1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 00:39:39.30 ID:+UF0FQiT0
照「いい加減にして」ペラッ
淡「先輩こそいい加減にしてくださいよ。 私が何回告白したと思ってるんですか?」
照「今日で8回目。 慣れてきたから告白って感じがしない」
淡「それは先輩の立場の話で、私は毎回真剣です」
照「それなら私も毎回真剣。 世の中には通ることと通らないことがある」ペラッ
淡「通してくださいよ。 っていうか私が告白してる横で、なんで本読んでるんですか」
照「私が読書してる時に淡がきたんでしょ」
淡「普通は告白された直後に読書なんてできませんよ」
照「もはや日常」ペラッ
淡「悪い返事でもいいので、せめて読書やめて、真剣に答えてくれませんか?」
照「……」スッ
淡「! やっと振り向いて……」
照「ごめんなさい、付き合えません。 これでいい? 読書に戻る」
淡「……」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 00:40:54.10 ID:2KmyjE9H0
ふぅ…
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 00:41:26.98 ID:dqbbxn9U0
どす?
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 00:41:35.05 ID:u0276P5YP
ふむ
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 00:41:44.88 ID:g/gMvoVI0
・・・・っう!
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 00:45:26.10 ID:+UF0FQiT0
淡「ちょっと、いくらなんでもひどいと思いますけど」
照「『悪い返事でもいい』って言ったのは淡の方」ペラッ
淡「前から思ってましたけど、宮永先輩って他人に冷たすぎる気がします」
淡「もう少し人を思いやる心とかを……具体的には後輩とか、もっと具体的には私とか」
照「冷たいわけじゃないし、思いやりも持ってる。 ただ淡とは付き合えない。 それだけ」
照「その私を好きになったのは淡なんだから、それくらいで文句を言う方がおかしい」ペラッ
淡「いやでも、交際してる仲であろうと、良い物は良いし、悪いものは悪いんですよ」
照「交際してない」
淡「してくださいよ」
照「しつこい。 読書に集中させて」ペラッ
淡「本当冷たいですね。 宮永先輩の悪いところです」
照「じゃあ、私のことなんか好きじゃなくていいでしょ」
淡「いや、そういうクールなところも含めて好きですけどね」
照「……あっそう」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 00:47:37.97 ID:cu/QIDCq0
ほう…このパターンもなかなか
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 00:52:02.70 ID:+UF0FQiT0
淡「相変わらず読書は続けるんですね」
淡「そのメンタルがあったからこそ、インターハイチャンプになったんでしょうか?」
照「皮肉? 読書は私の日課」ペラッ
淡「知ってます。 だからこそ、宮永先輩しかいない早い時間を狙って来てるんですよ」
照「無駄な努力だと思う」
淡「無駄じゃあないですよ。 こうやって先輩と夫婦喧嘩してる時間も好きですから」
照「夫婦じゃない」ペラッ
淡「でも早く来るために努力してることは事実ですね。 後輩の努力を踏みにじる気ですか?」
照「自分の都合を押し付ける人は好きじゃない」
淡「押し付けてませんよ。 あくまで告白がokするまで、先輩は私の彼女じゃありませんからね」
照「わかってるならこれっきりにして」ペラッ
淡「ま、okもらうまでは何度でも告白し続ける気ですけどね。 先輩、好きです」
照「知ってる」
淡「付き合ってください」
照「無理」ペラッ
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 00:58:39.19 ID:+UF0FQiT0
淡「……」
照「……」
淡「先輩」スッ
照「何……いたっ」プニッ
淡「うわっ、こんな古臭い手法に引っかかるなんて」
照「高校生にもなってみっともない」
淡「そうやって型にはまった考えを持っていると、いつか痛い目見ますよ」
照「それとこれとは別」
淡「だから、頑固になってないで早く私と付き合ってください」
照「……」ペラッ
淡「あーあ、とうとう無視を決めましたか。 まあ構いませんけどね。 振り向くのも時間の問題なので」
淡「あー、先輩のほっぺ柔らかかったなぁ」
淡「……本当は振り向いた時にちゅーしちゃっても良かったんですけど」
照「! ……」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:03:01.19 ID:+UF0FQiT0
淡「あ、今反応しましたね。 宮永先輩のことなら、細かい動作でもわかりますよ」
照「びっくりしただけ」ペラッ
淡「無視はやめてくれましたか」
照「……」
淡「先輩、こっち向いてくださいって」
照「……」
淡「無視がわざとらしいですよ。 照れてるんでしょうか? 照だけに」
照「寒い」ペラッ
淡「全然無視できてませんね」
照「無視してるほうが厄介だと理解したから」
淡「別に先輩を弄ってるわけじゃないですよ。 本当に好きだからこうしてるだけで」
照「それなら好きな人の都合も考えて欲しい」ペラッ
淡「そんなこと言われましても」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:07:29.90 ID:+UF0FQiT0
淡「その本、私の愛の告白よりもいいものなんですか?」
照「好きな人の新作。 集中させて」ペラッ
淡「え、ちょっと好きな人ってだれなんですか!?」
照「好きな人って、好きな作者のこと」
淡「あ、ああ、そうですか……ってそうですよね」
照「普通間違えない」
淡「仕方ないじゃないですか。 普通好きな人が目の前で『なんとかが好き』なんて言ったら、嫌でも同様します」
照「それは淡が落ち着いてないだけ」ペラッ
淡「皆そうなんですって。 先輩って恋したことありません?」
照「ない」
淡「あー、先輩って無性愛者っぽいですよね。 顔も性格もオーラも」
淡「まぁ、私も宮永先輩が初恋ですから、理解したのは最近ですけどね」
照「……あっそう」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:15:01.34 ID:+UF0FQiT0
淡「思ったんですけど」
照「何」
淡「弘世先輩に対して話す時と私に対して話す時」
淡「なんというか、少しだけ雰囲気違いません?」
照「淡と違って、菫とは日常会話が多い」
照「それに菫とは長い付き合いだから当然のこと」ペラッ
淡「うわっ、ハッキリ言いますね。 そういうところ好きですよ、もちろん深い意味で」
淡「私も、後2年生まれるのが早かったら、また少し違ったんでしょうか」
照「同じこと。 仮に菫に告白されたとしても、私は受けない」ペラッ
淡「あまり考えたくありませんね」
菫「また2人が一番乗りか?」
淡「あ、先輩こんにちは」
菫「2人の仲が良くなるのは喜ばしいことだ。 照は人間関係によく壁を作るから余計にそう思う」
淡「……そうですか」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:21:04.45 ID:+UF0FQiT0
菫「お、もうこんな時間か。 そろそろ解散にしよう」
照「そうだ。 菫、これ返す」
菫「そういえば貸してたな。 面白かったか?」
照「うん」
菫「ならよかった。 そうそう、この続編がちょうど今日発売するんだが、本屋に寄ってもいいか?」
照「構わない」
淡(……)
淡「ちょ、先輩、今日私と帰る約束じゃないですか!」
照「え」
菫「なんだ、そうなのか? 早く言ってくれればいいのに」
照「そんな約束してな……」
淡「ごめんなさい、弘世先輩。 宮永先輩借りていきますね!」
照「……どういうつもり」
淡「正直、少し嫉妬しました。 いや、大分嫉妬しました。 自己中ですよね、すみません」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:25:49.49 ID:+UF0FQiT0
照「わかってるならそういうことはやめたほうがいい」
淡「わかりました、じゃあもうしません。 けど、せめて今日限り一緒に帰らせてください」
照「淡、何か勘違いしてない?」
淡「はい?」
照「私は淡のことを拒否してるわけじゃない。 一緒に帰りたいなら、事前に言えばいいだけ」
淡「……ほ、ほんとですか!? じゃあ毎日帰りましょ!」
照「それはそれで……」
淡「そうだ! 私気になってた喫茶店があるんですよ! このまま行きましょ!」
照「話聞いて……」
淡「先輩、何頼みますか?」
照「……ねぇ」
淡「先輩、先に言っておきますけど、手引っ張ってもあんまり抵抗してませんでしたよね」
淡「満更でもないんじゃないんですか?」
照「まぁ、喫茶店くらいならいいか」
淡「そうこなくっちゃ!」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:27:21.76 ID:hicElwgpP
病んで…はいないのかな?
期待しとるで
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:29:05.60 ID:0PdDSw+I0
照が病んでないとかえって病気かと疑ってしまうな
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:30:48.01 ID:+UF0FQiT0
照「ただ一つ言いたいことがある」
淡「とうとう私と付き合ってくれるんですか?」
照「全然違う。 なんで私の隣にくっついてるの?」
淡「ダメですか?」
照「注目の的になる」
淡「じゃあ膝の上なら」
照「もっとダメ」
淡「ひとつ、膝の上。 ふたつ、先輩の隣。 さあどっち!」
照「……もういいよ、隣で」
淡「ちなみに、みっつで私と付き合う、ってのもありますよ」
照「いいからメニュー見せて。 身動き取れない」
淡「はいはい」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:35:28.13 ID:+UF0FQiT0
淡「先輩の頼んだ飲み物、おいしそうですね」
照「飲む?」
淡「本気で言ってます? 関節キスですね」
照「私はそういう意味で言ったわけじゃないし、気にしてない」
淡「そうですか、私はめっちゃ気にしてます」
照「飲むのか飲まないのか、どっち」
淡「飲みます飲みます、次のチャンスがいつかわかりませんしね」ゴクッ
淡「……ふぅ、美味しいですね。 先輩が飲んだ後だからでしょうか」
照「気持ち悪いこと言わないで」
淡「ひどいですね。 あ、私の飲みます?」
照「じゃあ一口」ゴクッ
淡「……そんなに関節キスがしたいですか。 私は直接でもいいですよ」
照「だから、そういう意味じゃない」
淡「残念」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:44:05.27 ID:+UF0FQiT0
淡「結局、先輩に奢ってもらっちゃいましたね」
照「先輩として当然のこと」
淡「ありがとうございます」
淡「でも、先輩だとか後輩だとかじゃなくて、一個人として私を見てくださいよ」
照「『後輩の努力を』とか言ってた口から出る言葉じゃない」
淡「や、結構本気で」
照「心配しなくても、淡のことは一個人として見ている」
淡「……それって『麻雀部として』とかが前に付きますよね」
淡「なんというか、後輩の延長線上のような」
照「? そんな事言われても、淡をただの後輩と思ってないのは本当のことだし」
淡「はぁ、そうですか。 嬉しいですけど、それは私の望んでる特別とは違う形なんでしょうね」
照「そうなるかもしれない。 何度も言ってるけど、諦めたほうが早いと思う」
淡「それは私が決めることです」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:51:34.69 ID:+UF0FQiT0
照「私こっちだから」
淡「あ、そうですか。 遠回りして……なんて」
照「今更遅いし、帰宅を遅くする趣味はない」
淡「でも私と一緒に喫茶店行ってくれたじゃないですか」
照「……それとこれとは別問題」
淡「はぁ、先輩のことはよくわかりませんね。 そこも好きですよ」
淡「……私、宮永先輩のこともう少し知りたいです」
照「だから、無理だって」
淡「まだ具体的なこと言ってませんけど」
照「言う前からわかる。 変な意味が含まない形でなら、別に教えて上げてもいいけど」
淡「変じゃありません、私の気持ちは真っ直ぐですよ」
照「わかった、わかった……また明日」
淡「明日も一緒に帰ってくださいね」
照「ああ」
淡「……生殺しにされてる気分ですよ、こっちは」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:54:34.66 ID:cu/QIDCq0
あわあわファイト
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 01:57:07.49 ID:+UF0FQiT0
淡「先輩、帰りましょ!」
照「はいはい」
菫「最近毎日一緒に帰ってないか」
淡「そうなんですよ! 先輩ったら私と一緒に帰りたいらしくて」
照「言ってない」
菫「はは、妬けるな。 休日も体調壊さないようにな」
淡(……妬けるのはこっちの方ですよ)
淡「先輩、手繋いでください」
照「え……」
淡「ダメですか?」
照「……それくらいなら、まぁ」
淡「やった!」ギュッ
照「ちょっと、痛い」
淡「あっ、ごめんなさい。 少し興奮しちゃって」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 02:05:22.91 ID:+UF0FQiT0
淡「先輩とこうして一緒に帰れて、あわよくば手まで繋げて、嬉しい限りです」
照「そ」
淡「もちろんマックスは先輩と付き合うことですけどね。 まぁ、今はこれで我慢します」
照「今は、ねぇ……」
淡「はい。 そのうち我慢できなくなるかもしれません」
淡「……先輩は告白の後にいつも『こっちの気持ちを考えて』みたいなこと言いますけど、それは先輩にも言えますよ」
淡「私の気持ち、少しは考えたことあります?」
照「あんなに毎日告白されてれば、それくらい誰でもわかる」
淡「わかってたら、私が『手繋いでください』なんて言っても、繋ごうとしませんよ」
照「? 淡から言ってきたことじゃないのか」
淡「……はぁ、先輩は鈍チンなんでしょうか」
淡(そうやって中途半端に私を救うから、私はいつまでも宮永先輩のことが好きでいてしまうんですよね)
照「せっかく手繋いでやったのに、なんでそんな不機嫌そうなんだ」
淡「……いや、もういいです。 私以外の子と、こういうことしないでくださいね」
照「縛られる筋合いはないし、大体そんなこと言ってくるのも淡くらいだ」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 02:14:50.26 ID:+UF0FQiT0
照「じゃ、また月曜日」
淡「先輩と歩いてると、時間があっという間に過ぎますね」
淡「それじゃあ、おやすみなさい」
照「ああ」
淡「はぁ……宮永先輩、どうして私に振り向いてくれないだろう」ゴロゴロ
淡「っていうか、せっかく先輩と一緒に帰ってるんだし、家とか教えてもらえばよかった」ゴロゴロ
淡「……! いいこと思いついた! この頭脳を持った自分が憎い!」
From:宮永先輩
本文:明日飽いてますか? 合いてたらデート活きましょう、向かえに行くのでお家教えてください。
淡「……なんか色々すっ飛ばしてる気がするけど、先輩にはこれくらいスッキリした文のほうがいいかな。 送信」
淡「! きた!」ドキドキ
Re:
本文:予定は別にないが……漢字間違えすぎだぞ。
淡「~~!!」
淡「どうしよう……ダメな後輩だと思われてないかな……」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 02:20:44.99 ID:+UF0FQiT0
淡「先輩とデート♪ 先輩とデート♪」ガンッ
淡「いったい!! ああ、なんで小指ってこんなに出っ張ってるの……」
淡「そうだ、せっかく休日に先輩と会うんだから、ちゃんと考えて洋服選ばないと」
prrrr
淡「……うーん……はーい」
照『おい、起きろ』
淡「!! えっ、今何時ですか!?」
照『自分の携帯に聞け』
淡「……あっ! すいません!!」
照『そっちから誘ったんだろう。 まぁいい、駅前の喫茶店にいるからな』ガチャッ
淡「……はぁ、色々考えて寝不足だし結局遅刻しちゃうし……」
淡「先輩怒ってないかなぁ……っ、やばっ、泣くな泣くな!」
淡「大丈夫、先輩の優しさは私が一番わかってる! とにかく早く行かなきゃ」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 02:28:10.83 ID:+UF0FQiT0
淡「ご、ごめんなさい!」
照「待ってたぞ」
淡「……あの、怒ってないんですか? 1時間遅刻したんですよ?」
照「? 別にこれくらいで怒る必要もないだろ」
照「待ってる間に朝食は食べたから、淡も何か頼んだらどうだ」
淡「……やっぱり、先輩は優しいですね。 大好きです」
淡「でも、できることなら朝食は待ってて欲しかったですね」
淡「仮にも私は先輩に恋してるんですから、一緒に食べたいと思うのが筋です」
照「なんで後から来てそんなに偉そうなんだ……」
淡「えへへ、でも怒らないんですね」
照「……変なこと言ってないで、早く注文しろ」
淡「やっぱり宮永先輩を好きになってよかったです。 さ、何食べよっかなー♪」
照「……」
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 02:34:54.83 ID:+UF0FQiT0
照「……」ペラッ
淡「ちょ、ちょっと先輩ってば」
照「何?」
淡「人が食べてて暇とはいえ、読書はやめてくださいよ。 デート中ですよ?」
照「仕方ないだろ、他にすることがないんだから」ペラッ
淡「私の食べてる様子でも見ててくださいよ」
照「そんな趣味はない」
淡「私は先輩の食べてる様子、見たかったですね。 何食べてるかとか」
照「私がさっき頼んだのは、淡が今食べてるそれだぞ」ペラッ
淡「えっ、ほんと?」
照「そんなウソついてどうするんだ」
淡「……えへへ、やった! 最高です♪」
照「そんなに喜ぶことか? 同じものなんて、誰かと食べに行くなら普通に頼んだりするだろ」
淡「先輩はわからなくていいですよ。 どうしても知りたいなら、私と付き合えばわかることです」
照「変なの」ペラッ
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 02:40:11.89 ID:+UF0FQiT0
淡「ごちそうさまでした」
淡「先輩、食後にジュースでも飲みませんか?」
照「なんで私に聞くんだ。 もう朝食は済んでる」
淡「いや、ここってメニューに恋人限定のジュースがあるんですよ。 ベタなやつ」
照「ここはよく利用するが、そんなのはないぞ」
淡「あ、じゃあ賭けます? 私が頼んで出てきたら、一緒にそれ飲んでください」
照「まあいいよ。 ないものはないから」
淡「……そうですね。 すみません、このジュースください」
照「普通のミックスジュースだろ」
淡「まあまあ、ちょっと待っててください……えい」プス
淡「さあどうぞ」
照「……これ、ストロー2つ刺しただけ」
淡「細かいことは気にしないでくださいよ! さあ私の勝ちです、一緒に飲んでください」
照「……はぁ」
淡「なんだかんだで付き合ってくれるんですね」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 02:45:29.66 ID:+UF0FQiT0
照「ところで、どこ行くか決まっているのか?」
淡「……あー」
淡(興奮しててすっかり忘れてた……)
照「おい、何も考えてないのか」
淡「……まぁ、そうなりますね」
淡「いや、宮永先輩が悪いんですよ? 私の誘いに即答してくれたせいで、色々舞い上がって忘れちゃってました」
淡「先輩が私のハートを掴んだのが、全ての元凶です」
照「……その図々しさはどこから来るんだ」
淡「愛ですよ」
淡「ま、何もしないんじゃあ、味気ないですよね。 映画でも見に行きましょうか」
照「淡に任せる」
淡「いいんですか? ちょっと危ないところとか連れてっちゃうかもしれませんね」
照「映画」
淡「先輩って二つ条件を出されたら、絶対その中から選択しますよね。 正直扱いやすいです」
淡「そういう生真面目なところも好きなんですよね、これが」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 02:52:00.02 ID:+UF0FQiT0
淡「先輩、どれ見たいですか?」
照「なんでもいい」
淡「……はぁ、先輩こそ、その冷静さはどこから来るんでしょうね」
淡「デートって、もう少しその、ニコニコしながらするものでしょう」
照「淡にとってはそうでも、私にとっては普通のお出かけ」
淡「確かに、私が勝手に興奮してるだけですけどね。 仕方ない、先輩の笑顔は、彼女になるその時までとっときましょう」
淡「じゃ、これにしましょうか。 すみません、チケット2つ」スッ
照「……いい、私が払う」
淡「あの、また先輩後輩って話ですか? 私が遅れてきたんだから、私が持ちます」
淡「それに言いましたよ、そういう立場抜きがいいです、と」
淡「『宮永先輩』と呼んでますけど、私の中では『先輩』ではなく『宮永照』という個人です」
淡「先輩にも『後輩』じゃなくて『大星淡』として扱って欲しいですね」
照「……まぁ、そこまで言うなら」
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 02:58:12.70 ID:+UF0FQiT0
淡「真っ暗になってきますね。 映画前のこの時間、なんかいいですよね」
照「わからない」
淡「でしょうね。 ま、私は宮永先輩とこうして同じものを見られるだけで幸せです」
淡「こんなに真っ暗だと、もしかしたら先輩に変ないたずらしちゃうかも」
淡「ちゅーとか」
照「? いくら淡が押しが強いとはいえ、さすがにそんなことはしないだろう」
淡「……そうですか」
淡(はぁ、結局何もできなかった……)
淡「宮永先輩のことを言えないくらい、私も単純だなぁ」
照「なんだそれ」
淡「こっちの話ですよ」
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:02:43.99 ID:u0276P5YP
この照は淡のことをよくわかってる
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:05:04.13 ID:+UF0FQiT0
淡「これだけ長く座ってると、身体が固まって仕方ないです」
照「そうだな……んーっ」
淡「!」
淡「うわっ、宮永先輩でも、手足伸ばしたりするんですね……」
照「私だって疲れる時は疲れる」
淡「そうですけど、そんなに隙だらけというか、俗っぽいことをするのは意外です」
照「淡、お前も結構ひどいことを言うな。 私のことを言えない」
淡「ちょっとビックリしただけですよ。 でも嬉しいです」
照「?」
淡「長時間麻雀打った後でも、そんなところ見たことありませんしね」
淡「普段見られないところを見られただけでも、私は嬉しいです」
照「……そ」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:10:19.11 ID:+UF0FQiT0
淡「さて、次はどこ行きましょう」
照「私に聞くのか?」
淡「私は宮永先輩となら、どこへ行っても楽しむ自信がありますから」
照「……」
淡「先輩がなにもないなら、私はゲーセンに行きたいです」
照「ゲームするのに二人で行くのか?」
淡「あらら、先輩ってば無知ですね。 普通ですよ、普通」
照「……私なら構わないが、普通年上にそんな態度を取るもんじゃないぞ」
淡「安心してください。 私がこうやって自然体で接してるのは、宮永先輩くらいのものです」
照「で、なんでゲーセンなんだ」
淡「ゲーセンというか……先輩とプリクラが撮りたいです」
照「最初からそういえばいいだろう」
淡「回りくどい方法を選ばないと、先輩と長く会話できないじゃないですか」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:14:28.36 ID:+UF0FQiT0
淡「もしかして、プリクラとか撮ったことありませんか」
照「ないな」
淡「慣れた手つきの意外な先輩ってのも見たかったですね」
淡「私があれこれ教えるのも、新鮮でまた楽しいですけど」
淡「先輩、笑顔笑顔」
照「……」
淡「ちょっと、下手くそですよ。 雑誌とかでは、いつも営業スマイル完璧じゃないですか」
照「営業スマイルってわけじゃあないんだがな」
淡「……もしかして、雑誌の記者といるよりも、私と一緒にいるほうがつまらないんでしょうか?」
淡「……迷惑かけてごめんなさい」
照「い、いや、そういう意味じゃ……」
淡「ふふっ、冗談ですよ。 そのままでいいですよ、普段の表情が一番です」
照「そうか」
淡(少しだけ、ショック受けたのは本当ですけどね)
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:20:46.39 ID:+UF0FQiT0
淡「はぁ、最高です」
淡「少しだけ微笑んでるこの笑顔。 ずっと眺めていたいです」
照「そ、そうか……なぁ、この後に写真が出てくるだけで、この値段なのか?」
淡「複数人で利用するからこそ、こういう値段が許されてるんです」
淡「あと、落書きとかできるんですよね」
照「するのか?」
淡「したいですか?」
照「いや、私はいい」
淡「なーんだ、じゃあ勝手に書いちゃいます」
照「好きにしろ」
照「……なんだこれ」
淡「あれ、見えませんか? 『好きです』って、でかでかと書いたはずですが」
照「そういう意味じゃない」
淡「色んなところに貼っちゃっていいですよ。 本当は私が多めに欲しかったんですが、なんならほとんどあげますよ」
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:27:07.45 ID:+UF0FQiT0
淡「こんな細かいものでも、先輩は気を使ってくれるんですね」
照「映画はお前が出したんだろう。 これくらい出さなくてどうする」
淡「はぁ、またそういう……でも、本当は嬉しいんです。 ありがとうございます」
淡「さて、もう1回撮りましょうか」
照「え?」
淡「今のは宮永先輩の奢り。 次は私が個人的に撮りたいだけです。 さ、撮りましょ」
照「……まぁ、構わないが」
淡「♪」
淡「先輩、アイスクリームが食べたいです。 何がいいですか?」
照「抹茶」
淡「渋っ。 じゃ、行ってきますね」
照「いや、私が……」
淡「まあまあまあ、ちょっと待っててくださいよ」グイッ
照「うわっ」
淡「そこにいてくださいねー!」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:30:52.44 ID:+UF0FQiT0
淡「戻りました」
照「……なぁ、一つしかないんだが」
淡「そりゃそうですよ。 二人で食べるんです」
照「本気で言ってるのか?」
淡「先輩に対してはいつだって本気です。 そろそろ振り向いてくれてもいいんですけどねー」
淡「さあ、食べましょうか。 コーンはさっさと食べないと大変ですよ? さあ!」グイッ
照「……これをやるために、自分から買いに行ったのか」
淡「どうでしょうね」
淡(はぁ、正直抹茶はあんまり好きじゃないんだけどなぁ)
淡(宮永先輩と一緒だから食べられる感じ)
照「おいしい」
淡「そうですか、私もです」
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:34:23.14 ID:+UF0FQiT0
照「……変な気を使わなくていい」
淡「えっ?」
照「少なくとも好きなものを食べる時のそれじゃないな」
淡「いや、別に私は……」
照「いいから待ってろ。 他のを買ってきてやる」
淡「……」
淡(ずるいですよ、そういうの)
淡(なんでこう、いつも空回りするんだろう。 先輩、相変わらず私の言ったことわかってないみたいだし)
淡(あーあー、こういうのしないでもらいたいなぁ。 これだから、何時まで経っても好きでたまらないんですよね)
淡「……」パクパク
淡「……まぁまぁおいしい、かな」
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:37:09.36 ID:+UF0FQiT0
照「ほら、買ってきたぞ」
淡「あ、ありがとうございます」
照「……おい、抹茶は?」
淡「全部食べちゃいました」
照「お前なぁ」
淡「先輩が私を待たせた罰ですよ」
照「そんなに遅かったか? 一応急いできたんだが」
淡「はぁ、そういうところが……」
照「……?」
淡「まぁ、いいでしょう」パクパク
淡「はい、どうぞ」
照「これもか……」
淡「当たり前です」
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:43:52.94 ID:+UF0FQiT0
淡「……ねえ、先輩」
照「なんだ」
淡「肩を貸して欲しいです」
照「……?」
淡「もう、ストレートに言いますね。 先輩に寄っかかりたいです」
照「……」
淡「了承と受け取りますね。 では遠慮なく」
淡「はぁ、最高ですね。 あ、読書とかしてていいですよ? 多分寝ちゃいますから」
照「人を誘っておいて寝るのか?」
淡「先輩にはわかりませんよ、私の気持ちは」
照「……嫌でもわかってはいるよ」
淡「表面上は、ですね。 中途半端な行動は良くないですよ。 さすがにそれはわかりますよね」
照「……お前が頼んでるんじゃないのか」
淡「そうですね、すみません。 ……少し眠ります、おやすみなさい」
照「ああ」
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:49:58.03 ID:+UF0FQiT0
淡「……ぁ、おはようございます」
照「起きたか」
淡「どれくらい経ちましたか?」
照「2時間くらいだな。 寝不足だったのか?」
淡「まぁ、そうなりますね。 主に先輩のせいで」
照「私は何もしてない」
淡「何もしてないのが、なんかしてるんですよ……って、本は?」
照「別に読書とかはしてない。 ずっと壁に寄っかかってただけだ」
淡(……なんでだろう、なんでこんなに嬉しいんでしょうか)
淡(って、別に先輩が私に気があるわけじゃない……)
淡(それを前提に置いておかないと)
淡「はは、マネキンみたいですね」
照「段々辛口がひどくなっていってないか?」
淡「あのですね。 先輩にしたら押しの強い女に見えるかもしれませんが、私だって照れ隠しのオンパレードですよ?」
照「……」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 03:58:09.64 ID:+UF0FQiT0
淡「昼食とも夕食とも言えない、半端な時間になってしまいましたね」
淡「どこか食べに行きましょうか」
照「ああ」
淡「今の内に決めておきましょう。 何がいいですか?」
照「淡に任せる」
淡「本当に先輩は鈍いですね。 麻雀中の冴えてる先輩はどこにいるんでしょう」
照「おい」
淡「ふふっ、答えを教えてあげますね」
淡「私は先輩の好きなものはなんでも知りたい。 だから聞いているんです」
照「……わかったよ」
淡「で、なにが食べたいですか?」
照「じゃあ、うどんだな」
淡「あらら」
照「不満か?」
淡「いえ。 冗談でも言って欲しかったですね」
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:06:02.26 ID:+UF0FQiT0
淡「なんでうどんなんですか? 居酒屋の〆じゃあないんですから」
照「うどんくらい、普通に食べるだろう。 それに、好きなものを言え、と言ったのは淡の方だ」
淡「そうですね。 教えてくれて嬉しいですよ」
照「何食べるんだ」
淡「先輩と違うものを食べます」
照「お前は私のことを好きなのか嫌いなのか、どっちなんだ」
淡「好きじゃないです、大好きです。 先輩に対しての最低値は『嫌い』ではなく『好き』、というレベルで大好きです」
淡「まあ、頼みましょうよ。 ほら、はやくはやく」
淡「先輩、それ一口ください」
照「……そんなことだろうとは思ったよ」
淡「やっと私のことをわかってきましたか。 アタックを続けてきた甲斐があります」
照「で、食べるのか、食べないのか、どっちだ」
淡「もちろんいただきますよ。 あーんしてください」
照「……はぁ、全く」
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:13:10.85 ID:+UF0FQiT0
淡「ごちそうさまでした」
照「……で、この後どうするんだ」
淡「そうですね、こう半端な時間じゃあ、逆に身動き取れません」
淡「……ねえ、先輩の家に連れて行ってくれませんか?」
照「自分で言うのもなんだが、私の家は殺風景でつまらないと思うぞ」
淡「お人形だらけのほうがビックリしますよ」
淡「それにですね、私にとっては先輩の家に行くのが本命だったんですよ? つまらないとかなんとか言わないでください」
照「……そうか」
淡「まぁ、物事には順序がありますからね。 朝っぱらからいきなり押しかけては、いくらなんでも迷惑でしょう」
照「淡、お前妙なところで律儀なんだな」
淡「何言ってるんですか。 先輩だって、好きなものは大切にするでしょう。 私もそうです」
照「……とてもそうには見えないけどな」
淡「いつものあれは愛情表現です」
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:18:23.45 ID:+UF0FQiT0
淡「お邪魔します」
照「今飲み物でも出すから、寛いでてくれ」
淡「ねぇ、先輩。 烏龍茶の蓋開けっぱなしですよ」
照「? 締まってるじゃないか」
淡「私が締めてあげたんです」
照「そうか、悪かったな」
淡「いえ。 しっかり整理されてる先輩らしいお部屋ですが、ちょっとだけ抜けてるところがありましたね」
淡「そういうダメな一面もあるんですね」
照「たかが蓋一つじゃないか。 失望したのか?」
淡「まさか」
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:22:00.31 ID:+UF0FQiT0
淡「はぁ、おいしい。 これどこに売ってるんですか?」
照「有名だろ」
淡「そうですか、じゃあ私が見逃してるだけかもしれませんね」
淡「それか、先輩の家だからかもしれません。 料理も皿や店内の雰囲気が大事って、よく言いますもん」
照「……それはそうと、お前が今飲んでるの、私が飲んだやつだろ」
淡「いいじゃないですか、どうせ同じ中身ですし」
照「同じ中身だったら、尚更私のを飲む必要はない」
淡「厳しいですね」
照「普通だ」
淡「そうですね、いつも通りです。 やっぱりこういう先輩が一番好きです」
照「わかったから、自分のを飲め」
淡「嫌です」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:25:58.55 ID:+UF0FQiT0
淡「しかし、本当に何もありませんね。 普通の家にあるものだけです。 本は大量にありますけど」
照「悪かったな」
淡「いえ、つまらなくないですよ。 楽しいです」
淡「むしろ、何か遊べるものがあるほうが困ります」
照「なぜだ?」
淡「先輩とこうして寄り添うだけの時間のほうが、私は好きですから」
照「……」
淡「とはいえさすがに疲れました。 先輩、膝借りますね」
照「……まぁ、構わないが」
淡「おお、珍しく察しが良い。 痺れたら言ってください」
照「多分大丈夫だ」
淡「それはよかった。 多分、痺れても退きませんからね」
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:34:16.45 ID:+UF0FQiT0
淡「……先輩、一ついいですか? 今更難しい注文かもしれませんが」
照「なんだ?」
淡「今までのこと、全部忘れてください」
照「……はぁ?」
淡「今までももちろん本気でしたが、最初の告白以降は、どこか諦めや弄りが入っていたかもしれませんね」
淡「半端者です。 それじゃあ思考停止と変わらないことに、ようやく気付きました」
照「……」
淡「ですから、今から、今度こそ、今度こそ心の底から言います」
淡「今までの人生で、一番本気を出します」
照「……そんな状態でか?」
淡「あはは、まぁ、少し締まらないかもしれませんが、退けそうにないですし、包まれてる内に言いたい気持ちもあります」
淡「本気です。 だから先輩も、全部忘れて、最初の時と同じように聞いてくださいね?」
照「……」
淡「好きです」
淡「宮永先輩、付き合ってください」
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:38:27.54 ID:HtV2aCit0
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(r/ -─二:.:.:ヽ ついにきたな
7''´ ̄ヽ-─<:.:.', __
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110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:39:13.30 ID:+UF0FQiT0
淡「……はぁ、スッキリしました」
淡「これで、もう先輩に構うことも、後輩らしくもない弄りをすることもないでしょう」
淡「ありがとうございました……っ」
照「……おい、何泣いてるんだ」
淡「ああ、泣いてますか……? 気が付きませんでした、そうかもしれませんね」
照「……拭け。 泣いた跡がつくぞ」
淡「別にいいですよ、というかむしろ付けたいくらいですね」
照「……」
淡「……すみません、帰ります」
照「……ちょっと待て」
淡「なんですか?」
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:42:58.79 ID:HtV2aCit0
ざわ…ざわ…
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:44:23.54 ID:+UF0FQiT0
照「散々『返事はまだか』なんて言っておいて、私の返事は聞かないで帰る気か」
淡「何言ってるんですか、聞くまでもないです。 それとも、先輩には加虐趣味でもありますか?」
照「まあいい。 どうせその状態じゃ、主導権は私にあるんだ」
淡「はぁ、確かにそうですね」
照「……」
淡「なにしてるんですか、指なんか舐めてみっともない」
淡「プーさんの真似ですか? 似合いませんね……んっ」ピトッ
淡「……えっ、指……って、これって……」
照「……今はそれで我慢しろ」
照「今は、な」
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:48:49.55 ID:+UF0FQiT0
淡「……あの、いつまで待たせるつもりですか?」
照「気持ちの整理くらい付けさせろ。 淡、お前も人のことを言えないくらい鈍い」
淡「そうですか、そうですよね……」
照「……今日はもういい、寝ろ。 どうせ明日も休日だ」
淡「わかりました。 色々と言いたいことはありますが、おやすみなさい。 嬉しいですよ、これだけでも」
照「そうか」
淡「はいっ」
淡「宮永先輩、(指で)キスしてくださいよ」
照「しつこい」
淡「ねえ、もう月曜日ですよ? 2日経ってますけど……早く早くはやくー!」
照「……はぁ、仕方ない。 今日うちこい」
淡「やった! あ、でも今(指で)キスしてくださいよ!」
照「……ほら」
菫(照と淡が部室でキスしてるのを聞いてしまった……)
おわれ
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:50:35.63 ID:HtV2aCit0
乙乙乙!
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:50:57.46 ID:hOc1HLqy0
乙!!淡照最高や!!
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:51:04.98 ID:L5YT3uoE0
乙!
実にすばらでした
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:51:46.83 ID:tJMbbvAT0
乙
次は付き合った話も読みたいな
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:54:32.35 ID:IRMF2jhA0
実によろしい
続きも読みたい
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 04:58:17.28 ID:K01v1jUd0
すばらっ!
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/06/24(日) 05:36:33.56 ID:Tp5EeJvo0
すばら!!
ポニーキャニオン (2012-06-20)
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お前らの妄想力は天井知らずだな
こんだけ弄られ放題のキャラは白糸台だけだろうな
面白かった!