1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 01:24:09.71 ID:AYqvUO4E0
憂「そうかな?」
唯「うん。前はこれくらいだった」
憂「えー。その長さだったのはずっと前だよ」
唯「そうだっけ?」
憂「まぁ久しぶりに会ったからね」
唯「そうだね」
憂「ただいま。お姉ちゃん」
唯「お帰り」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 01:29:55.46 ID:AYqvUO4E0
唯「憂が戻ってくるの久しぶりだね」
憂「最近忙しかったから」
唯「東京の人は忙しそうだね」
憂「お姉ちゃんは暇?」
唯「何を言いますか。これでもバリバリのキャリアウーマンですよ」
憂「お姉ちゃんが?」
唯「えっへん」
憂「よかった。この前帰った時は仕事やめるって泣いてたから心配だったんだよ?」
唯「若かったなぁあの時の私…」
憂「やめて。この年でそれ言うと冗談に聞こえない」
唯「…そだね」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 01:34:04.46 ID:AYqvUO4E0
憂「でもお姉ちゃん外見変わらないよね」
唯「永遠の17歳です」
憂「それはさすがに…」
唯「…」
憂「お姉ちゃんは髪型変えないの?」
唯「私この髪型以外似合わないんだよねー」
憂「同じ顔の私に対する嫌味ですか」
唯「ああっ!違うよ!憂は何でも似合うよ!可愛いよ!」
憂「…」ジー
唯「本当だよ?」
憂「…えへへっ」ニコニコ
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 01:38:09.39 ID:lOhn1Ohw0
sien
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 01:38:23.21 ID:AYqvUO4E0
唯「それくらいの長さだと高校の時のムギちゃんみたい」
憂「そうだね。確かこのくらいの長さだったね」
唯「ムギちゃんはきれいなふわふわだったけどね」
憂「ちょいちょい嫌味挟むなぁ」
唯「この年になると世界が灰色に見えるのだよ」
憂「一気に老けたね」
唯「まぁ髪質に関しては私も人のこと言えないし」
憂「私、最近髪の毛のキューティクル無くなってきたんだよね」
唯「私も私も!」
憂「年かなぁ…」
唯「まだ20代なのに-!」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 01:42:40.34 ID:AYqvUO4E0
憂「明るい話題に変えましょう」
唯「そうしましょう」
憂「紬さんは元気?」
唯「最近全然会ってないよ。仕事が忙しいみたい」
憂「若手経営者として雑誌に取り上げられてたの見たよ」
唯「今考えるとすごい人とバンドしてたんだね…」
憂「お姉ちゃんの人生の中で一番の自慢だね」
唯「私の人生をなめるでない」ペチ
憂「あいた」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 01:50:49.66 ID:AYqvUO4E0
唯「そういえば全然軽音部の皆と会ってないな」
憂「そうなんだ。意外だよ」
唯「ほら、皆一人暮らし始めてちょっと遠くなっちゃったから」
憂「梓ちゃんは実家でしょ?」
唯「そうなの?」
憂「知らなかったの?」
唯「うん。高校卒業してからもたまにあってたけど、大学も別のところいっちゃったから段々疎遠になっちゃって」
憂「お姉ちゃんのことだからあずにゃんあずにゃんって毎日抱きしめに行ってるかと思った」
唯「それじゃストーカーじゃないかい」
憂「やめなよ?」
唯「してないって!」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 01:55:38.04 ID:AYqvUO4E0
憂「梓ちゃんと一ヶ月くらい前に会ったんだ。大人っぽくなってたよ」
唯「おおあずにゃんが大人に…見てみたい」
憂「今度お姉ちゃんもあってみたらどう?」
唯「えー…」
憂「嫌なの?」
唯「私のこと覚えてるかなぁ?」
憂「あははっ。そんなこと心配してたの?」
唯「だって…もう全然会ってないんだよ」
憂「大丈夫だよ。この前もお姉ちゃんの話してたし」
唯「いやん。二人で隠れて私の話ぃ?」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 01:59:52.36 ID:AYqvUO4E0
憂「梓ちゃんとどれくらい会ってないの?」
唯「いや、今のスルーされると精神的にクルものがあるよ」
憂「え?」
唯「もういいです。5年くらい前じゃないかな」
憂「そんなに?」
唯「うん。澪ちゃんの結婚式の時だったと思う」
憂「そっか。あれから5年も経つのかぁ」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:05:20.05 ID:AYqvUO4E0
唯「澪ちゃんとはこの前スーパーで会ったよ」
憂「へぇ」
唯「息子くん3歳なんだって~。可愛かったよ~」
憂「澪さんの子供ならきっと可愛いんだろうなぁ」
唯「また今度お茶しようねって約束したんだ」
憂「よかったね」
唯「また今度っていつなんだろう?」
憂「また今度だよ」
唯「大人ってこういうところが嫌だよね」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:05:55.25 ID:oMDpQrUZO
なん……だと…!?
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:08:42.58 ID:AYqvUO4E0
憂「お姉ちゃん今日どうしたの?いつもみたいにおバカ天然キャラじゃないじゃん」
唯「これこれ」ペチ
憂「あいた」
唯「子供に戻りたいなぁ」
憂「そうだね」
唯「何も考えずにベジータと悟空の戦い見ていたころに戻りたいよ」
憂「お姉ちゃんドラゴンボール好きだったもんね」
唯「今日曜日にやってるんだよ」
憂「知ってる知ってる」
唯「憂何で帰ってきたの?」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:09:01.00 ID:J47LCUFGO
澪の夫が俺で
澪の嫁がりっちゃん
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:09:32.73 ID:XCMb8ZqB0
俺のりっちゃんはどうなったんだ・・・
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:11:57.75 ID:AYqvUO4E0
憂「…分かってるんじゃない?」
唯「なんとなくね」
憂「もうお年頃だし」
唯「前紹介してもらった人?」
憂「うん」
唯「優しそうな人だよね」
憂「うん」
唯「そっかー」
憂「うん」
唯「憂も、離れて行っちゃうんだねー」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:13:33.28 ID:gXngjGKuO
初めまして、憂さんとは結婚を前提にお付き合いさせていただいています、俺と申します。
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:17:27.04 ID:AYqvUO4E0
憂「何言ってるの。私はずっとお姉ちゃんの妹だよ」
唯「うん」
憂「離れないよ?」
唯「でもさぁ『あなたの家族は誰ですか』って聞かれたら、旦那さんを紹介するでしょ?」
憂「そうだけど」
唯「変わってくんだよね、皆」
憂「お姉ちゃんも変わってるよ」
唯「今やバリバリのキャリアウーマンですから」
憂「はいはい」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:22:59.66 ID:AYqvUO4E0
唯「子供だった時は、今仲いい人がずっと仲いいままだと思ってたんだよ」
憂「そうだね」
唯「世界は狭かったなぁ」
憂「お姉ちゃん軽音部のことしか見てなかったからね」
唯「そんなことないですー。クラスの子とか和ちゃんのことも見てましたー」
憂「規模が小さい」
唯「でも、もう一度あのころに戻れるならって思うよ」
憂「お姉ちゃん楽しそうだったもんね」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:28:40.46 ID:AYqvUO4E0
唯「今は皆、軽音部より大事なものがあるんだよ」
憂「でも、皆さんもたまにはあの頃のことを思い出すんじゃない?」
唯「思い出すのと戻りたいって思うのでは訳が違うよ」
憂「お姉ちゃんはまた皆さんとバンドしたいの?」
唯「あの時みたいに毎日したいわけじゃないよ?でも、もう一度皆で音楽出来たなら楽しいだろうなって思う」
憂「皆さんに話してみたらどう?忙しいかもしれないけど、一日くらいなら出来るかもよ」
唯「それは無理」
憂「え?なんで?」
唯「りっちゃん今フリーターなの知ってる?」
憂「うん。梓ちゃんから聞いた」
唯「りっちゃんインディーズでバンド続けるためにフリーターなんだよね」
憂「それも聞いたよ」
唯「りっちゃんにとって、音楽を楽しむ仲間はもう私たちじゃないんだよ」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:35:13.39 ID:HYmd6s7t0
りっちゃん…
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:37:00.72 ID:AYqvUO4E0
憂「お姉ちゃん…」
唯「なーんて、ちょっと浸ってみたり?」
憂「ねぇ?大丈夫?」
唯「うん。仕事も出来るようになったしプライベートも充実してるし、高校の頃より正直楽しいよ」
憂「それならよかった」
唯「ただ、妹に先を越されて悔しいのは事実」
憂「すみません」
唯「私も結婚しようかな」
憂「彼氏いるの?」
唯「これから作ります。イケメンの彼氏」
憂「まぁがんばれ」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 02:43:47.51 ID:AYqvUO4E0
唯「お母さんたちにはもう言ったの?」
憂「今から言いに行くよ」
唯「そういうところは変わらないね」
憂「私にとって、一番はお姉ちゃんだから」
唯「シスコンめー」
憂「そう言うなら顔のにやにやを抑えなさい」
唯「嬉しいよ」
憂「うん」
唯「憂がそう言ってくれたことも、これから幸せになることも」
憂「ん」
唯「おめでとうね」
憂「ありがとうね」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 03:19:42.30 ID:AYqvUO4E0
唯「ほら、お母さんたちにも報告しないと」
憂「うん。あのね、お姉ちゃん」
唯「何?」
憂「私梓ちゃんに会ったって言ったけど、あれ4年ぶりだったんだ」
唯「そんなに会ってなかったんだ?」
憂「会ったっていっても5分の立ち話なんだけど」
唯「そうなんだ」
憂「でも、偶然会って嬉しかったし、話せてよかった」
唯「うん」
憂「離れちゃうわけじゃないよね。今は会えないだけで、ずっと傍に居るよね」
唯「…そうだね」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 03:22:59.55 ID:AYqvUO4E0
憂「そうやって大好きな人が増えてくのって、すごい幸せだよね」
唯「うん」
憂「私はお姉ちゃんのことずっと大好きだよ」
唯「ほらほら、早くしないとお母さんたち寝ちゃうよ」
憂「え?もう?」
唯「最近二人とも寝るの早くて。起きるのも早いし」
憂「老いだね」
唯「寂しいね」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 03:25:51.30 ID:AYqvUO4E0
憂「じゃぁ、行ってきます」
唯「いってらっしゃい」
唯「…」
唯「私も髪の毛伸ばそうかなぁ」
おわり
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 03:29:04.65 ID:zDM3xxEPO
乙
この歳になると、こういう話でしんみりしちゃう
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/10/26(火) 03:33:56.32 ID:tsavn8C8O
乙であります!
掛け合いが非常に上手
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りっちゃんはお前らにやる。幸せにしてやってくれ