1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/12/06(土) 06:21:26.93 ID:Ewj23kpKo
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:22:26.16 ID:Ewj23kpKo
提督「そうか? 師走って言葉があるぞ」
球磨「その言葉で走っているのは師匠だけくま。寡聞にして弟子走なんて聞いたことがないくま」
提督「・・・たぶん、でしわすの「で」は、『で? だからなに?』 の「で」なんだろうな・・・」
球磨「あ、定時なんで帰りまーす」
提督「ちきしょう! 僕はお前らのために走り回ってんのに!!」
球磨「落ち着け冗談だくま。あとそんな言葉は無いくま」
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:23:16.72 ID:Ewj23kpKo
提督「そうだけどさぁ」
球磨「親の心子知らず。そういうもんだくま」
提督「そう、・・・いや待て待て。それは親の心境だ。この文脈でお前が言ってどうする」
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:24:17.08 ID:Ewj23kpKo
球磨「どっちにしろわからんくまー。てーとくは球磨の心がわかるくまー?」
提督「聞こうか」
球磨「おこたはやっぱり温かいくまー」
提督「・・・ああ、僕はお前のことをよく知っていたよ・・・」
球磨「そんな、面と向かって言われたら照れるくまー」
提督「お前は正しい。ここは恥じらうところだからな。・・・だが、そうじゃねえだろ!」
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:24:43.36 ID:Ewj23kpKo
球磨「まぁ少なくともてーとくが忙しい間は球磨は休暇だくまー」
提督「・・・なら、今からリランカでも行くか?」
球磨「またー? 今度はどの駆逐艦のお世話するくまか?」
提督「いやお前のレベリングだよ。ケッコンしようぜケッコン」
球磨「やだ。面倒くさい。ロリコンが色気出すんじゃねーくまー。片腹痛いくまー」
提督「待て待て、僕はロリコンなんかじゃ断じてないぞ?」
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:25:11.08 ID:Ewj23kpKo
球磨「戦艦が一、ハイパーが一、重巡が一、軽巡が一、駆逐艦が六」
提督「なんだそりゃ」
球磨「うちの精鋭トップ十だくま」
提督「ああ」
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:25:51.52 ID:Ewj23kpKo
球磨「イベントも海域攻略も放り投げて駆逐艦ばっか育てて何が楽しいくまか?」
提督「そりゃあお前、・・・なんでだろうな?」
球磨「くまー」
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:26:23.65 ID:Ewj23kpKo
提督「・・・まぁ、駆逐艦も育つと強いからな」
球磨「そりゃあなんだって育ったら強いくま」
提督「いやいや球磨よ。例えば演習でだな」
球磨「演習なんかあてにならないくま」
提督「そうは言うが、駆逐艦は夜戦になると鬼つえーんだぞ? 昼戦は避けまくるしな」
球磨「そうかなぁー?」
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:26:53.12 ID:Ewj23kpKo
提督「おうよ。わざわざ戦艦空母の大食いを使わなくても十分勝てる」
球磨「絶対じゃないくま」
提督「それはしょうがない。が、大和を混じえた超火力戦隊相手に駆逐隊でS勝利をかっさらった時のカタルシスはだな」
球磨「はいはい」
提督「まぁ、海域攻略で連戦が必要となると一撃で落とせない駆逐艦は不利なんだが・・・」
球磨「そらみろだくまー」
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:27:19.67 ID:Ewj23kpKo
提督「そこはそれだ。駆逐艦だけでウチの鎮守府が成り立っているわけじゃない。金剛も育っているし、高雄も鬼強だ」
球磨「・・・しかし、なぜに高雄?」
提督「ここへ着任して初めての建造で出たのが高雄だからだ。漣共々おったまげたもんだったぞ。火力が段違いだったからな」
球磨「そりゃあ漣しかいない艦隊でいきなり重巡はそうだろうくま」
提督「そしてお前だ。・・・お前なんでそんなに強いんだ?」
球磨「知るかくまー」
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:28:05.10 ID:Ewj23kpKo
提督「最初のうちはお前と高雄がいたから戦力は足りてたんだよ」
球磨「で、ぼちぼちと攻略して、イオナの力を借りて、今は5-3で頓挫と」
提督「まぁそうなるな」
球磨「リランカでの育成法ができる以前は確か単艦大破特攻だったくまか?」
提督「おう。赤疲労もなんのそのだ」
球磨「それで勝率が足りなくてイベントは総スルー、と。・・・なにをやってるんだくまー」
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:28:51.54 ID:Ewj23kpKo
提督「だがなぁ球磨よ。負け続けて育ったウチの駆逐隊はつえーぞ?」
球磨「ああ、そのせいで純粋な奴までスレたんだくま。今でもローテや疲労抜きがある分オリョクルなんかまだマシだって古参の駆逐艦どもが文句言いまくってるくまー」
提督「そうなのか?」
球磨「特に霞なんかすごいくまー。事あるごとに根性論を持ち出して、さながらバブル期の親父とゆとり世代の子供の会話だくまー」
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:29:22.00 ID:Ewj23kpKo
提督「でもさ、球磨。ボッコボコになりながら、フラフラになりながら、それでも戦うたびに強くなるんだぞ? むちゃくちゃ燃えるじゃねえか!」
球磨「お前のせいか」
提督「それに負けるたびに強くなるってことはそれだけ次勝てるように成長してるってことだ。たまに被害が少ない時に魚雷で敵を落として、夜戦でもう一隻落とした果ての戦術的勝利がもうめちゃくちゃ嬉しいんだよ。雪風なんか「提督のお陰です」なんて言ってくれるしさぁ。感動して泣いちまったよ」
球磨「なんで高校球児みたいになってんだくまー・・・。ああでも、やっとわかったくま、古参の駆逐艦達の自負がやたら強いのはそのせいかくまー」
提督「戦術的勝利ってのがいいよな。なんかこう勝ち取ったって感じで」
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:30:04.94 ID:Ewj23kpKo
球磨「・・・どうせ育てるなら戦艦にすれば良かったのに」
提督「はじめから強い奴がボッコボコに負け続けるとこなんか見たくないもん」
球磨「おい」
提督「まぁ真面目な話、その頃は赤城=ボーキ食いのイメージ全盛期だったからな。実際そうだったし、遠征のノウハウもないしでカツカツだったんだ。だから強力な艦は決戦用に運用してた」
球磨「ああそれで駆逐艦」
提督「そういうことだ。・・・どこで知られたのか大本営が旗艦大破での進軍を禁止するようになってからその戦法は使えなくなったがな」
球磨「いい気味だくま。・・・ま、そのせいでリランカで球磨がとばっちりを受けてるくまがねー」
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:30:30.94 ID:Ewj23kpKo
提督「で、だ。・・・だからというわけでもないがお前には世話になってるからな。ケッコンしようぜケッコン」
球磨「やなこったくまー。・・・だいたい、霞が黙っちゃいないくまー」
提督「そうかなぁ、あいつなら戦力が強化されるってんで喜びそうなもんだが」
球磨「そういうところが嫌いなんだくまー」
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:34:08.89 ID:Ewj23kpKo
霞「大変よ屑司令官!! ・・・って、このクソ忙しい時になにしとんじゃあああああああああ!!!」ドロップキック
提督「うおおおお!!」ヒラリ
霞「チッ、避けたか」
球磨「噂をすれば日陰者だくまー」
霞「誰が日陰者よ!」
球磨「言葉の綾だくまー」
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:39:43.71 ID:Ewj23kpKo
提督「まったく、艦娘はゴリラより力が強いんだからあだだだだだd」メキメキ
霞「・・・・」ギュー
提督「やめろやめろ! 僕が悪かった! 球磨爪はやめてくれ!」メコッ
球磨「・・・ベアクローって言いたいくまか?」
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:42:57.68 ID:Ewj23kpKo
提督「まったく、僕がなにしたって言うんだ」
球磨「何もしてないからっていうベタなアレじゃないかくま?」
霞「あんたもよクソ秘書艦! 珍しく自分から仕事するのかと思えば何やってんのよ!」
球磨「何もやってないくまー」
霞「それはもういい!!」
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:46:22.42 ID:Ewj23kpKo
提督「それで? どうしたんだよ霞、血相を変えて」
霞「海軍のお偉いさんが視察に来るのよ!」
提督「片すぞ球磨。僕は炬燵をやる」テキ
球磨「合点。執務机の設置は任せろだくまー」パキ
霞「・・・ムカつくことにこういう時だけは機敏よね」
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 06:53:46.77 ID:Ewj23kpKo
――――
提督「お待ちしておりました! 元帥殿!」ビシッ
元帥「んん、いいよそのまま続けなさい」
提督「はっ」
元帥「いやぁキミは勤勉だねえ。ウチなどは炬燵に丸まって動こうとしないんだ」
提督「いえ! 一帝国軍人として、当然のことであります!」
霞「・・・」
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 07:10:17.98 ID:Ewj23kpKo
球磨「元帥さん、茶の用意が出来たくまー」
提督「おいおい球磨。元帥殿に立ったまま湯のみを渡すつもりか?」
球磨「あ、いけねだくまー」
元帥「いやいや、ありがとう球磨くん。私もすぐに行かなければならないからね」
提督「申し訳ありません。何分急だったもので、机の用意が間に合わず」
霞「・・・炬燵があったじゃない」ボソッ
元帥「いやいや、執務室に案内してくれといったのは私だからねぇ。寒いだろう、それは君が飲みなさい」
球磨「助かるくまー。外回りが続いて寒くて死にそうだったくまー」
霞「おい」
元帥「ははは、無理をさせてはいけないよ? じゃあ、もう私は行こうかな」
提督「もうお立ちになられるのでありますか?」
元帥「うん。私は発破をかけに回っているだけだからね。では、失礼するよ」
提督「はっ。霞、外までお送りしなさい」
元帥「いいから、・・・君は少し彼女たちを労る必要があるぞ?」
提督「申し訳ありません!」
元帥「うんうん」スタスタ
提督「行ったか」
球磨「表情筋が攣ったくまー」
霞「死ね」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 07:16:20.42 ID:Ewj23kpKo
球磨「自分とこも緩みっぱなしの癖に発破をかけに回っているとは、随分と面の皮が厚い爺さんだくまー」
提督「まったくだ」
霞「ちょっと、なによあの三文芝居」
提督「なにって、このクソ寒い時にクソ真面目な奴を相手にするのは嫌だろ?」
提督「それに加えて立ったまま湯のみを渡そうとされたら、帰るだろ普通」
球磨「それを嫌味なく出来るのが球磨のすごいとこだくまー」
霞「全部わざとか・・・」
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/06(土) 07:19:18.20 ID:Ewj23kpKo
提督「まぁそうカッカするな霞。せっかく元帥御自ら暇を貰ったんだ。たまにはゆっくりしようぜ」
霞「まったく、・・・手伝ったげるからさっさと炬燵を用意しなさいよ」
球磨「くまー」
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/06(土) 07:22:49.50 ID:Ewj23kpKo
おしまい
負け続けて強くなるってなんかかっこいいよねって思った。それだけ
あとは気が向いたら短編を細々と飽きるまで
一度でいいから>>1000まで行ってみたいもんだ
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/12/06(土) 07:25:21.53 ID:Fg/cFJfNO
どうでもいいが師走で走るのは坊主だ
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/06(土) 07:28:45.63 ID:Ewj23kpKo
なおさら弟子は走らないじゃんってことで
軍人はみんな坊主頭だからヘーキヘーキ(震え声)
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/12/06(土) 17:58:22.02 ID:szqIuFHk0
この球磨ちゃん好きだな
霞ちゃんも可愛いけど
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/12/06(土) 18:02:10.62 ID:PbMIh26FO
「おまたがあったかいくまー」に見えた
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesaga]:2014/12/06(土) 18:52:42.41 ID:/r7ooHp2O
転載元
球磨「おこたがあったかいくまー」提督「うむ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417814476/
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バカじゃないの!?このクソ提督!