1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:11:35.54 ID:w2i+NDUx0
立ってくれ……!
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:12:36.21 ID:w2i+NDUx0
P「オファーのチェック、あらかた片付いたな……」
P「竜宮小町が独立した分、俺の仕事も減ってきたし、少しは皆にかまってやれるようになったかな」
P「でもなぁ……」
P「亜美に会いたいなー」
P「はぁ……亜美……」
ガチャッ!
真美「おはよ→」
真美「あ、兄ちゃん。今日もいたんだね」
真美(ま、知ってて来たんだけどね♪)
P「おう。あれ?真美、今日レッスンか何かあったかな?」
真美「ううん。来てみただけ」
P「そうかー」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:13:13.55 ID:w2i+NDUx0
真美「……」
真美「ねね、何か言うこと無いの?」
P「え?……んー、髪切った?」
真美「ちがーう」
P「むむむ」
真美「……はぁ。このジーンズ、かわいくない?」
P「あ、そういうことか。確かに普段あんまり履かないもんな」
P「かわいいじゃないか。真美は足が長いからそういうのも似合うな」
真美「えへへ。でしょ→?」
真美(実は早く兄ちゃんに見せたくて来ちゃったんだよね)
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:14:01.38 ID:w2i+NDUx0
P「でも真美もいいタイミングで来たな」
真美「?」
P「もうすぐ仕事終わりの竜宮小町が事務所に寄ってくるんだよ。俺がいるのは知らせてないけど」
真美「そうなんだ!」
P「ひとりでちょうど寂しかったところだからな。真美も来たしこれから賑やかになるな」
真美「真美は兄ちゃんと二人っきりでもいいけどね→」
P「はは。仕事の時はだいたいいつも二人じゃないか」
真美(お仕事で楽しみなのはそれだもんねぇ)
P「ん?噂をすれば」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:15:04.24 ID:w2i+NDUx0
ガチャ
律子「ただ今戻りました……あれ?プロデューサー」
P「おうお帰り」
あずさ「ただいま~」
P「あずささんもお帰りなさい」
律子「いたんですね。積んでる仕事も特にないみたいだったからてっきり今日h」
亜美「兄ちゃーん!!!!」
P「うわ」ドス
亜美「最近会えなくてさびしかったよ→」ギュー
P(かわいい)
P「なかなか都合が合わなかったみたいだからな」
亜美「ホントだよ→!たまには会いに来てくれてもいいのに」
P「それは亜美たちが売れっ子になったってことでもあるんだから、喜ばないと」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:15:27.57 ID:e+iMiW5V0
それからそれから?
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:20:54.61 ID:w2i+NDUx0
亜美「そうだね。……これからもっとたくさんメールしていい?」
P「ああ。いくらでも送ってこい!だ」
P「ん?」
P「亜美、そのヘアバンド……新しいやつか?見たことないな」
亜美「おー、兄ちゃんさっすがよく気づいたね」
亜美「これ先月沖縄の仕事の時にもらってきたやつなんだよ→」
P「ああ、響と一緒に行ってきたやつな」
亜美「うん!ひびきんがえらんでくれたんだよ」
P「そっか。似合ってるぞ」ナデナデ
亜美「へへ……////」
真美「……」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:23:43.57 ID:w2i+NDUx0
P「伊織は?」
律子「今来ますよ。それよりちょっと私、一回下のコンビニで軽食買ってきますね」
律子「何か入用なものはあります?」
P「あーそうだな。じゃあコーヒーを一本買ってきてもらえるか」
律子「わかりました。じゃあまた」
伊織「ただいまー……」
P「お疲れ」
伊織「え?プロデューサー、いたのね」
伊織「あら、通りで冷房効いてるはずね」
あずさ「そういえば、音無さんはいらっしゃらないんですか?」
P「なんでも、お知り合いが本を作るので手伝いとかで……」
伊織「ご苦労なことね……ま、小鳥らしいけど」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:26:57.33 ID:w2i+NDUx0
亜美「ねー兄ちゃん。8月入ったら竜宮も忙しくなるからさ→」
P「うん」
亜美「月末、ちょっと空いてる日があるんだけど、兄ちゃんと遊びたいんだよね」
亜美「いいかな?」
P「全然OKOK。早めに教えてくれればその日は空けておくよ」
亜美「やったー兄ちゃん話がわかるぅー!」
伊織「じゃあ私もその日、合わせようかしら」
亜美「お?いいね→!一緒にショッピングでもいくか!」
P「車出すなら運転してやるから、ほかに数人誘ってもいいぞ」
伊織「分かったわ」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:30:20.62 ID:w2i+NDUx0
ガチャ
律子「ただいまー。ふう、本当に暑いですね……」
P「冷房強くするか?」
律子「大丈夫ですよ。電気代もバカにならないですし」
律子「はい。……みんなの分も買っておいたから勝手にとっていってね」
あずさ「あら、プリン……」
亜美「おー、りっちゃん気がきくぅ→」
伊織「ちょうど甘いもの、欲しかったのよね」
律子「はい、プロデューサー殿」ポイッ
P「サンキュ」パシ
P「……ん?」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:32:35.67 ID:w2i+NDUx0
P「そういや真美はどこに行ったんだ?」
律子「あれ?何も言ってなかったんですか?」
P「?」
律子「私とすれ違いに降りていきましたよ」
律子「用事でもあったんじゃないですか?」
P「そんな、一言も……」
あずさ「何か急ぎのことだったんでしょうかね~」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:35:29.74 ID:w2i+NDUx0
-路上-
真美「……はぁ」
真美「亜美のことはよく気がつくんだなぁ。ひどいな」グス
真美「いやになっちゃうなー」
真美(亜美が妬ましい。そう思う自分が一番嫌になっちゃうよ)
真美「……」
真美(「双海亜美」は兄ちゃんがいちばん最初にプロデュースしたアイドルだもんね)
春香「あれ?真美、どうしたの」
真美(真美だってちょっと前までは「亜美」だったのにな……なんで)
春香「真美?」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:36:16.58 ID:KAvZ75l9P
髪切りフラグ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:39:31.06 ID:w2i+NDUx0
真美「えっ……あ、はるるん」
春香「どうしたの?そんな暗い顔してー」
春香「らしくないね」
真美「うんああ……ちょっとね」
真美「はぁ……」
春香(な、なにこの重いカンジ)
春香「私いまから事務所に行くんだけど、一緒に行かない?クッキー焼いてきたんだー」
春香「一緒に食べない?」のヮ<☆
真美「えっと……今そんな気分じゃないんだ。ごめんね」
春香「ちょ、ちょっと真美……」
春香「行っちゃった……」
27 :
今回は結構長くなりそうなのでよろしく :2012/08/01(水) 00:42:46.15 ID:w2i+NDUx0
ガチャ
春香「こんにちはー」
P「おっ春香も来たのか」
亜美「いらっしゃ→い」
春香「……」
春香「プロデューサーさん、真美に何したんですか?」
P「へ!?なんだいきなり」
春香「真美、すごく暗い雰囲気で歩いていきましたよ」
春香「誰かとケンカでもしたのかと思ったんですけど」
春香「事務所はそんな空気じゃないし」
律子「そういえばさっき、元気なさそうだったけれど……」
春香「思いつめた顔してましたよ!」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:46:34.95 ID:w2i+NDUx0
P「ちょ、ちょっと待ってくれよ。なんでそれが俺のせいになるんだ?」
春香「真美があそこまで思い悩む理由なんて友達とケンカしたんでもなければプロデューサーさんくらいしか」
P「俺が……?」
春香「そうですよ!だって真美は……」
春香「あ……」
春香「と、とにかく!何か真美の気を悪くするようなことしたんじゃないですか!?」
P「すまないが、真剣に思い当たることがないんだ」
亜美「さっきまではふつーにそこに座ってたし」
亜美「むしろ兄ちゃんと一緒にじゃれあっててご機嫌だったよ→?」
春香「でも……だったらなんで……」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:50:53.76 ID:w2i+NDUx0
~~1か月前~~
真美「はるるん、真美ね、好きな人できたんだけど」
春香「えっ」のワの;
真美「ホントに。最近その人の事ばっかり考えてる……」
春香「あ、あんまりそれ他の人に言っちゃだめだよ……?」
春香「まずはプロデューサーさんに相談したほうがいいかなぁ」
真美「で、できないんだよ→」
春香「できない?なんで」
春香「……!まさか」
真美「うん……」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:55:26.13 ID:w2i+NDUx0
春香(そっか、プロデューサーさん、かぁ)
春香「……」
春香「頑張ってね」
真美「はるるんも、じゃないの?応援してくれるんだ」
春香「私、フられちゃったから」
真美「!?」
春香「まだアイドルとして駆け出しの……Fランクのときにね」
春香「お仕事もまだあんまりなくて……」
春香「プロデューサーさんにやっと見つけてきてもらった大事なお仕事でも失敗続きの頃があってね」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 00:57:53.89 ID:w2i+NDUx0
春香『プロデューサーさん……私、このままアイドルを続けていけるんでしょうか』
P『いまはまだ頑張りどころだ。皆だって春香の魅力に気づいてくれる。絶対だ』
春香『私の魅力……ですか』
P『そうだ。俺は春香の魅力を一番に見つけた。だからそれを……伝えていかないといけないんだ』
春香『……私の魅力……』
春香『プロデューサーさん!もし……もし!私がアイドルを続けていけなくなってしまったら……』
春香『その時は……私と……女の子として、その、つ、付き合ってくれますか……?』
P『……それ、は』
P『できない』
春香『っ』
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:01:25.81 ID:w2i+NDUx0
P『俺は“プロデューサー”なんだよ、春香……』
P『そして俺が感じている魅力は“アイドルの春香”の魅力なんだ』
P『だから……アイドルをやめるだなんて言って、俺を悲しませないでくれ』
春香『……っ』ジワッ
春香『っうっ……っ』グスッ ヒック
P『ごめんな……』
春香『あ、謝らないでください』
春香『私……トップアイドルになります』ゴシゴシ
春香『トップアイドルになって……プロデューサーさんを後悔させてやりますから……えへへ』
P『春香……』
P『よし!じゃあ今日の仕事はこれで終わりだ。送ってくぞ、春香』
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:05:22.53 ID:w2i+NDUx0
真美「は、はるるん……」
春香「もういいの。その夜はもう顔が涙でぐしゃぐしゃになるほど泣いて」
春香「次の日仕事キャンセルしちゃったりしたけど。もう今はそれほど気にしてないよ」
真美「はるるんはそれでよかったの?」
春香「どうかな……でも」
春香「そんなことがあっても、次の仕事からまたあの日の前と同じように接してくれた」
春香「まだトップアイドルはちょっと遠いけど……」
春香「いつか私がそうなれた姿を見せられれば、それでいいかな」
真美「……」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:10:41.46 ID:w2i+NDUx0
春香「プロデューサーさんは素敵な人だから」
春香「真美がもし……そういう気持ちがあるんだったら、応援しちゃうな」
真美「でも……さっきの話だと兄ちゃんは」
春香「そうかもね。でも、最近はプロデューサーさんも変わってきてるんだよ?」
真美「?」
春香「最近はアイドルをアイドルとして見ることがあまりなくなってきたっていうか……」
春香「そうね、真美や亜美が入ってきたあたりから、友達感覚っていうか」
春香「アイドルとそう接することを覚えたってカンジかな」
真美「そうなんだ……」
春香「うん。だから、真美たちにも感謝してるのよ?」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:15:52.49 ID:w2i+NDUx0
春香「私も、あの時じゃなくて、想いを伝えるのが今だったら、って考えたことはあったけど」
春香「それはダメなんだよね。私、プロデューサーさんに甘えちゃったら、アイドルとしてダメなコになっちゃうかも」
真美「はるるん、強いんだね……」
春香「強くしてくれたのが、プロデューサーさんなんだよ」
春香「まぁそういうワケで。真美にはチャンス、あるよ!」
春香「だから頑張ってね」
真美「……うん。はるるん、ありがとう。また時々相談してもいい?」
春香「メールでもなんでも、いつでもお姉さんとして相談に乗ってあげます!」
真美「頼りになる→!」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:20:38.85 ID:w2i+NDUx0
~~~~~~
春香(そう、1か月前はまだ……そんな感じだった)
春香(あの後も、何通かメールで相談が来て……)
春香(夜遅くまで、プロデューサーさんの気を引く方法について話し合ったりした)
律子「春香。何か思い当たることでもあるの?」
春香(毎回、真美の想いがすごく強いのが伝わってきた)
春香(あんなに思いつめるようなことといえば……プロデューサーさんぐらいしか……)
あずさ「春香ちゃん。ちょっと」
春香「はい?」
あずさ「応接間に……いいかしら?」
春香「はい……」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:22:49.90 ID:s3qyVAYL0
ピヨピヨ
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:23:52.11 ID:w2i+NDUx0
-応接間-
あずさ「真美ちゃんのことなんだけど」
春香「あずささんも知ってたんですか?」
あずさ「春香ちゃんも相談、受けてたのね~」
春香「あずささんもですか」
春香「やっぱりプロデューサーさんが原因だと思います?」
あずさ「それはどうなのか……でも、さっきまでは楽しそうにしていたわ」
あずさ「でもその……これは言っていいのかわからないんだけれど……」
あずさ「亜美ちゃんが来てから……」ゴニョゴニョ
春香「えぇ!?ぜ、絶対それですよ!まったくもー!」
春香「プロデューサーさんったらあいっかわらず鈍感なんだから!」
春香「ちょっと言ってきます!」
あずさ「え、春香ちゃん!?」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:24:17.05 ID:s3qyVAYL0
ピヨピヨ
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:25:28.16 ID:EoveN+dz0
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:27:29.31 ID:w2i+NDUx0
春香「プロデューサーさん!」
P「な、なんだよいきなり」ビクッ
春香「真美は……!」
春香(あれ……これ、言っちゃっていいの?)
春香「……」
春香「プロデューサーさん!とにかく、真美を探しに行きますよ!」
P「えぇ!?」
あずさ(なんだかこの二人の驚き方、似てる)
春香「早く行きますよ!」
亜美「あっ、待って!亜美もいくよ!!」
バタバタバタ……
伊織「……この暑いのに、ご苦労なことよねぇ……」
律子「……」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:27:50.92 ID:/oZEEtEu0
SEと化した事務員
こんだけ固かったのに亜美派になった理由は一体
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:30:26.51 ID:w2i+NDUx0
-公園‐
真美「あっついな……」
真美「うー、はるるんにまでそっけなくしちゃった……」
真美「ん?メールだ」
P【急にいなくなって。今どこにいるんだ?みんな心配してる。外は暑いし、なるべく早く帰ってくるんだぞ】
P【大事な体なんだから、無理したら俺が許さないからな】
真美「……兄ちゃん」グスン
真美「俺が許さないからな、だって。えへへ……心配してるのは分かるけど、女の子に送るメールの文章じゃないYO→」
真美「でも、嬉しいな。真美は兄ちゃんのものでもある、ってことかな→?」
真美「……戻ろう!……そして、もうこんな思いしたくないもんね」
真美「今日、このキモチ、伝えよう」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:34:24.36 ID:w2i+NDUx0
真美「ただいまー!」
あずさ「あら?真美ちゃん!おかえりなさい」
真美「あ、あれ?」
真美「兄ちゃんは?」
伊織「外よ。春香や亜美と血相変えて真美を探しに行ったわ」
真美「すれちがっちゃったか→」
伊織「連絡して待ってたらどう?」
伊織「……」ポパピプペ
真美(メール……)
真美(今、メールはダメだ。正直になれなくなっちゃうから。決心が変わらないうちに、直接……)
伊織「?」
真美「そ、そだね。そうするよ→。でも、一応兄ちゃんを迎えに行ってくる」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:37:02.08 ID:w2i+NDUx0
真美(結局メールしないで出てきちゃった)
真美(突然出くわしたら、兄ちゃん驚くかな)
真美(なんて言ってくれるかな……)タッタッタ
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:41:36.73 ID:w2i+NDUx0
P「春香と二手に分かれたのはいいが」
亜美「いいが」
P「そもそも真美が行きそうなところか……しかも気落ちして」
亜美「うーん……」
P「駅前まで来てみたが、さすがに電車には乗ってないよなぁ……帰ってたら別だけど」
モット♪タカメテハテナクー♪
亜美「兄ちゃん、メールメール→」
トカチツクチテ♪
P「ん、ほんとだ。……伊織からじゃないか」
伊織【真美、帰ってきたわよ。アンタも早く帰ってきなさい】
P「真美、事務所に戻ったって!」
亜美「ホント!?よかったー」
P「せっかくここまで来たし、アイスでも食うか?」
亜美「さんせ→」
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:42:46.19 ID:EoveN+dz0
嫌な予感しかしない。
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:43:58.23 ID:DZsFC+ur0
あぁ…修羅場だ
65 :
>>59溜めた分消化しながら書き続けてる自転車操業 :2012/08/01(水) 01:44:35.35 ID:w2i+NDUx0
春香「はぁはぁ。見当たらないなぁ。あんまり遠くまで行ってないといいけど……」
アーユレディ♪アイムレィディ♪
春香「何かな?」
春香「……!」
春香「急いで戻らないと!」
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:45:14.53 ID:bbBWdDJF0
?2BP(100) sssp://img.2ch.net/ico/o_anime_ohaiyou.gif
アカン
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:46:43.21 ID:w2i+NDUx0
亜美「兄ちゃんミントチョコアイスなんて食べるの→?」
P「い、いいだろ別に……好きなんだよ」
亜美「へー。亜美はミントとチョコの相性、あんまいいと思わないんだよね」
P「こらこら。全世界のミントチョコ好きを敵に回すような発言はダメだぞ」
亜美「亜美は何にしよっかな→」
P「食べたらすぐ戻るんだから、早く決めてくれよ」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:50:15.84 ID:w2i+NDUx0
‐事務所‐
ガチャン!!
春香「ま、真美は!?」
伊織「早かったわね。今また出て行ったところなんだけど」
春香「!?な、なんで?」
伊織「わからないわ。待ってればいいのに」
伊織「迎えに行くとか行ってたから、早く会いたいんじゃない」
春香「そ、それで伊織、プロデューサーさんたちにもメールしたの?」
伊織「しないわけないでしょ。探す、っていったら手分けするでしょうし」
春香「じゃ、じゃあなんでプロデューサーさんたちは帰ってきてないの!?」
伊織「知らないわよ……!」
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:54:43.95 ID:w2i+NDUx0
‐店内‐
P「おい亜美、鼻の頭にアイスくっついてるぞ」チョイ
亜美「むむ、恥ずかし」
P「はっは、まだ子供だなぁ」
亜美「そ→いう兄ちゃんもほっぺにチョコチップくっついてるけど→?」アハハ
P「えっ?どこだ?」
亜美「ここだよ→」チュー
P「う、うわっ、取ってくれるのはいいけど、キスはまずいだろ」
亜美「嫌だった?」
P「いや、嬉しいけどさ。ここ一応外だし、亜美も名前売れてきたんだから……」
亜美「うんうん。次からはこっそりやろ→ね」
P「そういうことじゃないんだが……」
イチャイチャ
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:57:48.81 ID:bbBWdDJF0
?2BP(100) sssp://img.2ch.net/ico/o_anime_ohaiyou.gif
このスレを去るべきか迷い始めてる
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:58:25.70 ID:w2i+NDUx0
真美(兄ちゃんを心配させちゃったんだし、まず謝らないと)
真美(それにしても今日は特にあっついなぁ……)
真美(帰りにアイスでも……あれ?あそこにいるのって……)
真美「ぁ……」
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 01:59:55.25 ID:w2i+NDUx0
P「あれ?あそこにいるのって真美か?」
亜美「あ、ホントだ。帰ってきたっていおりん言ってたのに」
P「アイスでも食べたくなったのかな」
亜美「呼んでこよ→!」
亜美「真美ー!」
真美「……!!」ダッ
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:00:43.68 ID:o0xZaM8c0
えんだあああああああああああああああああああああ
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:01:21.85 ID:w2i+NDUx0
‐事務所‐
春香「真美が!?」
あずさ「あらあら……」
P「そうなんだよ、走って行っちゃうし」
春香「……プロデューサーさん、自分が何したか、わかってません、よね」
P「?……どうか、したのか」
春香「最っ悪のタイミングですよ」
春香「それって、真美のこと心配するそぶりだけしておいて、亜美とイチャついてたってことなんですよ!?」
P「いや、そんなつもりじゃ」
春香「真美から見たらそう受け取るしかないんです!!!」
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:04:51.64 ID:bbBWdDJF0
?2BP(100) sssp://img.2ch.net/ico/o_anime_ohaiyou.gif
このPはゴミ
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:05:31.64 ID:w2i+NDUx0
亜美「真美……」
春香「それに……よりにもよって亜美と……」
P「えっ?」
亜美(っ!)
春香「真美は……一足先に竜宮小町で有名になって売れっ子の亜美と自分をいつも比べてきたんです」
春香「亜美はもちろん悪くないし、負い目を感じる必要もないけれど」
春香「真美にとっては無意識のコンプレックスだったんです」
春香「それを……」
P「……」
春香「真美は……プロデューサーさんの事が好きだったんですよ!!」
春香「恋していたんです!」
P「!!」
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:07:20.75 ID:s3qyVAYL0
言っちゃった
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:08:29.50 ID:w2i+NDUx0
春香「亜美は竜宮小町、自分より早くアイドルの坂を駆けあがっている」
春香「双子なのに差がついてしまって複雑な気持ちだった……それは、なんとなく伝わってきました」
春香「けれど、自分にはプロデューサーさんがいる。だから頑張れてきたんです」
春香「プロデューサーさんは、真美から“そばにいてくれる大好きな兄ちゃん”を取り上げたんですよ!」
春香「こうなるならもっと……早く言っておけばよかった……」
春香「もういちど、真美を迎えに行ってあげてください……!」
P「俺に……その資格はあるのか?」
春香「何言ってるんですか……!真美のプロデューサーはプロデューサーさんしかいないんですよ……!」
P「……わかった」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:10:18.46 ID:s3qyVAYL0
ファッキューハルカッス
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:10:54.55 ID:EVQIgKxX0
いや、その理屈はおかしい
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:11:21.05 ID:rirutgTj0
でもこのPだとこれぐらい事前情報がないと真美に会った時とんでもない態度取りかねないぞ
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:11:26.88 ID:w2i+NDUx0
テクテクテク
真美「……」
真美「まぁそうだよね。兄ちゃんが亜美のほうしか見てなかったのは最初から気づいてた」
真美「それを真美が認めたくなくて……意識しないようにしていただけなのかもしれない」
真美「でも」
真美「認めたくない……」
真美「認めたくないよ……!」
真美「恋ってつらいな。もう、アイドルとかどうでもいい……」
真美「兄ちゃんが……真美だけの兄ちゃんが欲しい」
真美「……?メールだ」
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:13:28.77 ID:w2i+NDUx0
亜美「兄ちゃん……どうすんの」
P「とりあえず、一旦家まで送るよ」
亜美「うん……真美には」
P「メールは送っておいた。できればどこかで……会ってくれないかってことを」
亜美「真美、意外と傷つきやすいからなぁ」
亜美「もう帰ってこなかったらどうしよう、怖いよ」
P「なんとかする。安心してくれ」
亜美「うん……」
P「じゃあ、車出すからちょっと事務所の前で待っててくれ」
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:17:07.46 ID:w2i+NDUx0
‐車内‐
亜美「亜美ね……兄ちゃんのこと、好きだよ」
P「それは、どっちの」
亜美「女の子として、かな」
P「14歳って、もう子供ってわけでもないんだなぁ……」
亜美「らしくない?」
P「いやなに、アイドルとしての“双海亜美”と女の子としてのそれはやっぱり違うもんなんだな、って」
亜美「真美もずっとそうだったんだよね、きっと」
P「俺が……真美の担当の俺がそんなことに気づいてやれなかっただなんて」
P「謝りたいとかじゃない。もう一度会って、女の子の真美と話をしてきたい」
亜美「ねぇ、兄ちゃんは好きな人っているの?」
P「ああ、いる。俺を変えてくれたコだ」
亜美「……その言い方からすると、765プロの誰かなんだね」
P「……」
P「着いたぞ」
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:20:12.74 ID:w2i+NDUx0
真美「兄ちゃんを手に入れたい」
真美「どうしたら真美を好きになってくれる?」
P【真美へ 会って話がしたい。どこにいるか教えてくれ。すぐに向かうから。】
真美「会いたいって言ってくれたの嬉しかったけど」
真美「もう、兄ちゃんの気持ちは変わらないよね」
真美「私は、いらないほう、だから」
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:25:05.60 ID:w2i+NDUx0
‐双海家‐
「真美?そうねぇ、ついさっき一度帰ってきたんだけれど」
「あの子、家に入ったと思ったらすぐに飛び出して行っちゃって」
「でも、本当についさっきのことだから、まだそんなに遠くは言ってないと思うけれど」
P「!?亜美!」
亜美「うん!」
P「すみません双海さん!かならず真美をちゃんと帰しますから!」
P「行くぞ、早く乗れ!」
亜美「わかった!」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:27:34.34 ID:w2i+NDUx0
‐車内‐
P「真美からメールだ」
亜美「なんて!?」
P「“事務所にいこ”……それだけだ。いつもの絵文字も顔文字もないところを見ると」
P「そうとう傷ついてるらしいな……」
亜美「急ご!」
P「言われなくても!」
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:30:22.69 ID:w2i+NDUx0
亜美「うそ……なんでこんな時に渋滞……」
P「クソッ!」
P「……俺たちが焦っていてもしょうがない」
亜美「うん、冷静に」
P「ちょっと落ち着きたい。亜美、話を聞いてもらえるか」
亜美「うん、いいよ」
P(やっぱり、話すべきだろうな。本当はこんな雰囲気でしたい話じゃあなかったが)
P「真美の気持ちも亜美の気持ちも分かった今、俺も正直なところを打ち明けないとフェアじゃないだろう」
P「……」スゥー ハァー
P「亜美、好きだ」
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:33:09.26 ID:w2i+NDUx0
亜美「え……」
P「俺が好きなのは亜美なんだ」
亜美「だって……う、う、嬉しいけど」ジワッ グスッ
P「な、なんで泣くんだよ?」
亜美「嬉しいけど……嬉しいけど」
亜美「兄ちゃんが好きなのはアイドルとしての“双海亜美”じゃないの……?それってヒドイよ」グスグス
P「違う」
P「亜美。亜美っていう女の子が、男として好きなんだ。守ってやりたいんだ。一生をかけても」
P「ちょうど、お前たち二人が765プロに来た時の頃のことだ……」
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:36:02.59 ID:w2i+NDUx0
P「当時の俺は、仕事に行き詰まっていた」
P「自分の仕事に自信が持てない。それはすごく辛いことだったし」
P「春香をはじめ、アイドルの皆をなかなか押し上げて、盛り立ててやることができない」
P「“Produce”っていう単語には“演出する”という意味もあるんだ」
P「それすらできずに、ただ仕事を取ってきてアイドルに押し付けるだけ。あの頃の俺はプロデューサーですらなかったのかもな」
P「でも……二人が来てくれて、変わったんだ」
亜美「……?」
P「あのころの亜美たちは元気すぎたな。一日中どこでも駆け回って、まさにパワーがありあまってる感じだ」
P「最初は自分の手に負えないと思った」
P「でも、このコたちをアイドルとして売り込むために、この元気さのどこを活かそうかって」
P「俺がどう演出してやれば、このコたちを輝かせてやれるのかって」
P「そういう考えに至らせてくれたのが二人なんだ」
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:40:19.44 ID:w2i+NDUx0
P「初めてのライブ、覚えてるか?」
亜美「うん。生でのライブ、初めてだったのに。皆盛り上がってくれて、嬉しかった」
P「俺もだ」
P「そして、ライブ終わった後、目に涙浮かべながら笑顔で抱き付いてきただろ」
亜美「うん……、今思えばあれが初ハグだったかな→」
P「その時、俺はこのコを、一生かけてプロデュースしていきたい。そう思ったんだ」
P「亜美が竜宮小町に抜擢された時は、正直気が気じゃなかったし、落ち込んだな」
P「竜宮小町として歌って踊って、輝いてる亜美を見るまではだけどな」
亜美「そうだったんだ……」
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:42:49.61 ID:w2i+NDUx0
亜美「でも、それならどうして亜美なの?」
P「あのころの真美が亜美と比べて劣ってたわけじゃない」
P「ただ、亜美はより正直だった。真美みたいな多少の遠慮もなかった。ずけずけ物を言うんだから」
亜美「ちょ、ちょっと、それ褒めてんの?けなしてんの~?」
P「あの頃の俺にはそれがありがたかったんだ」
P「誰か、耳に痛いことを言ってくれる人を持つことも人間として大事だって、分かったよ。亜美のおかげだ」
亜美「ふーん……」
亜美「あ、渋滞動き出したよ!」
P「よし、急ぐぞ!」
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:45:27.28 ID:w2i+NDUx0
ブオオオオオオオオオオ
P「……だから、いつの間にか。俺は亜美に惹かれていったのかもな」
P「人を好きになるきっかけってそんなものさ。一度好きになったら、会うたびに好きになる」
亜美「なんだ。ソーシソーアイなんだったらもっと早く告白しておくべきだったかな→」
P「それこそ、俺がプロデューサーとしてダメな奴になっちゃうよ」
亜美「そっか」
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:50:20.78 ID:w2i+NDUx0
‐事務所前‐
P「着いたぞ。降りるか」
P「……真美はどうしてるだろうか」
P「真美も、俺のことを……か」
亜美「ぶっちゃけ、真美のキモチは結構わかってたんだよね」
亜美「双子だから、言葉にしなくてもいろいろ伝わってくるものもあるんだよ」
P「真美とも、こんな風に話す機会、いくらでもあったのに……」
P「それをしてこなかったこと、今更後悔するだなんて……」
亜美「兄ちゃんが悪いわけじゃ」
P「いや、俺はバカだ……まだ、アイドル……真美の事をちゃんと見てやれてなかった」
P「真美は許してはくれないだろうな……」
真美「そうだね」
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:55:08.72 ID:w2i+NDUx0
P「……」
亜美「い、いまの、亜美じゃない」
P「ま、真美……?」
真美「ずっと後ろで聞かせてもらってたけどやっぱり、真美はお邪魔だったね」
P「いつから後部座席に」
真美「決まってるじゃん。真美たちの家のとこからずっといたよ?」
真美「……ね、これどう?よく切れそうじゃない?」シュッ
P「な!?」
亜美「えっ?真美!なんでそんなもの」
(―――あの子、家に入ったと思ったらすぐに飛び出して行っちゃって―――)
亜美「まさか、だ、だ、台所から……」
P「真美。やめろ」
真美「真美は亜美の役をやってたことがあるよ」
真美「今ここで亜美がいなくなったら、真美は亜美になれるかな?」
P「今すぐそれをこっちに渡すんだ」
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 02:59:39.64 ID:w2i+NDUx0
真美「ねぇ、亜美はどう思う?真美、自信あるんだけどなぁ」
亜美「ひっ、ま、真美……!」
ズイッ
真美「ね、どう?」
亜美「っ……」パクパク
P「やめろ!!!」バシン
真美「っ!!」
P「俺の亜美に……!手を出すな……!」
真美「俺の……」
真美「……。……あ、そっかぁ」
真美「最終的に“双海亜美”が一人残ればいいと思って、亜美を消しちゃえばいいんだと思ったけど」
真美「そっか。それだったら、いなくなるのは真美でもいいんだよね」
P「真美……?待て!早まるな!!!」
真美「さよなら、兄ちゃん」
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:03:02.47 ID:w2i+NDUx0
ガシッ
「―――そこまでです。双海真美」
「それはこっちに渡してもらうよ」
真美「お、お姫ちん……!まこちんも……」
グイッ
真美「い、痛……!」
真「プロデューサーの車が止まったのに、中から誰も出てこないから怪しいと思ったんだよ!」
貴音「さぁ。その刃物を早く離しなさい」
ドタドタ
春香「真美!!!」
律子「い、いったいなにがどうなってるんですか!!!」
真「それはボクたちもぜひ聞きたいね」
亜美「……」
P「……真美……」
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:06:44.39 ID:w2i+NDUx0
伊織「まったく!もしもの時のために今日空いてるメンバー全員を事務所に呼んでおいて正解だったわ!」
伊織「いったいどこで何やってたのよ!バカ!バカプロデューサー!!」
律子「説明してくださいね!?プロデューサー!」
P「すまなかった……」
貴音「プロデューサー。謝罪ではなくまず何が起きたのかを」
春香「ま、待って」
春香「私からも一緒に説明するよ……」
~~~~~~
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:10:11.93 ID:w2i+NDUx0
~~~~~~
雪歩「えっ……そんなことが……」クラクラ
真「雪歩……!」
貴音「なんと……」
真「それで、亜美と真美は今どうしてるんだい?」
律子「奥であずささんに様子を見てもらってるわ」
貴音「それにしても、双方怪我などなくて何よりでした」
律子「本当ですよ……!」
律子「でも、ケガしてないとはいえ、明日の仕事はキャンセルね……はぁ」
律子「私も、もっとちゃんと見ておくべきだったわね」
P「……」
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:14:16.56 ID:w2i+NDUx0
‐後日、事務所にて‐
P(もう8月に入った)
P(あれから、真美とはまだ一度も顔を合わせていない)
P(亜美とは事務所でよく会う。仕事を再開したので、モニター越しにもまた毎日見ることができる)
P(亜美からは、もう落ち着いている、心配ないと聞いた)
P(もちろん真美の仕事は入れていない。夏が始まるというのにホワイトボードは真っ白だ)
P(……俺はなんで、あそこまで思いつめさせるまで真美の想いに気付いてやれなかったのだろうか)
P「真美……」
真美「呼んだ?」
P「真美……!もう、いいのか……!?」
真美「うん、おかげさまで。横、座ってもいい?」
P「え?……ああ」
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:19:21.55 ID:w2i+NDUx0
P「どうしたんだ?急に」
真美「ごめんね亜美。ここ、亜美の座るとこだよね。兄ちゃんのとなり」
P「そんなこと……」
真美「でも、今日で最後にするから……」
真美「……ねぇー。兄ちゃん。真美とは、キスも……まだ」
真美「だったよね→?」
P「あ、ああ。そうだな」
真美「ね、今。抱きしめて、キスしてくれないかな?」
P「えっ?」
真美「真美ね、アイドル再開するつもり、あるんだよ→!」
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:22:44.57 ID:w2i+NDUx0
真美「兄ちゃんが今そうしてくれるなら、それで吹っ切れて諦められるかもしれない」
P「そういうもの、なのか?」
真美「ココロがこもってないほうがいいんだ」
真美「そう、味気ない雰囲気でいい」
真美「そっちのほうが、未練のこさずにすむっしょ」
真美「これで、真美が兄ちゃんにもうよけいな感情抱かないように。治療みたいなものだと思って」
真美「ね?……お願い」
P「……!ああ……わかった」
…………――――――――――
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:24:21.79 ID:w2i+NDUx0
――――――――――…………
真美「……」スッ
P「……もう、いいのか」
真美「っ……ぅっ……」グスッ
真美「ズルいよ……」
真美「グスッ……ココロが……こもっでなくっでもぉ……いいっで……言っだのにぃ……」
真美「すごぐ……あっだかいんだもん……!!!」
真美「うわあああああああああああああああああああああん」
真美「兄ちゃん!にいちゃああああああん」
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:24:45.73 ID:vf7a4OCmO
こわい
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:27:20.28 ID:w2i+NDUx0
あれからずいぶん時間がたった。
アイドルたちは、竜宮小町も、春香も、そして活動を再開した真美も
そんなことがあったことをすっかり忘れたかのように順調にトップアイドルへの道を歩んでいる。
俺は、女の子と仕事で向き合っていくプロデューサーの難しさを、あれ以来ずっと考え続けている。
765プロにも新しいアイドル候補性が数人やってきたが、もうこんなことは繰り返さないだろう。
―――あの、プロデューサー、今度の土曜日……空いてますか―――
―――なんだ?レッスン見てほしいのか?―――
―――え、ええと、そうじゃなくて……一緒に……その……―――
―――ああ、もしかして……―――
―――……―――
―――女の子とデートするの、禁止されてるんだよね。“将来、結婚を約束した彼女”がいてさ―――
P「さて!今日も亜美にあいそつかされないように頑張って働くか!」
おしまい
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:29:29.08 ID:oYpHJsaw0
乙!
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:30:03.50 ID:npeeVL900
乙
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:30:41.00 ID:vE0f9YguQ
おつ
真美が亜美に入れ替わってるとかP刺殺期待してたけどね
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 03:51:05.82 ID:Qq+mHA4p0
コワイヨー
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/01(水) 04:01:04.56 ID:e+iMiW5V0
切ない
転載元
P「俺が鈍感すぎたせいで真美がいろいろと大変だ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343747495/
バンダイナムコゲームス (2011-11-23)
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「女ばかりの職場では、女は惚れさせても、こちらからは惚れるな、手を出すな」
誰かと恋愛関係になったら、一転して皆敵になっちまう。
女ってヤツは怒れば喚くし、おだてれば付け上がるから厄介。
逆にこういう状況で女をうまく扱えるヤツは出世するんだよな。
いやあこのPはクズだと思いますよ
残りの99人に惚れた女もろとも殺されるって話があったな。
意味もなく鈍感な男は死滅
作者もカス
一番そばにいるのに真美の気持ちに気づかない亜美も少々いただけない
とにかくこのPはなんかやだ
なんだこの女子小学生が考えた出来損ないの少女漫画みたいな話は
コテにクリスチーネ剛田とでも入れておけよ
書き手がクズ
前半の期待が悪い方向で裏切られる感じ
これ>>1の願望ちゃうん?気持ち悪い
真美を探して事務所にきて、話をしにいこうって場面で、俺は真美のことなんもわかってなかった…真美、許してくれないよねぇとか、いつまでも亜美とイチャコラして、なんにも反省してないじゃん
こういう系の話にはどうしてもイライラしてしまう
それで真美が傷つくのもよくはないがよしとしよう。
だが、アイスの件は許せん
後はアイドルと恋愛ガーとかほざいてるクッソ寒いマジレス野郎もゴミで