1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 19:37:40.05 ID:BlJ65URC0
朝比奈さんは俺を、まるで汚物を見るような目で見た。
「あの」
無視される。
俺が一体何をしたって言うんだ?
「古泉、朝比奈さんの様子がおかしいのだが」
古泉は、チッ、と舌打ちすると俺を無視して一人オセロを再開する。
目を合わせようともしない。
「長門よ。ちょっとその本、見せてくれないか?」
無言で栞を挟み、鞄の中にハードカバーをしまう長門。
……何かがおかしい。
俺の金玉が、新たな厄介事の予感を感じた。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/04(木) 19:43:09.23 ID:BlJ65URC0
「そういえばハルヒの奴、遅いな」
独り言を呟いてみる。
どうせ返事は無いんだろう、と思いきや。
「涼宮さん、用事で遅れるそうですよ」
古泉が言う。
俺は阿呆な事に、少し嬉しくなり古泉の方を見る。
古泉は朝比奈さんに向かって喋っていた。
「そうなんですかぁ」
朝比奈さんはおっとりとした笑顔で返答する。
ここはチャンスだと思い、俺は更に発言する。
「何の用事なんだろうな」
これには返事は返って来なかった。
古泉のオセロのコマを弄る音が、妙に大きく聞こえる。
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