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秀吉「明久を他の女に渡すくらいなら…」 【後編】

2010/07/02 04:27 | CM(2) | その他 バカテス SS
※前編秀吉 「明久を他の女に渡すくらいなら…」 【前編】
※中編 秀吉「明久を他の女に渡すくらいなら…」 【中編】


665以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 21:36:58.01 ID:IGZMJXC+0
しかし秀吉人気だな

668以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 22:06:42.61 ID:P4xgPPaP0
――― 土曜日

明久「よし、授業も半日で終わって補習も無し。行こうか秀吉」

秀吉「おお、そうじゃな」

雄二「ん? なんだ、二人でどっか出掛けるのか?」

明久「ちょっと卵を買いに行くついでに街をぶらぶらしようと思ってね。雄二も来る?」

雄二「卵を買いにって……他に何処行くかとかは決まってんのか?」

秀吉「そうじゃのう……まあ今のところはそういった計画は一切無しじゃな」

雄二「まあ土曜日は暇だしなぁ、よし、俺もいく」

明久「本心は?」

雄二「直帰するとそれだけ翔子の相手をする時間ができるから出来るだけ外で時間をつぶしたい」」

明久「よし、じゃあ雄二も卵買うの手伝ってね」

秀吉「ムッツリーニも来るか?」

康太「……」 コクリ

雄二「そうと決まれば善は急げだ。翔子がスタンガン持って来る前に行くぞ」

秀吉「お主も苦労が絶えんのう」


670以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 22:15:54.22 ID:P4xgPPaP0
雄二「しかし、あの明久が食品を買うなんてなぁ」

康太「………………珍しい」

明久「しょうがないじゃん、今は僕一人ってわけじゃないんだし」

秀吉「一人であってもそういう買い物はするべきじゃと思うんじゃが……」

明久「だ、だってしょうがないじゃん!! 色々と欲しいものがあるんだから!!」

雄二「お前は物欲が強いからな」

明久「欲しくなったら買うっていうのが幸せでしょ、やっぱ」

康太「………………お得意先」

秀吉「ワシは見ておるだけでけっこう満足できるからのう、そういうのは理解出来ん」

明久「そうかなぁ、ほら、やっぱり好きな物は傍に置いておきたいじゃん?」

秀吉「ううむ、傍に置いておきたいというのも分かるが、無理してそこまでと言うのは……」

雄二「……なあ、ムッツリーニ。結局この二人どうなってるんだ?」

康太「………………トップシークレット」

                 ボタボタボタボタボタボタ

雄二「成程、結構な所まで進んでるわけだな」

673以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 22:25:30.09 ID:P4xgPPaP0
雄二「しかし、この事をあの二人は知ってるのか?」

康太「………………当然知らない」

雄二「だろうなぁ。明久はあの二人をどうするつもりなんだ?」

康太「…………知らない」

雄二「……なあ、明久」

明久「なに、雄二?」

雄二「もし姫路と島田がお前のことを好きだって言ったらどうする?」

康太「……………………まさかの単刀直入」

明久「んー、そうだなぁ……両方断るかな」

雄二「へえ、珍しい。お前なら喜んで両方OKすると思ったのに」

明久「雄二は僕をなんだと思ってるの? 僕はそんな軽い男じゃないよ。それに今は、その、僕にも好きな人が居るし……」

雄二「……ははぁ、分かった。鉄人だろ」

明久「雄二の目には僕がどういうふうに映ってるの!? 僕があんなガタイも威勢もいいおじさんに興味があるように見える!?」

雄二「冗談だよ」

明久「雄二の冗談って冗談に聞こえないんだよ……」

674以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 22:34:54.44 ID:P4xgPPaP0
雄二「しかし、明久に好きな奴か……大事にしてやれよ」

明久「うん! 世界で一番大事にしてるよ!! ね、秀吉?」

秀吉「う、うむ? そう、なのかの……」

雄二「……バレバレじゃねーか。よく今まで隠せてたな」

康太「…………運が良かっただけ。ばれるのは時間の問題かと」

雄二「そうか。じゃあ明久にはその時間がきたら覚悟を決めてもらわないとな」

康太「……」 コクリ

―――

明久「あ、見て。あのお店、今日男女ペアだと半額だってさ」

雄二「半額か……ムッツリーニ」

康太「……丁度二着」

雄二「よし、じゃあ明久、秀吉。少しその辺の茂みでこのセーラー服に……」

明久「ちょっと待って!! なんで僕なの!? ここは秀吉とムッツリーニが……」

秀吉「おい、何故ワシは確定なんじゃ!! こういう時は明久とムッツリーニで……」

康太「……明久と秀吉が、一番似合う」

676以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 22:41:39.38 ID:P4xgPPaP0
明久「っていうか雄二が着ればいいじゃん!!」

雄二「残念ながら、そのサイズは俺には会わないんだよ」

康太「……そういう事もあろうかとLLサイズも」

明久「よし、じゃあ雄二は決定だね!! じゃあムッツリーニと雄二がカップルで入店してその後僕と秀吉が……」

雄二「おい待て!! 俺はもう一生女物の服なんて着ねぇぞ!!!」

明久「僕だって着たくないんだよ!! 雄二が着れば雄二と秀吉でまるく収まるでしょ!?」

雄二「テメェかムッツリーニでいいだろうが!!」

康太「……断固拒否。二人の方がよく似合ってた」

秀吉(ワシはもう確定なのか……というか……店に入らぬという選択肢はないのか?)

明久「こうなったら……やるしかないみたいだね……!!」

雄二「不本意だが……かかってこい、お前の男としてのプライドをブッ潰してやる」

康太「……負けない……女装写真撮影の為にも……!!!」

秀吉「やれやれじゃ」

   「「「「じゃんけん!! ポン!!!」」」」

681以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 22:51:14.47 ID:P4xgPPaP0
明久「……クッソー……あの時雄二にアメを渡されなかったら……」

雄二「ジャンケンの最中でアメ受け取る奴が悪いんだろうが」

明久「だってあんな自然な流れで渡されたら断りづらいじゃん!!」

     パシャッパシャッ!!

明久「あああ、と、撮らないでえええええ!! 女装した僕なんか撮らないでええええええ!!!」

秀吉「明久……」

明久「秀吉、ごめん……僕、汚れちゃった……」

秀吉「いや、アキちゃん」

明久「言い直さないでよ!! な、何その目……秀吉、目が、目がエロいよ……」

秀吉「いや、その……明久が、いやアキちゃんが可愛すぎるから、つい、その……」

明久「肩を持たないで! 顔を近づけないで!! これ以上女の子の恰好で変なことされたら僕お婿に行けなくなっちゃう!!!!」

秀吉「大丈夫じゃ。ワシが貰ってやるから」

明久「その言葉は今じゃなくてもっと別の時に……あ、ちょっと、スカートの中は!!」

雄二「はいはい、お熱いお熱い。ムッツリーニ、あの二人の制服隠しとけ」

康太「…………了解」

682以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 22:59:06.61 ID:dkNTWVNbO
支援





684以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 23:00:05.17 ID:P4xgPPaP0
雄二「さて、じゃあ組み合わせだけど……男組と女装組でじゃんけんして」

      ズゴッ!!!

雄二「ぐぁッ!? いきなり頭に鈍痛が……」

翔子「……雄二」

雄二「しょ、翔子!? な、なんでここに……」

翔子「……雄二、居ないから探してた」

雄二「だ、だからといって出会いがしらにコンクリートブロックで人の頭を殴って良い理由には……」

翔子「……浮気は、許さない……」

    ガッ!! ガッ!! ボガァッ!!

雄二「ま、待て、落ち着け翔子!! こ、これは明久と秀吉で、そこの店に入るために仕方なく!!!」

翔子「……例え吉井と木下でも、浮気は浮気」

雄二「そういう意味で言ったわけじゃなくて」

明久「ゆーうじっ! はやくあの『カップル限定』のお店に入ろうよ!!」

雄二「おい、この馬鹿明久!!! お前この状況見てやって良い事と悪いことがわかんねぇのか!!!
    お、落ち着け翔子!! 俺と明久はそういう関係じゃないのは周知の事実でだな!!!」

翔子「…………カップル限定?」

685以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 23:11:09.99 ID:P4xgPPaP0
秀吉「さて、一人減ったわけじゃが」

明久「まさか霧島さんが雄二を引っ張って行っちゃうなんて思ってもみなかったよ」

秀吉「さっきの言葉はそういう意味で言ったのではなかったのか?」

明久「いや、僕としては雄二に飛び付いた僕を見て霧島さんが雄二に死ぬほど痛い目を見せてくれればと……」

康太「……陰険」

秀吉「しかし、どうするのじゃ? 必然的に一人余ってしまうぞ」

明久「うーん、そうだなぁ……じゃあ、こういうのはどう? 僕とムッツリーニと秀吉で一つのカップルとして入店!!」

愛子「おお、じゃあムッツリーニくん両手に花じゃん」

康太「……」

             ボタボタボタボタ

秀吉「それならばいっその事一人外で待っておった方が……」

愛子「あ、ごめん、ちょっとムッツリーニくん借りていくね」

明久「ちゃんと返してくれれば別にいいよ。……でも秀吉、それだと外に残された一人が可愛そうじゃない?」

秀吉「ちょっと待て、いつの間にか二人になってしまったぞ?」

明久「へ? あ、く、工藤さん!! ムッツリーニ返して!! ……もう店の中だ……」

687以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 23:17:17.89 ID:P4xgPPaP0
秀吉「しかし、好都合ではないか。二人ならどちらかが着替えれば済むだけじゃ」

明久「あ、そっか。じゃあ僕着替えてくるから秀吉ちょっとここで待っててね」

秀吉「うむ」

秀吉(……明久とカップルで入店……いかん、胸が高鳴ってきた……)

―――

康太「…………どうしてここに」

愛子「んー? 会長と一緒に坂本くん探してたら面白そうな場面に遭遇しちゃって……つい」

康太「………………なんで俺が工藤愛子なんかと」

愛子「ボクは気にしないからそれでいいの! それよりも今はあの二人だよ」

康太「……?」

―――

明久「着替えが無い!!!」

秀吉「なんじゃと!? ど、何処へやったのじゃ一体!!」

明久「知らないよ! 確か、その、ど、どこ!?」

689以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 23:29:57.03 ID:P4xgPPaP0
愛子「二人の着替えはムッツリーニくんの鞄の中で、そのムッツリーニくんは既に店内」

康太「……二人は女装した状態で何らかのアクションを起こす事になる、と」

愛子「せいかーい! 面白そうでしょ?」

康太「…………女装だけでも珍しいのにその上女装した状態で街中を……シャッターチャンス到来」

愛子「ねームッツリーニくん。二人が動き出すまで、ボクチョコレートパフェ食べてていい?」

康太「……好きにしろ」

―――

明久「ああ、駄目だ……ムッツリーニカメラ弄ってて気付きそうにない……」

秀吉「雄二は首をガッチリ掴まれた状態で『あーん』をさせられておってそれどころじゃなさそうじゃ」

明久「ど、どうしよう!? このままじゃ僕変な人って思われちゃう!!」

秀吉「安心しろアキちゃん。今のお主はどっからどうみても女じゃ」

明久「だから安心できないんだよ! そういうのは秀吉の個性だって思ってたのに……」

秀吉「いつまでもこの場に居ても仕方がない。どこか服の買える店にでも行くのがいいじゃろうな」

明久「……うう、恥ずかしい」

秀吉「ほれ、ワシの腕に抱きついとらんで、ちゃきちゃき歩くぞ」

690以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 23:31:33.17 ID:PEK4GohCP
この状態で姫路さんと美波に遭遇したら…

691以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 23:32:42.69 ID:dkNTWVNbO
でも明久ってけっこう身長あるよな
他キャラと比べて

692以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 23:39:38.24 ID:P4xgPPaP0
秀吉「……明久」

明久「僕は男僕は男僕は男僕は男僕は男僕は男僕は男……」

秀吉「のう、明久」

明久「違います! 僕はれっきとした男です!!」

秀吉「そんな事を大声で言うと変態にしかみえんぞ」

明久「違います!! 僕は変態じゃないんです!!! 全部雄二が悪いんです!!!」

秀吉「はいはい、少し落ち着け。そこ服屋までの十数分じゃろうが」

明久「で、でも……恥ずかしい……」

秀吉(……恥ずかしがっておる明久も、なかなか……)

明久「ね、ねぇ秀吉……秀吉はどうしてそう堂々と歩けるの……?」

秀吉「まあ、その、恥ずかしい話……何度もやらされて慣れてしまっての。こう言う格好も最近はどうとも思わんのじゃ」

―――

     パシャッ!! パシャッ!!

愛子「あ、ムッツリーニくん、あれおいしそう」

康太「……うるさい気が散る一瞬の油断が命取り」

694以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/20(日) 23:56:58.22 ID:P4xgPPaP0
明久「えっと、服、服……」

秀吉「そういえば、今気付いたんじゃが」

明久「なに? えっと、ジーンズに、シャツ……よし! サイズはこの際気にしないで……」

秀吉「お主、服を買える金を持っておるのか?」

明久「…………えっと……」

秀吉「無いのか」

明久「……うん」

秀吉「どうするのじゃ? もしかしたらこの間にあの二人が帰ってしまったかもしれんぞ」

明久「そ、それは困る!! ど、どうしよう!?」

秀吉「ちょっと待っておれ。もう一度メールを送ってみる」

明久「うん、お願い!!」

―――

    『from:秀吉』

    『本文:明久の制服を家まで運んでおいてくれ』

康太「……?」

702以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 01:58:31.99 ID:aHRK7iqs0
   pipipi……pipipi……

秀吉「……」

   『from:ムッツリーニ』

   『本文:了解』

秀吉「……ふむ」

明久「ムッツリーニ、何処に居るって?」

秀吉「今丁度義姉上に制服を渡してきた所らしい」

明久「そ、そんな……なんてタイミングで……」

秀吉「仕方がない。少しの間だけこれで過ごすしかなかろう」

明久「……うう」

秀吉「ほれ、いつまでも落ち込んでおってもはじまらんぞ」

明久「よ、よし。じゃあさっさと帰ろう!!」

秀吉「ああ、その前に。少し寄りたい店があるんじゃが、よいかのう?」

明久「この状況で!? この格好で街を歩くなんて、羞恥プレイじゃないか!!!」

秀吉「明久、声が大きい」

706以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 02:09:35.59 ID:aHRK7iqs0
明久「そ、それで……どこによりたいの?」

秀吉「うむ。ちと本屋に用があってな」

明久「本屋って言うと……一番近くの所なら10分ぐらいだね」

秀吉「よし。行こうか」

―――

明久「ね、ねぇ秀吉……なんか道行く人が皆こっち見てる気がするんだけど……」

秀吉「明久が恥ずかしがっておるから皆何事かと思っておったるんじゃろう。大事なのは堂々とすることじゃ」

明久「で、でも、堂々としてる秀吉の方も皆見てるし……」

秀吉「気のせいじゃ」

―――

愛子「皆二人の事見てる。やっぱりあの二人目立つよネー」

康太「…………パッと見美少女二人」

愛子「ナンパとかされちゃったりしてね!!」

康太「………………笑い事じゃあない」

708以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 02:22:50.47 ID:aHRK7iqs0
男「ねえねえ、お嬢ちゃん達、今暇?」

―――

愛子「ナンパだ!!」

康太「……どう動く?」

―――

明久「い、今ちょっといっぱいいっぱいです!!」

男「なに? 恥ずかしがってるの? カワイイね、君。ねえ、お茶だけだからさ」

秀吉「ごめんなさい。彼女、見ての通り調子が悪そうだから今度にしてもらえませんか?」

男「大丈夫大丈夫!! ちょっとだけだからさ!! なんなら君だけでも……」

明久「ひ、秀吉……行こう。本屋さんだよね」

男「へー、秀吉ちゃんって言うんだ。珍しい名前だね! お茶とかどう?」

秀吉「本当に結構ですから」

     ガシッ!

男「本当にちょっとだけでいいからさ、ね?」

709以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 02:39:07.91 ID:aHRK7iqs0
秀吉「離して下さい」

男「いいじゃんいいじゃん、悪いようにはしないからさ。ね?」

―――

愛子「ありゃー、手を無理矢理握ったけど、どうする?」」

康太「……少し様子を見て、二人に手を上げるようなら止める」

―――

男「ね?」

秀吉「は、離して下さい!! 本当に嫌なんです!!」

明久(……秀吉、震えてる……)

男「いいじゃん、ほらほら!! 俺おいしい喫茶店知ってるんだ。そっちの子も一緒にさぁ!」

明久「…………あの、それくらいにしてください。本当に嫌だって言ってるじゃないですか」

男「お、そっちのこの声も可愛いねー、怖がらなくても何もしないよ!!」

明久「じゃあ秀吉、行こう」

秀吉「あ、アキちゃん……」

明久「今のやり取りで分かるように、この人の頭じゃあ嫌だって言ってるのが理解できないんだよ。これ以上一緒に居ると秀吉にも馬鹿が移っちゃう」

711以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 02:52:35.61 ID:aHRK7iqs0
男「おいおいお嬢ちゃん、あんま人を舐めてるとしまいには力ずくで連れていくぞ?」

明久「……出来るんですか?」

男「こう見えてもお嬢ちゃんたちよりは力が強いからね。言う事聞くなら今のうちだけど」

明久「何度言っても答えは変わりませんよ。一昨日きやがれクソヤロウ。
    あと、さっさと秀吉の手を握ってるその汚い手離してあげてよ。見てる僕も気持ち悪くなるから」

男「こ、この野郎ッ!! 下手に出てれば調子に乗りやがって!!!」

秀吉「明久!!」

明久「秀吉、先に行ってて。後で追い付くから」

秀吉「じゃが……」

明久「大丈夫、僕はこんな僕よりも頭の悪そうな人には負けないから」

男「この……調子にッ!!」

明久「じゃあ、またあとで」

秀吉「う、うむ!!」

―――

愛子「はぁー……吉井君ってけっこうかっこいいね。ボクちょっとキュンときちゃった」

康太「…………」 コクリ

712以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 03:03:41.16 ID:aHRK7iqs0
明久(とは言ったものの、どうするべきか……)

明久(スカート動きにくいし、『召喚』の白銀の腕輪は雄二が持ってるし……)

男「しょうがねぇなぁ、じゃあお前でいいよ。俺と一緒に遊ぼうぜ。気持ち良くしてやるからよ」

明久「それもしかして僕に言ってるの? 自分で言ってて気持ち悪くならない?」

男「うるせぇ、力ずくでついてきてもらッ!?」

康太「……鉄拳制裁……拳じゃないけど」

男「な、て、テメェ!! いきなり何を……」

明久「ムッツリーニ!!」

康太「………………俺、参上」 ビシィッ

愛子「やっほー。見せてもらってたよ、吉井くんのカッコいい所」

明久「工藤さんも!! どうしてここに!?」

康太「……偶然」

愛子「うん、偶然!!」

男「て、テメェら俺を無視して話し続けてんじゃねぇ――――!!!!」

713以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 03:15:58.93 ID:aHRK7iqs0
康太「……お前の過ちは二つ」

男「な、なんだよ……」

康太「……アキちゃんと、秀吉を、一度に口説こうとした事」

男「なに!?」

康太「…………そして、せっかくの逃げるチャンスに逃げなかった事」

須川「そうそう。それを見逃すほど、俺達は甘くはないんでね」

男「お、お前誰だよ!?」

須川「俺か? 俺の事なんか関係ないだろう」

   「お前に関係あるのは『俺』じゃない。『俺達』……」

   『『『『『『『異端審問会だ』』』』』』』

明久「皆!! な、なんで皆がゴミ箱の中や屋上のアドバルーンの中から!?」

   『アキちゃんだ!! アキちゃんが居るぞ!!』 『セーラー服を着たアキちゃんが僕を見てるぞ!!!』
   『スクール水着を着たアキちゃんが僕を見てるぞ!!!』 『半脱ぎの制服でアキちゃんが僕を誘ってるぞ!!!!』
   『世の中まだ捨てたもんじゃないね!!!』 『やったねアキちゃん!! 一人でできるもん!!!!』
   『アキちゃん!!』 『アキちゃん!!!!』 『アキちゃんアキちゃん!!!!』
   『僕の思いよアキちゃんに届け!!!』 『Fクラスのアキちゃんへ届け!!!!!』

男「な、なんだよこいつら気持ち悪い……」

714以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 03:31:50.12 ID:aHRK7iqs0
    『これより異端審問会を始める』

男「ちょ、何処から出したこの十字架!! やめろ、俺を磔にするな!!!!」

    『名も知らぬ男よ。俺はお前が何者かは知らない。ただ、貴様はこのFクラスメンバーの前でやってはいけないことをやった。
     証言者、土屋康太氏。彼の罪状を』

康太「……罪状。アキちゃんと秀吉をナンパし、あろうことか秀吉の手を握った」

    『『『『『『『『『死刑!!!』』』』』』』』』

男「え、待って、何その槍、そ、それもしかして……」

    『と、言うわけだ。貴様の汚したアキちゃんと木下秀吉の純潔を貴様の血で洗わせてもらおう』

男「え、いや、そんなの、うぽわーーーーー!!!!」

―――

明久「……さすが異端審問会、秀吉の事となると全力だ……」

愛子「いやー、助かったねー。 友達思いな友達がたくさんいて」

明久「本当に、皆なんでここに……」

愛子「ムッツリーニくんが呼んだんだよ。吉井君が啖呵切った瞬間にね」

明久「あはは、ムッツリーニに感謝しなくちゃね」

715以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 03:50:24.49 ID:aHRK7iqs0
秀吉「お、お巡りさん、こっちじゃ!! こっちで喧嘩が!!!」

   『き、君達!! 何をしておるんだね!!!!』

男「け、刑事さん!! 助けて!!! 俺殺されちゃう!!!!」

   『秀吉ちゃんだ!!』 『セーラー服姿の秀吉ちゃんが僕の方を見てるぞ!!!!』
   『警察官ちゃんが僕を見てるぞ!!』 『馬鹿! 警察だ!! 逃げるぞ!!!!』 

秀吉「あ、明久!! 大丈夫か? 怪我はないか?」

明久「見ての通り、皆が助けてくれたから怪我ひとつないよ」

秀吉「この、心配したんじゃぞ!? 明久、可愛いから、連れていかれてしまうのではないかと……」

明久「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。いざとなったら秀吉が逃げ切ったのを確認して僕も逃げてたし。
    それに、いくら自分が危なくても、可愛い恋人を守るっていうのは数少ない僕の役目だからね」

秀吉「…………馬鹿者が」

明久「馬鹿でもいいよ。それで秀吉が守れるんならね」

秀吉「……明久」

      ぎゅっ

愛子「あらら、天下の往来で抱き合うなんて結構大胆だね」

康太「…………皆が帰ったあとでよかった」

716以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 04:13:33.39 ID:aHRK7iqs0
瑞希「え、えっと……」

明久「あ、姫路、さん?」

瑞希「これは、一体なにが……」

愛子「……あちゃー、最悪」

康太「…………色々と、言い逃れできない……」

瑞希「な、なんで明久君が女装して、泣いている女装した木下君と、そ、その抱き合ってるんですか?」

明久「こ、これは、その、ちゃんとしたわけがあって……」

瑞希「そ、その……失礼しました!!!」

明久「ああ、姫路さん!!!」

愛子「……」 ワクワク

康太「……工藤愛子、嬉しそうだな」

愛子「修羅場って結構好きなんだよね~、ボク。それで、吉井くん、おっかけなくていいの?」

明久「……秀吉を放ってはおけないよ。僕の女装のことくらいなら週明けにでもキチンと弁解すれば分かってくれるだろうし」

康太「………………そういう問題じゃない」

愛子「こりゃ月曜日は大波乱だぁ」

717以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 04:14:28.92 ID:v3rhZ2Ek0
大波乱wktk

718以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 04:39:10.96 ID:aHRK7iqs0
―――

明久「今日は散々な目に会っちゃったね、本屋さんにも行けなかったし。ごめんね」

秀吉「……ワシは、明久が居てくれればそれでいい」

明久「…………僕はやだなぁ」

秀吉「……なんじゃ、明久はワシが傍に居るだけでは不満か?」

明久「だってせっかく秀吉と付き合ってるんだから、色んな事したいじゃん?
    キスだって今まで以上にしたいし、きちんとした形でデートだってしたいし、もっともっと秀吉の事知りたい」

秀吉「……のう、明久」

明久「なに?」

秀吉「今日、その、明久の家に行ってもいいか?」

明久「やだなぁ、いっつも来てるじゃん! 今更断るわけないよ!」

秀吉「い、いや、今日は、えっと……明久の家に、泊っても……いいかのう?」

明久「……へ? なんで?」

秀吉「今日は……その……明久と離れたくないんじゃ……」

明久「………………」

秀吉「……駄目かの?」

721以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 04:54:58.38 ID:aHRK7iqs0
―――

秀吉「……」

明久「……」

秀吉「……」

明久「……ねえ、秀吉」

秀吉「……なんじゃ?」

明久「そ、その……抱きつかれた状態だと、息苦しいんだけど……」

秀吉「……今日は、その、離れたくないんじゃ」

明久「…………じゃあ、もうちょっとだけね」

秀吉「……うむ」

玲「……アキくん」

明久「なに、姉さん。な、なんでこの状況でこれを渡すの!? し、しないよ!! そういう日じゃないよ!!!」

玲「私は秀吉君のこの態度をGOサインと受け取りました。据え膳食わねばなんとやら、です」

明久「…………ちょ、ちょっと部屋に行こう、秀吉」

722以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 05:08:24.65 ID:aHRK7iqs0
明久「ひ、秀吉……その……えっと……」

秀吉「……明久」

明久「は、はい!!」

秀吉「……するのか?」

明久「……えっと、するの……かな?」

秀吉「お主は、こう言う時くらいはっきりと者が言えんのか。
    ワシは、その……明久がしたいと言うのなら……止めはせん」

明久「え、えっと……じゃあ……」

秀吉「……」

明久「し、したい……です」

秀吉「………………そうか。……やはりエロ久はエロ久じゃな。まったく仕方のない奴じゃ。
    それじゃあ、その……シャワーを借りてもいいか? 今日は、その、嫌な汗をかいたから」

明久「は、はい!!! じゃあ僕はここで心待ちにしてます!!」

秀吉「うむ。じゃあ少し待ってろ」

明久「はい!!」

秀吉「本当に、こういう時だけお主の返事は元気が良いのう。昼のお主に見せてやりたいくらいじゃ」

759以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 21:19:00.70 ID:aHRK7iqs0
明久「……え、えっと、その……」

秀吉「……な、なんじゃな、うむ……」

明久「ふ、ふつつか者ですがどうぞ最後まで見捨てずに」

秀吉「い、いやいや、こちらこそ、男の身ゆえ至らぬ点なぞあるやもしれんが……」

明久「……なんで僕たちは向かい合って正座でお辞儀をしてるんだろうね?」

秀吉「分からぬ……何故こんなに緊張するのじゃ?」

明久「なんか、こう、最初にキスした時と同じような……」

秀吉「高揚感と言うか、ただ恥ずかしいだけと言うか……」

明久「……い、いつまでも向かい合っててもはじまらないね、秀吉、ヤろう!!!」

秀吉「お、おう!!」

―――

明久「……なんで僕たちはベッドの上でまた正座してお互いにお辞儀してるんだろうね……」

秀吉(駄目じゃ……今までそんなに気にしたこともなかったのに……何故かもの凄く恥ずかしい……明久の顔が直視できん……)

明久「秀吉!! 脱がすよ!!」

秀吉「う、うむ……」

761以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 21:27:08.17 ID:aHRK7iqs0
明久「……」

          ボタボタボタボタ

秀吉「明久、鼻血が……」

明久「なんの、上を脱がした程度で止まってられるか!! 秀吉、下も脱がすよ!!」

秀吉「だ、大丈夫か? 無理せずともよいのじゃぞ?」

明久「…………………なんかさ」

                ボタボタボタボタボタボタボタ

秀吉「うむ?」

明久「服脱がせただけで……もう……お腹一杯」

秀吉「……今日はここまでにしておくか?」

明久「いいや! ここで止めたら男がすたる!!」

秀吉「で、では……早速頼むぞ」

明久「……」

秀吉「……明久?」

明久「…………えっと……な、何やればいいんだっけ?」

762以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 21:39:16.90 ID:aHRK7iqs0
秀吉「……お主」

明久「だ、だって……こんなの初めてだから……その」

秀吉「……」

明久「………………その、ごめん」

秀吉「明久」

明久「ふぇ? ……んむ!」

秀吉「……ん、んん……んふ。……緊張はほぐれたか?」

明久「……」

                    ドバドバ

秀吉「お、おい、お主本当に大丈夫か!? こ、これは致死量ではないのか!?」

明久「秀吉……ありがとう。……たぶん今から終わるまでずっとこんな感じだろうけど……許してくれる?」

秀吉「……明久がそんな感じなのはずっと分かっておったことじゃ。気にせずどんと来い」

明久「……えへへ。じゃあ、改めて…………んちゅ」

秀吉「うむ。 ……ん」

763以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 21:54:31.10 ID:aHRK7iqs0
明久「……ん、んちゅ……ん、んん、んふぅ……」

秀吉「ん、んはぁ……ふっ、んん……ん」

明久「……秀吉、キスだけで大きくなってる……」

秀吉「……ワシだって男じゃからな……好きな人からキスをされて興奮せんわけがない」

明久「僕、秀吉のそういう素直なとこも大好きだよ」

秀吉「そういうのは目を見ながら言うてほしかったな。何処を見ながら喋っておるのじゃエロ久」

明久「いやぁ、この数日揉み続けたせいか秀吉の胸も大きくなったよなぁって……」

秀吉「それは気のせいじゃ!! ワシの胸が大きくなるなど、ひ、んあ……あるわけ!!」

明久「僕、秀吉のこういう素直なとこも大好きだよ」

秀吉「これはお主がワシが止めるのを聞かずに胸を弄り続けるから、ふぅ、んん、ん!! その、感じやすく……ん!!」

明久「気持ち良くなるっていうのは悪いことじゃないでしょ?」

秀吉「場所の問題じゃ!! な、何故ワシが女のように胸で、ひぅ、気持ちよく、はぅ……な、ならねば……」

明久「ほらほら、身体は正直だよー、秀吉~」

秀吉「じゃからあまり乳首ばかりを、あ、はん……んふぅ……んん……」

766以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 22:07:23.64 ID:aHRK7iqs0
明久「ん…………秀吉……触るよ」

秀吉「はぁっ……ん、はぁっ……どっちをじゃ?」

明久「……どっちがいい?」

秀吉「……言わせるのか、ここでワシに」

明久「ほら、エロ吉がどっちが欲しいのかちゃんと聞いておかないとね」

秀吉「…………明久は意地悪じゃ」

明久「どっちがいいの? ほら、言わないと何もしてあげないよ?」

秀吉「……うう……じゃあ、その…………りょ、両方……」

明久「……エロ吉」

秀吉「うう……な、なんて事を言わせるんじゃ……」

明久「ほら、顔を隠さないで。真っ赤になってる秀吉の可愛い顔を見せてよ」

秀吉「……よくもまあそんな、歯の浮くようなセリフを飄々と言えるもんじゃ……」

明久「ま、秀吉がなんて言おうと両方弄るんだけどね」

秀吉「お、おいこらエロ久!! それでは今の問答まるで無駄ではないか……ひゃ、ひ、ん……」

明久「無駄じゃないよ。秀吉の可愛い顔が見れたし、秀吉の同意ももらえたし」

770以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 22:24:20.24 ID:aHRK7iqs0
秀吉「あ、明久……その、義姉上から預かったあれを……」

明久「あれっていうと、コンドーム? ローション? アキくん性奴隷化用バイブ?」

秀吉「……うむ、そうじゃな……この際明久の後ろを開発するというのも……」

明久「前二つだね!! 分かった!!」

秀吉「……いや、バイブを持ってきても」

明久「前二つだよね! 間違えるわけないよ!!」

秀吉「……じゃあもう、それでいい」

明久「えっと……秀吉。……コンドーム……もう着けたほうがいい?」

秀吉「いや、それはもう少し後じゃ……その、尻を弄る時は、ローションを……」

明久「了解。えっと……こんくらいでいいかな?」

秀吉「うむ、上出来じゃ。それを、ワシの、ひ、んん、ん……」

明久「冷たい? レンジであっためてこようか?」

秀吉「いや、いい。このままで十分じゃ。……ふ、ん……」

明久「ぬるぬるだね、これなら、一気に……」

秀吉「わ、馬鹿!! はやまるでない! いいか、まだじゃ、まだ、心と体の準備がじゃな!!」

772以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 22:43:16.59 ID:aHRK7iqs0
秀吉「ふっ……んん、ふー、んふ、あ……んん」
明久「……」

秀吉「あひっ……ふ、んん、ひぁ、ひ、ひぅ…………」
明久「……」

秀吉「ひ、あ!! あ、ん……あ、そこ、そこは、そこを弄られると……んんん!!!」

明久「…………秀吉」

秀吉「あ、ふ、な、なんじゃ……?」

秀吉「ごめん」

秀吉「へ? ……へ!? あ、明久!? お、お主、その、今ワシの尻にあたっておるのは」

明久「秀吉が、もう、可愛すぎて我慢できない……」

秀吉「ま、待て!! じゃから、その、いきなりは……そ、そうじゃ!! ちゃんと着けんと!!」

明久「駄目、もう我慢が……」

秀吉「も、もし着けずにしたことがばれれば義姉上から怒られるのはワシなんじゃぞ!!
    明久のエロ久が先走ったことがばれてワシが出入り禁止なんて事になってしまうかも知れん!!」

明久「……でも」

秀吉「ほれ、こっちに貸してみい。ワシが着けてやるから。な?」

明久「……うん。じゃあ、お願いします」

776以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 22:55:59.46 ID:aHRK7iqs0
秀吉「……あ、明久、その、この前より大きくなっておらんか? ……これ」

明久「秀吉が可愛いから、頑張っちゃいました!」

秀吉「が、頑張っちゃいましたではなく……ううむ、これでは……大丈夫かのう……」
秀吉「……よ、ほ! よっと……うむ? こ、これで……」

明久「よし、じゃあ早速!!」

秀吉「ま、待て!! まだ心の準備が!!」

明久「だーめ。もう待てない」

秀吉「あ、ひ……あ、熱いのが……明久のが…………」

明久「秀吉、覚悟はいい?」

秀吉「……止めてもどうせ聞かんくせに……」

明久「じゃあ、一気に行くよ。……僕のにもちゃんとローションをかけて……」

秀吉「……ん、ふ……」

       ずぶ

秀吉「ん、ふ、ふぁ……あ、あ! あああ!! は、入って、明久のが、ワシの中に、ひ、ひぐっ、んん」

秀吉「う、ああ、ああああああああ!! んん、ふ、ふぁ、ああうううあ!! あ、あ…………は、は、ふ」

明久「は、入った……入ったよ、秀吉……」

778以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 23:04:35.81 ID:uooHHhXEO
いま気付いたけど、明久のエロ久って...エロい

780以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 23:05:55.27 ID:aHRK7iqs0
明久「ひ、秀吉……今、もしかして……」

秀吉「……お察しの通りじゃ。その、恥ずかしながら…………明久のを挿入された瞬間に、すこし、気をやってしまった……」

明久「秀吉、本当におしりが弱いよね」

秀吉「そ、そう、じゃろうか……いや、自分でも、その、気持ち良くなりやすいとは、思って……んん!!」

明久「……秀吉、そろそろ、動いても……」

秀吉「う、動く!? う、動く、のじゃな……うむ」

明久「その……気持ちよすぎて、すぐにイっちゃうかもしれないけど……」

秀吉「……よし、来い。全部、受け止めて見せる、からの」

明久「うん、ありがとう。秀吉」

秀吉「なにをいまさら……」

      ずちゅ

秀吉「ひ、ひぃ、ああ!! あ、んん……んふ、ふぁ……!! は、ふ……ふ、ふー、ふー!!!」

明久「秀吉の中、すごく気持ちいい……ひ、秀吉、どう?」

秀吉「あ、ふ、ん……んふ!! ふ、ひぁ! は、はあ!! ああああ!!! んんん!」

明久「秀吉……すごく気持ちいいんだね……さっきから、ずっと、僕のを……」

783以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 23:17:10.50 ID:aHRK7iqs0
秀吉「あ、あき、明久!! ん、ふ、んん、気持ち、ん、は、き、気持ち……」

明久「僕は気持ちいいよ。 ひ、秀吉は?」

秀吉「う、うふ、えへへ、き、気持ち、いい!! 明久、ワシも、ワシも、気、持ち、いい!!」

明久「秀吉……エロい」

秀吉「あ、明久、もう、ワシ、もう、駄目、また、また、ん、ああ!! また!!」

明久「僕もそろそろ……」

秀吉「あ、へ? う、うん、明久、明久、大丈夫じゃ、いいぞ、来てくれ」

明久「じゃあ、遠慮なく、動かせてもらうね」

秀吉「ひぇ?」

明久「行くよ」

秀吉「あ、明久、う、動くとは、ひ、ひゃ! だ、駄目!! ふぁ、う、動くの、あ、ひぃぁ!! 駄目、駄目駄目!!!
    んは、ふぁ!! だ、も、もう、ワシ、い、イ、んんん、ああ!!!」

明久「ひ、秀吉、駄目、僕も、もう、出ちゃう……ッ!!」

秀吉「あ、ああ!!! んんんんんん!!! んふ、ふあ、ああああああああ!!!!!」

明久「ん、ふ、ふぁ、はあ……ん…………」

786以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 23:28:16.17 ID:aHRK7iqs0
秀吉「はっ、はっ、あ、ああ……で、出た……出てしまった……」

明久「秀吉……駄目だよ。ちゃんと出る時は出るって言ってくれないと……
    秀吉が四つん這いの状態で出しちゃったから、秀吉ので僕の布団がべちょべちょ……」

秀吉「す、すまぬ……気持ちよすぎて、つい、つい出てしもうた……」

明久「今度はちゃんと、秀吉にもコンドーム付けなきゃだね」

秀吉「う、うむ……ん、ちゅ、んん」

明久「…………ん、ふ」

秀吉「……満足、しておらぬみたいじゃな……」

明久「あー……わかっちゃう? やっぱり」

秀吉「まだ、明久の、その、固いままじゃ。分からん方がおかしいじゃろう」

明久「なんだか、ちょっと物足りなくてさ。
    ……この体制だと、ほら、秀吉がイく時の可愛い顔が見えないし」

秀吉「お主、またそんな事を考えておったのか」

明久「しょうがないでしょ。僕はエロ久なんだから」

秀吉「……認められると反論のしようが無い……」

明久「ねえ、秀吉、お願い、聞いてくれる?」

787以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/21(月) 23:39:17.47 ID:aHRK7iqs0
秀吉「……こういう時だけはお主の発想力の高さに感心するぞ」

明久「えへへ」

秀吉「まったく、抱き合った形でしたいなぞ……」

明久「嫌、かな?」

秀吉「……嫌じゃったらさっさと服を着て出ていっておる。それに、その、ワシも、明久の顔を見ながら……うむ」

明久「うむ?」

秀吉「さ、最後まで言わせるな!」

明久「うむ?」

秀吉「……ワシも、その、明久の顔を見ながら……したい」

明久「……」

秀吉「無言で頭を撫でるな!! ほほえましい顔をするな!!!」

明久「じゃあさっそく!」

秀吉「ちょっと待ってくれ……さっきので少し疲れたのじゃ……少し、肩を貸してくれぬか?」

明久「じゃあ、少し休憩したら二回戦だね」

秀吉「……うむ」

812以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 00:59:54.67 ID:9qTc3FgY0
明久「……やっぱり疲れた?」

秀吉「……うむ、こんなに疲れたのは久しぶりじゃ。でも、なんというか……心地よい疲れじゃな」

明久「そう。僕の肩くらいならいつでも貸してあげるよ」

秀吉「……明久は、なぜエロ久状態とそれ以外でここまで差があるのじゃ」

明久「……秀吉には分からないかもしれないけどね、男って言うのは射精後にはもの凄く冷静になるもんなのさ」

秀吉「いや、それは分かるが」

明久「僕だって秀吉をきちんと大事にしたいけど、男はやっぱり性欲には勝てないんだよ」

秀吉「……そういうもんかのう」

明久「秀吉だってそうじゃない。僕を攻めてる時はギラギラした目でこっち見てさ」

秀吉「あれは……その……そういうのとは」

明久「違うの?」

秀吉「……良く分からん。そういう時頭にあるのは……明久に喜んで欲しいってことだけじゃからなぁ」

明久「……」

秀吉「……お主は人の話を真面目に聞けんのか!! 人が真面目に話しておると言うのに股間を膨らませおって!!」



814以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 01:12:05.28 ID:9qTc3FgY0
明久「えっと……ははは、ごめん。秀吉の顔見てたら……つい、ムラムラと」

秀吉「このエロ久! 下半身人間!! 異常性欲者!! ……な、なんで罵っておるのにさらに大きくなるんじゃ……」

明久「……てへっ!」

秀吉「……しょうがない奴じゃ……ほれ、貸してみい」

明久「……」

秀吉「……お主のは何処まで大きくなるんじゃ……ワシが握ると更に大きくなったぞ……」

明久「これには僕の秀吉への愛が詰まってるからね」

秀吉「…………お主は、本当に……」

明久「どうかした?」

秀吉「……いや、なんでもない。無自覚とは本当に怖いもんじゃ」

明久「ふうん……まあいいや、じゃ、秀吉。ローション塗ろうねー」

秀吉「わ、ちょ、ちょっと待て!! まだゴムを……馬鹿! い、ひゃあ……弄るな……この、エロ、ふぁ……」

明久「うん。秀吉も準備万端だね。じゃあさっそく、向かい合った状態でやってみようか!!」

秀吉「……う……うむ」

816以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 01:35:36.62 ID:9qTc3FgY0
明久「さっきいっぱい出したから……今度は秀吉をもっと気持ちよくしてあげるからね」

秀吉「な、おい明久、ワシは……」

明久「じゃ、行くよ」

         ずずず

秀吉「あ、は、あ……は、また、また、明久の大きいのが、は、わ、ワシの中に、入って、ひぁ、ああああああああああああ!!」

明久「こうやって抱き合った状態だと、秀吉がどれくらい気持ちよくなってるかすぐにわかるね」

秀吉「あ、あはぁ! あ、駄目、明久、これ、これ、駄目じゃ、これ、す、わ、ワシすぐに!!」

明久「それにこうやって……秀吉、んー」

秀吉「ひぇ? ん、んちゅ、んは、あ、アキ、この状態でキスは、んぢゅ、ねろ、んんん、んふ、あふ! き、気持ちよすぎ、んふ、んちゅ、ちゅ、んふ」

明久「ぷはぁ。秀吉といつでもキスで切るしね。この体制が一番いいや」

秀吉「だ、だめじゃて……あき、ひ、ひぅ!! もう、もう、来てしまう!!」

        ぎゅっ

明久「ほら秀吉、今度は正面に居るから思いっきり抱きついていいよ。秀吉が気持ちよくなってるの全部受け止めてあげるから」

        ぎゅっ!

秀吉「あ、明久、明久! えへへ、明久じゃ!! 明久、大好き、大好きじゃからな、これからも、ひぅ、嫌になるくらい、は、んん、抱きついてやるから、な!!
    は、ふぃ、ん、んん、ああ、明久、明久、んちゅ、んんん、んふ、明久ぁ、あ、ああ、ああああ! んんんんんんんんーーーーっ!!!」

818以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 01:56:06.94 ID:9qTc3FgY0
秀吉「はっ、はっ……えへ、明久、すまぬな、また、出てしまった、はぁ、はう……」

明久「大丈夫だよ。今度は僕の身体に全部かかってるから」

秀吉「……ははっ、明久のお腹、ワシのでドロドロじゃな」

明久「秀吉ってサイズの割にたくさん出るよね。そういうふうに出来てるのかな?」

秀吉「その辺は……ワシにも良く分からぬ。明久だってたくさん出すし……」

明久「……ところで秀吉、大事な事忘れてない?」

秀吉「うむ、何が……じゃ!? え、ひ、ああ!! あ、あん、明久! な!!」

明久「僕が満足できないから始めたってこと。秀吉が満足しても僕が満足するまで付き合ってもらうからね」

秀吉「や、や! 待つのじゃ明ひっ!! ま、まだ、イったばかりで、ふ、うあ、ら、らう!!」

明久「それに、言ったでしょ? 今度はもっと気持ちよくしてあげるって」

秀吉「あ、ふぁ、明久、んむ! ん、んん……はふ、ひゃあ、だ、駄目、キスと一緒は、んひぁ!! や、乳首摘むのも、んにゃあっ!!!
    ひぐっ、うう、そ、駄目じゃ!! それは、ワシのを弄られるとすぐにまたイって……むぐぅ!!」

明久「秀吉の身体、どんな所も全部愛してあげるからね。お尻も、胸も、耳も、うなじも、ここも、全部全部。
    嫌って言うほど愛してあげるから、覚悟するんだよ?」

秀吉「ひ、うう、い、やなど言うか! ワシも、んふ、ん、お主が引くくらいお主の事を、心の底から、んむ……はむ、愛して、やるからな……」

明久「へへへ、お手柔らかにね」

855以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:09:44.29 ID:9qTc3FgY0
明久「秀吉が僕に抱きついて寝るのか……この前とは逆だね」

秀吉「……ワシは今日は明久のせいでくたくたじゃからな……これくらいの我儘は許されるはずじゃ」

明久「はいはい。僕が悪うございました」

秀吉「分かればよろしい。ふぁ……」

明久「眠いなら遠慮せずに寝ていいよ。僕もすぐに寝ると思うから」

秀吉「…………のう、明久」

明久「なに?」

秀吉「今日の事じゃが……ワシは、やはり明久に危ない目にあって欲しくない。明久がワシのせいで怪我をするのなど見たくない」

明久「……うん」

秀吉「もう無茶はせんと約束してくれ……してくれたら寝る」

明久「……それはさすがに出来ないなぁ。僕だって秀吉を守りたいからね」

秀吉「…………そうか」

明久「ごめんね、でもこれだけ約束出来るっていうのが一つだけある」

秀吉「……なんじゃ?」

明久「心配掛けるかもしれないけど、ちゃんと無事に帰ってくるって事」

857以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:19:35.59 ID:9qTc3FgY0
秀吉「……」

明久「今はこれだけで勘弁してください」

秀吉「……そうじゃな……うむ、こうしよう」

明久「ん?」

秀吉「一晩ぐっすり寝てから考える。今日はもう疲れたからまた明日じゃ」

明久「分かった。じゃあおやすみ」

秀吉「うむ」

――― 同日某所

康太「……なんたる不覚……」

康太「…………前戯の途中でカメラが電池切れを起こすとは……!」

康太「……こんな事なら今日、電池交換を行っておくべきだった」

康太「……無念」

859以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:35:33.99 ID:9qTc3FgY0
―――

明久「秀吉さ、今日暇?」

秀吉「うむ? なんじゃ急に」

明久「いやさ、昨日は散々だったから……秀吉さえよければデートやり直そうかなぁ、なんて」

秀吉「ふむ……確かに、今日は週に一度の日曜日じゃしのう……何もせずに寝て過ごすと言うには惜しい」

明久「でしょ? だからさあ!!」

秀吉「そうじゃのう……昨日もとうとう本屋に行かずじまいじゃったし……」

明久「うん、うん!!」

秀吉「ま、いいじゃろう」

明久「ホント!?」

秀吉「ああ、ただし今度は誰にも絡まれぬようにきちんとした服で行くことが条件じゃがな」

明久「もちろん! 頼まれたって女装なんかするもんか!!」

秀吉「よし、では早速準備じゃ」

明久「あのさ、実は僕、秀吉と行きたい所があったんだ」

秀吉「そうか? では期待しておこう」

861以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:42:38.25 ID:9qTc3FgY0
さあ、何処へ行こうか

865以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:57:19.44 ID:9qTc3FgY0
秀吉「それで、明久は何処に行きたいんじゃ?」

明久「それは今日の最後のお楽しみ! まずはどこからいこっか?」

秀吉「……もしやお主、そういうホテルに連れ込む気では……」

明久「しないよ!! そんなお金持ってないし……」

秀吉「金があったらどうじゃ?」

明久「……」

秀吉「お主、本当に性欲旺盛じゃのう……何処から来るんじゃその性欲は」

明久「そりゃあ思春期真っ盛りの男の子だからね」

秀吉「で、最初は何処へ行くんじゃ?」

明久「そうだな……あ、じゃああそこなんてどう? 最近新しく出来た水族館!!」

秀吉「水族館……うむ、デートっぽいな」

明久「しかもあの水族館なら移動費込みできちんと予算内に収まるはずだし!」

秀吉「時間的にも今から電車に乗れば開園時間丁度といった所か」

明久「よし、じゃあ決まり!! 最初は水族館!!」

868以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 00:09:16.51 ID:SPe9RqCi0
明久「やっぱり休日の朝は電車の中も空いてるねー」

秀吉「しかし水族館か……なにやらワクワクするのう!」

明久「秀吉水族館とか好きなの?」

秀吉「いや、特に魚が好きというわけではないが、それでもああいう場所はワクワクせんか?」

明久「んー、僕は水族館なんかに言っても『あの魚おいしそうだなぁ』くらいだし」

秀吉「なんか、こう、面白いんじゃ。明久もそのうち分かるようになる」

明久「ふぅん。そんなもんなのかぁ」

―――

明久「よし、到着」

秀吉「ほれ明久、急げ!! さっさと入るぞ!!」

明久「ほら、落ち着いて秀吉。入場券買わなきゃ。えっと、学生二枚」

販売員「はい、確かに」

秀吉「まだかー?」

販売員「可愛い彼女さんですね」

明久「ええ、よく言われます。今行くよー」

870以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 00:23:43.51 ID:SPe9RqCi0
秀吉「みろ明久! 魚じゃ!!」

明久「まあ、水族館だからね……あ、あれおいしそう」

秀吉「うむ? あっちの方がうまそうではないか?」

明久「うーん……言われてみれば……」

秀吉「……ん? 明久、お主何を手に持っておるのじゃ」

明久「ああ、これ? 入り口でもらったこの水族館のパンフレットだよ」

秀吉「ほうほう、ちょっと見せてもらってもいいかのう?」

明久「いいよ、はい」

秀吉「……明久! この水族館、サメやペンギンもおるらしいぞ」

明久「それは凄いや。それで、何処から見て回りたいの?」

秀吉「そうじゃなぁ……まずはぐるっと一周じゃ」

明久「了解」

―――

871以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 00:23:52.47 ID:RruX6ryQP
支援じゃ

873以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 00:43:01.67 ID:SPe9RqCi0
――― ペンギン広場

秀吉「……これだけおると、一羽くらい持って帰ってもいいんじゃないかの?」

明久「ばれなきゃいいと思うけど……さすがにばれるだろうし」

秀吉「ううむ……では仕方ない、やめておこう」

明久「ペンギンってさ、なんだか一生懸命だよね。あっちにふらふらこっちにふらふらしてるだけなのに」

秀吉「……」

明久「小さな体をめいっぱい使って移動してるから一生懸命に見えるのかなぁ?」

秀吉「……そうじゃなぁ、なんだか見ておるだけでこっちも元気が出てきそうじゃ」

明久「……一羽くらいなら、ばれないかな?」

秀吉「ううむ、試しにで掴まってしまってはいけんしのう……」

明久「ああいう愛くるしいペンギンが一羽いるだけで辛い現実と戦える気がするんだ」

秀吉「ふむ……そういえばペンギンはペットショップで売っておらんし……どこで買えばいいんじゃろう?」

明久「……南極?」

秀吉「やはりその辺になるのか」

875以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 00:53:24.43 ID:SPe9RqCi0
秀吉「そういえば明久、こういう話を知っておるか?」

明久「へ? なになに?」

秀吉「なんでも、南極のペンギンは皆体長が2mを超えるらしい」

明久「……」

秀吉「ワシらよりも大きいらしい」

明久「二回も言わないでよ!! 知りたくなかった……こんな小さくて愛らしいペンギンもいつかは大きくなっちゃうって言うの!?」

秀吉「2m……こんくらいじゃな」

明久「なんか絶望したくなるくらい大きいね……そんなペンギンが迫ってきたらって考えるだけで今までのペンギンに対する評価ががらりと変わりそうだよ……
    ああ、やっぱりこの世で愛らしさが変わらないものなんて秀吉くらいしか居ないんだね……」

秀吉「ワシも一度なってみたいもんじゃ」

明久「なってみたいって……2mに?」

秀吉「うむ。2mにじゃ」

明久「うーん……2mの秀吉……アウ、いや、セーフ、いや、これは……セーフ!!」

秀吉「セーフか。それじゃあちょっと頑張ってみるかのう」

明久「ごめんなさい、今の秀吉が大好きだから大きくなったりしないで下さい」

877以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 01:05:34.26 ID:SPe9RqCi0
――― 大型魚水槽

秀吉「おおおおおおお! サメじゃ!!」

明久「この鮫が……大体2mかあ……」

秀吉「お主、まださっきの事を気にしておったのか」

明久「あんなに大きかったらやっぱりいっぱい食べるんだろうなぁ」

秀吉「口が大きいからのう。ワシらなんか一口じゃろう」

明久「よく同じ水槽の魚を食べないね」

秀吉「本当じゃな。仲がいい奴ばかりを集めておるんじゃろうか?」

明久「……あ、コバンザメ」

秀吉「なに、それは本当か! どこじゃ?」

明久「鮫もあれくらい小さかったら可愛いんだけどなぁ」

秀吉「何処におるんじゃ? えっと、あのサメの何処かについておるのか?」

明久「あ、そうだ。だったら可愛い秀吉が小さくなったらもっとかわいく……」

秀吉「あ、明久!! いじわるせんで教えてくれ!! 何処にくっついておるのじゃ!?」

明久「ねえ秀吉、ちょっと小さくなってみない?」

878以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 01:18:02.83 ID:SPe9RqCi0
明久「そんなに気になったの? コバンザメ」

秀吉「いや、そこまで見たかったわけではないが……なんとなく悔しいではないか」

明久「悔しい?」

秀吉「明久だけなんというか、ワシよりも水族館を満喫しておるようで、悔しい」

明久「ふーん、あ、ネコザメ」

秀吉「お主、ワシの話をじゃなぁ」

明久「ちゃんと聞いてるよ。だったら水族館を満喫するために一杯魚を見なきゃね」

秀吉「そう言われればそうじゃな。で、ネコザメはどこじゃ?」

明久「ああ、もう向こうに行っちゃったよ」

秀吉「……」
明久「ちょ、ひ、秀吉! 無言でチョップは、無言でチョップは、痛!! ほ、ほら、ネコザメ来た! ネコザメ来たから!!」

秀吉「おお、本当じゃ」

明久「……不思議な模様だよね。なんでこんな目立つ模様なんだろう」

秀吉「きっと前世が猫なんじゃろう」

明久「……成程!!」

秀吉「い、いや、嘘じゃぞ!?」

879以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 01:31:48.78 ID:SPe9RqCi0
――― 熱帯魚水槽

明久「……」

秀吉「……」

明久「……たぶん秀吉は今僕と同じこと考えてると思う」

秀吉「……なんじゃ?」

明久「姫路さんが料理に使いそうだなぁって」

秀吉「よくわかったのう。派手な色といい、大きさといい、フライ向きじゃと言いだしそうじゃなぁと思っておった所じゃ」

明久「冗談じゃないのが怖いよね」

秀吉「うむ。ワシらはあと何度あの料理と闘えばいいんじゃろう……」

明久「分からない……悪意無しであれが作れるのは、ある種の才能だから……」

秀吉「なんとかしたいもんじゃ……」

明久「秀吉、今度からは僕が秀吉の分まで食べてあげるからね」

秀吉「明久だけに無茶させられるか。死ぬ時は一緒じゃ」

明久「……本当は、姫路さんが料理をやめてくれるのが一番ありがたいんだけど……」

秀吉「本人は好意のつもりじゃからなぁ……今度それとなく自分の料理を食わせてみるのもよいかも知れんのう」

881以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 01:52:11.26 ID:SPe9RqCi0
   『お客様にご連絡いたします。本日、午後一時より、ショースペースでイルカショーを開催いたします』

秀吉「イルカショーのう……」

明久「イルカショー!!」

秀吉「どうじゃ明久、見に行ってみるか?」

明久「当たり前じゃん! 水族館と言ったらイルカやアシカのショーだし!!」

秀吉「あれは見る場所によってはずぶ濡れになってしまうから嫌いなんじゃが……」

明久「……ずぶ濡れ……」

             ボタボタボタボタ

秀吉「おい」

明久「ささ、秀吉! はやくいってイルカが良く見える位置を確保しないと!!」

             ボタボタボタボタ

秀吉「爽やかな笑顔をする前に流れ落ちる鼻血をどうにかするべきではないか?」

明久「やだなぁ、これはイルカに興奮してるんであって、別にずぶ濡れの秀吉を想像して出てるわけじゃないよ!!!!」

秀吉「もう少しましな嘘はつけんのかお主。それともここに来てまさかのイルカフェチか?」

明久「ほら、さっさと行かないといい席取られちゃうよ!!!」

882以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 02:13:54.05 ID:SPe9RqCi0
明久「当然のように特等席!!」

秀吉「しかし時間までまだ三十分はあるぞ」

明久「……どうしよう」

秀吉「まあ気長に待つしか無いじゃろうのう」

明久「……このプールの奥にイルカが居るのかな?」

秀吉「……おらんのではないか? おるとしたら息つぎに上に来るはずじゃし」

明久「へ? イルカって息つぎするの!?」

秀吉「イルカは哺乳類じゃろう? 哺乳類にはエラが無いわけじゃから、息つぎをしに来るはずじゃ」

明久「……また秀吉ったら僕の事騙そうとして! イルカは魚類って事くらいさすがの僕だって知ってるよ!!」

秀吉「うむ? イルカとクジラは哺乳類ではなかったか?」

明久「へ……まさか、本当に哺乳類なの?」

秀吉「……」

明久「し、知ってたよ!! 秀吉を騙そうとしてただけだからね!!! い、いやー、引っかからなかったかぁー!!」

秀吉「……明久、それはさすがに見苦しいぞ」

明久「……ううう、だって、見た目とか魚じゃん。間違えても仕方ないよ、うん!! 雄二とか絶対間違えてるはず!!」

883以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 02:33:56.99 ID:SPe9RqCi0
   『大変ながらくお待たせしました。只今より……』

秀吉「おお、そろそろ始まるようじゃな」

明久「……」 ゴクリ

      ザパーン

秀吉「おお、イルカじゃ!!」

明久「見てよ秀吉!! すっごい!! 一気にあんな高さまで飛んだよ!!」

秀吉「あんな高いまでよく飛べるのう……ワシには絶対無理じゃ」

明久「うわー!! 凄い!! ほら、綺麗に交差して落ちてくる!!」

      ザパーン!

明久「うわっ!! うぇ、水かかっちゃった……はっ!! 秀吉ずぶ濡れ!?」

秀吉「残念。鞄でガード済みじゃ」

明久「……秀吉、男の純情を弄ぶその行為、さすがの僕でも許す事は出来ない!!
    卑怯な真似を!! こうなったらその鞄を取り上げてでも!!」

      ザパーン!!

明久「ひゃあ!! ちょ、ちょっと待って!! 僕に水をかけるんじゃなくて僕が鞄を取り上げた後で秀吉に!!!」

      ザパーン!!!

884以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 02:56:18.46 ID:SPe9RqCi0
明久「よし!! 鞄を奪い取った!! これで秀吉もびしょぬれに……」

秀吉「なにを言っておるのじゃ。もうショーは終わったぞ」

明久「なんですと!? ほ、ホントだ……イルカたちも観客も居なくなってる……」

秀吉「いやぁ、面白いショーじゃったなぁ明久!」

明久「……僕、秀吉からかばん奪うのに夢中で何も見てなかった……」

秀吉「それは残念じゃ。服をそこまで濡らしてまで奪おうとしたのにのう」

明久「クッソー……ずぶ濡れの秀吉を見て興奮する筈が、逆にずぶ濡れにされちゃうなんて……」

秀吉「こういう場合はワシが明久に興奮するべきか?」

明久「やだなぁ、そんなことしなくても……って秀吉、なんか目がいやらしいよ? ほら、ここ一応公共の施設だから、そういうのは……」

秀吉「ワシは何もせんぞ。ワシはただ、明久が風邪を引かんように着替えさせてやろうとしておるだけじゃ」

明久「待って秀吉!! 何処から出したのその見覚えのあるチャイナ服!! 着ないからね!! 僕はそんなの着ないからね!!!」

秀吉「ほれ明久、ばんざーい」

明久「なんでこの場で脱がせようとするの!? ほら、そういうのは家に帰ったらいくらでも着てあげるから、ここでは自重しよう! ね!?」

秀吉「冗談に決まっておるだろうが。まったく、何を本気にしておるのじゃ、明久は」

明久「そんな残念そうな顔で言われても説得力がまったくないよ!!」

885以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 03:33:08.57 ID:SPe9RqCi0
秀吉「よかったのう、明久。売店にTシャツがあって」

明久「ごめんね、Tシャツ買ってもらっちゃって……」

秀吉「なぁに、気にするでない。明久の為ならこれくらい安いもんじゃ」

明久「じゃあありがたく頂いておくよ。これ、大事にするからね」

秀吉「箪笥の奥にしまいっぱなしとかは無しじゃぞ? せっかくプレゼントしてやったんじゃからちゃんと切るんじゃぞ」

明久「はいはい。じゃあそろそろ帰ろっか。お腹も減ってきたし」

秀吉「……そういえば昼について何も考えておらんかったな」

明久「秀吉なにか食べたいものある?」

秀吉「明久が食べたい」

明久「……」

秀吉「ちょ、じょ、冗談じゃ!! 冗談じゃから!!! 顔を赤らめるな!! ワシの服の裾を握るな!!」

明久「その……優しくしてね?」

秀吉「そうじゃ、ほら、昨日の喫茶店!! あそこで軽く食ってしまおう!! な?」

明久「……」

秀吉「か、顔を赤らめて俯くな!! これではワシがなにやらいやらしい事をしているようではないか!!!」

886以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 03:42:27.36 ID:SPe9RqCi0
秀吉「さて、明久、何が食べたい?」

明久「そうだなぁ……じゃあまず、水で!」

秀吉「ナポリタン一つに日替わりランチ一つ」

店員「はい、かしこまりましたー」

明久「秀吉、二つも食べるの?」

秀吉「違う。ワシの奢りじゃ。遠慮せずに食え」

明久「そ、そんな!! 悪いよ!! Tシャツも買ってもらったのに!!」

秀吉「目の前で水をチビチビ飲まれる方が困るのじゃ。明久、こういう時は従っておくべきじゃぞ」

明久「……じゃあ、お言葉に甘えて」

秀吉「うむうむ。人間正直が一番じゃ」

店員「お先に失礼します。お冷でございます」

秀吉「うむ、ありがとう」

明久「えっと、塩……塩……」

秀吉「塩水ばかり飲んでおると身体に悪いぞ」

889以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 03:52:29.52 ID:SPe9RqCi0
―――

葉月「お姉ちゃん!! はやくはやくー!! 急がないとパフェが逃げちゃうですよ~!!」

美波「いやいや、急がなくてもパフェは逃げないわよー」

葉月「でも急いだ方がおいしいです!」

美波「それはまあ、そうだろうけど……」

葉月「こうやって急いで行くと何かいいことが……あ、バカなお兄ちゃんです!!」

美波「え、アキ!?」

葉月「はい! バカなお兄ちゃんが綺麗なお姉ちゃんとは違う綺麗なお姉ちゃんとご飯食べてるです!!」

美波「え、えっと、葉月の言う綺麗なお姉ちゃんっていうのは瑞希で、それ以外の綺麗なお姉ちゃんって言うと……誰!?
    ……なんだ、木下か……二人で何やってるんだろ」

葉月「わーい!!」

美波「あ、葉月!! ちょっと待って!!」

―――

葉月「バカなお兄ちゃんっ!!」

明久「ん? あ、葉月ちゃん」

秀吉「うむ? おお、島田の妹ではないか」

891以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 04:00:50.90 ID:SPe9RqCi0
葉月「こんにちわです! 綺麗なお姉ちゃんとは別の綺麗なお姉ちゃんもこんにちわです!!」

秀吉「……それはもしやワシの事か?」

美波「ちょっと葉月!!」

明久「あ、美波だ」

葉月「お姉ちゃん、ここ、ここ空いてるですよー」

美波「こら! 先に行っちゃダメって言ったでしょ!!」

葉月「ううう……でも、バカなお兄ちゃんが居たから……」

美波「だからって走って行っちゃダメ!! ……まったく、世話が焼けるんだから」

明久「まあまあ、そうカッカしないで」

葉月「バカなお兄ちゃん優しいです!」

秀吉「島田たちも今昼食なのか?」

美波「ううん、ウチは葉月がこのお店のチョコレートパフェが食べたいっていうから……
    それよりも、アキと木下はこんな時間に二人で何やってるの?」

明久「んん? 僕たちは少し遅めのお昼ご飯だよ、秀吉の奢りでね」

葉月「綺麗なお姉ちゃんとは別の綺麗なお姉ちゃんがバカなお兄ちゃんの分もお金を出してるですか?」

秀吉「ワシは男じゃ!! その呼び方はやめるのじゃ!!!」

893以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 04:09:53.24 ID:SPe9RqCi0
葉月「じゃあ綺麗なお姉ちゃんとは別の綺麗なお姉ちゃんのような綺麗なお兄ちゃんですか?」

明久「な、なんだか頭がこんがらがりそう……」

店員「お待たせしました。ナポリタンと日替わりランチでございます」

秀吉「うむ。ありがとう」

美波「あ、すみません。チョコレートパフェと……オレンジジュースお願いします」

店員「かしこまりましたー」

葉月「バカなお兄ちゃん、膝の上に座ってもいいですか?」

明久「うん、いいよ。はい」

秀吉「喉が渇いておるならワシの分の水を飲むか?」

葉月「ありがとうです!! 綺麗なお姉ちゃんとは別の綺麗なお姉ちゃんのような綺麗なお兄ちゃん!!!」

秀吉「そ、その呼び方もどうにかならんか? 聞いておるだけで混乱しそうじゃ……」

葉月「……じゃあなんて呼べばいいですか?」

美波「短く、綺麗なお兄ちゃん、でいいんじゃない?」

葉月「じゃあ綺麗なお兄ちゃん!!!」

秀吉「うむ、それなら分かりやすい」

894以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 04:23:04.40 ID:SPe9RqCi0
美波「でも、珍しいわね。アキと秀吉が二人きりなんて。坂本や土屋は?」

秀吉「あの二人もいつも暇というわけではないのでな。今日はたまたま二人きりになっただけじゃ……」

葉月「……綺麗なお兄ちゃんはお兄ちゃんですよね?」

秀吉「うむ? そうじゃが?」

美波「まあ、パッと見て分からないもんね。木下が男なんて」

葉月「良かったです。葉月のバカなお兄ちゃんに彼女さんが出来ちゃったんじゃないかと思って……」

美波「あら、良かったわねアキ。アンタがモテないのを葉月は喜んでくれてるわよ」

葉月「はいです! バカなお兄ちゃんがモテなくて葉月嬉しいです!!」

明久「うう、さ、さすがにそこまでズバッと言われると僕も傷付く……」

葉月「でもでも! バカなお兄ちゃんは葉月からモテモテですよ!」

明久「遅すぎるフォローをありがとう、葉月ちゃん……僕のボロボロな心も少しは癒されたよ」

葉月「もし大きくなってもモテなかったら葉月が彼女さんになってあげますね!」

明久「うん、ありがとう。期待せずに待っておくよ」

葉月「待っててくださいです!!」

美波(葉月は凄いなぁ……あんなに自分の気持ちをはっきり言えて……ウチも見習わなきゃなぁ……)

896以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 04:33:52.18 ID:SPe9RqCi0
秀吉「ごちそうさまじゃ」

明久「え、は、速っ!! もう食べちゃったの!?」

秀吉「うむ。なかなかおいしいナポリタンじゃったぞ」

明久「じゃあ僕も食べようかな……よっと、いただきまーす!! んん……おいしい!」

葉月「あ、バカなお兄ちゃん! そのエビフライ、葉月とはんぶんこしましょう!!」

明久「ん? いいよ、はい、あーん」

葉月「あーん……えへへ」

美波「……は、葉月は子供だから……うん、仕方ない!」

明久「……ん、このハンバーグおいしい! 秀吉!!」

秀吉「うむ? あーん」

明久「……どう?」

秀吉「……うむ。これはなかなか」

美波「……あ、アキ! その、ウチも、その……何か貰ってもいい?」

明久「へ? まあ、別にいいけど……じゃあこのチキンライスでいい? それともプリンがいい?」

美波「あ、じゃあチキンライス……」

897以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 04:40:11.20 ID:SPe9RqCi0
明久「はい、あーん」

美波「へ!? う、ウチ、あ、あーん……」

明久「……あ、しまった、つい流れであーんを……」

美波「……えへへ」

葉月「じゃあ今度は葉月があーんしてあげるですね!!」

明久「あはは、気持ちだけもらっておくよ」

葉月「ぶー……残念です」

店員「失礼します。お先にお冷になります」

秀吉「うむ。ほれ、島田」

美波「あ、うん。ありがと」

秀吉「明久、お冷が空じゃが、まだ飲むか?」

明久「うん、じゃあ今度は砂糖入れて!!」

秀吉「糖尿病になっても知らぬぞ。ほれ」

明久「ははは、気を付けるよ」

葉月「……んー」

898以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 04:50:06.80 ID:SPe9RqCi0
葉月「バカなお兄ちゃんと綺麗なお兄ちゃん、なんだかお父さんとお母さんみたいです」

        ブ―――――ッ!!

美波「ちょっと、アキも木下もなに水噴き出してるのよ!!」

秀吉「す、すまぬ、げほ、この角度からの攻撃にはまだ慣れておらぬゆえ……げほっ」

明久「葉月ちゃん、い、いきなり何を……げほっ、げほっ!!」

葉月「何だか今の、葉月の家のお母さんがお父さんにするみたいだったからつい……」

秀吉「なにを言うておるのじゃ!! わ、ワシは男じゃぞ!!!」

葉月「でも、なんだかそんなふうに見えたんです!」

明久「ああ、仕方ない……やっぱり結婚するしかないみたいだね、秀吉!!」

美波「アキもなに悪ノリしてるのよ!」

        ぺしっ!

明久「ひぃ!! あ、あれ……? い、いつもならここで鉄拳が顔に飛んできてもおかしくないはずなのに……で、デコピン!?」

美波「そんな人聞きの悪い事言わないでよ。その言い方じゃまるでウチがアキの事いじめてるみたいじゃない」

明久「いや、美波はいつもは僕の事をいじめてごめんなさいなんでもないですグーに握りなおさないで下さい」

秀吉「飽きんのうお主らも」

900以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 05:10:02.76 ID:SPe9RqCi0
美波「そういえばウチも気になってたのよね」

秀吉「うむ、なにがじゃ?」

美波「いや、アキと木下さ、最近妙に仲が良くない?」

明久「そうかな? 僕たちは今まで通り、友達異常な関係だけど」

美波「なんでも昨日は抱き合ってたらしいじゃん、女装して」

      ブ――――――ッ!!

美波「わわわ! だから水を吹くなって言ってるじゃない!」

明久「み、みみみ、美波!! だ、誰からそれを!?」

美波「いや、瑞希が昨日血相変えてウチの家に飛び込んできて叫んだのよ。アキと秀吉が駅前のあたりで女装して泣きながら抱き合ってたって」

明久「ご、誤解だよ!!」

美波「どこが?」

明久「えっと、まず僕と秀吉が女装してたってところは……合ってる。でも泣きながらって言うのは……あれ、合ってる……
    で、でもさ、抱き合ってたってのも……あ、合ってる!! 事実だコレ!!!」

葉月「バカなお兄ちゃん、女の子の恰好して綺麗なお兄ちゃんとハグしてたですか?」

美波「葉月、お姉ちゃんの膝の上に座ろうね」

明久「み、美波はなんでそうやって汚いものから遠ざけるように葉月ちゃんを僕の膝の上から移動させてるの!?」

901以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 05:25:15.93 ID:SPe9RqCi0
葉月「やーっ! 葉月バカなお姉ちゃんの膝の上がいいです!!」

明久「そこでなんで葉月ちゃんは僕の事をお姉ちゃんって呼ぶかな!?」

葉月「へ? バカなお兄ちゃんはバカなお姉ちゃんです?」

明久「違うよ!! 僕はお兄ちゃんだよ!!!」

秀吉「そのじゃな、島田!! 姫路の言うておることも事実なんじゃがこれには深いわけがあってじゃな!!!」

美波「……どうも気になるのよねぇ」

秀吉「な、何がじゃ?」

美波「最近、アンタとアキ、妙にべったりじゃない? 昨日のそれも、そういう事じゃないのかなぁって」

明久「そういうことっていうと……どういう……」

美波「いや、アキと木下が付き合ってるって事じゃないのかなって」

明久(ば、バレた!? いや、そういうわけじゃないはず……僕たちは数えるほどしか学校ではしてないし……)

秀吉(義姉上の言うておった通りじゃ……女の勘は鋭いうえに怖い……)

葉月「バカなお姉ちゃんと綺麗なお兄ちゃんは付き合ってるですか?」

明久「そ、それは、その、なんていうか……」

秀吉「な、なんというか、その……のう?」

902以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 05:34:37.49 ID:SPe9RqCi0
美波「木下」

秀吉「は、はい!!」

美波「明日の放課後、瑞希とウチと三人でちょっと話し合いがしたいんだけど……いいわよね?」

秀吉(こ、この目は、疑惑じゃない……確信を持った目じゃ……ま、まさか今のやり取りだけで気付いたというのか!?)

美波「いいわよね?」

秀吉「はい!!!」

美波「……ったく、どうして木下なのよ……瑞希やAクラスの木下優子ならまだしも……
    もしかして……本当にゲイ? ………………でも……いや……」

秀吉「明久……先に謝っておく。すまぬ」

明久「聞きたくないけど……なんで?」

秀吉「あの二人を前に……ワシはお主とのことを隠しとおせるとは思えぬ……」

明久「…………いいよ。どうせ、いつかははっきりさせなきゃいけない事だし」

秀吉「少し早まっただけ、か」

明久「あと、秀吉」

秀吉「……なんじゃ?」

明久「どうか生きて帰ってきてね」

903以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 05:45:51.88 ID:SPe9RqCi0
美波「じゃあ明日、楽しみにしてるから」

葉月「バカなお兄ちゃんと綺麗なお兄ちゃん、バイバイですー!」

明久「ははは、ば、ばいばい」

秀吉「ま、またのー! ははは」

・ ・ ・ ・ ・ ・

秀吉「最近は憂鬱な日曜日が続くのう……一難去ってまた一難じゃ」

明久「……なんなら秀吉、明日は一緒に休んでどっか遊びに行く?」

秀吉「……いや、ワシも男じゃ。ここは腹を括るべきじゃろう」

明久「…………怖くなったら逃げてもいいからね?」

秀吉「なあに、逆に明久はワシのもんじゃから近付くなと言うてやるわ!!」

明久「……こ、殺されない程度に頑張ってね」

秀吉「……やはりちょっと内容は控えめに言うべきじゃろうな」

明久「キスくらいまでなら大丈夫かな?」

秀吉「う、うむ、ワシらの身の安全のためにもその辺までしかしてない事にしておこう」

904以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 05:57:49.54 ID:SPe9RqCi0
明久「あ、そうだ秀吉、この後時間ある?」

秀吉「うむ? ああ、そういえば行きたい場所があると言うておったな」

明久「そう、それ!! 暇ならすぐに行きたいんだけど……大丈夫かな?」

秀吉「なにをそんなに急いでおるのじゃ。タイムセールかなにかか?」

明久「んーん。もっといいとこ!」

秀吉「……」

明久「いや、本当にいい所だから!! フリとかじゃないから!!!」

秀吉「……信じるぞ?」

明久「うん。ほら、急ごう!!」

秀吉「……何故急ぐ必要が……」

明久「いいから早く!」

秀吉「う、うむ」

―――

秀吉「ここは?」

明久「ほら、あれ!!」

905以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 06:13:22.87 ID:SPe9RqCi0
秀吉「教会……か?」

明久「丁度今日さ、この教会で結婚式の予約が入ってたから。秀吉と見たくてさ」

秀吉「予約って……どうやって調べたんじゃ? お主」

明久「へ? この辺りの教会で、一番最近ある結婚式はいつですかー? って電話で聞いて……」

秀吉「……それで、ここが丁度今日結婚式じゃったと」

明久「うん。あ、ほら、秀吉! ちょうど二人が出てくるみたいだよ」

・ ・ ・ ・ ・ ・

秀吉「…………綺麗じゃのう」

明久「……僕がタキシードで、秀吉がウェディングドレスね」

秀吉「逆じゃろうが。こういう場合ワシがタキシードでアキちゃ……バカなお姉ちゃんがウェディングドレスじゃ」

明久「言い直す必要ないよね!? それどっちも意味同じだから言い返す必要なんてまったくないよね!!?
    …………あ、そうだ。ねえ、秀吉」

秀吉「なんじゃ?」

明久「何年後になるかは分からないけど……歩けるといいね、あんな風に」

秀吉「…………そうじゃのう」

907以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 06:21:12.82 ID:SPe9RqCi0
明久「このあと、秀吉が新婦さんが思いっきり投げたブーケを拾ったり、
    教会に予約に来た雄二と霧島さんに挨拶したり、
    帰り道ですれ違ったムッツリーニに鼻血を吹かれたり、
    姉さんにブーケを見つかって結婚を申し込まれたり、
    秀吉の姉さんにブーケを見られて頭を抱えられたりするけど、それはまた別のお話」

明久「そして、姫路さんと美波が秀吉に『ライバル宣言』をしたのも、また別のお話」


・ ・ ・ ・ ・ ・


秀吉「なんじゃこの間は」

明久「しまった、〆の台詞考えてなかった!!」

秀吉「な!? どうするのじゃ!! ぐだぐだではないか!!」

明久「えーっと、えーっと……これだ!!」


          明久「僕たちの戦いはこれからだ!!!」

         明久と秀吉の愛が世界を救うと信じて……!!

                                        ご愛読、ありがとうございました!

                                            僕と秀吉の恋愛事情
                                           ――  お わ り  ――
                                            製作:異端審問会一同

908以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 06:24:12.69 ID:SPe9RqCi0
この早さなら言える
正ヒロインは島田姉妹
サブヒロインで一番可愛いのは愛子ちゃんチラッチラッ

910以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 06:28:36.55 ID:IBeYjJvr0
うえええええええ打ち切りENDwww
2スレに渡り超乙乙
面白かったよ

レス追いかけるのが毎日楽しかった。
次は無視ネタが始まるのかね、楽しみにしてますw

911以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 06:34:13.50 ID:OgBZAklGO
1週間以上に渡って超乙www

さぁはやく次回作の検索キーワードを発表するんだ!

913以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 06:40:09.97 ID:Ino7lsEF0
乙!!です

楽しみが減っちゃった・・・
次回も期待しています。

914以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 06:41:19.48 ID:B5mC2KRiO
ありがとう。
アキちゃんちゅっちゅ。

915以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 07:25:59.03 ID:B5mC2KRiO


917以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 07:40:15.90 ID:yFhLC61HO
乙ー
秀吉ぃいいいい

918以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 08:21:55.42 ID:SPe9RqCi0
>>1000なら明日またバカテスSSスレ立てる
内容は島田姉妹とのイチャイチャ話(R-15)

919以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 08:25:55.47 ID:TyQVasLp0


920以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 08:33:23.27 ID:Ino7lsEF0
そう言えば秀吉のお母さん、お父さんってどういう人だろ・・・

921以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 08:35:10.91 ID:I4A3bmXc0


923以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 10:00:46.02 ID:OgBZAklGO
>>918
やる気があるのかないのかwww
取りあえず島田姉妹と愛子が好きなのはよく判った

925以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 10:46:45.96 ID:qnrEyYDn0
終わってた、乙!!

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2010/07/02 04:27 | CM(2) | その他 バカテス SS
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  1. [ 2016/02/12 09:30 ]
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  3. [ 2016/02/14 10:49 ]
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