1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 17:27:39.64 ID:RrqRssYr0
美琴「ここにも。あ、そっちにもある。何かあったの……?」
禁書「……こ、この傷は」
上条「ただ転んじゃっただけだよな、インデックス」
禁書「う、うん。そうなんだよ。だから全然短髪が気にすることじゃないんだよ……えへへ」
美琴「ただ転んだだけって……」
上条「さ、俺たちはもうそろそろ帰るかインデックス。それじゃーなビリビリ」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 17:34:22.74 ID:RrqRssYr0
寮
美琴「……」
黒子「お姉さま、なんだか浮かない表情ですわね」
美琴「そ、そう?」
黒子「何か心配事でもあるんですの? でしたらこの黒子に」
美琴「ねぇ、黒子。ちょっと私気になることがあるから出かけてくるわね」
タタタタタタタ
黒子「ちょ、ちょっとお姉さま。こんな時間に出かけては。お姉さま~!」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 17:42:14.36 ID:RrqRssYr0
上条の学生寮
美琴「確かあいつの部屋はここだったわよね……」
美琴「……」
美琴「勢いでここまで来ちゃったけど、あいつと会って何を話せばいいのよ……」
美琴「私の思い過ごしだったらすごい恥ずかしいし」
美琴「やっぱり、帰ろっかな」
『…バシンッ!!』
美琴「……え。何今の音?」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 17:49:19.48 ID:RrqRssYr0
美琴「この部屋から聞こえたわよね……」
『ドスッ!! ドスッ!!』
美琴「まただ……。何が起こってるの」
『ドンガラガッシャ!!』
美琴「……」
美琴「ええい。気が進まないけど!」
何が起こっている気になってしょうがない
美琴は、たまらず扉の郵便受けの隙間から上条の部屋の中を覗いた。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 17:56:01.96 ID:RrqRssYr0
上条「くそおぉ! なんでまた補習なんだよ!!」
バキッ!!
禁書「あぐぅっ」
上条「こちとらお前みたいな厄介者の尻拭いをしながら
わずかな時間を繕って課題終わらせてんのによぉ。
この仕打ちは何だって聞いてるんですよ、インデックスさあぁん!!」
ドスッ!! バコッ!! ドコッ!!
禁書「げふっ、あぅっ! ……や、やめ、て。とと、とーま」
美琴「ちょ……何なのこれ」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 17:59:55.60 ID:m+E9yg9t0
SMプレイか
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 18:05:51.27 ID:RrqRssYr0
上条「俺だってなぁ、学園都市に来た以上いつまでも無能力者だなんてごめんなんだ」
禁書「げほっげほっ……! な、なにいってるのとーま。とーまには誰も持ってないスゴい右手が」
上条「気休めはやめろぉっ!!」
ドスッ!!
禁書「ぶはぁっ」
上条は右手の拳を思いっきりインデックスの腹部にめり込ませた。
上条「こんな右手があろうとな、無能力者にはかわんねえんだ。貴様に俺の気持ちなんかわかるもんかよ」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 18:20:00.49 ID:RrqRssYr0
上条「そうだ。貴様が来てから面倒事が増えて俺の才能が開花しないんだ。
俺がいつまでたっても無能力者なのはインデックス、お前のせいだぁ!」
ベシッ!! バシンッ!! ベシッ!! バシンッ!! パーン!!
禁書「はぅ、あぅ! と、とーま、あぁ゛! い、いた、いたいよ、はぶぅ!」
上条はインデックスに馬乗りになり、彼女の顔に何度も平手打ちを食らわせる。
上条「はぁはぁはぁ……」
禁書「わ、わかった……よ……とーま。と、とーまがそ、そ、そんなに
私のことぅぅ……嫌いなら。私は……すぐに出て行くんだよ」
上条「ああん? ふざけんじゃねええぇ! あれだけただ飯ご馳走になって
おきながら何もせずにトンズラする気なのかよおめぇは!」
怒りが頂点に達した上条はそのまま両手でインデックスの首を絞め始める。
ギリギリ!!
禁書「あぁぅ゛ぅぅぁ゛!」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 18:31:10.22 ID:RrqRssYr0
バタッ
禁書「はぁあぅ……げふっげほっげほぉっ!」
上条「いいか。ちゃんとした落とし前をつけるまでは
ぜってえ貴様を逃がさねぇからな。覚悟しておけよ」
禁書「げほっげほっ!」
美琴「……」
美琴「まさかとは思ったけど……。本当だったなんて」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 18:42:22.83 ID:RrqRssYr0
美琴「普段の態度から全然気づかなかったけど、こんなに酷かったわけ……?」
美琴「私これからどうすればいいの。やっぱ止めに入るべき?」
美琴「でも、あいつらの問題に私が口を挟むのもどうかと思うし」
美琴「そもそも助けるなんて、あいつにそんな義理もないし」
美琴「……」
美琴「ああ、もういい! 何も見なかったってことで、と、とりあえず今日のところは帰りましょう! うん……!」
タタタタタタタ
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 18:43:32.68 ID:rTnM3Apd0
みこともカスだな
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 18:43:37.78 ID:GaIyY9K80
ゴミ琴www
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 18:51:22.50 ID:T5Mw+u7O0
ステイルとかねーちん早く来いよ
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 18:51:57.18 ID:RrqRssYr0
次の日の朝
美琴「結局、昨日はあのまま帰っちゃったけど。本当に良かったのかしら……」
美琴「今日もあんなことするのかな、アイツ」
美琴「べ、別に私のしったことじゃ」
上条「よぉ、ビリビリ。何、一人ブツブツ言ってんだ」
美琴「ひっ!」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 18:57:54.39 ID:RrqRssYr0
上条「声かけたくらいで何そんなに驚いてんだ?」
美琴「い、いきなりだったからビックリしただけよ! わ、悪い?」
上条「別にわるかぁねーけど。あんまりモタモタしてるとお前も遅刻するぞ」
美琴「……」
上条「それじゃ、俺は先に行くから。じゃあな、ビリビリ」
美琴「ね、ねぇ」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 19:04:12.45 ID:RrqRssYr0
上条「なんだ?」
美琴「い、いい? 怒らないで答えてよ」
上条「だからなんなんだよ」
美琴「アンタはさ。自分がその、無能力者だってことに対してやっぱり引け目
とかコンプレックスとか感じちゃったりすることはあるわけ?」
上条「……」
美琴「か、勘違いしないでよ。別に私は本当にバカにしてるわけじゃなくて、その……!」
上条「そりゃあるに決まってるだろ」
美琴「え」
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 19:15:10.93 ID:RrqRssYr0
上条「結局俺は学園都市でその程度の人間なんだなって。ときどきな」
美琴「ふ、ふーん」
上条「まぁ、どこかのレベル5の優秀な超能力者さんにとってはこんなこと全然、関係ないことなんだろうけどな」
美琴「なっ!」
上条「聞きたいことってこれだけか? なら、俺はもう行っていいだろ」
美琴「私はそうは思わないわよ!」
上条「は?」
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 19:17:54.26 ID:S6ZBFj1K0
上条のイメージが著しく悪くなるな
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 19:27:05.10 ID:RrqRssYr0
美琴「確かに私はこの学園都市じゃレベル5であんたのような無能力者の気持ちは
わからないかもしれないけどさ」
美琴「それでも無能力者だからって自分の存在否定するのはおかしいじゃない?」
美琴「現に私の友達でレベル0の女の子がいるんだけど、すっごくいい子で前向きで」
美琴「あんたみたいにそんなウジウジしたことなんて一言も言わないし!」
上条「……」
美琴「だ、だからあんたも自分のこと卑下してばかりじゃなくてさ、もっと自分にできることを」
美琴(な、何私ったらマジ語りしちゃってんの……///)
上条「ビリビリ、お前……。励ましてくれてるのか」
美琴「え……///」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 19:35:32.24 ID:RrqRssYr0
上条「ありがとな。ところどころ、とげとげしいところがあったけどそれもお前なりの心遣いだったんだよな」
美琴「べ、別にそんなわけじゃ……/// ただいつものアンタらしくなかっただけで」
上条「おかげで少しだけうやむやだった気分が吹き飛んだぜ」
美琴「そ、そう」
上条「あの野郎は一度もそんな気の利く言葉かけてくれなかったのによぉぉ!!」
美琴「え……?」
美琴は一瞬、上条の顔が歪んだところを見逃さなかった。
上条「それじゃあ、俺は先に行くからな。またな、ビリビリ」
美琴「え、ええ」
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 19:45:54.23 ID:RrqRssYr0
学校
今朝の出来事で美琴は悟っていた。
帰ってからインデックスはまた上条に殴られるだろうと。
美琴「……」
黒子「お姉さま、またですの?」
美琴「え。またって何が?」
黒子「昨夜と同じく浮かないお顔をしておりますわ」
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 19:47:21.26 ID:RrqRssYr0
美琴「そうかしら?」
黒子「そろそろこの私にお話していただいてもよいのでは」
美琴「ねぇ、黒子。ちょっと急用ができたから私、早退するわね」
黒子「ちょ、ちょっと。お姉さま? 冗談ですわよね。いくらレベル5といえども」
美琴「先生によろしくね」
タタタタタ
黒子「お姉さまー!」
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 20:02:34.31 ID:RrqRssYr0
上条の学生寮
美琴「やっぱり気になって来ちゃうのよね」
美琴「今の時間ならあいつはいないはずだけど」
美琴「あの子どうしてるのかしら、やっぱりまだこの部屋の中に」
ガチャ
美琴「うわっ! 開いた!」
上条の部屋の扉が開き、中から顔が腫れ上がり全身アザだらけの
インデックスが姿を現した。昨日美琴が会ったときとは比べ物にならないほどの状態であった。
禁書「……あっ……た、短髪。なんで……ここに?」
美琴「あんた……。昨晩でこんなに」
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 20:16:35.73 ID:RrqRssYr0
禁書「昨晩って……。そっか、短髪はあのときの盗み見してたんだね……」
美琴「ちょっと気になってね……。悪いとは思ったけど」
禁書「ま、まったく短髪は趣味が悪いんだ……よ」フラッ
ドサッ
美琴「ちょ、ちょっと。大丈夫!? しっかりしなさいよ」
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 20:18:55.61 ID:RrqRssYr0
禁書「私なら大丈夫だから……。丁度、今ここから出て行くところだったんだよ……こほっこほっ」
美琴「やっぱりそうしたのね。私もそうした方がいいと思うわ」
禁書「とーまにこれ以上……迷惑かけるわけにいかないからね……ぁぅ」
美琴「……」
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 20:20:57.48 ID:RrqRssYr0
禁書「そ、それじゃあ、私は行くから……バイバイ短髪」フラフラ
何度も体勢を崩しつつも何とか自分で立ち上がり、千鳥足でゆっくりと
美琴からのもとから離れていくインデックス。
美琴「ま、待ちなさいよ!」
禁書「なにかな……?」
美琴「アンタ、そんな状態でどこに行けるっていうのよ。そもそも行く当てなんてあるの!?」
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 20:30:54.86 ID:RrqRssYr0
禁書「わからない……でも、ここにはもういられないから……」
美琴「だったら私の寮に来なさいよ」
禁書「短髪……本気で行ってるのかな……?」
美琴「いつまでもとは行かないけど、とりあえず数日くらいなら
ルームメイトの黒子に事情話して、なんとかこっそりかくまってあげるわよ」
禁書「うれしいけど、これ以上とーまの知り合いに迷惑をかけるわけにはいかないんだよ……。
このままだと私がまたとーまに怒られちゃう……」
美琴「いいから、ごちゃごちゃ言ってないで私の肩につかまりなさい。連れてってあげるから」
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 20:38:08.19 ID:vDr5L6FZ0
ステイルさんこっち!
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 20:40:46.82 ID:KfltjVWD0
病み上さん登場だな
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 20:44:18.00 ID:RrqRssYr0
禁書「本当にいいんだよ、短髪……。もし、とーまに知られたら短髪にも迷惑がかかるかもしれないんだよ……」
美琴「アンタもあいつと同じで強情ねぇ。けが人は黙って私の言うこと聞いてればいいのよ」
禁書「……面倒かけるんだよ」
美琴「そもそも、私はレベル5よ。無能力者がつっかかてきたところでどうって
ことないっわよ。自分の身くらい自分で守れる」
禁書「あ……あぁ……!」
美琴「ちょっと、どうしたのよ? どこ見てるの……あ!」
上条「お前ら、そこで何やってんだ」
美琴「あ、あんたこそ、どうしてここに……」
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 20:57:23.83 ID:RrqRssYr0
上条「インデックス、お前が部屋から出てないかと思って早引きしてくればこれだ」
禁書「あ、あわわ、とーま。ち、ち、違うんだよこれは」
上条「インデックスさん、どれだけ俺を怒らせれば気が済むんですかぁぁぁー!?」
バキッ!!
禁書「あぐぅ!」
美琴「ちょ、ちょっと……」
あれだけ自分がレベル5だからと息巻いていた美琴ではあったが
いつも以上の上条の気迫を前にすると、言葉すら満足に発せなくなっていた。
上条「おい、御坂。まさかお前、こいつに手を貸そうとしたんじゃないだろうな」
美琴「え、あ。いや……」
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 21:09:52.78 ID:RrqRssYr0
美琴「そ、そんな訳ないじゃない。ただここを通りがかっただけっていうか……」
上条「通りがかったねぇ。まぁそういうことにしておいてやるよ」
禁書「はぁはぁ……ぅぅ」
上条「こら、逃げんじゃねぇ!」
ドコスコッ!!
禁書「あぁぅ、や、やめ、とーま……! いたい、離してっ!」
上条「コイツ、こんな所で暴れやがって! 大人しくしやがれ!
おい、御坂。お前の電撃をコイツに浴びせて黙らせてくれ!」
美琴「え、本気っ!?」
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 21:20:48.84 ID:RrqRssYr0
美琴「そんなこと言われても……」
上条「早くしてくれ、御坂!」
禁書「や、やめ、やめて、短髪……! お、おねがい」
美琴「う……」
上条「御坂ぁー!」
禁書「短髪……!」
美琴「……」
ビリビリビリビリ バチィ!!
禁書「あああ゛あ゛あ゛ぁぁ゛ぁぁぁぅぅぅーー!!」
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 21:21:09.79 ID:oxjulhXH0
ねーちんとおっさんに殺されるぞwwwwwwwwwwww
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 21:22:41.10 ID:s4jLVNrD0
流石の俺も禁書が可哀想に見えてきた
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 21:30:56.75 ID:RrqRssYr0
ビリビリビリビリ
禁書「やめ、あああぁ゛ぁ゛、ぁぁ゛ぐあ!! ……ぁぅ」
禁書「……」
ドサッ
美琴「ごめん。悪く思わないでよ……」
上条「よし。御坂、よくやった。おかげで助かったぜ」
美琴「その子、これからどうするの……?」
上条「とりあえず、今度は黙って外に出ないように腕と足を縛り付けておくっきょねぇだろうな」
美琴「そ、そっか」
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 21:43:25.67 ID:RrqRssYr0
上条「これは俺とインデックスとの問題だ」
上条「だから、このことは誰にも言わないでくれ。あまり他の奴に干渉されたくない」
美琴「……」
上条「いいか。このことは俺とお前だけの秘密だ。頼めるか?」
美琴「う、うん」
上条「悪いな、ビリビリ。今日は色々面倒かけた。それじゃまたな」
バタンッ
美琴「……」
美琴「私とだけの秘密か……///」
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 21:57:45.81 ID:RrqRssYr0
次の日
黒子「今日はお休みですので、ゆっくりお姉さまと一緒にいられますわ」
美琴「や、やめなさいよ、そんなに引っ付かない!」
黒子「最近、お姉さまったら突然どこかへ居なくなって黒子のもとから
離れていってしまうではないですか。ですから今日みたいな日に
お姉さま分をじっくり補給しなくてはまいりませんの」
美琴「なんなのよそれ」
美琴(あの二人、あれからどうしたかしら。あら、あそこで手招きしてるのって……)
上条「……」
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 22:04:32.45 ID:RrqRssYr0
美琴「ねぇ、黒子」
黒子「なんですの、お姉さま」
美琴「悪いんだけどさ、今日も急用が入ったみたいだから」
黒子「ダメです!」
美琴「わっ!」
黒子「今日だけは絶対にどこにも行かせませんわ!」
美琴「ちょっと、離しなさいよ! 急用だから仕方ないじゃない!」
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 22:09:03.98 ID:RrqRssYr0
黒子「でしたら、どんな用かを述べてください!」
美琴「そ、それは。色々とね!」
黒子「そんなの理由になっていないですわ!」
美琴「今日のツケは今度払うから、ね!」
タタタタタタ
黒子「あ、お姉さまー! くぅー、またしても!」
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 22:32:01.64 ID:RrqRssYr0
上条「悪いな。白井と遊んでる最中」
美琴「別に大した用じゃなかったから。それより何?」
上条「今日、俺補習があってよ。どうしても出なきゃいけないんだけどよ」
美琴「そ、それで?」
上条「一応、俺の部屋ではインデックスを縛っておいて身動き取れない
ようにしてはあるんだが、なんにせよインデックスだから留守中気がかりなんだよ。
そこでなんだが……」
美琴「まさかその間、私も一緒に留守番してろっていうの!?」
上条「や、やっぱり嫌だよな……」
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 22:38:56.39 ID:RrqRssYr0
美琴「あ、当たり前じゃない。何で私がそんなことしなくちゃいけないのよ」
上条「だよな。さぁ、困ったぞ。平日ならあきらめはつくんだが
今日みたいな日は何としても番を付けたいところなんだが。
御坂しか頼める奴がいないからなぁ」
美琴「……」
上条「あー、困った!」
美琴「そ、そこまで困ってるっていうなら。別に引き受けてあげてもいいけど……」
上条「本当ですか、御坂さん!?」
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 23:06:49.05 ID:RrqRssYr0
美琴「今回限りだけだからね!」
上条「いやぁ、本当に恩にきる。これ、俺んとこの部屋の鍵だから」
美琴「はいはい」
上条「あぁ、そうそう。あいつが逃げようとしたら昨日みたいにお前の電撃でやっちゃっていいからな」
美琴「え、ええ」
上条「そんじゃ、後のことよろしく頼んだぞ」
タタタタタタ
美琴「まったくいい気なものよね。人に丸投げしちゃってさ」
美琴「まぁ、引き受けちゃう私も私だけど……///」
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 23:17:30.47 ID:RrqRssYr0
上条の部屋
ガチャ
美琴「ここがアイツの部屋か……」
美琴「私らの女子寮と比べると汚いわねぇ」
美琴「あ、いけないいけない。私はあの子の監視に来たんだっけ。あっ」
禁書「……た、短髪。な、な、なんで、またここに……」
美琴「本当に両手両足縛られてる……」
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 23:30:51.04 ID:RrqRssYr0
禁書「た、助けに来てくれたってことじゃなさそうだね……」
禁書「多分、とーまに私を監視するようにでも頼まれたってところかな……」
美琴「へ、へぇ。あんたこうみえても結構鋭いのね」
禁書「昨日はよくもやってくれたね、短髪……」
美琴「う……」
禁書「一度は私を助ける素振りを……しておきながら。け、結局、とーまの前では言いなりなんだもんね……」
禁書「た、短髪の卑怯者……」
美琴「う、うるさいっ!!」
ビリビリビリ!!
禁書「ああぁ゛ぅ!! ああぁ゛ぁ゛!!」
美琴「あ、あれは不可抗力よ。ぐだぐだ抜かすんじゃないわよ!」
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 23:32:32.15 ID:fryLjMhw0
もう不可抗力じゃなくなりましたが
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 23:32:40.91 ID:KFsWOKHv0
美琴が1番酷いわw
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 23:36:50.62 ID:ow2zbP2+0
それでも削板さんなら…!
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 23:43:12.34 ID:RrqRssYr0
禁書「ほ、ほら……つつ、都合の悪くなったらこうやって電撃に頼る……」
禁書「や、や、やっぱり卑怯者なんだよ……」
美琴「あんたが人を逆立てすること言うからでしょ!?」
美琴「いい? もし次、妙なこと言ったり何かやろうとしたらもっと強いの浴びせるからね」
禁書「……」
美琴「大人しくしていれば私だって何もしないわよ。だから、いいわね?」
禁書「女狐……」
美琴「ねぇ! 今、何か言わなかった!?」
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/06(木) 23:59:03.54 ID:RrqRssYr0
禁書「……」プイッ
美琴「むかぁー!!」
ビリビリビリビリ
禁書「ああああぅあぁぅあぁ゛ぁ゛! ああぁぅ゛!」
美琴「せっかく、こっちは加減してやってるのに! 調子に乗ってんじゃないわよ!」
美琴「その気になればアンタなんかこの電撃で消すことだってできるんだからね!」
美琴「少しは自分の立場を弁えろってーの!」
禁書「はぅはぅ……あぅあぅ」
美琴「つ、次はないからね!」
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 00:18:41.08 ID:ULIcj4Mp0
悶着も一旦おさまり、インデックスも美琴も大人しくなった。
そして、一室で二人が沈黙を続けるまま2時間が過ぎた。
美琴「……」
禁書「……」
美琴「はぁ。案外退屈ねぇ。早く帰ってきなさいよね」
禁書「……」
美琴「はぁ。ん、何だろ? さっきから踏みつけてるこれ」
禁書「とーまの下着だよ」
美琴「え……えっ!?」
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 00:29:07.70 ID:ULIcj4Mp0
美琴「へ、へぇ。これがね……ふーん」
禁書「な、何まじまじと見ちゃってるのかな……しゅ、趣味が悪いんだよ」
美琴「ち、違うわよ……!!/// ただ床に下着なんか置きっぱなしにしてだらしないって思っただけよ!」
禁書「どーだか……それより、いつまでその下着、も、持ってるつもりなの……?」
美琴「う、うるさいわね。こんなもの今、片付けるわよ!」
美琴「えーっと、下着なんてこのへんに置いておけばいいかしらね……」チラッ ヒョイ
禁書「あっ……い、今、短髪がポケットの中に丸めて入れたんだよ!」
美琴「うっ。な、なにでまかせ言ってるのよ……!?」
414 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 00:41:07.98 ID:ULIcj4Mp0
禁書「それじゃあ……い、今ポケットにある物を全部出してみて……早く」
美琴「くっ!」
禁書「ねぇ……早く!」
美琴「い、言ったはずよね。自分の立場を弁えろって」ビリビリ
禁書「ほらきた……そうやって、また電撃なんだよ……」
禁書「しょ、所詮短髪なんて……電撃の力がなければ何もできない……弱者なんだよ……」
バシッ!!
禁書「へぶっ!」
美琴「そんなにお望みならば素手でやってやるわよ!」
429 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 00:55:04.55 ID:ULIcj4Mp0
美琴「これでもね、初め傷だらけのあんたを見たときは」
バシッ!!
禁書「へぐっ!」
美琴「本当に助けてあげようと思ったっていうのにさ」
ドスッ!!
禁書「あぐぁ゛!」
美琴「こんな態度ばかりされちゃ、あのとき電撃を浴びせておいて正解だったってつくづく思えてくるわ」
バキッ!!
禁書「ごふっ!」
美琴「あんたみたいな生意気な奴を一瞬でも助けようとした私がバカだったわよ!」
ドゴッ!!
禁書「ぶはぁっ! げほっげほっ!」
美琴「はぁはぁはぁ……」
441 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 01:15:06.45 ID:ULIcj4Mp0
ピンポーン
美琴「……っ! 誰かに聞きつけられたんじゃ」
上条『おーい、ビリビリ。俺だ。鍵がないから開けてくれ』
美琴「なんだ……びっくりさせないでよね」
ガチャ
上条「ちゃんと留守番してくれてたんだな」
美琴「当たり前でしょ。一応、約束したんだし。大変だったんだからね!」
上条「いや、本当に悪かったな。この礼はちゃんとするから。それより大変ってのは?」
美琴「とりあえず、言われたとおり逃がしはしなかったんだけど。ほら」
禁書「……」
上条「出かける前よりぐったりしてるな。何かあったのか?」
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 01:40:32.55 ID:ULIcj4Mp0
美琴「あんまり生意気なことばかり言うもんだからつい手をあげちゃったのよ……。まずかった?」
上条「まずくない、まずくない。こんな奴が減らず口叩いたなら、そりゃ殴らずにはいられませんって」
美琴「……。そ、そういえばこの子、アンタの悪口も言ってたわよ」
上条「なんだと!? 何て言ってやがったんだ」
美琴「えっと、女ったらしとかどうとかだったかな……」
461 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 01:42:07.70 ID:ULIcj4Mp0
禁書「ち、ちがう……わ、わ、私そんなこと一言も……短髪が勝手に!」
上条「ほぉ。来週の補習も決定したこともありますし、こりゃ後でインデックスさんには、
じっくり灸を据えてやらなきゃなりませんなぁ!!」
禁書「だ、だったら私も言うけど……短髪がとーまの下着をぬす」
ドスッ!!
禁書「あぐぅっ! けほっけほっ」
上条「はいはい。後で相手してやるからそれまで黙ってましょうねー!!」
美琴「ほっ……」
471 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 01:51:52.01 ID:ULIcj4Mp0
美琴「そ、それじゃ私は帰ろうかな。約束もちゃんと果たしたわけだし」
上条「もう帰るのか? せっかくだから軽くお茶くらい飲んでけよ」
美琴「いや、いいから。気にしないで。それじゃ、またね!」
ガチャ
上条「お、おい、御坂! ……行っちまいやがった。なんだあいつ、逃げるみたいに」
478 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 01:57:18.93 ID:ULIcj4Mp0
美琴「何とかあの場はバレなくてすんだけど……」
美琴「どうしよ、これ……」
美琴は自分のポケットに手を突っ込み、上条の部屋から
くすねた下着を触る。
美琴「……」
美琴「と、とりあえず持ってよ……///」
ギロッ
美琴「ひっ! い、今どこからか冷たい視線を感じた気がするけど……気のせいよね」
558 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 13:25:04.09 ID:ULIcj4Mp0
上条の部屋
上条「まぁ、とりあえず一旦着替えるか。汗もかいたことだし」
上条「……」
上条「あれ、おかしいな。わかりやすいようにと替えの下着を
この辺に置いておいた気がするんだけどな」
禁書「……」
上条「インデックスさん、まさかとは思いますがあなたが隠してたりしませんよねぇぇ!?」
禁書「ひっ……わ、わたしじゃないんだよ……そもそも縛られてたら……そんなことできないんだよ」
上条「それもそうか。それじゃなんで見つからないんだ」
563 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 13:35:45.99 ID:ULIcj4Mp0
禁書「だ、だからさっきも……言ったんだよ……」
上条「あん?」
禁書「とーまの下着は……さっき短髪が持っていったって……」
上条「なるほどなぁ。つまりお前はなに不自由ないレベル5の女子中学生が
無能力者で取り得のない俺なんかの下着をかっさらった言いたいわけだ」
禁書「そのとおりなんだ……よ」
上条「デタラメぶっこいてんじゃねえぇよぉぉ糞シスター!」
ドスッ!!
禁書「げぶああぁ゛ぁ゛あぁ゛ぁあl! ……げぼっげぼっ!」
インデックスの腹部に思い切り足蹴りを食らわせる上条。
570 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 13:50:45.02 ID:ULIcj4Mp0
禁書「げほっげほっ……と、と、とーまはげほっ」
上条「あれだけ殴られてるのによくしゃべる魔道書さんですこと」
禁書「き、きづいてないんだよ……短髪がとーまのこと……好きだってこと」
上条「はぁ? この後に及んで何をおっしゃてるんですかぁ?」
禁書「短髪の態度を見れば……わかるよ……わ、私も短髪に負けないくらい」
禁書「と、とーまが好きだけど……」
578 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 14:03:52.80 ID:ULIcj4Mp0
上条「……」
上条「なるほど、やっとわかりました!」
禁書「と、とーま……?」
上条「ようするにインデックスさん、あなたはこの俺を徹底的にからっかてるんですね!」
禁書「え……ち、ちがうよ、私は本当にとーまを……」
上条「さっきの言葉はあれですか、毎晩あれだけ殴られてるのに
それでもなお健気に愛すアタシ萌え~☆ってヤツですよねぇぇ!?」
ゴリゴリゴリゴリ…
禁書「ほ、本当なんだよ……うがぁ……信じて、とー……あぐぁいたぃ!」
業を煮やした上条はインデックスの胸倉を掴み
そのまま壁に強く押し当てる。
587 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 14:24:50.96 ID:ULIcj4Mp0
上条「ふざけてんじゃねぇぞ! 貴様の自己満足に御坂まで出しやがって」
ゴリゴリゴリ!!
禁書「うがぁぅぅ……い、いたい゛……やめて、とーま……ああぁ!」
上条「いいだろう。お前がなおそんな口を叩くっていうのなら、そのお前の顎をぶっこわ」
ブォォン!!
上条は渾身の力をこめて、インデックスの顔面に拳を振り下ろそうとする。
黒子「そこまでですわ!」
上条「なっ! お、お前は白井!?」
黒子「ジャッジメントですの!」
589 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 14:25:58.44 ID:5Qkcupqa0
ああ ああああ,,,,,,,,,,,,,,黒子まで..
596 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 14:37:37.22 ID:ULIcj4Mp0
上条「どうやって入った!?」
黒子「そんなこと大した問題ではないでしょう。殿方が今行っていることと比べたら」
禁書「……」
上条「くっ! この一場面を見たくらいで知った風なことを言うんじゃねぇよ」
黒子「大体の事情は存じておりますわ」
上条「なんだと?」
黒子「最近、お姉さまの挙動がなにかおかしいと感じていたものですから、
先ほどお姉さまと別れてから後をつけさせてもらいました」
601 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 14:49:33.00 ID:ULIcj4Mp0
黒子「正直、信じられませんでしたわ。お姉さまが入っていった
この部屋の中の様子を窺うと、あのお姉さまがこんなか弱そうな
少女に横暴を働いていたんですもの……」
上条「ち……」
黒子「あの時は私ともあろうものが足がすくんで入れませんでしたわ」
黒子「しかし、上条さん。殿方が戻られてから確信しましたわ」
黒子「あなたがお姉さまを懐柔して、あの少女に鞭を打たせてるんだと!」
上条「うるせぇ! 黙れ!」
607 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:00:44.88 ID:ULIcj4Mp0
上条は無防備な黒子に襲い掛かろうとする。
黒子「おそいですわ」
ヒュン ドスッ!!
上条「なに、消えた……? くぁっ!」
黒子が消えたことに上条が気づいたときには
別方向からハイキックで壁に打ち付けられ
そのまま彼女の鉄矢で壁に張り付けられていた。
上条「ち、ちくしょ! おい、白井何のつもりだ!」
黒子「無様ですわね~」
620 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:22:09.01 ID:ULIcj4Mp0
黒子「聞けば毎晩、その子に虐待を働いてたとかおっしゃってましたわよね。
警備員が到着する間ずーっとそうしてるのもいいのではなくて。
もっともこんな軽い磔の刑くらいではその少女の苦しみの1/5も味わってないんでしょうけど」
上条「風紀委員や警備員っていうのは、他人の家庭の小競り合い程度に
出動するほどにまで落ちぶれたのかよぉ!!」
黒子「この後に及んでまだそんなことをおっしゃるとは、いやですわねぇ。
こんな男にたぶらかされたお姉さまもよほど迂闊だったと思いたいですわ」
上条「くそぉ、離せ! 白井!」
黒子「はいはい。詳しいことは到着した警備員に話すのですね。きっとそこで
横たわっている少女がすべて真相を話してくれるでしょう。もう、あなたは終わりですわ」
禁書「……」
621 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:26:36.08 ID:ULIcj4Mp0
黒子「まったく非番の日に面倒を起こさないでほしいですわね。
さてと、では早速連絡を」
ビリビリビリ バチィ!!
黒子「あぅ!」
黒子が携帯電話を手に取りプッシュボタンを押した瞬間、
彼女の手に閃光が走り、彼女の携帯は粉々になり弾けとんだ。
黒子「いつつ、今の電撃はまさか……」
美琴「……」
黒子「お、お姉さま!?」
634 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:41:00.81 ID:ULIcj4Mp0
美琴「気になって引き返して正解だったわね」
上条「御坂か……!? よく来てくれた」
美琴「さっき、この部屋を出たとき感じた視線は黒子。アンタだったわけね」
黒子「お、お姉さま。どうしてこんなことを……」
美琴「それはこっちのセリフよ、黒子。早くアイツを解放してあげなさいよ!」
黒子「お、お姉さま、正気ですの!?」
638 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:41:49.17 ID:J33vbRYM0
駄目だこいつ・・・早くなんとかしないと・・・
640 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:43:32.36 ID:SlkTTApa0
ゴミサカwww
651 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:52:29.52 ID:ULIcj4Mp0
美琴「いい? これはあいつらの問題なのよ。あんたたち風紀委員が出る幕じゃないのよ」
黒子「な、何言っておりますの。あの男は危険ですわ。そんなことお姉さまが一番よく
ご存知なのでは!?」
美琴「黒子! いいから、私のいうとおりにしなさいっ!!」
黒子「ひっ!」
652 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:53:33.30 ID:ULIcj4Mp0
美琴「こっちはね、せっかくの秘密をあんたに知られてただでさえイライラしてるのよ。
私をこれ以上怒らせないで! 例えアンタが相手でも許せないことがあるわ」 ビリビリ
美琴の顔が言っていた。次浴びせるのは、いつも黒子に放つような
加減を弁えた電撃ではないということを。
黒子「お、おね……」
黒子「こんなの嘘ですわ……お姉さまがそんな……」
654 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:54:45.40 ID:Aghr5pcH0
うわあああああああああああああああああ
672 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 16:05:48.92 ID:ULIcj4Mp0
美琴「さぁ、早くしなさい!」
黒子「こ、こんなの……私の知ってるお姉さまじゃありません!」
黒子「目を、目を覚ましてくださいまし……!」
ヒュン
涙目を浮かべつつ、目の前から瞬時に消え去る黒子。
上条「気をつけろ、御坂! あいつ瞬間移動するぞ!」
美琴「何焦ってんの。どうせ黒子のことだから……こっちから出てくるに決まってんでしょ!」
ビリビリビリビリ!!
黒子「ああうああ゛ぁぁ゛ぁぁ゛……ぁぐ!」
美琴「やっぱりね。相変わらすワンパターンなのよ、フンッ」
692 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 16:23:35.40 ID:ULIcj4Mp0
美琴は上条の衣服に突き刺さった鉄矢をすべて
取り除いた。
美琴「まったく、何捕まってるのよ」
上条「わりぃな。なにせいきなり現れたりするもんだからよ」
美琴「ねぇ、それより黒子どうするの? 今伸びてるけど」
上条「そうだなぁ。能力的にも性格的にも地位的にも
厄介な存在なのは間違いないな。お前と違って。となるとだ」
708 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 16:33:53.82 ID:ULIcj4Mp0
上条は失神中の黒子に自分の右手をそっと添えた。
上条「こいつの能力を消した状態で、こいつもここに閉じ込めておくしかなくなるわけだ」
美琴「……」
上条「それでいいよな」
美琴「う、うん……。知られちゃったから仕方ないわよね」
709 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 16:35:23.86 ID:ULIcj4Mp0
上条「さぁ、そうと決まれば白井も縛らなくちゃな」
美琴「でも、ちょっと安心した」
上条「なんでだ?」
美琴「アンタのことだから……もしかして、黒子を殺すだなんて言い出すんじゃないかと思ったから」
上条「いくら俺だってそこまではしねぇよ。それにこいつお前の友達なんだろ?」
美琴「……ええ」
722 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 16:54:14.49 ID:ULIcj4Mp0
黒子「……」
上条「さて、とりあえず縛り終えたものの白井が
同居人に加わったせいで色々と考えなきゃいけない
ことが増えた。そこでだビリビリ、もしよければ今後のこと
を秘密を共有してる唯一のお前と話し合いたいんだが」
美琴「ええ、まぁいいわよ。私の後輩も関わっちゃったことで
もう私も他人面できないわけだし」
上条「よし決まりだ。じゃあ今日は一晩中ゆっくり話し合うとするか」
美琴「え。もしかして、私今日ここに泊まるの!?」
上条「まずいのか?」
美琴「……いや。べ、別にまずくないけど///」
726 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:04:53.25 ID:ULIcj4Mp0
夜
上条「あぁー、ダメだ。やっぱり何も思いつかねぇ」
美琴「……」
上条「インデックスだけならともかく、瞬間移動持ちの黒子まで
監禁するとなると四六時中俺が張り付いていなきゃいけないことになるぞ、くぅ」
美琴「……」
上条「なぁ、さっきから何もじもじしてんだ?」
美琴「バ、バカね……も、もも、もじもじなんかしてないわよ!///」
上条「だったらお前も何か知恵出せよ。もとはと言えばお前の後輩のせいで
こんなに頭を悩ますことになったんだからよぉ」
イラッ
美琴「な、なによ、それ。何か全部私らが悪いような言い方してない!?」
735 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:12:24.44 ID:ULIcj4Mp0
美琴「じゃあ、私からも言わせてもらうけどね。もとをたどれば
アンタがあんな子と同棲してるからこうなっちゃったんでしょ!?」
上条「仕方ないじゃないですかぁ。流れでそうなっちゃったんですから」
美琴「だったらすぐに追い出せばよかったじゃない。なのにいつまでも
あんなちっちゃい子と同棲生活満喫しちゃって。やだやだ!」
上条「言わせておけば言いたい放題言ってくれちゃってくれますねぇ。こっちの苦労も知らないでよぉ!」
ビリビリビリ
美琴「なに、やる気っ!?」
744 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:36:23.13 ID:ULIcj4Mp0
怒りに任せ美琴はたまらず上条に電撃を放った。
ビリビリビリビリ
上条「うわっ! こら、よせ!」
ボヒュン
とっさに右手をかざし、美琴の電撃を打ち消す上条。
しかし、それでも美琴は電撃を放ち続ける。
746 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:37:42.24 ID:ULIcj4Mp0
ビリビリビリ
美琴「こっちは色々と尽くしてやってんのにさぁ!」
ボヒュン
上条「おい、御坂。マジでやめろって!」
ビリビリビリ
美琴「当のアンタはあの子や黒子のことばかりじゃない!」
ボヒュン
上条「やめろ! やめろ! いい加減に!」
751 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:44:50.31 ID:ULIcj4Mp0
ビリビリビリ
美琴「一回でもいいから、私と同棲してやるくらいのこと言いなさいよ!!」
上条「へ?」
上条は美琴の思いがけない言葉に一瞬躊躇し、彼女の電撃を消しそびれた。
そしてその電撃はそのまま部屋に置いてあったガソリンタンクに直撃し引火、
一瞬にして部屋一面は火の海になった。
ボンッ!! メラメラメラ!!
上条「うわあぁ、火事だ!」
762 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:56:54.83 ID:ULIcj4Mp0
メラメラメラ!!
上条「おい、どうするんだ!」
美琴「どうするたって、あんたの右手で何とかしなさいよ!」
上条「バカ! こんなとき右手が通用するわけねぇだろうが!」
メラメラメラ!!
上条「まずい、もうこっちまで火が回ってきたぞ、御坂!」
美琴「はぁ……。こうなったらもう諦めるしかないわね。
きっと罰が当たったのよ。ここで黒コゲになるしかないんじゃない」
上条「冗談じゃねぇぞ! 俺はごめんだ! お前のせいなんだから責任取れって!」
美琴「私だって嫌よ! でもどうしようもないんだから仕方ないじゃない!」
766 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:04:48.77 ID:ULIcj4Mp0
美琴「こういうのは諦めが肝心なのよ……ええ」
上条「……いやだ。俺は無能力者のまま死ぬなんて絶対嫌だ! うおおぉ!」
美琴「だぁー、うるさいわね!」
黒子「ううん……何の騒ぎですの……こ、これは!?」
メラメラメラ!!
美琴「悪いわね、黒子。どういうわけかこんなことになっちゃったのよね……」
黒子「お姉さま、私の縄を解いて私の肩につかまってくださいまし」
美琴「え、黒子?」
黒子「早くっ!」
774 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:13:09.24 ID:ULIcj4Mp0
美琴「私はあんたにあんなことしたのよ! それでも」
黒子「いいから黙ってつかまっててください」
上条「おい、ちょっと。待てよ……俺は」
ヒュン
上条が全て言い終える前に美琴と黒子は
その場から姿を消した。
上条「な! あいつらだけ逃げやがった! 俺は、俺はどうなるんだよっ!」
785 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:26:10.35 ID:ULIcj4Mp0
上条「ちくしょお……」
禁書「……」
上条「な、なんだよその目は。どうせこんな目にあわせた
俺がよほどうらめしんだろ!」
禁書「……」
上条「何とか言ったらどうなんだよ!?」
禁書「そんな訳ないんだよ……言ったよね、私はとーまのことが大好きだって」
禁書「だ、だから……こんなときでもとーまが……そばにいるから全然怖くないんだよ……」
上条「インデックス、お前……!」
791 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:34:09.16 ID:ULIcj4Mp0
上条「そうだ。こんなところでウジウジして突っ立てるのは俺らしくない」
流し台を背にしていた上条は、すぐさまそこで
水を汲み自分とインデックスの全身にかけた。
禁書「と、とーま……?」
上条「このままあの火の海を通り抜けて外に出る。もしかしたら、出られないまま
途中でお互い燃え尽きるかもしれない」
禁書「……」
上条「それでもお前は俺についてきてくれるか?」
禁書「……当たり前なんだよ、とーま」
上条「そうか。よしっ、一気にいくぞ」
上条「うおおおおおおおおおおおぉぉぉ!!」
インデックスを抱えながら上条は火の海に向かい全速力で走り出した。
807 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:49:26.44 ID:ULIcj4Mp0
数日後
佐天「あの御坂さん、重くありません?」
美琴「だ、大丈夫よ。これくらい……あはは」
初春「そうには見えませんよ。やっぱり私たちの荷物は
自分で持つことにします」
黒子「ダメですわ、初春。これでいいんですのよ」
初春「で、でも」
黒子「ねぇ、お姉さま」
美琴「え、ええ……はぁ」
佐天「そういえばお二人とも、最近連絡取れてませんでしたけど何かあったんですか?」
初春「何か大きな事件でも追ってたんじゃ」
美琴「えっと、それはね……」
黒子「大丈夫ですわ。そっちの用はもう解決したみたいですから」
808 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:50:38.11 ID:ULIcj4Mp0
禁書「ねぇ、とーま。燃えちゃった部屋が完全に元通りになるまであといつまでかかるのぉ~?」
上条「さぁなぁ。とりあえず、しばらくこの野宿生活が続くってことだけはわかるんだが」
禁書「えぇー。早くあったかいベッドで眠りたいよぉ。とーまに散々ぶたれたこの顔とか
体とかだって直したいしー!」
上条「インデックスさん、そのことはもう言わないって約束でしょ。あのときの俺はとにかく
どうかしてたんですよ。カルシウム不足だったのかな……。いやはや、本当に申し訳ない」
禁書「本当に悪いって思ってる?」
上条「当たり前だろ」
禁書「じゃあ、お返しさせて!」
上条「お返し?」
禁書「とーまのバカァ!」
ガブリ
上条「うわぁー、不幸だぁ~!」
END
811 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:51:50.31 ID:OouGF44k0
乙
とりあえず最後は普通に上条に戻って良かったな
ゴ御坂ざまぁwww
813 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:52:05.96 ID:3HWmKDX/0
( ;∀;)イイハナシダナー
814 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:52:52.69 ID:A94lxQXI0
こんどこそ乙
微妙に救われて良かった
815 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:53:04.62 ID:wqrpqKlrP
なんだ、この元サヤはw
817 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:53:28.56 ID:NNSN4gMD0
まあ・・・乙
825 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:57:19.05 ID:ULIcj4Mp0
読んでくれてありがとう
これでまた寝れまつ^^
839 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 19:06:20.09 ID:xrzwSWx80
最近井口さん好きになったからヒヤヒヤしながら見てた
上条さんお咎め無しって黒子はなにしてんだ乙
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うっは、たまんねえ
あれだけの事しておいていまだ反省の兆しはねえし、ゲス条に戻るのは早いだろうな。