1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 16:05:31.45 ID:7N4lP2nq0
ーー早朝・津田家ーー
チュンチュン
津田タカトシ「おーいコトミ、もう朝だぞ~」コンコン
津田コトミ「う…ん…」ムニャ
タカトシ「おーい」コンコン
コトミ「すぐ…起きるから、…先に行ってて…」ムニャ
タカトシ「…ったく、早くしろよ?」
コトミ「はーい…」ムニャ
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 16:10:13.03 ID:7N4lP2nq0
食卓
コトミ「ふあぁ…、お早うタカ兄」
タカトシ「ほら、しゃきっとしろ。朝御飯、出来てるからな」
コトミ「はーい。いただきまーす」モグモグ
タカトシ「今日は生徒会の仕事で帰るのが遅くなるから、晩御飯は出前でも取ろうか?」
コトミ「うん。じゃあ私は…親子丼で」モグモグ
タカトシ「オレはカツ丼にしよう」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 16:12:39.63 ID:Xhih5Iqg0
支援 支援
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 16:13:12.79 ID:vB7n6Pst0
ラジオ面白いよね
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 16:16:15.32 ID:7N4lP2nq0
……………
タカトシ・コトミ「「ご馳走さまでした」」ペコリ
コトミ「あ、いけない! 学校の準備するの忘れてた!」
コトミ「タカ兄、後片付けよろしくね?」ドタバタ
タカトシ「…はあ」
タカトシ「どうしてコトミはいつもこんな調子なんだろう」
タカトシ「七条先輩みたいにもうちょっと女性らしく振る舞ってはくれないだろうか」
タカトシ「でも、下ネタを躊躇いなく言う所だけは真似しないで欲しい」
コトミ「ごめんねタカ兄。準備出来たから行こっか?」
タカトシ「オレも後片付け終わったし、学校に行くとするか」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 16:22:18.33 ID:7N4lP2nq0
ーー桜才学園・校門前ーー
オハヨー オハヨウゴザイマス
天草シノ「津田兄妹、お早う」
タカトシ「お早うございます、会長」ペコリ
コトミ「シノ会長、お早うございまーす」ペコリ
シノ「兄妹一緒に登校なんて、相変わらず仲がいいな」
コトミ「そうですねー、小さい頃からいつも一緒ですから」
シノ「な…津田? お前、トイレや風呂までコトミと一緒に入っているのか!?」
タカトシ「この人の想像力は半端無いな」
七条アリア「みんなお早う~」
このへんにスズ
↓
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 16:27:53.45 ID:7N4lP2nq0
萩村スズ「皆さん、お早うございます」
スズ「…って、何か悪意を感じるような気がするんですが」ムカッ
タカトシ「どうかしたの、萩村?」
スズ「いや、何でも」
コトミ「あ! 私、今日は日直だったんだ!」
コトミ「皆さん、先に行きまーす!」ビューン
タカトシ「…はあ」フウ
アリア「どうしたの津田くん? ちゃんと朝、ヌいて来た?」
スズ「朝から何を言い出すんだこの人は」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 16:37:02.55 ID:7N4lP2nq0
シノ「何か悩み事か?」
タカトシ「ええ、コトミの事でちょっと」
アリア「津田くん、妹に手を出そうとするなんて考えちゃ駄目よ?」
スズ「またおかしな事を…って普通だ」
タカトシ「いやいや、そんな事は思っていませんって」
タカトシ「あいつ、高校生になったのに、不真面目なのは変わらないなと思いまして」
シノ「まあ私から見ても、もうちょっとしっかりして欲しいとは思っているが」
シノ「本人の自覚の問題だからな。私達が無理矢理どうこうしろと言っても意味がない」
タカトシ「やっぱりそうですよね」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 16:43:31.41 ID:7N4lP2nq0
ーー放課後・街中ーー
コトミ「えーと、『弟は発情期』の最新巻はっと…」
コトミ「…うーん、売り切れかあ」
コトミ「仕方無いかー、帰ろっと……うん?」
コトミ「何これww、
>>16って、なんかやらしー」
コトミ「エッチな本なのかな? でも雑誌のコーナーに置いてあるし…」
コトミ「ちょっと覗いて見るだけならいいよね…」キョロキョロ
コトミ「どれどれ…」
>>16の人、エロいんだけどギリギリセーフなティーン誌の名前頼む
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 16:56:11.99 ID:Nlelz2OW0
プレイボーイ
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 16:58:16.18 ID:7Abh3Yrr0
コミック百合姫
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 17:01:09.45 ID:7N4lP2nq0
コトミ「それにしても『レ○プボーイ』だなんてすごい雑誌だ」
コトミ「………」ペラペラ
コトミ「…なーんだ、普通のティーン誌か…ってすっごい過激!」
コトミ「こんなの普通に載せちゃっていいの!?」
コトミ「……ん?」
コトミ「これは……」
コトミ「………」ジーッ
コトミ「へぇ~」
コトミ「………」マジマジ
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 17:03:35.05 ID:XSqxEqog0
支援
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 17:05:52.91 ID:7N4lP2nq0
……………
コトミ「…結局、買っちゃった」
コトミ「ウチに帰って、じっくり読もっと」
コトミ「そう言えば、タカ兄帰るのが遅くなるから出前取れって言ってたっけ…」
コトミ「私は親子丼で…あれ? タカ兄は何だっけ?」
コトミ「…まあいっか、私と同じので」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 17:50:26.95 ID:7N4lP2nq0
ーー津田家ーー
タカトシ「ただいまー」
コトミ「お帰り、タカ兄。出前とどいてるよ」
タカトシ「そうか。コトミはもう食べたのか?」
コトミ「ううん、先にお風呂に入ってた」
タカトシ「別に先に食べててよかったのに……って、これ親子丼じゃん」
コトミ「タカ兄が言ってたやつ忘れちゃったから親子丼二つにしちゃった」
タカトシ「まあ何でもいいんだけど。でも、人の話はちゃんと聞いたいた方がいいぞ?」
コトミ「はーい」
タカトシ「…うーん」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 17:59:09.71 ID:7N4lP2nq0
……………
タカトシ・コトミ「「ご馳走さまでした」」ペコリ
コトミ「じゃあタカ兄、後はよろしくー」スタスタ
タカトシ「おい…ったく…あ、コトミ?」
コトミ「なーに?」
タカトシ「オレ、明日の朝は校門服装チェックがあって早く出るから」
タカトシ「朝御飯用意しとくから、ちゃんと食べていけよ?」
コトミ「はーい」
タカトシ「ちゃんと後片付けして、遅刻もしない事! いいな?」
コトミ「分かってるって、タカ兄ったら心配性だな~」スタスタ
タカトシ「おい、ちゃんと聞けって言っただろ…って、行ってしまった」
タカトシ「まったくもう…」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 18:11:11.39 ID:6rKB6Mtb0
コトミの部屋
コトミ「さっそく、さっき買った雑誌を読もっと」
コトミ「えーと、このページだったよね…」ペラペラ
コトミ「あ、あった!」
コトミ「………」
コトミ「……うんうん」
コトミ「……おおっ!?」
コトミ「………」
コトミ「……よしっ!」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 18:16:36.97 ID:6rKB6Mtb0
ーー翌朝・津田家ーー
タカトシ「ふわぁあ~」
タカトシ「眠いけど仕事だから仕方無いか…って、何だこの音は?」トントン
タカトシ「台所の方からきこえるけど…」ジュウジュウ
タカトシ「…コトミ?」
コトミ「お早う、タカ兄! 朝御飯出来てるから座って座って!」
タカトシ「あ、ああ。でもどうしたんだ? コトミがこんなに早く起きて、朝御飯まで用意してくれるなんて」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 18:22:16.15 ID:6rKB6Mtb0
コトミ「えっとね? 昨日、早く寝ちゃったから起きるのも早くなっちゃって」
コトミ「タカ兄が早出するって言っていたから、たまには私が朝御飯を作るのもいいかなー、なんて思っちゃって」
タカトシ「そっか、ありがとうコトミ。今日はゆっくりと出られそうだよ」
コトミ「えへへ、ありがと。じゃあ、食べて食べて!」
タカトシ「いただきまーす」パクッ
コトミ「ねえ、どう? 美味しい?」
タカトシ「ああ、とっても美味しいよ」モグモグ
コトミ「本当!? よかった、上手に出来て!」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 18:29:25.22 ID:wPRlgP330
コトミってなにかと影響受けやすそうな性格してるよね
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 18:31:48.52 ID:6rKB6Mtb0
タカトシ「まあ、トーストに目玉焼きだから、誰にでも出来るんだけどな?」モグモグ
コトミ「あー、ひっどーい!」
タカトシ「あはは、ごめん。でも、美味しいのは本当の事だぞ?」
タカトシ「二つとも、オレ好みの焼き上がりに仕上がっているし」モグモグ
コトミ「そう言ってもらえると嬉しいなあ」///
タカトシ「…ご馳走さまでした」
タカトシ「じゃあ、オレは先に出るけど、遅れるなよ?」
コトミ「はーい、分かってまーす。いってらっしゃい、タカ兄」
タカトシ「行って来ます」
コトミ「…よし、頑張るぞー!」オー
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 18:37:28.54 ID:6rKB6Mtb0
ーー桜才学園・校門前ーー
オハヨウゴザイマス セイフクガミダレテルゾ
タカトシ「ーーーという事があったんですよ」
シノ「なんだ、私達が言わなくても、しっかりし始めたじゃないか」
アリア「もしかしたら、お嫁さんになるのを目指しているのかしら?」
スズ「ちょっと早くないですか? …そんなものなのかな?」ウーン
シノ「とか言っていたら、ご本人の登場だ」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 18:44:24.40 ID:6rKB6Mtb0
コトミ「皆さん、お早うございます!」
シノ「お早う、コトミ。珍しく早い登校じゃないか?」
コトミ「シノ会長ったらやだなーww 私達は学生なんですよ?」
コトミ「早めに登校して、授業に備えて予習と準備をしておく」
コトミ「これって常識ですよね?」
シノ「」
アリア「」
タカトシ「」
スズ「」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 18:50:55.92 ID:6rKB6Mtb0
コトミ「時間が勿体無いので先に行きますね。じゃあ、また後で」
シノ「あ、ああ……」キョトン
シノ「……ええと」チラッ
シノ「なあ津田、今のはお前の妹だよな?」
タカトシ「あ、はい。今のはオレはの妹、ですよね?」
スズ「なんで、アンタまで疑ってるのよ」
アリア「それにしても、急にどうしちゃったのかしら」
シノ「何はともあれ、ようやく真面目になってくれたんだから良しとしようか」
スズ「でも、一日で元に戻るんじゃないですか?」
タカトシ「確かに、一日どころか始まる前から駄目だった事もあったからなあ」
アリア「とりあえず、長く続く事を祈っていましょう」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 18:56:48.38 ID:6rKB6Mtb0
放課後
コトミ「タカ兄、ちょっといい?」
タカトシ「どうした、コトミ?」
コトミ「今日も帰るの遅いの?」
タカトシ「そうだな、最近忙しいからなかなか早くは帰れないな」
コトミ「分かった。じゃあ、私が晩御飯を作っておくね?」
タカトシ「あ、ああ。ありがとう」
コトミ「ふふっ、じゃあ頑張ってね」ニコッ
タカトシ「………」
スズ「…ねえ、本当に何があったの?」
タカトシ「オレにもよく分からないんだ。急に朝からあんな感じでさ」
スズ「でも、アンタにとっては楽になるんだから、いいんじゃないの?」
タカトシ「そう…なのかな?」ウーン
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 19:09:44.48 ID:6rKB6Mtb0
津田家
タカトシ「ただいまー」ガチャ
コトミ「お帰りなさーい。御飯にする? お風呂にする?」
タカトシ(ああ、いつもの調子に戻ったな。どうせこの後は「それともワタシ?」なんて言うんだろうな)
コトミ「タカ兄、聞いてる?」
タカトシ「えっ?」
コトミ「準備があるから、どっちが先か教えて欲しいんだけど」
タカトシ「(あれっ?)…じゃあ、お風呂で」
コトミ「それなら、もう沸いてるからすぐに入れるよ」
タカトシ「…じゃあ、そうするよ」
タカトシ(……?)
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 19:15:54.55 ID:6rKB6Mtb0
……………
タカトシ「晩御飯、美味しかったよコトミ」
コトミ「よかったー、タカ兄に気に入ってもらえて」
コトミ「それじゃあ、これからは毎日作ってあげるよ!」
タカトシ「それは悪いよ、オレも手伝うからさ」
コトミ「いいの。私は部活とか特にしていないし…」
コトミ「タカ兄は生徒会の仕事で、毎日頑張っているんだもん」
コトミ「だから、家の事は全て私に任せてね!」
タカトシ「…だったら、お言葉に甘えさせてもらおうかな」
コトミ「ありがとうタカ兄。そうだ、明日何か食べたいものがあったらーーー」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 19:23:27.56 ID:6rKB6Mtb0
ーー桜才学園・生徒会室ーー
タカトシ「ーーーあれから1ヶ月経ったのですが、ずっとあんな感じなんです」
シノ「私も驚いているぞ。三日坊主どころか、ここまでずっと続けているとは」
スズ「でも、問題は無いですよね?」
アリア「そうね。でも最近、私のぼけに突っ込んでくれなくて寂しいわ」
スズ(この人、計算づくで言っていたのか…)
タカトシ「テストの成績も、前回に比べて格段に良くなっていますし」
スズ「遅刻も全然しなくなったわね」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 19:27:21.28 ID:6rKB6Mtb0
シノ「そこでだ、コトミがどうしてああなったかを津田に調べて欲しいんだが」
スズ「別に良い事なんだから、無理に突き止めなくてもいいんじゃないですか?」
アリア「でも、誰かに脅されてだったら危ないわよ?」
スズ「いやいやいや、そんな大袈裟な」
タカトシ「正直、オレも気になりますし、コトミには見つからないように上手くやりますよ」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 19:41:11.78 ID:6rKB6Mtb0
ーーとある金曜日・津田家ーー
タカトシ「ただいま…」
タカトシ「…あれ? コトミは居ないのか?」
タカトシ「台所は…居ないか。リビングの方かな?」
コトミ「………」ジーッ
タカトシ(お、居た。…何か読んでいるのか)
コトミ「……はっ!?」ビクッ
コトミ「ちょっとタカ兄! 帰って来たのなら返事くらいしてよ!」
タカトシ「ああ、ごめん」
コトミ「あ……、私もいきなり怒鳴ったりしてごめん」スッ
タカトシ「気にしなくてもいいぞ……って、何を隠してるんだ?」
コトミ「いや、何でも無いの! おなかへったでしょ!? 急いで晩御飯の用意するから!」ドタバタ
タカトシ(雑誌のようだったな…)
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 19:46:05.81 ID:6rKB6Mtb0
食後
タカトシ「コトミ、今からコンビニに行くけど、何か欲しいものはあるか?」
コトミ「私は…別にいいや。車には気をつけてね?」
タカトシ「ああ、じゃあ行ってくる」
コトミ「………」
コトミ「ふう……、もうちょっとでタカ兄に見られる所だった……」
コトミ「見つからないように、机の中にでも仕舞っておこっと……」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 19:57:21.95 ID:6rKB6Mtb0
街中
タカトシ「コトミの読んでいた雑誌が気になったから書店まで来たけど…」
タカトシ「たしか、レ○プボーイとかいうタイトルが見えたな」
タカトシ「しかし、なんというタイトルだ」
タカトシ「えーと……あった。これか……」
タカトシ「すみません、これお願いします」
……………
タカトシ「何とか買えてよかった」
タカトシ「あ、コンビニに出かけるって言ったから、そっちでも何か買っておかないとな」
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:03:02.80 ID:6rKB6Mtb0
津田家
タカトシ「ただいまー」
コトミ「お帰りなさい、タカ兄」
タカトシ「ほらコトミ、お前が前に食べたいって言っていたやつがあったから、買ってきたぞ」
コトミ「そんな、別によかったのに…」
タカトシ「気にすんなよ。最近、一生懸命に頑張っているしな」
コトミ「ありがとう……、じゃあさっそくいただくね?」
タカトシ「ああ、オレは部屋に戻っているから」
コトミ「うん」タッタッタ
タカトシ「………」
タカトシ「とりあえず、さっき買ったやつ見てみるか……」
タカトシ「……うわあ」
タカトシ「何だこれ? とても10代向けの内容じゃないぞ?」
タカトシ「……ん? これは……」
タカトシ「そうか……、だからコトミのやつ……」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:08:20.33 ID:6rKB6Mtb0
ーー月曜日・桜才学園生徒会室ーー
シノ「何だ? もう原因が分かったのか?」
タカトシ「はい。まずはこれを見てもらえませんか?」スッ
シノ「おい! なんて本を学校に持って来たんだ!?」
アリア「あらあら、やっぱり津田くんも男の子なのね」
スズ「津田! 何を考えてんのよ!」
タカトシ「まあ確実に言われると思ってたんですけど……69ページからを見てください」
シノ「69ページって、どんだけ過激な内容なんだ?」ペラペラ
シノ「ふむふむ……」
アリア「まぁ……」
スズ「み、見えない……」
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:11:51.18 ID:6rKB6Mtb0
シノ「それで津田、お前はどうする気だ?」
アリア「そうね。さすがに私もこれはちょっと……」
スズ「やっと見れた……って、何なのこれ!?」
タカトシ「どうするもこうも、間違ってる事だと思っています」
タカトシ「けど……」
スズ「『けど』って何よ? どう考えたっておかしいじゃない!」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:17:02.15 ID:6rKB6Mtb0
タカトシ「萩村の言いたい事は分かるよ。でもうすうすは気付いていたんだけど」
タカトシ「本当にコトミがあんな事を考えていたんだって分かると、オレもだんだんそんな風に意識してしまって……」
シノ「まあ、これは津田兄妹の問題だからな。私達がどうこうしろとは言えない」
シノ「だから、どうするかはお前にまかせる」
アリア「そうね、私達が口を出す事はしないわ」
シノ「別にお前がどうしようと、私達は馬鹿にするような事はしない」
スズ「津田? 私はアンタを信じているから」
タカトシ「みんな……、分かりました。今日、コトミとしっかり話をしようと思います」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:19:32.75 ID:6rKB6Mtb0
ーーその日の夜・津田家ーー
コンコン
コトミ「はーい」
タカトシ『コトミ、話があるからオレの部屋に来てくれるか?』
コトミ「うん、分かった」
タカトシ『じゃあ、待ってるから』
コトミ(……もしかしたら、あの雑誌に書かれた通りになったのかな?)ワクワク
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:24:11.57 ID:6rKB6Mtb0
タカトシの部屋
コトミ「タカ兄、話ってなに?」
タカトシ「その前に、これに見覚えは無いか?」スッ
コトミ「あ、それって! 私の部屋を勝手に漁るなんて酷いよ!」
タカトシ「さすがにそんな事はしないよ。以前にオレが帰ったときに、あわてて隠していただろ?」
タカトシ「もしかしたらと思って、あの後に買いに行ったんだ」
コトミ「………タカ兄、買うの恥ずかしかったでしょ?」
タカトシ「まあな」
コトミ「私もだけど」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:27:51.97 ID:6rKB6Mtb0
タカトシ「そんな事よりも……、お前このページをずっと読んでいたんだろ?」
『愛する兄や弟をオトす必勝法!』
『こうすれば、あなたを愛してくれる!』
『女らしさをアピールすれば評価アップ!』
『愛する人にとことん尽くしてあげよう!』
コトミ「………」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:31:00.67 ID:6rKB6Mtb0
タカトシ「オレの事をそんな風に思っていてくれたのは、正直嬉しいよ」
コトミ「じゃあ……」
タカトシ「けど、オレ達は兄妹なんだ。こんな間違った関係になるのだけは駄目だよ」
コトミ「なんで駄目なの! こんなにタカ兄の事が好きなんだよ!?」
タカトシ「それでも駄目なんだ!……ごめん!」
コトミ「………」
タカトシ「オレの言う事が分かってくれたか?」
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:35:59.14 ID:6rKB6Mtb0
コトミ「……よ」
タカトシ「……えっ?」
コトミ「嫌って言ってんの! 私はタカ兄の事が大好きなの! とっても愛してるんだから!!」
コトミ「だからあきらめるなんて嫌! タカ兄には絶対に私の恋人になってもらうんだから!!」ドンッ
タカトシ「痛っ!? 急に押し倒すな!」
コトミ「タカ兄、愛してるよ……だから私を受け入れて……」スルスル
タカトシ「おい、服を脱ぐな!」
コトミ「………」スルスル
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:39:19.26 ID:6rKB6Mtb0
タカトシ(くそっ! 何を言っても止まらないし……)
タカトシ(間違いだってわかってる……けど、コトミの気持ちを知ってしまってからは、オレも意識してしまったのは事実だ)
タカトシ(許されるなら、このまま二人で深い所まで溺れてしまってもいいかもしれない)
タカトシ(けど、オレ達二人の問題では済まされる訳が無いし……)
タカトシ(オレはどうすれば……)
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:40:17.27 ID:ErNqDPsT0
ふぅ……
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:51:17.08 ID:6rKB6Mtb0
タカトシ(……もう構わない、どうなってもいいからコトミと……)
タカトシ(けど……)
コトミ「タカ兄……、私の初めてもらってね?」スルスル
タカトシ「……コトミ」
コトミ「嫌よ……やめたりしないんだから……」スルスル
タカトシ「そうじゃないんだ」
コトミ「……えっ?」ピタッ
タカトシ「オレも……オレもコトミの事が好きだよ」
コトミ「……それって、私が思っている『好き』と同じって事?」
タカトシ「ああ」
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:54:40.59 ID:6rKB6Mtb0
コトミ「だったら……このまま」スルスル
タカトシ「待ってくれコトミ、それだけは出来ない」
コトミ「なんで!? 私の事、好きなんでしょ! 愛してるんでしょ!?」
タカトシ「そうだよ、けど万が一って事があるだろ?」
コトミ「私はそんな事、気にしないよ……?」
タカトシ「だけど本当にそんな事になったら、オレ達はもうこの街に居られなくなる」
コトミ「………」
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 20:58:34.22 ID:WyIqTkUi0
原作でもコトミがそういう風になる夢を見たって言ってたな
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 21:00:47.35 ID:6rKB6Mtb0
タカトシ「だから、せめてお前が卒業するまでは待ってくれないか?」
タカトシ「その後だったら、いくらでもお前を受け入れるから……」
コトミ「……本当に?」
タカトシ「ああ、約束する」
コトミ「……分かった。とりあえず今はあきらめてあげる」
コトミ「でも、私と恋人になってくれるんだよね?」
タカトシ「もちろん」
コトミ「それなら、一つだけお願いを聞いてくれる?」
タカトシ「オレに出来る事なら。でも無茶な事は……」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 21:05:35.21 ID:6rKB6Mtb0
コトミ「大丈夫だよ。……キスしてくれる?」
コトミ「恋人だったら出来るよね?」
タカトシ「……分かった。おいでコトミ……」
コトミ「うん、タカ兄……」ハグッ
コトミ「私のファーストキスをもらってください……」チュッ
コトミ「……ん……」
タカトシ「……ん……」
タカトシ「……これで満足か?」
コトミ「……ううん、もう一回……」チュッ
コトミ「……ん……ちゅ……くちゅ……」
タカトシ(……ん!? こいつ舌を!?)
97 :
忍法帖【Lv=39,xxxPT】 :2012/05/27(日) 21:08:39.10 ID:1eTv8d4Q0
欧米か!
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 21:09:05.17 ID:6rKB6Mtb0
コトミ「ん……ちゅぱぁ……んふぅぅ……れろぉ……じゅるっ……」
コトミ「……ふぁ……ん……ふぅ……」
コトミ「……私、幸せだよ……」
タカトシ「……これで満足か?」
コトミ「……うん」
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 21:10:55.88 ID:6rKB6Mtb0
タカトシ「……明日も学校があるし、そろそろ寝ようか?」
コトミ「……タカ兄、一緒に寝てもいい?」
タカトシ「……おいで」
コトミ「……うん!」
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 21:15:21.29 ID:6rKB6Mtb0
……………
コトミ「~♪」ギュッ
タカトシ「本当に嬉しそうだな?」
コトミ「当たり前じゃない、タカ兄と一緒に寝れるんだよ?」
タカトシ「小さい頃はよく寝ていたじゃないか」
コトミ「分かってないな~タカ兄は。それは兄妹とはしてでしょ?」
コトミ「これからは恋人としてなんだもん♪」
タカトシ「そういうものなのか?」
コトミ「そういうものなの」
タカトシ「……おやすみ、コトミ」
コトミ「……おやすみ、タカ兄」
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 21:20:24.01 ID:6rKB6Mtb0
ーー翌日・桜才学園校門前ーー
シノ「あの二人はどうなった事やら……」
タカトシ「お早うございます、会長」ペコリ
コトミ「シノ会長、お早うございます!」ペコリ
シノ「ああ、お早う……って、お前達その手は……」
タカトシ「えっと……その……そういう事です」ギュッ
コトミ「そんなんですよ、会長!」ギュッ
シノ「あ、ああ……そうか。その、なんだ……二人とも仲良くな?」
コトミ「はい! タカ兄、お昼御飯は二人っきりで食べようね!」
タカトシ「そうだな。じゃあ、オレ達は先に行きますんで」
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 21:23:29.52 ID:6rKB6Mtb0
シノ「お、おお……」
シノ「ううむ……」
アリア「あらあら、結局ミイラ取りがミイラになっちゃったわね」
シノ「そのようだな。しかし、二人にまかせると言った以上は、余計な口出しはしないほうがいいな」
アリア「そうね。でも校内でイチャイチャしないようにだけは伝えておきましょうね」
シノ「そうしておこう」
スズ「……マジかよ」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 21:24:36.06 ID:wPRlgP330
スズwwwww
いつか報われる日が来ると信じているよ
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 21:28:06.18 ID:6rKB6Mtb0
ーー昼・屋上ーー
コトミ「タカ兄、あーん」ヒョイ
タカトシ「あーん」パクッ
コトミ「美味しい?」
タカトシ「ああ、とっても」
コトミ「ふふっ、よかった」ニコッ
コトミ「……ねえ、タカ兄?」
タカトシ「どうした、コトミ?」
コトミ「私の気持ちがタカ兄に伝わる事が出来て幸せだよ」
コトミ「これからもよろしくね、タカ兄!」
タカトシ「オレの方こそ、これからもよろしくな」
コトミ「うん! タカ兄、大好き!!」
終わり
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/27(日) 21:28:48.59 ID:SKBruMqQ0
乙!
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