1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 00:41:33.46 ID:kShJDTc00
─佐々木宅─
雑誌「大好きな彼に思いを告げられない、そんなアナタは思い切って距離を取ってみて!友達から恋人への近道かも!」
佐々木「なるほど…」
佐々木「(キョンと僕は自他ともに認める仲の良い友達、それは確か。
そこから一歩踏み出せないのが僕のダメなところだな…。
いっそ思い切って距離をとってみるのも一つの手なのかもしれない。
寧ろキョンに僕がいない寂しさをじっくり知ってもらって一歩踏み出してもらいたいくらいだ。
女の子は多少強引な男性に惹かれるということを知らないのか、せっかく僕が敢えて引き下がっているのにキョンったら本当に僕を親友としか見ていないようだし。
高校もキョンが行くところに進学するつもりだったけれど別々の高校に行ってみてもいいかもしれない。
いっそ少し男子が多いくらいの高校に行けばさすがのキョンも僕のことを心配してくれるに違いない…くつくつ)」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 00:42:08.89 ID:kShJDTc00
─そして卒業式─
佐々木「キョン、高校は別々だけどこれからも僕達は親友さ、いつでも連絡待っているよ」
キョン「おう」
佐々木「(最後の一言は余計だったかな…//?
いやいや鈍感なキョンにはこれくらい言わないと分かってもらえないのはこの3年間でよくわかったさ。
普段は言わないような言葉を卒業式というビッグイベントでする、これはかなり大胆だし、キョンも少しくらいはドキッとしたに違いない。
世間には好きな男性の第二ボタンを貰う風習があるみたいだけれど、ここも寧ろ貰わないで興味無いアピールをしてみよう。
キョンもきっと寂しがって四六時中なんで僕が第二ボタンを欲しがらなかったのか考えるだろう。
そうなったらこっちの勝ちだ、キョンは僕のことしか頭にないと気づいてあわよくば僕のことを好きだと認識するかもしれない。
もしそうなったとしたら、僕はすぐさま君の好意を受け入れるよ、キョン)」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 00:43:28.27 ID:kShJDTc00
キョン「式も終わったし帰るか」
佐々木「では、一緒に帰るとしよう」
佐々木「(くつくつ、さらりとこういうセリフを言えるようになったのは3年間で少しは成長した証拠かな。
僕は人には言えないが容姿には多少の自信もある、キョンはなぜ僕にこうも迫られて放って置けるのか、理解に苦しむよ。
キョンとしては当たり前になってしまったこの環境は高校ではもうないのだから少しは惜しむ素振りくらいみせたらどうなんだ
それとも、時間をかけて築き上げたこの関係を壊したくないのはキョンも一緒ということかい…?
それならばそうと一言言えば良いのに全くキョンは気の利かない男だな…くつくつ)」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 00:48:40.03 ID:kShJDTc00
─佐々木宅─
佐々木「全く…」
佐々木「(第二ボタンについて本当に何も触れないなんてキョンは甲斐性の無い男だな。
いやしかしそこがまた世話してやりたくなる、というか母性本能をくすぐられてしまうのかな、くつくつ。
それに男はすこしくらい弱腰でも寧ろ構わないのかもしれないな…。
守ってやりたくなるというのは男だけが思うことではないということで僕なんかはキョンが昼寝してよだれを垂らしているのをみると抱きしめ…ゴホンゴホン
そこまで大胆なことは思うことすら不可能なのが現状だが、しかしまあキョンが積極的に攻めてくれるなら僕もそれに従うしか無いさ…//)」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 00:49:31.40 ID:kShJDTc00
─高校に入学して─
佐々木「ふむ…」
佐々木「(どの男子もパッとしないな、やはり僕はキョンにしか興味が持てないのだな…//
たしかにキョンも顔がいいわけでもないしかといって性格も一般的な男子中学生だろう…いや今は男子高校生か…。
だがしかし、どことも言えぬあの雰囲気はキョンにしか出せないものだな。
恋は精神病と言ったな、あれは嘘だ。
キョンのことを常に想っているのが恋じゃないとしたらこれは夫を想う愛の気持ちか。
くつくつ…柄にも無いことを思ってしまった、これではまるで変態じゃないか…//
確かに僕はキョンのことを愛しているがキョンが僕を愛してくれないことには意味がない。
そのためなら高校3年間なぞ軽いものさ)」
キョン「(涼宮ハルヒか…めんどうな奴に出会っちまった)」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 00:52:34.70 ID:kShJDTc00
ハルヒ「不思議探検に出かけるわよ!!」
キョン「長門…、図書カード作ってやろうか?」
長門「…お願い」
佐々木「(今日は図書館で勉強でもしようかな。進学校というのはなかなか厳しい環境だな。
ん・・・?)」
キョン「…」
長門「…」ペラッペラッ
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 00:58:15.92 ID:kShJDTc00
佐々木「!!!」
佐々木「(キョンが女性を連れて歩いている・・・
あの甲斐性無しに惚れるのは僕だけではなかったのか!
僕としたことが油断したな、まさかキョンが高校でアタックを受けるとは。
いやしかしまだキョンとあの女性が付き合っていると考えるのは早計だろう。
まさかこの短期間で彼女が出来るほどキョンが積極的じゃないのは判っているし、どうやら彼女もそういった類の人間ではなさそうだ。
ふむ、本を読みふけるキョンというのもなかなか様になっているじゃないか…//
おっとっと、そんなことを考えているわけではないのだった。
キョンのことだ、僕がいなくて寂しいから新しい友人をつくったというだけなんだろう。
だが二人っきりというのは・・・)」
キョン「そろそろ帰るか」
長門「…ええ」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 00:59:10.72 ID:t+JqBZuX0
佐々木さんは正直可哀想すぎて…
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:00:42.17 ID:v++QgbKN0
ヤンデレの素質
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:01:11.74 ID:bxXlevzo0
こいつは月くんか
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:02:02.17 ID:kShJDTc00
佐々木「…」
佐々木「(結局あとを付けてしまった。
このまま二人っきりだったらどうしよう、まさかそんなことはあるまい。
でももし…
いや、そうなったときは僕から連絡を取ればいいだけの話さ。
まったくキョンには手間をかけさせる。
だいたいキョンが僕にあの雨の日告白していれば僕は喜んで受け入れたのに。
僕のし・・・下着まで見たくせに・・・//
この責任は結婚をもって償ってもらうしかないよ、キョン)」
ハルヒ「全員そろったわね!」
佐々木「!!」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:04:04.43 ID:wmCwAgSJO
不憫すぎる
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:05:49.01 ID:kShJDTc00
佐々木「…」
佐々木「(たしかあの女性は小学生のときに一緒のクラスだった涼宮ハルヒさん…。
それに知らない女性があと一人と、男性が一人・・・。
くつくつ、ただの部活じゃないか。
心配して損をしたかな、まったくキョンに好きな女性がいるとしたら僕以外ありえないのに。
こうも心配されるなんてキョンはまったく幸せ者だね、気付いていないようだけれど。
涼宮さんは僕とは性格も真反対だったし、懸念材料にもならないかもしれないね)」
みくる「一緒に帰りましょ~キョンくぅん」
佐々木「!!!」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:10:01.21 ID:kShJDTc00
キョン「みくるさん!もちろんいいですよ!」
佐々木「…」
佐々木「(なんだ?あのデカ乳は。
すこし胸が大きいからって僕のキョンに気安く話しかけて。
キョンもデレデレしちゃって!鼻の下伸びっぱなしだよ、みっともない!
確かに僕は胸は貧相だけれど世の中にはそういうニーズもあるわけだし、恋人としての条件は満たしているはずだよ。
キョンが巨乳好きとは思わなかったけれど、僕のブ・・・// ブラジャーを見た時だって鼻の下伸びていたのは知っているんだよ…!//)」
22 :
あ、朝比奈さんか :2012/11/09(金) 01:13:35.36 ID:kShJDTc00
キョン「じゃあ朝比奈さん、また明日」
みくる「さよなら~」
佐々木「…」
佐々木「(全く…あのまま一緒の部屋に入ったらどうしようかと思ったよ
キョンは人に心配させるのが好きなのかな?
僕という親友がいながら高校で新しい親友ができるなんて、僕のことを忘れてしまったというのかい?
くつくつ、なんてね。
中学時代の親友というのは大抵大人になってもかけがえのない親友なのさ。
寧ろ世間では成人式で再会したのを期に付き合うなんて輩もいるくらいだからね。)」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:17:29.45 ID:kShJDTc00
─後日、夜─
佐々木「(今日は塾が遅くなってしまったな…)」
キョン「ありがとうよ、長門」
長門「…気にしないで」
佐々木「!!!」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:22:59.79 ID:kShJDTc00
キョン「(大人版朝比奈さん、綺麗だったな…)」
佐々木「…」
佐々木「(何だ今のは。
確かこの前図書館でキョンと一緒に本を読んでいた女性だったな、今のは。
あの後から家に上がり込むまで進展してしまったというのか…
どこまでの関係なんだろう…
僕は本当にこのままキョンと距離をとっていていいのだろうか…)」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:23:05.53 ID:sDKOh3aJO
久しぶりのハルヒスレだなぁ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:25:58.65 ID:kShJDTc00
佐々木「いや…良くない…」
キョン「ん?」
キョン「佐々木か?どうしたこんな遅くに」
佐々木「くつくつ、キョン。僕は決めたよ。自分に正直に生きる、とね」
キョン「何かあったのか?思いつめているなら相談にのるぞ、親友だしな」
佐々木「違うよ、キョン」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:27:34.25 ID:t+JqBZuX0
佐々木さん動いた!
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:34:46.83 ID:kShJDTc00
佐々木「好きだよ、愛しているよキョン。
愛しているという言葉では足りないな、僕は君のためなら死ねる。
文字通りの意味だが、これを愛の表現として使うともし君が死ねと僕に命じた時に僕は一人死ぬのはいやだ、だから君を殺して僕も死ぬという方が正確だな。
この数カ月すこし距離をとってみたけれどキョンは相変わらず鈍感だし連絡はくれないし。
最近は理由を作って君の後を付けていたんだけれどまさかあの貧乳美少女とそんな淫らな関係にあるとはね。
僕も貧乳美少女属性を持つ者としてすこし悔しかったよ。
でももう取り返しはつかないんだ…。
君は僕のことを忘れて日々を過ごしているし、僕は何のために君と別の高校に行ったと思っているんだい・・・?」
キョン「佐々木・・・?」
佐々木「そもそも君があの日僕に告白しなかったからだ。
あれほど大胆なアピールでも君が親友と言い張ったときは僕は君の精神を疑ったよ。
僕達はもうすでにあの時には恋人だったろう?違うかい?
だとしたらなんで君は今彼女とこんな夜遅くまで、彼女の家で過ごしていたんだい?
くつくつ、もう言い逃れはできないよ。
高校デビューってやつなのかな?そんなに大胆になってしまったキョンはもう僕の知るキョンじゃないんだ…。
あの時のキョンが僕の心にまだ残っている間に、今君を殺して僕も死ぬ」
キョン「まて…早まるな…!」
佐々木「じゃあね、キョン、またあの世で会おう」
無理心中END
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:36:03.23 ID:t+JqBZuX0
結局BADENDかい…
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:36:55.38 ID:Q0RFFU0tO
おい
おい
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:40:47.25 ID:pdGaz8Gq0
は、ハッピーエンドはないんですか?
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:41:18.10 ID:t+JqBZuX0
収拾付かなくなったんだろうな
でも、佐々木さんが積極的になったら振られるしかないんだろうね
きっと原作の佐々木さんもそれをわかっているんだろうし…
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:46:04.97 ID:kShJDTc00
その切なさが佐々木の良さなのさ
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 01:47:10.18 ID:t+JqBZuX0
そうだけど…不憫です
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 02:06:43.15 ID:sDKOh3aJO
乙
てゅるーえんどはよ はよ
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/11/09(金) 02:07:07.94 ID:Q0RFFU0tO
しかし使い捨てにするにはもったいないキャラだな……並行世界とかで佐々木エンドは見られないものだろうか
転載元
中学生佐々木「二人の距離が絆を深める…?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1352389293/
谷川 流
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