1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:36:10.70 ID:JTNK9a3I0
――イノヤ――
赤沢「……」
見崎「カフェオレとサンドイッチお願いします」
智香「はーい」
赤沢「よく食べるわね……」
見崎「そう?普通じゃない?」
赤沢「もうナポリタンとカレーとトーストを食べてるじゃない。それで、まだサンドイッチも食べるの?」
見崎「ええ」
赤沢「……」
見崎「……」
赤沢「(どうしてこうなった)」
2 :
パラレル設定ということでお願いします :2012/04/26(木) 02:37:16.26 ID:JTNK9a3I0
赤沢「恒一君はおじいさんを病院に連れて行くから、望月君はお腹の調子を壊したから、風見君ははりきりすぎて骨折とかいう意味不明な理由で来れない」
赤沢「集まろうと言いだした勅使河原と中尾は夏風邪をひいて来れない。馬鹿だからなの?」
智香「お待たせ。アイスティーとサンドイッチね」
見崎「ありがとうございます」
赤沢「彩と由美は補習があって遅れて来る、多佳子とゆかりも急用が入ったから遅れて来る」
見崎「……」モグモグ
赤沢「そして、特に問題なく来れるのは私と見崎さんだけだったと」
見崎「……」ゴクゴク
赤沢「(どうしてこうなった)」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:38:20.90 ID:L1R+eJca0
シエン
5 :
表題のことがやりたかっただけなので特に盛り上がりもクソもないです :2012/04/26(木) 02:39:13.92 ID:JTNK9a3I0
赤沢「あわよくば恒一君との距離を縮めようと思って来たのに、その恒一君が来れないなんて……」
見崎「私も榊原君に誘われたから来たのに」モグモグ
赤沢「心を読まれた!?」
見崎「声に出てたよ」
赤沢「え、嘘!?」
見崎「赤沢さんって考え事をしてると声に出るタイプ?」
赤沢「え?分かんないけどそうなのかな?」
見崎「そう」
赤沢「……」
見崎「……」モグモグ
赤沢「(気まずい!!)」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:41:06.48 ID:JTNK9a3I0
見崎「……」モグモグ
赤沢「……」
見崎「フルーツパフェお願いします」
智香「はーい」
見崎「そういえば、綾野さんと小椋さんって何の補習を受けてるの?」
赤沢「この前の数学のテストが赤点だったらしいから、その補習だそうよ」
見崎「え、数学?この前のテストの?」
赤沢「この前の数学のテストよ」
見崎「あの二人進学大丈夫なのかな」
赤沢「このままだとまずいわよね……」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:42:09.68 ID:JTNK9a3I0
赤沢「見崎さんはこの前のテストどうだったの?」
見崎「学年順位?」
赤沢「うん」
見崎「9位」
赤沢「は!?一桁!?何でそんなに良いの!?」
見崎「榊原君に教えてもらった」
赤沢「へ、へーそうなんだ……(羨ましい羨ましい羨ましい)」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:43:55.60 ID:JTNK9a3I0
見崎「……もしかして羨ましいの?」
赤沢「そ、そんなことないわよ」
智香「フルーツパフェよ」
見崎「ありがとうございます」
見崎「そう……赤沢さんはテストどうだったの?」
赤沢「え……18位よ……」
見崎「ふーん」モグモグ
赤沢「ぐぬぬ」
見崎「……」モグモグ
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:46:28.34 ID:JTNK9a3I0
見崎「……」モグモグ
赤沢「……」
見崎「杉浦さんと桜木さんの急用って何?」
赤沢「え、さあ……急用としか言ってなかったから」
見崎「じゃあ、いつ来るのかよく分からないのね」
赤沢「ええ、そうね」
見崎「何の用か聞かなかったの?」
赤沢「ええ、急用とだけ」
見崎「(それじゃあ困るのに、何で聞かなかったんだろう)」
赤沢「?」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:48:13.02 ID:JTNK9a3I0
見崎「そういえば」
赤沢「どうしたの?」
見崎「この前榊原君の家に行ったんだけど」
赤沢「えっ!嘘っ!」
見崎「本当。その時にたまたま榊原君が隠してたAVを見つけたんだけど」
赤沢「A……///」
見崎「それに出てる女優さんが赤沢さんにそっくりだった」
赤沢「えっ!!」
見崎「榊原君は今まで赤沢さんをどんな目で見てたんだろうね」
赤沢「うわあああ///」
見崎「冗談だけど」
赤沢「おいこら!!」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:48:55.25 ID:Btd1htx0i
可愛いな二人共
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:50:07.50 ID:JTNK9a3I0
赤沢「冗談にしても性質が悪すぎるわよ!!」」
見崎「ごめんなさい。あ、でも」
赤沢「何よ」
見崎「赤沢さんにそっくりなモデルさんが出てるグラビアなら見つけた」
赤沢「もう冗談はいいわよ」
見崎「今度は本当」
赤沢「しつこいって」
見崎「本当だって」
赤沢「まだ言うの?さすがに冗談がすぎ……」
見崎「だから今度は本当だって」
赤沢「えええ……」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:51:26.18 ID:JTNK9a3I0
赤沢「(じゃあ、榊原君は今までどんな目で私を見てたんだろう……)」
赤沢「(うわあああああああ///)」
見崎「大丈夫、おかず沢さん」
赤沢「おかず沢さんって何よ!!」
赤沢「ああもう、今度から榊原君とどんな顔をして会えばいいのよ///」
見崎「自分から言っておいてあれだけど、榊原君はそういうの気にしないと思うよ」
赤沢「私が気にするのよ!!」
見崎「ふーん」
赤沢「ああもう!!」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:53:02.40 ID:JTNK9a3I0
見崎「さっきナポリタンを食べたから、今度はシーフードにしよう」
赤沢「まだ食べるの!?」
見崎「駄目?」
赤沢「別に駄目じゃないわよ……そんなに食べて大丈夫なの?」
見崎「まだ入るよ」
赤沢「そっちもだけど、そんなに食べたら太るわよ」
見崎「太りにくい体質だから」
赤沢「(それで胸がないのか)」
見崎「何か失礼なことを考えてない?」
赤沢「気のせいよ」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:54:34.37 ID:JTNK9a3I0
見崎「……」モグモグ
赤沢「(間が持たない……)」
見崎「……」モグモグ
赤沢「(彩、由美、多佳子誰でもいいから早く来て)」
見崎「……」モグモグ
多々良「あれ?赤沢さんと見崎さん?」
赤沢「え?多々良さん?」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:56:14.55 ID:JTNK9a3I0
見崎「それから、有田さんに中島さんに藤巻さん」
有田「珍しいね、二人が一緒なんて」
赤沢「色々あってこうなってるのよ。彩と由美と多佳子は後で来ると思うわ」
中島「ふーん。本当に不思議な組み合わせだから、どうしたのかと思った」
見崎「そんなに不思議?」
多々良「二人って傍から見ると犬猿の仲に見えるから」
見崎「そこまで悪くもないよ」
赤沢「(良くもないから、気まずい空気は広がってたけどね)」
見崎「でも、そっちもちょっと珍しい組み合わせだと思うよ」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:57:52.90 ID:JTNK9a3I0
見崎「多々良さん、中島さん、有田さんの組み合わせと多々良さん、藤巻さんの組み合わせはよく見るけど、4人が一緒なのはあまり見たことがない」
赤沢「そういえばそうね」
多々良「奈緒美ちゃんには、もっとクラスの皆と仲良くして欲しいから、引っ張って来ちゃった」
藤巻「べ、別に私が来たくて来たんじゃなくて、恵がどうしてもって言うから来たんだからな」
多々良「ごめんね、奈緒美ちゃん。そんなに嫌だった?」
藤巻「そ、そんなことはないけど……むしろ良かったというか……」ゴニョゴニョ
多々良「そう、良かった」
藤巻「うう……///」
見崎「……」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 02:59:49.29 ID:JTNK9a3I0
見崎「何となく、数年後に、藤巻さんみたいなキャラの人気が出る気がする」
中島「え、どういうこと?」
見崎「普段はキツい態度だけど、特定の誰かの前や条件下では、締まりがない、というか、デレデレしてる」
有田「ああ、何となく分かる。そういうのって慣れたら可愛いよね」
藤巻「可愛っ……」
見崎「普段はキツい態度ってだけなら赤沢さんもそうだよね」
赤沢「え?そう?」
見崎「クラスでも指折りのキツさだと思う」
赤沢「私ってそんなキツそうなイメージなの?」
見崎「うん」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:01:07.28 ID:JTNK9a3I0
有田「(イメージどころじゃないよ)」
中島「(本当にキツい)」
見崎「榊原君の前でデレデレしたら、可愛いって言ってくれるかもしれないよ」
赤沢「な、何言ってるのよ!!///」
見崎「デレ沢さん」
赤沢「変なあだ名をつけるな!」
見崎「話は変わるけど、私ってどんなイメージなの?」
多々良「え、見崎さん?」
有田「うーん、言ってもいいの?」
見崎「ええ」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:01:09.92 ID:7vlmkuve0
面白い
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:03:05.96 ID:JTNK9a3I0
中島「色々と不思議な力を持ってそうなイメージがある」
見崎「え」
藤巻「超能力の一つや二つ使えても不思議じゃないイメージはあるよな」
見崎「え」
有田「夜な夜な悪と戦ってそうなイメージ」
見崎「え」
多々良「実は別の世界の住人とか」
見崎「何そのイメージ」
赤沢「実際は思春期特有のちょっと恰好をつけたいだけの中学生」
見崎「そ、そんなこと……」
赤沢「ないの?」
見崎「う、うん……」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:05:10.08 ID:JTNK9a3I0
見崎「でも、思春期特有のって部分は赤沢さんだけには言われたくない」
赤沢「は?何でよ?」
見崎「にわかコーヒーマニアだから」
赤沢「ちょっ、にわかって何よそれ!!」
見崎「コーヒーにはまったのは割と最近で、まだそんなに違いも分からないくせに、ことあるごとにコーヒー通っぷりをアピールしてくる」
赤沢「そ、そんなことないわよ!!」
見崎「本当に詳しい人なら、ことあるごとに詳しいアピールをしてこないよね」
赤沢「そ、そんなこと……とにかくにわかコーヒーマニアじゃないわよ!!」
見崎「そういうことにしておいてあげる」
赤沢「だから違うって!!」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:07:06.07 ID:JTNK9a3I0
見崎「そういえば、多々良さんと中島さん」
多々良「はい」
中島「どうしたの」
見崎「学年3位と7位おめでとう」
赤沢「え、そうなの」
見崎「多々良3位と7位島さん」
多々良「あ、ありがとう」
中島「でも、何で見崎さんが知ってるの?」
見崎「秘密」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:08:47.00 ID:JTNK9a3I0
中島「秘密ってすごく気になるんだけど」
見崎「じゃあ、ある情報筋とだけ」
中島「余計に気になる!」
見崎「ちなみに、藤巻さんと有田さんの順位も知ってます」
見崎「ヤンキーっぽい外見の藤巻さんですが、実は結構良い順位です」
藤巻「誰がヤンキーだ!それと、何で私の順位も知ってるんだよ!」
藤巻「それにこれは恵のおかげみたいなもんで……」ゴニョゴニョ
有田「ねえ、私と藤巻さんってどっちが上?」
見崎「言っていいの?」
有田「……やっぱりいいや」
赤沢「あれ?」
赤沢「ねえ、見崎さん」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:10:20.56 ID:JTNK9a3I0
見崎「何?」
赤沢「その順位ってもしかしてクラス全員分を知ってるの?」
見崎「そうだよ」
赤沢「じゃあ、私の順位も知ってたのよね?」
見崎「うん」
赤沢「何でさっき私の順位を聞いたの?」
見崎「……」
赤沢「……」
見崎「ところで……」
赤沢「おい!!」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:11:03.58 ID:tnLX08Ex0
和む
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:12:07.68 ID:JTNK9a3I0
見崎「優等生の多々良さんと中島さん、ヤンキーの藤巻さん」
藤巻「だから、誰がヤンキーだよ!」
見崎「その中で、有田さんって特に何もないよね」
有田「そ、そうかな」
見崎「うん」
有田「そう言われるとそんな気がしてきた……」
見崎「もっと個性を出してみたら?」
有田「た、例えば?」
見崎「うーん、アナニーマニアになってみるとか」
有田「あ、アナニー?」
見崎「ごめん、やっぱりなしで」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:13:12.71 ID:JTNK9a3I0
多々良「アナニー?」
藤巻「アナニーって何だ?」
中島「///」
赤沢「見崎さん、アナニーって何なの?」
見崎「え、えーと、中島さんが知ってるみたい」
中島「わ、私!?えーとその……」
中島「見崎さんの提案なんだから、私にふらないでよ!!///」
見崎「ごめんなさい、やっぱりこの話はなかったことにして」
有田「すごく気になるんだけど」
見崎「ごめんなさい。今のは私が全面的に悪かったです。これ以上の追及は本当に勘弁して下さい」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:15:08.00 ID:JTNK9a3I0
有田「えー、人に勧めておいてそれはないでしょう」
多々良「アナニーって何なの?」
藤巻「教えろよ、アナニーって何だよ」
赤沢「ねえ、アナニーって」
中島「///」
見崎「やめて、女子中学生がそんな単語を連呼しないで……」
有田「え、アナニーって何かまずいことなの?」
見崎「いや……それは……中島さん助けて」
中島「わ、私にふらないでよ!!」
江藤「皆何やってるのこんなところで?」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:16:49.03 ID:JTNK9a3I0
佐藤「(げっ、赤沢さんと見崎さんだ。それと、何でアナニーなんて単語を連呼してるのよ……)」
渡辺「(聞いてる方が恥ずかしくなるから、そんな単語連呼しないで///)」
江藤「珍しい組み合わせだね(アナニーって何だろう)」
赤沢「彩達を待ってたら、多々良さん達が来てこうなってるのよ。そっちはいつも通りの組み合わせね、江藤さんに佐藤さんに……」
見崎(裏声)「渡辺“さんさん”」
渡辺「今、“さんさん”って言った人、怒らないから手を挙げて」
見崎「赤沢さん」
赤沢「え?」
渡辺「そう……赤沢さんなの……すぐに終わるから歯を食いしばっててね……」
赤沢「え?え!?」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:18:33.85 ID:JTNK9a3I0
佐藤「はぁ……珊、今の見崎さんだよ」
渡辺「え?そうなの」
有田「うん、見崎さんの裏声」
見崎「ええ、ごめんなさい」
渡辺「そう……じゃあ歯を食いしばってね……」
見崎「ごめんなさい、それはやめて」
赤沢「あなたのせいで私がそれをやられかけたんだけど……」
見崎「赤沢さんもごめんなさい。ほんの出来心だったんです」
見崎「おわびに私の左目を見せます」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:20:15.52 ID:JTNK9a3I0
渡辺「え?いいの?」
赤沢「てっきり触れたら駄目なところかと思ってた」
見崎「私も断腸の思いだよ……でも、今回悪いのは私だから仕方ないよね……」
渡辺「見崎さん……」
見崎「(どうせ減るものでもないし、叩かれたくないし)」
赤沢「何かちょっと申し訳ないな」
見崎「(赤沢さんに対しては私が全面的に申し訳ない立場なんだけどね)」
見崎「いいよ、じゃあ、眼帯を取るね」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:21:50.18 ID:JTNK9a3I0
渡辺「うわあ、青くて綺麗」
赤沢「これ、義眼よね?」
見崎「うん、お母さんが作ったの」
多々良「見崎さんのお母さんって器用なんだね」
見崎「人形師だから」
江藤「じゃあこれって人形の眼なの?」
見崎「ええ」
藤巻「……」ウズウズ
見崎「触っちゃ駄目だよ」
藤巻「光ってて綺麗だったからつい」
見崎「ヤンキーだから光りものが好きなの?」
藤巻「そんなに私をヤンキーってことにしたいのか?」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:23:20.91 ID:JTNK9a3I0
中島「(見崎さんが思春期特有のアレな感じなのは、やっぱり、これのせいなのかな)」
見崎「?」
中島「(って私何失礼なことを考えてるんだろう。義眼を嵌めてるってことは、元の眼が無くなるようなことがあったってことじゃない、それなのに……)」
見崎「そんなに気を使わなくてもいいよ」
中島「心を読まれてた!?」
見崎「気を使ってるのが顔に出てたよ」
佐藤「……」
佐藤「ねえ、もう行こうよ」ヒソヒソ
江藤「どうしたの?」ヒソヒソ
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:24:17.42 ID:JTNK9a3I0
佐藤「見崎さんと赤沢さんって何か苦手なんだよね……」ヒソヒソ
佐藤「見崎さんは何考えてるのかよくわからないし、赤沢さんはキツいし」ヒソヒソ
江藤「まあ、取っつきづらいのは分かるけどさあ……」ヒソヒソ
見崎「私も赤沢さんもそんなに取っつきづらくないと思うよ」
佐藤「うっ、聞こえてたの……」
赤沢「え、何か言ってたの?」
見崎「それに、赤沢さんは今度からデレデレキャラでいくんだって」
赤沢「言ってない!そもそも、何の話をしてたの?」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:25:39.29 ID:JTNK9a3I0
見崎「私は何を考えているのかよく分からないから、赤沢さんはキツいから、取っつきづらいって話」
赤沢「え……さっきも言われたけど、私ってそんなにキツいイメージなの?」
有田「(だからイメージどころじゃないって)」
佐藤「うう……聞こえてたなら仕方ないか。赤沢さんはその……やたら厳しくて、仕切りたがりな所があるから……」
佐藤「それで有能ならまだいいんだけど、そうでもないから、マイナスの方でキツい印象があるっていうか……」
赤沢「厳しい……仕切りたがり……有能じゃない……」
見崎「確かに」
赤沢「いや、納得しないでよ!!」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:27:06.88 ID:JTNK9a3I0
有田「ああ、でも、あまり有能じゃないってのが、キツいっていうマイナスイメージを強めてるのはあるかも」
赤沢「え」
藤巻「何かと仕切るけど、最終的には桜木さんや杉浦さんが修正を加えてるからなあ」
赤沢「え」
江藤「赤沢さん発で何かをやると、大抵効率が悪いし」
赤沢「え」
中島「確かに、仕切りたがりなのはともかく、それで失敗しまくってるのは……」
赤沢「あの……」
渡辺「これで出来る人なら、キツいじゃなくてキリッとしたってイメージだったのかな」
赤沢「……」
多々良「えーと、何かをする前にはもう少し周りと相談した方が……」
赤沢「……」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:28:23.82 ID:JTNK9a3I0
見崎「だそうです」
赤沢「集中砲火はやめて……心が折れそう……」
見崎「やっぱり、これからはデレデレキャラで行く?」
赤沢「何で最終的にはそこに着地するの!?」
佐藤「(何か可哀想になってきた)」
赤沢「ちょっと待って、関係ないって顔をしてるけど、見崎さんも何考えてるのかよく分からないから、取っつきづらいって言われてたじゃない!」
見崎「私ってそんな風に思われてたの?」
見崎以外全員「うん」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:29:42.99 ID:JTNK9a3I0
見崎「私はこれでも周りを和ませようと振舞っているつもりなんだけど」
赤沢「さっき私と二人きりの時、ひたすら気まずい空気が流れてたよね?」
見崎「そう?あの時もちゃんと気をつかってたよ」
赤沢「リアクションがおかしかったり、ひたすら食べてたりしたじゃないの……」
見崎「リアクションおかしかった?」
赤沢「何回も空気が凍りついてたわよ」
見崎「そう?」
赤沢「マイペースすぎるでしょ……」
佐藤「(何だこれ……)」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:31:16.64 ID:JTNK9a3I0
佐藤「(何で二人で漫才もどきを始めてるのよ)」
佐藤「(この二人に関しては気にしたら負けな気がしてきた)」
佐藤「あー、見崎さんと赤沢さんちょっといい?」
見崎・赤沢「ん?」
佐藤「その……さっきはひどいことを言ってごめんなさい」
佐藤「やっぱり、二人はそのままでいいです、はい」
赤沢「こちらこそ今まで不快な思いをさせていたのなら謝るわ。これからは、至らない点があったら言ってちょうだい」
見崎「私も赤沢さんと同じ」
佐藤「あー、うん……分かった」
佐藤「(やっぱり、相手しづらいなこの二人)」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:32:48.16 ID:JTNK9a3I0
智香「いらっしゃい」
柿沼「えっ、何でクラスの皆がここにいるの?」
見崎「柿沼さん」
赤沢「本当に何でなのかしら。偶然皆ここに集まったみたい」
柿沼「へ、へーそうなんだ……」
赤沢「柿沼さんは何でここに?」
柿沼「それはその……」
赤沢「?」
柿沼「えーと……小説を書きに……」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:34:31.62 ID:JTNK9a3I0
有田「え、どんなの見せて」
柿沼「いや……その……まだ全然書けてないから」
江藤「……」
渡辺「ここでちょっと書いていくんでしょ?書き終わったら見せてよ」
柿沼「うーん……皆が来てるならやめておこうかな」
多々良「どうして?」
柿沼「それは……その……恥ずかしいから……」
中島「えー、見たいなあ」
柿沼「それは……」
江藤「み、皆そこらへんにしておいた方がいいんじゃないかな」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:35:40.75 ID:JTNK9a3I0
藤巻「や、やっぱり、人に見せたくないものはあるよな」
佐藤「う、うん。柿沼さん嫌がってるよ」
見崎「人が嫌がることはしない方がいいんじゃないかな……」
有田「そうだね、ごめん柿沼さん」
柿沼「い、いいよ。そんな全然気にしてないし、謝ることなんてないよ」
多々良「でも、今のは私達が悪かったんだからやっぱり……」
柿沼「だ、大丈夫大丈夫。本当だって」
中島「柿沼さんって優しいんだね」
柿沼「あ、あはは……」
江藤「……」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:37:18.97 ID:JTNK9a3I0
江藤「和江、藤巻さん、見崎さん、ちょっと隅に来て……」ヒソヒソ
佐藤「いいよ……」ヒソヒソ
江藤「柿沼さんの小説ってあれだよね……望月君と勅使河原君がいちゃついてた……」ヒソヒソ
佐藤「私が見たのは風見君と勅使河原君が……」ヒソヒソ
藤巻「前島君と和久井君が……」ヒソヒソ
見崎「榊原君と望月君……」ヒソヒソ
江藤「あれってホモ……」ヒソヒソ
佐藤「やおいって言うんじゃなかったっけ……」ヒソヒソ
見崎「最近はボーイズラブとも言うらしいよ……」ヒソヒソ
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:38:46.62 ID:JTNK9a3I0
藤巻「そもそも、見られたくないなら、何であんなに頻繁に机から落ちてるんだよ」ヒソヒソ
江藤「あ、やっぱりそれで知ってたんだ。私も机から落ちてるのをつい見ちゃった」ヒソヒソ
佐藤「見られたくない割には管理が杜撰すぎるよね……」ヒソヒソ
見崎「私達以外にも見てる人がいるんじゃないかな」ヒソヒソ
江藤「男子が見てたらキツいよね……」ヒソヒソ
藤巻「見てても見ましたって言えないだろあんなもん……」ヒソヒソ
江藤「精神的なダメージが……」ヒソヒソ
藤巻「ああ、そっちか。確かに男子があれを見るのはキツいよな……」ヒソヒソ
江藤「女子が見てもショッキングだったからね……」ヒソヒソ
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:39:46.74 ID:JTNK9a3I0
赤沢「四人ともさっきから何をこそこそしてるの?」
江藤「え、な、何でもないよ」
見崎「赤沢さんが気にすることじゃないよ」
柿沼「多々良さん、王子君と猿田君って部活ではどんな感じ?」
多々良「え、二人とも真面目に練習してるよ」
柿沼「えーと、そうじゃなくって、二人がどんな風にいちゃ……どんな風な仲に見えるかと言うか何と言うか……」
多々良「どうと言われても……教室と同じ感じかな」
柿沼「そ、そう。ありがとう」
多々良「どういたしまして?」
藤巻「(何故墓穴を掘りに行く!)」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:41:01.80 ID:JTNK9a3I0
松井「あれ?何で皆集まってるの?」
金木「何か集まる予定あったっけ?」
赤沢「いえ、特に予定はないけど偶然ね」
見崎「(そして、また偶然に集まって来た)」
松井「ふーん、そうなんだ」イチャイチャ
金木「もう、亜紀ったらそんなにくっつかないでよ」イチャイチャ
松井「だってー」イチャイチャ
渡辺「(相変わらず熱いなあ)」
柿沼「二人が男子だったら良かったのに」ボソッ
佐藤「(柿沼さん声に出てるって!!)」
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:42:25.84 ID:JTNK9a3I0
金木「あ、そうだ。松子さあ、そろそろ貸したCDを返してよ」
有田「え、何か借りてたっけ?」
金木「そこから忘れてるの?」
有田「ごめん、帰ったら確認しておく」
金木「もう、借りパクはやめてよね」
有田「ごめんごめん、ちゃんと返すから」
金木「頼むよ」
松井「……」
松井「……」ギュッ
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:43:46.92 ID:JTNK9a3I0
金木「どうしたの亜紀?そんなに強くしがみついたら痛いって」
松井「私にも何か貸して……」
金木「亜紀ったらもしかして嫉妬してる?」
松井「そ、そんなこと……」
金木「心配しなくても亜紀にはいつでも私を貸すわよ」
松井「杏子ちゃん!」
金木「もう、可愛いんだから」
中島「(熱いなあ)」
赤沢「(私も恒一君とイチャイチャしたいなあ……)」
柿沼「二人が男だったら良かったのに……」ボソッ
見崎「(また声に出てる。もうバレたらいいのに)」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:45:08.15 ID:JTNK9a3I0
見崎「ところで、藤巻さん」
藤巻「何よ?」
見崎「気をつけた方がいいよ、あなたも金木さんや松井さんの世界に片足を突っ込んでるから」
藤巻「え?どういうこと?」
見崎「はっきりと言った方がいいの?」
藤巻「何だよその含みのある言い方は」
有田「(見崎さんの言いたいことも分からなくはないな……)」
中島「(藤巻さんって恵にべったりだから……)」
多々良「?」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:46:11.20 ID:lbbfI5bai
可愛いな流石は俺の嫁たちだ
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:46:32.13 ID:JTNK9a3I0
綾野「すっぎー、ゆかりーん」
杉浦「何その変な呼び方。補習お疲れ様」
桜木「ゆかりん……」
小椋「裏口から入れって言われたから、裏口から入ったら、智香さんにこの倉庫に通されたんだけどどうしたの?」
杉浦「ここからだと店内の様子がよく見えるのよ」
綾野「店内?本当だ、よく見えるね」
小椋「何で皆集まってるの?打ち上げか何かあったっけ?」
桜木「いつの間にかこんなことに……」
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:48:09.10 ID:JTNK9a3I0
小椋「いつの間にかってどういうこと?」
杉浦「最初は、泉美と見崎さんだけだったんだけどね、多々良さん達が来て、それから何故か次々に3組の皆が集まり出してこうなったのよ」
綾野「不思議だね」
杉浦「本当にね」
小椋「ところで、多佳子とゆかりは何でこんなところにいるの?」
杉浦・桜木「……」
桜木「えーと、そのことについては、杉浦さんから説明お願します」
杉浦「私?言いだしっぺだから仕方ないか」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:49:22.33 ID:JTNK9a3I0
杉浦「皆来れないとか遅れるとか言い出して、ちゃんと来れるのは、私と泉美とゆかりと見崎さんだけになっていたわけよ」
杉浦「で、せっかくだから、私とゆかりも遅れて行くことにして、泉美と見崎さんを二人だけにして、その様子を観察してみようと思ったわけよ」
綾野「何でそんな事を?」
杉浦「面白そうじゃない。あの二人ってどっちも個性的だったり、微妙にギスギス……いや、ギクシャクしてたりで」
小椋「性格悪いなあ……」
桜木「わ、私は反対しました!」
杉浦「結局は乗ったんだから同罪よ」
桜木「そ、そんな……杉浦さんが脅すから……」
杉浦「ごめん、聞こえなかった。もう一度お願いできるかしら?」
桜木「ごめんなさい、何でもないです……」
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:49:59.79 ID:JTNK9a3I0
杉浦「あの二人の様子を眺めるつもりだったのに、本当にどうして皆集まって来ちゃったのかしら」
綾野「ねえ、すっぎー」
杉浦「その変な呼び方はやめてもらえないかしら。それで、どうしたの?」
綾野「皆集まってるんだから、私達もあっちに行かない?」
杉浦「……そうね」
小椋「うん」
桜木「そうですね……何をやってたんでしょう私達」
杉浦「じゃあ行こうか」
終わり
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:50:31.42 ID:JTNK9a3I0
支援等さるよけのレスありがとうございました
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:56:29.34 ID:7vlmkuve0
ここからが本番だろ
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:58:22.49 ID:YDTFOaih0
乙ー
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 03:58:40.05 ID:JTNK9a3I0
>>63-64 際限がなくなりそうなので無理です
書けそうな方お願いします
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 04:46:32.17 ID:Ff+2+FhrO
おつ
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/26(木) 07:21:12.42 ID:AOXBEzH/i
面白かった
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