2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:33:15.81 ID:H/98JofY0
――西暦2307年 王家所有の無人島
刹那「……」
イアン「おっ、刹那じゃないか」
刹那「…………」スタスタ
イアン「あっ、おい! 無視か!」
イアン「なんだ、あいつは……」
ロックオン「エクシアのとこでも行くんだろ。刹那はエクシアにどっぷりだかんな」
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:33:44.63 ID:H/98JofY0
刹那「……」
エクシア「……」
刹那「…………」
エクシア「…………」
刹那「………………」
エクシア「………………」
刹那「……………………」
エクシア「……………………」
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:35:24.93 ID:H/98JofY0
刹那(………………ガンダム……)
エクシア「………………………………」
刹那(ガンダム!ガンダム!ガンダム!ガンダムぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ガンダムガンダムガンダムぅううぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!ガンダムたんのホワイトのボディをクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!セブンスソードモフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
劇場版のガンダムたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
アニメ新作決まって良かったねガンダムたん!あぁあああああ!かわいい!ガンダムたん!かわいい!あっああぁああ!
バンダイチャンネルライブで配信されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!ライブ配信なんて現実じゃない!!!!あ…映画もアニメもよく考えたら…
ガンダム ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!クルジスぁああああ!!
この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?俺のエクシアちゃんが俺を見てる?
ティエリアのヴァーチェちゃんが俺を見てるぞ!ナドレちゃんが俺を見てるぞ!アレルヤのキュリオスちゃんが僕を見てるぞ!!
ロックオンのデュナメスちゃんが俺に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!俺にはガンダムちゃんがいる!!やったよ0ガンダム!!俺がガンダムだ!!!
あ、俺のエクシアちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!
あっあんああっああんあクアンタ様ぁあ!!ダ、ダブルオー!!エクシアRぁああああああ!!!エクシアR2ぁあああ!!
ううっうぅうう!!俺の想いよガンダムへ届け!!ソレスタルビーイングのガンダムへ届け!)
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:36:18.39 ID:H/98JofY0
刹那「……」
エクシア「……」
イアン「刹那のやつ、もう何時間もああして無言でエクシアを見上げとるが……」
ロックオン「放っとけって。人の恋路の邪魔をすると馬に蹴られるってね」
イアン「恋路ぃ!?」
刹那「……」
エクシア「……」
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:37:05.29 ID:H/98JofY0
――ある日のミッション
スメラギ『今回は、厳しいミッションになるわ。みんな、頑張ってね』
ロックオン『オーライ』
アレルヤ『了解』
ティエリア『了解』
刹那「……了解」
刹那(ガンダム……)
刹那(俺の、ガンダム……)
刹那(俺は、戦う……)
刹那(俺がガンダムだ)
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:38:02.23 ID:H/98JofY0
ロックオン『デュナメス、ロックオン・ストラトス、撃ちに出るぜ!』
ハロ『ネライウツ! ネライウツ!』
ダッ
アレルヤ『アイハブコントロール。キュリオス、アレルヤ・ハプティズム、介入行動に向かう!』
ダッ
ティエリア『ヴァーチェ、ティエリア・アーデ、行きます』
ドスンッ
刹那「エクシア、刹那・F・セイエイ、出る!」
シーン…
ロックオン『えっ』
アレルヤ『えっ』
ティエリア『えっ』
刹那「 」
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:38:32.06 ID:H/98JofY0
ロックオン『どうした刹那?』
刹那「エクシア、刹那・F・セイエイ、出る!」
シーン…
刹那「……エクシア、刹那・F・セイエイ、出る!」
シーン……
刹那「……刹那・F・セイエイ、出る!」
シーン……
刹那「出る!」
シーン………
刹那「出る! ……出る!」
……
刹那「出る! 出る! ガンダム、出る!」
…
ロックオン『せ、刹那ぁ!?』
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:39:21.87 ID:H/98JofY0
刹那「どうしたエクシア……?」
刹那「ガンダム……出る! エクシア、出る! 出る!」
刹那「……出ない? なぜだ!? 出る! 出る! 出る!」
ロックオン『おっ、落ち着け刹那!』
アレルヤ『スメラギさん、エクシアが発進しません!』
ティエリア『これではミッションの遂行ができない。プランの変更を』
スメラギ『……わかったわ。プランはBに変更。デュナメス、キュリオス、ヴァーチェの3機でミッションを行なってもらいます』
スメラギ『エクシアはドックへ戻って修理を。致命的なエラーが発生しているのかもしれないわ』
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:40:02.77 ID:H/98JofY0
――
刹那「ガンダム……」
スメラギ「ミッションも成功したようだし、そう落ち込むこまないで、刹那」
スメラギ「幸いにも、CBには優秀な技術者が揃っているし、エクシアもすぐに直るわよ」
イアン「エクシアはわしらメカニックがすぐに直してやる」
クリス「システムはあたしたちが調べるから大丈夫だよ。ね、フェルト!」
フェルト「……うん」
刹那「エクシアを頼む」
イアン「おう、任せろ」
フェルト(刹那が私達に頼み事するなんて珍しいな……)
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:40:49.58 ID:H/98JofY0
――しかし……
イアン「エクシアの機体にはなんの問題もなかったぞ」
フェルト「システムにも問題ありません」
クリス「ハッキングもされてないみたい」
スメラギ「機体もシステムも、エ ク シ ア に は どこにも問題はないのね。ヴェーダからの問題も報告されていないようだし、太陽炉も通常稼働……」チラッ
刹那「……」
ロックオン「エ ク シ ア に は 、 ね……」チラッ
刹那「……」
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:41:30.96 ID:H/98JofY0
ロックオン(てことは……原因は刹那か……)
ロックオン(ミス・スメラギの様子を見るに、あんまいい状況じゃねーな)
ロックオン(ちょっと機体が動かないだけでもああだったんだぞ)
ロックオン(場合によっちゃ、あのガンダムバカの刹那がなにをしでかすかわかったもんじゃない)
ロックオン(とりあえず、ここはなんとか誤魔化して、エクシアが直るまで時間稼ぎ……で、いいんだよな?)チラッ
スメラギ(……)コクリ
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:42:16.19 ID:H/98JofY0
ロックオン「……ま、まあ、武力介入が始まってからずっと働き詰めだったし、エクシアも疲れてたんじゃないのか」
スメラギ「……そ、そうね。この機会に、今日はエクシアを休ませてあげるってのはどうかしら」
ロックオン「さっすがミス・スメラギ、いいこと言うねえ」
スメラギ「……ね、ねえ、刹那、どう? エクシアをお休みさせてあげましょう」ドキドキ
ロックオン「働きっぱなしってのも可哀想だろ?」ドキドキ
刹那「……わかった」
ロックオン・スメラギ((……ホッ))
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:43:14.11 ID:H/98JofY0
スメラギ「じゃあ、今日のところはこのくらいにしておきましょう。明日、刹那が落ち着いてから、もう一度、ゆっくり話を……」
アレルヤ「あの……機体もシステムも太陽炉も、エクシアのどこにも問題がないんですよね?」
アレルヤ「それじゃあ、原因はマイスt」
ロックオン「うわあああああああああああああああああああああああああ!!!!」
ハロ「アアアアアーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
アレルヤ「えっ? どうしたの、ロックオン?」
ロックオン「あ、あー、ミス・スメラギ、俺もそろそろ休暇が欲しいぜ……なんて」
スメラギ「そ、そうねえ……それはこれからの働き次第かしらねえ……」
アレルヤ「?」
ロックオン(あっぶねー。せっかく、誤魔化せたのに、危うく水の泡になるとこだったぜ……)
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:43:54.38 ID:H/98JofY0
ティエリア「ロックオン・ストラトス!!」
ロックオン「!!」
ロックオン(やばい……こいつがいたんだった……)
ロックオン(ティエリアのことだ。MSが疲れを感じるわけないだろうとか正論でつっこんでくんぞ……)
ロックオン(……なんとか誤魔化さねえと)
ロックオン「あ、あのな、ティエリア……」
ティエリア「ロックオン・ストラトス、あなたがエクシアに乗ってください」
ロックオン「えっ」
刹那「 」
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:45:29.17 ID:H/98JofY0
刹那「 」
ロックオン「な、なんで俺がエクシアに乗らなきゃなんねーんだよ! デュナメスがあんだろ!」
刹那「 」
ハロ「ハロモイル! ハロモイル!」
刹那「 」
ロックオン「だいたい、俺はスナイパーで、近距離戦はあんま得意じゃねえし、機体特性ってもんが……」
ティエリア「機体を変えろとは言っていない」
ロックオン「えっ」
刹那「!!」
ティエリア「今からエクシアのテストを行なうので、テストパイロットをつとめてほしいと伝えに来ただけです」
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:46:19.55 ID:H/98JofY0
――エクシアのコックピット
ロックオン「全く、テストパイロットならはじめからそう言えっての。驚かせやがって……」
ロックオン「……それにしても、ここがエクシアのコックピットか」
シーン…
ロックオン「ハロがいないと寂しいねえ……」
ロックオン「俺はやっぱ、デュナメスだな」
イアン『テストをはじめるぞ。準備はいいか?』
ロックオン「オーライ」
ロックオン「デュナメス……じゃなかった。エクシア、ロックオン・ストラトス、出るぜ!」
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:47:03.02 ID:H/98JofY0
――
アレルヤ「今度は僕の番か……」
アレルヤ「刹那のサイズに合わせてるから仕方ないけど、エクシアのコックピットは僕には狭すぎる……。苦しい……」ギュウギュウ
アレルヤ「やっぱり、キュリオスがのびのびできていいよね、ハレルヤ」
ハレルヤ(ケッ! それより、あのメガネ、俺たちをこき使いやがって! テストを2回もする必要あんのかよ)
アレルヤ「確かに……」
イアン『なんだがブツブツ言っとるようだが、そろそろテストをはじめるぞ』
アレルヤ「あっ、すいません!」
アレルヤ「キュリオス……」
ハレルヤ(じゃねえだろォ!)
アレルヤ「エクシア、アレルヤ・ハプティズム、出る!」
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:48:06.82 ID:H/98JofY0
――
イアン「テストは成功か……」
スメラギ「エクシアは2回とも問題なく動いたみたいね」
刹那「これでまたエクシアに……」
ティエリア「いいえ、4回です」
アレルヤ「ティエリア?」
ティエリア「ロックオンの前に、僕と、予備マイスターのラッセ・アイオンがテストを成功させている」
ティエリア「3人のマイスターと予備マイスターでは問題なく操縦できた」
ティエリア「しかし、マイスターの中で唯一エクシアを起動さえできない者がいる……」
ティエリア「刹那・F・セイエイ! 君はエクシアに拒否されている!」
ティエリア「君がガンダムマイスターに相応しくないと君のガンダム自身が認めたというわけだ!!」
刹那「ガンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアム!!!!!!!!」
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:48:53.07 ID:H/98JofY0
刹那「ガンダムだ俺がガンダムだ……俺が……」ブツブツ
ロックオン「言っちまったぞ……。ああ、言っちまった……」
アレルヤ「やっぱ、そういうことだよね……でも、これはやりすぎだよ……」
スメラギ「エクシアが動かないだけでもああだもの、こういう事態になるって予想できていたわ……」
刹那「ガンダム……ガンダム……」ブツブツ
ティエリア「いつまでも誤魔化していては、なんの解決にもならない」
ロックオン「だからってなあ、言い方ってもんを考えろ! なんでわざわざ一番ダメージを与える方法を選ぶんだよ!」
刹那「エクシア……俺のガンダム……」ブツブツ
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:49:35.22 ID:H/98JofY0
刹那「……まだだ……」
アレルヤ「刹那?」
刹那「俺はテストに参加していない。俺がエクシアに乗る」
ティエリア「無駄だ。もう結果は出ている」
刹那「エクシアは俺のガンダムだ。俺が乗る」
スメラギ「そうね、エクシアは刹那の機体だもの、乗せてあげましょう」
ティエリア「しかし!」
ロックオン「やってみなきゃ、わかんねえだろ。この世界にはヴェーダでも予測できないもんもある。お前ももうわかってんだろ?」
ティエリア「……クッ」
イアン「エクシアを刹那に合わせる。5回目のテストはじめるぞ」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:50:04.88 ID:H/98JofY0
――エクシアのコックピット
刹那「エクシア……」
刹那「ガンダム……紛争根絶を体現する存在……」
刹那「俺が、ガンダムだ」
イアン『まーたおかしなことを言っとるのか……』
イアン『刹那、そろそろテストをはじめるぞ。準備はいいか?』
刹那「了解」
刹那「エクシア、刹那・F・セイエイ、出る!」
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:50:50.02 ID:H/98JofY0
シーン…
刹那「……」
刹那「……エクシア、刹那・F・セイエイ、出る!!」
刹那「エクシア、目標を駆逐する!」
シーン……
刹那「……」
刹那「……ガン、ダム……」
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:51:40.01 ID:H/98JofY0
刹那「ガンダムだ……俺が……。俺は……僕は……ガンダムは……」ブツブツ
スメラギ「こんなのって……」
イアン「……お、おい、どうするんだ?」
ティエリア「かえってダメージを食らったようですが」ジロリ
ロックオン「悪かったよ……」
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:52:43.60 ID:H/98JofY0
アレルヤ「スメラギさん、ドクターに刹那の精密検査をしてもらうってのはどうですか?」
ティエリア「必要ない。出撃前の健康チェックでは問題はなかったはずだ」
アレルヤ「でも、刹那は成長期だし、成長痛とか、革新とか、病気が勝手に治ったりとか、メタル化とか色々あるのかもしれない」
ロックオン「そうだな。本人も知らないうちに体が変化してることも考えられる」
スメラギ「そうね。一度、ドクターに見てもらいましょ。いいわね、刹那?」
刹那「わかった」
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:53:56.58 ID:H/98JofY0
――
モレノ「発育不良気味ではあるが、なんの問題もない。いたって健康だ。良かったな、刹那」
刹那「………………」
ロックオン「ま、まあ、健康が一番だよな……」
スメラギ「健康なのは悪いことじゃないわよ、ねえ……」
刹那「…………………………」
アレルヤ「ごめん、刹那。本当にごめんね。僕が余計なことを言ったせいで……」
ハレルヤ(お前が余計なこと言わなきゃ、こいつにもまだ体調不良という名の逃げ道があったのになあ! アレルヤアアアアアアアアアア!!!!!)
刹那「………………………………」
ティエリア「これではっきりしたな。エクシアは君だけを拒否している」
刹那「ガンダム……」
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:54:52.38 ID:H/98JofY0
刹那「俺の、せいなのか……?」
刹那「答えてくれエクシア……」
刹那「ガンダアアアアアアアアアアアアム!!!!!」
アレルヤ「どうしよう。このままじゃ刹那が可哀想だよ……」
ハレルヤ(ずっとああして叫ばれてちゃこっちが迷惑だ。ガンダムガンダムうっせーんだよ!)
ティエリア「このままエクシアが出せなければ、計画にも支障が生じる」
ロックオン「なんとかしてやらねえとな」
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:56:04.32 ID:H/98JofY0
ロックオン「……と、言うわけで。第1回マイスター会議を始める」
ロックオン「議題は、」
ティエリア「刹那・F・セイエイがガンダムマイスターに相応しくない理由を述べろ」
ロックオン「違うっての!」
ロックオン「刹那がエクシアに再び認められるにはどうすべきか」
ティエリア「意味は同じだ」
ロックオン「どこがだよ! お前の議題だと、相応しくないってのは決定事項じゃねーか」
刹那「ガンダム……」
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:57:01.25 ID:H/98JofY0
ロックオン「誰か、意見のあるやつは……」
ティエリア「……」スッ
ロックオン「……言っとくが、刹那の存在自体が気にくわないってのはなしだかんな」
ティエリア「……チッ!」
ロックオン「おお、こわいこわい……っと、じゃあ、他に意見があるやつは?」
アレルヤ「はい」スッ
ロックオン「んじゃ、アレルヤぁ」
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 21:58:02.49 ID:H/98JofY0
アレルヤ「さっき、ドクターも言っていたけど、発育不良が原因じゃないかな」
アレルヤ「ガンダムの操縦には体への負担がかかるから、僕たちより小さな刹那ならなおさらだと思うんだ」
ロックオン「エクシアは刹那の体への負担を考慮して動かなかったってことか……」
ティエリア「考えられないな。介入前の、今より体が小さな頃から刹那はガンダムを操縦していた。今さら拒否する理由がない」
アレルヤ「そ、そうだよね……」
ロックオン「でも、体をつくっておくにはこしたことはないとおもうぜ。なあ、刹那」ポン
刹那「……」コクリ
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (北海道) :2011/06/06(月) 22:07:00.59 ID:vnUhY95AO
フラッグに無視されるグラハムが思い浮かんだ
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (関西・北陸) :2011/06/06(月) 22:11:19.34 ID:AqezqisAO
エクシアさんやり過ぎじゃねwwww
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (神奈川県) :2011/06/07(火) 00:24:35.56 ID:Dy7vIfnRo
せっちゃんカワイソス
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (長屋) :2011/06/07(火) 13:19:02.39 ID:lWNZNlJro
クソワロタ
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [再開します]:2011/06/07(火) 21:44:14.80 ID:Mm6dlKtt0
ロックオン「じゃあ、他に意見は……」
ティエリア「……」スッ
ロックオン「他に……」
ティエリア「……」スッ スッ
ロックオン「……存在抹消以外で意見は……」
ティエリア「……」スッ スッ スッ
ロックオン「…………わかったわかった。ティエリアな」
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/07(火) 21:45:04.77 ID:Mm6dlKtt0
ティエリア「刹那・F・セイエイ、君は危険な存在だ」フフン
ロックオン「はいはい、存在ごと拒否ってのはなしって言ったろー。じゃあ、次の意見……」
ティエリア「……クッ! で、では、刹那・F・セイエイは勝手な行動ばかりを取る!」
ロックオン「ああ、それは俺も思ってた」
アレルヤ「というか、ロックオンが一番尻ぬぐいをさせられているよね」
ロックオン「お前らが、俺に押しつけてんだろ。子供のお守りよろしくって、いなくなったのは誰だよ」
アレルヤ「ははっ、誰だっけ……」
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/07(火) 21:46:19.28 ID:Mm6dlKtt0
ティエリア「君が勝手な行動を取ると、計画が歪む。計画の破綻を危惧し、ヴェーダは君はエクシアから降ろしたのだろう」
刹那「違う」
ティエリア「なに?」
刹那「計画外の行動をしたのは俺だけじゃない」
アレルヤ「確かに。僕も人命救助したり、敵に鹵獲されかけたりしたよ」
ロックオン「俺もデュナメスの高々度射撃能力を世界に晒したし、ティエリア、お前だってナドレを晒したよなぁ?」
ティエリア「……ッ!!」
アレルヤ「そうなると、ますます刹那だけガンダムに乗れない理由がわからなくなるよね」
ロックオン「アレルヤ!」
刹那「……ガンダム…………」ショボン
アレルヤ「あっ、ごめん……」
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/07(火) 21:47:46.72 ID:Mm6dlKtt0
ロックオン「刹那はなにか思い当たることはないのか?」
刹那「ある」
ロックオン「おっ、なんだなんだ?」
刹那「……俺は、成長期だ」
アレルヤ「う、うん……?」
刹那「そして、思春期だ」
ティエリア「ま、まさか……!!」
ロックオン「おっ、お父さん、そんなふしだらなマネ、許しませんからね!!」ガタン
アレルヤ「まだ刹那はなにも言ってないよ! ロックオン!!」
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/07(火) 21:49:39.31 ID:Mm6dlKtt0
刹那「邪な思いを知ったエクシアが俺を拒絶したのかもしれない……」
ロックオン「そうかそうか……。あのきかん坊だった刹那がついにな……」
ハレルヤ(下半身がきかん棒になっちまいましたってなあ!!! ギャハハハハハハ!!!!!)
アレルヤ(ハレルヤ……。下品すぎる……)
ティエリア「その邪な思いとはどんなものだ?」
アレルヤ「ちょっ、ティエリア!! そんなこと聞かないでよ!!」
刹那「俺は抱いていた。抱き続けていた……。邪な思いを……」
刹那「ガンダム!ガンダム!ガンダム!ガンダムぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ガンダムガンダムガンダムぅううぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!ガンダムたんのホワイトのボディをクンカクンカしたいお!クンカクンカ!」
ロックオン「 」
アレルヤ「 」
ティエリア「これが人間か……」
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/07(火) 21:52:28.98 ID:Mm6dlKtt0
刹那「(中略)ティエリアのヴァーチェちゃんが俺を見てるぞ!ナドレちゃんが俺を見てるぞ!アレルヤのキュリオスちゃんが俺を見てるぞ!!
ロックオンのデュナメスちゃんが俺に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!俺にはガンダムちゃんがいる!!やったよ0ガンダム!!俺がガンダムだ!!!
あ、俺のエクシアちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!
あっあんああっああんあクアンタ様ぁあ!!ダ、ダブルオー!!エクシアRぁああああああ!!!エクシアR2ぁあああ!!
ううっうぅうう!!俺の想いよガンダムへ届け!!ソレスタルビーイングのガンダムへ届け!」
刹那「……というわけだ」
ロックオン「つまり、いつもそんなことを考えながらエクシアを見てたんだな……」
アレルヤ「……そりゃあ、拒否もされるさ」
ロックオン(悪いな、おやっさん……。やっぱ、あの時に止めるべきだったんだな……)グスッ
刹那「なぜ泣くロックオン」
ロックオン「お前のせいだよ!!」
ハロ「ミンナナカヨク!」
ティエリア「まさか、デュナメスが喋るとは……。こんな情報はヴェーダにも載っていなかった」
ロックオン「誤解だ!」
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/07(火) 21:54:41.07 ID:Mm6dlKtt0
刹那「俺は変わる」
刹那「邪な思いは捨てて、エクシアに再び認められるために……」
ロックオン「ああ、ぜひそうしてくれ……」
アレルヤ「なんだか今日は疲れたよ、ハレルヤ……」ブツブツ
ティエリア(この刹那の豹変は一体……? ヒトは変わる――変革していく可能性を秘めているのか、ヴェーダ……)
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 21:47:08.88 ID:4FS0oTE10
――翌朝
ロックオン「あーあ、昨日はミッション明けにあんなことがあったせいで、寝ても疲れが取れなかったぜ」
ハロ「ダイジョウブ? ダイジョウブ?」
ロックオン「メシでも食ったら、もう一眠りするかねえ……」
???「ロックオン先輩おはようございます!」
ロックオン「おっ?」
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 21:48:20.43 ID:4FS0oTE10
ロックオン「刹那……だよな?」
刹那「はい、刹那・F・セイエイです!」
ロックオン「それは、疑似人格だよな?」
刹那「違います。邪念を捨てて、エクシアに認められる男になろうと思ったんです」
ロックオン「まるで別人だな。つまり、今までのお前は邪念の塊だったってことか……」
刹那「すいません。トレミーの掃除の途中なので、失礼します」
ロックオン「お、おう……」
ロックオン「……」
ハロ「セツナ、ヘン! セツナ、ヘン!」
ロックオン「そのうち飽きるだろ。落ち込んだままよりはずっといい」
ロックオン「けどな、トレミーの掃除って、全長何メートルあると思ってんだよ……」
ハロ「ゼンコウ74m! ゼンチョウ251m! ゼンプク84m!」
ロックオン「刹那……」
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 21:51:18.70 ID:4FS0oTE10
ティエリア「ロックオン・ストラトス! 刹那・F・セイエイが……!!」
ロックオン「あー、なんか変だったよな」
ティエリア「トレミー中の掃除をするなどと言って、僕の部屋に無断で入ってきたんだ!」
ロックオン「まあ、満足するまでやらせとけって」
ティエリア「満足どころではない! 見てくれこの眼鏡を!」
ロックオン「ん? いつもよりピカピカしてんな」
ティエリア「長年愛用している僕よりも、刹那の方がピカピカに磨き上げるなんて……」
ティエリア「彼にこのような能力があったとはデータにはなかった。やはり、ヒトは変わるのか……」
ロックオン「お前の言っていることはよくわからないが、なにか勘違いしていることだけはわかるぜ」
58 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 21:52:29.69 ID:4FS0oTE10
――食堂
クリス(……刹那やティエリアと無言でごはんっていうのも気まずかったけど、)
リヒティ(これはこれで気まずいッス……)
刹那「クリスティナ先輩、リヒテンダール先輩、おはようございます!」ペラペラ
刹那「いい朝ですね!」ペラペラ
刹那「って、宇宙じゃ朝も夜も関係ないんですけど」ドヤ
刹那「今日の朝ご飯もおいしそうですよ! って、いつものレーションなんですけどね!」ドヤッ
リヒティ「リヒテンダール 先 輩 ……ッスかあ」テレテレ
クリス「リヒティ! なに喜んでるのよっ!!」
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 21:53:24.11 ID:4FS0oTE10
――展望室
刹那「あっ、フェルトさんじゃないですか!」
フェルト「……さん!?」ビクッ
刹那「どうかしたんですか? なにか探してるみたいですけど」
フェルト「……ハロがいないの」
刹那「さっき、ロックオン先輩と一緒にいるのを見かけましたけど……。僕も探してみますね」
フェルト「あっ、うん……ありがとう」
フェルト「行っちゃった……」
フェルト「刹那って、優しいんだ……///」
――
クリス「ひいいいいいっ! フェルトが取り込まれてるよぉ!!」
60 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 21:54:50.89 ID:4FS0oTE10
――トレーニングルーム
ラッセ「なあ、刹那、本当にやるのか?」
アレルヤ「訓練とはいえ、僕とラッセの2人を相手に戦うなんて無茶だよ」
刹那「お願いします! 強くなってエクシアに認められるような男になりたいんです!」
ラッセ「そうか。お前の男気は受け取った」
アレルヤ「本当にやるんだね。ハレルヤが出てきたら、どうなっても知らないよ」
61 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 21:56:31.69 ID:4FS0oTE10
――
ロックオン「……で、ボコボコにされたのか」
刹那「 」ボロッ
ハレルヤ「ギャハハハハハハハハ! 今頃、走馬燈の中でガンダムのおっぱいでも吸ってんじゃねーの!!!」
ラッセ「なにそれこわい」
ロックオン「だが、いい機会かもしれないな……」
ロックオン「おい、刹那おきろ。この機会に射撃の訓練だ」
刹那「いえ、そっちの方はロックオン先輩に任せてるんで……」
ロックオン「そう言っていつもしねーだろ。お前、俺がいない時とかどうする気だ」
ロックオン「強くならねーと、エクシアに認めてもらえないんだろ?」
刹那「!! わかりました先輩!」
62 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 21:57:22.91 ID:4FS0oTE10
――経済特区日本
ルイス「見て沙慈! あれ!」
沙慈「刹那だ。ゴミ拾いなんかして、珍しいね」
ルイス「それより、なんか変……」
刹那「沙慈さん、ルイスさんこんにちはー! いい天気ですねー! 2人揃って、お出かけですか?」ニコヤカー
ルイス「ルイス さ ん !!?」
沙慈「そうなんだよ。刹那は公園の掃除中?」
刹那「まあ、そんなところですよ」ニコニコ
沙慈「刹那は偉いなあ。僕たちも手伝おうよ」
ルイス「……沙慈、どうして平然と会話してられるの?」
63 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 21:58:27.21 ID:4FS0oTE10
JNNニュース 特集「若者に広がるゴミ拾いの輪」
アナウンサー『今、日本の若者の間でゴミ拾いがブームとなっています。その火付け役となったカマル・マジリフくんにインタビューしたいと思います』
刹那『普段、公園でホットドッグを食べたり、リア充が爆撃される妄想をしていたんですが、その時間をガンダm……』
刹那『いえ、エコに役立てたいと思い、ゴミ拾いを始めたのがきっかけなんです』
刹那『それがまさか、ここまで広がるなんて思ってもみませんでしたよ』
刹那『これでエクシアも……いえ、エクシアっていうのは恋人の名前なんですけど……』
アナウンサー『今日はお友達の沙慈くんとルイスちゃんにも来ていただいています』
ルイス『やっほー! パパ、ママ、見てるー?』
沙慈『ちょっと、ルイス! 恥ずかしいよ! ていうか、カマルって誰なの刹那?』
64 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 22:00:22.10 ID:4FS0oTE10
――
ロックオン「やりすぎだろ! テレビ放送されてんじゃねーか!」
ティエリア「ガンダムマイスターが全世界に素顔を探すなど、万死に値する!」
刹那「ちゃんと偽名を使った」
アレルヤ「友達の子がコードネームを放送にのせちゃってたでしょ」
スメラギ「まったくもう……」
65 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 22:01:56.73 ID:4FS0oTE10
刹那「だが、これでエクシアも少しは俺を認めてくれたと思う」
ロックオン「マイスターとしては問題だが、一応は、人として社会に認められたってことだしな」
ティエリア(ヒトとして、か……)
ティエリア「ならば、エクシアに乗れ。刹那・F・セイエイ。」
スメラギ「ティエリア!?」
刹那「わかった。俺が、ガンダムだ」
ティエリア「……フッ」
ロックオン「これで一件落着か」
アレルヤ「よかったね。刹那の口調も元に戻ったし」
ハレルヤ(どうせならハレルヤ様って呼ばせりゃよかったぜ)
スメラギ(なんなのこの展開……)
66 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 22:02:25.17 ID:4FS0oTE10
――エクシアのコックピット
ティエリア『ヒトとして変革した今なら、エクシアも君を認めるだろう」
アレルヤ『頑張ってね、刹那』
ロックオン『お前ならできるさ』
イアン『準備はいいな?』
刹那「了解」
刹那「エクシア、刹那・F・セイエイ、出る!」
67 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/08(水) 22:03:37.50 ID:4FS0oTE10
シーン…
刹那「エクシアが動かない……」
ロックオン『だな……』
アレルヤ『うん……』
ティエリア『……』
スメラギ『むしろ、どうしてあれで動くと思ったのか、聞きたいくらいよ……』
刹那「……」
刹那「………………俺は、ガンダムにはなれない……」
74 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:16:01.56 ID:0iXSrIem0
――2314年 ダブルオークアンタのコックピット
刹那「……ということがあったな」
ティエリア(ホログラム)「珍しいな。君がこんな風に昔話をするなんて」
ティエリア(ホログラム)「なにもELSとの対話へと向かう道でこんな話をしなくてもいいだろうに」
刹那「こんな時だからかもしれない」
ティエリア(ホログラム)「そうかな」
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:16:45.93 ID:0iXSrIem0
ティエリア(ホログラム)「ヴェーダの元へ還ってから知ったことだが、あの事件は、当時ヴェーダを掌握していたリボンズ・アルマークの仕業らしい」
刹那「リボンズ・アルマーク……」
ティエリア(ホログラム)「彼にも困ったものだ」
刹那「ああ」
ティエリア(ホログラム)「……おっと、おしゃべりに夢中になりすぎだ刹那。操縦の手を緩めるな」
刹那「緩めていない」
ティエリア(ホログラム)「だが、」
刹那「緩めていない」
76 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:17:36.66 ID:0iXSrIem0
ティエリア(ホログラム)「……だが、クアンタの動きが止まっている」
刹那「俺はなにもしていない。いつも通り操縦している」
刹那「だが、クアンタがそれに応えない。……応えてくれない」
ティエリア(ホログラム)「なんだと!! まさか、また……なのか?」
刹那「ああ……」
刹那「ダブルオークアンタ、刹那・F・セイエイ、出る!」
シーン…
刹那「やはり……」
ティエリア(ホログラム)「またこのパターンか……。まさか、さっきの昔話はイノベイターとしての勘か?」
刹那「わからない……」
77 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:19:34.38 ID:0iXSrIem0
刹那「なぜ動かない……。クアンタ……」
ティエリア(ホログラム)「やはりというか、機体にはなんの問題も生じていない」
刹那「仲間が俺のためにつくってくれたガンダムだ。信頼している」
刹那(……いや待て、さっきティエリアが言っていた)
――ヴェーダの元へ還ってから知ったことだが、あの事件は、当時ヴェーダを掌握していたリボンズ・アルマークの仕業らしい
――ヴェーダの元へ還ってから知ったことだが
――ヴェーダの元へ還ってから
――当時ヴェーダを掌握していた
――ヴェーダを掌握していた
刹那(そうだ。今、ヴェーダを掌握しているのは……)
78 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:20:13.34 ID:0iXSrIem0
――ヴェーダの元へ還って
――ヴェーダを掌握
――ヴェーダの元へ還ってヴェーダを掌握……!!
刹那「まさか、ティエリアが犯人……!?」
ティエリア(ホログラム)「なぜそうなる!!」
79 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:20:45.65 ID:0iXSrIem0
ティエリア(ホログラム)「僕とリンクするんだ刹那。余計な疑念は洗い流せ」キィィン
刹那「ティエリアの意識が入り込んでくる……」キィィン
ティエリア(ホログラム)「君と完全に意識を共有した。これで僕がおかしな小細工をしていないとわかっただろう」
刹那「ああ、すまなかった」
ティエリア(ホログラム)「全くだよ」
80 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:22:08.19 ID:0iXSrIem0
刹那「俺はもう二度と仲間を疑わない……」
刹那「動いてくれクアンタ! ここには!」
ティエリア
刹那「ヴェーダと!」
オ レ
刹那「ガンダムと!」
オ レ
刹那「イノベイターがいる!!」
シーン…
刹那「動かない……」
ティエリア(ホログラム)「そうだな……」
81 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:22:55.33 ID:0iXSrIem0
『アニューとだってわかりあえたんだ! だから、お前らとだって!!』
『テメーのやってることは偽善だ!』
『それでも善だ!!』
刹那「みんな戦っている」
ティエリア(ホログラム)「そうだな……」
刹那「俺たちは、ただ指を咥えて、この戦いが終わるのを見ていることしかできないのか……」
ティエリア(ホログラム)「その前に、ELSに取り込まれてしまうだろう」
刹那「……冷静だな」
ティエリア(ホログラム)「取り込まれるのも2回目ともなれば、慣れたものさ」
刹那「俺はそんな慣れはしたくない……」
82 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:23:26.20 ID:0iXSrIem0
????『少年ッ!!』
刹那「あの男!」
ティエリア(ホログラム)「どの男だ?」
グラハム『未来への水先案内人はこのグラハム・エーカーが引き受けた!!』
グラハム『これは死ではな――』
刹那・ティエリア(ホログラム)「「や、やめろおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」」
グラハム『――なんだ!? どうしたというのだ少年!!』
83 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:25:33.98 ID:0iXSrIem0
――
グラハム『――なるほど。君のガンダムは眠り姫ではないのに、眠り姫になってしまったというわけか』
ティエリア(ホログラム)(この男……なにを言っているのかさっぱりわからない)
刹那「だから、ここで死なれても気まずいだけでかえって困る」
グラハム『少年……! そこまで私のことを……!!』ウルッ
ティエリア(ホログラム)「刹那、あの男はなぜ泣いているんだ? 君はあの男の話している言葉の意味がわかるのか? 君は少年という年頃ではないのになぜあの男は……」
刹那「わからない……本当に、わからないんだ……」
84 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:26:23.58 ID:0iXSrIem0
グラハム『しかし、これからどうしたものか。肝心の船が動けないとなっては、水先案内人もお役御免だ』
刹那「ガンダムとの対話を試みる」
グラハム『なんと!!』
ティエリア(ホログラム)「正気か刹那!!」
刹那「ああ」
ティエリア(ホログラム)「同じ金属でも、ELSとガンダムは違う!」
ティエリア(ホログラム)「君はELSとのたった一度の接触で、彼らに違和感を……意思の存在を感じた」
ティエリア(ホログラム)「だが、君は、ずっと共にいたガンダムからなにも感じたことはない」
ティエリア(ホログラム)「つまり、ガンダムには意思はないということではないのか!?」
85 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:27:07.13 ID:0iXSrIem0
刹那「意思がないと決めつけて、対話を拒否するわけにはいかない」
ティエリア(ホログラム)「こんなときに屁理屈を!」
グラハム『私は少年に従おう』
ティエリア(ホログラム)「なんだと!」
グラハム『人間は、たった人目で恋に落ちることもあれば、何度も何度もぶつかりあってやっとのことで解り合えることもある……』
グラハム『そう、まるで私と少年のように……』
刹那「いや、その例えはおかしい」
ティエリア(ホログラム)(この2人……。全く分かり合えていない……)
86 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:27:52.13 ID:0iXSrIem0
ティエリア(ホログラム)(何度も何度もぶつかりあって、か……)
ティエリア(ホログラム)(正直、あの男の言っている言葉の意味はわからないが……。僕たちだって……)
刹那(俺たちは示さなければいけない)
ティエリア(ホログラム)(世界が、こんなにも簡単だと言うことを)
グラハム(少年への愛を)
刹那(俺たちは)
グラハム(私たちは)
刹那・グラハム((分かり合うことができる))
刹那(だから、応えてくれガンダム!!)
グラハム(少年!!!!!!!!)
刹那「トランザム!!!!!」
87 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:28:46.22 ID:0iXSrIem0
――
グラハム(全裸)「ここは……? 私は既に涅槃にいるというのか?」
ティエリア「せっかく、意識空間を作り出したと思ったら、なぜこの男までついてきたんだ……。しかも、なぜ全裸なんだ……」
刹那「クアンタはどこだ?」
ティエリア「意思があるなら、ここにいるはずだが……。ELSばかりだな」
ELS「ワーワー」 ELS「キャッキャ」 ELS「ニンゲンダー」
グラハム(全裸)「ガンダムの方向に巨大なガンダムを発見。あれは……!! はじめましてだなあガンダム!」ダダダッ
刹那「クアンタ!!」ダダダッ
ティエリア「待て! 意識空間で我先にと駆け出すな!」
88 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:29:56.82 ID:0iXSrIem0
刹那「この勝負!」ダダダッ
グラハム(全裸)「望むところだと言わせて貰おう!!」ダダダッ
刹那「ガンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアム!!」ダダダッ
グラハム(全裸)「ガンダムウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!」ダダダッ
ティエリア「さすがに刹那も速いが……。あの男……ヴェーダからの情報によると、元オーバーフラッグス隊の隊長か。かつて我々を苦しめただけのことはある」
グラハム(全裸)「会いたかった! 会いたかったぞガンダムウウウウウウウウ!!!!!!!」ダダダダッ
刹那「違う!! その機体が……お前のガンダムであるものかっ!!!」ダダダダッ
ティエリア「ガンダムを旗にしたビーチフラッグス勝負。クアンタの元に最初に辿り着くのは、果たしてどちらか……」
ティエリア「ここは、フラッグだけに、オーバーフラッグス隊の元隊長のあの男か!?」
ティエリア「それともやはり、ガンダムバカの純粋種 刹那・F・セイエイか!?」
89 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:31:30.96 ID:0iXSrIem0
刹那「ガンダム!ガンダム!ガンダム!ガンダムぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ガンダムガンダムガンダムぅううぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!」ダダダダッ
ティエリア「ここで刹那のクンカクンカが炸裂。これにはさすがのあの男も……」
グラハム(全裸)「いい匂いだなぁガンダムッ!!!」ダダダダッ
ティエリア「なんと! あの男もクンカクンカマイスターだっただと!? まさしく、“軍人のあなたがそれを言うんですか?”」
グラハム(全裸)「…くんくん んはぁっ!ガンダムたんのホワイトのボディをクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!GNソードビットモフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
意識空間のガンダムたんかわいいよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!」ダダダダッ
刹那「アニメ新作決まって良かったねガンダムたん!あぁあああああ!かわいい!ガンダムたん!かわいい!あっああぁああ!」ダダダダッ
ティエリア「しかし、ここは長年のパートナー! 刹那も負けてはいない!」
グラハム(全裸)「バンダイチャンネルライブで配信されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!ライブ配信なんて現実じゃない!!!!あ…映画もアニメもよく考えたら…」ピタッ
ティエリア「おっと、あの男の様子がおかしい!! いや、元からだが……」
90 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:32:26.73 ID:0iXSrIem0
グラハム(全裸)「ガンダム ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!」
刹那「俺の想いよガンダムへ届け!!ソレスタルビーイングのガンダムへ届け!」ダダダダッ
ティエリア「あの男の隙をついて、刹那がゴール!」
グラハム(全裸)「そうか……。彼は私以上にフラッグを愛していたのか……」
ティエリア「ガンダムの話だったような気がするが……」
ティエリア「まあいい」
ティエリア「勝者には、景品のクアンタと会話する権利が与えられる。おめでとう刹那」
グラハム(全裸)「フラれたな」
91 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:33:09.62 ID:0iXSrIem0
刹那「クアンタ! 俺だ!」
クアンタ「……」
刹那「なぜ動かない? こたえてくれ!」
クアンタ「……」
刹那「クアンタ、頼む!」
クアンタ「……」
刹那「クアンタ!! ガンダム!!!」
クアンタ「……」
刹那「ガンダアアアアアアアアアアアアアム!!!!!!!」
グラハム(全裸)「少年……」
92 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:33:54.33 ID:0iXSrIem0
ティエリア「ダブルオークアンタ……。僕だ。ラファエルガンダムのマイスターのティエリア・アーデだ」
クアンタ「……」
ティエリア「意思があるなら、刹那に応えてやってほしい。どうして動かないのか教えてくれ」
クアンタ「……」
ティエリア「頼むクアンタ……」
クアンタ「……俺が、ガンダムだ」
刹那「!?」
93 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:34:49.78 ID:0iXSrIem0
ティエリア「今、クアンタが喋ったような気がしたが……」
クアンタ「俺が、ガンダムだ」
ティエリア「やはり!」
グラハム(全裸)「人語を操るとは、汎用性が高すぎるぞガンダムゥ!」
クアンタ「俺がガンダムだ」
刹那「クアンタ! 今、喋ったのはお前なのか?」
クアンタ「…………………」シーン
刹那「ガンダム!」
クアンタ「……………………………」シーン
刹那「 」
94 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:36:00.75 ID:0iXSrIem0
刹那「……」
ティエリア「が、ガンダム……!」
クアンタ「俺がガンダムだ!」
ティエリア「いや、それはもう聞いたからいい。見ればわかる」
グラハム(全裸)「君はなぜ少年を拒絶する?」
クアンタ「それは……」
刹那「応えてくれガンダム!!」
クアンタ「……………………………」シーン
ティエリア「こ、応えてくれガンダム!」
グラハム(全裸)「ガンダム!」
クアンタ「わかった」
刹那「…………」
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:38:03.57 ID:0iXSrIem0
クアンタ「刹那を……」
グラハム(全裸)「少年がどうしたというのだガンダム!!」
刹那「…………」
クアンタ「刹那を……」
ティエリア「教えてくれ、クアンタ! なぜ、君は刹那の言うことを聞かない!」
刹那「…………」
クアンタ「……刹那を…………」
クアンタ「刹那を無視し続けたらどうなるか」
ティエリア「……それだけの理由で?」
グラハム(全裸)「しょ、少年が翻弄される姿を見てみたかったというだけだと!?」
刹那「…………ガンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアムッ!!!!!!!!!!」
× ガンダムエクシア「刹那を無視し続けたらどうなるか」
○ ダブルオークアンタ「刹那を無視し続けたらどうなるか」
お わ り
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 18:39:46.47 ID:5DeiJsCBo
クソワロタwwwwwwwwww乙
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 20:08:01.50 ID:K9XZi/9IO
わろたww乙!
高河 ゆん
角川書店(角川グループパブリッシング)
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