1 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:53:46 ID:A0TqsITxu
スタッフが大きく腕を回す
観客はそれを合図に拍手をする
そしてスポットライトを裂くようにして
登場するのはこの人
2 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)19:54:09 ID:wmCaEHSHe
俺と
3 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)19:54:22 ID:EsQ7xTsGo
お前と
4 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:54:23 ID:sKzQeHYT7
司「レディースアンジェントルメェーン」
司「今夜も生放送でお送りしまーす」
司会者は丁寧にお辞儀を繰り返す
スポットライトを相変わらず独占
カメラは中央に
5 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)19:54:55 ID:b7uDsfBgu
大五郎
6 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:54:56 ID:sKzQeHYT7
司「今日は少し元気ないようだね」
周囲の状況を見ながら言う
観客からはそんな事無いよと言う
司「まあ、どっちでもいいんだよ」
7 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:55:21 ID:sKzQeHYT7
司「来てくれるだけ僕のマネーになるからね」
笑いがおきる
一度掴んだら離さない
8 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:55:44 ID:sKzQeHYT7
司「この前体調おかしくて病院行ったんだ」
ここから暫しフリートーク
司会者はゆっくりと且つハッキリと言葉を出す
観客は各々好きな表情で聞いている
それをカメラは撮し
またカメラは中央へ
9 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:56:06 ID:sKzQeHYT7
司「でさ、検査結果なんだけど」
と言ってから違う話題に飛んでいく
いつものことである
それでも観客は付いて来る
まるでリールに繋がれてるかのように
ただ話に従っていく
10 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:56:37 ID:sKzQeHYT7
司「さて、そろそろ行きましょうか」
司「今夜も始まります」
そう言うとカメラは司会者を外し
ステージに下ろされた横断幕に
其処にはこう書かれている
【世界の○○者に密着】
11 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:57:06 ID:sKzQeHYT7
いつの間にか用意されている赤いソファー
そこに足を組み座っている
手には一枚の紙
司「さて、今日はどん方なんでしょうか」
12 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:57:30 ID:sKzQeHYT7
そして、また会話は脱線する
なかなか紹介しない
司「ってか、そこの貴女はもしかして」
突然観客を指差した
観客弄りも得意だ
カメラは指先の観客に
ライトも追いつく
13 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:58:01 ID:sKzQeHYT7
司「この前僕と一緒に週刊誌載ったけ?」
先日週刊誌で取り上げられた事をネタにする
14 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:58:18 ID:sKzQeHYT7
生放送故に一度発言したら皆の耳に
スタッフ含め観客も笑いが
司「あっ、違ったか」
司「でも、あとでLINEのID教えてね」
また笑いが
15 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:58:45 ID:sKzQeHYT7
司「さて今回は」
カメラが司会者に
ゆっくりと紙開く
司「珍しい」
司「顔出しOKで実名ですね」
観客からは驚きの声が
16 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:59:15 ID:sKzQeHYT7
司「【西中島 南方】さん、実業家の32歳」
実業家……金持ちだね、と司会者
観客からはブーイング
司「まあまあ、僕がお金あるのは当然でしょ?」
笑いが起きる
17 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:59:33 ID:sKzQeHYT7
飽きること無く笑いは起きる
カメラはその都度観客へ
そして中央へ
18 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)19:59:50 ID:sKzQeHYT7
司「通称【あてる男】です」
あてる
あたる
当たる
当たりは嬉し外れは悲し
誰かが当たれば誰かは自ずと外れる
19 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:00:19 ID:sKzQeHYT7
司「どういう事なんでしょうか」
司「そう言えば最近何か当たった覚えが」
司会者が何かを思い出そうとした
ライトは変わらずそこを照らし
カメラは観客から司会者へと
20 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)20:00:32 ID:7433SocEq
最初はロック…
21 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:00:37 ID:sKzQeHYT7
司「あっ、そうだ」
司「腹痛の原因がサバであたったんだ」
笑いが起きる
観客はお腹を抱えて笑う
22 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)20:00:39 ID:C4QPNP1Lz
うちの近くに西中島南方って駅があったような・・・
23 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:01:20 ID:sKzQeHYT7
司「では早速彼の一日を見ていきましょう」
スタジオはゆっくりと暗くなり
モニターが映し出す
黒い背景に白文字で
【あてる男】
25 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:02:05 ID:sKzQeHYT7
━━━はじめまして
男「今日はよろしくお願いします」
男「あれ、少し緊張してるように見えますが」
26 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:02:21 ID:sKzQeHYT7
━━━はい、少しだけ緊張しています
男「おかしな人達だな」
男「緊張するのは僕の方だろ?」
27 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:02:38 ID:sKzQeHYT7
━━━そうなんですが、なんと言いますか
━━━この様な場所はなかなか来ないので
男「ああ、そんなこと」
男「ここのフランス人オーナーが気さくでね」
男「腕も一流口も一流で頻繁にくるんだ」
28 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:02:59 ID:sKzQeHYT7
━━━なるほど、リラックス出来るんですね
男「そうだね、ここは仕事をオフに出来る場所」
男「特別なんだ」
29 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:03:23 ID:sKzQeHYT7
━━━主役のリクエストを出来る範囲で答えますが、なかなか、その
男「いきなりお金の話ですか」
30 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:03:41 ID:sKzQeHYT7
━━━あっ、そんなつもりは、気分を害されたらすいません
男「イヤ、そんな事無いですよ」
男「大丈夫ですよ、ここは僕が出すんで」
男「オーナー、美味しいワインを彼達に」
31 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:03:59 ID:sKzQeHYT7
━━━いえいえ、仕事なので
男「主役のリクエストは答えてくれるんだよね」
男「これが範囲外だったら全て外に当てはまるんだけど」
男「僕の中では、ね」
32 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:04:20 ID:sKzQeHYT7
━━━すいません、御言葉に甘えさせて頂きます
男「話がわかる人で良かった」
男「早速この番組に出て良かったと思わされたよ」
33 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:04:38 ID:sKzQeHYT7
━━━ありがとうございます
男「礼を言いたいのは僕さ」
男「司会者の彼が僕を見つけ出したんだろ?」
34 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:04:56 ID:sKzQeHYT7
━━━そこら辺は内緒と言うことで
男「まあ、いいよ」
男「あまり期待はしてかなかったしね」
男「僕はね、あてるんだ」
35 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:05:20 ID:sKzQeHYT7
━━━あてる?
男「まあ、見ててよ」
━━━徐にポケットからコインを取り出した
36 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:05:36 ID:sKzQeHYT7
男「投げて裏か表か出るよね」
男「僕は絶対に当てるよ」
━━━二分の一だとは言え絶対と言う強気の言葉を使う自信
37 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:05:56 ID:sKzQeHYT7
男「いくよ」
━━━指で弾いたコインは天井スレスレまであがる
━━━それは落ちるや彼の手の甲に綺麗に収まった
━━━そして言い当てた
38 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:06:22 ID:sKzQeHYT7
男「ほらね」
━━━それを一度のみならず何度もトスをして
━━━全部当ててしまった
男「これで理解してもらえたかな?」
39 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:06:41 ID:sKzQeHYT7
━━━はい、スゴいですね
男「まあ、二分の一だけどね」
男「それ以上は当たらないんだ」
40 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:07:02 ID:sKzQeHYT7
━━━強運とはまさにこの事ですね
男「強運……とは違うかな」
41 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:07:20 ID:sKzQeHYT7
━━━と、言いますと
男「運も実力のうちなんだって思ってる」
男「権力とかさ、なんたらとか」
男「全て兼ね備えている中の運があるんだって」
男「勿論運だけで成り上がるなんて夢物語だけど」
男「それが無いと夢すらも語れない」
42 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:07:38 ID:sKzQeHYT7
━━━なるほど、全てはご自身の力あってこそ
男「まあ、要約すればね」
男「それよりさ……」
43 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:07:56 ID:sKzQeHYT7
━━━はい
男「後ろの人大丈夫かな」
男「僕がコイントスしてるときに入ってきたんだけど」
男「急に顔色悪くして肩で息をしてる」
44 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:08:18 ID:sKzQeHYT7
━━━お連れ様の方も同じようにしてますね
男「オーナーに知らせておこう」
男「すいませーん」
45 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:08:42 ID:sKzQeHYT7
━━━数分後救急車が来た
━━━腹痛を訴えていた両名は
━━━運ばれいった
━━━このレストランに入り
━━━直後だった為特に問題視はされなかった
46 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:09:10 ID:sKzQeHYT7
━━━いや、驚きましたね
男「また、だ」
━━━また?
男「僕が何か喜ぶと誰かが目の前で不幸になってる」
男「そんな気がするんだ」
男「まあ、考えすぎなんだろうけど」
47 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:09:34 ID:sKzQeHYT7
━━━頻繁に救急車を呼ぶんですか?
男「まあ、そうだね」
男「大抵はああ言った腹痛なんだ」
男「だから、あまり気にもしてなかった」
48 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:09:50 ID:sKzQeHYT7
━━━人命救助に一役買ってるんですね
男「いや、そんなことないよ」
男「一度だけ助け出せなかったこともある」
49 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:10:08 ID:sKzQeHYT7
━━━差し支えなければお話下さい
男「いいよ、もう何年も前だ」
男「取り敢えずワインをおかわりしよう」
男「みんな僕に付き合ってくれ」
50 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:10:26 ID:sKzQeHYT7
━━━グラスにワインをそそぐ
男「さて、僕にはね」
男「この仕事する時最愛の人がいたんだ」
51 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:10:46 ID:sKzQeHYT7
━━━はい
男「当時、この会社を立ち上げて間もなくてね」
男「それこそ成功するか失敗するかの二者択一だった」
男「結果的には成功したんだけどね」
52 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:11:21 ID:zyHgz0mT5
━━━そうですね
男「でも、その彼女は僕の成功を隣で見守ってくれなかった」
男「事故したんだ」
男「彼女飲酒運転して赤信号を無視して交差点に入っていった」
男「トラックが横から出てきて」
男「それで、ね」
53 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:11:41 ID:zyHgz0mT5
━━━━なるほど
男「奇跡的にトラックの運転手は無傷だったんだ」
男「でも、おかしいんだ」
男「彼女普段はアルコールを呑まない」
男「ましてや、車の免許あれどペーパードライバーだった」
男「なんで突然そんなことしたんだろう」
54 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:12:03 ID:zyHgz0mT5
━━━なんと言えばいいか……
男「返答に困るよね」
男「十中八九彼女が悪いわけだし」
男「運転手が無傷だけだっただけでも残された方は救われただろうし」
55 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:12:29 ID:zyHgz0mT5
━━━不運の連鎖、ですね
男「不運、か」
男「運が実力だとしたら」
男「不運はどうなんだろう」
男「今もふと思い出して考えるんだ」
男「でも、どうやら僕には答えはわからない」
男「だって僕には実力があるから」
━━━彼はそう笑った
━━━それでもやはり寂しそうな笑みだった
【BGM】
56 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:12:55 ID:zyHgz0mT5
スタジオが明るくなる
カメラは観客から中央にいる司会者へ
司「なるほどね」
司「強運の持ち主は、それを実力と呼ぶ」
司「そうでない人間は、どうか」
57 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:13:15 ID:zyHgz0mT5
観客は考える
カメラも沈黙を克明に映し出す
司「強運の彼が、もし不運を招いてたとしたら」
司「そんなことあるんでしょうか」
58 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:13:38 ID:zyHgz0mT5
ざわめきが起きた
まさかの発言だったようだ
彼のせいで誰かが不運な目にあうなんて
司「それでは一旦CMです」
【BGM】
59 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)20:15:52 ID:zyHgz0mT5
続けてもいいですか
ありがとうございます
すいません
お願いします
60 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:16:49 ID:zyHgz0mT5
【BGM】
司「早速後半を見ていきましょう」
スタジオは暗くなり
フワリとモニターの明かりだけが
スタジオに映し出された
61 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:17:09 ID:zyHgz0mT5
━━━まだワインはグラスに残っていた
━━━なんと言ってこれを飲みきればいいのだろう
男「そうだ」
━━━━彼は残った力で笑みを作り出していた
62 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:17:27 ID:zyHgz0mT5
男「それで僕は恋なんてしないなんて思ってたんだ」
男「だけど、この度婚約することにした」
男「僕の過去を優しく力強く包み込んでくれるような人」
━━━それはおめでとうございます
━━━ワインを飲むタイミングが出来た
63 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:18:15 ID:zyHgz0mT5
男「ありがとう」
男「まだ不安だけどでも僕が不安だなんて似合わないしね」
━━━彼はやっと普通に笑っていた
男「それにね」
64 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:18:37 ID:zyHgz0mT5
男「新しい事業に挑戦しようかなって」
男「そう思ってるんだ」
━━━と、言いますと
男「今ね、再度人生の分岐点にいるんだ」
男「成功か、失敗かの」
男「この新しい事業するか否かはまだ決めてないんだ」
65 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:18:58 ID:zyHgz0mT5
━━━新たな一歩ですか
男「あっ、そうだ」
男「今度この番組に出させてよ」
━━━今出られてますが
男「違うよ」
男「そうじゃなくて、スタジオに呼んでよ」
66 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:19:17 ID:zyHgz0mT5
男「その時に挑戦するか否か決めるし」
男「なんだったら婚約者も連れていくよ」
━━━なるほど、それは面白い
67 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:19:36 ID:zyHgz0mT5
司「と言うことで」
突然明かりがついて
座っていた司会者が立っている
モニターは消えている
68 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:20:10 ID:zyHgz0mT5
司「ご紹介しましょう」
司「盛大な拍手でお出迎え下さい」
スタッフが腕を回す
観客は割れんばかりの拍手を
69 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:20:27 ID:zyHgz0mT5
司「【西中島 南方】さんです」
紹介されてゆっくりと歩いて登場する
落ち着いた赤のスーツが似合っている
隣には婚約者がいる
70 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:20:48 ID:zyHgz0mT5
司「はじめまして」
男「会えて光栄です」
互いに握手する
司「お美しい方だ」
司会者が婚約者を誉める
一段と俯く
観客からは顔を見せてとリクエストが
71 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:21:10 ID:zyHgz0mT5
男「すまない、彼女恥ずかしがり屋なんだ」
司「貴方とは違うタイプですね」
男「だから惹かれたんだ」
観客からは笑いが
カメラが忙しなく動く
72 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:21:27 ID:zyHgz0mT5
司「さあ、お掛けください」
いつの間にか対面式に置かれた赤いソファー
司「改めまして【西中島南方】さんと婚約者の【桃山南口】さんです」
拍手が沸く
ライトは二人を照らす
73 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)20:21:46 ID:GRAdzeyVh
懐かしい文体
74 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:22:01 ID:zyHgz0mT5
男「まさか本当に出させて頂けるとは」
司「この番組始まって以来初めてのゲストですよ」
男「なんと、僕は運がいいようだ」
司「ん?どなたが腹痛になられた方いらっしゃいませんか?」
観客からは笑いが
二人も笑っている
カメラは二人を離さない
75 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:22:32 ID:zyHgz0mT5
司「運も実力で手に入れた貴方だから実感ないでしょうが」
司「僕がこのステージにあげるなんて本当珍しいんですよ」
司「スタッフにすら立たせたくないくらいだ」
男「それはそれは」
77 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:23:13 ID:zyHgz0mT5
二人の男の会話に周囲は夢中になる
内容も豊富で飽きが来ない
旬な二人
ライトは相変わらず真上に
78 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:23:39 ID:zyHgz0mT5
司「さて、こんな無駄話は収録後にして」
観客からは笑い
司「そろそろ先程決めかねていた決断を」
男「わかったよ」
男は立ち上がった
女は相変わらず俯いて恥じらっている
時に男に目をやる以外は下を
79 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:24:01 ID:zyHgz0mT5
男「この度僕はスマートフォン業界に参戦します」
そう言った時から
彼が成功するのは決まっていた
それはもう止めれない運命
彼の決めた運命
故に代償を
80 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:24:22 ID:zyHgz0mT5
司「なるほど、そうですか」
司会者が言った時
頭上で不信な音
見上げる三者
墜ちてくる照明機材
81 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:24:45 ID:zyHgz0mT5
司「代償はこれか」
時間はゆっくりと動いた
誰もが目線をずらさずにそれを見ていた
隣にいた男ですら
見ていただけだった
数秒後悲鳴が響きわたる
カメラは終始を収めていた
彼女の頭上に墜ちるまでを
82 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:25:02 ID:zyHgz0mT5
男「う、嘘だろ」
飛び散っている赤い液体
彼のスーツにも恐らくついてるであろう
スタッフは慌てている
観客は絶叫を
83 :
浅野田幸次郎 :2014/07/11(金)20:25:44 ID:zyHgz0mT5
司「あっ、なるほど」
番組が終わる頃
一言こぼした
司「だから【あてる男】か」
司会者の声が耳に残る
【あてる男】
終わり
84 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)20:27:59 ID:zyHgz0mT5
駄文で大変申し訳ございません
以前から此方で時々書かせて頂いております故
もしお気に召して頂ければ検索して下さい
すいません
ありがとうございます
何かございましたら
お願いします
85 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)20:33:01 ID:xlxxdPHVy
よかったよ
86 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)20:36:21 ID:zyHgz0mT5
>>85ありがとうございます
そう言って頂けて光栄です
すいません
87 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)20:53:03 ID:58d5frReA
わくわくしない(´・ω・`)
88 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)20:55:26 ID:1T9vKrwMt
当てにならない男
89 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)21:03:30 ID:BSUqJN9ZH
不思議な空気感はある
ザ・クイズショウを思い出した
でも盛り上がりがなかった
気づいたら終わってた
伏線が全て不発に終わってる
91 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/11(金)22:52:03 ID:k5wi9hndp
貴重なご意見ありがとうございます
今後このような形のSSを投下していきたいと思いますので
参考にし、また皆様が楽しく読めるように努めていきます
本日は大変お見苦しい作品を投下してしまい申し訳ございませんでした
ありがとうございます
92 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/12(土)14:42:22 ID:DyUjaUEbR
乙!
独特の雰囲気がめっちゃよかった!
94 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/12(土)15:10:44 ID:SaFF5KZn4
雰囲気小説
文才はある
95 :
名無しさん@おーぷん :2014/07/12(土)16:11:19 ID:sQusd8PZb
またかいてね
転載元
スタッフ「本番まで5……4……3……2……」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1405076026/
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