1 :
書き溜めはない、途中で投げ出すかも :2013/01/31(木) 19:54:07.79 ID:XMBWSrD70
―みほの部屋―
みほ「さて…試合に向けて作戦を考えないと…」
みほ「次は…お姉ちゃんだもんね…」
みほ「……」
みほ「お姉ちゃん…私のことどう思ってるのかな…」
ピンポーン
みほ「?」
みほ「こんな時間に誰だろ?」
みほ(とりあえず覗き穴で用心用心と…)
みほ「!?」
みほ「お姉ちゃん!?」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 19:57:49.33 ID:XMBWSrD70
まほ「みほ、私だ」
まほ「…開けてくれないか」
みほ「……」
みほ「わかった」
ガチャ
まほ「ありがとう、みほ」
みほ「……」
まほ「すまないな、いきなり」
まほ「みほと…」
まほ「みほと試合前に一度だけ話がしたかったんだ」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:02:21.80 ID:XMBWSrD70
みほ「…」
まほ「…」
まほ「学校」
みほ「え?」
まほ「学校は楽しいか?」
みほ「…うん、楽しいよ」
みほ「友達も出来たんだ」にこっ
まほ(黒森峰にいたころはこんな表情なんてしなかったな)
まほ「そうか、よかった」にこっ
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:08:02.65 ID:XMBWSrD70
まほ「戦車道…まだやってたのか」
みほ「うん…」
みほ「本当はやめるつもりだったの」
みほ「だけどなんかやることになっちゃって」
みほ「でも…それでみんなとも仲良くなれたんだ」
まほ「そうか」
みほ(お姉ちゃん…)
みほ(やっぱり私のこと…怒ってるのかな…)
みほ「ねえお姉ちゃん…」
みほ「私が戦車道続けてたから…怒ってるよね」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:09:13.65 ID:JdfYVXJ90
イイネ!
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:12:03.41 ID:XMBWSrD70
まほ「…」
まほ「怒ってなんかいないさ」
まほ「憶えているか、みほ」
みほ「え?」
まほ「昔…みほが小学生のとき」
まほ「私はみほに『自分の戦車道を見つけなさい』って」
まほ「そういったんだ」
みほ「…うん、憶えてる」
みほ(エミちゃんたちと試合したときだ…)
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:13:20.58 ID:JdfYVXJ90
エミちゃん黒森にいんのかね
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:18:02.17 ID:XMBWSrD70
まほ「みほがこっちにいたときの戦車道は西住流の戦車道」
まほ「みほの戦車道じゃなかった」
まほ「私は…みほの戦車道を尊重したい」
みほ「お姉ちゃん…」
まほ「だが…お母様はそう思われてはいないようだ」
みほ「…うん」
まほ「…勘当すると仰っていた」
みほ「……うん」
まほ「だが、何があってもみほは私の妹だよ」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:19:02.36 ID:JdfYVXJ90
いいやん
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:29:34.09 ID:XMBWSrD70
まほ「私は謝りにきたんだ、みほ」
まほ「去年の大会の後、私はみほを慰めもせず」
まほ「ただ放っておいた」
まほ「そしてみほは転校した」
みほ「…うん」
まほ「辛い思いをさせたな」
まほ「私は…もうみほは戦車道をやらないでいいと思っていた」
まほ「普通の女子高生としてすごすのがみほの幸せだとな」
まほ「また戦車道をやってるみほを見て、初めはビックリしたよ」
みほ「あはは…」
まほ「でも…転校先で楽しそうに自分の戦車道をするみほを見て」
まほ「私は…とても嬉しく思えたよ」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:36:44.49 ID:XMBWSrD70
まほ「ごめんね、みほ」
みほ「…」
みほ「ううん」
みほ「謝るのは私のほうだよお姉ちゃん」
みほ「自分のことだけ考えて転校して」
みほ「お姉ちゃん一人に重荷を背負わせちゃった」
まほ「みほ…」
みほ「お姉ちゃんは謝る必要なんてないよ」
みほ「お姉ちゃんが私のこと嫌ってなくて」
みほ「そして私のことをそんなに大事に思ってくれて」
みほ「私…すごく幸せだよ」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:45:07.60 ID:XMBWSrD70
みほ「お姉ちゃん…」
ぎゅっ
みほは昔のようにまほに抱きついた
みほ「ありがとうお姉ちゃん」
まほ「…」ナデナデ
みほ「えへへ、なんか懐かしいね」
まほ「うふふ、そうだな」
まほ(試合前にみほと話せてよかった…)
まほ(こんな姉を許してくれてありがとうみほ)
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:52:19.78 ID:Wh8QIJuU0
キマシキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 20:54:15.39 ID:XMBWSrD70
みほ「ねえ、お姉ちゃん」
みほ「せっかくだから今日は泊まっていってよ!」
まほ「え?」
みほ「久しぶりにお姉ちゃんと一緒にいたいの」
まほ(…エリカ達にところに帰るのは○日だから)
まほ(一応大丈夫かな)
まほ(それに…私もみほと話がしたい)
まほ「ああ、そうするよ」
まほ「よろしくな、みほ」
みほ「うんっ!」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:03:11.64 ID:XMBWSrD70
ビリリッ!!
まほ「なっ…!?」
まほ(なんだ…痺れて…)
まほ(スタンガン…?)
まほ(みほ…?)
バタッ…
まほ「…」
みほ「……あはは」
みほ「おやすみ、お姉ちゃん」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:08:58.55 ID:XMBWSrD70
――――――――――――――――…………
まほ「……」
まほ「ん…わたしは…」
まほ(そうだ…みほにスタンガンを…)
まほ「え…?」
まほの両手が手錠で拘束されていた
あまりのことにまほは混乱せずにはいられなかった
みほ「あっ、起きた?お姉ちゃん」
まほ「みほ…」
まほ「どういうこと…?」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:15:17.35 ID:XMBWSrD70
みほ「ねえ、お姉ちゃん」
みほ「私、お姉ちゃんのことダイスキだよ」
みほ「子供の頃からずっと」
みほ「だけど去年のことで私のことなんて嫌いになっちゃったって」
みほ「そう思ってたんだ」
みほ「でも…そうじゃなかった」
みほ「お姉ちゃんは私のこと大切に思っててくれたんだね」
みほ「嬉しい…嬉しいよ…」
まほ「み…みほ…?」
まほ(なんだかみほの様子がおかしい…)
まほ(…怖い)
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:22:10.89 ID:XMBWSrD70
まほ「う、うん…」
まほ「私もみほのこと好きよ」
まほ「だからこの手錠外して…」
みほ「ダメ」
みほ「これからいっぱいお姉ちゃん愛するんだから」
みほ「これなーんだ」
まほ「それは…」
まほ(たしかみほが好きなぬいぐるみの…)
まほ「ボコられ…熊?」
みほ「正解!」
みほ「よく知ってたねお姉ちゃん、嬉しいな~」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:28:46.22 ID:XMBWSrD70
みほ「かわいいでしょ?」
みほ「私のお気に入りなんだー」
まほ「そうなの…」
まほ(包帯ばっかりで…)
まほ(正直あまりいい趣味とは思えないけど…)
みほ「お姉ちゃんもこういうふうにしたいの」
まほ「へ?」
みほ「きっとすっごく可愛いと思うんだ~!」
みほ「あっ、心配しないでお姉ちゃん」
みほ「ちょっと傷つけて包帯巻くだけだからね」
まほ「…」ゾクッ
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:33:30.42 ID:U+ZJvnnt0
おい
おい
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:33:30.44 ID:D8ph3Y+50
キマシじゃなくてヤミマシかよ
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:37:16.06 ID:XMBWSrD70
みほ「さてと…」
そういいながらみほは包丁を手に取った
まほ「や…やめてみほ…」
まほ「やっぱり私のことが許せないの…?」
みほ「違うよ、お姉ちゃん」
みほ「お姉ちゃんが大好きだからするの」
みほ「あはは…私って病んでるかな?」
みほ「叫んでもいいよお姉ちゃん」
みほ「でもお姉ちゃんって優しいから」
みほ「そんなことできないよね?」
みほ「こんなところ見られたら私タダじゃすまないし」
まほ「うっ…」
みほ「そんなお姉ちゃんが大好き」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:43:35.91 ID:XMBWSrD70
まほ(私のせい…?)
まほ(黒森峰のときに私がみほに冷たくしたから…)
まほ(そのせいでこんなに…)
みほ「いくよ、お姉ちゃん」
みほ「ちょっと我慢してね~」
サクッ
まほ「ぐっ…」
みほ「痛い?痛いのお姉ちゃん?」
みほ「そんなお姉ちゃんもかわいいな~」
みほ「あっ、血が…」ペロ
みほ「えへへ…」
みほ「お姉ちゃんの味がする」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:48:50.13 ID:XMBWSrD70
みほ「ケガしちゃったね…」
みほ「ごめん…ごめんねお姉ちゃん…」
みほ「手当てしないとね…」
恍惚した表情でみほはまほに包帯を巻いていく
まほ(みほ…)
まほ(いったいどうしちゃったの…)
みほ「できた!」
みほ「かわいい」
みほ「かわいいよお姉ちゃん!」
みほ「今度は足だね」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:52:34.93 ID:NzvHrUUT0
みほとヤンデレの相性の良さは異常
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 21:55:19.79 ID:XMBWSrD70
みほ「このくらいの深さでいいかな」
サクッ
まほ「あう…」
みほ「傷口はちゃんと舐めないとね~」
ペロペロ
まほ「はあっ…」
みほ「くすぐったいかなお姉ちゃん?」
みほ「かわいいな、もう」
まほ「ううっ…」
みほ「包帯巻かないとね」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:02:13.43 ID:XMBWSrD70
みほ「よしっ、オッケー」
みほ「わぁ…!」
みほ「お姉ちゃん…綺麗…」
まほ「こんなの…」
まほ「こんなのおかしいよみほ…」
みほ「それはわかってるよ」
みほ「でもお姉ちゃんが大好きだから」
みほ「これが私の愛情表現なの!」
まほ「…」
まほ「……」
みほ「あれ?泣いてるのお姉ちゃん?」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:03:20.57 ID:seydRsEt0
うわぁぁぁぁぁ
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:07:50.80 ID:XMBWSrD70
みほ「ご、ごめんねお姉ちゃん」
みほ「痛かったよね?」
みほ「もう私の名前をお姉ちゃんに彫って終わりにするから…」
みほ「だからもうちょっと我慢して?」
みほ「ねっ?ねっ?」
まほ「違うのみほ…」
まほ「これは…後悔の涙」
まほ「みほをこうなるまで追い詰めたことに後悔する涙」
まほ「ごめんねみほ…」
みほ「お姉ちゃん…」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:13:42.95 ID:XMBWSrD70
まほ「私が黒森峰のときにみほに冷たくしたのは」
まほ「みほを戦車道から遠ざけるためだった」
まほ「でも…違う」
まほ「ただ私はお母様から逃げていただけだった」
まほ「ごめんねみほ…」
みほ「…」
まほ「彫って」
みほ「え」
まほ「みほの名前を私に彫って」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:16:41.35 ID:xTt6iIfTO
いやあ…
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:20:01.25 ID:XMBWSrD70
みほ「い…いいの?」
まほ「うん」
まほ「みほに刻んでほしいの」
まほ(これは…戒め)
まほ(私のしたことを忘れないために)
みほ「…わかった」
みほ「彫るね、お姉ちゃん」
みほは器用に針を持ち出した
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:26:51.25 ID:XMBWSrD70
まほ「ッ…」
みほ「ご、ごめんお姉ちゃん!」
みほ「でも嬉しいな」
みほ「お姉ちゃんの体に私の跡を残せるなんて」
みほ「お姉ちゃんからして欲しいなんて!」
みほ「もう少しだからね」
みほ「辛抱だよお姉ちゃん」
まほ「…」こく
まほ(やっぱりみほはおかしいままだ)
徐々にまほの胸に文字が刻まれていく
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:34:27.03 ID:DatP7Ic10
なんか違うわ
投げていいぞ
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:34:35.87 ID:XMBWSrD70
みほ「……」
みほ「これで…いいかな」
みほ「うん!キレイに彫れた!」
まほ(胸が痛い…)
まほ(みほ…それでも私は姉としてみほを…)
西住みほ
そうまほの胸には刻まれていた
みほ「私上手に彫れたよお姉ちゃん!」
まほ「……うん」
まほ「とても綺麗な字だよ、みほ」
みほ「えへへ」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:36:21.19 ID:fsuuKB200
ダイスキの時点で片鱗はあったか
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:36:42.21 ID:a4etko6R0
なんか怖い展開になってた
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:45:35.63 ID:XMBWSrD70
みほ「手錠外してあげるねお姉ちゃん」
カチャカチャ
みほ「ごめんね…お姉ちゃん」
みほ「私のこと嫌いになったよね」
みほ「だけどね…お姉ちゃんが来て…」
みほ「お姉ちゃんの話聞いてたら我慢できなくて…」
まほ「いいよ、みほ」
まほ(みほがおかしくなったのは私のせいか…それとも元から…?)
まほ(いや…きっと私のせいなんだ)
まほ(どんなみほも受け入れないといけないんだ)
まほ「こんなことでみほを嫌ったりしない」
まほ「私もみほが大好きだから」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:54:16.55 ID:XMBWSrD70
みほ「ホント!?」
まほ「ああ、ホント…ッ!」
みほ「大丈夫お姉ちゃん!?」
みほ「痛い?痛いんだよね」
みほ「その痛みで…私のこと忘れないで」
みほ「いつでも私を感じて」
まほ「みほ…」
まほ「ごめん…ごめんね」
泣きながらまほはみほを抱きしめることしか出来なかった
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 22:59:51.33 ID:XMBWSrD70
―数日後―
エリカ「あっ、隊長」
エリカ「おかえりなさい、もう休暇はよろしいのですか?」
まほ「ああ」
エリカ「!どうしたのですかそのおケガは!?」
まほ「…なんでもない」
まほ「大した傷でもないさ」
エリカ「そんな…どう見ても…」
まほ「気にするな、今は大会のことだけに集中しろ」
エリカ「は…はい」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 23:08:57.43 ID:XMBWSrD70
まほ(歩くたびに傷が痛む)
まほ(みほ…私は…)
沙織「みぽりん最近元気だね!」
沙織「なんかいいことでもあった?」
みほ「うん!ちょっとね!」
みほ(お姉ちゃん今私のこと考えてるのかな)
みほ(きっとそうだよね、うん)
みほ「…」
みほ「お姉ちゃんダイスキ」
終
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 23:09:55.37 ID:4uHAR21m0
お姉ちゃんダイスキ
お姉ちゃんダイ スキ
お姉ちゃんDIE LOVE
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2013/01/31(木) 23:15:02.66 ID:g0ttGHByO
乙乙
転載元
みほ「お姉ちゃんダイスキ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1359629647/
バンダイビジュアル (2013-03-22)
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