1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 19:15:55.83 ID:O9cZuM8x0
トイレ
チョロロロロ…
憂(ふー…あぶないあぶない…)スッキリ
クチュクチュ…アッ…アン…クチュ…
憂(…え!?)
クチュ…クチュ…
ウイ…ァァァ…クチュ…
憂(この声…純ちゃん!?)
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 19:27:31.22 ID:GMVnXkf80
がんばれ!
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 19:32:51.62 ID:GMVnXkf80
え?もう終わり・・・?憂×純は初めてだからマジで期待してたんだが
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 19:33:25.05 ID:I67awlFbP
がんがれ
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 19:51:14.84 ID:GMVnXkf80
終了wwwwwww
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 20:54:57.38 ID:KNFoSdSJ0
初めてだけど書いてみる
純「将来、か」
高校二年生の夏、十七歳の夏、青春最盛期の夏が緩やかに終わろうとしていた。
頬を撫でる風は涼しくて、少し寒い。橙赤色の夕日は、宵の静寂を一層強調していた。
カラスの鳴き声が、やけに大きく、閑静な住宅街に響き渡った。
かあ、かあ、かあ、夕焼けの空から、落ちるように声が聞こえる。
自分達の夕飯を示すかのように、あたりからは今夜の夕飯であろうカレーや秋刀魚の匂いがした。
腹の音がぐう、と鳴り、私の顔はあの空みたいに赤くなる。
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 20:55:27.47 ID:KNFoSdSJ0
うわ誤爆、気にしないで
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 20:57:16.24 ID:oWBkUDCa0
なん・・・だと・・・?
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:05:05.86 ID:KNFoSdSJ0
何か悪いのですいません、ここに書きます
*
今日は8月31日。夏休み最後の日。その日の夕刻、私―――純と、私の親友、憂は一緒に帰路 についていた。
今日は一日中、市民プールで遊んでいたのだ。それを主張するように、私達の手には水着の入った袋が握られていた。
「楽しかったね、憂」私は何か会話しようと口を開いた。
「うん………でも、明日から学校かあ」
「ああ、学校か。やだよね」
「うん。私もそう思う。学校なんて、無くなればいいのにね」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:07:48.48 ID:KNFoSdSJ0
短いので、読んでみてください
*
そうだ。学校なんて、無ければいい。宿題も、読書感想文も、先輩とのいざこざも、大学受験も、将来も、何も考えないで済むのだ。
天国じゃないか。極楽じゃないか。少なくとも、地獄ではないだろう。
でも、学校はあるから。私達がなくなれと願っても、平然とした顔で、明日になったら校舎という名の口を開いて、私達を食べようとしているのだろうから。私達は、学校に通うことを余儀なくされる。
将来のためか、いい大学に入るためか、自分のためか、ノートを無駄に消費して、資源を無駄遣いするためなのか判らないけど、私達は学校に行く羽目になってしまうのだ。
「ねえ」私はふと気になって、憂に聞いてみた。「憂は、どこの大学に行くつもりなの?」
憂はやや躊躇いがちに、でもどこか決意してるような口調で、言った。
「●●大学ってとこにしようかなって、思ってるの」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:10:46.84 ID:KNFoSdSJ0
「●●大学ってとこにしようかなって、思ってるの」
私は驚愕した。そう言ってしまっては失礼かもしれないが、憂はまだ行きたい大学すら決めてないと思っていたからだ。
お姉ちゃんと一緒の大学がいいとか、そんなことを言ってそうだな、と言う先入観が、そうさせたのかもしれない。
「卒業後は?なりたい職業は?」焦り気味の口調が、自分でもわかる。
「あたしね、医者になりたいの」
確かに●●大学は、有名な医大だ。
「へえ」私は感嘆の息を漏らすことしか出来なかった。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:13:15.22 ID:KNFoSdSJ0
「純ちゃんは、何になりたいの?」
「私、私は……」
何故私は躊躇しているのだろうか。
確かに私の志望している大学の偏差値は、憂の●●大学より劣るが、何も低いわけじゃない。む
しろ、高いほうだ。
だが、私のちっぽけで意地汚いプライドが、志望校名を言わせなかった。
何だか、負けた気持ちになっていたのと相成って、私は嘘をついてしまった。
良心の呵責が、憂と目を合わせることを許さなかったけど。
「まだ、決めてないや」
私は伏し目がちに言った。嘘だとばれませんように、と今はまだ見えない星に願いながら。
憂はそっか、と呟いた。それっきり、私達の間には沈黙が訪れた。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:15:32.85 ID:KNFoSdSJ0
星はまだ見えず、月も姿を現さないが、空は淡い藍色に支配されつつあった。あと少しで夜になる。
その後朝が来て、学校が始まる。帰ってきたら、今と同じ色の空を見るだろう。
その繰り返しが何度も何度も続いて、やがて私達は大人になっていくに違いない。
「なんか、むなしいね」憂の呟きに、私はそうだね、と答えた。何かとっても、やるせない。
私の家は、もう近くだった。少し歩いて、十秒と経たずに家の門の前についてしまった。
ピンポーンとインターホンを押し、「お母さん、開けてー」と言うと、すぐに玄関のドアが開いた。母親が出てきた。
「もう!遅かったじゃない」と言うのをごめーん、と私は棒読み気味に言った。
いいじゃん、門限なんて無いんだし、夜遊びするような相手なんていないしね、と心の奥底で毒づいた。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:18:39.06 ID:KNFoSdSJ0
玄関で靴を脱ぎながら、私は思った。多分十年後には、私はこの家を出て行ってしまっているだろう。
いや、二、三年後にも居なくなってるかもしれない。だって嫌でも、大人になるのだから。
行きたい大学は、そう自慢できるほどではないし、将来も憂みたいにはっきりしていなくて、曖昧模糊としていて、漠然とし過ぎていて、常時、暗中模索状態だけど。
だけどそれでもいつかは大人になって、親離れ……巣立ちをしなくちゃいけない時が来るのだろう。
でも今は、高校二年生の今は、まだ、子供でいられるこの時分だけは、友達と遊んでいたいから。
下らないことでわいわいして、テストどうだったーって見せあいっこして、お祭りに行ったり、現実的なところで、プリクラとったり。
――――――せめて今、この瞬間は、憂と………親友といられる幸せを、かみしめたいから。
もうご飯出来てるわよ、という呆れ気味の母の声を背にしながら。
満面の笑顔を浮かべられるよう最善の努力を尽くして、私は語を継いだ。
「また明日ね。憂」
と、私は憂に顔を向け、言った。
「―――うん。また、明日」
と憂も、五月晴れのような笑顔を顔を私に向けて、言った。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:20:29.91 ID:KNFoSdSJ0
* * * * * * * * * *
時計の針は、ちょうど0時を指していた。
とうとう、終わってしまった。高2の夏休み。
何となく寝付けなくて、私は自室の窓辺に立って、夜空を見上げていた。
満点までとは行かないが、90点ぐらいの星空が、漆黒を彩っていた。
「きれい……」無意識のうちに、口に出ていた。誰かに聞かれてたら恥ずかしい。
私は頬が赤くなっていくのを感じた。
静寂を切り裂くように、携帯がぶぅー、ぶぅーと振動した。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:22:22.55 ID:KNFoSdSJ0
メールが来たらしい。
差出人は、中野梓。
本文は簡潔に一言、『起きてる?』。
私はすぐに『うん』と返信した。
そしたらまたすぐに、メールが来た。『今日、何してたのー?』。どうやら梓も眠れないらしい。
私はプールで憂と遊んでいたことを、本文にして、憂の水着姿を添付し、送信した。
ついでに、梓は何してたの?付け加えるように、数秒後、送信した。
2,3分経って、また返信。
どうやら梓は、けいおん部の先輩達と買い物に行ってたらしい。真ん中に『友&愛』とかかれたTシャツを買ったみたいだった。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:25:32.80 ID:KNFoSdSJ0
それから、私達は眠るまでメールし合った。
休み明けテストのことや、ジャズ研の先輩のこと。クラスメートの彼氏の噂話。話題の種は尽きなかった。
私は軽く聞いてみる感じで、送信した。『どこの大学志望してるの?』純粋に聞いてみたかった。
返信はやや遅めに、『●大』と書かれてあった。
そこはいわずと知れた国立大学だった。私の志望校よりも、格段に偏差値が高い。
それを知って、私は少し悲しくなる。
なんだか、溝を感じたような気がして。
それから何通かのやり取りをした後、『じゃあ、あたし寝るね』と送られたので、そこでメールするのをやめた。
きりぎりすが、鳴いていた。
時計の針は、1時半を示している。
そろそろ寝ようかな。
私はそう思い、用を足しにいった。
自室に戻り、ベッドの中に入り込む。心地のいい暖かさが、私を包んだ。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:27:00.32 ID:KNFoSdSJ0
意識が深淵に飲み込まれていくのを感じながら、私は思った。
もっと、頑張ろう―――――――――。
それはどこまでも、あやふやな決意だったけど。
それは確かに、私をやる気にさせた。
「将来、か」
小さな小さな呟きは、私の意識が睡魔にやられると同時に、消えてしまった。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:29:32.73 ID:KNFoSdSJ0
* * * * * * * * * *
9月1日、朝。
小鳥の調べを耳に残しながら、私は昨日、バカみたいに黄昏ていたことを後悔した。
そして、焦燥に身を駆られていた。
「あーっ!!宿題やり忘れたー!」
バッグのなかから出てきたそれは、私の苦手な教科のテキスト。一ページも埋まってない。空白だらけ。
夏休みまで終わらせろって言われたことを、すっかり忘れていた。
ため息を大きく吐きながら、頭を抱えた。あーあ。
そして、決意を撤回するように、私は憂に答えをみせてもらおう、と思うのだった。
まあ、明日から頑張ろう。絶対、明日から……。
<了>
これで終わりです。スレ汚しすいませんでした
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 21:59:07.46 ID:GMVnXkf80
乙
いいSSだ
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/12(月) 22:07:40.89 ID:KNFoSdSJ0
>>21さん、読んでいただき、ありがとうございます
バンドピース ふわふわ時間/Heart Goes Boom!!/ギー太に首ったけ TVアニメ「けいおん!」より (バンド・スコア・ピース)
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