿勢なんだね」
折木「そういうことだ」
6 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:41:37 ID:AKcLaTww
次の日
伊原「…で、今日は?」
千反田「今日こそは!」
伊原「…このやり取り何日続いてるんだろ…」
千反田「すいません…羞恥心が勝って…何も言えないんです…」
伊原「じゃあ今日は折木の目を見ながら言ってみ?あいつの対応変わるかもよ?」
千反田「目を見ながら?」
伊原「そう。てか思ったんだけど、折木に言わせるって手はないの?」
千反田「いえ…私が自分から言うと自ら言ってしまったので…後戻りできません」
伊原「またややこしいことを…そろそろ折木来るかもしれないしわたしはまた図書室にいるよ」
千反田「はい…いつもすいません…」
伊原「ちーちゃんが言えれば私はそれでいいの。頑張ってね」
千反田「はい」
7 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:43:11 ID:AKcLaTww
千反田「…」
千反田(あれから20分少し経ちましたが、折木さんが来ないです)
千反田(なにかあったんでしょうか…)
千反田(…探しに行きましょうか…)
千反田(あ、でもそれで入れ違いになったりしたら…
8 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:45:09 ID:AKcLaTww
千反田(あ、でもそれで入れ違いになったりしたら…)
千反田(…)
千反田(ここで待ってた方がいいですよね。来るまで何分でも待ちましょう)
千反田(…)
ーーーーーーーーーーーーーーー
9 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:47:08 ID:AKcLaTww
折木「…ん?」
折木(千反田…寝てるのか)
折木(…別に起こさなくてもいいか)
折木(本でも読んで起きるのを待とう…)
千反田「…ぅん…」
折木(…起きたか?)
千反田「…おれき…しゃん…」
折木(…寝言か?)
10 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:50:51 ID:AKcLaTww
千反田「なんで…でしょうか…」
折木「…」
千反田「なんで…すきって…いえないんで…しょうか」
折木「…む」
千反田「たったそれだけのことなのに…」
千反田「なんでこんな…恥ずかしい気持ちになるんでしょう…折木さん…」
折木「…寝言じゃないのか。単に寝ぼけてるだけか」
千反田「今までこんな気持ち…なったことないのに…」
折木「…」
千反田「なんででしょう…私気になります…なんですきってことばが折木さんに言えないのか…」
折木「…」
11 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:54:02 ID:AKcLaTww
折木「…なんでだと思う?」
千反田「…恥ずかしい…のと…あと…」
千反田「…折木さんが受け入れてくれなかったらどうしようって気持ちが…」
折木「…いや、大丈夫だ。受け止める。だから言ってくれて構わない」
千反田「…本当ですか…?」
折木「ああ、本当だ」
折木(…目が覚めてきたのかどんどん瞼が開いているな…)
千反田「信じて…いいんですか?」
折木「信じろ」
千反田「…折木さん!」
12 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:56:29 ID:AKcLaTww
千反田「私…折木さんのこと好きです!お付き合いをしていただけないでしょうか…!」
折木「…言えるじゃないか、千反田」
千反田「へ…へ!?」
千反田「あ、わ、私…何を口走っていましたか!?」
折木「今お前に好きだと言われた」
千反田「」
折木「そして俺はその答えを受け入れるつもりだ」
千反田「」
千反田「…え?」
13 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 22:58:39 ID:AKcLaTww
折木「だからお前からの告白を受け入れるつもりだと言ったんだ」
千反田「ほ、本当ですか…?」
折木「冗談は無駄なエネルギーを消費するから嫌いだ」
千反田「…!折木…さん!」
折木「お、おい千反田…なぜ泣く…」
千反田「よ、よかっ…た…」
折木「…」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
14 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 23:00:52 ID:AKcLaTww
折木「…で、なぜ俺の隣に座るんだ。前の席が空いてるだろう」
千反田「恋人となったんですし隣でいいじゃないですか」
折木「…好きと言えない程恥ずかしがり屋だったんじゃないのか」
千反田「今はもう恥ずかしいのも無いです」
折木「…ならもっと早く言えたんじゃないか」
千反田「うぅ…」
折木「…まあいいが」
15 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 23:03:53 ID:AKcLaTww
千反田「あ、そうです。私折木さんに好きと言ってもらってません。私があんなに勇気を振り絞って言ったのに、折木さんからは好きと言われてないですよ」
折木「あれは勇気を振り絞ったと言うのか?寝ぼけて出た言葉じゃなかったのか?」
千反田「それでも言ってください!」
折木「…」
折木「千反田、好きだ」
千反田「…く、くすぐったいです///」
折木「…俺は普通に言えるぞ」
千反田「…」
16 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 23:06:01 ID:AKcLaTww
折木「…千反田は?」
千反田「え?」
折木「…」
千反田「…催促してるんですか?でも私ももう普通に言えますよ。恥ずかしさを乗り切ったんですから」
折木「ほう」
千反田(そういえば摩耶花さんが目を合わせろって…) じっ
折木「…なぜそんなに見つめる」
千反田「…」
千反田「…折木さん。私、折木さんのこと…」
千反田「…」
折木「…千反田?」
17 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 23:07:46 ID:AKcLaTww
千反田「…///」
折木「…」
千反田「お、折木さん…私」
千反田「やっぱり…は、恥ずかしくて…」
千反田「折木さんに好きって言えません…」
18 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 23:08:24 ID:AKcLaTww
終わり。
原作読んで書きたくなった。
早く続きでないだろうか。
19 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/23(水) 23:11:43 ID:Q19rah7Q
乙!
20 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/24(木) 02:36:02 ID:1GuLewdI
グッジョブやで!
21 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2014/07/24(木) 11:18:44 ID:okUoCcPA
乙乙
えるたそ~
転載元
千反田「折木さんに好きって言えません…」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1406121821/ タスクオーナ
KADOKAWA/角川書店 (2014-07-25)
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