1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:02:21.02 ID:d7dAYVkh0
学校
男「暑いな」
親友「暑すぎる」
男「明日から夏休みか」
親友「予定とかあんの?」
男「無い」
親友「俺も無い」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:05:00.20 ID:d7dAYVkh0
親友「あーあ、青春してーなー」
男「海辺で夕日をバックに可愛い女の子とイチャイチャしてー」
親友「ついでにその女の子もバックから、なぁ」
男「ガンガンつきてーよなー」
ツンデレ「おい、お前ら」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:09:23.21 ID:d7dAYVkh0
男「…」
親友「…」
男「聞いてた?」
ツンデレ「へ?」
男(あっぶねー…また発狂してぶん殴られるところだった…)
親友「で、何?」
ツンデレ「えっと…そのぉ//」モジモジ
幼馴染「肝試しに行きましょー!」ヒョコッ
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:13:38.14 ID:d7dAYVkh0
男「どうしてまた」
幼馴染「ツンデレちゃんと幼馴染ちゃんは高校最後の夏に思い出を作りたいわけなのです!」
親友「お前ってそんなキャラだっけ?」
ツンデレ「う、うるさい!///」
男「でも、肝試しなんてのも久しぶりし」
親友「いいじゃないの?俺は乗るぜ」
男「俺も!」
幼馴染「よっしゃー!決まりね!」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:17:29.27 ID:d7dAYVkh0
男「で、何処行くの?」
幼馴染「決まってないんです!それが!」
男「じゃぁ、各自で考えてこよう」
親友「どうせだったらすげぇ怖い場所にしようぜ!」
ツンデレ「一番怖がりの癖によくいうわねー」
親友「人のこと言えるのか?」
ツンデレ「ふん!」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:20:45.97 ID:aRi9Q67K0
支援
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:21:04.55 ID:d7dAYVkh0
帰り道
男「午前中で終わりってすげぇ楽!」
親友「まだ、こんなに明るいぜ」
男「肝試しの件だけどいいところ思いついた?」
親友「まだ考えてもなかった」
男「暗ければどこでも怖いような気もするけどなぁ」
親友「なぁ!アイスでも食って帰ろうぜ!」
男「はぁ…真面目に考えろよ!別にいいけど」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:25:52.23 ID:d7dAYVkh0
図書室
幼馴染「ふんふ~ん♪」
ツンデレ「どうしてまた図書室なんかに?」
幼馴染「せっかく、肝試しするんだから参考にね」
ツンデレ「うげ…怖い話の本ばっかりじゃない」
幼馴染「ついでに怖い話とかしたら楽しいじゃない」
ツンデレ「いい思い出になるかな?」
幼馴染「うん!きっと最高の思い出になるよ!」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:35:57.44 ID:d7dAYVkh0
幼馴染「見て見て!この古い本!ていうか手帳?」
ツンデレ「怪しいオーラが漂ってるわね…」
幼馴染「憑依現象について…一般に霊体なるものが人に憑依するためには以下の条件を満たす必要がある。」
幼馴染「憑依対象となる者の了承を得る」
幼馴染「?」
ツンデレ「取り憑いていい?って聞いて、いいよって言われないと取り憑けないってことよ」
幼馴染「へぇ、そんなの絶対嫌って言うにきまってるじゃん!」
ツンデレ「だから、あんまり人って霊に取り憑かれないんじゃない?」
幼馴染「なるほど!」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:45:16.43 ID:d7dAYVkh0
幼馴染「霊体にはいくつかの種類があるのだが憑依霊として一番厄介なのが」
幼馴染「鬼である。古来より鬼は人に取り憑き周囲の人間の魂を喰らったという。」
幼馴染「鬼に憑依された人とそうでない人との区別は難しく唯一確認する方法は」
幼馴染「鬼が捕食するときである。捕食時に憑依された対象は限りなく鬼に近い姿に戻るという」
ツンデレ「ひぃ…取り憑かれたくはないものね…」
幼馴染「でも、話のネタができたわね!」
幼馴染「男くん達!きっと怖がると思うな~♪」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:48:22.48 ID:d7dAYVkh0
自宅
妹「いいな~。肝試し」
男「まだ、場所は決まってないんだけどな」
妹「ふ~ん。小学校は?」
男「俺達が通ってた?」
妹「うん!あそこも結構古いじゃん」
男「確かに…肝試しには打ってつけだな」
妹「なんかそろそろ改装工事とかするみたいだし。今がチャンスなんじゃない?」
男「おお!それは言いこと聞いた!」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:53:34.14 ID:d7dAYVkh0
帰り道
ツンデレ「ねぇ」
幼馴染「何~?」
ツンデレ「あんたってさぁ…男のこと好き?」
幼馴染「好きだよ♪」
ツンデレ「うっ…そういうのじゃなくて自分の彼氏に…したいみたいな//」
幼馴染「えぇ…それは//」
幼馴染「ツンデレちゃんに悪いよ」
ツンデレ「ば//ばか!//どういう意味よ!それ!」
幼馴染「へっへ~♪」
ツンデレ「あ」
幼馴染「?」
ツンデレ「いや、なんでもない」(いつも積んである石が崩されてる。車がぶつけちゃったのかな?)
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 17:59:18.05 ID:d7dAYVkh0
次の日
図書館
親友「涼しい~」
幼馴染「場所とか考えた?」
ツンデレ「あはは…忘れてた」
男「小学校はどう?」
ツンデレ「懐かしいわね~。最近全然見てない」
幼馴染「夜の学校…学校の怪談みたい!」
親友「2が面白い!いや、本当!」
男「じゃぁ、決まりでいい?」
幼馴染「決まり~♪今日の夜でいいよね」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:04:09.74 ID:d7dAYVkh0
帰り道
親友「て言っても夜まで暇だよな~」
男「花火とか買っていかね?」
親友「お、いいね!」
――
―
ツンデレ「電池とか買わないと」
幼馴染「どうして?」
ツンデレ「だって、懐中電灯が途中で切れたらまずいじゃない!」オロオロ
幼馴染「怖がりさんなんだね~」ニヤリッ
ツンデレ「ち、違う!」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:07:40.07 ID:d7dAYVkh0
自宅
男「楽しみだなぁ」
妹「肝試し?」
男「そうそう」
妹「気をつけなくちゃ駄目だよ~。お化けってそういう人のところに集まりやすいんだから」
男「そうか、是非見てみたいもんだな」
妹「もう…どうせ本当に見ちゃったら一目散に逃げる癖に」
ジー
男「ん?今、窓に」
妹「冗談はやめてよ…怖いじゃない!」
男「え?いや気のせいかな」
妹「もう!」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:09:43.38 ID:d7dAYVkh0
夜
親友「よっしゃ~!行きますか!」
男「お前らビビッて歩けなくなるとかやめてくれよ?」
ツンデレ「だ、大丈夫よ!」
幼馴染「了解で~す♪」
ツンデレ(怖いな…いやだなぁ…)
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:10:28.28 ID:ZT65bvbh0
|∧∧
|・ω・`) そ~~・・・
|o④o
|―u'
| ∧∧
|(´・ω・`)
|o ヾ
|―u' ④ <コトッ
| ミ ピャッ!
| ④
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:12:40.61 ID:d7dAYVkh0
幼馴染「じゃぁこれ引いて!」
男「なにこれ?」
幼馴染「ふっふ~!ペアを決めるくじなのだ!」
親友「お!面白いこと考えるじゃねーか!」
――
男「俺とツンデレか」
ツンデレ「あ、あんたとじゃ頼りないわね」ブルブル
男「そうですか」(すげぇビビッてやがる)
幼馴染「よろしくねー!」
親友「よろしくなー!」
親友「それじゃ!改めまして!行きますか!」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:16:06.17 ID:d7dAYVkh0
小学校
男「暗いな…」
ツンデレ「ねぇ…早く帰りましょ」
男「とりあえず一回りしねーと。思い出になんねーだろ」
ツンデレ「そうだけど…」
男「意外と怖がりなんだなお前」
ツンデレ「別に怖くなんか!」
男「いいじゃん」
ツンデレ「え?」
男「女の子らしくてさ」
ツンデレ「////」
男「どうした?」
ツンデレ「ふん!///」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:19:29.94 ID:d7dAYVkh0
親友「」ガクガク
親友(いざ入ってみるとこえぇぇ!)
親友「」チラッ
幼馴染「お化けさん出るかな~♪」
親友「」(うわうわうわ、テンション高ぇ…)
幼馴染「どうしたの?」
親友「別に!ビビッてねーよ!」
幼馴染「え?」
親友「な、なんでもないです…」(早く帰りてーよ…)
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:19:57.54 ID:K8+W7pzE0
いいね
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:24:24.63 ID:d7dAYVkh0
ツンデレ(今って…男と二人きりなのよね…)
ツンデレ(チャンスじゃない!)
ツンデレ「ねぇ」
男「ん?」
ツンデレ「えへへ…ちょっと休憩」
――
―
男「懐かしいな。何年ぶりだ?ここの廊下歩いたの」
ツンデレ「卒業して一切来なくなったもんね」
男「よくここの廊下走りまわったっけ」
男「お前が」
ツンデレ「へ?」
男「忘れたのか?掃除中に遊んでる男子を見つけてはお前が箒を振り回してだな」
ツンデレ「げっ…恥ずかしい//」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:29:28.85 ID:d7dAYVkh0
男「すげー男勝りな奴だなって思ってたら」
男「結構泣き虫だったり」
ツンデレ「でも、あたしが泣き出したらすぐに真面目に掃除しだしたじゃないあんた」
男「さすがに女の子に泣かれるとね…あはは」
ツンデレ「あのさぁ」
男「ん?」
ツンデレ「あたし、高校卒業したら都会の大学に行くことにしたの」
男「そうか…」
ツンデレ「それでね、向こうで暮らすの」
男「寂しいな…」
ツンデレ「うん…」(寂しいよね…それだけ、だよね…)
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:36:05.19 ID:d7dAYVkh0
親友「そ、そろそろ終わりにしねーか?」ガクガク
幼馴染(親友くんすっごく怖がってる…よ~し♪)
幼馴染「お~ば~けだぞぉぉぉ!」
親友「ぎゃぁぁぁぁぁああ!!」
タッタッタッタッタ
幼馴染「あっ!親友くん!幼馴染ちゃんだよ!?お化けじゃないって~!」
親友「ぎゃぁぁあ!!」
タッタッタッタッタ
幼馴染「待ってよ~!」
幼馴染「ありゃりゃ…いっちゃった…」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:42:23.21 ID:d7dAYVkh0
「なぁ、何でお前一人なんだ?」
幼馴染「あ!男くん?」
「俺もアイツとはぐれちゃって」
幼馴染「どうしよっか?もう終わりにしちゃう?」
「とりあえず、ついていっていいかな?」
幼馴染「そうだね!」
「ありがとう」
――
―
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:48:23.09 ID:d7dAYVkh0
親友「ぎゃぁぁ!」
男「はい!すとっぷ!」
男「何してんだ?」
ツンデレ「ていうか幼馴染ちゃんは?」
親友「はっ…しまった…あいつに驚かされて気が動転してた!」
ツンデレ「もう…探しに行きましょ」
幼馴染「あ――みつけた」
男「なんだよ。すぐそこにいたのか」
幼馴染「ごめんごめん」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:50:57.56 ID:d7dAYVkh0
男「とりあえず、このくらいにしておいて帰るか」
親友「花火もってきたし!」
ツンデレ「花火?うわぁ!やりたい!」キラキラ
男「何歳だよお前」
ツンデレ「あ…」
幼馴染「」
男「あれ?珍しいないつもならもっと」
幼馴染「まだかえりたくないなぁ」ギョロッ
男「ちょ…どうした?もう結構回っただろ」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 18:56:13.49 ID:d7dAYVkh0
ツンデレ「本当、どうしたの?」
幼馴染「マダ カエリタクナイヨォォォォ」
親友「お、おい…」
幼馴染「おとこくん!一緒に行こ!」キョロッ
ツンデレ「はぁ…あんたねぇ」(結局、男と周りたかっただけじゃない)
男「でも、花火のほうが楽しいぜ?」
幼馴染「そうかな?男くんと周るほうが」
幼馴染「タノシイヨ」
ツンデレ「…行きましょ!」
親友「お、おい!」
ツンデレ「あたしたち!外で待ってるから!」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:01:13.82 ID:d7dAYVkh0
シーン
男「少しだけだぞ…」(何だよ…こんな面倒なやつだったっけ?)
幼馴染「うふふふふうっふ」
男「気持ち悪いな…」
幼馴染「イマ フタリキリ?」
男「だな」
幼馴染「」
男「行こうか」
幼馴染「フフフ不フフフフフフふふっふふうっふふふふふふふふふっふふ」
男「ちょ!なんだよ!」
幼馴染「オトコクンガホシイナ タベチャオウ」ボソッ
幼馴染「フフフ不フフフフフフフフフフフフふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」ギョロッ
男「ぎゃぁぁ!なんだよ!お前!」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:04:17.91 ID:d7dAYVkh0
タッタッタッタタッタ
男「ひぃ!」(何だよあの顔…血走っていて…口が裂けてやがる)
幼馴染「まってよぉにげないでよぉどうしてどうして」
男「くっ…耳を傾けちゃ駄目だ!」
タッタッタ
幼馴染「ネェェェェェェ チョウダイ? オトコクン」
親友「あ!男」
ツンデレ「何?やっぱり帰る気になったの?」
男「お前ら!走れ!」
ツンデレ「え?」
男「いいから!早く!」
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:05:24.70 ID:H4iSAEX20
幼馴染・・・
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:06:40.30 ID:d7dAYVkh0
幼馴染「オオイイオオイオオイオオイオオイコッチダヨー」
親友「ひぃぃ!お前なんかしたのか?」
男「何もしてねーよ!何なんだよ!アレ!」
ツンデレ「もしかして…」
男「なんだよ!」
ツンデレ「取り憑かれたんじゃない!?」
親友「はぁ?だったらどうすりゃいいんだよ」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:09:03.24 ID:d7dAYVkh0
ツンデレ「高校の図書室に憑依について書かれた本があるの!」
男「詳しいんだな…お前」
ツンデレ「いいから!とにかく高校へ行きましょう!」
親友「走っていくのか?」
男「まだ走っていける距離だろ!」
幼馴染「フフフ不フフフフフフフフフフフフフフフフフフ」
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:13:46.42 ID:d7dAYVkh0
高校
男「巻いたか?」
親友「おいおいおい…俺達どうなるんだよ」
ツンデレ「静かにして!」
幼馴染「オオイオオイオオイオオオイオオイオオイオトコクンードコードコナノー」
男「…」
幼馴染「オトコクンードコォォォドコォォォ?」
幼馴染「――また一人にするの?」
男「くっ…」
親友「どうした?」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:15:49.07 ID:d7dAYVkh0
小学生の夏休み
幼馴染「かえろうよー!ねぇ!」
男「うるさいなー。まだ、秘密基地見つけてないから無理」
幼馴染「でもぉ…まいごになっちゃうよ」
男「だったら一人で帰れよー」
幼馴染「うぅ…」
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:18:54.11 ID:d7dAYVkh0
帰り道
男「へっへ!これで親友のやつに自慢できるぜ」
男「すげーでかい秘密基地♪」
幼馴染母「あれ?男くん」
男「おばさん、こんにちわ」
幼馴染母「幼馴染ちゃんは?一緒じゃなかったの?」
男「え?家にはいないんですか?」
幼馴染母「まだ帰ってないわよ?」
男「そんな…」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:23:31.23 ID:d7dAYVkh0
幼馴染「うえぇ~ん」シクシク
幼馴染「お~い!おとこくん!どこー!?」
幼馴染「うぅ…おとこくーん!」
幼馴染「こわいよ…かえりたいよ…」
タッタッタッタ
男「幼馴染!どこだよ!幼馴染!」
幼馴染「!?」
幼馴染「男くん!ここだよ!こっちだよ!」
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:26:30.47 ID:d7dAYVkh0
男「お前…先に帰れって行っただろ!」
幼馴染「だって…かえっちゃったらおとこくんが…」
幼馴染「ひとりぼっちになってかわいそうでしょ」シクシク
男「お前…ばか!」ギュッ
男「もう…ぜったいに一人にはしない!」
幼馴染「うぅ…だいじょうぶ。おさななじみちゃんもおとこくんをひとりにしない」
――
―
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:30:10.42 ID:d7dAYVkh0
男「なぁ、お前ら…」
男「俺が囮になるから図書室に行ってくれ」
ツンデレ「ばか!そんなことできるわけないでしょ!」
男「頼む」
親友「でも、もしお前が…」
ツンデレ「そうよ!死んじゃったらどうすんのよ!」
男「大丈夫だから」
ツンデレ「大丈夫なわけないでしょ!」ポロポロ
男「俺を信じてくれ」
ツンデレ「でも…」シクシク
男「俺もお前らが戻ってくるって信じてるから」
ツンデレ「…わかったわ」グスン
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:33:21.28 ID:d7dAYVkh0
親友「行くぞ!」
ツンデレ「うん!」
タッタッタッタ
男「よぉ」
幼馴染「やっぱり、ひとりにしないってやくそくだもんね」
男「そうだな…」
幼馴染「だから、たましいもいっしょになろうね」
幼馴染「おとこくんはわたしのなかでいきるのよ」
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:39:16.04 ID:d7dAYVkh0
図書室
ツンデレ「あった!」
親友「早くしてくれよ!」
ツンデレ「え~と除霊方法…」
ツンデレ「鬼…」
親友「どうした?」
ツンデレ「鬼の除霊方法は唯一無二、憑依対象を殺すこと」
親友「おい…それって」
ツンデレ「その後、三段の積み石で封印する。そのため鬼の霊を積み石へおびき寄せる必要がある。」
ツンデレ「そんな…どうしよう…」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:41:39.30 ID:d7dAYVkh0
男「それはできないな」
幼馴染「フフフフフフフ」タッタッタ
男「力づくかよ…」
――
―
親友「とにかく…早く男のところへ」
ツンデレ「…」
タッタッタッタ
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:44:18.85 ID:d7dAYVkh0
ツンデレ「走って!」
男「どうしたんだよ!解決策はわかったのか!?」
ツンデレ「いいから!帰り道に積み石があのわかるわよね?そこまで走るの!」
幼馴染「オオイオオイイオオイオオイオオイ」タッタッタ
男「わかったよ!」
親友(幼馴染が助かる方法はないのか!?)
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:47:43.41 ID:d7dAYVkh0
積み石
ツンデレ(やっぱり…これが崩されたのが原因なのね)
男「で?どうすりゃいいんだよ?」
ツンデレ「それは…」
親友「幼馴染を殺すしか方法はない…」
男「そんな…できるかよ!」
ツンデレ「あたしだってそんなことしたくないわよ!」
親友「でも!だったらどうすりゃいいんだよ!」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:49:55.70 ID:d7dAYVkh0
男(あいつを殺さないと俺達が殺される…)
男「くっ…」
ツンデレ「早くしないとアイツがきちゃう!」
男(幼馴染を一人にはできない…だったら…)
幼馴染「ミツケタヨ イッショニナロウネ」
男「あぁ、お前を一人にはしないよ」
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:56:29.50 ID:d7dAYVkh0
幼馴染「コレデ フタリハ」スゥゥゥゥゥゥゥゥ
男「ぐっ…」(魂が…吸い取られる…意識が…)
幼馴染「フフ、オトコクンガナカニ」
グサッ
幼馴染「え?」
男「ふっ…」
幼馴染「おとこ…くん?」
男「死ぬときも一緒だ…」
バタリッ
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 19:58:20.37 ID:d7dAYVkh0
数分前
男「お前、家近所だよな?」
ツンデレ「うん…」
男「ナイフか包丁を頼む。できるだけ殺傷能力の高そうなの」
親友「お前…殺すのか?」
男「あぁ…」
ツンデレ「できないよ…駄目だよ!」
男「いいから!早く!」
ツンデレ「そんな…」
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 20:01:20.30 ID:d7dAYVkh0
ツンデレ「もってきたけど…本当に殺しちゃうの?」
男「これしか方法はない」
ツンデレ「でも…」
男「俺が殺した後は頼む」
親友「積み石は任せろ…」
ツンデレ「可哀想だよ…あんまりだよ」シクシク
男「大丈夫…あいつを一人にはしない」
親友「お前、どういう意味だよそれ」
幼馴染「オオイオオイオオイ」
男「来た!」
親友「待てよ!どういう意味だよ!おい!」
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 20:06:21.76 ID:d7dAYVkh0
病院
男「どうして…生きてるんだ…」
ツンデレ「よかった!ばか!どうしてあんなことしたのよ!」ウルウル
男「喜んでるのか怒ってるのかどっちなんだよ…」
男「はっ!幼馴染は!あいつは!」
親友「隣の病室で寝てるよ」
男「よかった…生きてたのか…でも!それだと鬼は!」
ツンデレ「あたしたちが封印したわ」
親友「本当…あいつの体から出てきたときは死ぬかと思ったぜ」
男「そうか…」(どうして…幼馴染は生きてるんだろう)
ツンデレ「それじゃぁ、あたしたちは帰るね。また明日くるから」
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 20:08:15.88 ID:d7dAYVkh0
男「よいしょ…なんかクラクラするな…」
隣の病室
男「…」
幼馴染「」スースー
男「ごめん…ごめんなぁ…痛かったよなぁ…つらかったよなぁ」ポロポロ
幼馴染「男…くん?」
男「目が覚めたか!よかった!」(あれ?刺し傷がない…)
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 20:14:04.16 ID:d7dAYVkh0
幼馴染「ずっと怖い夢を見てた感じするの」
幼馴染「覚えてる?小学校1年生の夏休みだったかな」
男「おれが秘密基地を探しにいったやつか」
幼馴染「そう!それで私も行くって言ってって無理やり一緒に行ったの」
幼馴染「その夢」
男「そうか…」
幼馴染「私…ずっと迷子になってって男くんの名前を必死で呼んだの」
幼馴染「でも、誰も来てくれなくて…おなかも空いてどんどん眠くなって」
幼馴染「寝ちゃいそうになったら…男くんが助けに来てくれたの!」
幼馴染「私をぎゅっと抱いてくれたの。そしたら光になって…私の中に入って」
幼馴染「それで凄く元気になって…後は…う~ん覚えてない!えへへ」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 20:19:00.97 ID:d7dAYVkh0
男「そうか」(ひょっとするとあの時吸った俺の魂が幼馴染を救ったのかもな)
幼馴染「ねぇ…あとこんな言葉も聞こえた」
男「ん?」
幼馴染「急に胸の辺りがすごく熱くて痛くなって…目を開けたら男くんがいたの」
男「うん」
幼馴染「でも、男くん凄く疲れた顔していた…でも、必死になって口を開いて言ってくれた」
幼馴染「死ぬときも一緒だって」
男「お前…」
幼馴染「すごく嬉しかったなぁ…なんでだろ?涙が…うぅ…おかしいな」ポロポロ
男「そう…俺達はずっと一緒だ…もちろん死ぬときだって」ギュッ
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 20:24:00.64 ID:d7dAYVkh0
親友「あいつらが退院したら花火大会だな!買ったやつも結局使わずじまいだったし」
ツンデレ「そうね!もう肝試しなんてこりごりだし!」
親友「それにしてもおかしかったよなぁ」
ツンデレ「なにが?」
親友「どうしてあの鬼は男の名前ばっか呼んでたんだろうって」
ツンデレ「そうね~。なんでかしら」
ツンデレ(確かあの本に…)
ツンデレ(取り憑いた鬼の性格、行動は憑依対象者に酷似する)
ツンデレ「どんだけ男が好きなのよ。あの子は…」
親友「ん?なんか言ったか?」
ツンデレ「ううん!なんでもない!」
おわり
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 20:26:46.62 ID:H4iSAEX20
すげえよかったよ
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 20:27:05.55 ID:H4iSAEX20
乙
面白かった
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 20:27:57.60 ID:d7dAYVkh0
最後までみてくれて
ありがとうございました 夏を楽しんでください
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/13(月) 20:28:55.03 ID:H4iSAEX20
超乙
転載元
幼馴染「夏だし!肝だめしをしよう!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1344844941/
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