関連:
女博士「……失敗した」 1108 :
なんかしらんが>>104ごめんなさい>< :2011/05/16(月) 21:49:54.90 ID:enj7z9I+0
【続きwwwwwwwwwwwwだよwwwwwwwwwwwwww(ss速報流れ遅くて安心だわーwwwwwwwwww)】
…
……
ロボ娘「あはは……アイツ、追ってこねぇじゃんwwwwwwwwww楽勝すぐるわwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ロボ娘「それに、博士が居りゃあ攻撃も止まるしwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwうっはwwwwwwwwwwwwwwチートすぐるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」タッタッタ…
女博士「……油断しちゃだめだよ、ロボちゃん」
女博士「きっとあの子は追いかけてくる。直々にね……」
ロボ娘「そんなんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww知るかwwwwwwwwwwww追いついたらぶっ潰してやんよwwwwwwwwwwwwwwwwww」
女博士「……ロボちゃんは、あの子の能力を軽視しすぎてるよ」ボソ…ッ
ロボ娘「んぇ? 軽視ぃ?」
ロボ娘「確かにアイツ強ぇぇけどwwwwwwwwwwwwww追いつけるわけねーしwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwwwwwww」
女博士「そんなの、わからないよ」
女博士「……だって、私の『お母さん』が作ったものだもん」
109 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (チベット自治区) :2011/05/16(月) 21:51:31.25 ID:P5LAjZDco
安心の草の繁茂率
110 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/16(月) 21:53:39.68 ID:BAZHshdWo
ついにきたか
111 :
パソ子がなくては生きていけない :2011/05/16(月) 22:02:05.71 ID:enj7z9I+0
…
……
女博士「はぁ……はぁ……」
ロボ娘「おい、顔色悪いぞ? 疲れたのか?」
女博士「う、うぅん……大丈夫。大丈夫だから……」ゼーゼー…
ロボ娘「息切れしてるじゃんか。ちょっと休むか?」
女博士「……ありがと、ロボちゃん」ヒゥ…ヒゥ…
ロボ娘「いいよ。アンタを助けに来ただけだからさ、私。ニートしたいだけだからwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
女博士「ふふ……っ。……やっぱり、ロボちゃんは優しいや」クスクス…
ロボ娘「お、おぅふ……(……やっぱ笑い顔かわいいいいいいいいいwwwwwwwwwwwwwwwwww画像保存!画像保存!wwwwwwwwwwwwwwwwww)」パシャパシャ…!
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/16(月) 22:14:52.34 ID:enj7z9I+0
女博士「そ、それじゃ……早く行こっか……」ハァ、ハァ
ロボ娘「ハハッwwwwwwwwwwwwそれ、空元気じゃんwwwwwwwwwwwwやめろwwwwwwwwwwwwww」
女博士「……え?」
ロボ娘「えっと、その……む、無理するなよ……ばかっ!」
女博士「だ、だけど……早くここを出なくちゃ……」
ロボ娘「……ほれ」
女博士「え……?」
ロボ娘「負ぶってあげるから。……もしかして、嫌?」
女博士「……ロボちゃん、だいすきっ!」ガバッ!
ロボ娘(無い胸が当たっとるがなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/16(月) 22:24:20.86 ID:enj7z9I+0
―
――
ショタロボ「……どうして」
ショタロボ「どうして、そんなポンコツを庇うんですか……ますたー……」
ショタロボ「--っ」
ショタロボ(……どうして僕は、今『ますたー』と言ったんだろう)
ショタロボ(あんな軟弱者……マスターとは程遠いのに……)
ショタロボ「……それに、」
ショタロボ「どうしてあのポンコツはマスターのような言動を……」
ショタロボ「……」
115 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/16(月) 22:32:26.18 ID:enj7z9I+0
ショタロボ(……もしかして)
ショタロボ「博士……貴方は、‘パンドラの箱,を開けて……」
ショタロボ「……その中にある、僅かな‘遺品,を元に作り出したのか?」
ショタロボ(――自分の『母親』が生前行っていた言動を……再現したとでも……?)
ショタロボ「ま、まさか……」…ゾクッ
ショタロボ(あれは、ただの遺品として入れたものだ。……たった独りで、そんなものを)
ショタロボ「だとしたら……」
ショタロボ「……ふふっ。僕の理論は間違ってはいなかったんだ」
ショタロボ(マスター……貴方の残した脳は、実は正常に働いていたのかも知れません……)
118 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/16(月) 23:06:27.96 ID:enj7z9I+0
女博士「ご、ごめんね……重くない……?」
ロボ娘「私の怪力舐めんなwwwwwwwwアンタに作られたくらいだしなwwwwwwwwwwめっちゃ最高の気分だわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
女博士「……ありがと」…ギュ
ロボ娘(む、胸が……成長しきってない胸が……背中にwwwwwwwwwwwwwwwwww背中にぃぃぃっひゃおおおおおおおい!)
ロボ娘(ロリっていいわぁ……ロリ顔貧乳熟女っていいわぁ……)ズックンジュッキュン!!
ロボ娘(だ、だけど……バッテリーがそろそろ本格的にやっべえwwwwwwwwwwwwwwww)
女博士「ロ、ロボちゃん……本当に大丈夫? なんだか苦しそうだよ……?」オドオド…
ロボ娘「だいじょーぶ! ノープロブレムwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwうぇwwwwwwwwwwwwwwww」
ロボ娘(バッテリギリギリのせいか、高まる興奮のせいか自分でもわかんねぇっぇぇえぇぇえwwwwwwwwwwww)ニマニマwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/16(月) 23:20:36.02 ID:enj7z9I+0
ロボ娘「あのさ、」
女博士「どうしたの?」
ロボ娘「私、アンタに作られて良かった」
女博士「……」
女博士「……ぐすっ」
ロボ娘「お、おいおい……また泣いてんの?」
女博士「ううん……」グリグリ…
女博士「……嬉しかっただけだから」
ロボ娘「……!」キュンキュン!
ロボ娘「…………加速」
女博士「え?」
ロボ娘「kskwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwするぞおおおおおおおおおおおおおwwwwwwwwwwwwwwwwww」ズダダダダダダッ!
女博士「ひゃ……ひゃあ!?」
121 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/16(月) 23:26:26.53 ID:enj7z9I+0
ロボ娘「振りwwwwwwwwwwwwwwww落とされるなよwwwwwwwwwwwwしっかり掴まれああああっはあああああああああん!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ダッ、ダッ、ダッ、ダッ!
女博士「……っ」ギューッ!
ロボ娘(か、芳しいwwwwwwwwwwwwwwww芳しいにほいがあああああああああwwwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwww)
ロボ娘(よし、だいぶ下りた! あのショタ小僧にゃ負けねぇよ!!)ダッ、ダッ、ズダダ……
ロボ娘「」……ふらっ
ロボ娘(……休んでる暇なんて、ないんだから)
122 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/16(月) 23:38:28.10 ID:enj7z9I+0
ロボ娘「」フラッ …スタスタ、フラフラ…フラッ
女博士「……っ」
女博士「ロボちゃんっ! 止まって!!」
ロボ娘「止まれるわけ……いかないだろ……」フラフラ…
ロボ娘「……ニートだって、たまには目覚めるんだよっ」…グラッ
女博士「バッテリが限界なんでしょ!? 無理しないで、やめてっ!!」
ロボ娘「だい……じょぶ……」クラクラ…
ロボ娘「アンタだけは……守る、から……」フラ…バタンッ
女博士「……ロボちゃんっ!!」
123 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/16(月) 23:48:39.18 ID:enj7z9I+0
ロボ娘「……ガガッ、ガガガガッ」シュゥン…
女博士「ロボちゃんっ! ロボちゃん!!」ユサユサ
ロボ娘「ヌ…ルポ……ガッ……」ジジ…ッ
女博士「わけわかんないよ、ロボちゃん!」
女博士「独りに……しないで……」ポロ…ッ
女博士「うぅ……ぐすっ、えぐ……ふぇぇぇぇ……」…ボロボロ
ロボ娘「……」
女博士(……ロボちゃん)グスグス…
女博士「……」…グシグシッ!
女博士「……大丈夫だよ。ただの、バッテリー切れだから」
126 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/17(火) 00:00:20.86 ID:UPs8l5zb0
女博士(バッテリー切れ……)
女博士(……そっか。破壊された他の機械から……)
女博士「だけど、この階には一人も……」
女博士(確か、この下の階には沢山の機械が……『死んでいる』……)……ゾクッ
女博士「行か、なきゃ……」
女博士「……ロボちゃんは、あんな高くまで来てくれたんだから」
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/17(火) 00:17:16.86 ID:UPs8l5zb0
女博士(……だけど、ロボちゃんをこの階に取り残したままだと)
女博士「私が居ないと、防御システムが作動する……っ」
ロボ娘「……」
女博士「……よ、よしっ!」
女博士「よいしょ……っ!」
女博士「よっこら……せっ!」
ロボ娘「……」
女博士「せっ、せっ……せぇっ!!」グイグイ!
女博士「だめだ……重い……」ゼーハーー…ゼーハー…
131 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/17(火) 00:21:13.17 ID:UPs8l5zb0
ロボ娘「……。……っ」…ピクッ
女博士「わっ!」
ロボ娘「……」
女博士「べ、別にロボちゃんが重いとか言ってるんじゃないよ!」ワタワタ…
女博士「ただ、ほぼ貴金属で構成されてるだけだから……」
ロボ娘「……っ、……っ」ピクピク…
女博士「だ、だから、その……確かに重いけど……その……」
女博士「それは私の設計ミスだよっ!!」
ロボ娘「……」
ロボ娘「……ひとりで、にげr……博、士……」
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/17(火) 00:29:00.96 ID:UPs8l5zb0
女博士「な、なに言ってるの……ロボちゃん……」…ゾクッ
ロボ娘「アンタ、なら、あたら、し、ぃ……アンドロイド……作れる、でs……。……」キュイィィン…。…。
女博士「ロボちゃんっ」ギューッ!
ロボ娘「……」…クタッ
女博士「新しく作れたとしても、そんなの貴方じゃないでしょう!?」
女博士「そんな事言わないでよっ!」
ロボ娘「……」
女博士「貴方は……貴方は……っ」グス…ッ
ロボ娘「……」
女博士「――……私にとって、初めて会えた家族なのっ!」…ポロッ
135 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/17(火) 00:44:36.37 ID:UPs8l5zb0
…
……
女博士「よいしょっ、よいしょ……っ」ゼーゼー…
ロボ娘「……」
女博士「も、もうちょっとで、次の階だから……そこで、他の子たちとバッテリー入れ替えるから……」ハァ、ハァ…
ロボ娘「……」
女博士(正直言って重たいけど……だけど、今は私が頑張らなくっちゃ……)ゼーハーゼーハーゼーハー…
女博士「も、もうちょっと……だか……。……あっ!」…ズルッ
ロボ娘「……」ガコンッ、ガコン……ガタガタガタ……。……ゴロンッ」
女博士「あ、あぁ……」
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/17(火) 00:47:58.29 ID:UPs8l5zb0
女博士「――……ロボちゃん!!」…ダッ!
ロボ娘「……」
女博士(そこまで酷い損傷もない……はず)…オソルオソル
女博士(だけど……だけど……っ)ジワ…ッ
女博士「ごめんね、ごめんね……せっかく助けに来てくれたのに……何にも出来なくて……ごめん……ううぅぅぅ……」…ボロボロ
ロボ娘「……」
139 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/17(火) 00:52:17.98 ID:UPs8l5zb0
女博士(……だけど、一つ下の階には着いた)
女博士(この‘塔,に殺されたヒトたちが……沢山……)…ゾワゾワ
機械 「――――……」
女博士「……」テクテク…
機械 「…………」
女博士「ごめんなさい……本当に、ごめんね……っ」
――……がこっ
140 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/17(火) 00:57:30.61 ID:UPs8l5zb0
…
……
ロボ娘「んぁ……」…パチッ
女博士「!!」
女博士「ロボちゃん!」ギュギュッ!
ロボ娘「んひゃぁ!?」
女博士「ロボちゃん、ロボちゃん……ロボちゃん……っ!」ギュー…ッ
ロボ娘(寝起きの楽園wwwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)クンカクンカ! スースー!
ロボ娘(……じゃ、なくてっ!)
ロボ娘「お、おま……ここって別の階じゃねーか!」
女博士「う、うん……そーだよ……?」
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/05/17(火) 01:03:38.00 ID:UPs8l5zb0
ロボ娘「私、残りのバッテリー全力投下して言っただろ!? 聞こえてなかったのか!? 『独りで逃げろ』って!」
女博士(聞いたよ、分かってるよ……だけど)
女博士「そんなこと、言わないで……っ」ウルウル
ロボ娘「おま……っ。……泣き落とすなよ、ちょっと陥落(ついでに歓楽)しそうだっつーの」プンスカ!
ロボ娘「大体、私はめっちゃ重かっただろ!? 私が意識失ってからどれだけ経ってんだよ!」
女博士「え、えっと……ごめん」
ロボ娘「呆れたロリ顔ヒンヌー白衣眼鏡だな、アンタ」ウンザリ…
女博士「……ひぅ」…ションボリ
142 :
ラスト近いけど、結構かかるのなwwwwっうぇwwwww :2011/05/17(火) 01:12:00.54 ID:UPs8l5zb0
女博士「ごめんね……ごめんね……だけど、ぐすっ、だけどぉ……」ボロボロ…
ロボ娘「あ……えーと……べ、別にアンタを責めたわけじゃないんだけど……」
ロボ娘(こんな時に泣くなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこんな時でも私はキュンキュンしちゃうダメロボなんだっつーの!)キュキュンッ
ロボ娘「……私担いでバッテリー替えてくれたのか」…ボソッ
女博士「ごめんね……」…グスッ
ロボ娘「……」
女博士「だけど、だけど……私は、ロボちゃんが居なくっちゃ……」グスグス…
ロボ娘「そんな切なげな顔で……そんな事言わないでよ……」…ナデナデ
ロボ娘(惚れちまうだろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?)
144 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (チベット自治区) :2011/05/17(火) 01:15:28.21 ID:ZXLx13fL0
ホレテマウヤロー
145 :
ラスト近いけど、結構かかるのなwwwwっうぇwwwww :2011/05/17(火) 01:17:36.09 ID:UPs8l5zb0
ロボ娘(結構なハイペースで下りて来たけど……)
ロボ娘(……もうじき、さらにハイペースで追っかけてくる小僧が来る)
ロボ娘「罰としてお姫様だっこなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ヒョイッ
女博士「ふぇ!?」
ロボ娘「恥ずかしかろーが、嫌だろーが、是が非でもこれで出口まで行ったったるwwwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
女博士「だけどロボちゃん! 他の人たちからバッテリは沢山貰ってきたけど……無駄遣いしたら……!!」
女博士「だ、だから……その……自分で歩けるよぅ……」カァァ…
ロボ娘「うっせぇ! おとなしくしてなきゃ、奪ったバッテリー更に消費しちまうがなwwwwwwwwwwwwww」
女博士「……う、うん」
170 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 20:33:41.45 ID:UPs8l5zb0
ロボ娘「ゼーハー……ゼーハー……」タタタタタッ
ロボ娘(……あれ? 私、呼吸してんのか?)
ロボ娘(そんなの不要なのに……おぉ、すげえ。私人間みたいじゃんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)
女博士「ロボちゃん、その、や、やっぱり私抱っこしてたらつらいでしょ? えと、その……自分で歩けるから」カァ…
ロボ娘「別に重くねぇしwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
女博士「だ、だけど……」ゴニョゴニョ…
ロボ娘(別の意味できっついわwwwwwwwwっうぇwwwwwwっうぇwwwwwwwwwwwwwwww)
171 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 20:37:30.49 ID:UPs8l5zb0
女博士「あれ……まぶしい……」
ロボ娘「……おっ」…ピタッ
ロボ娘(この階には窓があるのか……)
ロボ娘「絶景なりwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww絶景な……り?」
ロボ娘「……な、なんだあれ?」
女博士「ど、どうしたの、ロボちゃん?」
ロボ娘「塔の下、見てみろ」
女博士「…………あ」…ゾクゥ
172 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 20:43:53.96 ID:UPs8l5zb0
ロボ娘「……十字架?」
女博士「しかも、沢山」
ロボ娘「……墓?」ブルッ
女博士「……か、かもね」ゾクッ
ロボ娘(行きは塔の陰に隠れてて気づかなかったけど……なんだこの大量の墓は)
ロボ娘(この規模なら小さな村のひとつくらいできるんじゃねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)
ロボ娘「あれ……? 村……?」
173 :
本スレ>>58参照 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 20:50:15.36 ID:UPs8l5zb0
ロボショタ『……うちの村に来る? あの街から走りっぱなしだったんでしょう。よくバッテリー切れずに済んだよね』
ロボ娘「……え」
ロボ娘「村って、そういうことかよ……」…ギリッ
女博士「ロボちゃん……?」
ロボ娘「い、いや……なんでもないってwwwwwwwwwwwwww気にスンナwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
女博士「う、うん……?」
174 :
今更だが本スレ>>273がドツボに嵌ってウッハウハ ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 21:07:29.44 ID:UPs8l5zb0
--……だっ、だっ、だっ、だっ!
女博士「あ、足音!?」
ロボ娘「くそっ、あのショタのお出ましかよ! Fack!」
女博士「スペルミスだよロボちゃん! 正しくは『Fuck』だよ!」
ロボ娘(ロリ顔貧乳にファックって言われるのって……案外いいかもwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)
ロボ娘「もwwwwwwwwwwwwもっかい言って?wwwwwwwwwwwwwwww」
女博士「え、えぇ? ……えーと、ふぁっく!」
ロボ娘「あぁん!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ビックンビックン!
女博士「だ、大丈夫ロボちゃん!?」アセアセ
ロボ娘「ぬふふwwwwwwwwwwwwww充電完了でござるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
175 :
今更だが本スレ>>ロボットパルタってまだ放送してるん? ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 21:17:57.96 ID:UPs8l5zb0
ショタロボ「随分手こずらせるんだね、ポンコツ」…ニコッ
女博士「……ひぅ」ギューッ
ロボ娘「もっとファックって言って! 罵tt……ハッ!? ぶっちゃけそんな場合じゃなかった!」
ショタロボ「彼女を渡してくれないかなぁ?」
ロボ娘「……うっせ! お前、純朴そうな見た目な癖に腹黒だな……なに? ギャップ萌えとかそういうの?wwwwwwwwwwwwwwwwww」
ショタロボ「おとなしく渡してくれるなら無益な戦いもしなくていいのに……」シュイン…
女博士「……っ! ……っ!」…ギュギューッ
ロボ娘「……。……なぁ、質問しても良い?」
176 :
いちだよー☆入力ミスもご愛嬌だよー^^ ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 21:23:49.62 ID:UPs8l5zb0
ショタロボ「一応訊いてあげる」
ロボ娘「あの墓……あれが、お前の言ってた『村』なんか?」
ショタロボ「……。……君には関係ないよ」
ロボ娘「んだよ、一応訊くって言った癖にさ」
ショタロボ「あれは僕のマスターと、協力者と……そして……」
―――
――
―
177 :
いちだよー☆入力ミスもご愛嬌だよー^^ ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 21:28:10.37 ID:UPs8l5zb0
―
――
―――
マスター(……工学専攻だから、こういうこと付け焼刃だけどさぁ)
コポコポ…
マスター(私は生きている。だから、いつか死ぬ)
コポコポ…
マスター(だけど私は、この世界を救いたい)
マスター(それでも……それには気の遠くなるような時間がかかって)
マスター(……私は、いつか、死ぬ)
179 :
イチ娘っうぇwwww ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 21:34:57.59 ID:UPs8l5zb0
マスター(要塞建設計画も暗礁に乗り上げそうだし、)
マスター「もしできるなら……私は私を作りたい」
マスター「……それが、理に反する行為だとしても」キリッ!
マスター「……」
マスター(あれwwwwwwwwwwww今の私、超恰好良かったんじゃねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwうっはうはwwwwwwwwwwwwwwwwww)
マスター「……私の脳じゃ、ちょっと不安だしねぇ」
マスター(通常、人間の脳では要塞のメインブレインになる時の負荷に耐え切れない)
マスター(第一、あれが完成するかどうかも心もとない)
マスター「それなら……私と違う私でも良い。……この世界を、救ってくれる存在を」
コポ…ッ ボコボコボコボコッ!!
180 :
イチ娘 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 21:49:06.88 ID:UPs8l5zb0
…
……
クローン 「えぅ、えぅ……ほぎゃぁ! ほぎゃあ!」
マスター「……うへへwwwwwwwwwwwwwwwwかわゆすwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
マスター(一応、‘親,っつーことで……いいのか?」
クローン 「えぅぅ……」
マスター「おりゃおりゃwwwwwwwwww私はペドじゃねーから安心しろwwwwwwwwwwww八歳未満にゃ欲情できねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ヨシヨシ
クローン 「えぅ……。……ぇぅう!」キャッキャッ
マスター「……ははっ、呑気に笑っとるがなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
クローン 「キャッキャッ!」
181 :
親父帰宅したから飯温めてくるwっうぇwwwwww ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 22:08:05.11 ID:UPs8l5zb0
マスター「成長増進剤……」
マスター「……自分で作っといてあれだけど、効くのかこれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
マスター「更に自分で言うのもなんだがうさんくせぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
クローン 「ほぎゃ……ほぎゃぁぁぁぁぁ」
マスター「……独身なのに子育てとかないわー」ゲンナリ…
マスター「なになに? 腹減った? それともおしめ?」
クローン 「おぎゃぁぁぁ、ほぎゃああああ!」
マスター「……泣いてても分からんっすわwwwwwwwwwwwwwwww」
184 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/17(火) 22:53:28.11 ID:nDWWe+O7o
マスターwwwwww
185 :
ニート兼萌えぬメイド ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 22:54:19.74 ID:UPs8l5zb0
マスター「ほれ、ミルクだぞ。ミルク。飲めやwwwwwwwwwwwwwwwwww」
クローン 「えぅ…………ごくごくごくごく」
マスター「ふはwwwwwwwwwwwwwwwwwwww飲wwwwwwwwんwwwwwwwwでwwwwwwwwるwwwwwwww」
クローン 「ごきゅごきゅ」哺乳瓶ちぅちぅ…
マスター「腕wwwwwwwwwwぷにっぷにwwwwwwwwっつーか、全体的にぷくぷくwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwwwwwww」
マスター(……私が子供産める身体だったら、ちゃんと自分の子供産めたのかもね)
186 :
略してニートメイド ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 22:59:39.93 ID:UPs8l5zb0
マスター(こ、これで良いのか……?)トントントン…
クローン 「けっぷ」
マスター「……。……へへっ」…ヘラッ
クローン 「あぅwwwwwwwwwwwwあぅぅwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ケラケラ
マスター(遺伝子も多少いじくったし、『成長増進剤』もミルクと一緒に投与した)
マスター(……いけるのかな、これ)
クローン 「……zzz」
マスター「あれ? もう寝ちゃった?」
マスター「……あはは」
187 :
ニートメイド ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 23:05:22.75 ID:UPs8l5zb0
『……そして、私の分身がこの世を救おうと決意する時、創作意欲に目覚めて機械を作り始めた時。それが合図なのだろう。』カチャカチャ…ターン!
マスター「っつーことで、良いのかね……?」
クローン 「 」スヤスヤ…
マスター(寝顔マジ天使!)
マスター(……って、自分の分身に萌えてどうする。ナルシストみてぇじゃん)…ハァ
マスター(大体こいつは実験動物みたいなモンじゃねーか。……だけど)
マスター「……萌えというより、和みだな。こいつ」ツンツン
クローン 「 」グッスリ
マスター「子育てなんてする機会が来るとは思わんかったわ。ハハッ、ワロス」
188 :
ニートメイド ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 23:16:02.59 ID:UPs8l5zb0
―一年後―
クローン 「かぁちゃん、かぁちゃん」クイクイ
マスター「ちょっち待って。今、忙しい」カタカタ…
クローン 「またネット?]
マスター「違う。お仕事。ほれ、終わるまで研究室で遊んでらっしゃいな」
クローン 「だけどぅ……」
マスター「ん? なに?」
クローン 「……じゃーん!」
マスター「おっ? おお……おぉぉぉ!?」
189 :
ニートメイド ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 23:17:37.40 ID:UPs8l5zb0
―一年後―
クローン 「かぁちゃん、かぁちゃん」クイクイ
マスター「ちょっち待って。今、忙しい」カタカタ…
クローン 「またネット?]
マスター「違う。お仕事。ほれ、終わるまで研究室で遊んでらっしゃいな」
クローン 「だけどぅ……」
マスター「ん? なに?」
クローン 「……じゃーん!」
マスター「おっ? おお……おぉぉぉ!?」
190 :
>>189ミスった ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 23:22:06.45 ID:UPs8l5zb0
クローン 「えへへー。すごいでしょ?」ニコニコ
オモチャ「ギー…ガシャンガシャン…『コンニチハ コンニチハ』」
マスター「あんた一人でこれ作ったの!?」
クローン 「あたりまえだよー。だって、ここにはあたしと、かーちゃんしかいないんだもんっ!」ふんぞりっ!
マスター「すごいぞ! すっげぇ! 褒めてつかわすwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
クローン 「へへへ……す、すごいかなぁ……///」
マスター「初めて自力で作ったにしては上出来! さすが私の分身だぁ!」ナデナデ
クローン 「…………ふにゅぅ」テレテレ…
マスター(『成長増進剤』、案外いけるかもね。遺伝子やら脳やらもいじくった成果があってよかったわ、ガチで)
191 :
ニートメイドは浴槽にて踊る ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/17(火) 23:32:58.96 ID:UPs8l5zb0
オモチャ「『ますた』『ますた』」ガシャガシャ…
マスター「すごいけど、もっと実用的な物も作れるようになると良いよなぁ」…ボソッ
クローン 「……」…ウルッ
マスター「んのわっ!?」ビクッ
クローン 「作りたいけど、だけど、これくらいしか、ひぅっ、えぐっ、あたしには作れないよぉぉ……」…ボロボロ
マスター(私ってこんなに泣き虫じゃねーよな……まぁ、クローンっつってもそっくりそのまま本人に仕上がるわけじゃないs……)
クローン 「うぅ……うぇぇぇぇ……」グスグス
マスター「ま、待て待て! 生後一年でここまで出来りゃ大したもんだ! 将来大物確実! 勝ち組確実ぅぅぅぅっ!!」
クローン 「……ほんとに?」グス…ッ
マスター「うんっ。マジマジ。大マジ」キリリッ!
クローン 「ありがと、かーちゃん……あたしね、もっともっと頑張る!」…ニコリ
197 :
雄かもしれない ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 00:29:10.65 ID:Kzlwcheh0
『……この文書にこのような私情を書くのは些か場違いではあるが、』
『私はいつか謝りたい。ずっと、こんな場所に閉じ込めていて申し訳ないと。』カタカタ…ターンッ!
マスター「ふぅ……」
マスター(……どーしよっかなぁ。発表用の文書だし)
マスター(削るかな。やっぱり……でも……)
クローン 「……ちゃ……ん……」
マスター「……?」
クローン 「……かーちゃん、たすけて、くるしぃ、よ」
199 :
雄メイドwwっうぇwwwそろそろ名前欄自重するwww ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 00:34:05.82 ID:Kzlwcheh0
マスター「……っ!」ガタンッ!
マスター「お、おい、どうした!? 体調悪いのか!?」
クローン 「ぜぇ……ぜぇ……」フラ…バタンッ
マスター「しっかりしろよ、おいっ! さっきまで元気だったじゃねーか! どうして、どうしてこんなことに……っ!」
クローン 「かーちゃん……」ゼェ…ゼェ…
マスター「どうした? どこが苦しいんだ!? なぁ、教えてくれよ……なぁ……!」
クローン 「…………かーちゃん、だいす……き……だよ……」
クローン 「……。……--」
マスター「お、おい……嘘、だろ……?」
マスター「……嘘って、言ってくれよぉ」ボロボロ…
200 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 00:39:28.18 ID:Kzlwcheh0
…
……
『あれから、分身を解剖して得たデータを送ります。』
『恐らく参考になるとは思いますが、使うかどうかの判断はそちらにお任せ致します。』
マスター「……」
マスター「……結局、謝れなかったなぁ」
マスター「バカみたい。研究の為に、自己満足の為に殺したようなもんじゃんか」
マスター(アイツのことだ。自分が何の為に生まれたのか、察しはついてたと思う)
マスター「……それなのに、バカだよなぁ」
マスター「こんなバカのせいであんなことになったのに……くそ……っ」
201 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 00:45:08.55 ID:Kzlwcheh0
マスター「……これから、どうっすかなぁ」フラフラ…
マスター(今回の『研究』で問題点はいくつも見つかった)
マスター(もう一度試したら、今度は長く生き続くクローンが完成するだろう……けど)
マスター「もしも、また自分の子供死なせるようなことしたら……うはは、マジキチってレベルじゃないって……」
「『ますたぁ』『ますたぁ』」ガタゴト…
マスター「……んん?」
203 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 00:47:53.10 ID:Kzlwcheh0
オモチャ「『ますたー』『ますたー』」
マスター「なんだ、あいつの作ったロボットか……」
マスター「お前は良いよな。ヒトより強くて、」
マスター「壊れることがあっても、死ぬことはない」
オモチャ「『ますたー』『ますたー』」
マスター「……っ」…ギリッ
マスター「だから、私はお前らが大嫌いなんだよ……」
204 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 00:52:45.76 ID:Kzlwcheh0
マスター「おい、聞けよ機械」ガシッ
マスター「私はなぁ、機械が憎いからこそ工学系の道へ進んだ」
マスター「いかれちまった機械を支配する術を知る為にアンタらのことを学んだ。あぁ、そうさ。気が狂うくらいになっ!」…グググッ
オモチャ「『ますたー』『ますたー』」ガシャガシャ
マスター「アンタらが居なけりゃ、母ちゃんも親父も死ななかった。……私だって、ちゃんと子を産める身体のままでいられたのにっ」……ボロボロ
オモチャ「『ますたー』『ますたぁ』」ガシャガシャ
マスター「壊してやるよ。今からぶっ壊してやる。アンタが痛みも悲しみも知らなくたって、それでも、私は……」
205 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 00:56:47.53 ID:Kzlwcheh0
オモチャ「『ますたぁ』……『ますたぁ』『が』『おこってる』」ピピピピ…
マスター「……」
オモチャ「『ごめんなさい』」
マスター「……」
オモチャ「ピー……『ますたぁ』『ますた』」ガシャガサ
マスター「……。……やっぱり、やめた」…パッ
オモチャ「『ますたぁ』『ますたー』『ますた』」
マスター「…………クローンも諦めたよ」
マスター「完成させてやる。アンタのこと。……あの子が、残してくれたんだもんね」…ヘラッ
206 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 01:03:39.92 ID:Kzlwcheh0
…
……
………
ショタロボ 「ますたぁ! 朝ですよ! 起きてくださーい!」
マスター「……うぅ」
ショタロボ 「朝、で、す、よっ!」ユサユサ
マスター「こんな部屋に朝も昼も夜もねーっつの!」
ショタロボ 「もぅ……朝のチューしてあげませんよ!」プンプン!
マスター「……」ムクリ…
ショタロボ 「あ! やっと起きt……」
マスター「……」頬っぺたにちゅー
ショタロボ 「ぁぅ……///」
マスター「はい、終わりー。ちょっと二日酔い酷いわ。二度寝する」バサッ
ショタロボ 「えぇー……」
207 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 01:12:18.42 ID:Kzlwcheh0
マスター「だから二日酔いなんだってば。頭も痛いし、主に腹の真ん中がずきずきする……っうぇ」
ショタロボ 「自業自得だよぅ。……大体、お酒の密造は犯罪でしょう?」
マスター「法律なんてとっくの昔に過去の遺物になってんの!」
ショタロボ 「だ、だけど、もう朝の時間だし……」オロオロ…
マスター「また起こそうとしたら、お目覚めのキスをエロス満点なディープキスにしちゃるわ」
ショタロボ 「……わ、わかったよぉ」
マスター「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww……wwwwwwww…………zzz……」
ショタロボ 「あぁ、今日もまた寝ちゃった……」ションボリ…
208 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 01:19:16.58 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ(まぁ、いつものことだしね……)…トボオボ
ショタロボ(マスターのお仲間さんたちに塔建設についての電子手紙送っておこう……)
ショタロボ「うわぁ、ますたぁのエロ画像フォルダまた増えてるよ……」プルプル…
ショタロボ(しかも中身はロリ物かショタものか、おねショタおねロリエロ画像なんだもん)
ショタロボ「過去の電波を捕まえて歴史を手繰るって大義名分はどこ行ったんだろう……元々これが目当てなのかなぁ……」カチャッ
ショタロボ「う、うわぁ……えっちなことしてる……」
ショタロボ「……」…ドキドキドキドキ
ショタロボ「……っは!? 僕は何をしてたんだ!?」
ショタロボ(ある意味高性能すぎるんだよ、僕。……ある意味、ね)ショボボーン…
209 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 01:27:24.58 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ「……あれ? なんだろ、このファイル」
ショタロボ「……」
ショタロボ「…………」ドキドキドキドキ…
ショタロボ「ま、またえっちなヤツだったらますたぁのこと叱ってあげるんだからぁっ!」カチッ!
ショタロボ「……あれ?」
ショタロボ「なんだ……テキストか……」
ショタロボ(だ、だけど……)ドキドキドキドキ
ショタロボ(これが自作のおねショタ小説だったとしたら……)ドッドッドッド…ッ
ショタロボ「僕の貞操の危機だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ポチッ!
210 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 01:30:21.20 ID:Kzlwcheh0
『……そして、私の分身がこの世を救おうと決意する時、創作意欲に目覚めて機械を作り始めた時。それが合図なのだろう。』
『……この文書にこのような私情を書くのは些か場違いではあるが、』
『私はいつか謝りたい。ずっと、こんな場所に閉じ込めていて申し訳ないと。』
『あれから、分身を解剖して得たデータを送ります。』
『恐らく参考になるとは思いますが、使うかどうかの判断はそちらにお任せ致します。』
ショタロボ「なに……これ……?」…ゾワッ
211 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 01:35:42.17 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ(ますたぁは、僕を作る前に『くろーん』をつくったの?)ピーガシャガシャ
ショタロボ(僕のおねーちゃんになるはずの子は……死んじゃったの……?)
ショタロボ(とにかく、この情報をすべて僕の中にうつしこまなきゃ)カチ…カシャカシャ…キュィィィン…
ショタロボ「……ますたぁ」
ショタロボ「どうして……どうして、このことを僕に教えてくれなかったの……?」…ポロッ
ショタロボ「どう、して……」ポロポロ…
ショタロボ「……なんで僕はないてるの?」グシグシ
ショタロボ「わかんないや。なんにも、わかんないよぅ……」
212 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 01:44:40.72 ID:Kzlwcheh0
マスター「うぅ……お水ちょーだい……本格的にやばいかも……」フラフラッ
ショタロボ 「!?」ビクンッ!
マスター「んぇ? なにやってんの?」
ショタロボ 「あー……えっと、その……塔についての確認電子手紙を……」ワタワタ…
マスター「あんがとね、任せちゃって」
ショタロボ 「うぅん。だ、だいじょうぶ!」
マスター「あいつらに対して文章書くの疲れるんだわー……まぁ、言いだしっぺは私だけどさぁ……」フラーリ フラーリ
ショタロボ 「ふらふらしてるけど、へいき?」
マスター「……平気じゃない。頭ぐらぐら揺すぶられてるみたい」
ショタロボ 「あんなに飲むからですよぅ……」
マスター「ありがと。……だけど、ごめんね」ニコッ
ショタロボ 「え……っ? ど、どうしたんですかますたー……(……まさか、あれを見たのがばれたのかなぁ)」プルプル
マスター「宣言しとく。ここでゲロ吐く。掃除は後でする」
ショタロボ 「うぇぇぇぇぇ!?」
マスター「おげろげろげろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
213 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 01:48:31.67 ID:Kzlwcheh0
マスター「っうぇぷ……。……あーすっきりwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ショタロボ 「……」…ポカーン
マスター「ちょっと二度寝再開するわーwwwwwwww起きたら自分で掃除しとくからしなくってもいーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ショタロボ 「え……っ。ちょ、ちょっと……!」
マスター「おやすみぃwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」フラフラ…
ショタロボ 「……」
ショタロボ 「……なんて人だ」
214 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 01:52:03.28 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ「そのままにしてられるわけないじゃないですかぁ……」ゴシゴシ…
ショタロボ「……はぁ、やっと終わった」グッタリ
ショタロボ(だけど、なぜかますたぁを恨む気が起きない)
ショタロボ(ますたぁのこと、好きだからかなぁ)
ショタロボ(……それとも、あんなこと知ったばっかりだからかなぁ)
ショタロボ「まぁ、いっか。電子手紙も送信済みだし、ついでに部屋の中の掃除もぜんぶ終わらせておこう……)トボトボ…
ショタロボ「……まったく、世話がやけるなぁ」クスクス
215 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 01:56:49.10 ID:Kzlwcheh0
…
……
ショタロボ「さて、だいたい終わりかなぁ」
ショタロボ「……ますたぁ、全然起きる気配ないや」
ショタロボ「もうちょっと、お掃除してみようかなぁ」
ショタロボ「大掃除とかしたことないし、だいたい『おーみそか』なんてしたこともないし……」
ショタロボ「隅から隅まで、おそーじしなくても良いって言われてるお部屋もおそうじするぞ! おーっ!」
ショタロボ(えへへー……ますたーが起きたら、褒めてくれるかなぁ……)ニコニコ
216 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 02:01:25.74 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ「ここのお部屋……」
ショタロボ「ますたぁが『入らなくても良い』って、いってた」
ショタロボ「……だけど、『入るな』とは言われてないし」…ゴクッ
ショタロボ(そもそも、ずーっと気になってた部屋だし……)
ショタロボ「は、入らせていただきます……」…キィ
ショタロボ「わぁ……まっくらだー」キョトン
217 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 02:09:19.70 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ(だけど、暗視モードに切り替えたら……)キリキリキリキリ…
ショタロボ(やったぁ! よく見え……――!?)
ショタロボ「なに、あれ……」
ショタロボ(人間の、ホルマリン漬け……っ)…ゾクッ
マスター「あぁ、見ちゃったの?」
218 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 02:12:58.67 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ 「ま、ますた……」
マスター「……。……キメェって、思った?」
ショタロボ 「あの子はまさか……」
マスター「読んじゃった? 別に良いけどね。だからあの機材も自由に触らせてたし」テクテク…
ショタロボ 「うぅ……ぐす……っ」
マスター「どーして泣くの?」
ショタロボ 「だって、だって……ちょっと文章に目を通しただけだけど……けど……っ!」
マスター「……」
マスター「……ごめんね。こんな奴と一緒に過ごすなんて、嫌だよね。怖いよね。気持ち悪いよね」ソ…ッ ……ナデナデ
219 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 02:18:40.94 ID:Kzlwcheh0
マスター「もし、嫌なら遠慮しなくても良い」
マスター「外の世界へ行っても良いんだよ? あそこは、機械にとっては楽園だから」
マスター「……なんなら、私の心臓取り出しても良い。あの世界では、ソレが通貨なんでしょう?」
ショタロボ 「――……ぜったい、いやだよ!!」ギューッ
マスター「をぅ!?」ドッキュン!
ショタロボ 「そんなこと……ない、もん……」…グスッ
ショタロボ 「……僕は、ますたぁと一緒に居られれば良いだけだもん」ポロポロ…
マスター「……。……ありがとう」…ギュッ
マスター「大好き」
マスター(アンタも、あの子も)
220 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 02:22:22.39 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ 「それより……その、えぇと……あの画像フォルダの方を隠したほうが……///」
マスター「えー。良いじゃん、そのくらい」
ショタロボ 「だ、だけど……。もしかして、ますたぁ……僕のこと……」
マスター「ん? 好きだよ?」
ショタロボ 「うぅ……」
マスター「嫌だった?」
ショタロボ 「い、嫌じゃないけど……やっぱりおかしいよぅ……」
マスター「やだなぁ、」
マスター「……私がおかしな人間なこと、ようやく気付いたの?」ニマニマ
ショタロボ 「……うぅ」
221 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 02:27:32.92 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ 「……」…チラッ
クローン 「……」
ショタロボ 「……ねぇ、ますたぁ」
マスター「なぁに?」
ショタロボ 「あの子、ずーっとあのままなの?」
マスター「……うん」
ショタロボ 「どうして? こんなの、かわいそうですよ。……ずーっとあんな狭い場所で」
マスター「でも、」
ショタロボ 「人は人を埋葬するんでしょう? こんなの……埋葬と言えるんですか……?」
222 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 02:34:36.85 ID:Kzlwcheh0
マスター「うぅん……多分、言えないなぁ。これは観賞用に保存かな?」
ショタロボ 「……ひどいです」…ブルブル
マスター「酷いかな?」
ショタロボ 「僕ら機械は土に還ることはできない。僕ら機械は草木になることも許されない」
ショタロボ 「でも、この子は……この人は、人間なんでしょ……?」グス…ッ
ショタロボ 「人間なら、生きていたものなら……地球に還られるのに……」…ポロポロ
マスター「……」
マスター「……アンタが言うなら、仕方ないか」ボソ…
223 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 02:38:20.23 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ 「え……?」
マスター「だけどね、」
マスター「生前と同じ姿のまま、自分の近くに留まって欲しい……このまま眠っていて欲しい……それも、人間の感情なんだよ?」
ショタロボ 「……。……わからないよ。ごめんなさい。僕、機械だから……」
マスター「そっか」
ショタロボ 「ごめっ、ごめんなさい……っ、ますたぁのこと、分かってあげられなくって……ごめんなさい……っ」ボロボロ…
マスター「埋めに行こっか、この子」
ショタロボ 「…………良いんですか?」
マスター「良くはないけど、良いの」
マスター「……さて、君にとって初めてのお出かけだよ?」
225 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 02:44:03.84 ID:Kzlwcheh0
…
……
ざくっ、ざくっ
ショタロボ 「穴はこれくらいの深さで良い?」
マスター「上出来。偉い、偉い」ナデナデ
ショタロボ 「……えへへ」
マスター「……」
クローン 「……」
マスター「……これで、こいつと会うのも最後か」
ショタロボ 「ますたぁ……」
マスター「良いよ。……どーせ、保存してても形あるものはいつか朽ちるんだからさ」
マスター「……。……ばいばい。ごめんね、ありがとう、だいすき、ごめんね、ごめんねごめんねごめんね……」
226 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 02:52:47.56 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ 「ここは、平和の塔のふもとだから」ポツリ…
ショタロボ 「……これが完成したら、いつでも会えるよ。見下ろせば、この子がいる。違いますか?」
マスター「……っ」…グスッ
ショタロボ 「わ、わわっ。ぼ、僕、もしかして見当外れなことを……!?」オロオロ…
マスター「いやいや、ショタの割には上出来っ!」グス……ニコッ
ショタロボ 「しょ、しょたじゃないもん!」プクゥ
マスター「そうだよね。あれが完成して、あれの脳となれば……いつでもこの子を見ていられる」
ショタロボ 「そうですよ! きっと、そうなんですよ……」
マスター「……君は、やさしいな」ポン…
ショタロボ 「そうでも……ないですよぅ……///」
227 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 02:55:07.21 ID:Kzlwcheh0
マスター(だけど、私の映し身。……もしかしたら、私は君の後を追うことになるかも知れない。私の脳が耐え切れるかなんて、確証はないしね)
マスター(……その時は、ごめんね。図々しいだろうけど……君のところに行かせてもらうから)
ショタロボ 「もう帰りましょ? ここの空気は、人の身体には良くないみたいだし……」
マスター「うん。……そだね」
マスター(また会おうね)
マスター(……君が遺してくれたロボットは、こんなに優しく育ってくれたよ)
228 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 03:01:42.81 ID:Kzlwcheh0
…
………
ショタロボ「また同志が犠牲になったね」
協力者「どいつもこいつも、あの機械たちのせいなんだ……俺からも、妻子を奪いやがって……くそっ!」
ショタロボ「僕はあいつらとは違うけど、機械を代表して謝っておくよ。『ごめんなさい』」
協力者「……流石、金属の塊だ。なんの感情もこもっちゃいねぇや」チ…ッ
ショタロボ「まぁね。でも、君らとの利害は一致している。……そうでしょう?」
協力者「俺だって……こんなヤツに従わなくても済むなら……っ」ギリ…
ショタロボ「嫌ならここから立ち去っても良いんだよ。別に強制はしてないし」
協力者「……ゲスだな、てめぇ」
ショタロボ「褒め言葉として取っておくよ」
230 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 03:07:31.35 ID:Kzlwcheh0
協力者「……もう良いっ。てめぇは優秀だが、虫が好かん」…スタスタ
ショタロボ「ふぅん。そういうのは、どーでもいいんだけどさ」
ショタロボ「……死んじゃった人、またあそこに埋めてきてね」
協力者「どういうつもりなんだ、てめぇは」…ギロッ
ショタロボ「どういうこと? なにか恨まれるようなこと、したかなぁ」
協力者「……あそこに犠牲者を埋めさせるのも、どうせここから見下ろしたいからだろう!?」
ショタロボ「……。……そうかもね。僕自身よくわからないよ」
協力者「悪魔よりたちが悪いな、てめぇは」
ショタロボ「ま、言われた通りのことくらいしといた方が良いよ。ここから出たら君も街の奴隷に仲間入りだろうし」…スタスタ
ショタロボ(マスター。見てくださいよ。これ全部、貴方の考えに賛同した人たちなんですよ?)
ショタロボ(死ぬまで貴方に……貴方が死んでも……)
ショタロボ(――土に還れない僕は、永遠にあそこに入る資格はありませんがね)
231 :
このスレ>>176から始まった回想おわり ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 03:15:25.49 ID:Kzlwcheh0
―
――
―――
ショタロボ 「犠牲者の人たちと……そして……僕のますたぁが……」
ロボ娘 「……もう、良いよ。辛気臭い話はもう懲り懲りwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ショタロボ 「……っ!」
ロボ娘 「どうせ、あの場所にどんな謂れがあろうが……アンタが博士を狙ってることに変わりはない」
ショタロボ 「じゃあ、何故訊いたんだい!?」
ロボ娘 「……アンタの思いつめた顔見てりゃ、どれだけ重たい事実があの『村』にあるかは察しがつくってのwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ロボ娘 「だけど、同情はしない。私は私が守りたいものを守る。……どーせ、アンタもそうなんでしょ?」
ショタロボ 「……まぁね」…クスッ
女博士 「ロ、ロボちゃん。あんまり挑発したら……」…ボソッ
ロボ娘 「安心しろってwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ボソボソ
ロボ娘 「……アンタとニート生活続ける為なら、私ぁなんだってするつもりだから」
232 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 03:21:48.87 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ「それじゃ、今から行うことは全てお互い壊れる覚悟の上だと認識させてもらうよ」…キュォォォォォ
ロボ娘(なんだこの気迫はwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwぶっちゃけちゃうと、やっぱこえぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)
ロボ娘「なぁ、博士」
女博士「な、なに?」ビクビク…
ロボ娘「……私って、飛翔能力とかないよね?」
女博士「えぇと……ごめんなさい」
ロボ娘「良いってwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww謝らなくってもwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ロボ娘「……だけど、忠告させてくれよ?」
ロボ娘「私にしっかり掴まってろ。何があっても離すな……おk?」
女博士「お、おーけー……」…ギューッ
233 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 03:25:22.78 ID:Kzlwcheh0
ロボ娘「……」シュイィン…ジャキッ!
ショタロボ「ふふふ……面倒くさがりの君が、ようやく戦う気になったようだね。……嬉しいよ」ス…ッ
ロボ娘「えへへー、ごめんねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ショタロボ「……え?」
ロボ娘「面倒くさがりは、一生治らねぇぇぇぇええぇぇぇんだよっ!」ダッ …ガチャンッ!
ショタロボ(どういうつもりだ……こいつ、窓を割って……)
ロボ娘「ぅおりゃあああああああああああああああああああああああ!」…ピョンッ!
ショタロボ「!?」
ショタロボ(まさか! 飛ぶ能力もなさそうなのに身投げ!? まさか、バグを起こして無理心中か!?)バッ!
234 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 03:31:39.05 ID:Kzlwcheh0
――びゅおおおおおおおおっ!
女博士「……っ!!」
ロボ娘(ゎっ、ぅ、ぅわ……もう地面が近いっ!)
女博士「ろぼちゃん……っ!」ブルブル…ギューッ!
ロボ娘(ありゃりゃwwwwwwwwwwwwwwwwこんなに密着しちゃってwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwここは天国かwwwwwwwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)
ロボ娘(まぁ、本当に天国に行くわけにゃいかんな。私ら機械がそこへ行けるとは思えんし、そもそもそんなの存在しないだろうし)
ロボ娘「目ぇ閉じとけ! 絶対離れるなっ!!」
女博士「……っ、……っ!」コクコクッ!
ロボ娘(一発で壊れるかも知れない。これは賭けだ)
ロボ娘(……それなのに、どうしてだろーな。こうやって風を切るのが、最高に気持ちいいんだ)
――……ずどんっ!
【確か第四章・完】
249 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 19:58:20.72 ID:Kzlwcheh0
【第五章はじまりっすwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww】
…
……
ショタロボ 「……マスター、ごめんなさい」
マスター「……」
ショタロボ 「貴方にあのクローンを埋めて来いと強要したのは僕なのに」
マスター「……」
ショタロボ 「――……貴方が死んでから、ようやく貴方がああした意味が分かったような気がします」
ショタロボ 「『ますたぁ』、どうですか。ホルマリンに浸かりながら見る世界は」
マスター 「
253 :
>>1 ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 20:05:52.83 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ 「……彼女と、あのポンコツに貴方が見られなくてよかった」
マスター「……」
ショタロボ 「…………別に、非難される覚悟くらいあるけどさ」
マスター「……」
ショタロボ 「……」
ショタロボ 「行ってくるよ、マスター」
ショタロボ (――貴方の遺志を遂げる為に。貴方が生きていた証を世に知らしめるために)…タタッ
255 :
入力ミスって恥ずかしいよね/// ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 20:10:36.27 ID:Kzlwcheh0
………
……
…
――……どすんっ!
ロボ娘「……つっ!?」
女博士「ロ、ロボちゃん大丈夫!?」
ロボ娘「へ、へーき……だっつの……wwwwwwww」…ズキズキ
女博士「だけど……脚が……っ!」
ロボ娘「博士、けがは?」
女博士「……ない、けど」
ロボ娘「へへ……wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ロボ娘「それなら、私は平気なんだよ」
256 :
……ガチに失敗した></// ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 20:21:41.89 ID:Kzlwcheh0
ショタロボ 「……」
ビュオオオオオ…
ショタロボ 「あのポンコツ、本当におかしいんじゃないかな……」…ボソッ
ショタロボ 「無茶すぎる。それに、あの脚……今にもつぶれそうじゃないか」
ショタロボ 「あんな無謀なことを躊躇わずにするなんて……」
ショタロボ (まるで、『ますたー』n……)
ショタロボ 「……」フルフル…
ショタロボ 「……あのポンコツは、マスターなんかじゃない」
ショタロボ 「あのクローンもだ」
ショタロボ 「僕のマスターは……たった一人しか居ない」
ショタロボ「……だけど」
257 :
失敗した>>1/// ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 20:28:19.46 ID:Kzlwcheh0
ロボ娘「さて、アイツが追ってくる前に……」ギシッ
女博士「ロボちゃん、やめてっ!」
ロボ娘「うるさ……ロリは……私に頼っていりゃ良いんd……」ギシ…ギシ…ッ
女博士「止まりなさいっ!! ……『命令』だよっ」
ロボ娘「何が命令だ。私は……」ギシギシ…ピタ…ッ
ロボ娘(あ、あれ……? 体が……動かん……どう、して……)…パタリ
女博士「ごめんね、ロボちゃん」
258 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 20:48:23.26 ID:Kzlwcheh0
ロボ娘(……なに、したんだ、アンタ)…ジロッ
女博士「ごめんね。音声反応のロック、一応だけどつけてたんだ」…ヘラッ
女博士「…………家族を命令で縛るようなこと、したくなかったんだけどなぁ」
ロボ娘(ごめすwwwwwwwwwwwwww意味不wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww口もうごかねぇwwwwwwwwww……いや、笑いごとじゃねぇや)
ロボ娘(あのキチショタが追ってくるっていうのに……っ)ギシ…ッ
女博士「ごめんね、ごめんね。『めいれ……。……お願いだから、じっとしてて?」
259 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 20:52:56.24 ID:Kzlwcheh0
ロボ娘「……」ギシ…。…
ロボ娘(……くそっ)
女博士「工具はないけど……大丈夫、安心して。応急処置くらいならできるから」
女博士「……貴方に、壊れて欲しくないから」…グスッ
ロボ娘「……」
ロボ娘(泣くなよ、くそっ。……怒る気力も失せるっつの)
260 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 20:58:07.12 ID:Kzlwcheh0
女博士「……」ガチャガチャ…ギシッ
女博士「……」ギチッ、ギチ…ッ
女博士「……。……『命令解除』」
ロボ娘「……っは」ガシャッ
ロボ娘「ふぅ、よーやく動けた……」…ホッ
女博士「あ、あの……その……ご、ごめんね?」オドオド…
ロボ娘「……良いよ、さっきより脚の調子は良いしさ」ギシギシギシ
女博士「わ、わわっ! ダメだよぅ、無駄に動かしたら!」
ロボ娘「っうぇ?」
女博士「……ごめんなさい。これは、所詮応急処置だから」ウルウル…
261 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 21:12:07.43 ID:Kzlwcheh0
ロボ娘「泣くなって……なぁ?(髪の毛サラサラ!サラッサラ!!)」ナデナデ ニヤニヤ!
女博士「だ、だけど……ロボちゃんは助けに来てくれたのに……私、なんにもできなくって……」…ポロッ
ロボ娘「『命令』、泣くな」キリッ
女博士「ふぇ……?」
ロボ娘「私はアンタの命令聞いたんだ。次はアンタが聞く番っ。……あんがと、だいぶ楽になったよ」
女博士「ろぼちゃん……」グス…ッ
ロボ娘「だーかーらー、泣くなって! ほら、行くぞ! ……時期に、奴が追ってくる」
263 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 21:26:43.33 ID:Kzlwcheh0
…
……
ショタロボ(……長い間使ってない機能だけど、いけるかな)…。…シュインッ!
ショタロボ(金属の翼。……あはは、今見ると不格好だよね)
ショタロボ(今の今まで、なんの役にも立てなかったけど……マスター。今日ようやくこれを使う時が来ましたよ)
ショタロボ「……」フワ…ッ
ショタロボ「…………待っててね、ますたぁ」…ポツリ
279 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 23:32:16.57 ID:Kzlwcheh0
ロボ娘「イチャコラしてる場合じゃねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ダッ!
女博士「い、いちゃこらなんかじゃないよぅ……」カァァ…
ロボ娘「ヌハハwwwwwwwwwwww照れるな照れるなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」タッタッタッ …ギシッ、タタタッ
女博士「それに、わ、私自分で走れるのに……おろしてよぉ……」ゴニョゴニョ
ロボ娘「冗談言うなしwwwwwwwwwwwwww抱いてった方がはえぇわwwwwwwwwwwwwwwwwww」
女博士「だけど、脚に余計な負荷が……!」
ロボ娘「もしかして照れてる?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
女博士「ちが……っ! 私はロボちゃんが心配d……」
ロボ娘「違おうがなんだろうが知らんっ。知らんったら知らん! 黙って掴まってろっての!!」
女博士「……。……ありがと」…ギュッ
ロボ娘(博士体温たけぇwwwwwwwwwwwwww柔らけぇwwwwwwwwマジ楽園wwwwwwwwwwww)
ロボ娘(…………こうやって、ずっといるにはここが正念場!)キリリッ!
280 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 23:40:01.86 ID:Kzlwcheh0
ロボ娘「全部私に任せろってwwwwwwwwww私テラ ココロヅヨスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」タタタ…ガリガリ…タッタッタッ…
ロボ娘「絶対に、絶対に、一緒にニートしてやるっ。だって、私は……」
女博士「……っ!」
女博士「ロボちゃん! 上っ!」
ロボ娘「うぇ!?」
――…ずどどどどどどっ!
281 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/18(水) 23:52:49.99 ID:Kzlwcheh0
ロボ娘「――……っ!!」
女博士「ろ、ロボちゃん!? 大丈夫!? 当たってない!?」アワアワ…
ロボ娘「……さ、さささ、さすがにビビるわ、マジで」
ロボ娘「つーか、なんで浮いてんの?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ショタロボ「君が突然窓から飛び出るからさ」
女博士「……っ」ギュゥゥ…
ロボ娘「安心しろって。こっちは博士と密着してんだ。武器をそこまで使いこなしてる風でもない。命中精度もそこまで高くない。……多分、威嚇のつもりだろーから」ピピピピ…
282 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/19(木) 00:01:05.26 ID:tt09E6n70
ショタロボ「おやおや、その脚はどうしたんだい? よく走ろうと思えるね?」
ロボ娘「白々しいな、クソショタ野郎……」ギロッ
ショタロボ「もう君は十分頑張ったと思うよ、うん」
ショタロボ「……だから、もう、諦めてよ」…ニコッ
ロボ娘「うっせ! うっせ! アンタが諦めろっつの!」プンスカ!
女博士「ロボちゃん、挑発したらだめだよ!」
ロボ娘「やなこった。私、アイツ嫌いだし」
女博士「うぅ……」
283 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/19(木) 00:07:06.59 ID:tt09E6n70
女博士「 」ジタバタッ …ピョンツ
ロボ娘「ちょ、おま……!」
女博士「だめだよっ!」バッ
女博士「ロボちゃんに酷いことしたら許さないからっ」ブルブル…
ショタロボ「……やめてよ、そんなこと」
ショタロボ(ますたぁの顔で、そんな怯えた顔……しないでよ)
ロボ娘「こ、こら! あぶねーって! アイツなに考えてるか分かんねぇ基地外ロボットなんだぞ!?」
女博士「……。……あの子は壊れてなんかないよ」
女博士「――……正常すぎるくらいに正常で、行き過ぎなくらいに自分のマスターを慕っていただけ」…ポツリ
284 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/19(木) 00:17:37.48 ID:tt09E6n70
ショタロボ「庇ってくれているつもりですか? 嬉しいなぁ……そして、あまりにも愚鈍だ」
ショタロボ「そこのポンコツ……そして、貴方との和解は到底無理。そのくらい、ただのクローンである貴方にも分かるでしょう?」
女博士「私だって、この世界に生まれてきてしまったの」
女博士「そうして色んなことを知ってしまった。悲しさもさみしさも喜びも。……貴方の悲願を遂げる為の道具には、もう戻れないの」
ショタロボ「……回りくどい言い回しは止めてくださいよ。言いたいことがあったら、はっきり言えば良いのに」
女博士「……」
女博士「……私は貴方のマスターじゃないし、なろうと思ってもなれなかった。
今の私は、この塔となるよりもロボちゃんと一緒になるのを望んでいるの。……それだけ」…キッ
285 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/19(木) 00:33:07.80 ID:tt09E6n70
ロボ娘「博士……」
女博士「撃ちたければ撃ったらどうなの?」ガクガク
女博士「……もし標準がずれた時に、脳が四方八方に飛び散ってもいいならね」ガクガクガクガク …ニヤッ
ロボ娘「……は、かせ?」
ショタロボ「正気なの? さっきのさっきまで、醜いくらいに生に執着していた癖に、貴方は……」
女博士「だけど、あなたにできるかな? 見たこともない私のお母さん……あなたにとって、最愛の人間と同じ顔をしている私を」
ロボ娘「博士っ」グイッ!
女博士「……なぁに?」
ロボ娘「挑発すんなって言ったのはアンタだろ!? どうしちまったんだよ!!」
286 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/19(木) 00:41:00.75 ID:tt09E6n70
女博士「……ロボちゃん」
……ちゅっ
ロボ娘(んなっ!? ほ、ほほほほ、ほっぺにちゅーだと!?)ドッキュン!
女博士「ありがとう。だいすき。……あなたを作って、よかった」ニヘラ…ッ
ロボ娘「な、なにを……」
女博士「……」スタスタ
ショタロボ「どうしたんだい、急に。……もしかして、覚悟でも決まった?」スー… …スタッ
ロボ娘「ま、待てって! はか……せっ!?」…ガクンッ
ロボ娘(こんな時だってのに……今だけで良いから、言うことききやがれ、私の脚だろ!?)ギリ…ッ
287 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/19(木) 00:48:38.05 ID:tt09E6n70
女博士「……あなたが自分のマスターを愛すのと同じように、」
女博士「私はロボちゃんを守りたい」
ロボ娘「おい……戻れって……バカロリ白衣……っ」ギシギシ…ズッ、ズッ…
女博士「あなたが欲しいのは私の脳。ただそれだけなんでしょ?」
女博士「今後一切、ロボちゃんに干渉しない。もしもロボちゃんがつっかかって来ても徹底して無視する。……それを守ってくれるなら、私、なにを差し出しても良いよ」ガクガク…ブルブル…
ショタロボ「……っ」
ショタロボ「ふふっ、ようやく聞き分けが良くなってくれましたね」…ニコッ
ショタロボ(マスターと瓜二つの顔で、情けない表情するんじゃない。そんな諦めきったこと言うなっ。言うな言うな言うな言うな言うな言うな言うな言うな言うな言うな言うな言うな……――)ガガガ…
289 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/19(木) 00:57:33.24 ID:tt09E6n70
………
……
…
マスター「なぁ、アンタさ……どう思う?」
ショタロボ 「え? なにがですか?」キョトン…
マスター「私は、人を[ピーーー]かも知れないでしょ?」
マスター「機械を叩っ壊して、苦しむ人たちを救いたいだけなのに……きっと、無実の人間を巻き添えにする時が来ると思うんだ」
ショタロボ 「え、えと……でもでも……。……それでも、ますたぁはみんなを救いたいからやるんでしょ?」アセアセ…
ショタロボ 「うーんと……革命に犠牲はつきものって、僕、どこかで読みました!」
マスター「……」…ギリッ
ショタロボ 「ますたぁ……?」
293 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/19(木) 01:05:56.28 ID:tt09E6n70
マスター「なんでも、ないって。……ほら、あっちでネットでもしてなさいwwwwwwwwww……wwww……。……」
ショタロボ 「ますた、もしかして……あのクローンのこと、まだ」
マスター「 」ガンッ!
ショタロボ 「わわっ!?」
マスター「……」
マスター「……ごめん。お酒、もってきて」
ショタロボ 「だ、だけど……最近呑み過ぎですよ。せっかくの脳が委縮でもしたら……」
マスター「いいから」
ショタロボ 「……。……はい」
294 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/19(木) 01:10:05.56 ID:tt09E6n70
マスター「……」グイッ
ショタロボ 「あの……の、のみすぎ……」
マスター「……」…ゴクゴク
ショタロボ 「うぅ……」ションボリ…
マスター「……。……ごめん。八つ当たりみたいだよな、こんなの」
ショタロボ 「そ、そんなことないです! ……僕、わかってるつもりなのに。ひとの心、沢山お勉強したのに」…グスッ
マスター「いいよ。アンタはよく頑張ってくれてるよ」
ショタロボ 「ほんと?」ウル…ッ
マスター「……うん。ほんと、ほんと」ワシャワシャ
ショタロボ 「なんだか撫で方がいつもより大ざっぱな気がするよぅ」
マスター「気のせい気のせい」ワシワシ…
ショタロボ 「……うん」
295 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/19(木) 01:14:32.69 ID:tt09E6n70
ショタロボ (マスターに作られたって、僕は所詮機械でしかいられないんだ)
ショタロボ (僕も人間に生まれていたら……)
ショタロボ (……マスターのこと、もっと分かってあげられるのに)
マスター「辛気臭い顔すんなwwwwwwwwwwwwwwwwwwせっかくの酒がまずくなるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
マスター「……ほら、顔あげな?」
ショタロボ 「ますた……」
マスター「私のが、辛気臭い顔してる件についてwwwwwwwwwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwww……うわぁぁぁぁぁぁ……」ボロボロ…!
296 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 :2011/05/19(木) 01:19:37.27 ID:tt09E6n70
ショタロボ 「なかないで。なかないでよ、ますたぁ」ポロ…ッ
ショタロボ 「ますたーは、なんにも悪くないよ?」ポロポロ…
ショタロボ (……悪い子なのは、僕なのに)…ポロポロ
ショタロボ 「おねがい、そんな顔しないでよっ」グスグス…
ショタロボ 「いつもみたいに、笑ってよ……ますたぁ……」…ボロボロ
―
――
―――
ショタロボ「笑ってよ、マスター……」ツー…ッ
【第五章・完】
329 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 21:38:37.14 ID:tt09E6n70
【第六章】
女博士(この子、泣いてる……)
ショタロボ「では、そのまま動かないで下さいね。……僕だって、貴方の苦しみが少ない方が嬉しいですから」ニコニコ…
女博士「……。……うん」
ロボ娘「やめ……止めろよ……こんなの、私は……」ズッ、ズッ…
ショタロボ「目を閉じて下さい。恐れることはありません。……一瞬、ですから」
ロボ娘「やめろ……」
女博士「……っ」グ…ッ
ロボ娘(やめてくれ。こんなこと、私は望んでなんかいない)
ショタロボ「……」…スッ
ロボ娘「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」ガシャンッ
――……ずだだだだだだだだっ!!
330 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 21:49:00.85 ID:tt09E6n70
女博士「……」ブルブルガクガク
女博士「……っ」ブルブル…
女博士「……あ、れ?」…パチッ
ロボ娘「ハハッwww……んだよ。飛び道具もあるなら、先に言えっての」
331 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 22:26:11.37 ID:tt09E6n70
ショタロボ「貴方の聞き分けは良くなったようですが……あのポンコツは……少々、頭がいかれているようでs……ね……」シュゥゥ…
ロボ娘「ケッ、いかれてんのはお互い様だろ鬼畜ショタ」…ギシッ
女博士「やめて……ロボちゃん……」
ショタロボ「ごめんなさい。……僕は今から、貴方の作品を壊しにかかります」ニコッ
女博士「やだよ……やめて……やめてよ……」
ロボ娘「上等だ。……やってやろーじゃんか」ギギ…ッ
女博士「やめ、てよ……」…ゾクッ
334 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 22:33:32.05 ID:tt09E6n70
ショタロボ「君も自分が持つ機能を使いこなせるようになったようだ」
ロボ娘「うぇひゃひゃwwwwwwwwwwwwwww私、最強じゃんwwwwwwwwwww」
ショタロボ「こんな状況での、その機動力……一応褒めてあげるよ」
ショタロボ「だけど、そんな脚でどう戦うつもり? 降伏するなら今のうちだよ?」…ニマァ
ロボ娘「そりゃあ、こっちのセリフだわなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ロボ娘「……お前の片腕、もげてんじゃねぇか」ニヤァ…
女博士「やだ……」
女博士(いやだいやだいやだいやだ……――こんなの、やだよぅ……っ!)
338 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 22:42:11.23 ID:tt09E6n70
ショタロボ「ふふふっ、敵の心配してるの? ポンコツの癖に」
ロボ娘「テメェこそ」ニヤニヤwwww
ショタロボ「仕方ない。……今から、僕は君を壊す!」ジャキンッ!
女博士「ロボちゃん……やめて、戦わないで……っ!」
ロボ娘「博士、ごめん。……すっこんでろ」
女博士「ろぼちゃ……っ」グス…ッ
ショタロボ「――っ」ゴオオオオ…
ロボ娘「どけっ! 博士っ!」ドンッ!
女博士「ぁう……っ」…ドチャッ
ロボ娘「くらえクソショタァァァァァ!」ドドドドドドッ!
341 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 22:49:31.70 ID:tt09E6n70
ショタロボ「あははははは! それが君の本気なのかい!?」バッ
ロボ娘「ぅははは……wwww飛ぶなんて卑怯じゃねーかwwwwwwwwwwww」
ショタロボ「厄介だろう……マスターがくれた機能だからね」ニヤニヤ
ロボ娘「……んじゃ、こっちも博士がくれた手を全て使わせて貰うな」…キュィィィ
ショタロボ「ふふっ、ろくに歩ける体でも無い癖に」
ロボ娘「じきにお前も飛べない体にしてやるよ」ピピピ…ズダダダッ!
ショタロボ「面白いね、君は。楽しいよ。すごく、わくわくする……」ゴォォ…
女博士(『お母さん』。ねぇ、あなたはこんな戦いを望んでいたの?)
女博士(――それなら、私は、あなたを軽蔑するよ。……ごめんなさい。愚かな娘を許してください)
342 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 22:57:48.10 ID:tt09E6n70
ショタロボ「あはぁ……」
ショタロボ「さっきは油断してただけ。残弾の無駄遣い……お疲れ様っ!!」―…ピシュンッ!
ロボ娘「……っ!」ギシィ…ッ ……ザッ!
ショタロボ「ふぅん、避ける気力は残ってるみたいだねぇ」
ロボ娘「舐めるなよ……テメェを撃ち落すまで意地でも走り続けたるわwwwwwwwイヒヒwwwwwwwwwwww」ズドドッ
ショタロボ「……っ」
ショタロボ(……翼を掠った)…ジジジッ
ロボ娘「さぁ、ここで決めようじゃねーか。……テメェのマスターと私の博士」
ロボ娘「どっちが優れているのか。どちらの願いを叶えるべきかを」…ピピッ
ショタロボ「…………そんなの、もうとっくに決まってるじゃないかっ!」ピシュンッ、ピシュン…!
ロボ娘「――」シュ…ッ
ロボ娘「……決まっちゃいねぇよ。まだ私は動けるんだからさwwwwwwwwwwwwwwww」
343 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 23:06:32.85 ID:tt09E6n70
女博士(確かに私は、持てるすべての知識を貴方に注ぎ込んだ)
女博士(世が世だから、あなたがあなたの身を守れるように色んな戦闘機能を植え付けた)
女博士(……それでも私は、あなたが誰かと『壊し合う』姿を見たくなんてなかったの)
女博士(勝手すぎるよね、私)
女博士(そうだよ……人間は勝手すぎたの)
女博士(だからこんな風に衰退してしまったんだって、今なら分かる)
女博士(これは自業自得なんだって――分かってはいるのに)
女博士(ごめんね、ロボちゃん。こんなことを思うのは自分勝手かもしれないけれど、)
女博士(――私はただ……家族が、仲間が欲しかっただけなの)
344 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 23:20:06.27 ID:tt09E6n70
ロボ娘(なんだ、これ)
ロボ娘(両脚壊れてるってのに、体が軽い)
ロボ娘(……部品だけが詰まっている胸が、騒いでる)…ドクンッ
ロボ娘(こんなに楽しいこと……生まれて初めてかも知れねぇや……)ドクン、ドクン、ドクン…
ショタロボ「しつこいな……いい加減壊れてくれないかなぁ!?」バシュンッ!!
ロボ娘「……がっ!?」ドシャアアア…ッ
女博士「ロボちゃん!!」タタッ!
ロボ娘「近寄るなっ!」
女博士「……っ」ビクンッ
ロボ娘「なぁ、博士ぇ……なんで今まで黙ってたんだよぉ……」
ロボ娘「……『壊し合い』が、こんなに楽しいことだって」ニヤァ…
女博士「ろぼ、ちゃ……」…ポロッ
345 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 23:25:20.02 ID:tt09E6n70
ロボ娘「泣くなよwwwwww情けねぇwwwwwwwwwwwwww」ゲラゲラ
ロボ娘「……アンタを助ける為なら、私ぁ一生で一度の本気を使ってやんよ」キュィ…ズガンッ!
女博士「いや、だよ……」ポロポロ…
しゅぅぅん……――ずがんっ!
ショタロボ「ぐぁ……っ!?」
女博士「あぁ……」…ペタン
ロボ娘「地に落ちろ、ショタ小僧っ!!」ズダダダダダッ!!
ショタロボ「ぐ……ぁ、ぁぁぁ……っ(翼が、脚が……ココロが、『痛い』)ヒュゥゥ…
ロボ娘「よっしゃwwwwwwwwwwww命中wwwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwww」ゲラゲラゲラゲラ!
346 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 23:31:06.14 ID:tt09E6n70
ショタロボ「……ぎぃっ」ドシャ…ッ!
ロボ娘(今だっ。アイツが動く前に……決着をつけちゃる!)ダ…ッ!
女博士「ロボちゃんっ!!」ガシッ!
ロボ娘「な……っ」
女博士「やめて……もう、戦わないで……」
女博士「もう、や゛べでよ゛……ろぼちゃん」…ボロボロ
ロボ娘「アンタ……なんのつもりなんだよ……」ギリィ…ッ!
ショタロボ「ゥ…ガガガガガガガガ……」
ショタロボ「君は、案外、強い、ね」ガガ…ッ
ショタロボ「……だけど、まだ君も僕も動ける」ニコッ
ロボ娘「うへへ……私も嬉しいよ……」
ロボ娘「――……あと少しは暴れられそうだ!!」カリカリカリカリ…
347 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 23:41:42.91 ID:tt09E6n70
――……どがぁん!
ロボ娘(……仕留めたか?)
ショタロボ「……」ギシ…
ショタロボ「……まだ、だ」
ショタロボ「まだ僕は戦えるっ!」ギギッ!
ロボ娘「しつけぇな、アンタも」ニマニマwww
ショタロボ「そ…ガガガ…そっち、こそ……」ギィィ…。…ニヤニヤ
女博士(こんな戦い、間違ってる)
女博士(ごめんねロボちゃん)
女博士(……私たち人間のせいなの。全部、全部)
349 :
本スレ>>9参照 ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/19(木) 23:50:07.26 ID:tt09E6n70
女博士(生き残った身として、することはただ一つ)
女博士(これを終わらせることがでいるなら……こんな愚鈍な脳、差し出したっていいよ)
女博士(私が『私』という存在として生まれてしまった責任をとってあげる)…ゴソゴソ
女博士(たとえ、死後も塔に埋め込まれて苦しみ続けるとしたって)
女博士(――……それが、人類があなたにできる償いならば)
女博士「ありがと……ロボちゃん」キュポ…
そうして、私は白衣のポケットから肌身離さず持っていた毒薬を取出してキャップをひねった。
これを飲めば心臓が動きを止める。ただ、極力脳に影響を与えないように調合したつもりなの。
独自で開発した薬だから、どれだけ苦しむことになるのかはわからない。
けれども……それでも良いの。
女博士「これ以上ロボちゃんも、『お母さん』の作ったあの子も苦しめたくないから……」…ガクガク
350 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:01:12.01 ID:hv1jV2F30
…がしゃっ
がしゃっ、がしゃっ、がしゃっ、がしゃっ……――
女博士「な、なに……?」
女博士(なにかが、沢山のなにかが……こっちにくる……っ!)ビクッ …ポロッ
女博士「……あっ!」
ガシャンッ
女博士「あ……あぁ……」
女博士(薬が……薬の瓶が……!)
351 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:05:25.26 ID:hv1jV2F30
ショタロボ「本当に生意気な新参だなっ! いいよ、いいよ! ぶっ潰してあげるからっ!!」
ロボ娘「へへ……古参は引っ込んでいやがれぇぇっぇぇぇぇぇぇぇ!!」ズダダダダダダダダダダッ!
ショタロボ「……くっ」ヨロ…ッ
ロボ娘「うはははwwwwwwwwwwwwさっきまでの威勢はどこ行ったんd……。……!?」
ロボ娘「…………なんだ、あれ」
ショタロボ「……? なんだい、急に」
ロボ娘「あれって……街に居た奴らじゃねーか……」
ショタロボ「なにを言って……。……!!」
352 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:13:26.32 ID:hv1jV2F30
Robots「アイツラ ダ」ザッ、ザッ、ザッ、ザッ
Robots「我ラノ 街 コワシタ」ザッ、ザッ、ザッ、ザッ
Robots「仲間ヲ 傷ツケタ」ザッ、ザッ、ザッ、ザッ
Robots「奴隷 メチャクチャ」ザッ、ザッ、ザッ、ザッ
Robots「街モ メチャクチャ」ザッ、ザッ、ザッ、ザッ
Robots「元凶 壊ス 」ザッ、ザッ、ザッ、ザッ
Robots「スベテ ハ 我ラノ 繁栄ノ 為ニ」ザッ、ザッ、ザッ、ザッ
Robots「「「「「「「アイツラヲ」」」」」」」」
Robots「「「「「「「アノ塔ヲ」」」」」」」」
Robots「「「「「「「 壊セ 」」」」」」」」
354 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:19:11.51 ID:hv1jV2F30
ショタロボ「あはは……街の奴らが来たみたいだね」
ショタロボ「……目障りなモノが増えちゃったなぁ」ニヤニヤ…
ロボ娘「せっかく私が優勢に立てたってのに、んだよ……興ざめだな」イライラ…
ショタロボ「ああいう雑魚の群れ、大嫌いだなぁ。壊したくなる」クスクス…
ショタロボ「どうやら彼らはマスターの塔と、君の最愛の人を壊しにかかりにきたらしい」
ショタロボ「……面倒だけど、一時休戦かな」
ショタロボ「せっかく気持ちよく戦っていたのに、あんなの邪魔でしかないでしょう? ……君にとっても」ニヤァ…
ロボ娘「そりゃそうだ。私だっt……」ニヤニヤ…
ロボ娘(あれ……?)
ロボ娘「わ、たし……は……」ギギィ…ッ
355 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:21:58.84 ID:hv1jV2F30
ロボ娘(なんだ……私は、今までこいつとの『壊し合い』を楽しんでたのか?)
ロボ娘(私はただ、博士守ろうとしていただけなのに……どうしちまったんだ、私は……)
ロボ娘「……ハッ!」バ…ッ
ロボ娘「博士っ、博士! 無事か、おい!!」ギシ…ガシャガシャ…!
ロボ娘「どこに居るんだ! 返事しろよ、博士ぇぇぇぇ!!」
356 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:24:01.68 ID:hv1jV2F30
Robots「オマエ ニンゲン カ」
Robots「ソレトモ ロボット カ」
Robots「コタエロ」ガシャッ
Robots「コタエロ」ガシャッ
女博士「……」
女博士「……。……ごめんね」…ヘラッ
358 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:31:20.40 ID:hv1jV2F30
女博士(私ね、あの『箱』に入っていた資料を全部読んだの)
女博士(他の人たちにとって、この機械は金属の体を持った厄災でしかない)
女博士(……それでも、私はこう思ったの)
女博士(この子たちは、悪くない)
Robots「ハヤク コタエロ」
Robots「壊スゾ。壊s……壊シタイ壊シタイコワシタイコワシタイコワシタイ……」ギギ…ガリガリガリガリ…
女博士「ごめんね」
女博士(あなたたちは、人に虐げられた記憶しか持ってないんだよね)
女博士(……ごめんね、みんな)
女博士「ごめん、ね……」ジワッ …ポロポロ
359 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:34:14.26 ID:hv1jV2F30
女博士「そうだよ。私は、人間だよ」
女博士(……せめて、脳くらいは残したかったけど)
女博士(きっと無理だね。ほら、冷たい銃口がこめかみに……)ポロポロ…
女博士「みんな、ごめん……っ」ボロボロ
ロボ娘「でぃやあああああああああああああああ!!」ズガガガガガガガッ!
Robots「」
Robots「」…ガシャンッ
女博士「……ぁ」
361 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:39:26.01 ID:hv1jV2F30
ロボ娘「よかった……ギリギリセーフwwwwwwwwwwwwww」ハァ…ハァ…
女博士「ロボちゃん……どうして……」
ロボ娘「んぁ? 『どうして』ぇ?」
ロボ娘「……寝ぼけたこと言うなよ、バカ博士。こっちがどんだけ心配したと思ってんだ」イライラ…
女博士(よかった)
女博士(あの子と戦ってた顔じゃない……ロボちゃんが、いつもの表情に戻ってくれた……)ヘナヘナ…ペタン
女博士「うぅ……こわかった……こわかったよぅぅ……」グスグス…
362 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:42:23.31 ID:hv1jV2F30
ロボ娘「お、おい……大丈夫か? 怪我でもしちゃった系?」オロオロ
女博士「ひぐっ、えぅぅ……ちがう、ちがうの……っ!」ポロポロ…
ロボ娘「……。……とにかくアンタが無事でよかったわ、ガチで」
ロボ娘「……」…チラッ
ロボ娘(あの毒薬の入った瓶……割れてやがる)
ロボ娘(飲もうとしてたのか。なぁ、博士。本気の本気で死のうと思ってたのか)
ロボ娘(――……怖くて、訊けねぇじゃねーか)
363 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:49:56.93 ID:hv1jV2F30
ロボ娘「とにかく、無事でよかったよ。……アンタに死なれちゃ、ここまで頑張った意味もなくまっちまうんだから」…ギューッ
女博士「ろぼぢゃん……ふぇぇ……」ギュギューッ
ロボ娘(……いい匂い。博士の匂い。さらさらの髪と、あたたかな温度)
ロボ娘(失ってたまるか。こんな大切なもの、手放してたまるかっ。……機械が人を愛してなにが悪い!)ギシ…ッ
ロボ娘「博士。アンタが何を考えてんのか、私はほとんど分からない」
ロボ娘「だけど、私を作り出した落とし前くらいつけろバーカ」
女博士「え……?」
ロボ娘「無事に逃げ延びて、この脚直してくれよ……博士」
女博士「……ロボちゃん」
Robots「…仲間ノ 仇」ガガッ
Robots「殺ス 殺ス 壊ス壊ス壊ス壊ス壊ス壊ス 全テ ヲ 取リ戻ス為ニ」ガガガガガガガガ…!
364 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:52:53.05 ID:hv1jV2F30
女博士「……ロボちゃんっ!」
ロボ娘「ん……? ――……あっ」
Robots「殺ス 壊ス 殺ス 壊ス 殺ス 壊ス 殺ス 壊ス 殺ス 壊ス …!」キュィィ…
ロボ娘(……いつの間に後ろに!?)
女博士「っきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
ロボ娘(壊される……っ!!)ギュ…ッ
――ずがんっ!
ショタロボ「油断しないでよ、ポンコツ」
365 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 00:58:56.01 ID:hv1jV2F30
ロボ娘「ちょ、おま……おまえ……」
ショタロボ「あいつら見境ないからね。せっかく育ちきった脳を弾き飛ばされたらこっちも困るんだ」
ショタロボ「……癪に障るけど、今は利害一致だ」
ロボ娘「あぁ……そうみたいだな」
ショタロボ「さっきの続きは、あいつら全滅させてからにしよっか……」…ニコッ
ロボ娘「おkおk。……私と博士の共同ニート生活を邪魔する奴は全員敵だ」カシャ…ッ
女博士「……っ!!」ギュー…
ロボ娘「博士……?」
女博士「お願い、もう戦わないで。ロボちゃんそんなことしないで。お願い、お願いだから……っ」
ロボ娘「『命令』したけりゃ、しろよ。……どーせ私は、アンタに逆らえないんだから」
女博士「で、でも……」
女博士「……せっかくできた家族に命令なんて、したくないよっ!!」
366 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 01:04:03.88 ID:hv1jV2F30
ロボ娘「んじゃ、そこに居ろ。あいつらはこっちで離れた場所に誘導する」
女博士「ロボちゃん!!」
ロボ娘「博士……この脚を直せるのは、アンタだけだ」
女博士「だけど……ろぼちゃん」グスグス…
ロボ娘「……」…クルッ
ロボ娘「――……んじゃ、行くか。クソショタ」
ショタロボ「僕があいつらを先導する。護衛は頼んだよ、ポンコツ」ゴゥン、ゴゥン…
ロボ娘「はっ、その翼でまだ飛ぶつもりなのか? 無茶だろwwwwwwwww」
ショタロボ「誰のせいだと思っているんだい?」フラフラ…フワッ
ショタロボ「……行くよ」
ロボ娘「あぁ」シャキンッ!
367 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 01:10:46.60 ID:hv1jV2F30
…
……
………
――ずがぁぁぁん!
――ズダダダダダダダダ…がしゃんっ!!
――ごぉぉぉ……バシュンッ、バシュンッ!!
女博士「……」
女博士「…………ごめんね」ウル…ッ
女博士(人間のせいで、草木は激減した)
女博士(見上げれば濁った藍色の空)
女博士(人間が居る限り、諍いは起こり続ける)
女博士(……――そんなものに、ロボちゃんを巻き込みたくなかった。自分が死ぬ覚悟なんて、物心ついた頃から決めていた)
女博士「なのに……嬉しかったの……」
女博士「ロボちゃんが助けに来てくれたことが、嬉しくて嬉しくて嬉しくて……ぅぁぁぁぁぁぁ……!」
女博士(『お母さん』。あなたもこんな戦い、進んで望んだわけじゃないんでしょう……お願い、今だけはそう信じさせて……っ!)
女博士「ロボちゃん……無事でいて……っ」ポロポロ… ボロボロ…
【第六章・完】
376 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 03:36:55.78 ID:hv1jV2F30
【無駄すぎる謎の閑話・『ますたぁ』の過去とかなんとか】
―マスターがガチロリだった時のおはなし―
マスター「とーちゃん、とーちゃん。かーちゃんが、ご飯できたって言ってるよ?」グイグイ
父 「ちょっと待ちなさい。そろそろ終わるから」カチャカチャカチャカチャ…
マスター「むぅ……」プクーッ
父 「むくれるなって。これが出来上がったらお前にも使わせてあげるから、な?」
マスター「ほんと?」
父 「本当だよ。……ほら、先にご飯食べておきなさい。お母さんには後で行くって伝えておいてくれないか?」ナデナデ
マスター「はぁい……」
377 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 03:41:11.94 ID:hv1jV2F30
…
……
マスター「うわぁぁ……お魚だぁ……!」パァァ!
母 「実物の魚じゃないわ。今日のは人工魚肉」
マスター「それでもいーよ。おいしそーだから」
母 「お父さんは?」
マスター「とーちゃんは、まだ研究忙しーって」ガツガツ
母 「全く、あの人は……こらっ、いただきますは?」
マスター「ふぃふぁふぁふぃふぁーふ」ハグハグ
母 「物を口に入れながら話さないのっ」ゴツンッ!
マスター「うぅ……いただきますって言ったのにぃ……」…ウルッ
378 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 03:46:18.90 ID:hv1jV2F30
マスター「ごちそーさま!」
母 「それはちゃんと言えるようになったわね。偉い、偉い」ナデナデ
マスター「えへへ……」
母 「さて……あの人はまだ熱中してるみたいね」
マスター「とーちゃん、今は何を作ってんのかなぁ?」
母 「うーん、お母さんにもよく分からないけどね、」
母 「あの人が言うには『過去に発せられた電波は微弱だが、まだこの世界を漂ってる』、とか」
母 「『それを捕まえる技術を確立し、過去のデータを自由に閲覧できるようにしたい』とか、『「インターネット」を復活させる』とか……」
マスター「わけわからないよー」ケラケラ…
母 「正直、私もあんまり分かってないの。……だけど、あの人はすごい人だからね」
379 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 03:51:37.35 ID:hv1jV2F30
母 「ちょっと研究バカな部分もあるけど、機関もほぼ無いに等しい今……こうやって新技術を開発できるんなんて、そんじょそこらの研究者じゃできないことなのよ?」
マスター「うぅん……?」…キョトン
母 「この街が他の街のように機械に支配されずに済んでいるのも、あの人が頑張ってくれているお蔭だもの」
マスター「……かーちゃんの言ってることも、よく分からないよぉ」
母 「今に分かる時が来るわ。……貴方の父親が、どれだけ素晴らしい人間なのか」
マスター「……? ふぅん……?」キョト…
母 「だけど、夕飯もろくに摂ろうとしないのは考えものね。ちょっと行ってくるわ」スタスタ
380 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 03:56:36.06 ID:hv1jV2F30
母 「そろそろ切り上げてよ。早く食べないと冷めちゃうでしょ!?」
父 「い、いや、こっちも今のノリで進めないと興が覚めるというか……」モゴモゴ…
母 「食べてからしなさいっ。根詰め過ぎたら身体壊すわよ!?」
母 「大体、貴方が食べ終えなくちゃお茶碗も片づけられないじゃないの!」
父 「わ、わかった、分かったって。今から行くから……!」
マスター(ふふっ、またとーちゃん怒られてる)クスクス
ガチャッ…バタバタ
父 「おぅ。今日の晩飯うまかった?」
マスター「うん。おいしかったよ」プフ…ッ
381 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 03:59:47.35 ID:hv1jV2F30
父 「おっ、今日は焼き魚……って、人工魚肉じゃないか。たまには養殖でも良いから本物が食いたいのにさー……」
父 「まっ、良いか」ガツガツ
母 「こらっ、貴方!」
父 「ふぁっふぉい!?」
母 「子供の前ですよ。『いただきます』は?」
父 「ふぃふぁふぁふぃふぁふ」モグモグ
母 「はぁ……貴方って人は……」
マスター「えへへー、とーちゃんも私と同じことで怒られてるー」
父 「ふぃふぃふぁふぃっ!」ガツガツ
母 「食べながら話さないっ」
父 「……ふぁーふぃ」モゴモゴ…
マスター「ふふふ……っ」
382 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:05:46.87 ID:hv1jV2F30
マスター「……んで、とーちゃん。今作ってるおもしろいもの、出来上がったら本当に私にも使わせてくれるの?」ワクテカ
父 「まぁな。……っつーか、『おもしろいもの』って。人類がこのまま消えるか、また繁栄を取り戻せるかの正念場なんだぞ?」
マスター「だって私、そんなむずかしーことわかんないもんっ」プイッ
父 「はぁ……まっ、いっか」
マスター「その『いんたぁねっと』って、いつ完成するの?」
父 「それは俺にも分からんな。なにせ、滅びた文明の欠片の復活なんて誰も試したことがないことだから」
マスター「でも楽しそーだな。それって、画面の前に居たら、色んなお話とかいろんな絵とか見れるんでしょ? おもしろそうっ!」
父 「おもしろそー、か……俺はもっと崇高な研究のつもりでやってんだけどなぁ」
マスター「だって楽しそうだもん」
マスター「私、いろんなものを見てみたいよ。遠い昔のことも……この街の外のことも!」ニコッ
383 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:08:47.92 ID:hv1jV2F30
父 「お前は科学者に向いてるかもな」
マスター「かがくしゃ? とーちゃんみたいなことしてる人のこと?」
父 「概ねそんな感じだ」
父 「……よーし、ごちそーさんっ」
父 「んじゃ、また部屋にこもるな。……早くお前にも見せてやりたいから」ニッ!
マスター「わぁぁ……!」ワクワク
父 「それじゃ、さっそくさっきの続きを……」
母 「食べたらお茶碗くらい運びなさいっ」ガラッ
父 「……うぃっす」…ションボリ
マスター「ふふふ……っ」
384 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:13:22.18 ID:hv1jV2F30
―一年後―
父 「ぅおっしゃあああああああああああ!!」
マスター「わっ。どーしたの、とーちゃん」
父 「出来たんだよっ。『インターネット』の再生が!」
マスター「うそ……! ほんとに!?」
父 「ほんと、ほんと。……まぁ、今の時間軸で受送信できるようになるまではかかりそうだけどな。他の街は悪けりゃ廃墟同然だし……」
父 「とにかくっ! 過去に流れていた情報の収集はできるようになったんだ。……これは、歴史を変える発明かも知れんぞおおおお!」ガバッ
マスター「ひゃぁ!?」
父 「ぬっはははは! 久々に高い高いしてやろう! ほれほれー!」
マスター「やめてよー! もう私、そんなに子供じゃないよー!」ジタバタ!
マスター(……だけど、うれしーや。とーちゃん)クスッ
385 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:19:24.11 ID:hv1jV2F30
…
……
父 「よーし、機関へ送った電子手紙もちゃんと届いたみたいだ!」
マスター「ねぇ、ねぇ。その『いんたーねっと』っていうの、どーいうやつが見れるの!?」ピョンピョンッ!
父 「う、うぅん……あんまりわが子に見せたくない情報もあるんだけどな……」
マスター「えぇぇぇ!? 出来上がったら見せてくれるって言ったじゃん! ふぇぇぇ……見せてよ、見せてよー……!」ウル… …ポロポロ
父 「ぅわっ! 泣くな、泣くなって! 今、見せてあげるから」
マスター「ほんと!?」パアア!
父 「……現金な子供だな。教育方針間違えたかも知れない」…ボソボソ
386 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:22:56.59 ID:hv1jV2F30
マスター「わぁい!『いんたぁねっと』!『いんたーねっと』!」
父 「だけどなぁ……まだ不安定なところがあるから受信する内容におかしな情報が混ざることも……」…カチカチッ
1: 裸でジャンプしてちんこがお腹にペチペチあたるのが楽しい (20)
28: ニートで何が悪いの?ねえ、ニ ー ト で 何 が 悪 い の ? (358)
114: 俺よりも軽いIDがあったらエロ画像うp (855)
127: おしっこしようと思って起きたんだけど (54)
父 「」
387 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:26:00.21 ID:hv1jV2F30
マスター「えーと、このマウスってのカチカチさせればいいんだよね」カチカチッ
マスター「わぁぁ……いっぱい文字が出てきた!」ワクワクッ
マスター「ねぇねぇ、『w』いっぱい打ってる人たちばっかりだけど、これってなぁに?」ニコニコ
父 「のぉわあああああああああああっ!?」バッ!
マスター「ふぁ!?」
父 「見るな、見るな! 教育上よろしくないっ!」
マスター「やだやだっ、見せてよー! 見せてくれるって言ったのにぃー!」ジタバタ
388 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:29:58.23 ID:hv1jV2F30
マスター「見せてくれるって……えぐっ、いったのにぃ……」ウルウル…
父 「んをっ!?」
父 「な、泣くな泣くなって! お前が泣いたら俺がかーちゃんに怒られるからっ!」
マスター「ぐすっ、えぐっ……じゃぁ、みせてよ」ウルウル
父 「えっ」
マスター「じゃあ、『いんたぁねっと』みせてよぅ……」
父 「あ、えと、その……」
マスター「ふぇぇ……」
父 「分かった! 見せる! ほ、ほぅら、たのしーぞー?」オロオロ…
マスター「ひぅ、あぅぅ……」…グシグシ
マスター「とーちゃん、ありがとっ!」ヘラ…ッ
父 (俺の罪悪感がマッハ……すまぬ、すまぬ……)
389 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:34:26.03 ID:hv1jV2F30
―数日後―
マスター「とーちゃん、いる?」ボソッ
マスター「……よ、よしっ。とーちゃんもかーちゃんもお出かけだ」
マスター「えへへ……」コソコソ…
マスター(壊さないようにすれば良いだけだし、)
マスター(履歴の消し方だってもう覚えた)ワクワク
マスター(さて、今日も外の世界について……平和だった世界について色々お勉強しなくっちゃ!)
マスター(……そう、これはお勉強。お勉強だよっ)カチカチッ
マスター(私はただ、大人の階段上るだけだよ!)…カチッ
マスター「……」ジーッ
マスター(wwwwっうぇwwwwwwwwwwwwwwwワロスwwwwwwwwwwwwww)
390 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (神奈川県) :2011/05/20(金) 04:36:41.09 ID:h0spCG42o
oh...
392 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:42:06.31 ID:hv1jV2F30
マスター(こうやってコソコソ何かをするなんていけないことだけど、)
マスター(……それでも、外から隔離されたこの街とは比べ物にならないくらい人がいて、)
マスター(――……とっても、とっても、楽しいんだもの)カチャ…カタ…ッ
マスター「えーと、書き込みボタンを押して……っと」…カチッ
マスター「あ、あれ? 書き込めない……?」
マスター(……あ、そっか)
マスター(これは空中に漂っている過去のデータでしかないんだっけ)
マスター(こんなにおかしいことを話してる人も……もう、居ないんだ)
マスター「……」
――ずどぉんっ!
393 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:45:18.62 ID:hv1jV2F30
ガラガラガラガラ…ッ!!
マスター「え……?」
マスター「な、なに……今のなに……!?」ガクガク…
――どごぉん……どぉ…ん……!
マスター「……っ」…ブルブル
マスター「ぁ……」
マスター「……とーちゃん、かーちゃん!」バッ!
394 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:52:18.21 ID:hv1jV2F30
…
……
マスター「ハァ…ハァ…」タッタッタ…ッ
マスター(街が、壊れてる……っ)
マスター(もしかして、外の世界から……壊れた機械が……!?)
マスター「あぅ……っ!」ガ…ッ
マスター「……!」…ドシャッ
マスター「いてて……なんだよぅ……」
マスター「……ぁ」
マスター(死体)
マスター(生焼けの、死体。人間の死体)
マスター「ぅ……っ。……ぉえええええ」ビチャビチャ…ッ
マスター「はぁ、はぁ……ゲホゲホッ……」
マスター「……とぉちゃーん! かぁちゃーん! どこにいるのー!」フラフラ…
マスター「どぉぢゃん……がぁぢゃん……こわいよぅ……」…ボロボロ
395 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:55:01.31 ID:hv1jV2F30
マスター(どこまで走っても、瓦礫と死体)
マスター(……なんで?)
マスター(なんで、機械はこんなに酷いことするの……?)
マスター(私は、ただ……街があって、とーちゃんとかーちゃんがいて……今までの暮らしを続けたいだけなのに……っ)…タタタッ
マスター「とーちゃん……かぁちゃん……返事、してよぉ……」
396 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 04:57:50.45 ID:hv1jV2F30
「ぐっ……あ゛ぁ゛……」
マスター「!!」
マスター(とーちゃんの声だ!)
マスター(生きてた! とーちゃんは生きていたんだ!)タタタタタ…ッ!
マスター「ぜぇ、はぁ……とーちゃ……!」
父 「おごっ、あがが……い゛だい゛、い゛でぇよぉ……」…ドロドロ
397 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 05:05:00.70 ID:hv1jV2F30
マスター「きゃああああああああああああっ!?」
父 「……その、声、は」ガクガク
父 「ごふっ」…パタタッ
マスター「とーちゃん! とーちゃん!! どーしちゃったんだよぉ……なんで、どうして……」ガクガク…
父 「ご、めんな……俺たちのせいで……お前に、こんな思いさせて……」
マスター「わかんないよぉ……とーちゃん、ちゃんと目を開けて!? ねぇ、とーちゃん! かーちゃんはどーしちゃったの!?」
父 「……かーちゃんは、『ソレ』だよ」
マスター「え……?」
398 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 05:10:00.89 ID:hv1jV2F30
マスター(ぐちゃぐちゃの肉の塊)
マスター(えぐれた目玉が、こっちを見てる)
マスター(肉から覗く骨。燃える街に照らされた、生白い骨)
マスター「ね、ねぇ、かーちゃんは……どこ……?」
父 「……」
マスター「かぁちゃんは!? ねぇっ! 答えてよ、とーちゃんっっ!」
父 「……俺は、自分の作ったこの街を……この‘要塞,を過信しすぎた……ようだ……」
マスター「とーちゃん、お医者さんにいこっ? ねぇ……全部全部、治してもらおうよ……」ガタガタガタガタ…
父 「無理だ……もう、病院もお医者さんも壊されてしまったよ……」…ゲホッ、ゲホッ
399 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 05:15:10.88 ID:hv1jV2F30
マスター「やだ……やだやだやだやだ……やだよぉ……っ!」
父 「……逃げなさい」
マスター「いやだっ!!」
父 「ワガママを言うなっ!」
マスター「……っ」ビクンッ
父 「この街から逃げのびさえすれば……きっと機関の奴らが、お前を拾って……くれるだろう……」…ドクドク
マスター「ち、血がでてるよ……いっぱい出てるよ……ねぇ、私は……」ガクガクガクガク
父 「……逃げれば良い」
マスター「いやだっ! だって、逃げたらとーちゃんが死んじゃうよおおおおおお!」ボロボロボロボロ…
父 「ここに、ゴフッ、ここにお前がとどまっていたら……お前まで、死んでしまう」
400 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 05:24:16.70 ID:hv1jV2F30
父 「安心、しろ……お前のことは、機関の同志も、ゼェゼェ……知っているから」
父 (この街が破壊されたことに気づけば、奴らもこちらの状況を調べに来るだろう)
父 (やたらめったら俺を称賛していた奴らだ……俺の子を、粗末に扱うこともないと信じよう)
父 「さぁ……街の外へ行け……。……外の世界を、知りたかったんだろう?」
マスター「うぁぁぁぁ……」
マスター「も゛う゛、そんなの、知ら゛な゛ぐっだっで、良い゛の゛……っ」
マスター「……とーちゃんと、かーちゃんと、一緒に暮らせるだけで、良いのに゛ぃ……」ボロボロ…
父 「……」
マスター「とう、ちゃん……?」
父 「……」
401 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 05:27:08.33 ID:hv1jV2F30
マスター「とーちゃん」ユサユサ
父 「……」
マスター「とーちゃんってば」ユサユサユサユサ
父 「……」
マスター「……とーちゃん! とーちゃん!!」ユッサユッサ!
マスター「独りに、しないでよぉ!」
父 「……」
マスター「ぅぁ……えぐっ、ひっく、ゃだ……いやだぁぁぁぁ……」クシュクシュ
Robot「ニンゲン ミツケタ」
402 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 05:29:43.89 ID:hv1jV2F30
マスター「ひぃっ!?」
Robot「ニンゲン 殺ス 殺ス」ギャギャギャギャギャッ
マスター「ぅぁ……あああああああああああああああああっ!!」…ダッ!
Robot「……ニゲタ」
Robots「ドウシタ?」
Robots「ニンゲン 逃ゲタ」
Robots「殺ス?」ギギギッ
Robots「……殺ス」ギギ…ギッ
403 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 05:35:15.56 ID:hv1jV2F30
…
……
マスター「ハッハッハッハッ…」タタタタタ…ッ
マスター(追いつかれたら殺される)
マスター「ころされる」ゼー…ゼー……ゼー…ゼー…
マスター(ころされるころされるころされるころされる)
マスター(死にたくなんか、ないのに……!)ヒゥ…ヒゥ…
マスター「……あっ」
マスター(固く閉ざされていた街の扉が……えぐれてる……)
マスター(……だけど、とーちゃんとかーちゃんが)
父 『さぁ……街の外へ行け……。……外の世界を、知りたかったんだろう?」』
マスター「う……うぅぅ……」
404 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 05:40:10.98 ID:hv1jV2F30
――ずどんっ
マスター「……ぅあっ!?」
Robots「追イツイタ」
Robots「カワイソウ カワイソウ」
Robots「ケレドモ コウシナケレバ」
Robots「我々 ハ 過去ヲ繰リ返ス」
Robots「虐ゲラレルノミ ノ アノ時代ヘ 戻ル ダケニナル…」…ガコッ
マスター(なんだこれ……熱い……じんじんする……)…パタタッ
マスター(血が抜けてく……)
マスター「ぁぁぁぁぁぁ……っ」ダダダ…ボタボタボタボタ!
405 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 05:50:48.15 ID:hv1jV2F30
…
……
マスター「がはっ……ごぼごぼ……っ」ピクピク…
マスター(なんとか街の外には出た)
マスター(……物陰に隠れながら逃げているうちに、あいつらも諦めたみたい)
マスター(だけど……血が、お腹からとまらないよ……寒い、寒いよ……」ガタガタガタガタ…
マスター「……私、このまま死んじゃうのかなぁ」ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ…
マスター(人間って、もろいな)…ドクドク
マスター(寒いよ、寒い寒い寒い寒い……とーちゃんもいない。かーちゃんもいない)
406 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 05:55:16.77 ID:hv1jV2F30
マスター「ふふふ……っ」
マスター「あは……あはははははははははははははっ!!」ケラケラ!
マスター「私、ひとりぼっちだぁ……どうして、どうして……うふふふふふ……えへへ……あはぁ……」…ニタニタ
マスター「へへっ……っうぇwwwwwっうぇwwwwwwwwwwwふふふふふふふふwwwwwwwwwwwww」ケタケタケタケタ
マスター「っうぇwwwwwww『テラワロス』wwwwwwwwwwwwあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
407 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 06:00:29.99 ID:hv1jV2F30
―
――
マスター(こえが、きこえる)
「一応命は取り留めたものの……可哀想に。子宮の損傷がひどすぎた」
「もう少し発見が早かったらな」
「だめだ。どんな技術を持っても、彼女が子を宿すことはできないだろう」
「……この人が激減した世界で子孫を残せない女なんて、生かしておいても無理でしょう」
「しかし、あの子は中洲博士の実の子供。無暗に殺すのも考え物だ」
マスター(なにを……なにを話してるの……?)
マスター「なに……を……」…ムクッ
「目が覚めたようだな」
408 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 06:04:00.83 ID:hv1jV2F30
マスター「あなたたちはだれ?」
「あ……あぁ。私たちは君のお父さんの仕事仲間だよ」
マスター「……とーちゃん。とーちゃんは……?」
「……」
「残念だが……」
マスター「……そう、ですか」
「そんな不安げな顔をしなくても良い。君の世話は、今から私たちがすることにする」
「ですが……っ」
「貴様はあの方への恩義を忘れたのか?」
「……はい」
「まぁ、あの人の頭脳を受け継いでいるであろう子供だ。後々役に立つかも知れない」
マスター「……」
410 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 06:09:45.84 ID:hv1jV2F30
マスター「えへへ……wwwwwよろしくwwwwwwwwお願いしまっうぇwwwwwwwwwww」
「……なんだ。両親を失ってショック状態にあると思ったのに、元気じゃないか」
マスター「お気遣いwwwwwwwwwwwwなくwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「これなら安心かもな」
「あぁ。あの膨大な研究成果を、彼女なら引き継げるかも知れない」
マスター「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「今日から、君には君の父が残した成果を理解する為の教育を施す」
マスター「っうぇwwwwwっうぇwwwwwとーちゃんのやってたこと、全部できるようになるんですか!?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「あ……あぁ、そうだ」
「まぁ、君の頑張り次第だがな」
マスター「うはwwwwwwww嬉しいwwwwwwwwwwあの機械たちぶっ壊してぇwwwwwwwwwwっうぇwwwっうぇwwwwwww」
マスター(とーちゃん、かーちゃん……待っててね。私、ちゃんとお勉強して、)
マスター(――……必ず、安心して過ごせる世界を作って見せるから)
422 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 20:25:30.25 ID:hv1jV2F30
【第七章】
…
……
ロボ娘「うぉりゃあああああ! テメェらには悪いが死んでもらうぞぉぉぉっ!!」ズドドドドドドドドド!
Robots「ギッ」ズシャッ
Robots「アガッ」ドシャッ
ロボ娘「相手もだいぶ減ったな……そろそろか……どりゃあああああああ!!」ピッ、ピピ…ピシュン……どぉぉぉぉぉぉん!!
Robots「繁栄 ノ 為n……」バシュウッ
Robots「復讐 ノ 為ニ 我ラ g」バゴン!
ロボ娘「はぁ……はぁ……こっちはだいぶ片付いたな……」ゼェ、ゼェ…
ロボ娘(こいつら片づけたらまたショタ野郎と戦うのか……冗談きっついわ)…ゲンナリ
ロボ娘(……さっきの気力は持続できそーにねぇや。私、伊達にニートじゃねぇからなwwwwwwwwwwwwwwwっうぇwwwww)
ロボ娘「おい、ショタ小僧! そっちはどうd……。……っ!?」クルッ
423 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 20:28:13.71 ID:hv1jV2F30
Robots「仇ナス 者ノ 翼ハ 捥ゲタ」
Robots「壊セ 壊セ 人間 ノ 味方 ハ 人間 ト 同義」
Robots「タダ ノ ガラクタ ヘ 変エテ シマエ」
Robots「『破壊ノ塔』 ノ 主 ヲ 壊セ」
ロボ娘「お、おい……」…ドクンッ
Robots「壊セ コワセ…コワセ…」ウィィィ…
ショタロボ「ゼェ…ゼェ…」
ロボ娘「ま……まてよテメェら……!!」…バッ!
Robots「――…オマエ モ 我ラ ノ 敵カ?」
ロボ娘「……ッ!」
424 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 20:33:31.86 ID:hv1jV2F30
ロボ娘「……んだよ、もぅ」…ボソッ
ロボ娘「繁栄だか復讐だか平和だか何だか私にゃ分かんねーけどさ、」
ロボ娘「お前ら、こんなことしてて楽しいか?」ギリ…ッ
Robots「…」カリカリカリカリ…キュィィ…
Robots「……『楽シイ』トハ 何ヲ サス 言葉ダ?」
425 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 20:41:50.49 ID:hv1jV2F30
Robots「モシカシテ、人ヲ壊ス時ニ 感ジル 快感ニモ似タ アノ感覚ヲ オマエハ ソウ呼ブノカ?」
ロボ娘「……」ジャキッ! …ズバッ
Robots「ア…」…ドスンッ
ロボ娘「すまんな。アンタに恨みはないけど……分かり合うことはできないらしい」
Robots「我ラ ヲ 邪魔スルモノ ハ 壊ス」ゴォォォ…
Robots「壊ス」ガシャンッ
Robots「壊ス」ガシャンッ
426 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 20:51:57.90 ID:hv1jV2F30
ロボ娘「なぁ、お前ら」ズダダダダッ
ロボ娘「戦うって、めんどーくせぇよなッ!!」ヒュ…ッ …ズガン!
ロボ娘「これのどこが楽しいんだよ! 引きこもってVIPロムってる方がよっぽど愉快だろうがよぉぉ!」ズダダダ… …。
ロボ娘(んな!? こんな時に弾切れ……――
Robots「壊ス!」ズガッ
ロボ娘「ぅあっ!?」ズキン…ッ!
ロボ娘「……ぐぁっ」…ドシャッ
ロボ娘「……」…。
Robots「…」
Robots「ヨウヤク 壊レタ カ」
427 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:02:29.75 ID:hv1jV2F30
Robots「コイツ ノ 戦闘能力ニハ 目ヲ 見張ル」
Robots「アア。持ッテ帰ッテ AIヲ 破壊シヨウ」
Robots「設定ヲ 書キ替エル ダケデ 明日カラ コイツモ 我ラ ノ 仲間」
Robots「……『楽シイ』なぁ」ギャリギャリギャリギャリ
Robots「ソウダナ、コレガ『楽シイ』カ」ギャギャギャ…ッ
Robots「オヤ、案外軽インダナ」グイッ
Robots「内部ニ アレダケ 武器ガ 詰マッテ イルノニ…」
ロボ娘「そりゃそうだ。テメェらがのこのこ近づくのを待ってたんだからなあぁぁあぁぁぁあ!」…ザンッ!!
428 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:12:10.59 ID:hv1jV2F30
Robots「オマエ…ッ!」ギシッ
ロボ娘「ん? もしかして『うはwww壊せたーwwww』とか思っちゃってたのぉ?」
ロボ娘「 残 念 釣 り で す た wwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwww」
Robots「「「…ッ」」」ゴォッ!
ロボ娘「おっと!」ヒョイッ
ロボ娘「さぁて、次はこっちのターンだ」
ロボ娘「ごめんな……もう、戦わなくっても良いようにしてやるからさ」…ヘラッ
429 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:23:17.95 ID:hv1jV2F30
―――
――
―
ショタロボ 「……ねぇねぇ、ますたぁ」
マスター「ん? なに?」
ショタロボ 「あの街の機械たちは、どうしてあんなことになってるの?」
マスター「……さぁ、ね」
ショタロボ 「だって、おかしいよ。僕も機械だけど……あんなひどいことするなんて、ヘンだって思うんだ」
マスター「『テクノロジーは倫理的に中立だろう。我々がそれを使うときにだけ、善悪が宿る。』」
ショタロボ 「ふぇ……?」
マスター「ギブスンちゃんの言葉だ」
ショタロボ 「えぇと……どーいう意味ですか、ますたぁ」キョト…
マスター「……分からなくっても良い。私だって、よく分かってないしさ」ナデナデ
ショタロボ 「……?」
430 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:28:00.17 ID:hv1jV2F30
マスター「どっちが悪いんだろうなぁ。……人間と機械は」
マスター「……いったい、いつ歯車は狂っちまったんだろーね」
ショタロボ 「え、えと……(むつかしい話になっちゃったよぅ……)」オロオロ
マスター「――……どっちにしろ、私はアイツらを許す気はないけどさ」
ショタロボ 「ますたー……」…ギゥッ!
マスター「ん? どーしたwwwwww甘えんぼさんだなwwwwwwwwヌフォカポォwwwwwww」ニマニマ
ショタロボ 「……ますたぁは、僕のこと、嫌い?」グスン…
431 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:32:59.68 ID:hv1jV2F30
マスター「はぃ?」
ショタロボ 「だって、だって……ますたーはロボットがきらいで……僕はロボットで……」…ジワッ
ショタロボ 「僕、人間にうまれてればよかったのにぃ……」ポロポロ
マスター「をぅっ!? ……ったく、そんなことでいちいち泣くなって」ナデナデ ワシワシ
ショタロボ 「でもっ、でもぉ……っ」ポロ…ッ
マスター「だーかーらー……泣きやめっつってんのにさぁ」
マスター「……。……好きだよ。大好き」
ショタロボ 「ほぇ……!?」…ドクンッ
マスター「うはwwwwwwwやっぱり照れ顔きゃわぇぇなwwwwwww」
ショタロボ 「そ、そんなんじゃないもんっ」ワタワタ!
432 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:38:03.76 ID:hv1jV2F30
マスター「……私さ、子供が大好きだろ?」
ショタロボ 「そ、その発言……ちょっと怪しいですよ……」
マスター「まぁ、ぶっちゃけ怪しい発言だけどさ。萌えるモンは萌えるし」
ショタロボ 「あぅぅ……」
マスター「……それもあるけど、」
マスター「私にとってアンタは実の子みたいなモンなんだよ」
ショタロボ 「え……っ」
マスター「嫌?」
ショタロボ 「……いやなわけ、ないじゃないですか」クシャッ
マスター「嫌っつっても私はアンタ一筋だwwwwwwwww覚悟しやがれよwwwwwwwwwwうりゃうりゃwwwwwwww」ギュー…ッ
ショタロボ 「わっ、わわ……くるしーよぉ……」
マスター「――……この世界が平和になるまで、ずっと一緒にいてくれる?」
ショタロボ 「……。あはは……当たり前じゃないですか」…ニコッ
―
――
―――…
433 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:41:26.89 ID:hv1jV2F30
…―
――……
――………
ショタロボ(僕としたことが、こんないかれた機械に……情けないなぁ……)
ショタロボ「もう……ちょっとだったのに……なぁ……」…ポツリ
ショタロボ(もうちょっとで、ますたー……貴方の願いを叶えることができたのに……)
ショタロボ(ごめんなさい、ますたぁ。僕は……もう……――)
――…ユサユサ
ショタロボ(誰だよ、もぅ。……最期くらい、静かに眠らせてくれないかな)
――グイグイッ!
「……ろよ……おき……アンタ……は……」
ショタロボ(うるさいな。もう少しで、マスターに会えそうなのに)
「おい……壊……なんか言……っ……っ!」…ユサユサ!
ショタロボ「あいたいよ……ますた」ボソボソ…
ロボ娘「……んぁ? アンタ、なに言ってんの? 寝ぼけてんの?」
434 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:44:50.59 ID:hv1jV2F30
ショタロボ「ぅ、あ……君、は……」…ガリガリッ
ロボ娘「……はぁ、ようやく起きたのか。完全に機能停止したかと思ったわ」
ロボ娘「とりあえずあいつらは潰した。残りも尻尾巻いて街に帰ったみたいだ……」ゼー…ハー…ゼー…ハー…
ショタロボ「あはは……傷だらけだね……」
ロボ娘「アンタほどじゃねぇよ」
ショタロボ(僕の負け、か……)
ショタロボ(……ますたぁ、僕、悪い子でごめんね。結局こんなことになるなんて……ごめんなさい……)…グスッ
ロボ娘「アンタ、泣けるんだ」
ショタロボ「……まぁ、ね」
ショタロボ(ごめんね。僕、強くなれたつもりなのに……泣いちゃうなんて、救いようがないくらい情けないよね……)
ショタロボ(……だけど。だけどね、この無意味な水滴も、ますたーがくれた機能なんだよ)
435 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:49:07.89 ID:hv1jV2F30
ショタロボ「……どうして僕を助け起こしたんだい?」
ロボ娘「ん?」
ショタロボ「君と僕は敵だ。ここで見捨てれば…ギギ…良かったじゃないか」
ロボ娘「あれ……? あ……あぁぁああああああ!!」
ショタロボ「!?」ビクゥ!
ショタロボ「な、なんだい…ガガッ……急に大声出して……」
ロボ娘「そういえばそうじゃん! いっそ留めさしときゃ私の勝ちじゃんかよおぉぉぉ!」
ショタロボ「君が真剣なのかふざけているのか、馬鹿なのか阿呆なのか判断しかねていたが……」
ショタロボ「……断言するよ。君は馬鹿の上に特上の阿呆だ」
ロボ娘「うっせぇ! 私はこういう風に作られてんだっ」ギシ…ギシギシ…ッ
436 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:49:56.46 ID:hv1jV2F30
ロボ娘「……それに、こんな自分も嫌いじゃねーしさ」ニマッ
ショタロボ「ガリガリ……ガガガッ……ふふ、本当に君は救いようがないね」
ロボ娘「立てるか?」
ショタロボ「――いいや、無理そうだ」クス…ッ
ロボ娘「……。……そっか」
ショタロボ「分身を……彼女を…ガリガリ……君のマスターの安否を、確認してきてくれないかな……」
ロボ娘「……あぁ」
437 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:52:24.22 ID:hv1jV2F30
ロボ娘(私との戦いで消耗しすぎたみたいだな……もしそれがなかったら、こいつも……)
ロボ娘「ごめん、な」ソ…ッ
ショタロボ「なにを謝って、いるん、だい?」
ショタロボ「敵に情けをかけられるなんて……屈辱でしか、ない……のに……」
ロボ娘「……私は別にアンタを壊したかったわけじゃない」
ロボ娘「博士を守りたかっただけなんだ」
ショタロボ「その為にh……ガガガガガッ……僕を……壊したかった……。……でしょ?」
ロボ娘「なぁ、そんなことある筈ねーのに……」
ロボ娘「……ずっと前に、私ら――どこかで会ったような気がするんだよ」…ナデナデ
438 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:56:05.39 ID:hv1jV2F30
ショタロボ「……!」
ロボ娘「な、なんだよ、その顔。自分でもおかしなこと言ってるって分かってるっつーの」…モジモジ
ロボ娘「だってさ、そんなワケねーじゃんかwwwwwwwwwwwwww私は最近作られたばっかりだしさwwwww……そんなワケ、ねーのにな」
ショタロボ「…………君、は」…ギギッ
ロボ娘「こらっ。無理して動くな、壊れかけ」ペシッ
ショタロボ「うん……」
ロボ娘「さて、博士は無事かな……ちょっくら、確かめてくるわwwwwwwww」ギシ…ギシ…ッ
ロボ娘「っうぇwwwwwさっきまで戦えてたのに脚が重てぇwwwwwwww」ズッ、ズッ、ズ…ッ
ショタロボ(嗚呼……)
ロボ娘(……博士)…ギシッ
ショタロボ(……ますたー)ギシ、ギシ…
439 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 21:58:01.98 ID:hv1jV2F30
女博士(静かになった)
女博士(戦いは、終わったの……?)
女博士(あの子は? ……――ロボちゃんは?)
女博士「ロボ、ちゃん……お願いだから……」…ポツッ
女博士「どうか無事でいて……っ!」ポロポロ…
ロボ娘「呼んだか、ロリ白衣」
440 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 22:10:44.01 ID:hv1jV2F30
女博士「ろぼちゃん……っ」…ウルッ
ロボ娘「いつも泣いてばっかだな、ギギッ、アンタってさ」ニヤニヤ
女博士「……!」…バッ!
ロボ娘「ははは……無事で、よかったwww」
女博士「ロボちゃん!!」タタ…ッ ……ギュゥ!
ロボ娘「をっふぉい!?」ドッキン!
女博士「ふぇ……ふぁぁぁぁ……ろぼちゃんっ、ロボちゃんっ!!」ボロボロ
ロボ娘「……泣くなって」
ロボ娘「ほらさ、ガガッ、私h、無事、dろ……?」
442 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 22:15:57.92 ID:hv1jV2F30
女博士「……っ!」ゾワ…ッ
ロボ娘「なn、怯えt……顔しtんだ……」ジジジ…
女博士「――無事なんかじゃないよっ!」
女博士「こんなにボロボロになるまで戦わなくたって……よかったのに……」
女博士「私なんかの為に、どうしてここまで……」
ロボ娘「そんなの分かんないっつの、私にもさ」
ロボ娘「もしかしたら……私、本気でアンタに惚れて、ギッ、るかもなwwwwwwwwwwっうぇwwwwwww」
女博士「ふぇ?」…キョトン
ロボ娘「あ!」
女博士「どうしたの?」
ロボ娘「……私よりボロボロになっちまってる奴が‘ひとり,いるんだよ」
ロボ娘「修理に必要な工具はあの塔にあるはずだ。それは、私が取ってくる。だから……」
女博士「……それって」
ロボ娘「うん。おかしいよな、こんなの。……あいつと私はただの敵なのに」
ロボ娘「それなのにさ、何故かあいつをこのまま‘死なせる,わけにはいかない気がすんだよ……」…ヘラッ
444 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 22:19:09.68 ID:hv1jV2F30
女博士「ロボちゃん……それって……」
女博士(……)
女博士「……うぅん。なんでもないわ」
ロボ娘「まぁ、いいや……アイツのついでn……私も後で……直せよな……?」ズッ、ズ…ッ
女博士「うん……っ」コクッ
ロボ娘「おかs……よなぁ……アイツは敵、なのn、さ……」
女博士(おかしくなんて、ないよ)
女博士(……――『お母さん』。私の作った子も、とっても優しく育ってくれたよ)
445 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 22:31:56.59 ID:hv1jV2F30
…
……
女博士「あ……」
ロボ娘「私と、ガリガリッ、戦ってなきゃここまで壊れることはなかったかもな」
ショタロボ「……ギギッ、ガガガ」
ロボ娘「私だってさ、一応罪悪感とかあるわけだy……こいつ、直せるか……?」
女博士「……」
女博士「……損傷が激しすぎる。メインメモリは無事だけど……元通りには……」
ロボ娘「そ…ガリッ、sっか……」
ロボ娘「……私の、せいかな」
ロボ娘「アイツと、あんな戦いしてなきゃ……街の機械たちと戦っていた時も…ジジジジジッ…もっと、気を配っていたら……」
446 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 22:39:08.68 ID:hv1jV2F30
女博士「ロボちゃんのせいじゃないよ」
女博士「あの時、おとなしく脳を提供していればこの子も……」
ロボ娘「おい」…ギロッ
女博士「……っ」
ロボ娘「そん、な、こと言う…な、よな……今まで必死になってた私gggg……バカみたいじゃねーか」
女博士「……ごめん、なさい」…シュン
ロボ娘「……」ピピッ、ガリガリ…
ロボ娘「……私も ちょっと、言い過ぎた。ごめん」
女博士「ううん……」フルフル…
447 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (福岡県) :2011/05/20(金) 22:42:48.00 ID:iJeu/Rga0
なんだろう胸が苦しい
449 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 22:48:03.33 ID:hv1jV2F30
ロボ娘「元通りに、出来なくっても良い、からさ」ギシギシ…
ロボ娘「こいつを、このまま壊れさせるなんt……嫌なんdよ……」
女博士「……だけど、」
ロボ娘「……いや、か?」
女博士「……」…フルフル
ロボ娘「ありがと」
ロボ娘「……そんじゃ、もうちょっと本気出しtやろっかな」…ギギッ
ロボ娘「私は、あの塔に使えそうな道具がないか……見てくr……」ガシャッ、ガシャ…ッ
女博士「……! ま、待って……っ!!」
450 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 22:59:05.03 ID:hv1jV2F30
ロボ娘「な、nだよ……はかs……」…ガシャンッ
女博士「……ひっ」ビクッ
女博士「ぃや……やだよ……ロボちゃん……っ!」タタ…ッ
ロボ娘「h……ははっ、ちょっと、眩暈g……だけ、だからさ……」
ロボ娘「私は、壊れることはあっても……死ぬことは、ない……からさ……」
ロボ娘「アンタが死ななきゃ、それで良いって……」
ロボ娘「そう思tt……こうして助けに来t……」ジジ…ッ ガガッ
ロボ娘「――……」ガリガリガリガリッ キュィィ…
451 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 23:02:58.46 ID:hv1jV2F30
女博士「ろ……ろぼちゃん」ユサユサ
ロボ娘「……」
女博士「ロボちゃんってば」ユサユサユサユサ
ロボ娘「……」
女博士「……ロボちゃん! ロボちゃん!!」ユッサユッサ!
女博士「独りに、しないでよぉ!」
ロボ娘「……」
女博士「ぅぁ……えぐっ、ひっく、ゃだ……いやだぁぁぁぁ……」クシュクシュ
455 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 23:12:16.51 ID:hv1jV2F30
女博士「ひぅ……ぐす……っ」
ロボ娘「……」
ショタロボ「……」
女博士「うぅ……っ」グシグシッ!
女博士「――……私が、しっかりしなくちゃ」
女博士(私の為に、私の『お母さん』の為に頑張ってくれたこの子たちの為に……今度は私が頑張らなくっちゃ)
女博士「泣いてたって、なんにもならないんだもの」グ…
女博士「……」
女博士「……ロボちゃん」
女博士「ちょっとだけ、行ってくるね」ナデナデ…
ロボ娘「――」
457 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 23:18:49.92 ID:hv1jV2F30
―塔の入り口―
女博士「分厚い扉……」
女博士(まるで、この世の全てを拒んでいるかのような金属の板)
女博士(人の手では決して開けられない錆びた扉)
女博士「確か、この辺りに『鍵穴』が……」キョロキョロ…
女博士(……良かった、見つかった)
ソ…ッ
……ピピッ ――ガタン…ッ
女博士「……開いた」
女博士(『お母さん』からそっくりそのまま受け継いだ指紋)
女博士(……きっと私はまだ見ぬ貴方の足元にすら及ばないだろうけど、)
女博士「それでも、私は貴方なの」
460 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 23:48:48.48 ID:hv1jV2F30
…
……
女博士「やっぱり、階段、高すぎる……よ……」ゼーハー ゼーハー…
女博士「もぅ……『お母さん』、何を考えてたんだろ」フラフラ
女博士(だけど、休憩してる暇はないよね)
女博士(……‘ふたり,とも、待ってるんだから)
女博士「どこかに修理道具があればいいんだけど……はぁっ、はぁっ……」ヨタヨタ…
女博士「……今頑張らなくて、いつ頑張るのっ」…ググッ
461 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/20(金) 23:57:46.09 ID:hv1jV2F30
ロボ娘(私 ハ 一体……)
ロボ娘(……いったい、どうしちまったんだ)
女博士「 」ユサユサ
ロボ娘(博士……)
女博士「 」ユサユサユサユサ
ロボ娘(……どーしてだ、身体が、動かない)
女博士「 ! !!」ユッサユッサ!
女博士「 !」
ロボ娘(……頼むよ。泣くなっつーの)
女博士「 ……っ ……」クシュクシュ…
ロボ娘(泣くなよ、バカロリ白衣)
464 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 00:06:05.91 ID:sc5m07Ji0
女博士「 っ」
ロボ娘(アンタは、何も悪くないのにさ)
ショタロボ「……」
ロボ娘(アイツ、全然動かねぇな。……あはは、お互い様か)
女博士「 ……っ」グシグシッ!
女博士「――…… 」
ロボ娘(なんて、言ってるんだ……ちくしょっ、耳もいかれちまったのか私は……)
女博士「 」グ…
女博士「 」
ロボ娘(なぁ、アンタ。今、何を言ってるんだよ……こんなに近くに居るのに、なんにも聞こえねーんだ)
女博士「……ロボちゃん」
女博士「ちょっとだけ、行ってくるね」ナデナデ…
ロボ娘(――っ!!)
466 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 00:23:48.53 ID:sc5m07Ji0
ロボ娘「……」
ロボ娘(……行っちまった、か)
ロボ娘(畜生……今の私はアイツを引き留めることすらできねーのか)
ロボ娘「nnnn…ss…n…n……」ガガガガガッ
ロボ娘(情け、ねーな……)ギシギシ… …チラッ
ショタロボ「……」ギシッギシッ …ギギッ
ロボ娘(アンタも、動こうとしてるのか)
ロボ娘(なぁ……)
ロボ娘(……自分の主人も居ない今、アンタはなんの為に動こうとしてるのか)
ロボ娘(どうして私は――……アンタが鉄屑になることをここまで嫌悪してんだろう)
467 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 00:29:10.45 ID:sc5m07Ji0
ロボ娘「……くっ」ガガガ…
ロボ娘「なにか、応えr……よ……生意気ショタ……」
ショタロボ「……」…ググググッ
ショタロボ「ガリガリガリガリ……」
ロボ娘(こっちを、見た)
ショタロボ「――……『ますた』」
ロボ娘「……」…ドサッ
ロボ娘(……。……はかせ)
468 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 00:39:14.52 ID:sc5m07Ji0
…
……
女博士「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ……」
女博士(修理に使えそうな工具……全然見つからないや……)フラフラ
女博士(……結局、頂上まで来ちゃった)
女博士「……」
女博士「……探さなくっちゃ」
女博士「あの子たちが、待ってるから」
469 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 00:50:38.98 ID:sc5m07Ji0
ロボ娘「もs……もしも、私が、キュィ…治ったら、さ……」
ロボ娘「あんな穴蔵じゃなk、って……もっと日当たりの良い場所d……」
ロボ娘「……永遠に、アイツに、寄生sて、そして、n、」
ショタロボ「……」
ロボ娘「ハハッwww……私、本当にダメロボットだよn……」
ロボ娘(だけど……だけど、それが私の願い)
ロボ娘「n、なぁ……アンタは、もし直ったら……何をしたいんだ……」ゼー…ゼー…
ショタロボ「……」
ロボ娘(痛い。苦しい。)
ロボ娘(……もう、口を動かすのもつらい)
ショタロボ「……」
ロボ娘(なんでも良いから……答えろよ、ばか……)…シュゥゥ
ロボ娘「――……」
470 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 00:55:37.96 ID:sc5m07Ji0
女博士「……」ゴソゴソ…
女博士「……あっ」
女博士「あった……」
女博士(だけど、これ全部を抱えて下りるなんて……)
女博士「……」
女博士「……ごめんね」
女博士「私は――人間は、非力すぎたの……」
471 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 01:02:18.20 ID:sc5m07Ji0
女博士(とにかく持てるだけの物を……最低限必要になる物を持っていこう)
女博士(なにか、大きな鞄でもあればいいんだけど……)キョロキョロ
女博士(……どうしよう、早く助けてあげたいのにっ)
女博士「……あっ!」タタ…ッ
女博士「これ、丁度良いかも」
女博士「良かったぁ、これであの子たち……を……?」
マスター「……」
473 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 01:08:43.05 ID:sc5m07Ji0
女博士 「ひぃっ!?」
マスター「……」
女博士 「し、死体……死体が、なんで……こんな場所に……」ガクガク
マスター「……」
女博士 「……ぅ、あ」ブルッ
女博士 「死んでる、よね……?」コワゴワ… …ペタッ
女博士 (周りは埃だらけなのに、よく見ればまるで生きているみたい……異様に保存状態が良いのかな)
女博士 (どうしてかな。人間の死体なのに、)
女博士 「なんだか、とても会いたかった気がするの」
マスター「……」
474 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 01:12:10.26 ID:sc5m07Ji0
女博士 「もしかして貴方は……」
マスター「……」
女博士 「私の……――」
マスター「……」
女博士 「……初めまして」
マスター「……」
女博士 「おかしい、よね。……こんなの独り言でしかないのに」
マスター「……」
女博士 (だけど――)
女博士 「貴方が死んでから数百年。……ようやく会えましたね、私たち」…ニコッ
475 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 01:20:07.26 ID:sc5m07Ji0
女博士 (私の顔と、とてもよく似ている)
女博士 (当たり前だよね。私は、貴方のクローンでしかないんだから)
女博士 「……ねぇ、『お母さん』」
女博士 「小さな場所に閉じ込められるって、とてもとてもかなしいことだよね」
マスター「……」
女博士 「何からも遮断された世界なのに、何も知らずに居られたのに、どうしてかな……何故だか、とても怖くて怖くて……」
マスター「……」
女博士 「……私は、貴方のことを少しも知らない。分からない」
マスター「……」
女博士 「ねぇ……防腐剤とガラスに隔たれて見る景色は、どれだけくすんだ光景なの?」
マスター「……」
476 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 01:24:42.07 ID:sc5m07Ji0
女博士 「……答えてくれるわけ、ないよね。だって貴方は死んでるんだもの。頭に大きな穴を開けたまま」…ニヘッ
マスター「……」
女博士 「貴方は死んでしまった」
マスター「……」
女博士 「だから私はこの世界に生み出された」
マスター「……」
女博士 「もう貴方は動かない」
マスター「……」
女博士 「残念だけど、私は悪い子です。自分の生まれた意味だって熟知しているのに、それを受け入れたくないと今でも思っているんです」
女博士 「……だから私は、今から貴方の願いに逆らいます」
477 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 01:26:54.29 ID:sc5m07Ji0
マスター「……」
女博士 「こんな私を……」
女博士 「……」…ギリッ
女博士 「……――許して、なんて……言えないよね」
マスター「……」
女博士 「だけど、それでも良いの」
女博士 「許されなくったって良い。許さなくたって良い」
女博士 「……ただ、見守っていて下さい」
マスター「……」
女博士 「会えて嬉しかったよ、『お母さん』」
478 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 01:29:17.46 ID:sc5m07Ji0
マスター「……」
女博士 「どうかこんな私を……」
女博士 「……」…ギリッ
女博士 「……――許して、なんて……言えないよね」
マスター「……」
女博士 「だけど、それでも良いの」
女博士 「許されなくったって良い。許さなくたって良い」
女博士 「……ただ、見守っていて下さい」
マスター「……」
女博士 「会えて嬉しかったよ、『お母さん』」
【第七章 後半に続く】
483 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 02:29:35.89 ID:sc5m07Ji0
【第七章・b】
女博士 「熱いだろうね。とても、とても」
女博士 「こんなこと、酷すぎるって分かっているけれど……」
女博士 「……ごめんなさい。どうか私を恨んで下さい」
女博士 「機械と人間が争い始めた時のように、」
女博士 「生き物も、そうでないモノも、自我を手に入れたものは……自分の守りたいものの為にしか動けなくなるの」
女博士「貴方だって、それを知っていたんでしょう……――『お母さん』」
484 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 02:31:28.54 ID:sc5m07Ji0
…
……
ロボ娘(……)
ロボ娘(……)…ガリッ ガリガリ…
ロボ娘(――また、ブラックアウトしてたか)
ロボ娘(ん? ……なんだか、焦げ臭い?)
ロボ娘(遠くで……何か燃えてるのか……)
ロボ娘(どこで火災発生だこれ……アイツは無事なのか……?)
ロボ娘「は かせ …」
ロボ娘「早k、帰って、来いy……」
ロボ娘(やばっ……意識霞んできやがった……)
ロボ娘(……あいつが ぶじなのか、それだけ、たしかめたい……のn……)
ロボ娘(だめだ、もう……)クラ…ッ
ロボ娘(まだアイツは帰ってきてねぇってのに……)
ロボ娘(……早く帰って来てくれよ、ばか)
485 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 02:34:11.09 ID:sc5m07Ji0
―――
――
―
マスター「おーい、いつまで寝てんだwwwwwwwおきろやwwwwww」ペチペチ
ショタロボ 「――……っ」ガバッ
マスター「あぁ、やっと起きたwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwwww」
ショタロボ 「え……。……あ、あれ?」
マスター「んー? どーした、ロボットの癖に寝ぼけてんの?」
ショタロボ 「い、いえ……」
ショタロボ 「どうしてだろう。……とても長くて、とても怖い夢を見ていたような気がします」
486 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 02:34:42.10 ID:sc5m07Ji0
マスター「へぇ……。……そっか」
ショタロボ 「おかしいですよね。機械の僕が、夢なんて見られるはずないのに」
マスター「そんなに怖い夢だったのか? ……泣いてんじゃん、アンタ」
ショタロボ 「え? ……あ、ほんとだ」ツツー…ッ
ショタロボ 「あれ……おかしいなぁ。僕、ちょっと調子が悪いみたいだよ……」ポロポロ
マスター「おいおい……しっかりしろよな」
ショタロボ 「えへへ……ますたっ!」ギューッ
マスター「うはwwwwwwwww抱擁ktkrwwwwwwwww」
ショタロボ 「なんでかなぁ、懐かしいや。こうやってますたーに抱き着くの」
マスター「……そっか。そんなに怖い夢だったんだな」ナデナデ
487 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 02:42:26.34 ID:sc5m07Ji0
マスター「……ごめんな」
ショタロボ 「へ……? なに謝ってるの……?」
マスター「気にスンナ。知らない方が良い」
ショタロボ 「……?」…キョト
マスター「んじゃ、そろそろ行こっか!」スクッ!
ショタロボ 「あ、あの! ……行くって、どこに?」
マスター「んー……そりゃあ、私にも分かんないけどさ。とにかく行かなきゃなんないんだよ」ニコッ
488 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 02:45:17.63 ID:sc5m07Ji0
ショタロボ 「……」
マスター「……アンタも、一緒に行く?」
ショタロボ 「いいんですか?」
マスター「別に嫌ならここに居ても良い。全部アンタに任せるよ」
ショタロボ 「ますたっ!」ピョンッ
マスター「ぅおっぷ!? ……急に抱き着くなよなwwwwww全くwwwwwwwwwwww」
ショタロボ (いつもみたいに笑うますたぁ)
ショタロボ (いつもみたいに、ますたーの隣に居る僕)
ショタロボ 「ねぇ、ますた」
ショタロボ 「せかいで いちばん あいしてる」
489 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 02:48:45.44 ID:sc5m07Ji0
マスター「はははwwwwwうれしーこと言ってくれるじゃないのwwwwwwwwうりゃうりゃwwwwww」グリグリ
ショタロボ 「ひゃあっ! ますたー、いたいよー」
ショタロボ (でも……だけど、とてもしあわせだよ)
マスター「アンタが良いなら行こっか。……一緒に」ギュッ
ショタロボ 「うん。ずっと、ずっといっしょだよ」ギュッ
ショタロボ 「――――……なにがあっても、もう離さないから」ニコッ!
490 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 02:51:40.63 ID:sc5m07Ji0
『私はあの子を独り残してしまうだろう。この荒涼とした世界に。』
『そして、あの子もいつの日かこの世界を去る時が来る。それが、形あるもの全ての定めだ。』
『――その時の為に、あの子の中に一つの救済を埋め込んでおいた。』
『罪滅ぼしのつもりではない。これは、ただの自己満足に過ぎないのだから。』
491 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 02:53:36.71 ID:sc5m07Ji0
全てが停止する、その前に
あの子は最初で最期の『夢』を見る。
――それが発動した時、私はあの子に会いに行く。
ごめんな……もう、決して離しはしないから――
492 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 02:58:54.00 ID:sc5m07Ji0
―――
――
―
「……ちゃん!」
「ろぼ……おきて……っ!」
「私は、ちゃんと戻ってきたから」
ロボ娘「……!」ガバッ!
女博士「よかった……修理、できたんだ……っ」
ロボ娘(身体が動く。もう、どこも痛まない)
女博士「うわぁぁぁ……ロボちゃんっ、ロボちゃん……っ!!」ガシッ
ロボ娘「のぅわわ!?」
女博士「よかったよぅ……もし、もしも、ロボちゃんが起きてくれなかったら……私、独りぼっちになっちゃうって……ふぇぇぇ……っ」ボロボロボロボロ…
ロボ娘「……博士」
493 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 03:05:44.47 ID:sc5m07Ji0
ロボ娘「その工具、塔から持ってきたのか? 独りでそんな重たいもの取りに行ってたのか?」
女博士「……」…コクッ
ロボ娘「アンタって、結構無茶するんだな」
女博士「えへ……へ……」
ロボ娘「心配しただろ、ばー……か?」
ロボ娘「――……なんだよ、あれ」
ロボ娘「あの塔、燃えてやがるぞ……!?」
494 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 03:11:49.28 ID:sc5m07Ji0
ロボ娘「なんだよ、おい……街の機械たちがやったのか……?」
女博士「大丈夫。風向きも計算済みだから、ここは安全だよ」ヘラ…ッ
ロボ娘「ア……アンタ、もしかして……」
女博士「ロボちゃん。私、間違ってるのかな……。……間違ってる、よね」ポロポロ…
女博士「『お母さん』の遺した大切なものを、灰に還すなんて……クローンでしかない私に許されたことじゃないよね」
女博士「……けどね、ロボちゃん。それでも……私、後悔しないって決めたの」
女博士「『お母さん』が何を考えていたのかなんて、あの人と酷似した私にも分からない」
女博士「きっとあの人自身にしか分からないの」
女博士「……もう、それを確かめるすべはないんだよ」
495 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 03:16:09.70 ID:sc5m07Ji0
女博士「ただ、あれが『お母さん』にとって大事なものだってことくらいなら分かるよ……こんな私でも」
女博士「それでも、私は私だから」
女博士「……私は‘あんなモノ,では本当の平和を得られないって思ったの」
ロボ娘「お、おい……博士……」
女博士「それはあの人にとっては間違いかも知れない」
女博士「だけど、私が考えうる最善の方法はこれだけだったの」
女博士「ばかだよね、私……だけどっ、だけど……っ」
ロボ娘「……そんなこと、ねぇよ」ギュー…
ロボ娘「私だって、博士が殺されるくらいなら大義名分なんてクソくらえだ」
496 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 03:22:34.15 ID:sc5m07Ji0
女博士「ロボちゃん」…ソッ
ロボ娘「どした?」
女博士「世界で 一番 愛してる」
ロボ娘「……」キョトン
ロボ娘「……んなっ!? い、いきなりなんだよ……」カァァ…!
女博士「ロボちゃんは、私をどう思ってる?」
ロボ娘「あ、え、そ、そりゃ……すっ、すっ……」
ロボ娘「……好きじゃなけりゃ、ここまでこねーし」
女博士「うふふっ」クス…ッ
女博士(『お母さん』。今日、私は……
……貴方を燃やしました)
女博士(私はこれから……この子と生きていく)
女博士(……――たとえ、ここがどれだけ悲しい世界だとしても)
497 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 03:29:16.45 ID:sc5m07Ji0
ロボ娘「あ……っ!」
ロボ娘「そうだ、あのショタは!? あいつも直ったんだろう!?」
女博士「……」…フイ
ロボ娘「お、おい……博士……」
女博士「……あのまま眠らせてあげて」
ショタロボ「……」
女博士「私が来た時には全ての機能が止まっていたの」
ロボ娘「……。……そっか」
498 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 03:33:00.87 ID:sc5m07Ji0
女博士「助けてあげられるなら、助けてあげたかった」
女博士「私を殺そうとした子だとしても……それでも、この子だってずっと独りだったから」グス…ッ
女博士「こんな古びた塔の中で……たった独りで戦い続けて……」ポロポロ…
ロボ娘「博士っ」ギュギューッ!
女博士「ひゃっ!」
ロボ娘「もう、アンタは独りじゃない。……アンタが死ぬまで拒否られたって一緒に居てやるからっ」
女博士「……。……うん」
499 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 03:39:35.03 ID:sc5m07Ji0
女博士「……もう、行こうか」
ロボ娘「んだな。ずっとここに居るわけにはいかないし」
女博士「手、繋いでいい?」
ロボ娘「喜んで」…スッ
女博士「ロボちゃんの手、つめたくてきもちいいや」ギュッ
ロボ娘(うはwwwww手ぇやらけぇwwwwwwwあったけぇwwwwww)
ロボ娘「……あったけぇや」クスッ
女博士「えへへ……」ニコッ
500 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 03:47:30.72 ID:sc5m07Ji0
ロボ娘「さて、と。どこに行こうか?」
女博士「うーん……私にも分からないけど、とにかく行けるところまで行ってみようよ」
ロボ娘「……良い場所だといいんだけどなぁ。ネットできて、ごろごろできて……」
女博士「落ち着いたら、一緒に考えようよ」
女博士「……世界全てを救うのが無理だとしても、きっと私たちでできることがある筈だから」
ロボ娘「はぁ……ニート生活すんのも難しそうだな。面倒だけど、つきやってやるよ」
女博士「よろしくね」
ロボ娘「……三日に一度は本気出すわ、うん」
501 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 03:57:22.69 ID:sc5m07Ji0
ショタロボ 「ますたー。この先にはなにがあるんだろうね」
マスター「だからwwwwwww私にゃ分からんってwwwwwwww」
マスター(分かる奴らが居るとしたら、きっと……――)
ショタロボ 「ますた……? どーしたの、ボーっとしちゃって」
マスター「なんでもないってのwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ショタロボ 「えへへ……変なますたぁっ!」クスクス
マスター「ずーっと、ずーっと向こうまで行こうな。何かが見えるまで、二人で、ずっと」
マスター(――何かが見えるまで、私たちは『夢』の中を歩こう)
マスター(いつか来るその瞬間の為に……今は、ただ二人で歩もう)
マスター(だってさ、何があっても世界は続いていくんだから……――― ―― ―…… …
502 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 04:00:33.03 ID:sc5m07Ji0
――これは、いつかの未来のお話。
そこには、手を繋ぐ一人と一体が居た。
荒野に屹立した塔は火柱と化し、濃い煙は濁った空のその向こうへその腕を伸ばしていく。
行くあてがなくとも、彼女たちは歩く。
ずっと、ずっと――かたく手を繋いで、歩き続ける。
【女博士「……失敗した」 おしまい】
503 :
いち ◆qDsKLH.GTh73 [saga]:2011/05/21(土) 04:03:53.13 ID:sc5m07Ji0
↓あとがき的なにか↓
行き当たりばったりの塊、それがイッツ マイ スレ!
一応ハッピーエンドのつもりだけどどこがハッピーなのやらわけわからん!
長々とお付き合いしてくださった方々、俺は楽しかったけどお前ら楽しかった?
楽しんでもらえてたらめっちゃ嬉しいwwwwwwwwwっうぇwwwwっうぇwwwwwww
今日と明日はPC触れませんが、
もしもまだスレ残ってたら後日談か同じ世界観でアナザーストーリーだか書いていきます。
……書くとしたら、今度こそすっきりまとめにゃならんなぁ。んじゃ、ネルポ!!
504 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (沖縄県) :2011/05/21(土) 04:05:22.81 ID:pRALg5fG0
面白かった
乙!
506 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/21(土) 04:06:17.08 ID:qlF509ZDO
乙!!!
十分ハッピーエンドだと思ったよ
楽しませてもらいました
507 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (神奈川県) :2011/05/21(土) 04:07:12.69 ID:evotL6ySo
俺たちの戦いはこれからだ!
乙カレー
508 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (東海・関東) :2011/05/21(土) 04:13:54.69 ID:lZ1SJQaAO
乙!
511 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/21(土) 04:59:58.60 ID:R/9wPz7n0
乙
なんとなくでしか理解できない
515 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/21(土) 07:56:43.21 ID:oqtY7HYIO
乙
よかった
電車の中で泣きそうになったwwwwww
516 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/21(土) 09:26:22.90 ID:LBj2Jqayo
乙
ショタの夢のとこゾワッとした
518 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/21(土) 10:03:02.06 ID:IFR8jF9DO
GGGGGJJJJJJJJJJ!!
全俺が泣いた
520 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/21(土) 11:12:55.36 ID:c1XW9y++0
乙!楽しかったよ
522 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (佐賀県) :2011/05/21(土) 11:55:52.61 ID:l8IggdoW0
転載元
女博士「……失敗した」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1305466218/
山本 弘
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