1 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:00:53.57 ID:s/AdcwoP0
QB「どうも、ストーリーテラーの淫☆キュゥべえ太です」
QB「あなたは僕のような愛らしい小動物になって、魔法少女と暮らしたい」
QB「そう思ったことはありませんか?」
QB「様々な美少女をとっかえひっかえ、食うのも寝るのも困らずチヤホヤされる」
QB「もしもそんな夢のような生活が与えられたら?」
QB「そして、もしもその日常がある日突然崩壊したとしたら?」
QB「もしも……もしも……」
QB「さて僕は『もしも』と何回言ったでしょうか?」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 14:01:37.04 ID:CKx0SF8y0
俺はビグロのほうがすき
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 14:03:39.15 ID:oHPZE+nD0
ヴァル・ヴァロだぞ!
4 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:05:38.73 ID:s/AdcwoP0
朝、キュゥべえが何やら気がかりな夢から覚めると、いつもの愛らしい顔が
ザクレロになっていた。彼自身それに気付いていなかったのだが、相棒マミの
爆笑で嫌でも思い知るハメになったのである。
QB「ヤア、おはようマミ」
マミ「ぶほっ!! ひひひひゃひゃひゃッ!!」
QB「どうしたんだいマミ?」
マミ「ややヤッ、やっひっ~ひっ~ひィいぃぃ~~!!」
QB「笑ってちゃ分からない。僕の顔に何かついてるのかい?」
マミ「ふひゃはァ!!」
QB「ぎゅぷっ!?」
6 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:09:48.60 ID:s/AdcwoP0
マミの右アッパーがキュゥべえの腹部に炸裂した。
キュゥべえの軽い体はたやすく吹っ飛ばされ天井に当たり、勢いよく弾んで
ゴミ箱にホールインワンした。彼は何とか自力でそこから這い出て、マミに
抗議をする。
QB「な、なにを……するんだマミ……」
マミ「ヒッヒッ、ふー……オホン」
QB「ラマーズ法? ふくよかだとは思っていたが、まさか君……」
マミ「んなわけないでしょ、こっち見ないで」
QB「なぜ目を逸らすの? 今日のマミどうかしてるよ」
マミ「おかしいのはキュゥべえ、貴方よ。ちょっと鏡見てらっしゃいな」
QB「謝らないんだね」
7 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:15:02.21 ID:s/AdcwoP0
マミに言われるがまま、鏡を覗き込むキュゥべえ。そこに映っていたのは、
いつものキュートなキュゥべえさんではなく、見覚えのない、醜く滑稽な化物の
姿であった。
QB「なっ――だ、誰だ君は!? あれっ、僕か?」
マミ「キュゥべえ、貴方自分で分からないの?」
QB「訳がわからないよ」
マミ「不思議な事もあるものね。オタマジャクシがカエルみたいな」
QB「僕は別に変体する生物ではないんだが」
マミ「ヒャァー、ヒァ~ヒァ~!」
QB「さんまみたいな笑い方はやめてくれよ」
9 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:19:23.51 ID:s/AdcwoP0
マミ「だって、だってぇイヒヒ」
QB「頼むから落ち着いてくれ」
マミ「お願いだからぁ、やめてその顔!! 超ウケルんですけどォ!!」
QB「そろそろ感情のない僕から何かが芽生えそうだよ」
マミ「ひ、ひひっ、死ぬ!! 横隔膜が破れる!! はちゃァ!!」
QB「ぎゃうんっ!?」
マミ「ふー、落ち着いたわ」
QB「君はいちいち僕を殴らなきゃ気がすまないのか」
10 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:24:34.02 ID:s/AdcwoP0
マミ「とにかくその顔を私に向けないで。頭で考えるより先に身体が敵だと
判断して反射的に動いてしまうの」
QB「君はニュータイプか何かなのか」
マミ「魔法少女の職業病ってヤツよ。私悪くないもん」
QB「それを言われると僕も弱ってしまうな」
マミ「今日は一人で学校行くわね」
QB「えっ」
マミ「だってそんな顔見てたら授業にならないもの」
QB「そこまでひどいかな、この顔」
11 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:30:17.42 ID:s/AdcwoP0
マミ「いいじゃない。一日中シレン出来るわよ」
QB「とてもそんな気分にはなれないよ」
マミ「仕方ないわね……コーディネイトしてみましょう」
QB「どうするつもりだい?」
マミ「オシャレして、その貴方のクソ笑える顔を少しでも緩和させるの」
QB「なるほど」
マミ「ちょっと待ってて」
QB「さすがはマミだ。頼りになるなぁ」
何かを取りに行って、すぐに戻って来たマミ。その手にはフリフリの小さな服。
キュゥべえは嫌な予感がした。
13 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:35:26.73 ID:s/AdcwoP0
マミ「一度これをキュゥべえに着せてみたかったの」
QB「ちょっと待ってくれ。それはどうみても女の子用……」
マミ「あら? 気に入らないのかしら?」
QB「だって僕、男の子だよ?」
マミ「そんな事いってる場合かしら?」
QB「無理だよ。着れるわけがない」
マミ「でもその顔は魔法少女のマスコットとして、あるまじきクオリティよ」
QB「だからそんなの着たら余計に」
マミ「貴方の信じる私を信じて」
14 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:40:49.25 ID:s/AdcwoP0
結局キュゥべえはマミの言われるがままメイクアップし、フリフリの服に加えて、
頭には大きなリボンまでつけられてしまった。だが顔はザクレロである。どんなに
取り繕った所で、良くならないのは想像に難くない。いや、かえってひどくなった。
QB「どうかな?」
マミ「ブ~~~!! ブハハハハハッ!! も、もー限界!! 臨界よォ!!」
QB「えっ? でもこれ君が」
マミ「カワイコぶってんじゃないわよ!!」
QB「ぎゃっぴい!?」
マミのドライブシュート。キュゥべえはタンスの角に頭をぶつけた。
マミ「ア、アハハハッ!! キュキュゥべ~だ、だだ大丈夫ゥ!?」
QB「た、たすけっ……」
15 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:45:28.87 ID:s/AdcwoP0
キュゥべえはその場から逃げ出した。巴マミから死の危険を感じたのである。
この顔には人を加虐的にする何かがあるのかも知れない。
QB(どうすればいいんだ。この顔では契約に支障を来たしてしまうぞ)
最悪の状況。悪いイメージばかりが浮かんできて、先の事なんて考えられない。
夢中になって走り続け、足がクタクタになった時、ふいに見えない筈のキュゥべえに
声をかける人物が一人。
杏子「そこのあんた、キュゥべえじゃないのかい?」
それは佐倉杏子だった。キュゥべえが魔法少女にした中でも特に才能ある、歴戦の
兵であった。どうやら彼女のテリトリーまで走ってきてしまったようだ。
杏子「丁度良かった。グリーフシードの使えないヤツ一杯溜まってたんだよ」
16 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:49:51.36 ID:s/AdcwoP0
QB「その声は杏子かい?」
思わず振り返ったキュゥべえに、リンゴが投げつけられた。それは思いっきり彼の
身体に突き刺さる。
QB「ぎゃっぴい!?」
杏子「ン~、違うようだね。キュゥべえはそんなイケメンじゃなかった」
QB「ち、違う……僕はキュゥ」
杏子「もしや使い魔か……まぁ魔女になるまで待ってやるか」
QB「……」
杏子「私が相手で命拾いしたね。バ~イ」
17 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:55:27.77 ID:s/AdcwoP0
キュゥべえはその場で倒れた。身体に刺さったリンゴが痛む。こうなってしまっては、
とどめを刺された方がマシであった。
QB(イケメンに限るって……実際その通りだったんだね)
ぐったりするキュゥべえに影が差し掛かる。目の前に見覚えのない少女が立っていた。
彼女はキュゥべえからリンゴを引き抜き、優しく赤チンを塗ってくれている。
QB「あ、ありがとう……」
この顔になって初めて受けた恩恵に、キュゥべえは彼女の心を読む事も忘れ、礼を言う。
しかし彼女から返ってきたのは、まるで氷のように冷たい言葉だった。
ほむら「いいザマね、インキュベーター」
18 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 14:59:49.35 ID:s/AdcwoP0
QB「なんだって? あ、暁美ほむら……どうして僕の正体を」
彼女はキュゥべえの質問には答えず、端整な顔を僅かに歪め、いたずらっぽく笑った。
ほむら「安心なさい。お前は私が守ってあげるわ……その顔である限りね」
QB「なっ、君が僕の顔を整形したっていうのか? どうやって?」
ほむら「私の能力と技術があれば簡単な事。傷はグリーフシードの魔力で治せるし」
QB「暁美ほむら……君は一体……」
ほむら「お前に契約されては困るのよ。待って頂戴、ワルプルギスの夜までね」
QB「……」
19 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 15:05:28.84 ID:s/AdcwoP0
この顔で生かされ続ける……キュゥべえは、自分の周りの景色がいつもと違って
歪んでるような気がした。まるで知らない異世界にでもいるかのように。
思わぬ任務遂行の障害に途方に暮れ、無表情でうな垂れるキュゥべえ。ほむらは
それを無慈悲に尻尾から掴みあげ、彼の耳元で囁く。
ほむら「行く所なんてないんでしょう? これからは私がお前を飼ってあげるわ」
QB「君は間違っている。僕の邪魔をすれば宇宙の寿命が縮む事になるんだぞ」
ほむら「お前は理解出来ないでしょうけど、人間って身勝手なのよ」
QB「君達のようなちっぽけな存在を、僕達が有効活用してあげようって言うんだ」
ほむら「思い上がらないで。価値を決めるのはいつだって自分自身なの」
QB「僕に逆らうなんて、ホントどうかしてるよ君は」
20 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 15:10:03.73 ID:s/AdcwoP0
ほむら「キュゥべえ、私は自分なんてこの世にいなくていい存在だと思ってた」
QB「その通りだ。人の迷惑を考えてくれ」
ほむら「でもね、その私を掛け替えのないたった一人の友達が救ってくれた」
QB「急に語り始めたよこの人」
ほむら「だから私は彼女を救わなければならない」
QB「大きなお世話だ」
ほむら「そう、鹿目まどかは全てを失った私の希望。唯一つのね」
QB「聞いてないから」
21 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 15:14:40.88 ID:s/AdcwoP0
ほむら「じゃあザクレロ、私は学校があるから」
QB「ザクレロじゃないキュゥべえだ」
ほむら「私が帰るまで、アジトでゆっくりくつろいでて」
QB「それは保障しかねる。僕は僕の意思で行動するよ」
ほむら「その顔で?」
QB「そうだ。君と一緒に行こう」
ほむら「……」
QB「やはりそうか。君はまだ半信半疑という所だな」
22 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 15:19:29.15 ID:s/AdcwoP0
ほむら「巴マミや佐倉杏子には通用したわ」
QB「でもまどかやさやかが、僕を笑い者にするかどうかは分からないさ」
ほむら「……そうね。確かめてみるのもいいわね」
QB「あれぇ? いやに自信ありげじゃないか」
ほむら「そうよ、半信半疑なんてとんでもない。私には確信があってお前を
その顔にした」
QB「なんだって?」
ほむら「いいわ、話してあげる」
QB「君、学校はいいのかい?」
23 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 15:38:25.92 ID:s/AdcwoP0
――それは三日前、放課後での事。
仁美「まどかさん、さやかさん! ご相談があるんですけれど!」
さやか「仁美なんで踊ってんの?」
仁美「日本舞踊ですわ」
まどか「わっ、危ないよぉ! いたっいたっ!」
仁美「失礼、わざとじゃありませんの。目が回ってしまいましたの」
さやか「仁美のビンタはいつ見ても圧巻だなぁ」
まどか「ふぇぇ、こんなの絶対おかしいよ」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 16:03:15.79 ID:fmZccyIVP
嫌いじゃないぞ
26 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 16:04:26.74 ID:s/AdcwoP0
仁美「今から私の家に遊びにいらっしゃいませんか?」
さやか「なになに~? 野球でもすんの?」
仁美「しませんわよ」
まどか「仮に全員天津飯だとしても人数足りないよ」
さやか「だってなぜかバット持ってたから……」
仁美「相変わらずバカですわね、さやかさん」
さやか「今あんたを殴れば、乱れ雪月花を閃きそうな気がする」
仁美「待ってくださいまし。私さやかさんのこと好きですわ」
28 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 16:12:01.83 ID:s/AdcwoP0
さやか「なーんだ! あたしも仁美のこと好きだぞ!」
仁美「まどかさん洗面器ありますか。少し吐きそう」
まどか「ゲロ美ちゃんしっかり!」
仁美「まだ未遂ですのに、速攻で変なあだ名つけないでいただけますか?」
まどか「ご、ごめん……かわいいと思って」
仁美「いいですわ。まどかさんに言われるなら少し興奮しますし」
さやか「ゲロ美だって~! ゲ~ロ美ィ~! ゲ~ロ美ィ~!」
仁美「これが殺意ですのね」
まどか「さやかちゃんには品性の欠片もないね」
29 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 16:19:49.79 ID:s/AdcwoP0
仁美「今日はこれからガンダム上映会をやるんですの」
さやか「あれっ仁美、得意のお稽古事はどうしたの?」
仁美「ああ、あれはさやかさんを撒くためのウソですわ」
さやか「なんだウソかー、あははー」
仁美「おほほほほ、ウソですわ」
さやか「えっ」
まどか「ガンダムってダブルオー? 全部観たけど」
仁美「違いますわ天使さん! ガンダムと言えばファーストです!」
さやか「なんだやっぱり野球やるの? 私ピッチャーね!」
31 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 16:25:33.25 ID:s/AdcwoP0
まどか「なんでバット持ってるのにピッチャーやるの?」
さやか「だって一番目立つし……」
仁美「さやかさんはベンチでウ○コしてるのがお似合いですわ」
さやか「いやベンチでウ○コしてるポジションなんてないからね?」
まどか「さやかちゃんだけに許されたポジションなんだね!」
仁美「そうですわ! 人として終わってるさやかさんにぴったんこ!」
さやか「そ、そうかな……エヘヘ」
仁美「ぴったんこ!」
まどか「カンカン!」
33 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 16:30:30.84 ID:s/AdcwoP0
さやか「じゃ、じゃあ早くやろうぜ! 野球!」
仁美「なんでそうなるんですの? バカじゃないですか」
まどか「これが野球豚なんだなぁ」
仁美「ていうかウ○コする気満々ですの? キ○ガイですわ」
さやか「えっえっ」
仁美「放課後はガンダムを観る。これこそが淑女の嗜みなんですのよ~」
まどか「お嬢様の仁美ちゃんがいうなら間違いないよね」
さやか「モチロンそうよ」
34 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 16:35:11.94 ID:s/AdcwoP0
仁美「従順なお友達を持って私、幸せですわぁ」
さやか「金持ちで男子にモテモテだからって調子のんないでよビッチワカメ」
仁美「ああん! さやかさんの嫉妬が気持ちいいン!」
さやか「分かったから早く行かない? 時間なくなっちゃうよ」
仁美「まともな意見ですわ! さやかさん遂に人類に進化出来たんですのね!」
まどか「あっ、そういえばほむらちゃんどうしてるんだろう?」
さやか「ホームラン? やっぱ野球……」
仁美「今日はまどかさんが保健室に連れて行ったきり、戻ってきませんでしたわね」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 16:36:14.96 ID:1FVscJo30
しえn
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 16:37:29.21 ID:B3yrhn4U0
わけがわからないよ
37 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 16:40:30.63 ID:s/AdcwoP0
まどか「私ちょっと見てきていいかな?」
仁美「あ、私も一緒にいいですか?」
まどか「うん。ついでにほむらちゃんも誘ってみていい?」
仁美「勿論ですわ。二人切りじゃ寂しいですもの」
さやか「あれ? 私入ってないの?」
仁美「とんでもない。天才チンパンジーであるさやかさんは人に属さないだけですわ」
さやか「ちょ、ちょっと天才って……よしてよ仁美ったら」
まどか「早く人間になれたら嬉しいなって」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 16:50:25.99 ID:PIcyJWZtO
はなしがかみあわない
39 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 17:04:53.31 ID:s/AdcwoP0
ほむら「勝手に話を進めないでくれるかしら?」
まどか「あれれ? ほむらちゃんいたの?」
ほむら「今戻って来た所よ」
さやか「やい転校生、仲間に入れてやろうってのにそりゃないだろ?」
ほむら「志筑仁美、貴女のペットが暴れていて困るのだけれど」
仁美「申し訳ありませんわ暁美さん。ちゃんとしつけておきますので」
さやか「あたしはフリーダムなんだ。誰にも飼われたりしない」
仁美「さやかさんは私の所有物ですわ。クソ以下の」
まどか「それって生きてる意味あるの?」
40 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 17:15:51.01 ID:s/AdcwoP0
ほむら「とにかく私は失礼させていただくわ」
まどか「待ってよほむらちゃん! 私、ほむらちゃんと仲良くなりたいの!」
仁美「まあ! 百合ですか? 百合ですのね!?」
さやか「超能力者がどうかしたの?」
ほむら「……私も出来ればそうしたい。貴女が愚かな行為をしなければね」
まどか「何でそんなに冷たいの? 雪女なの? やがて溶けちゃうの?」
仁美「アッ、素敵! まるでドラマみたい……感じちゃいますわ!」
さやか「アイスみたい! もしかして食べられる!?」
仁美「少しさやかさんは黙ってらして。出来ないなら死んで」
42 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 17:20:45.52 ID:s/AdcwoP0
さやか「……」
ほむら「分かったわ。付き合うわ鹿目まどかさん」
まどか「エヘッ、私の事もちゃんとまどかって言って欲しいな」
ほむら「……」
まどか「う、うん。無理にとは言わないけど」
ほむら「ま……まドカ……」
まどか「ほ、ほむらちゃん! スッゴク嬉しいよ私!」
仁美「ほお~、ほお~、やはりお二人は前世からの因縁で?」
さやか「……ぷはっ、何秒いった!?」
43 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 17:26:21.38 ID:s/AdcwoP0
そしてほむらが仲間に加わり、まどか一行は志筑仁美嬢の家へ辿り着いたのだった。
さやか「ひゃー、相変わらずでっかいねぇ仁美ん家は」
ほむら「まどか、疲れたわ肩を貸して」
まどか「えぇっあのいいけど、私でほむらちゃん支えられるかなぁ……」
ほむら「じゃあ腕を組んでくれる?」
まどか「それならお安いご用だけど、ちょっと恥ずかしいかも」
ほむら「ありがとう気にしないわ」
仁美「ウフフッ……いい感じですわね」
さやか「あいつマジで体弱いのかなー、なんっかウソ臭いんだけど」
45 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 17:34:17.68 ID:s/AdcwoP0
仁美「さやかさんは汚くてしょうがないので、全身洗浄を行ってから入って貰います」
さやか「またまたー、仁美ったら冗談ばっかり」
仁美「貰います」
さやか「分かったよ、やりゃーいいんでしょー」
仁美「もっと上目遣いで恥ずかしげに言ってくださいませ」
さやか「や、優しくしてね?」
仁美「ゴクリ……」
まどか「あ、あのほむらちゃん? ちょっとくっ付きすぎじゃ」
ほむら「問題ないわ」
46 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 17:39:28.86 ID:s/AdcwoP0
仁美のお・部・屋。
さやか「うわー、でかいTVッ! プラズマってヤツかァ!?」
仁美「塩素臭いですわ、さやかさん」
さやか「ドロップキックって一度やってみたかったんだ」
仁美「いけませんわ。私は合気道も嗜んでおりまして返り討ちですのよ」
さやか「そうか……クソッ、悔しいなぁ」
まどか「泣かないでさやかちゃん。さやかちゃんの頭の悪さには誰も敵わないよ」
ほむら「確かに」
仁美「そうですわね」
さやか「あんまり褒めるなよ、照れますってー」
48 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 17:47:54.98 ID:s/AdcwoP0
仁美「さやかさんなら世界中のバカ集めて大会やっても、予選通過できそうですわ」
まどか「逆に言えばさやかちゃんでも予選が精一杯って事なの?」
ほむら「世界は広いのね」
仁美「そうです。上には上がいるんですのよ」
まどか「バカとしても中途半端で、人としても失格なさやかちゃん可哀相」
ほむら「生きる意味はあるのかしら?」
仁美「ないですわね」
さやか「でも生きるッ!」
まどか「頑張って」
49 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 17:53:24.37 ID:s/AdcwoP0
仁美「いよいよガンダム始まりますわよ」
まどか「そういえばそんな目的だったんだよね」
さやか「うおー! 燃えるOP! ワクワクしてきたぁ!」
仁美「チッ」(黙ってTVの音量UP)
さやか「ドカーン! ズバババ!」
まどか「チッ」(黙ってさやかにポテトの食べかすを擦り付ける)
さやか「うわっ、キタァー赤い彗星!!」
ほむら「チッ」(黙ってまどかの頭を優しく撫でる)
さやか「おもしれーっす!! 皆テンション低くない?」
全員(お前が高過ぎて冷めるわ)
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 17:55:50.80 ID:3z48m2JtO
ま、とりあえずデザインした奴の顔を見てみたいものですな、ハハハハハ
52 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 17:59:54.69 ID:s/AdcwoP0
一方その頃、市内某所では……
マミ「魔法少女体験コース初日なのに、鹿目さんも美樹さんも遅いわ」
QB「もう時間がない。僕達だけで行こう」
マミ「グスッ……私嫌われてるのかなァ……」
QB「何か急用でも出来たんだよ。諦めよう」
マミ「連絡してみてもいいかしら?」
QB「もう何度もやったけど繋がらないじゃないか」
マミ「もしかして彼女達の身に何か危険が!」
QB「それはないから安心して」
55 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 18:34:46.25 ID:s/AdcwoP0
マミとの約束もどこかへ吹き飛び、明日は休日と言う事でぶっ続けでガンダムを
見るまどか達。そしていよいよザクレロ登場回がやってきたのである。
QB「で、大爆笑だったと……」
ほむら「ええ。笑いのおさまらないまどかを見るのは初めての事よ」
QB「なるほど良く分かった」
ほむら「諦めたのね?」
QB「いいや、分かったのは君の認識の甘さだよ」
ほむら「なんですって?」
杏子「――やっぱりキュゥべえだったんだね」
57 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 18:43:39.16 ID:s/AdcwoP0
ほむら「佐倉杏子!? どうして!?」
杏子「話は聞かせてもらったよ、暁美ほむら」
QB「おや? 君達は面識があるようだね。一体どういう事だい?」
杏子「ついこの間、突然コイツが私の所にやって来て、手を貸して欲しいって
頼まれたのさ」
QB「ほう……この手回しのよさ、さては君はこの時間軸の(ry」
ほむら「その通り。私はお前の陰謀を全て(ry」
杏子「そ、そういう事だったのかーっ!」
ほむら「それにしても……どうして戻って来たの佐倉杏子?」
59 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 18:50:25.83 ID:s/AdcwoP0
杏子「ほら、美人は三日で飽きる、ブスは三日で慣れるって言うじゃない」
QB「その通りだ杏子。いくら僕の今の顔が変でも、いずれ慣れる」
ほむら「フッ、ありえないわ。そんな変な顔が」
杏子「所がそうでもないよ。現にあたしもあんたも慣れてきてるじゃないか」
ほむら「ハッ!? そ、そういえば逆にかわいらしい気がしてきたわ……」
QB「ようやく理解したようだね……僕も人間の対応力には驚かされるよ。初めは気持ち
悪かった芸人でも日を追う毎に慣れが生じ『あれっ? 実はコイツ愛嬌あるんじゃね?』
みたいになる現象、それがすなわち――」
ほむら「もしやバナナマン日村現象だと言うの!?」
61 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 19:03:18.13 ID:s/AdcwoP0
QB「そうだ! ぬかったな暁美ほむら! 君の野望もこれまでだッ!」
ほむら「しまった……これ以上ない策だと思ったのに、そんな穴があったなんて……」
杏子「いや今でも日村だけはないけどね、あたしは」
QB「だから戻すんだ。愛らしい元の僕に」
ほむら「クッ……仕方ないわね」
杏子「やー、なかなか愉快なキュゥべえなのに何だか勿体ないね」
QB「あっ、そういわれると何だか惜しい気がしてきたよ」
杏子「じゃあいいんじゃない? そのままで」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 19:05:19.16 ID:PIcyJWZtO
どんな現象だw
64 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 19:09:21.96 ID:s/AdcwoP0
QB「よぅし、どうせならまどかを驚かせに行くぞ!」
ほむら「えっ」
杏子「おもしろそうだね。付き合うよ」
ほむら「ちょっと! 彼女は繊細で心優しい子よ! 驚かすなんて外道な!」
QB「今更何言ってるんだい?」
杏子「あんたがキュゥべえをこの顔にしたんだろ?」
ほむら「そっ、そうだけどおおォォッ!!」
QB「やあ、いい顔するなぁ」
杏子「必死なほむらは新鮮だねぇ」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 19:10:33.32 ID:oNV73Jsc0
ウルトラQB
66 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 19:14:47.66 ID:s/AdcwoP0
まどかを驚かせる為、わざわざ見滝原中まで出向いたキュゥべえ達。気を揉む
ほむらを尻目に、着いて早々作戦を練っていた。
QB「ターゲットが下校する時に通る場所は把握しているよ」
杏子「待ち伏せる訳だね」
ほむら「何を企んでいるの……」
QB「やっぱり後姿で誘っておいてバァッって振り向く感じがいいかな?」
杏子「キュゥべえそれ既にあたしにやったじゃないか」
QB「あぁ、そうだったそうだった。リンゴぶつけられたんだよね、痛かったなぁ」
杏子「アハハハハッ、ゴメンなーキュゥべえ」
ほむら「まどかにやったら痛いじゃ済まないかも」
68 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 19:21:11.46 ID:s/AdcwoP0
杏子「あたし考えたんだけどさ、ほむらと二手に分かれてキュゥべえをパスしあう
ってのはどうだい?」
QB「なるほど、ラグビーの要領か」
杏子「そう。チラッチラッと目の前をキュゥべえが通り過ぎるんだ」
QB「中々のホラーだ。杏子はアイデアマンだね」
杏子「ヘヘッ照れるじゃないか」
ほむら「何で私が協力している事になっているの?」
杏子「そう言うなよ。チームだろあたしら」
ほむら「キュゥべえとグルになる気はないわ」
杏子「ほむら、あたしはさ、将来たい焼き屋さんになるのが夢なんだよ」
ほむら「意味の分からないタイミングで夢を打ち明けないで」
71 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 19:29:57.44 ID:s/AdcwoP0
杏子「そりゃ魔女退治もあるし一人じゃ無理だけど、ほむらが居てくれたらってさ」
ほむら「急に言われても困るわ」
杏子「なにより、一人ぼっちは寂しいもんな……」
ほむら「どうしていきなり思い詰めてるのよ」
QB「ほむら、杏子は君のような友人が出来てちょっとハシャいでしまってるんだ」
杏子「バ、バカ言うんじゃねーよ! ちょっとからかってみただけなんだぞ!」
ほむら「杏子……」
QB「もっとも、ほむらの方は初めから杏子を切り捨てるつもりのようだけど」
73 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 19:39:04.23 ID:s/AdcwoP0
杏子「あぁ!? マジかテメェ!?」
ほむら「確かにキュゥべえの言う通りだわ」
杏子「フ、フン! 分かっていたさそれ位! バカにすんなよ!」
QB「杏子かわいいよ杏子」
ほむら「……でも私が間違っていたかも知れない」
杏子「今更! あんたみたいのに背中を任せるなんてお断りだね!」
ほむら「もしまどかを救う事が出来たなら、私の全てを貴女に捧げてもいいわ」
杏子「ええェッ!? いいぃきなし何言ってんだよあんた!?」
QB「二股とか……最低だよ暁美ほむら」
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 19:46:26.96 ID:GXU0sFiW0
あんあんあんこちゃん!!
75 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 19:50:43.01 ID:s/AdcwoP0
さてその頃、まどかのクラスではお昼休みになっていた。
さやか「また転校生は休みかぁ」
仁美「お体の調子が悪いんでしょうか?」
さやか「十五時間くらい寝れば大抵の病気は治るのにねー」
仁美「バカはいいですわ、単純で羨ましい」
さやか「まどかは寂しくない……って、あれ? それって」
まどか「キャッ、さ、さやかちゃん急に覗かないで!」
さやか「転校生の写真……?」
仁美「まあっ! まあですの!」
77 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 19:57:36.27 ID:s/AdcwoP0
まどか「こ、これはね、お友達になった記念というか何と言うか」
さやか「みなまで言うな! ラブラブじゃねえかこのぉ!」
まどか「何言ってるの! 私とほむらちゃんはそんな不潔な関係じゃ!」
仁美「分かってます! お二人は高尚で美しい関係ですのよ!」
まどか「あうぅっ! ひ、仁美ちゃんったらぁ!」
さやか「えっ、マジなの? そ、そりゃねーわ……」
まどか「わ、私が勝手に……ほむらちゃんの事は悪く言わないで」
さやか「いやっ、そういうつもりじゃないんだけどさー……変じゃない?」
仁美「さやかさん、貴女が低俗すぎるだけです。口を慎みなさい」
79 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 20:08:06.26 ID:s/AdcwoP0
さやか「まどかはあたしや仁美と違って彼氏いないから心配なんだよ」
仁美「誰が誰の彼氏ですって?」
さやか「だからそれはみなまで言わなくても分かるでしょうに」
まどか「め、迷惑……かな? やっぱり」
さやか「当然っしょ。暁美さん凄い美人だしモテるぞぉ、ありゃ」
まどか「えうぅ……」
仁美「否定しませんけど、モテるからと言って彼氏を作るとは限りませんの」
さやか「あっ、自慢か? さり気なく自慢なのか仁美ィ?」
仁美「ウザイですわ」
81 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 20:25:42.60 ID:s/AdcwoP0
まどか「いいんだ。憧れとか、そういう感じだから私」
仁美「自分を低く見ないでくださいまし! まどかさんは天使なんですのよ!」
さやか「へー、まぁ学生の内はそういう遊びも必要なんですかもねー」
仁美「だからどうして貴女は上から目線なんですの!?」
まどか「い、いいんだよ仁美ちゃん! さやかちゃんが普通なんだから!」
仁美「まどかさん……私いつでも相談に乗りますからね!」
まどか「エヘッ、ありがと」
さやか「なぁまどか、そのおかず美味そう。ちょうだい?」
まどか「えっ、ハンバーグはやだ。こっちなら……」
83 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 20:31:33.31 ID:s/AdcwoP0
さやか「ペッペッ!」
まどか「ふえぇっ、ちょ……! あげるから唾飛ばさないで!」
さやか「ウッハー! まどかー、愛してるぞー!」
仁美「どうしましょう。さやかさんを地獄の釜の底に叩き落としたい気分ですわ」
まどか「でもさやかちゃんって何してもあんまり憎めないんだよね、私」
さやか「えっへっへー、まどかはあたしがついててやんなきゃダメだもんね!」
まどか「あはは……さやかちゃんには敵わないなぁ」
仁美「確かにこの感情は、憎しみというより憐れみかも知れませんわね」
84 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 20:40:44.31 ID:s/AdcwoP0
場面は戻ってほむら達は……
杏子「ほむら~、差し入れ買ってきたぞ!」
ほむら「ありがとう杏子」(優しく杏子の頭を撫でる)
杏子「アハッ、ほむら~、ほむら~」
QB「一匹狼がすっかり飼い慣らされてしまったようだ」
ほむら「ハッ、こ、このお菓子は……」
杏子「風が語りかけます」
ほむら「うまい、うますぎる」
QB「埼玉銘菓」
杏子「十万石饅頭」
86 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 20:46:35.74 ID:s/AdcwoP0
QB「ていうか君達なに意気投合してるんだい? もっと険悪でいろよ」
杏子「何でさ」
QB「僕がおもしろくない」
杏子「キュゥべえこそあたし達の事、騙してた癖にさ」
QB「健康にただちに影響が出るものではない」
杏子「テメェ……!」
ほむら「大丈夫よ杏子。最期の時まで私が側にいるわ」
杏子「ほむら……本当なんだね?」
ほむら「ええ、ずっと一緒よ」
QB「まさに茶番だ」
87 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 20:56:15.30 ID:s/AdcwoP0
杏子「あたしはほむらを信じるよ!」
QB「君は人情で騙されて連帯保証人になるタイプだな」
ほむら「フフッ、いい子ね杏子。隣へいらっしゃい」
杏子「あ、あんたの頼みとあっちゃ仕方ないな!」
ほむら「食べさせてあげる。あ~んして?」
杏子「なななんであたしがそんな恥ずかしい事……」
ほむら「はい、あ~ん」
杏子「あ~ん」
QB「クソッ、やっぱり顔がいいのは得だなぁ」
89 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 21:14:49.29 ID:s/AdcwoP0
杏子「やばい……幸せすぎて怖いよ」
ほむら「安心して杏子、幸せは長く続かないものよ」
杏子「あん?」
QB「魔女の反応がするんだね、ほむら」
ほむら「ええ。行くわよ杏子」
杏子「任せな! あたしの強い所、みせてあげようじゃないか!」
魔女はそれなりに手強い感じだったが、ほむら杏子コンビの前ではなすすべなく、
あっという間に消滅した。しかし結界を出る頃には、数時間が経過していた。
QB「君達強すぎるのに二人がかりって。魔女に同情しそうになったよ」
杏子「アハハッ、あたしら最強じゃない? ねぇほむら」
ほむら「ダメよ、あんな戦い方」
90 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 21:19:10.37 ID:s/AdcwoP0
杏子「な、何がダメなんだよ」
ほむら「貴女は魔力を派手に消費させすぎるのが玉にキズね」
杏子「バァーっと使いたくなる時があるんだよ。自分へのご褒美っていうか」
ほむら「無駄だからやめなさい。貴女はもっと賢い筈」
杏子「バーカ」
QB「ジース」
ほむら「杏子!」
杏子「ほ、ほむらの前でカッコつけたかったんだよ」
ほむら「貴女はカッコいいわ。だからもっと自分を大切にして」
93 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 21:24:50.54 ID:s/AdcwoP0
杏子「クソッ、あんたお袋かよ! やってらんないね!」
ほむら「あらそう。そんなに分からず屋だとは思わなかったわ」
杏子「フン……」
ほむら「貴女が愚か者ならば、もう勝手にすればいい」
杏子「あんたはそうやって! 初めからあたしを見下しているんだ!」
QB「人間ってつまらない事で喧嘩するんだね」
ほむら(どうしよう。勢いで言い過ぎちゃったかな……)
杏子(こんな時どうすればいいのかマジ分かんねえ)
QB(意識を中継させてやってもいいんだけど、おもしろそうだから放置しよう)
94 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 21:35:34.51 ID:s/AdcwoP0
まどか「あれっほむらちゃん……?」
ほむら「――まっ、まどかっ!?」
まどか「ほむらちゃぁん!!」
杏子(ほむらにこんなに馴れ馴れしく……そうかコイツがまどかか)
待ち構えていた筈のほむら達が気付く前に、下校中のまどかがほむらを見つけ、
そう声を掛け嬉しそうに駆け寄って来た。色々とゴタゴタした後に訪れたこの状況で
呆気に取られている様子のほむらに、仁美が咎める口調で言い放つ。
仁美「学校サボって、こんな所で何をやってるんですの暁美さん?」
ほむら「貴女には関係のないことよ」
QB「ねえ、僕タイミングを完全に外した気がするんだけど」
さやか「な、なぁ転校生……あれ、何だ?」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 21:39:07.84 ID:8qf/aRoJO
やっと顔ネタか
97 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 21:40:58.92 ID:s/AdcwoP0
仁美「そうはいきませんわ。そのお方はどちら様?」
さやか「あれってさぁ……プププッ、あれだよねぇ?」
ほむら「彼女は……」
杏子「あたしはただの、通りすがりのたい焼き屋さんよ」
ほむら「杏子? 貴女なにを言って」
杏子「ハン……テメェはあたしより、普通の連中と戯れてる方がお似合いさ」
仁美「見た所、同い年のようですけどアウトローの方ですの?」
さやか「ちょっとまどか、仁美、あれ見てよぉ~」
QB「君だけだよ、僕にリアクションしてくれてるのは」
98 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 21:47:22.23 ID:s/AdcwoP0
仁美「さっきから虚空を見つめてゴチャゴチャと。薬でもキメてるんですの?」
さやか「あっ、もしかして仁美には見えないのかー、残念~」
仁美「残念なのはさやかさんの頭ですわ」
QB「さやかの事、良く分かってるみたいだね」
ほむら「佐倉杏子は私の大切な、もう一人の友達よ」
まどか「ほむらちゃんの……?」
杏子「あんたが大切なのはその子だろ、あたしを構ってる余裕なんてないんだろ」
ほむら「何をいじけているのよ」
杏子「いじけてなんかないよ。事実を言ってるだけさ」
99 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 21:55:33.60 ID:s/AdcwoP0
まどか「あのあのっ、私鹿目まどかといいます!」
杏子「知ってるよ。ほむらから聞いてた通り人の良さそうな顔してる」
まどか「そ、そんな事……ほむらちゃんの友達なら私も仲良くしたいなって」
仁美「ま、まどかさん、お友達は選んだ方が」
杏子「ウゼェんだよ!」
まどか「ふえぇっ!?」仁美「ヒイィッ!?」
ほむら「杏子! やめなさい!」
杏子「フン……悪いけど弱者とは馴れ合うつもりはないんで。またな」
ほむら「ええ……分かったわ、また」
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 21:59:38.42 ID:PIcyJWZtO
キュゥべえの影が薄い…!?
101 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 22:00:38.13 ID:s/AdcwoP0
そう言って『普通の連中』の中で耐えられなくなり、寂しく去っていく杏子の
後姿に、シャドーをかますさやか。
さやか「オッ、あたしには挨拶ナシかぁ~? オーラにビビったかぁ?」
QB「いるよね、いなくなった後に強気になるヤツ」
仁美「その及び腰で何を言っても説得力がありませんの」
まどか「あぁぁ……行っちゃった。私じゃ仲良く出来ないのかな……」
ほむら「そんな事はないわ。彼女、ちょっと照れ屋だから」
まどか「そっか! また会えたら絶対仲良くする!」
仁美「あまり無理はよくないと思いますわ、まどかさん」
QB「住む世界が違いすぎるよね」
102 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 22:05:56.98 ID:s/AdcwoP0
まどか「ひゃっ、あ、あうぅっ!?」
仁美「どうしたんですのまどかさん、突然に」
QB「ようやく僕を目視してくれたのかい、まどか」
まどか「ほむらちゃん何あれぇ……ブフゥ!」
仁美「まどかさんまで……一体そこに何があるんですの?」
さやか「だからこういう顔のね」
仁美「ほほほイヤですわ! さやかさんの顔、傑作!」
QB「まるで鏡を見てるかのようだ」
ほむら「志筑仁美さん。貴女の知らない世界も存在するって事よ」
103 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 22:11:58.65 ID:s/AdcwoP0
仁美「良く分かりません。暁美さんにまどかさんを任せて良いものかどうか」
まどか「仁美ちゃん! へ、変な事いわないでよ!」
仁美「私にとってもまどかさんは大切なお友達ですのよ、暁美さん」
ほむら「私にまどかをどうこうする権利はない。ただ……何でもないわ」
仁美「あんな危なそうな人と付き合うなら、見直す必要があるって言ってるんです」
ほむら「杏子は……乱暴そうに見えるかも知れないけれど、純粋でいい子よ」
まどか「ほむらちゃん、やっぱりさっきのポニーテールの人と……」
さやか「なになに、転校生はポニーテール萌えなんですか? ウヒョー」
QB「さやかがいるせいで何故か僕のポジションが危ない」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 22:17:10.21 ID:8HBu8cgm0
ザクレロカッコイイだろ
106 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 22:17:27.89 ID:s/AdcwoP0
まどか「ポ、ポニーテールなら私だって負けないんだから!」
ほむら「!!!」
仁美「まあっ! まあっ!」
さやか「おー、かわいいかわいい!」
まどか「エヘッ、どうかなほむらちゃん?」
ほむら「ダ、ダメよ似合わない。まどかにはまだ早いわ」
まどか「えぇー、そんなぁ……」
ほむら(ち、違うのよまどか! でもあんなに可愛かったらライバル激増間違い
なしじゃない!)
QB「まどかまどか、ちょっとこれ見てよ」
107 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 22:24:32.76 ID:s/AdcwoP0
ほむら「何出してるの!?」
まどか「キャアアァァッ!!」
仁美「どど、どうしたんですの天使さん!?」
QB「ああこれはまるで『キャベツ畑』や『コウノトリ』を信じている無垢な女の子に、
無修正のチ○ポを突きつける時を想像するような下卑た快感ってヤツさ」
さやか「実際やってるじゃん」
ほむら「やらせないわ!!」
QB「ぎゃぷっ!?」
まどか「ほむらちゃん!」
108 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 22:31:07.95 ID:s/AdcwoP0
ほむら「まどか……貴女は何も見なかった、見なかったのよ」
まどか「ほむらちゃん、いつも守ってくれるんだね」
ほむら「いつもは無理よ。だから貴女もしっかりして」
まどか「う、うん……ゴメンね迷惑ばかりかけて」
ほむら「バカ言わないで。そんな事思う訳ないでしょ私が」
仁美「どういう事ですの? 私にも分かるように説明するべきですわ」
さやか「だからこうシュバっとしたのがポロっとしてズドンと転校生にやられた」
仁美「詳しい説明ありがとうございます。事件は迷宮入り致しましたわ」
さやか「はっはっはー、さすが名探偵さやかちゃん! 大活躍だね!」
109 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/02(土) 22:40:59.73 ID:s/AdcwoP0
まどか「ほむらちゃん、私イヤな子だ。やっぱりさっきの子に嫉妬しているの」
ほむら「そう……」
まどか「あぁぁっ、ち、違うの! 変な意味じゃなくってその……」
ほむら「嬉しいわ」
まどか「えっ、エヘヘッ……それってどういう意味?」
ほむら「も、もう! 言わなくても分かるでしょ……」
まどか「あのそのっ、ほむらちゃん、手、繋いでもいい?」
ほむら「うん」
仁美「何と言うか既に付け入る隙はありませんのね……」
さやか「もう帰ろう? おもしろ生物どっか逃げてっちゃったし」
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 22:50:55.86 ID:M3XHKLDT0
;;
112 :
忍法帖【Lv=21,xxxPT】 :2011/04/02(土) 22:54:21.39 ID:s/AdcwoP0
ほむらにかっ飛ばされたキュゥべえは狭い路地へ避難し、休息を取っていた。
ひどい怪我であり、何とか杏子あたりを探し出し、早急に回復して貰う必要が
あった。
QB(うぐぐ……調子に乗りすぎたようだ。しかしあんな思いっきり蹴らなくても
いいじゃないかほむらのヤツ。しかしやはり、パンツは白に限るね)
QB「ヤア、大丈夫かい?」
そのキュゥべえの前に、ふいに煙のように出現した一匹の白い獣。それは、
見紛う事なき以前のキュゥべえ。彼は意表をつかれ、間の抜けた返事をする。
QB「あれ……君は僕じゃないか?」
QB「どうして僕がそこにいるって顔だね」
QB「そ、そりゃそうだよ、だって僕は生きてる。まだ代わりは必要ない筈だ」
QB「いや、所がそういう訳にもいかなくなったのさ」
QB「どういう意味だい?」
113 :
忍法帖【Lv=21,xxxPT】 :2011/04/02(土) 22:59:46.70 ID:s/AdcwoP0
QB「もう君はキュゥべえじゃない、ザクレロなんだ」
ザクレロ「なんだって?」
QB「つまり、君にこれ以上の役目は無理だと判断した。すまない」
ザクレロ「じゃあ何か? 僕は生きたまま、君に食われるってのかい?」
QB「安心してくれよ、君を証拠隠滅するつもりはない。だってもう君は既に僕ではなく、
ザクレロなんだからね」
ザクレロ「訳がわからないよ」
QB「君は自由だって事さ。そのまま不思議な珍獣として余生を過ごしてくれて構わない」
ザクレロ「それは喜んでいい事なのかい?」
QB「おめでとう」
114 :
忍法帖【Lv=21,xxxPT】 :2011/04/02(土) 23:07:08.78 ID:s/AdcwoP0
それから小一時間後、マミのマンション。
QB「マミー、僕だ。開けてくれよ」
マミ「あらっ、キュゥべえじゃない! 元に戻ったのね!」
QB「また世話になりに来た。よろしくね」
マミ「ウフッ、大歓迎よ。だって私達、お友達なんですもの」
QB「君が僕をそういう扱いしてくれるのは助かるが、折角同じ魔法少女の素質を
持った子がいるんだから頑張って引き入れた方がいいと思うな」
マミ「ダメよ、無理強いは出来ないの。甘くないでしょこの世界は」
QB「うん……でもマミの為を思うとね」
マミ「キュゥべえ何だか今日はとっても優しいのね」
115 :
忍法帖【Lv=21,xxxPT】 :2011/04/02(土) 23:18:40.25 ID:s/AdcwoP0
QB「君とは長いし、僕にとって特別なんだ」
マミ「分かったわ。私だって出来る限りの事はする」
QB「本当かい? さすがマミだ」
マミ「明日は張り切って鹿目さん達を体験コースに誘っちゃうんだから!」
QB「いいぞマミ! その意気だ!」
マミ「魔法少女の友達、ゲットだぜ!」
QB(ハー、ちょろい)
マミ「ちょろい?」
QB「おっと」
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 23:20:50.47 ID:8qf/aRoJO
Qレロはどうなんだ
117 :
忍法帖【Lv=21,xxxPT】 :2011/04/02(土) 23:24:46.86 ID:s/AdcwoP0
同時刻、ほむらのアジト。
ほむら「そんな事が……信じがたいけれど」
杏子「ヘェ~、凄いじゃないか。あんたも晴れて自由の身になったって訳だ」
ザクレロ「どうして君がここにいるんだい?」
杏子「いちゃ悪いのかよ」
ほむら「巴マミの所へは行かないの?」
ザクレロ「だったら顔元に戻してくれないか? 彼女はニュータイプなんだ。
この顔のままじゃ殺されるよ」
杏子「でも戻すとするとキュゥべえが二匹になるからあんた食われないか?」
ザクレロ「ああ、そうだった」
ほむら「じゃあどうしようもないわけね」
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 23:29:29.88 ID:PIcyJWZtO
>QB「もう君はキュゥべえじゃない、ザクレロなんだ」
ちょっとなにいってるかわかりませんね
119 :
忍法帖【Lv=21,xxxPT】 :2011/04/02(土) 23:30:36.93 ID:s/AdcwoP0
ザクレロ「どうしてこうなった……って君のせいだよクソッ」
ほむら「ごめんなさい」
杏子「アハハッ、あんたは私らでメンドー見てやるよ」
ザクレロ「杏子って本当にいい子だね。どこぞの黒髪は見習えばいい」
ほむら「結局、私がした事って無駄だったって訳ね」
ザクレロ「そう言うと僕の存在が無駄みたいだからやめて」
杏子「あたしは今のあんたの方が好きだよ」
ザクレロ「一生ついて行きます姐さん!」
ほむら「ふぅ……」
QB「そんな訳で今回も僕の勝ちって事だね。負けを知りたい。終わり」
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 23:42:27.20 ID:PIcyJWZtO
お、終わり?
乙す
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/02(土) 23:58:01.60 ID:PRJEdRjb0
終わりっぽいな
乙ほむ
122 :
忍法帖【Lv=21,xxxPT】 :2011/04/03(日) 00:18:08.23 ID:tpgZdr5l0
ありがとうございました
IDてす
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/03(日) 00:18:10.66 ID:O5Jne4FX0
面白かった乙
しかしまどかSSはどうしてみんな登場人物がぶっ飛んでるんだ…
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/04/03(日) 00:20:15.30 ID:njqw2wb30
そうしないといけないくらいキャラが立ってないから
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