1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:12:23.61 ID:48PGGciw0
鳴「あまり私と関わらない方がいいよ」
榊原「え?それってどういう…」
鳴「…っく」
榊原「?」
鳴「ひ、左目が…」
榊原「左目がどうしたの?」
鳴「くっ…今はあまり私に近づかないほうがいい…」
榊原「で、でも…」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:17:17.05 ID:48PGGciw0
榊原「なんだったんだろう…」
勅使河原「おっす、サカキ!」
榊原「え?あ…誰?」
勅使河原「ひでぇーなぁ、まだ俺の名前覚えてくれてないのか?」
榊原「ご、ごめん。昨日転校してきたばかりだから…」
勅使河原「まぁそれじゃ仕方ないよな。これから慣れてけばいいさ」
榊原「うん」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:17:58.42 ID:48PGGciw0
勅使河原「でよー、昨日見たんだって」
望月「へぇ、何を?」
勅使河原「だからツチノコを!」
榊原「え、ツチノコって本当にいるの?」
望月「ははは、榊原くんは優しいね。信じてあげるんだ」
榊原「いや、そこまで信じては…ん?」
勅使河原「どうした?」
榊原「ちょっと…」タッタッタ
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:18:33.86 ID:48PGGciw0
屋上
鳴「…なんできたの?」
榊原「いや…ちょっと気になって」
鳴「あまり近づかない方がいいって、言ったよね?」
榊原「だって…さっきの授業も出てなかったし…」
鳴「仕方ないから」
榊原「仕方ないって…ほっとけないよ。今日は包帯も付けてるじゃないか」
鳴「これは力を抑えてるの」
榊原「力…?」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:19:07.07 ID:48PGGciw0
鳴「私は常人には到底理解の及ばない力を有しているの」
榊原「はぁ…」
鳴「この右腕には悪魔が眠っている。だからこうして抑えなくてはいけないの」
榊原「じゃあ、その左目は…?」
鳴「この左目は…視(み)えてしまうから」
榊原「視える…?」
鳴「千里眼のようなもの」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:19:46.38 ID:48PGGciw0
榊原「よくわからないや」
鳴「榊原恒一」
榊原「へ?」
鳴「あなたの名前」
榊原「そ、そうだけど…」
鳴「ね?」
榊原「ね?って言われても…転校初日に自己紹介したよね?」
鳴「そのとき私はいなかったでしょ?」
榊原「あぁ…言われてみれば」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:20:11.35 ID:48PGGciw0
鳴「ね?」
榊原「うーん…」
鳴「ちなみに私は見崎鳴」
榊原「聞いてないけど…」
鳴「そうかもしれないけど、あなたの深層心理が知りたがっていたから」
榊原「それも視えるの?」
鳴「うん、私にはなんでもお見通し」
榊原「ふぅん…」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:20:54.71 ID:48PGGciw0
鳴「くっ…また暴れだした…」
榊原「悪魔が?」
鳴「そ、そう…だから早く私から離れて…」
榊原「わ、わかった」タッタッタ
鳴「静まれ…私の、右腕……」グググ
榊原「すごい人もいるんだなぁ」
勅使河原「何がだ?」
榊原「いや、なんでもない」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:25:04.05 ID:h7HZCugE0
あ、続けて
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:27:08.40 ID:48PGGciw0
桜木「榊原くんは体育出れないんですね」
榊原「うん…まだダメみたい」
桜木「この学校には慣れましたか?」
榊原「そこそこ」
桜木「そうですか」
榊原「あ、そうだ。聞いていいかな」
桜木「なんですか?」
榊原「見崎って子のことなんだけど…」
桜木「……っ!!」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:27:41.10 ID:48PGGciw0
榊原「?どうしたの?」
桜木「い、いやなんでもありませんよ?」
榊原「そう…ん?」
桜木「どうしました?」
榊原「ごめん、ちょっと僕…」
桜木「あ、榊原くん!」
鳴「来たね」
榊原「うん…もしかして」
鳴「わかってた」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:28:11.56 ID:48PGGciw0
榊原「君はなんで、いつも一人でいるの?」
鳴「知りたい?」
榊原「うん」
鳴「…どうしようかな」
榊原「何か言いづらい事情が?」
鳴「…まぁね、とても複雑」
榊原「……」
鳴「でも、今は秘密…始まってしまうから」
榊原「始まる…?」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:29:34.56 ID:48PGGciw0
鳴「いや、もう始まってるかも」
榊原「だから、何が」
鳴「それを知ったら、榊原くんも人でなくなっちゃうから」
榊原「で、でも…」ピピピ
鳴「携帯…」
榊原「あ、ごめん。ちょっと…」
勅使河原「おい、サカキか!?いないものの相手はよせ!」
榊原「いないもの…?」
勅使河原「詳しいことはいえないが、とにかく今すぐそこから離れろ!いいな!?」ピッ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:31:06.20 ID:48PGGciw0
榊原「なんだったんだろう…?」
鳴「携帯は嫌い…」
榊原「そう?便利だと思うけど…」
鳴「こんなものがなくたったって、私にはわかるから」
榊原「そうか、見崎さんにはそんな力があったね」
鳴「そう。私には不要」
榊原「すごいなぁ…」
鳴「そろそろ戻ったほうがいいよ」
榊原「え?じゃあ一緒に行こうよ」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:32:04.95 ID:48PGGciw0
鳴「それはダメ」
榊原「なんで?」
鳴「何度も言うけど、私には近づかない方がいいの。でないと…」
榊原「でないと…?」
鳴「…やっぱり、聞いてないんだ」
榊原「聞いてない…?」
鳴「……それじゃ」
榊原「あ、ちょっと…いっちゃった…」
榊原「……なんなんだ?」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:32:36.06 ID:48PGGciw0
キンコンカンコン
榊原(あ、見崎さんだ)
鳴「……」スタスタ
榊原(帰るのかな…)
鳴「……」スタスタ
榊原「……」スタスタ
榊原「あれ?どこに…」
鳴「ばぁ」
榊原「!」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:33:17.99 ID:OsFA0gyO0
鳴ちゃんかわいい支援
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:35:25.32 ID:48PGGciw0
鳴「何、してるの」
榊原「え、えーと…その、見崎さんがいたから…」
鳴「尾行?」
榊原「そんなものです…ごめんなさい」
鳴「この先に私の家があるから…来る?」
榊原「え?いいの?」
鳴「来たいんでしょ?分かるよ」
榊原「そう…かな?まぁ行きたくないわけでもないし…」
鳴「あなたの心が言ってるよ。行きたいって」
榊原「そうなんだ…じゃあお言葉に甘えて…」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:36:14.95 ID:48PGGciw0
榊原「うわぁ…」
鳴「変わった家でしょ?」
榊原「うん…人形屋さんなの?」
鳴「お母さんが趣味で作っているの」
榊原「へぇ…失礼だけど、不気味だなぁ」
鳴「でしょ?……ちょっと怖い」
榊原「何か言った?」
鳴「う、ううん、なんでもない」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:36:54.78 ID:48PGGciw0
榊原「そうだ、聞きたいことがあるんだ」
鳴「なに?」
榊原「みんなが僕になにか隠してるみたいで…それがなんなのか、見崎さん知ってる?」
鳴「26年前のことね…」
榊原「それかもしれない。なにか知ってる?」
鳴「ちょ、ちょっと待って。ゆっくり話させて」
榊原「ご、ごめん。質問攻めは嫌いだった?」
鳴「うん。まくしたてられるのが苦手で…」
榊原「配慮が足らなかったよ。ごめん」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 13:38:46.29 ID:48PGGciw0
鳴「でね…この話には続きがあってね…」
榊原「ごくり…」ピピピ
鳴「……むぅ」
榊原「ご、ごめん。何?あぁ…うん。今友達の家で…うん、わかった。それじゃ」ピッ
鳴「帰るの…?」
榊原「うん、そろそろ暗くなるから…」
鳴「そっか…」シュン
榊原「あ、あの…またくるから、ね?」
鳴「!う、うん!待ってる!……じゃ、じゃなくて」
榊原「?」
鳴「あ、あなたはまた来ることになるから」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 15:59:20.27 ID:48PGGciw0
榊原「うん。またいつか、お邪魔するよ」
鳴「た、楽しみにして……じゃなくて!……コホン、またね」
榊原「うん。また明日」
鳴「バイバイ」フリフリ
榊原「いやぁ、それにしても驚きだなぁ見崎さん」
榊原「結構明るい子なのかな」
榊原「26年前の話をしているとき、妙にノリノリだったし…」
榊原「なのになんで…クラスではまるでいないかのような扱いなんだろう…」
榊原「明日、誰かに聞いてみよう」
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:00:22.33 ID:+/lUfduPO
鳴ちゃんの魅力は結構普通な女の子ってところにあるよな
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:00:33.92 ID:48PGGciw0
翌日
榊原「ねぇ…」
勅使河原「おうサカキ。どうした?」
榊原「26年前のこと…なんで僕に隠してたの?」
望月「さ、榊原くん!?それをどこで…」
榊原「……風の噂で」
勅使河原「……サカキ、すまねぇ…それは…」
榊原「なにか僕に知られて不都合でもあるの?」
勅使河原「とにかく!今はダメなんだ!来月だ!来月に教えるから!」
榊原「な、なんで?」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:03:02.52 ID:48PGGciw0
望月「ごめん…榊原くん」
榊原「……」
勅使河原「とにかく、ダメなんだ…」
榊原「……」
榊原「……」ガタ
ガララ
榊原「やっ」
鳴「なにしてるの?…今はテスト中だよ?」
榊原「ちょっとね…君にも聞きたいことがあって」
鳴「何?」
榊原「君は、一体何者なの…?」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:05:16.93 ID:48PGGciw0
鳴「私は…」
榊原「うん…」
鳴「選ばれし者…かな…?」
榊原「選ばれし…者?」
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:06:37.89 ID:48PGGciw0
鳴「そう…私には人間の理解の及ばない、時空すら凌駕する力があるの」
榊原「…すごいね」
鳴「だから、みんなには極力近づかないようにしている…」
榊原「だから君はいつも一人で…」
鳴「そういうこと」
榊原「でも…僕は大丈夫なの?」
鳴「榊原くんは…大丈夫」
榊原「なんで?」
鳴「大丈夫なものは大丈夫なの」
榊原「ふぅん…」
ガラガラ
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:08:01.65 ID:48PGGciw0
榊原「あれ?桜木さん?」
桜木さん「ひっ!」
榊原「え?ど、どうしたの!?」
桜木「そんな…そんな!」タッタッタ
榊原「…?」
鳴「行っちゃったね」
榊原「うん…なんだったんだろう」
ドタドタドタ!!
榊原「ん?」
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:10:39.05 ID:48PGGciw0
桜木「」ピクピク
榊原「っ!」
鳴「どうしたn…」ヒョコ
榊原「見ちゃダメだ!」バッ
鳴「へ?」
榊原「…見ちゃ…いけない…」
鳴「??」
先生「…君た…君、今すぐここから離れなさい」
榊原「はい…」
鳴「???」
榊原「……」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:11:05.65 ID:46om0eI30
うわああああ
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:13:37.27 ID:48PGGciw0
生徒「聞いた?3組の人が…」
生徒「聞いた聞いた。あまりに凄惨な光景だったから、
緘口令がしかれたらしいよ」
生徒「これってやっぱり…」
生徒「だよね…」
病院
榊原「……」
水野「榊原くん……大丈夫…?」
榊原「え…あぁ…はい」
水野「大変だったね…学校にはいけそう?」
榊原「……はい、多分明日には」
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:17:09.18 ID:48PGGciw0
水野「あまり無理しちゃダメだよ?」
榊原「はい…」
水野「まっ、そういう心のケアも私が診てあげるから、ね?元気だして?」
榊原「…ありがとうございます」
水野「うんうん」
榊原「それじゃあ…さっそく相談しても、いいですか?」
水野「何?」
榊原「見崎って子のことで…」
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:21:00.47 ID:48PGGciw0
水野「いないもののよう……選ばれし者…始まる……か」
榊原「そもそもあの子は生きているかも怪しいと言いますか…」
水野「幽霊かもしれないってこと?」
榊原「はい…」
水野「うーん……私、榊原くんと同じ3組に弟がいるからさ、聞いておこうか?」
榊原「いいんですか?」
水野「もちろん!私に任せておきなさいな!」
榊原「ありがとうございます…」
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:24:15.39 ID:48PGGciw0
翌日
榊原「おはよう…」
勅使河原「おぉ!サカキ!大丈夫だったか!?」
榊原「う、うん…なんとか、ね」
望月「桜木さんの件、大変だったね…」
榊原「うん…」
勅使河原「ま、まぁクラスメイトが死んじまって辛いのは分かるけど、あまり辛気臭くならずにいつも通りいこうぜ?」
榊原「い、いいのかな…」
ガララ
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:28:00.03 ID:48PGGciw0
榊原「ん?」
鳴「……」スタスタ
勅使河原「…どうした?」
榊原「い、いやその…」
勅使河原「…っ……なぁ、いないものの相手はよせって言ったろ」
榊原「っ……だから、なんだよ!そのいないものって!」
赤沢「恒一くん」
榊原「……赤沢さん?」
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:31:47.95 ID:48PGGciw0
中庭
赤沢「あなたは、どこまで聞いたの?」
榊原「どこまでって…それは26年前のことでいいの?」
赤沢「そうよ」
榊原「初めの方だけだよ…この話にはまだ続きがあるってところまで」
赤沢「そこから先は知らないのね?」
榊原「うん…続きは勅使河原くんが来月教えてくれるって言ってたけど…」
赤沢「あ、アンタ!」
勅使河原「だ、だって仕方ないだろ!あの場ではそうやってごまかすことしかできなかったんだよ!」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:39:43.97 ID:48PGGciw0
赤沢「アンタはいつもそうやって…もう!」
勅使河原「でも隠す方も悪いだろう!」
榊原「あ、あの…2人とも…」ピピピ
榊原「電話……はい、もしもし」
水野「あ、榊原くん?大体分かったよ、見崎さんのこと」
榊原「ほ、本当ですか!」
水野「うん…ただ、聞いてもよく分からないかもしれないよ?」
榊原「それでも構いません!教えてください!」
水野「…えっとね…みさ……め……は…」
榊原「み、水野さん?」
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:49:33.27 ID:48PGGciw0
水野「ごめん、ちょっと移動してた」
榊原「大丈夫ですか?」
水野「うん、今エレベーターに乗ったところ」
榊原「そうですか…」
水野「屋上じゃ何故か電波が悪……て」
榊原「え?」
ギィィィィィ
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:55:52.54 ID:nK/ZIE+t0
鳴ちゃんはカモフラージュか
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:57:32.62 ID:48PGGciw0
水野「な……な…に…?」
榊原「水野さん!どうしたんですか!?」
ガッシャァァァァン
榊原「……!」
赤沢「こ、恒一くん?」
榊原「そ、そんな…嘘だろ……」
勅使河原「お、おい…」
榊原「……そん…な…」
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 16:58:03.83 ID:48PGGciw0
翌日
榊原「……」
鳴「……」ジー
久保寺「榊原くん…ちょっと」
榊原「…は、はい…」
ガラガラ
鳴「……」
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:04:11.96 ID:48PGGciw0
刑事「君はあの時、彼女となにか話していたそうだが」
榊原「はい…」
刑事「ふむふむ」
榊原「……」
ガラガラ
赤沢「……」
榊原「赤沢さん…」
赤沢「今のうちに謝っておくわ。ごめんなさい」
榊原「え?それってどういう…」
赤沢「…それじゃ」
榊原「…?」
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:04:33.05 ID:48PGGciw0
榊原「あれ?誰もいない…」
久保寺「榊原くん」
榊原「先生…みんなはどこに…」
久保寺「新しい委員長は赤沢さんになりました」
榊原「はぁ……」
久保寺「早く帰りなさい」
望月「僕は決して男の子が好きってわけではなくてね…」
高林「いや、でもなんか…」
榊原「やっ」
望月「あ…」
高林「榊原…くん」
榊原「一緒に帰ろう?」
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:05:03.55 ID:48PGGciw0
望月「後に、君にとってとても不愉快なことが起こるかもしれない。けど、耐えてほしいんだ」
榊原「不愉快なこと…?」
高林「……ダメだ。やっぱりフェアじゃない」
望月「高林くん?」
高林「榊原くん。僕に質問して。答えるから」
榊原「じゃあ…見崎鳴のことを教えて…」
高林「見崎さんか……見崎さんhっぐ!!」
望月「た、高林くん!?」
高林「うぐ…ぐぅあ…あぐぅ…」ピクピク
榊原「……!」
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:05:32.58 ID:48PGGciw0
翌日
久保寺「高林くんのことはとても残念でした…」
榊原「……なぁ」トントン
男子生徒「っ……」ビクッ
榊原「……?」
榊原「なぁ…」
女子生徒「……」
榊原「まさか…」
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:06:05.44 ID:48PGGciw0
授業中
久保寺「このように、言葉をあたかも人間のように表す表現を擬人法と…」
榊原「……」ガラッ
榊原「……」スタスタ
榊原「……う、うちゅうじんだー」
シーン
榊原「やっぱり、そういうことなのか…」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:07:25.30 ID:5YGUAyce0
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:10:36.90 ID:48PGGciw0
キンコンカンコン
榊原「……ん?」ピラッ
榊原「……なるほど」
榊原「もしもし…はい…榊原と申します…はい……」
鳴「来たね」
榊原「こうして話すのは、久しぶりかな?」
鳴「そうだねっ、さぁさぁ」
榊原「み、見崎さん?なんか元気いいね?」
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:16:04.04 ID:K2ah9aa00
可愛い
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:19:14.00 ID:48PGGciw0
鳴「今日はなんの話をしようか」
榊原「あぁ…えっと…これ」
鳴「……名簿、もらったんだ」
榊原「うん、どうやら僕も選ばれしものになったらしくて」
鳴「…これもわかっていたんだよ」
榊原「あの時大丈夫って言ったのは、こうなることを見越してのことだったんだ」
鳴「そ、その通り」
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:19:49.10 ID:48PGGciw0
鳴「でね…10年ほど前に、有効な手段が見つかったの」
榊原「まさか、それが…」
鳴「そう。誰か一人をいないことにして人数を正す」
榊原「…」
鳴「そんな、おまじない」
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:22:45.22 ID:48PGGciw0
榊原「まだ分からないことは多いけど、なんだかスッキリしたよ」
鳴「スッキリ?」
榊原「うん。見崎鳴はちゃんといるってことがわかって」
鳴「そっか」
榊原「いないもの…じゃなくて、選ばれし者同士、これから仲良くしよう」
鳴「う、うん!」
榊原「嬉しそうだね…」
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:26:54.54 ID:48PGGciw0
霧果「はいちょっと待って榊原くん?でよかったかしら」
榊原「え?は、はい…え?」
霧果「私はそこにいる眼帯っ子の母よ」
榊原「え?母親?」
鳴「あわわわ…」
霧果「結構男前じゃない?彼氏?彼氏?」
鳴「ち、違っ!」
霧果「あらあら真っ赤になっちゃって」
榊原「僕も恥ずかしいですよ…」
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:31:07.58 ID:48PGGciw0
霧果「榊原くん?この子の言うことを真に受けちゃダメよ?」
鳴「!」
榊原「それってどういう…」
霧果「殆ど妄言よ」
鳴「あわわわ」
榊原「まぁ…それはわかっていましたけど…」
鳴「えっ?」
霧果「そうよねぇ…この子、去年からこんな風におかしなことを言い始めたのよ…」
榊原「結構前からなんですね」
霧果「困ったものよ…」
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:36:28.13 ID:48PGGciw0
霧果「この前なんて夜に病院に行こうとしてたのよ」
鳴「お、お母さん!それは…」
霧果「確か、可哀想な私の半身がどうとか言ってたかしら」
榊原「半身?」
霧果「ええ…人形を持って行っちゃったのよ…」
榊原「大丈夫だったんですか?」
鳴「榊原くん!私お腹すいちゃったな!一緒に何か食べに行かない?」
霧果「数分後に戻ってきたわよ。半ベソかきながらね」
榊原「途中で怖くなって引き返したと…」
霧果「そうねぇ…」
鳴「うわーん!」
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:37:46.54 ID:LVhOE1zX0
鳴ちゃんかわいいなオイ
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:39:43.74 ID:4vLwtJqE0
まぁ、夜の病院は怖いな
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:40:18.75 ID:48PGGciw0
鳴「もうダメだ…ぐすっ」
霧果「あらあら、いじりすぎちゃったかしら?じゃあ榊原くん、あとよろしくぅー」
榊原「え?ちょ、ちょっと!」
鳴「……」
榊原「…えーっと」
鳴「もう榊原くん見れない…」
榊原「ま、まぁ恥ずかしいって気持ちはわかるよ?」
鳴「うぅ……」
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:42:14.32 ID:h7HZCugE0
霧果さんに苛められたい
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:43:12.93 ID:48PGGciw0
榊原「とりあえず元気だして?ね?」
鳴「……恥ずかしい」
榊原「そのわりには僕から離れないんだね」
鳴「だ、だって顔見られたくないから!」
榊原「確かに耳まで真っ赤だけど…」
鳴「もうダメだ…学校いけない…」
榊原(すっかり毒は抜けたようだ)
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:46:03.76 ID:48PGGciw0
鳴「もうあんなこと言わない…言えない…」
榊原「それがいいよ…これからは普通の言動をするようにね?」
鳴「うん…」
榊原「僕も君と同じだからさ。これからも友達でいたいし」
鳴「うん…」
榊原「とりあえず、明日のお昼、一緒に食べよう?」
鳴「うん!」
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:49:25.43 ID:48PGGciw0
翌日
鳴「榊原くん!屋上行こう!」
榊原「うんわかった。だから引っ張らないで」
鳴「早く早く!」
榊原「元気いいなぁ」
赤沢(あれって……)
勅使河原(どう見ても…)
望月(カップルだよね……)
鳴「今日はたくさん食べるぞー」
榊原「お、おー」
おしまい
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:52:46.60 ID:h7HZCugE0
乙!
おまけで榊原と鳴のいちゃいちゃを書いてくれると信じてる
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:55:05.21 ID:LVhOE1zX0
これをネタに鳴ちゃんをいじり続ける訳ですね
乙
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:57:38.92 ID:r2Uiay/s0
乙 いいね
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 17:59:30.24 ID:5YGUAyce0
乙
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 18:00:30.78 ID:DsNRw1ZE0
素晴らしい
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/02/12(日) 18:02:32.39 ID:xDcjpa7+0
乙、鳴ちゃん可愛いよ鳴ちゃん
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