101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:17:34.55 ID:0iXSrIem0
――2307年 王家所有の無人島
QB「そこの君、僕と契約して魔法少女になってよ!」
刹那「魔法少女……?」
QB「魔法少女になってくれたら、君の願い事をなんでもひとつ……」
刹那「ガンダムではないのか?」
QB「えっ」
刹那「なんだ、ガンダムじゃないのか……」スタスタ
QB「ちょっどこに行くんだい! 待って!」
102 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:18:11.09 ID:0iXSrIem0
QB「魔法少女になってくれたら、君の願い事をなんでもひとつかなえてあげる」
刹那「……」スタスタ
QB「な、なんだってかまわない。どんな奇跡だって起こしてあげられるよ」
刹那「……」スタスタ
QB「ど、どんな願いでもだよ!」
刹那「……」スタスタ
QB「例えば……」
刹那「……」スタスタ
QB「ガンダムになりたいとか!」
刹那「……!!」ピタッ
103 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:19:05.60 ID:0iXSrIem0
刹那「ガンダムに……?」
QB「それが君の願いだね。それじゃあ、僕と契約して……」
刹那「違う!」
QB「えっ」
刹那「俺がガンダムだ!」
刹那「つまり、俺はもうガンダムだ!!」
QB「わけがわからないよ……」
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:19:42.52 ID:0iXSrIem0
ロックオン「どうした刹那、ひとりで騒いで」
刹那「ひとりではない」
QB「やあ」
ロックオン「なんだこいつ? 新型のハロか?」
ハロ「チガウ! ハロ、チガウ! ハロ、シラナイ!」
ロックオン「じゃあ、一体なんだってんだ」
QB「僕の名前はQB! ねえ、そこの球体を連れた君、僕と契約して魔法少女になってよ!」
ロックオン「ハァ!? 魔法少女だぁ!?」
105 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:20:49.50 ID:0iXSrIem0
ロックオン「なるわけねーだろ」
QB「意外だなあ。たいていの子は二つ返事なんだけど」
ロックオン「意外もなにも、どこをどう見ても俺は男だし、もうすぐ25になるってのに、魔法も少女もねーだろうが」
QB「わけがわからないよ。どうして人間はそんなに性別にこだわるんだい?」
ロックオン「わけがわからないのはお前の方だっての」
QB「契約してくれたら、願いをなんでもひとつ叶えてあげるよ」
ロックオン「だから、俺は……」
QB「さあ、2人とも! 今すぐ僕と契約を!」
ロックオン「2人っておい……」
106 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:21:30.88 ID:0iXSrIem0
ロックオン「まさか、お前、刹那にもわけわかんねー契約を押しつけようとして……」
ロックオン「魔法少女なんかよりもガンダムだって断られたんだろ?」
QB「よくわかったね……」
ロックオン「そりゃわかるさ。いつものことだ」
刹那「俺がガンダムだ!」
QB「……」
ロックオン「ま、あいにくだが、相手が悪かったな。刹那はガンダムにどっぷりだし、俺に女装癖はねえ」
ロックオン「契約だかなんだか知らないが、諦めて別んとこにでも……」
QB「じゃあ、刹那! 僕と契約して魔法ガンダムになってよ!」
刹那「魔法ガンダム!?」
ロックオン「あっ、こら刹那! 反応すんな!」
107 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:23:25.93 ID:0iXSrIem0
刹那「ガンダムは知っているが、魔法ガンダムは聞いたことがない。どんなガンダムだ?」
QB「それは君しだいさ。君が願えば、どんな無茶で奇跡的な装備だって僕が叶えてあげるよ」
刹那「どんな無茶な装備も……」ゴクリ
ロックオン「刹那! こいつの言ってることなんて嘘っぱちだ! だいたい魔法ガンダムっておかしいだろ。少女はどこ行ったんだよ!」
QB「いやあ、西暦2000年代ならまだしも、科学技術の発達した2300年代の少女達は魔法なんて信じてないからね」
QB「もう少女だなんだって言ってられないくらいの人材不足だし、名前になんてこだわらなくていいかなって……」
ロックオン「そこはこだわれよ。つーか、俺たちを勧誘したのも、少女が契約に応じてくれないからだな」
刹那「無茶な装備……。どんな奇跡のガンダムも……」ゴクリ
ロックオン「正気に戻れ刹那! ガンダムはお前なんだろ! ……いや、人間だけどさ。とにかく、QBに騙されんな!」
108 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:24:27.46 ID:0iXSrIem0
刹那「QB、お前の言っていることは嘘なのか?」
QB「僕の言っていることは真実だよ。僕は君たちの願い事をなんでもひとつ叶えてあげられる。もちろん、ガンダムだって」
ロックオン「はいはい。その対価に魔法少女コスプレの変態にされちまうっと。わかったから、とっととどっか行けって」
ハロ「ドッカイケ! QB、ドッカイケ!」
QB「へ、変態じゃないよ! 魔法少女さ! 魔法少女は願いから生まれ、魔女と戦う使命を課されるんだ」
刹那「魔女?」
QB「魔女は呪いから生まれて、絶望を撒き散らす。しかも、その姿は普通の人間には見えないからタチが悪い」
ロックオン「タチが悪いのはお前だ。いいかげんにしないと、狙い撃つ」ジャキッ
QB「過剰な怒りや憎しみ、そういう災いの種を世界にもたらしてるんだ……」
刹那「世界に、災いの種だと……?」
109 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:25:09.97 ID:5DeiJsCBo
のっけからクソワロタ
110 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:25:10.92 ID:0iXSrIem0
ロックオン「つまり、お前は世界中で起きているテロ……災いが、魔女の呪いが原因だって言いたいのか」
QB「テロ? 魔女の呪いの影響で割と多いのは交通事故や傷害事件、原因不明の自殺や殺人事件だけど、テロや戦争だって無関係とはいえない」
ロックオン「……へぇ」
QB「君たちは世界から争いをなくそうとしているQB……いや、CBの、メンバーなんだよね。魔法少女になって魔女を倒せば世界から争いは消える」
QB「だから、僕と契約して魔法少女になってよ!」
ロックオン「…………アホらし。行こうぜ、刹那、ハロ」スタスタ
ハロ「ロックオン、マッテ! ロックオン!」ピョンピョン
QB「 」
111 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:26:13.37 ID:0iXSrIem0
刹那「魔法少女……」ジー
QB「刹那、君は魔法少女になってくれるよね? 君なら途方もない魔法少女に……」
刹那「やはり、嘘なのか。魔法少女は魔法ガンダムとは違う。魔法少女はガンダムではない」スタスタ
QB「そ、そんな! 待ってよ刹那!」
イアン「刹那たちはなにを騒いどったんだ?」
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:27:02.29 ID:0iXSrIem0
――トレミー
QB「やあ」
ロックオン「なんでこいつがトレミーにいるんだよ」
刹那「ついてきた」
ロックオン「トレミーはペット禁止! 捨ててこいこんなの!」
刹那「わかった」
QB「君たちの願いが決まるまで僕はここにいるよ」
ロックオン「させるか! 捕まえるぞ刹那!」
刹那「了解」
ハロ「リョウカイ! リョウカイ!」
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:27:42.93 ID:0iXSrIem0
ワー マテー アッチニニゲタゾ
ネライウツ!! オレガガンダムダ!! ロックオンロックオン
リヒティ「刹那とロックオン、なに2人で騒いでるんすかね?」
フェルト「2人じゃない……」
クリス「ハロもいるわよ。ねえ、フェルト」
フェルト「クリス……」
ラッセ「ミッションが終わったばかりだってのに、元気なやつらだ」
刹那「……」
ロックオン「……」
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:29:00.00 ID:0iXSrIem0
刹那「帰還するまでにわかったことがある。QBの姿は俺たち以外には見えていない」
ロックオン「そうらしいな。これじゃ、QBを捕まえてくれなんて誰にも頼めやしない。俺たちの頭がイカレてると思われるだけだ」
刹那「QBは俺たちだけで探さなくてはいけないのか」
ロックオン「トレミーの広さを考えると、他にも人手が欲しいとこだが……」
刹那「QBのことは、他のクルーには秘密にした方がいい」
ロックオン「だな」
QB「そこの眼鏡っ子! 僕と契約して魔法少女になってよ!」
ティエリア「……」
刹那「 」
ロックオン「 」
115 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:30:39.23 ID:0iXSrIem0
刹那「今度はティエリア・アーデか。いきなり秘密がばれてしまった」
ロックオン「よりによって、魔法なんて一番信じそうもないヤツを……。ティエリアが魔法なんて認めるわけがねえ。QBのやつ、射殺されんぞ」
刹那「だが、様子がおかしい」
ロックオン「なんだなんだ?」
QB「僕は君の願い事を……」
ティエリア「……」フイッ
QB「願いと引き替えにできあがるのがソウルジェm」
ティエリア「……」フイッ
QB「ソウルジェムを手にした者は、魔女と戦う使命をk」
ティエリア「……」スタスタ
ロックオン「あいつ、QBが見えてないのか?」
刹那「そうらしい」
116 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:32:49.94 ID:0iXSrIem0
QB「魔女は常に結界の奥に隠れ潜んで……って、ねえ! 僕の話を聞いてよ!」
ティエリア「……」キョロキョロ
刹那「ティエリアが何かを探している」
ロックオン「QB……じゃねえみたいだな。全然違う方を向いて、むしろ、避けるように……って、やっぱ、見えてんのか?」
刹那「QBを殺害するための銃は常に携帯している。探す必要はないはずだ。俺もかつて殺されそうになったからわかる」
ロックオン「ありゃあ、命令違反を犯したお前が悪い。ティエリアもやりすぎだったけど……って、この話は今はいい」
ロックオン「で、ティエリアは結局、なにを探してんだ?」
刹那「わからない。今度は端末を触りはじめた」
QB「……とにかく、僕と契約して魔法少女になっt」
ティエリア「うるさいホログラム映像だな。どこを押せば消えるんだ」イライラ
QB「えっ」
刹那「えっ」
ロックオン「えっ」
118 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:35:21.19 ID:0iXSrIem0
ティエリア「むっ、刹那・F・セイエイ、この目障りなホログラム映像は君の仕業か。今すぐこれを消せ」
刹那「違う。俺のせいではない」
ロックオン「目障りってのは同感だが、こいつは映像じゃなくて実体だ」
ティエリア「このような生き物は地球上には存在しない」
ティエリア「まさか、新型のハロか? こんな個体の情報は、ヴェーダにはなかったが」
ロックオン「違うっての!」
ハロ「ハロジャナイ! ハロジャナイ!」
刹那「新型ハロネタはロックオンがもうやった」
QB「二番煎じだね」
119 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:37:59.15 ID:0iXSrIem0
――説明終了
ロックオン「……ってなわけだ」
ティエリア「刹那・F・セイエイ! この生物は君についてきたのか! 未確認生物のトレミーへの侵入を許すなど万死に値する!」
ロックオン「そっちかよ。魔法だのなんだのは見事にスルーしやがって」
ティエリア「魔法などこの世界に存在しない。魔女が紛争の原因だとか言っていたが、そんなことはあり得ない」
ロックオン「そりゃそうだが……」
ティエリア「それよりも、刹那・F・セイエイ。君のことはヴェーダに伝えておく。おそらく、ガンダムを降りてもらうことになるだろうがな」フン
刹那「俺はガンダムを降りない!」
QB「刹那! 君が願えば、ガンダムにずっと乗れるよ。だから、僕と契約しt」
ロックオン「QB! お前は黙ってろ!」
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:41:53.53 ID:0iXSrIem0
QB「みんな、喧嘩してる場合じゃないよ!」
ロックオン「お前が原因だよ」
QB「魔女が現れた! さあ、今すぐ僕と契約して魔法少女になるんだ!」
ティエリア「ティエリア・アーデ、目標を殲滅する!」グリグリ
QB「あっちょっ、踏まないでティエリア! 助けて刹那!」グニグニ
刹那「魔法少女……。やはり、魔法ガンダムではないのか……」スタスタ
QB「行かないで刹那! 僕を助けて! 助けて……助けて……」グニグニ
クリス(通信)『ヴェーダから緊急通信! 人革の小隊が不審な行動……仲間割れ? 殺し合い?』
クリス(通信)『よくわからないけど、死者も出てるみたい! とにかく、ガンダムマイスターは直ちに出撃してください!』
ロックオン「チッ、こんなときに……」
刹那「ガンダムで出る!」
ティエリア「フン、命拾いしたな」
QB「 」ボロッ
121 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:43:49.48 ID:0iXSrIem0
――エクシアのコックピット内
刹那「すまない。ついてきた」
QB「これが現在、地球を騒がせているガンダムの中だね」
ティエリア『刹那・F・セイエイ、貴様あああああ!!! ガンダムの内部にどれほどの機密情報があると思っているんだ!!』
ロックオン『ま、こうなると思ってたよ。おい、QB。戦闘の邪魔だけはすんじゃねーぞ』
QB「わかってるさ。さあ、刹那、魔女の結界が見えてきたよ」
ロックオン『だから、そういうネタやめろって!』
ハロ『ロックオン、オコッテル! ロックオン、オコッテル!』
ティエリア『QB貴様! 後で蜂の巣にして…………なんだあれは!?』
QB「だから、言ったじゃないか。あれが魔女の結界だよ」
刹那「魔女の呪い……原因不明の自殺……まさかこれが……」
122 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:45:23.92 ID:0iXSrIem0
――帰還後
ティエリア「まさか、本当にあんなものが存在するなんて……。ヴェーダ……」グッタリ
刹那「ガンダムで倒した」グッタリ
ロックオン「けど、あんなもん見せられちゃ、精神的に来るぜ……」グッタリ
ハロ「マジョ、グロテスク! グロテスク!」
アレルヤ「みんな、さっきからずっとなんの話をしているんだろう?」
123 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:46:40.34 ID:0iXSrIem0
ハレルヤ(最近、あいつら仲良いいよなあ! アレルヤァ!!!)
アレルヤ「そ、そうだね……。戦闘中も、3人でどこかへ消えちゃったし……」
ハレルヤ(あいつらの間に割り込む余地なんて、お前にはねぇ! ひとりぼっちは寂しいよなあ!!! アレルヤァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!)
アレルヤ「違う! 僕はひとりぼっちなんかじゃ……」
QB「ねえ、そこの独り言を言ってる子! 僕と契約して魔法少女になってよ!」
アレルヤ「えっ」
ハレルヤ(なんだぁ!?)
124 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:48:23.44 ID:0iXSrIem0
刹那「今度はアレルヤか」
ロックオン「ついに、マイスターをコンプリートしちまった」
QB「僕と契約してくれたら、君の願いをなんでもひとつ……痛い! つねるなんてひどいよティエリア!」ギュウウウウ
ティエリア「アレルヤ・ハプティズム。その生物の話をまともに聞く必要はない」
アレルヤ「………………………」フルフル
ロックオン「……アレルヤ?」
ハレルヤ(お、おい、どうしたんだよアレルヤ?)
アレルヤ「……かわいい」
刹那「!?」
アレルヤ「この子、すっごくかわいい!」ギュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウッ!!
QB「うわあああああああ! やめて! 苦しい! 苦しいよ!!!!」ミシミシッ
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [アレルヤのマルチーズ好きは公式かアニメ誌設定だったはず……]:2011/06/10(金) 22:51:17.93 ID:0iXSrIem0
刹那「かわいいというのは、QBのことか?」
アレルヤ「君はQBっていうんだね。かわいいなあ」ギュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!
QB「痛い、苦しいよ……。助けて刹那……」ミシミシッ
ティエリア「君の趣味を疑う」チャキッ
QB「 」
アレルヤ「QBに銃を向けないでよティエリア! 白くて、小さくて、マルチーズみたいでこんなにかわいいじゃないか!」
ロックオン「そりゃ、マルチーズに失礼ってやつだ。こいつのどこがかわいいんだよ。喋ってるときも口を動かさないし、不気味すぎんだろ」
アレルヤ「喋るときに口を動かさないのはハロも同じでしょう……」
ロックオン「ハロはいいんだよ。なあ、ハロ」
ハロ「ロックオン! ロックオン!」パタパタ
126 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:52:57.08 ID:0iXSrIem0
QB「アレルヤは僕のことを信じてくれるよね?」ボロッ
アレルヤ「信じるって、なんの話だい?」
QB「アレルヤには、僕と契約して魔法少女になってほしいんだ!」
アレルヤ「えっ、それはちょっと……。僕は少女じゃないし……」
QB「君の願い事をなんでもひとつ叶えてあげるよ!」
アレルヤ「でも、僕に女装なんて、無茶言い過ぎ」
QB「僕のこと、信じてくれないの?」
アレルヤ「ううっ……」
QB「刹那にも、ロックオンにも、ティエリアにも断られて、僕にはもう君しかいないんだ! お願いだよ……」
アレルヤ「QB……。僕は、魔法少女に……」
127 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:55:38.05 ID:0iXSrIem0
ハレルヤ「なる……」
QB「!!」
ハレルヤ「わけねえだろおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!」グシャァァァァァァ!!!!
QB「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」ベチャグチャァァ!!!!!
ハレルヤ「女装要員の眼鏡はともかく、この俺様が魔法少女になんざなるわけねえだろおおおお!!」ドカッバキッ
ティエリア「なんだと貴様!!」
ハレルヤ「うっせーんだよ! コノごきげんよう眼鏡! アレルヤ! テメーもこんな淫獣に絆されそうになんじゃねーよウスノロ!!!!!」ブチブチブチィッ!!
刹那「あれは、アレルヤのもうひとつの人格か」
ロックオン「ふー……。すんでの所で助かったな」
128 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:57:08.69 ID:0iXSrIem0
ガッシボッカ ウゼェ チョーウゼェ!!!!!!!!!
ヒィィィィッ タスケテセツナ! タスケテェ!!!!! ソレニハオヨバナイナ!! グチャッ!!
スメラギ「あなたたち! なに騒いでるの!!」
刹那「スメラギ……」
ロックオン(まずい。QBは俺たちガンダムマイスターにしか見えてねえんだ。ここはなんとか誤魔化すぞ)ヒソヒソ
刹那(それは無理だろう。俺たちはハレルヤの日(※ドラマCD1参照)でも、あいつの暴走を止めることができなかった)ヒソヒソ
ハレルヤ「言って聞かせてもわからねえ、殴ってもわからねえ淫獣となりゃあ、後は殺しちまうしかねえよなあ! アレルヤァァァァァ!!!」メチメチメチィ!!!!
QB「 」ピクピク
スメラギ「ちょっと! なんなのよもうっ!」
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:57:54.26 ID:0iXSrIem0
QB「助けて刹那。僕を、助けて……」フラフラ…
スメラギ「あら、この子……?」
刹那「スメラギ、そいつが見えるのか?」
スメラギ「? え、ええ……。刹那、この子を連れてきたのはあなたなの? トレミーはペット禁止よ」
刹那「違う。QBはペットではない。勝手についてきた」
スメラギ「ついてきたって……。どっちでもいいから、早く捨ててらっしゃい」
ロックオン「驚いたぜ。まさか、俺たち以外にQBの姿が見えるなんてな」
スメラギ「どういうこと?」
ロックオン「実はだな……」
130 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 22:59:40.51 ID:0iXSrIem0
――説明終了
ロックオン「……というわけだ」
スメラギ「魔法少女? 魔女?」
ティエリア「信じられないのも無理はない」
スメラギ「信じるわよ」
刹那「なに!?」
ロックオン「マジかよ!?」
スメラギ「当然よ。私だって、若い頃は魔法少女だったんだから」
アレルヤ「す、スメラギさん!?」
131 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [スメラギさんとキュアブラックは声優が同じです]:2011/06/10(金) 23:02:09.12 ID:0iXSrIem0
ティエリア「……僕は、戦術予報士の再選考を行なうようヴェーダに伝えてくる」
刹那「ああ、頼んだ」
ロックオン「ミス・スメラギ……。酒の飲み過ぎだ。さすがにこれは俺でもフォローできねえよ……」
スメラギ「ほ、本当よ! 正確には、魔法少女じゃなくて、伝説の戦士プリキュ……」
刹那「スメラギ……」シラー
スメラギ「そんな哀れむような目で見ないでちょうだい!」
アレルヤ「わかりましたから。ちょっと休んだ方がいいですよ……。きっと、疲れてるんです……」
スメラギ「私にだって、チョコパフェとかイケメンとかマジに夢中になれる年頃だった時期があったのよ! 本当よ!」
QB「彼女の言っていることは本当だよ」
スメラギ「メップル!」
刹那「めっぷる?」
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:04:27.71 ID:0iXSrIem0
――
刹那「伝説の戦士プリキュア……」
QB「スメラギには確かに、魔法少女に近い素質がある」
QB「けれど、それも今はもう昔の話だ。もう少女って年齢でもないからね」
スメラギ「……」イラッ
QB「だから、刹那、ロックオン、アレルヤ、ティエリア! 今度は君たちが僕と契約して魔法少女になってよ!」
スメラギ「って、この子たちのどこが少女なのよ! それに、ロックオンなんて、私と2つしか歳も違わないじゃない!」
QB「その差は大きいよ」
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (愛知県) [saga sage]:2011/06/10(金) 23:04:58.88 ID:smLY+PW60
それが今じゃ呑んだくれか
134 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:06:22.03 ID:0iXSrIem0
QB「ほら、君たちの戦術予報士だって魔法少女……正確には違うけど。それに近い存在だったんだ」
QB「魔法少女があやしいものじゃないってこと、わかってくれたよね? だから、今すぐ僕と契約して……」
スメラギ「待って」
QB「スメラギ?」
スメラギ「QB……あなた、光の国から来たわけじゃないみたいだけど、何者なの?」
QB「……」
スメラギ「それにね、さっき、誰かが内部から太陽炉の情報をハッキングした形跡を発見したって、クリスから報告があったの」
ティエリア「ハッキングだと!?」
スメラギ「QB、あなたはメップルたちとは違う。私はあなたのことを信用しきれない」
スメラギ「刹那も、ロックオンも、アレルヤやティエリアだって、こんな組織にいるんだもの。魔法や奇跡でもないと叶えられない望みを持っていても不思議じゃない」
スメラギ「だからこそQBと契約するにしても、しないにしても、きちんと考えた上で決めて欲しいの」
刹那「わかった」
ロックオン「オーライ、ミス・スメラギ」
アレルヤ「わかりました」
ティエリア「了解した」
QB「……」
135 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:08:53.25 ID:0iXSrIem0
刹那(それからも、QBはしつこく勧誘してきたが、俺たちは断固として拒否し続けていた)
刹那(あの時までは……)
――西暦2308年
ロックオン「ぐあああああああああああああああああああああっ!!!!!!」
ハロ「ロックオン、フショウ! ロックオン、フショウ! ロックオン、フショウ!」
フェルト「ロックオン!」
ティエリア「そんな……僕を庇って……。ロックオン・ストラトス……!」
136 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:09:46.45 ID:0iXSrIem0
――メディカルルーム
刹那「ロックオン……」
ロックオン「敵さんがいつ来るかわかんねえ。治療はなしだ」
アレルヤ「その怪我で精密射撃は無理だよ……」
ロックオン「俺とハロのコンビを甘く見るなよ。なあ、ハロ?」
ハロ「モチロン、モチロン!」
ロックオン「それにな……」
ロックオン「俺が寝ていると気にするやつがいる……」
QB「……」
137 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:11:07.26 ID:0iXSrIem0
――翌日
アレルヤ「ロックオンの目が治った!? 本当ですか!?」
刹那「傷の再生までに最低でも3週間必要なんじゃなかったのか?」
スメラギ「それに、ロックオンは治療を拒否したはずよ」
モレノ「そのはずだったんだが……。治ってしまったんだから仕方ない」
モレノ「こんなことは、現代の医療では考えられん。魔法か奇跡でもないとありえない」
ロックオン「魔法か奇跡でもないと、ね……。まさか、あいつ……!」
QB「……」
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:18:23.73 ID:0iXSrIem0
――サーシェス戦の後
ロックオン「……父さん……母さん……エイミー……」
ロックオン「なんで父さんたちの仇が、おっさんなのに魔法少女のド変態だったんだよ……」
ロックオン「ははっ……せっかく、目を治してもらったってのに、あんな変態にこんなザマか……」
ロックオン「ああ、わかっている。わかっているさ……」
ロックオン「こんなことしたって、なにも変わらないって……」
ロックオン「それでも、これからは……」
ロックオン「明日は……ライルの生きる未来は……」
QB「それが君の願いなんだね」
ロックオン「!?」
139 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:20:30.18 ID:0iXSrIem0
――
クリス「エクシアから通信。刹那がロックオンを救出……よかった!」
フェルト「よかった。ロックオン……」グスッ
スメラギ「ロックオンには今度こそちゃんと治療を受けてもらいましょう。エクシアにはすぐに帰還するように伝え……クリス?」
クリス「スメラギさん……刹那の様子が変なんです……」
140 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:22:25.31 ID:0iXSrIem0
――再びメディカルルーム
ロックオン「……よ、よう…………」
アレルヤ「ロックオン……だよね?」
スメラギ「でも、その姿は……」
ロックオン「魔法少女だとさ。あの時、俺は確かに死んだと思ったのに、最後の最後でQBのやつにやられちまった……」
刹那「スカート……」
アレルヤ「ひらひら……」
スメラギ「女装趣味があるのなら、すね毛くらいちゃんと処理してちょうだい……」
ロックオン「俺の趣味みたいに言うな!」
ラッセ「せっかく、見舞いに来てみりゃ、魔法少女だぁ!?」
リヒティ「ロックオンにこんな女装癖があったなんて、知りたくなかったっすよ……」
ラッセ「行こうぜリヒティ」スタスタ
リヒティ「そうっすね……。ロックオン、色んな意味でお大事に……」スタスタ
ロックオン「誤解だ!!」
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:24:12.62 ID:0iXSrIem0
ロックオン「クソッ、QBのやつ……」
ティエリア「失望したどころの話ではありませんよロックオン!」
ロックオン「ティエリア、お前にはどん引きされたくねーよ」
ティエリア「なに?」
ロックオン「いいよなあお前は……。女装要員だから、魔法少女のコスチュームも着こなしちまうんだろ……」
ティエリア「なにを言っている?」
ロックオン「真っ先に魔法少女になったのはお前だろ。どうせ、俺の目を治すのと引き替えに契約したんだろうが」
スメラギ「ティエリア、あなたQBと契約を?」
ティエリア「違う! 僕はあんな未確認生物などと契約していない!」
142 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:25:22.10 ID:0iXSrIem0
QB「ティエリアの言っていることは本当だよ」
刹那「QB!」
ロックオン「おい、QB。隠していることを全部吐け。さもないと、なぜか手にしてたこのマスケット銃で狙い撃つ!」
QB「僕を殺しても意味はないよ。それに、もうひとりの魔法少女の正体を知りたくないのかい?」
スメラギ「それは、もしかしなくても、トレミーのクルーなのね?」
QB「そうさ。ロックオン・ストラトスの目を治すことを願い、契約を結んだ“本物の”魔法少女は……」
QB「フェルト・グレイスさ」
143 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [>>113で見えてました]:2011/06/10(金) 23:27:29.51 ID:0iXSrIem0
ロックオン「フェルトが!?」
アレルヤ「どうして……」
ティエリア「QBの姿が見えるのは、ガンダムマイスターと、元プリキュアだかなんだかのスメラギ・李・ノリエガだけではなかったのか?」
QB「フェルトはこの艦で唯一の少女で、魔法少女としての素質もあった。はじめから僕の姿が見えていたよ」
刹那「今までお前はそんなことひと言も言わなかった」
QB「聞かれなかったからさ」
QB「はじめに僕の姿がガンダムマイスターにしか見えないと決めつけて話を進めたのは君たちだ」
QB「スメラギにも姿が見えた時点で、その前提を疑うべきだったんじゃないのかい」
刹那「クッ……!」
144 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:27:45.12 ID:7tW2x1c50
QB…狙い撃つ!
145 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:28:51.21 ID:0iXSrIem0
アレルヤ「魔法少女は魔女と戦うって聞いたけど、ガンダムマイスターのロックオンはともかく、非戦闘員のフェルトには無茶だよ」
刹那「ああ。人革小隊を壊滅させた魔女に、フェルト・グレイスが立ち向かえるとは思えない」
スメラギ「それは、プリキュアみたいに変身することによって、戦闘能力が上がるんじゃないかしら」
スメラギ「QB、この辺の事情について、詳しく教えてちょうだい」
QB「わかったよ」
146 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:30:47.88 ID:0iXSrIem0
QB「これがロックオンのソウルジェムだよ」
アレルヤ「この石が願いと引き替えに作られるんだっけ? それにしても、なんだか濁っているような……」
QB「君たちがロックオンの女装を散々貶したあたりから、急速に濁りはじめたんだよ」
アレルヤ「えっ!? ろ、ロックオン、ドンマイ☆」
ティエリア「び、美少女設定を強めすぎたか……(棒読み)」
刹那「ロックオンのすね毛はガンダムだ!」
シュウウウウウウ……
ロックオン「 」
ティエリア「なにっ!?」
アレルヤ「どうして……」
刹那「褒めたのに、なぜ濁っている?」
スメラギ「あなたたちはもう少し言葉ってものを選びなさい」
147 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:31:43.14 ID:0iXSrIem0
スメラギ「この石が魔翌力の源であり、魔法少女の証なのね」
アレルヤ「魔翌力の源というか、諸悪の根源というか……」
刹那「わかった」
刹那「破壊する! その石を破壊する!」
アレルヤ「そうか。この石が魔法少女の証なら、証がなくなれば、ロックオンもこのひらひらコスチュームから解放されるってことだね」
ティエリア「フッ……考えたな。刹那・F・セイエイ」
ロックオン「よし! 頼むぜ刹那!」
QB「君たちみんなどうかしてるよ」
148 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (愛知県) [saga sage]:2011/06/10(金) 23:32:11.03 ID:smLY+PW60
クッソワロタwwwww
容赦ねえwwwwww
149 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:32:52.33 ID:0iXSrIem0
スメラギ「あなたたち、話はまだ途中よ。QBのことだから、最後まで話を聞かないと、なにを隠してるかわからないわ」
QB「大切なことだから2回言うけど、君たちみんなどうかしてるよ」
ハレルヤ(こんな組織にいる時点で、全員どうかしてるってわかりきってんだろ)
アレルヤ「しっ! ハレルヤ!」
QB「特に刹那。今のはまずかったよ」
刹那「俺が?」
QB「よりにもよって、仲間を破壊しようだなんて、どうかしすぎにもほどがあるよ」
ティエリア「仲間を破壊だと? まさか、この石は……」
QB「魔法少女との契約を取り結ぶ僕の役目はね、君たちの魂を抜き取ってソウルジェムに変えることなのさ」
刹那「なに!?」
151 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:34:21.75 ID:0iXSrIem0
QB「魔法少女にとって、元の体なんていうのは、外付けのハードウェアでしかないんだ」
QB「爆発に巻き込まれても、体を撃たれて蜂の巣にされても、体を魔翌力で修復すればすぐまた動くようになる。ソウルジェムを砕かれない限り、魔法少女は無敵だよ」
刹那「QB、お前は……!」
アレルヤ「君はなんてことをするんだ!!!」
ハレルヤ「ふざけんじゃねえ!!!! それじゃコイツら、ゾンビにされたようなもんじゃねえか!!!」
ティエリア「外付けのハードウェア……。そんな……ロックオンたちは……」
QB「君たちはいつもそうだ。何百年経っても変わらない。事実をありのままに伝えると、決まって同じ反応をする」
153 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/10(金) 23:37:33.36 ID:0iXSrIem0
ロックオン「あー……。そういうカラクリかよ……」
スメラギ「ロックオン、あなた、当事者なのよ……」
ロックオン「色々納得したっていうかさ、俺はあの時、確かに死んだと思った。それだけは唯一間違ってなかったってことだ」
ロックオン「元々死んでいたはずの身だ。ゾンビになろうが金属になろうが、本当にあの願いが叶うってならお安いもんさ」
ロックオン「ただ、問題はフェルトだ……」
アレルヤ「本当なら、フェルトはもっと生きていられたはず……」
刹那「俺がQBと契約すれば、ロックオンとフェルトは元に戻せるのか?」
スメラギ「それだけはやめて。昔ならともかく、今、あなたが契約したら、他の子たちがあなたを元に戻そうと同じ契約するだけよ」
スメラギ「だから、刹那も、アレルヤもティエリアも、絶対に契約なんてしないで。わかったわね?」
アレルヤ「はい……」
ティエリア「……了解」
154 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/10(金) 23:40:05.84 ID:0iXSrIem0
アレルヤ「それにしても、こんなこと、フェルトは知ってるのかな……」
ハレルヤ(知ってたら、こんなバカげた契約するわけねーだろ)
アレルヤ「そうだよね……」
スメラギ「つらいでしょうけど、フェルトにも事実を伝えないと……」
クリス「フェルトならここにいますけど、どうしたんですか?」
ロックオン「クリス!? いつからここに?」
クリス「今来たばっかり……って、うわぁ……ロックオン、そのカッコ……」ドンビキ
刹那「やめろ! クリスティナ・シエラ! ロックオンの姿に対し、正直な感想を言うな!」
ティエリア「ロックオンのソウルジェムがまた濁ってしまう!!」
クリス「きゃっ、なんなのもうっ! ジャムってなに!?」
155 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/10(金) 23:41:22.33 ID:0iXSrIem0
クリス「あーあ、せっかく、フェルトとお見舞いに来たのに、ロックオンが女装趣m」
アレルヤ「わーっ! わーっ!!」
クリス「どうしたのアレルヤ、急に大声を出して……」
スメラギ「そのフェルトのことなんだけど……」
クリス「うん、フェルトならここに……って、あれ? いなくなってる……」
ロックオン「なに!? まさか、あの話を聞いてて、そのショックで……」
スメラギ「みんな、急いでフェルトを探しましょう!」
刹那・ロックオン・アレルヤ・ティエリア「「「「了解!」」」」
クリス(あの話って、なんだろう?)
クリス(ただ、ロックオンの女装趣味にビックリしただけじゃないのかなあ……)
156 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/10(金) 23:42:23.73 ID:0iXSrIem0
――展望室
フェルト「ロックオン……」
フェルト「まさか、あんな趣味を持っていたなんて……」
フェルト「…………」グスッ
ハロ「フェルト! フェルト!」
フェルト「ハロ……」
フェルト「ハロ、私……もうなにもかもわけがわからなくなっちゃった……」
フェルト「あの時、確かに、ロックオンのために祈ったはずなのに、隠れた趣味を知ったくらいで、こんな気持ちになるなんて……」
フェルト「私って、ほんとバカ」
157 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/10(金) 23:43:38.46 ID:0iXSrIem0
――
スメラギ「フェルトが魔女化したですって? どういうことなの?」
QB「ソウルジェムが濁りきって黒く染まると、魔法少女は魔女の卵であるグリーフシードになって、魔女に生まれ変わるんだ」
QB「本当なら、ソウルジェムに溜まった穢れは魔女を倒して得たグリーフシードで浄化するはずなんだけど、」
QB「魔女が現れても君たちがガンダムで倒してしまうから、フェルトは一度も魔法少女に変身すらできず、グリーフシードを手に入れることもできなかった」
刹那「お前は、俺たちを魔女に……世界の歪みにするために勧誘していたのか?」
QB「勘違いしないでほしいんだけど、すべてはこの宇宙の寿命を伸ばすためなんだ」
158 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (愛知県) [saga sage]:2011/06/10(金) 23:45:11.33 ID:smLY+PW60
ロックオンの女装趣味の弊害デカすぎワロタwwwwwww
159 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/10(金) 23:47:40.07 ID:0iXSrIem0
――
スメラギ「つまり、あなたたちインキュベーダーは、魔法少女の希望が絶望に変わるときのエネルギーをあつめて、宇宙の寿命を延ばしているということなのね」
スメラギ「エントロピー……インキュベーダー……。まさか、イオリアはこれを予見して太陽炉を……」
QB「けど、彼は惜しかった。今の人類の技術では僕たちのシステムに遠く及ばない。君たちでは多くの時間をかけても、たった4機の機械を動かすので精一杯だ」
QB「君たち人類がこの星を離れて、僕たちと対話をする日が、すぐそこまで来ている。その時になって、枯れた宇宙を引き渡されても困るよね?」
刹那「お前たちと対話だと?」
ロックオン「さんざん一方的に搾取しといて、今さら対話だなんてよく言えたもんだな」
QB「全体の平和のためなら多少の犠牲はつきものだって、君たちCBならわかっていると思ったんだけど……」
QB「ティエリアならわかるよね? 君だって、魔法少女の体と同じ、ヴェーダの外付けハードウェアみたいなものじゃないか」
ティエリア「違う! 僕は……!」
QB「わからないな。君たちCBも同じことをしてきたというのに……。それとも知らなかった?」
160 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (山形県) :2011/06/10(金) 23:48:26.05 ID:wX74cDhE0
フェルトめんどくせえwwwwwwwwww
161 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/10(金) 23:50:54.90 ID:0iXSrIem0
スメラギ「気持ちはわかるけど、そのへんでやめてちょうだい。今は、フェルトを元に戻す方が先よ」
アレルヤ「魔女になってしまったけど、仲間の僕たちが呼びかけたら、フェルトも記憶を取り戻してくれるかもしれない」
ハレルヤ(いざとなったら、俺がやるぜ)
アレルヤ(そうだね。ガンダムであの魔女を倒したら、中から元のフェルトが出てくるかもしれない)
ハレルヤ(愛と勇気の物語ってか! そうそう都合良くいくかよ!!!)
スメラギ「魔女を相手にするなんてはじめてだけれど、戦術プランを練るわ」
スメラギ「生身じゃ魔女と戦えないし、もちろん、あなたたちを契約させるつもりもない。ガンダムを出すわ」
スメラギ「でも、これは戦いじゃない。人類と魔女の対話よ」
刹那・ロックオン・アレルヤ・ティエリア「「「「了解!」」」」
167 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:28:18.20 ID:XZ1KmRNp0
――
――――
刹那『エクシア、刹那・F・セイエイ、出る!』
アレルヤ『キュリオス、アレルヤ・ハプティズム、目標に飛翔する!』
ティエリア『ヴァーチェ、ティエリア・アーデ、行きます』
ロックオン『デュナメス、ロックオン・ストラトス……って、この服、どうにかなんないのか……』
ハロ『ロックオン、マホウショウジョ! マホウショウジョ!』
リヒティ「フェルトが魔女だなんて……信じられないっすよ」
ラッセ「よせリヒティ」
クリス「ぐすっ……フェルトぉ……」
スメラギ「みんな、頼んだわよ」
168 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:34:35.99 ID:XZ1KmRNp0
ハロ型魔女「ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ」
≪魔女図鑑-001≫
ハロの魔女。その性質は恋慕。
刹那「あれが、フェルト・グレイス……」
ティエリア「巨大なハロにしか見えないが……」
ロックオン「なんともフェルトらしいというか……」
アレルヤ「これなら、元に戻せそうだね」
ロックオン「頼んだぜ、ハロ。お前の呼びかけなら、フェルトも応えてくれるはずだ」
ハロ「リョーカイ! リョーカイ!」
169 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:36:32.69 ID:XZ1KmRNp0
ハロ「フェルト! フェルト!」
ハロ型魔女「ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ」
ハロ「フェルト! フェルト!」
ハロ型魔女「ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハ……」
ハロ「フェルト! フェルト!」
ハロ型魔女「……ハロ! ハロ!」
ハロ「フェルト! フェルト!」
ハロ型魔女「ハロ! ハロ!」
刹那「フェルトがハロに応えた」
アレルヤ「やった!」
ロックオン「よくやったハロ! さすが俺の相棒……」
ティエリア「いや、待て! 危ない、ロックオン!」
170 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (愛知県) [saga sage]:2011/06/11(土) 23:37:16.07 ID:WqzG4el10
丸い悪魔
サイコハロみたいな感じか
171 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:38:48.63 ID:XZ1KmRNp0
ハロ型魔女「ネライウツ、ネライウツ、ネライウツ、ネライウツ、ネライウツ、ネライウツ、ネライウツ」ドン!ドンドン!!
刹那「デュナメスを砲撃しただと!?」
アレルヤ「砲弾もハロの形をしてたけど……」
ティエリア「ロックオン、無事か?」
ロックオン「おう、なんとか無事だ……って、うおっ!?」
ドンドンドンドン!!!!!!!
刹那「……クッ、こっちもやられた」
ティエリア「ヴァーチェもだ。だが……」
アレルヤ「相手もその武器もハロの形をしているせいか、どうも緊張感がないね……」
ロックオン「だな……」
172 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:40:41.72 ID:XZ1KmRNp0
ロックオン「こうなっちまったからには、仕方ねえ……」
ティエリア「ミッションをフェーズ2へ移行」
刹那「威嚇射撃」
アレルヤ「動きを止めるだけだからね、ハレルヤ」
ハレルヤ(ケッ!)
173 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:44:48.95 ID:XZ1KmRNp0
――しかし
テロ ・ フィナーレ
ロックオン「行くぜ! "テロが憎くて悪いか"!!!」ダンダンダンダンダンッ!!!
ティエリア「ティロ……いや、テロ・フィナーレ?」
刹那「ロックオン、今のテロなんだかというのはなんだ?」
ハロ型魔女「ネライウツネライウツネライウツネライウツネライウツネライウツネライウツネライウツネライウツネライウツネライウツネライウツネライウツネライウツネライウツ」ダダダダダダダダダ!!
アレルヤ「うわっ! 攻撃が激しくなった!」
ハレルヤ(あのテロなんだかって中二ネームに腹が立ったんだろ)
刹那「ロックオン、さっきのテロなんだかというのはなんだ?」
ロックオン「そこはあんま触れてくれんな。またソウルジェムが濁る……。無意識だったんだよ……」シュウウウウ…
刹那「だが、」
ティエリア「しつこいな君は。あれはおそらく、魔法少女の必殺技というものだろう」
アイ ・ アム ・ ガンダム
刹那「そうか。ならば、俺も…… "俺 が ガ ン ダ ム だ"!!」
174 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:46:48.39 ID:XZ1KmRNp0
クリス「エクシア、デュナメス戦闘不能! キュリオス、ヴァーチェ被弾!」
ラッセ「どうなってやがる! 急に被害が拡大したぞ!」
スメラギ「中二必殺技名なんて叫ぶから、フェルトもついイラッときちゃったのよ……」
クリス「フェルト、フェルト……」グスッ
リヒティ「大丈夫っすよ、クリス……」
スメラギ(まずいわ。このままじゃ……)
スメラギ「クリス、中二必殺技は禁止って、みんなに伝えて!」
クリス「わ、わかりました!」
175 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:49:51.74 ID:XZ1KmRNp0
――
マミッ
ティエリア「トレミーから中二必殺技禁止令か……。だが……」
アレルヤ「少し、遅かったね。デュナメスの頭が巨大ハロに食べられた……」
刹那「ロックオン・ストラトス!!!」
ロックオン「 」
176 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:52:29.34 ID:XZ1KmRNp0
アレルヤ「ロックオン……」
ティエリア「ロックオン・ストラトス……」
刹那「……」
刹那「……!!」
刹那「ロックオンから文字通信……“危なかった。ゾンビにされてなかったらまた死んでたぜ”」
ティエリア「なぜ、文字通信なんだ?」
ハレルヤ「そりゃ、中であいつも……」
アレルヤ「言わないでよハレルヤ! ロックオンは、あの石があれば無事に回復するから大丈夫だよ!!」
177 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:53:52.45 ID:XZ1KmRNp0
ハレルヤ(どうせ、機体が動かねえんだ。回復する前に殺される)
アレルヤ(そんなこと……)
ハレルヤ(テメーだってもうわかってんだろ? 今、動けるのは俺とおセンチ眼鏡だけだ。俺たちがやるしかねえ!)
アレルヤ(でも、相手は……)
ハレルヤ(このままろくな攻撃もしねーでタラタラしてりゃ、俺たち4人全員が死んじまうんだぞ!!)
ハレルヤ(お前がやらねーなら俺がやる! 俺は生きる!! だから、とっとと体を……)
ティエリア『トランザム!! ……うわあああああああああああああああああああっ!?』
クリス『ヴァーチェ被弾、コントロール不能……』グスッ
アレルヤ「ティエリア!?」
178 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:56:44.50 ID:XZ1KmRNp0
ハレルヤ(自業自得だ! トランザムとかいう中二必殺技名をリアル世界で叫ぶのが悪い!)
アレルヤ「えっ、トランザムは普通に僕たちの切り札だよ?」
ハレルヤ(ティロ・フィナーレとたいしてかわんねーネーミングセンスだろ!!)
ハレルヤ(それより、テメーも他人のことなんて気にしてる場合かよアレルヤ!!)
アレルヤ(えっ?)
ハレルヤ(今、トランザムって口にしただろうが!!!)
アレルヤ「あっ……」
ハロ型魔女「ネライウツ、ネライウツ、ネライウツ、ネライウツ、ネライウツ、ネライウツ、ネライウツ」ドン!ドンドン!!
アレルヤ「ぱああああああああああああああああああああああ!!!!!」
179 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/11(土) 23:58:21.94 ID:XZ1KmRNp0
……
アレルヤ「動いてくれキュリオス……動いてくれないと、みんな……」
ハレルヤ(だから、言わんこっちゃねえ!!)
アレルヤ「ごめんね、ハレルヤ……」
ハレルヤ(謝って済むか!! テメーがとっとと体を受けわたさねえからだ!!)
アレルヤ「これから女装コスプレをすることになるけど、先に謝っておくね」
ハレルヤ(えっ)
アレルヤ「QB、そこにいるんだよね。僕は君と契約するよ。生き残るために」
ハレルヤ(おいやめろおおおおおおおおおお!!!!!)
180 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:00:46.56 ID:J21Px1NQ0
――
QB「契約は成立だ、アレルヤ」
アレルヤ「……わかっていたけど、この服装は……。世界の悪意が見えるようだよ……」
ハレルヤ(アレルヤアアアアアアアアアアアアアアアアア!!! なんてことしやがったテメー!!!!!!!!!!)
アレルヤ「生き残るためにはこうするしかなかったんだ。仕方ないさ」
ハレルヤ(死んでんだろうがああああああああ!!!!!!!)
アレルヤ「たしかに、ゾンビにはなったけど、あのまま本当に死ぬよりはずっといいさ」
ハレルヤ(そういう意味じゃねえ!! こんなカッコじゃ死んだ方がマシだ!! テメーの筋肉を考えろ!!)
アレルヤ「ハレルヤ、君が生より死を選ぶなんて珍しいこともあるんだね」
アレルヤ「でも、僕は、本当にもう二度と僕たちのような存在が現れないのなら……。これが僕の願い……」
181 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:01:52.38 ID:J21Px1NQ0
ハレルヤ(もういい! テメーじゃ話になんねえ……俺に体を貸せ!)
アレルヤ「体を貸したら、君が女装することになるけどいいのかい?」
ハレルヤ(うるせえ! お前に体を任せたせるとロクなことになんねえってのがよくわかった!)
ハレルヤ(こうなりゃ、俺が戦う! 戦ってあの淫獣をぶっ殺す!)
アレルヤ「待ってハレルヤ! 僕たちはフェルトを……」
ハレルヤ「ゴチャゴチャいってねえで、体を渡せええええええええええええええええええええ!!!!!!」
182 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:03:57.53 ID:J21Px1NQ0
刹那「ロックオンから文字通信……“アレルヤのやつ、魔法少女になっちまった。あれは俺以上にまずいって。筋肉とか、色々な意味で”」
ティエリア「色々な意味とはどういう意味だ?」
QB「残念だけど、アレルヤはもう魔女になってしまったよ。あれを見てごらん」
ティエリア「あれは……新たな魔女が出現しただと!?」
刹那「QB、アレルヤになにがあった?」
QB「僕にもよくわからないけど、人格が交替した瞬間に、ソウルジェムが急速に穢れて真っ黒になったんだ」
刹那「穢れ……」
ティエリア「アレルヤはともかく、ハレルヤの方は穢れの塊のような男だからな」
刹那「ああ。仕方がない」
QB「君たちは妙なところで冷静だね」
183 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (愛知県) [saga sage]:2011/06/12(日) 00:05:30.11 ID:gD2AS3/k0
いろいろひでぇwww
184 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:07:38.83 ID:J21Px1NQ0
ハロ型魔女「ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ、ハロ」
魔女(元アレルヤとハレルヤ)「ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」
QB「まさか、アレルヤ……いや、ハレルヤがワルプルギスの夜になるなんてね」
刹那「ワルプルギスの夜?」
QB「ワルプルギスの夜はこれまでの魔女と違って、ただ一度具現しただけでも、何千人という人間がその犠牲になる」
ティエリア「何千人だと!?」
QB「いや、それ以上かもしれない。このワルプルギスの夜は、他の個体とは違って思考と反射を兼ね備えているし、」
QB「それに、ここは宇宙だ。ワルプルギスの夜の呪いが地球上に降り注げば、世界中に影響が及ぶだろうね」
刹那「そんなことはさせない!」
ティエリア「そうだ! 僕たちが止める!」
QB「そんなこと不可能だ。君たちのガンダムはもう動かないじゃないか」
刹那「クッ……!!」
≪魔女図鑑-002≫
ワルプルギスの夜? 思考と反射を兼ね備える。
185 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:08:55.95 ID:J21Px1NQ0
QB「ガンダムがなければ、ガンダムマイスターなんて所詮は人類……」
QB「ガンダムが動かないと、君たちはなにもできない」
QB「君たちには紛争根絶だなんて、はじめから無理だったんだ」
QB「でも、ひとつだけ手はある……」
QB「僕と契約して、魔法少女になってよ!」
186 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:12:34.32 ID:J21Px1NQ0
刹那「魔法少女になれば戦える……」
スメラギ(通信)『やめなさい刹那!!』
ティエリア「そうだ! 魔法少女の行く末は魔女だ。魔法少女はやがて世界を歪ませる存在だ!」
QB「このままだと、世界が歪む前に滅んでしまうけどいいのかい?」
ティエリア「貴様……!」
QB「世界の崩壊を止めるには、君たちが僕と契約して、魔法少女になるしか手だてはない」
スメラギ(通信)『彼の言うことなんて聞く必要はn……』
ザザッ
ティエリア「通信が切れた……?」
刹那「スメラギ?」
187 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:14:29.15 ID:J21Px1NQ0
QB「言ったじゃないか。ワルプルギスの夜はただ一度具現しただけでも、何千人という人間がその犠牲になるって」
刹那「まさか、トレミーは……」
QB「さあ、どうする?」
刹那「……」
ティエリア「……」
188 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:15:43.96 ID:J21Px1NQ0
ティエリア「……僕が、」
刹那「俺が魔法少女になる」
ティエリア「刹那・F・セイエイ!?」
刹那「俺が魔法少女になって世界を変える」
ティエリア「しかし……」
刹那「ティエリア・アーデ。俺が魔女になったときは、お前が代わりに世界を変えてくれ」
ティエリア「……………了解した」
刹那「QB、俺を魔法少女にしてくれ」
QB「もちろんさ。君なら最高の魔法少女になれる。さあ、君の願いを伝えてごらん」
189 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:16:27.01 ID:J21Px1NQ0
刹那(俺の願い……)
刹那(紛争の根絶……)
刹那(それを、成し遂げる存在……ガンダム!)
刹那「そうだ……」
刹那「俺は……!」
刹那「俺がガンダムだ!!!」
190 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:17:07.86 ID:J21Px1NQ0
QB「これで契約は成立だ」
ティエリア「刹那が、エクシアと一体化していく……。彼は本当にガンダムになったというのか……」
エクシア「 」
ティエリア「刹那……」
エクシア「 」
ティエリア「……」
エクシア「 」
ティエリア「刹那?」
エクシア「 」
ティエリア「……刹那・F・セイエイ?」
191 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:18:20.77 ID:J21Px1NQ0
ティエリア「せ、刹那……どうした!? 応答しろ!!」
エクシア「 」
ティエリア「ん? ……ロックオンから文字通信か」
ティエリア「“刹那は紛争根絶の象徴としてのガンダムになりたかったんだろうけど、”」
ティエリア「“完全に肉体をMSにされちまったら、自分ひとりじゃ動けねえだろ”」
ティエリア「 」
192 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:21:28.21 ID:J21Px1NQ0
ティエリア「QB貴様! 刹那の願いをわざと取り違えたな!!」
QB「わざとだなんてひどいな。刹那は“俺がガンダムだ”としか言わなかったじゃないか。僕は彼の言葉に忠実に従っただけだよ」
ティエリア「わかりきったことを!」
QB「最初に願いはひとりにつきひとつって説明したじゃないか。今さら後出して叶えろだなんて契約違反だ。なんなら、今度は君が僕と契約して、刹那の願いを取り消すかい?」
ティエリア「インキュベーダー!!」
QB「あいにく、僕は君と違って、人類の感情なんて理解できないし、ヒトの言葉の裏なんて読めないけど、」
QB「きっと、人類だって、いきなり『俺がガンダムだ』なんて言われても、理解できないだろうね」
ティエリア「だからといってこんなこと……万死に値する!!」
193 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:22:44.16 ID:J21Px1NQ0
刹那(体が動かない……)
刹那(外見だけがガンダムになっても、世界は変えられない……)
刹那(俺は……)
刹那(ガンダムにはなれなかった……)
ピシッ
194 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:23:56.67 ID:J21Px1NQ0
ティエリア「刹那のソウルジェムがグリーフシードになってしまった……」
QB「このまま孵化したら、彼は史上最悪の魔女になるよ。おそらく、10日かそこらでこの星を壊滅させてしまうだろうね」
ティエリア「……そんなことはさせない。ここはロックオンの回復を待って、態勢を立て直す」
QB「ロックオンだって魔女になるのは時間の問題だよ。彼は元から家族を奪った世界に絶望していた」
ティエリア「そんな……!」
QB「ま、後は人類の問題だ。僕らのエネルギー回収ノルマはおおむね達成できそうだしね」
ティエリア「……待てQB」
QB「なんだい?」
ティエリア「最後に僕を魔法少女にしろ」
195 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:24:54.21 ID:J21Px1NQ0
QB「君を?」
ティエリア「ああ」
ティエリア「人類の未来を決めるのは君ではない。人類だ」
ティエリア「だから、僕はみんなとイオリア計画をやり直したい」
196 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:25:31.87 ID:J21Px1NQ0
――
――――
――――――2307年 王家所有の無人島
QB「そこの君、僕と契約し……」
ロックオン「刹那! 危ねえ!!! 避けろ!!!!」
刹那「……?」
ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!
プチッ
197 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:26:29.25 ID:J21Px1NQ0
刹那「なぜヴァーチェがここに落下してきたんだ……」
ロックオン「ティエリアが無断でこっちに向かったって、トレミーから連絡があったんだよ」
ロックオン「それより、大丈夫か刹那! 潰されてはいねえよな?」
刹那「ああ。問題ない」
刹那(だが……)
刹那(なにかがヴァーチェの下敷きになったような……)
刹那(気のせいなのか?)
198 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:27:05.57 ID:J21Px1NQ0
シュン
ティエリア「無事だったか刹那」
ロックオン「無事だったかじゃねえよ! もう少しでヴァーチェに潰されてたとこ……って、ティエリア……その服は……」
ティエリア「あいつは潰せたようだな」ファサァ
刹那「ティエリア・アーデ……。なぜ女装をしている……?」
199 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:29:15.50 ID:J21Px1NQ0
ティエリア「刹那・F・セイエイ」
刹那「なんだ?」
ティエリア「君は自分のガンダムが尊いものだと思うか? 仲間や組織を大切にしているか?」
刹那「? ああ……」
ティエリア「本当か?」
刹那「それよりも、お前のその服は……」
ティエリア「もし、それが本当ならば、“俺がガンダムだ”などと安易に口にしないことだ」
刹那「いや、それは困る」
ティエリア「さもなければ、すべてを失うことになる」
ロックオン「お前のそのカッコの方がいろんなものを失ってんだろ」
ティエリア「あなただけには言われたくありません」
ロックオン「はぁっ? なんだよ!」
200 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:33:12.58 ID:J21Px1NQ0
ティエリア「僕の用はこれだけだ。念のため、しばらく監視させてもらうが」スタスタ
ロックオン「言うだけ言って、行っちまったぞ……」
刹那「それよりも……」
ロックオン「まさか、ティエリアに女装趣味があったなんてな……」
刹那「ああ……」
ロックオン「これから、あいつにどう接していけばいいんだよ……」
刹那「わからない。本当に、わからないんだ……」
おわり?
201 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (高知県) :2011/06/12(日) 00:34:00.55 ID:X4RySjpMo
ティエほむwwwwww
202 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/06/12(日) 00:34:57.53 ID:J21Px1NQ0
読んでくださってありがとうございました。
おおよその配役は、主人公の刹那がまどか、先輩で銃使いのロックオンがマミ(と上条)。
ティエリアがほむらで、ほむらと同じくやり直しを願ったので、
>>101に時間が巻き戻りました。
そして、アレルヤとハレルヤがさやかと杏子で、マリーのいない1期アレルヤでは難しかったさやか恋愛パートはフェルトに移行。
けど、唯一まともな魔法少女なのに、話の都合上、1回も変身しないという結果に……。
もちろん、最後にヴァーチェに潰されたQBはQBリペアとして復活し、刹那の前にまた現れることでしょう。
203 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (愛知県) [saga sage]:2011/06/12(日) 00:34:58.62 ID:gD2AS3/k0
もしくはほむリア
204 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (中国地方) :2011/06/12(日) 00:40:49.23 ID:QeiMKfC50
乙!
QBがELSに侵食されたらどうなるんだろう
205 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/12(日) 00:42:24.70 ID:bMuf6yQDO
QB「僕と融合してELSになってよ!」
206 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (不明なsoftbank) :2011/06/12(日) 00:44:05.71 ID:UGPraS7t0
面白かった!乙!!
2周目以降の世界はどうなるやら・・・・
207 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (東京都) :2011/06/12(日) 01:50:57.47 ID:zNU9/HPs0
魔法少女の攻撃翌力は現代兵器と大差ない(まどかは例外)
それでもワルプルにある程度対抗できる以上、
実際ガンダム世界に出てきても一瞬で終わりだろうなwwwwwwww
208 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/12(日) 09:04:31.68 ID:4VRFVT3So
なるほど・・・ニ期でガンダムガンダム言わなくなったのはこの為か
転載元
ガンダムエクシア「刹那を無視し続けたらどうなるか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1307363565/ KADOKAWA / 角川書店 (2014-08-26)
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