26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:10:08.73 ID:uhEju1Fi0
一夏「弁当?」
鈴「そ。あんたに作ってあげようと思って」
一夏「いいのか? 何か悪いなあ」
鈴「ただ、っていうわけにはいかないけどね」
一夏「え……また金か?」
鈴「違うわよ! お金なんかいらない」
一夏「お金なんかって、この前の映画のチケット俺に二千円で売ったくせに」
鈴「それは……! 一夏がそうでもしないと私と」
一夏「私と?」
鈴「あー! いいから! とにかくお弁当を作ってきてあげる!」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:13:59.17 ID:uhEju1Fi0
一夏「でも、ただじゃないんだろ?」
鈴「まあね。お弁当作ってきてあげるからさ、その代わり」
一夏「うん」
鈴「一日一回、私の言うことを聞くこと」
一夏「ええ……何だよそれ」
鈴「いいじゃない。お昼ごはんただなんだからそれぐらい安いもんでしょ」
一夏「まあ……そうだけどさ」
鈴「はい、決まりね。契約成立! 約束破ったらただじゃおかないわよ」
一夏「ただだけに、ただじゃおかないってことか」
鈴「……一夏、そういうのやめたほうがいいわよ。本当に」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:18:02.61 ID:uhEju1Fi0
一夏「……なんか最近こういう冗談を言うと皆の目線が厳しくなる気がする」
鈴「そりゃあね。それより、はいこれ」
一夏「? 何だよこれ」
鈴「お弁当。早速作ってきてあげたわ」
一夏「おお! 本当か!」
鈴「んふふ、感謝しなさいよー」
一夏「ああ、ありがとうな鈴……って」
鈴「何よ?」
一夏「やけに重いな」
鈴「あ、それね? 一夏が嬉しがると思って全部酢豚にしておいたの。一段目はご飯。二段目は酢豚。すごいでしょ」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:20:56.05 ID:ePydjIa30
鈴ちゃんは酢豚以外も作れるアピールした方がいいって!
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:21:18.19 ID:uhEju1Fi0
一夏「ぜ、全部? そりゃ、またすごいな」
鈴「何よ、せっかく作ってきてあげたのに文句言うわけ?」
一夏「別に文句とかじゃ、でも鈴。俺が断ってたらどうする気だったんだよ、この弁当」
鈴「べ、別に? 一人で食べるつもりだったわ」
一夏「一人でって……」
鈴「……それに一夏なら断らないと思ったから」
一夏「ありがとな」
鈴「や、やめてよ。いちいち撫でたりしないで!」
一夏「ははは」
鈴「もう! で、約束は守ってよね」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:21:40.99 ID:vbj32BeK0
最近鈴の名字って酢豚なんじゃないかと思う
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:24:21.89 ID:uhEju1Fi0
一夏「約束って、言うことを聞けってやつか?」
鈴「そうよ。何でも、ね」
一夏「いいけど、なんでもってのはなあ。さすがにやりすぎだと思うことや人に迷惑をかけることはダメだぞ」
鈴「そんなことしないわよ! あんた私をどういう目で見てんの!」
一夏「じゃあ今日の分は何をすればいいんだ?」
鈴「ふふーん。ま、それは後で伝えるわ」
一夏「後でって、鈴は二組じゃないか」
鈴「……うるさいわね」
一夏「だって、そうだろ?」
鈴「でもそのおかげで、いいこともあるわ」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:30:06.30 ID:uhEju1Fi0
一夏「いいこと?」
鈴「今は伝えないけど、約束は守ってもらわなきゃならないから学校が終わったら私の部屋に来なさい」
一夏「鈴の部屋に?」
鈴「そうよ、仕方ないけど部屋に入れさせてあげるわ」
一夏「仕方ないなら今はダメなのか? その方が手間もかからないだろ?」
鈴「いいから! それじゃあ意味ないの!」
一夏「意味?」
鈴「あー、もう! とにかく学校が終わったら私の部屋に来なさいよね!」
一夏「あ、ああ」
鈴「それより早く食べてよ。自信作なんだから」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:33:50.07 ID:a4QoKAdz0
キュンキュンする
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:33:50.54 ID:uhEju1Fi0
一夏「わかったわかった。じゃあ屋上にでも行こうぜ」
鈴「そうね。いい天気だし」
スタスタスタスタ
鈴「ねえ、一夏」
一夏「うん?」
鈴「今日のこと誰にも内緒よ?」
一夏「内緒って、言うことを聞くってやつ?」
鈴「そう。誰にも、特にセシリア辺りには言わないでよ。あとシャルロットにもね」
一夏「なんで?」
鈴「何でも!」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:37:20.92 ID:uhEju1Fi0
一夏「わ、わかったよ。今日はなんか気が立ってるな」
鈴「誰がそうさせてるのよ! こっちは色々考えて……!」
一夏「わかったわかった。誰にも言わなければいいんだろ」
鈴「初めからそう言いなさいよね」
一夏「はいはい。さ、屋上に着いたぞ」
鈴「……待って」
一夏「どうしたんだ?」
ソー ガチャ キョロキョロ
鈴「……よし」
一夏「何が、よし、なんだ?」
鈴「ううん、こっちの話。さ、行くわよ」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:39:51.55 ID:uhEju1Fi0
バタン
一夏「誰も居ないなあ。貸切みたいだ」
鈴「さてと」
ガチャン
一夏「え?」
鈴「ん?」
一夏「何してるんだ?」
鈴「ああ、ちょっとね」
一夏「ちょっとって……鍵閉めただろ」
鈴「うん」
一夏「なんで鍵なんか持って、いやそれより別に締めなくても。俺たち以外にも誰か来るかもしれないのに」
鈴「だからよ」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:43:56.88 ID:uhEju1Fi0
一夏「え?」
鈴「まあまあいいじゃない。それより早く食べてよ。あんまりゆっくりしてたら時間なくなっちゃうわ」
一夏「いやまだ30分以上あるけど」
鈴「ちょっと一夏! さっきからいちいち揚げ足取らないでよ! 些細なことはいいじゃない」
一夏「わ、わかったよ」
鈴「はー、やっと第一段階成功」
一夏「何か言ったか?」
鈴「ううん別に。早くお弁当広げて広げて」
一夏「ん……おお……本当に酢豚とご飯……だけ、だな」
鈴「すごくおいしいわよ」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:47:18.89 ID:uhEju1Fi0
モグモグ
一夏「おお、うまい!」
鈴「でしょー? まあ私が朝からじっくり煮込んで作ったものだから当たり前だけどねー」
一夏「朝から仕込んだのか。大変なのに悪いな」
鈴「いいわよそれぐらい。それより一夏、口にご飯粒ついてるわよ」
一夏「ん? そうか?」
鈴「あ、待って。とととと、取って……あげる」
一夏「え? いやいいよ自分で」
ペロ
鈴「……えへへ。もう取っちゃった」
一夏「……」
鈴「……な、何?」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:51:28.55 ID:uhEju1Fi0
一夏「……り、鈴……く、口で取らなくても、て、手で取れば」
鈴「い、いいいいいいいじゃない! お、幼馴染なんだから! こ、これぐらい普通よ!」
一夏「普通って、口がぶつかり」
鈴「きゃー! わざわざ声に出すな!」
一夏「あ、ああ……いやでも突然」
鈴「そ、それより早く食べて」
一夏「う、うん」
鈴「……おいしい?」
一夏「うまいよ」
鈴「そ、そう……えへへ」
53 :
誰か続き描く人いるならもう寝たいんだが :2011/06/01(水) 01:55:33.02 ID:uhEju1Fi0
ガンガンガンガン!
一夏「!」
鈴「!」
一夏「な、なんだ?」
鈴「ドアが」
一夏「ものすごい勢いで叩かれてるな」
鈴「……空耳じゃない?」
一夏「いや、空耳って」
ガンガンガンガンガン!
鈴「わ、私には何も聞こえないわ!」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 01:58:04.03 ID:uhEju1Fi0
一夏「何言って……何かあったのかな? ドアを開け」
鈴「開けなくていい!」
一夏「え? 何で」
鈴「だってどうせ」
イチカサーン イチカー
一夏「……」
鈴「どうせセシリアとシャルロットに決まってるから」
一夏「みたいだな。まあいいじゃないか。どうせなら皆で食おうぜ」
鈴「い、嫌よ」
一夏「嫌って、何で」
鈴「そ、それは、その」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:01:05.07 ID:uhEju1Fi0
ガンガンガンガン
一夏「おーい、二人とも! 俺はここにいるからそんなにドアを蹴るなって。壊れちゃうだろ」
ナラハヤクアケテクダサイ! ソウダヨイチカ!
鈴「……こんなに早く見つかるとは」
一夏「もういいだろ、鈴。鍵を貸してくれ、開けるから」
鈴「……」
一夏「鈴」
鈴「……ふん」
カチャ
一夏「ありがとな」
鈴「せっかく……」
一夏「?」
鈴「はあー、もういいわよ」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:01:50.59 ID:ER6F91YA0
弁当は落とさないの?
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:05:48.38 ID:uhEju1Fi0
ガチャリ バタン!
セシリア「やっと開きましたわ!」
シャル「一夏! 探したよ!」
一夏「どうしたんだ?」
鈴「……どうせくだらない用でしょ」
セシリア「あら鈴さん? どうしてここにいらっしゃるの? それに鍵がかかっていたということは二人きりだったということですわよね」
シャル「そんな卑怯なことするなんて、鈴ひどいよ」
鈴「卑怯を形にしたみたいな子がよく言うわね」
シャル「……え?」
鈴「……なんでもない」
一夏「鈴?」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:11:06.76 ID:uhEju1Fi0
セシリア「これはいけませんわね。一人でいい思いをするなんて淑女の風上にも置けませんわ」
鈴「……淑女? あんたの場合は風上に置いたらご飯の臭い匂いが漂ってきそうだけど」
セシリア「……すみません、よく聞こえませんでしたわ」
鈴「別に何も言ってないけど?」
セシリア「あなた今、確かに」
シャル「さ、さあご飯にしようよ! お弁当食べてたんだよね? せっかくだから僕たちもお邪魔していいかなあ一夏?」
一夏「あ、ああ。いいぜ」
鈴「……」
セシリア「……」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:14:44.33 ID:uhEju1Fi0
ヒソヒソ
シャル「ど、どうしたの一夏? 何かあったの?」
一夏「え? いや何も」
シャル「本当に? こんなに機嫌の悪い鈴初めて見たよ」
一夏「さっきまでは普通だったぜ?」
シャル「うーん」
鈴「何こそこそ話してんの?」
セシリア「そうですわ。早く食べましょう」
シャル「そ、そうだね」
一夏「ああ」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:15:47.87 ID:wjI5am4W0
シャルさん流石やでえ
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:18:08.25 ID:uhEju1Fi0
鈴「でも食べるものあるの?」
セシリア「お弁当を作ってきていましてよ」
シャル「あ、僕も」
一夏「おー、うまそうだな」
鈴「……見かけはね。でもご飯のまずい国もあるから気をつけたほうがいいわ、一夏」
一夏「……」
セシリア「……」
シャル「さ、さあ食べようよ! 一夏の持ってるのは鈴が作ってきたやつ? おかず交換しない?」
一夏「ああ、いいな! 交換」
鈴「交換? 交換、ね……交換できればよかったのにね?」
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:23:17.40 ID:uhEju1Fi0
シャル「……それは、どういう」
一夏「交換しよう交換! シャ、シャル、何怖い顔してんだ? こっちの酢豚とシャルの卵焼きを」
セシリア「一夏さん、わたくしとも交換してほしいですわ」
一夏「もちろん。じゃあ俺は野菜サンドをもらってもいいか?」
セシリア「ええ。でも困りましたわ」
一夏「ん?」
セシリア「鈴さんの作ってきてくれたお弁当、酢豚しかないから選べないじゃありませんか」
鈴「……」
シャル「セシリア。酢豚ばかり食べると豚になっちゃうよ」
セシリア「まあ! それは気をつけなければなりませんわね! でもそうするといつも酢豚を食べている人は」
シャル「もう手遅れだと思うよ。たぶん頭にも酢豚が詰まってるんじゃないかな」
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:26:42.55 ID:uhEju1Fi0
鈴「……」
一夏「あー! あー! うまいなあこの酢豚! それに卵焼きもうまいし野菜サンドも……う、うま、ゴホ、うまいな!」
鈴「……ふふ。むせてる」
セシリア「……」
一夏「違! 喉にただ詰まっただけで!」
シャル「一夏、はいお茶」
一夏「ああ、ありがとう」
鈴「……」
セシリア「……」
シャル「……」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:27:07.29 ID:ePydjIa30
鈴ちゃんかわいいって話だと油断していた結果がこれだよ!
いいぞもっとやれ
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:27:26.67 ID:WJKcGoMW0
何故、いつもこんな流れになってしまうのか・・・
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:37:56.31 ID:uhEju1Fi0
すまないが修羅場はやめたいので
>>58の後から
シャルの妾はダメだ。本当にダメだ。すぐ脱線してしまう。すぐ琴線に触れちゃうんだよ・・・
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:40:13.78 ID:qcU7iHwaO
期待してるぜ
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:40:25.13 ID:uhEju1Fi0
ガチャリ バタン!
セシリア「やっと開きましたわ!」
シャル「一夏! 探したよ!」
一夏「どうしたんだ?」
セシリア「それはこちらのセリフです! なぜ鈴さんと二人でお食事をしていらっしゃいますの!?」
一夏「なぜって、たまたま食堂に行こうとしたら会ったから」
シャル「一夏、そういう時は僕たちも誘ってくれないと。仲間でしょ?」
一夏「そうだな。悪い悪い」
セシリア「さて……鈴さん」
鈴「な、何よ」
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:44:58.79 ID:uhEju1Fi0
セシリア「抜け駆けとは、やってくれますわね」
鈴「べ、別に抜け駆けなんかしてないわよ! たまたま食堂に行こうとしたら会っただけだって一夏も言ってるでしょ」
シャル「じゃあなんで鍵が閉まってたの?」
鈴「そ、それは……さ、さあ、なんでかしら? 風じゃない? ほら、今日は風が強いから」
一夏「ああ、それなら鈴が鍵を」
鈴「一夏!」
セシリア「へー」
シャル「そうなんだー」
鈴「う……」
セシリア「油断なりませんわね」
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:47:56.91 ID:uhEju1Fi0
シャル「それで? 何もなかったの?」
一夏「何もって?」
セシリア「それは、その……男と女が二人きりでいたのですから、その」
一夏「はは、男と女って、俺と鈴だぞ? 何言ってるんだよ」
鈴「……」
ゴス
一夏「いてえ!」
鈴「あ、ごめん。わざとやっちゃった」
一夏「は、はあ?」
シャル「ふむ、どうやら」
セシリア「何もなかったようですわね」
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:51:06.68 ID:uhEju1Fi0
/
鈴「むふふふふふ」
一夏「ど、どうしたんだ急に笑い出したりして」
鈴「んー? ちょっとねー?」
一夏「?」
鈴「いやー、うまくいったと思って」
一夏「何が」
鈴「お昼のときのことよ」
一夏「お昼って、4人で飯食ったときのことか?」
鈴「そうそう。うまくごまかせたと思って」
一夏「ごまかすって、何を」
鈴「もう本当に鈍感ね」
一夏「」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:53:57.68 ID:uhEju1Fi0
あ、最後の
一夏「」
はミスです。なかったことにしてくださいあじん
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 02:58:29.21 ID:uhEju1Fi0
一夏「だから何が?」
鈴「ほら、約束したでしょ? お弁当作る代わりに一日一回言うことを聞いてもらうって。それだけだとバレそうだから鍵かけて二人きりで食事してることを怪しくして見せたって訳」
一夏「……そんなこと考えてたのか」
鈴「おかげで食事をしてることだけに気が廻って、全然気づいてなかったわ」
一夏「……で? 俺は何をすればいいんだ?」
鈴「そうねー……やっぱりアレね」
一夏「アレ?」
鈴「マッサージ」
一夏「なんだ、そんなことか。それぐらいならいつでもしてやるのに」
鈴「い、いいでしょ! こうでもしないと……た、頼みにくいじゃない」
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:02:03.46 ID:uhEju1Fi0
一夏「はは、可愛いこと言うな」
鈴「か、かわ!? ば、ばっかじゃない!?」
一夏「じゃあうつ伏せになってくれ」
鈴「うん……ベッドの上でいい?」
一夏「ああ、いいぞ」。俺もベッドに乗るけど勘弁な
鈴「い、いいわよ」
一夏「よし、じゃあ……まず、背中からだな」
ムギュ
鈴「ん! ……ん!」
一夏「おー、見かけによらず凝ってるな」
鈴「見かけにって……どういう意味よ」
一夏「悪い悪い。鈴も苦労してるもんな」
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:03:47.79 ID:0M+/khTd0
SS見ない俺が毎回開いてしまうのが鈴ちゃんの話
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:05:34.40 ID:uhEju1Fi0
またミスったごめん
×一夏「ああ、いいぞ」。俺もベッドに乗るけど勘弁な
○一夏「ああ、いいぞ。俺もベッドに乗るけど勘弁な」
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:08:47.64 ID:uhEju1Fi0
鈴「んー……ああ、気持ちいい」
一夏「結構上手いだろ」
鈴「うん……千冬さんが羨ましい」
一夏「え?」
鈴「あ、嘘嘘。冗談よ。それよりさ」
一夏「まだやるか?」
鈴「う、うん。もっと、その下もやってくれない?」
一夏「下? ああ、腰か。順番だからもう少し待ってくれ」
鈴「順番って」
一夏「背中、肩、腰って移動するんだよ俺のやり方は」
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:12:32.65 ID:uhEju1Fi0
鈴「あ、そうなの? ……で、腰の後は?」
一夏「その後はもう一回背中に戻る」
鈴「……あ、あのさあ」
一夏「それにしても鈴って」
鈴「え? な、何よ?」
一夏「体、結構柔らかいな」
鈴「あああ。当たり前でしょ。お、女の子なんだから」
一夏「そ、そうだな。当たり前だよな」
鈴「……柔らかいって……いったけど。柔らかいなら、私の体、気持ちいい?」
一夏「え!? あ、ああ、まあマッサージしやすいとは思う」
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:15:54.45 ID:uhEju1Fi0
鈴「ふーん……じゃあ、さ。もっと、その、下のほうもやってみない?」
一夏「下って」
鈴「お、お尻のほうもやってほしいんだけど」
一夏「……」
鈴「……ダメ?」
一夏「いや……い、いいけど」
鈴「じゃあ、お願い」
一夏「あ、ああ」
鈴「……」
一夏「……」
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:19:12.03 ID:uhEju1Fi0
ムギュ
鈴「い!」
一夏「あ、ごめん! 痛かったか?」
鈴「だ、大丈夫よ! 別にそういうわけじゃないから」
一夏「そうか……」
ギュ ムギュ ムミュ ムニュウ
鈴「ふ……うん……ん! ……うん」
一夏「気持ち、いいか」
鈴「う、うん。いい。上手ね。一夏は。すごく気持ちいいわ」
一夏「そうか。でも、そのあんまり」
鈴「?」
一夏「いや、もうそろそろお尻はいいだろ?」
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:22:39.37 ID:uhEju1Fi0
鈴「じゃあ……今度は仰向けになるから」
クル
一夏「え?」
鈴「お腹もさすって……くれない?」
一夏「え、いや……俺そんな、やったことないしお腹とか」
鈴「そうなの? じゃあ私が初めてってことね」
一夏「な、なんだそれ」
鈴「なんか……最初は恥ずかしかったのに、だんだん」
一夏「え?」
鈴「ど、どうせならもっと上もやる?」
一夏「上って」
鈴「ち、小さいけど」
一夏「小さいって、そこは」
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:27:14.94 ID:uhEju1Fi0
バン!
セシリア「御機嫌よう! 鈴さん!」
鈴「!」
一夏「!」
セシリア「あー、あー、だらしがないですわね! 服が乱れてますわよ! わたくしが直して差し上げますわ!」
パンパン
鈴「痛! 痛いわよ!」
一夏「セシリア、どうしたんだ」
セシリア「ちょーっと気になったんです。そう少しだけ。鈴さんの顔が」
鈴「顔? どういう意味よ!」
セシリア「わたくしとシャルロットさんが邪魔したのに何で帰りにあんなにニコニコしていたのかしら、と」
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:32:14.58 ID:uhEju1Fi0
鈴「げ」
セシリア「だから学校が終わって一夏さんの部屋に行って確かめようとしたら、なんということでしょう。一夏さんいなくなっていまして」
一夏「それで」
セシリア「ええ。ピーンときましたわ。やってくれましたわね、と」
鈴「……ま、マッサージをしてもらってただけじゃない。あんたが考えているようなことは」
セシリア「でしたら、ルームメイトの方はどちらに?」
鈴「う」
一夏「そういやいないな」
セシリア「……これですわ」
鈴「くう! 絶対バレないと思ったのに! いいところまで行ったのに!」
セシリア「顔に出るようではまだまだですわね」
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:35:56.90 ID:uhEju1Fi0
鈴「あ、あんたに言われたくないわ!」
一夏「ど、どういうことだ?」
セシリア「一夏さんはお気になさらずに。ただ……」
一夏「ただ?」
鈴「まさか」
セシリア「ええ。わたくしにもマッサージしてもらいますわよ。二人っきりで!」
一夏「ああ、なんだそれぐらい別に」
鈴「だ、ダメよ!」
セシリア「あら鈴さん? あなたはそのダメなことをしたのですわ。何なら他の方に言ってしまっても」
鈴「うううう」
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:39:44.91 ID:uhEju1Fi0
セシリア「というわけで、一夏さんはお借りしていきますわ。残念でしたわね」
鈴「ううううう、後一歩のところだったのにいー!」
一夏「? よくわからないけど、マッサージすればいいんだよな? それなら今したら」
セシリア「いけません! 乙女には乙女の準備というものがありましてよ!」
鈴「準備ってあんた! 何するつもりよ!」
一夏「マッサージだろ?」
セシリア「そう。マ・ッ・サ・ー・ジ、ですわ。少し濃厚な」
鈴「い、一夏! 変なことしちゃダメよ! あんたには私が」
一夏「いや、ただのマッサージに変なことも何も」
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:42:52.07 ID:uhEju1Fi0
セシリア「うふふふふふ」
鈴「一夏ぁ」
一夏「まあとにかく今日はもう遅いし、明日でいいよな? 俺もそろそろ部屋に帰らなくちゃ」
セシリア「ええ、かまいません。一夏さん、約束ですわよ」
一夏「ああ」
鈴「く……!」
セシリア「さて、では帰りましょうか。先生に怒られてしまいますわ」
一夏「だな。鈴。また明日な」
セシリア「それでは、お休みなさい」
ガチャ
鈴「……」
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:47:06.84 ID:uhEju1Fi0
鈴「……あー! もう」
バフッ
鈴「後一歩のところだったのに! セシリアのせいで!」
鈴「でも……まあ、いいわ。一日一回、だもんね。また明日お弁当作っていけばいいわ」
鈴「ふふ……セシリアはそこまでは気づいていなかったみたいだし。またいい思いさせてもらおうっと」
鈴「さ、もう寝よう。明日も早いし……明日、また言ってやるわ」
鈴「一夏ぁ、お弁当よ!」
END
120 :
忍法帖【Lv=3,xxxPT】 :2011/06/01(水) 03:48:16.47 ID:8xG7d8KY0
おい
おい
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:49:07.94 ID:uhEju1Fi0
終わり。乗っ取りで久々に描いたんで読みにくかったと思いますけど読んでくれてありがとう
修羅場期待してくれた人はごめん
それではお休み
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:50:50.69 ID:ePydjIa30
乙!
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 03:55:38.79 ID:0M+/khTd0
ちょいボリューム少なかったけどありがとうー乙です!
メディアファクトリー (2011-06-22)
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