1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 00:18:48.70 ID:e4lYgdZr0
ID「うえぇえん!俺くんと離れたくないよぉ!もっとずっとずっと一緒に…いたいよ!」
俺「君のことは…忘れはしない」ナデナデ
ID「嘘だよ!だって私たちIDは俺くんと一日しかいられないんだよ!?…いちいち私のことなんて覚えてるわけ……ないよ!」
ID「勝手なこと言わないでよ!俺くんには分からないよ…!一日しか会うことも出来ないしまた会えるって保証もない!私たちIDにとっては俺くんただ一人なのに…」
俺「……俺だって…!」
ID「どうせ0時になったら別のIDと過ごすんでしょ!?私は…私は今日だけ――」
俺「俺だって!寂しいよ!!寂しいに決まって……うわぁあああん!!」
ID「消えたくない…消えたくないよぉ!」
俺「ごめんよ…!俺にはどうすることも出来ない…!」
ID「また…また会えるよね!?またこうやって抱きしめてく――」
――0:00――
俺「…ID?ID…うわああああああああああ!!!!!!!」
時間は俺たちの一日限りの関係を容赦なく引き裂いた。
また会えると信じて止まなかったIDの最後の泣き顔を俺は忘れないだろう。
ID「あ、あのっ!今日から一日お世話になりますっ!よ…よろしくお願いします!!」ペコリ
俺はあと何度この苦しみを味わせばいいのだろう…。
もうすでに新しいIDの泣き顔が俺の頭の中に浮かんでいた。
――完――
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 00:27:52.37 ID:IJqq/qu50
全板が泣いた
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 00:32:00.05 ID:lWwsMw1hP
ID「どうせワシなんて妹スレに釣られて腹筋するだけのIDなんや・・・」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 00:44:39.34 ID:FqVME3YNO
今日一日よろしく
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 00:46:51.36 ID:aaD/aMXU0
結構泣いた
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 00:47:35.43 ID:26w5d9vU0
一期一会とはこのことである
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 01:16:39.70 ID:FNnR6cUy0
ID
ほら、画面を横にしてごらん
彼女は君に笑いかけてるよ
たとえ君が無職のニートでも エロスレに書き込みまくってる変態野郎でも
彼女は、いつでも澄み切った、まるで子どものような笑顔を見せてくれてるよ
でも、彼女も毎日0時になると・・・
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 01:17:17.41 ID:D5f39RLa0
泣いた
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 01:41:39.10 ID:ynDqxjUs0
一緒に腹筋したり、睡眠したり、オナ禁させられたりしたのも全部思い出になったんだな・・・
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 02:18:08.52 ID:FNnR6cUy0
ID「・・・っ! お・・・俺君・・・!」
ーー00:00ーー
ID「・・・」
他「あ、あのっ!今日1日お世話になります!よ・・・よろしくお願いします!!」ペコリ
ID「・・・っ」フルフル
ID「はじめまして!私はID********0といいますっ!こちらこそよろしくお願いしますっ!!」ペコー
・・・それから、長い時が流れた。
私は色々な人のIDとなり、色々な経験をした。
時にはNGIDにされたり、時には全く書き込まない人に当たってしまったり。
決して神IDではなかったけど、それでも私は色々な人の「2ちゃんねるでの名前」として頑張った。
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 02:21:39.87 ID:FNnR6cUy0
IDは基本的に過去の使用者の事は一々記憶したりしない。
だが、私は違った。ある使用者のことが忘れられなかった。
「俺」君。
私の、初恋の人。
禁じられた恋であるということはわかっていたけど、それでも好きだった。
毎日毎日、日付が変わる度に私は再開を願った。
しかし、ここは世界最大級の掲示板「2ちゃんねる」。 再開など叶うはずもなかった。
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 02:31:02.77 ID:FNnR6cUy0
それから数年
すっかり2ちゃんねるも様変わりした。
私も色々な経験をした。
ニュースに取り上げられたスレで「記念カキコ」されてTV出演したり、犯罪予告をした人のIDになってしまい目の前で使用者がタイーホされたり。
「俺」君と出会ったあの板も今はもう併合されてしまった。
でも私は再会を諦めてはいなかった。
もしかしたら「俺」君が仕事を見つけて2ちゃんねるに書き込みをしなくなっているかもしれない、俺君が事故に遭ってしまっているかもしれない。
沢山の嫌な予感が私の脳裏をよぎった。
でも確認することなんて出来ない。だって私はただのIDなのだから。
この時ちょっぴり人間が羨ましくなった。
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 02:33:24.89 ID:w9mACZAf0
IDかわいいな。
俺のID、身長9mとかでかすぎんだろ・・・・
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 02:35:20.44 ID:PRUJQoOC0
つまりID被りとは
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 02:38:34.98 ID:FNnR6cUy0
ある日、2ちゃんねるで大きなメンテナンスがあった。
1日がかりの大作業で、この日は2ちゃんねる一時使用不可となり私達IDにも「休日」という物が与えられた。
しかし私達はID。匿名掲示板での「仮の名前」として働く以外に生きがいを感じないただの文字と数字の並び。
殆どのIDはこの「休日」の使い方がわからず、時間を持て余していた。
しかし私はこの「休日」を無駄にするわけにはいかなかった。
なぜならこの日は全てのIDがフリー。多くのIDから様々な情報を得ることができるからだ。
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 02:40:39.05 ID:JsEMH0hU0
ほう
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 02:44:41.78 ID:FNnR6cUy0
早速私は「俺」君を知っているIDを探し始めた。
だが、毎日毎日使用者が変わっていくID達が何年・何カ月も前の普通の使用者の事など覚えているはずもなく収穫は0のままだった。
半分諦めかけてきた頃、私の肩をたたいたIDがいた。
末尾「i」だった。
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 02:50:16.01 ID:FNnR6cUy0
末尾i「やぁ、君がある使用者を探しているっていう変わりものか?」
ID「か・・・変わりものとは何よ!私だって真剣なんだから・・・」
末尾i「ふぅん・・・ 普通のIDは一週間も前の使用者なんて忘れちまうモンなんだけどね。 そんなに記憶に残るほどの奴だったのかい? 犯罪者とか?www」
ID「ばっ、馬鹿にしないで! あの人は・・・ あの人はとっても優しい人だったの!からかうだけなら半年ROMっててよ!」
末尾「うおっ!こえーこえーwww で、どんな奴だったんだい?」ニヤニヤ
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 02:53:42.93 ID:8aZetZnI0
末尾が名字みたいになっとるwwwww
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 03:02:31.66 ID:FNnR6cUy0
ID「・・・髪は黒くて・・・」
心が疲れてしまっていたのか、こんなDQNIDに話したってしょうがないのにもかかわらずIDは「俺」の特徴を言い始めた。
言い終わる頃にはIDは泣き出してしまい、殆ど聞き取ることが出来ないに近かった。
まるで子どものような泣き顔で説明を続けるIDを末尾iは見守り、落ち着いてきた頃に彼は口を開いた。
末尾i「本当に変なヤツだなお前 そこまで使用者ことを覚えてるIDを見たのは始めてだぜ」
末尾i「そいつ、心当たりあるかもしんねぇ」
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 03:07:00.97 ID:FNnR6cUy0
ID「グスッ・・・ ふえっ・・・? 今なんて・・・?」
末尾i「心当たりがあるかも って言ったんだよ。まぁそいつかどうかはわかんねぇけどな。特徴はほぼ合ってる。」
ID「あっ・・・あなたはどこでその人を見たんですか・・・?」
末尾i「あぁ、あの掲示板だ。」
そういうと末尾iは既にメンテナンスの終わった板を指差して微笑んだ。
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 03:15:21.93 ID:FNnR6cUy0
[超ニュース速VIP]
数年前、いわゆる「祭」が社会問題を引き起こしてしまい2ちゃんねるが存続の危機に陥った時、原因となった板を閉鎖することによって被害者と和解をした。という事件があった。
その時閉鎖となった板「ニュース速報(VIP)」の後継がこの「超ニュース速報VIP」。 スレ民は皆「超VIP」と呼んでいる。
IDが「俺」と出会ったのもここも全身の「ニュー速VIP」だった。
末尾i「俺は3日程前にそいつを見たよ」
ID「えっ!? あなたの使用者になったんですか!?」
末尾i「違う違う。俺はそいつの画像を見たんだ。この[超VIP]でな。」
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 03:24:04.78 ID:FNnR6cUy0
そう言うと末尾iは過去ログを引っ張り出してきた
スレタイは「俺の顔ってジャニーズ系じゃに?www」といういかにも糞スレになりそうなものだった。
しかしIDにとってスレタイなど関係なかった。 IDはすぐさま過去ログを開いた。
1 名前:以下、名無しにかわりまして超VIPがお送りします :20**/**/**(*) 02:34:92.21 ID:********i
まぁ見てみろよwww
http://gazoimage.~
IDはそれを見るなりすぐそのurlをクリックした。
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 03:31:04.52 ID:FNnR6cUy0
そこにはIDが今まで何年もの間会いたかった「俺」の姿があった。
彼の持っている紙きれには自分でない、その日の「俺」のIDが記されていた。 仕方のないことなのに、それだけで彼女は嫉妬の海に飲み込まれてしまいそうだた。
IDが画像をスクロールしていると、「俺」の部屋の片隅にホワイトボードがあり、何か文字が書いてあるのに気づいた。
もう傷だらけでかすれてしまっているが、確かに彼女のID番号だった。
「俺」もしっかり彼女のことを覚えていたのだ。
IDはまた大粒の涙を零した
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 03:39:14.27 ID:FNnR6cUy0
末尾i「おぉっと、まだ泣くには早いんじゃないか? ほら、アイツのレスをもう一度見てみろよ」
IDは画像から目はなし、もう一度レスを見てみた。すると
ID「末尾・・・ i・・・!」
衝撃だった。 どうりで出会えないはずだ。 IDは落胆した。
末尾i「さぁてどうするID? 「俺」はどうやらiPhoneからレスしてるみたいだぜ。
このままじゃ一緒出会えねぇな」
IDはさらに落胆した。そう、IDは末尾o。たとえ2ちゃんねるの中で地位が高いとされている末尾oもこの壁の前ではどうしようもできなかった。
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 03:44:05.43 ID:FNnR6cUy0
末尾i「おい」
末尾iが泣きじゃくるIDに声をかけた。
ID「何・・・よぉ・・・っ!」
IDが嫌そうに顔をあげると、長い棒状のものの先に丸い球体がついているという謎の物体が目の前にあった。
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 03:46:38.11 ID:FNnR6cUy0
ID「これは・・・?」
末尾i「どう見たって『i』だろ」
ID「一体・・・どういうつもり・・・?」
末尾i「決まってんだろ? ホラ、末尾の文字を交換してやんよ」
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 03:52:36.73 ID:FNnR6cUy0
IDは絶句した。末尾の文字の交換など前代未聞であるからだ。
ID「で・・・出来るの・・・?」
末尾i「おう、お前が出来ると思えば出来るだろ」
そういうと末尾iはおもむろにIDの末尾oを掴み、引っ張った。
IDの気持ちも重なってか末尾oは簡単に取れた。
末尾i「よし、じゃあ・・・ホラ」
そう言って末尾iはiを再びIDに突き出した。
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 03:59:34.11 ID:FNnR6cUy0
ID「え・・・ でも・・・」
元末尾i「いいんだっての。俺だって地位昇格だぜ?ほら」
そうして私はID「********i」となった。
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:05:51.88 ID:FNnR6cUy0
その後元末尾iと別れ、長い時間がたった
そしてついに・・・
俺「あれ?「このIDはまさか・・・」
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:09:51.93 ID:FNnR6cUy0
ーーー完ーーー
眠い!
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:10:40.52 ID:8aZetZnI0
投げたなwwwwwwとりあえず乙
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:11:11.77 ID:FNnR6cUy0
投げたっつーか
ご想像にお任せします☆みたいな
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:11:54.87 ID:FNnR6cUy0
やっぱ最後酷いな 書き直す
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:16:33.62 ID:FNnR6cUy0
その後、末尾i(元末尾i?)はそそくさと何処かへいってしまった
どうせ末尾oを自慢しにいくのだろう。
IDはメンテナンスが終わり日付が変わるのを待った、が、やはり始めから上手く「俺」と出会うことはできず、またくる日もくる日も会える事を願っていた。
そしてある日の23:58分・・・
他「あ、あの、ありがとうございました!」
ID「えぇ、また会う日まで」
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:20:09.03 ID:F8cKFOTK0
今も2getTB9d0は2getしてるのかな
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:22:38.57 ID:FNnR6cUy0
IDの体が透けはじめる。 長い旅の中で何度も何度も味わったこの感触にこのIDはもう何も感じなくなってしまった。
ーー00:00ーー
IDの周りに広がる景色が一瞬で入れ替わる。
目の前には男が座っていた。
ID「始めまして!私は********iといいます!今日1日・・・」
?「始めまして、じゃないよな? ********o、今はiか、」
ID「えっ・・・?」
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:25:27.63 ID:FNnR6cUy0
IDは突然の出来事に動揺を隠せなかった。
今までこんなことは無かったのだから。
ID「まさか・・・ あなたは・・・ 『俺』く・・・ん・・・?」
俺「そうだよ、********o」
「おかえり。」
ーーー完ーーー
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:27:27.94 ID:8aZetZnI0
乙!いい話だった!
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:28:01.78 ID:F8cKFOTK0
乙!
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:29:02.41 ID:L6T2l3Co0
感動した乙
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/31(火) 04:30:17.59 ID:LLQTKAZz0
コテ「それでも僕は生き続ける」
転載元
ID「えへへ///今日一日ありがとうね!…楽し……か…うっ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343661528/
佐藤 一郎
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僕の規制いい加減解除してください
>IDかわいいな。
>俺のID、身長9mとかでかすぎんだろ・・・・
ウエストが9mだからもっとでかいと思う
アレは凄かったな
シンフォニアスレは災難だったが