1 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 11:31:16 ID:2vgSnKtk
勇者「ここか…ついに来たぞ」
勇者「(魔王を倒すことを考え続けて18年、ついに宿敵の魔王にたどり着いた!)」
勇者「(俺がどれだけこの時を待ちわびたか…)」
勇者「(毎日が修行の日々、娯楽はなんかは切り捨てひたすら己を磨いてきた)」
勇者「(友人が恋人を連れていたときは少しは羨ましいとは思ったが、宿敵を討つため…その思いは捨て去った!)」
勇者「(魔王、俺はお前のために生きてきたんだ…俺の全てを懸けて、貴様を討つ!)」
勇者「…いくぞ!」
ガチャン!
勇者「魔王!お前を…っ」
2 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 11:38:11 ID:2vgSnKtk
勇者「…ぎゃあああああああ!!」
魔王「おお、これはこれは勇者くんではないか」
勇者「な、ななななな…」
勇者「何をしてるんだ貴様ああああ!」
魔王「何って…見て分からんか?」
魔王「受胎の儀式だ…っ」パンパン
妻「あんっ!…そ、そこ…いいのおおっ!」
3 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 11:44:31 ID:2vgSnKtk
勇者「目がああああ!目が腐るううううう!!」
魔王「ここか?ここがいいのか…っ」ズチュズチュ
妻「あああん!…っ…いいっ、気持ちいいっ!!」ビクンビクン
勇者「俺にそんなの見せるなあああああ!」
勇者「ああああああああああああ!!!」
妻「…」
魔王「…はぁ」
勇者「おっひょひるわのいかなああああああああ!!」
魔王「…すまん、一旦中止で」
妻「そうね…」
4 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 11:49:58 ID:ZPn9c8m6
魔王の妻=人間の姫ってのが多すぎ
たまには妻も魔族っていうのもいいのではないかと思う今日この頃
5 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 11:53:38 ID:2vgSnKtk
勇者「はぁ…はぁ…や、やっと終わったか」
魔王「しばらくこれを着ていてくれ」スッ
妻「あっ、ありがとう…」
魔王「…勇者よ、儀式の邪魔をするでない」
勇者「じゃ、邪魔だとぉ…」
勇者「俺が来たのに、お前らこそ何をしているんだ!」
魔王「来るならあらかじめ言って欲しかったな」
魔王「急に来て怒鳴り散らして何を言うか」
6 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 12:01:18 ID:2vgSnKtk
勇者「い、いや違うじゃん!普通俺がくるの待ってるだろ!」
魔王「何故?」
勇者「お、俺はお前の宿敵だぞ!待ってなきゃおかしいだろ!」
勇者「来てみたら子作り真っ最中って…それっておかしいだろおおおお!!」
妻「勇者さんごめんなさい、今日は私から誘ったの」
勇者「あ、い、いえ…こちらこそ」
勇者「…って、お前が誘ったのかよおおおおおおおお!!」
魔王「妻が謝ることではない、こやつが無礼なだけだ」
7 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 12:03:16 ID:FRxOKdK2
セクロス中は無防備だと言うのに…
8 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 12:04:02 ID:geKJz.ec
3Pはよ
9 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 12:17:15 ID:2vgSnKtk
妻「そうかしら…」
魔王「ああ」
妻「でも勇者さん、私…どうしても男の子が欲しいんです」
勇者「あっ、そ、そうなんですか…」
魔王「我には子どもが4人いるんだがな…みな女の子なのだ」
魔王「我はそれでもいいのだが…」
妻「でも、あなたと私の息子よ?きっとあなた似のかっこいい子だわ♪」
魔王「いや、妻似の美男子かもしれんぞ」
妻「あなた…」
魔王「妻…」
10 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 12:22:03 ID:2vgSnKtk
勇者「…おええええええ!!!!」
妻「きゃっ」
魔王「これ、汚いではないか…」
魔王「…使いの者たちよ、勇者に水を与えよ!」
「はっ!」サッ
勇者「はぁ…はぁ…こ、これはいかん」
「どうぞ、水分補給を」スッ
勇者「あっ、ありがとうございます…」
「私は吐瀉物を片付けます」フキフキ
勇者「何から何まですいません…」
「いえいえ」
11 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 12:35:05 ID:2vgSnKtk
魔王「まったく…醜い顔が更に醜くなるぞ」
勇者「ぶ、ブサイクで悪かったな!」
魔王「そこまでは言ってなかろう」
勇者「く、くそぉ…自分の顔が整ってるからと見下しおって…」
魔王「…妻よ、我は人間から見てもカッコいいのか?」
妻「さぁ…?」
妻「でも…私たちも人間も見た目が違うのは角と尻尾があるかないかというだけで、そんなに差はないんじゃないかしら?」
魔王「ふむ…そうか」
妻「ふふっ、人間からみてもやっぱりカッコいいのね」
12 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 12:44:23 ID:2vgSnKtk
魔王「やっぱり…?」
妻「そうよ、あなた昔から私たち魔族の間でもカッコいいって有名だったじゃない」
妻「私にはもったいくらいに…」
魔王「…そんなことはない」
妻「えっ…?」
魔王「おい勇者よ!貴様に頼みがある」
勇者「ま、魔王の頼みなんざ聞くわけねえだろ!」
魔王「まあそう言うな」
魔王「妻よ、服を脱いで立つのだ」
勇者「はっ?」
妻「え、ええ…」スッ
13 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 12:54:07 ID:2vgSnKtk
ハラリ
勇者「っ!?」
魔王「どうだ勇者よ、我が妻は」
勇者「ど、どうって…」
妻「ち、ちょっと恥ずかしいわ…」カァァ
勇者「(…綺麗な顔立ち、艶のあるきれいな黒髪、信じられないくらいのスタイルのよさ)」
勇者「(に、人間にもこんなやついねえぞ…)」ゴクリ
妻「ゆ、勇者さん…どうかしら?」
勇者「…はっ!」
勇者「ま、まあそこそこじゃねのか?」
14 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 13:50:57 ID:2vgSnKtk
魔王「…ふん、性器をいきり勃たせておいてそこそこか」
勇者「うぐっ…」ビンビン
魔王「…人間からも魅力的に見えるのだ、もっと自信を持て」
魔王「我の女は、お前以外に絶対にありえんのだからな」
妻「あなた…」
勇者「あばばばばばばば」
15 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 14:28:20 ID:WlBI/a6s
俺「あばばばばば」
16 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 14:33:35 ID:2vgSnKtk
魔王「さっきから騒がしいな…」
勇者「…おい待てよ」
魔王「なんだ」
勇者「こんなの卑怯だぞ!」
魔王「なんのことだ」
勇者「魔王だからって魔族の女選びたい放題なんだろ!?」
勇者「どうせその人も世界中のどっかから誘拐してきて嫁にしたんだろ!」
魔王「誘拐などしていないのだが」
勇者「じゃあどこから連れてきたんだよ!」
17 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 14:44:23 ID:2vgSnKtk
魔王「妻は生まれたときからずっと近くにいたな」
勇者「はっ?」
妻「私たち、実は幼馴染なんです」
勇者「…お、幼馴染属性ああああああああああああ!!」
勇者「羨ましいいいいいいいい!!!」
魔王「なんだこいつは…」
勇者「俺の村なんて男だらけだったのに…」
勇者「チクショオオオオオ!!!」
妻「懐かしいわねぇ…」
18 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 14:56:46 ID:2vgSnKtk
勇者「なんだよ、無理やり嫁にしたんじゃないのかよ…」
勇者「幼馴染とかふざけんなよ…」
妻「無理やりなんて…私から告白したんですよ?」
妻「私、昔から魔王くんにゾッコンでしたから…」ポッ
勇者「」ガンガンガンガン
魔王「お、おい!いきなり床に頭を打ちつけてどうしたのだ!」
魔王「使いの者よ、勇者を止めろ!」
「自傷行為はお止めください!」ガシッ
勇者「放せ、放せよおおおお!!うわあああああああああ!!」ジタバタ
19 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 15:15:05 ID:2vgSnKtk
魔王「ふぅ…いきなり叫んだり一体なんなのだ…」
勇者「俺、何のために生きてきたんだろ…」
魔王「我を倒すためだろ?」
勇者「そうだけど…そうだけどよぉ」
「パパー!」
勇者「えっ!?」
魔王「げっ…」
妻「あら、出てきちゃったの?」
20 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 15:24:58 ID:2vgSnKtk
勇者「だ、誰だ…?」
妻「あ、うちの三女です…」
勇者「ほあっ!?」
三女「おじさんこんにちは!」ニコッ
勇者「お、おじさん…まだ18だよ…」
勇者「(…い、いや、それにしてもなんてかわいらしいんだ)」
勇者「(親がどっちも美形だと、こんなかわいい子が生まれてくるのかよ…)」
勇者「(ふひひ…魔王倒したらこの子はお持ち帰りだなグフフ)」ハァハァ
三女「ねえねえ、なんで二人とも裸なの?」
魔王「ぱ、パパたち儀式の途中だったから…」
魔王「出てきちゃダメだろ、三女ちゃん」ナデナデ
21 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 15:31:25 ID:2vgSnKtk
三女「儀式ってなあに?」
妻「そ、それは三女が大きくなったら教えてあげるからね?」
三女「うん、わかった!」
妻「ふふっ、いい子ね」
勇者「(かわいい…嫁にしてえ)」
「こらー!勝手に行っちゃダメだろ!」
三女「あっ、お姉ちゃん!」
勇者「お姉ちゃん!?」
22 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 15:37:55 ID:2vgSnKtk
妻「この子は次女です」
勇者「あっ、そうですか…」
勇者「(うわあ、お姉ちゃんもかわええ)」
次女「…何この人間」
魔王「一応勇者だ」
勇者「一応じゃねえよ!」
次女「へえ、こんな冴えないやつが勇者なんだ」
勇者「っ…」
勇者「(な、なんだ…お姉ちゃんはキツい性格なのか?)」
次女「…」ゴオオオオ
23 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 15:48:16 ID:2vgSnKtk
勇者「(…ん、この魔力!)」
次女「くらえ、炎魔法!!!」
勇者「なにっ!…くっ」
ザッ! バアン!
次女「…へえ、今のかわすんだ」
勇者「はぁ…はぁ…」
勇者「(マジかよ、子どもがこんな威力の魔法を…)」
勇者「(間違いない、こいつは魔王の娘だ…)」
魔王「…こら」ポカ
次女「いてっ」
魔王「不意討ちなどダメではないか」
24 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 15:55:35 ID:2vgSnKtk
次女「だってぇ…」
魔王「だってぇ、ではない」
魔王「魔法はなるべく使うなと言っただろう」
次女「…はーい」
妻「まあまあ、次女も反省してるみたいだしいいじゃない」
魔王「…そうだな」
妻「次女、三女連れて部屋に戻ってて」
次女「おっけー」
25 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 16:02:56 ID:2vgSnKtk
魔王「…さて、勇者よ」
勇者「…」
魔王「どうしたのだ?」
勇者「なんかもうどうでも良くなってきたわ」
勇者「俺、帰ります…」
魔王「そうか、気をつけて帰るのだぞ」
勇者「か、勘違いすんじゃねえ!今日は帰るだけだ!」
勇者「また近いうちに貴様を倒すために戻ってくるからな!」
魔王「ほう、楽しみに待っているぞ」
26 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 16:06:06 ID:2vgSnKtk
勇者「首を洗って待っていろよ魔王!」
勇者「さらばだ!」ガチャ
バタン
魔王「…行ったな」
妻「そうね…」
魔王「…妻ぁ」ダキッ
妻「あら、うふふ」ギュッ
魔王「妻はかわいいなぁ…」
妻「そう言ってくれると嬉しいわ」
27 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 16:10:12 ID:2vgSnKtk
魔王「そういえば勇者のやつまた来ると言っていたな」
魔王「そのときは菓子でももてなしてやるか」
妻「ふふっ、そうね」
魔王「本来ならやつとは戦うべきなのだがな…」チラッ
妻「ん?」
魔王「妻がかわいすぎて勇者なんかどうでもいい」
28 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 16:13:13 ID:2vgSnKtk
妻「ありがとう、あなた」
妻「…」
【一方その頃の勇者】
勇者「ったく…なんだよあいつ、あんなもん見せつけやがって」
勇者「なーにが美人な妻とかわいい娘たちだよ…」
勇者「…はぁ」
30 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 16:17:36 ID:2vgSnKtk
ビリ…
勇者「おっ、もうすぐ出口だな」
ビリビリ…バチッ
勇者「…んっ、気のせいか」
バチバチバチバチバチィ!
勇者「っ…ぐわああああああ!!!」
勇者「あがっ…っ…」バタン
勇者「(こ、これは、雷魔法…)」
31 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 16:20:41 ID:2vgSnKtk
勇者「(くそっ、完全に油断、した…)」
コツコツ
勇者「(…誰か、くる!)」
コツコツ
勇者「(誰だ…っ)」
妻「また会ったわね、勇者さん」
32 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 16:27:14 ID:2vgSnKtk
勇者「お、おま…え…は」
妻「うふふ、私の魔法をまともに受けてまだ生きてるなんて」
妻「流石は勇者ね」
勇者「(くそっ…体が痺れて、動けねえ…)」
妻「私の夫を殺しにきて、ただで返すと思ってるのかしらぁ?」
勇者「ぐっ…」
妻「…許さないわよ」
勇者「えっ…」
妻「私が命より大切な、私が世界で一番愛してる魔王くんを殺す…ですって?」
33 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 16:36:52 ID:2vgSnKtk
妻「うふ…うふひひっ…あはははははははは!!!」
勇者「(な、なんだこの女…)」
妻「あはは…はぁ…」
妻「…殺す」
妻「絶対に殺す、殺してやる!!!」ガッ
勇者「あがっ…!」
勇者「(く、首がっ…)」
妻「死ね!死ねえええええ!!!」ギチギチィ
勇者「かっ…あがっ…!」
34 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 16:44:24 ID:2vgSnKtk
妻「私がどれだけ彼を愛しているか、お前なんかに分かるものかあああ!!!」グググッ
勇者「っ…」
妻「ずっと、ずっと好きだったのよ!!!やっと夢が叶ったのよおおおおおおおお!!」
妻「それをお前みたいな人間にいいいいい!!!!」
妻「早く死ね!!死ねええええええ!!!」
勇者「…」
妻「はぁ…はぁ…や、やった…」
妻「あはっ、あはは…殺したわ、殺してやったわ!!」
35 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 16:56:19 ID:2vgSnKtk
勇者「」
妻「うふふっ…」ガシッ
妻「このゴミ、魔物の餌にでもしようかしら」
妻「…あっ、魔王くん待たせてるんだったわ」
妻「早く処理しないとね…」
妻「…」
妻「あっ…いひひ」ブン
バァン!
妻「顔面、ぐちゃぐちゃにしてやるわ」ガンガンガン
妻「さっき、あなた自分でしてたものね」ガンガンガンガン
36 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 17:00:55 ID:201yuQFs
ヤンデレも持ってたか。良い妻だわ
死んじゃったけど勇者に幸あれ
37 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 17:06:14 ID:2vgSnKtk
勇者「」ドロドロ
妻「…あら、すんなりぐちゃぐちゃになっちゃったわ」
妻「醜い顔が分からなくなったわよ、良かったわね♪」ブン
ズザザ
妻「…もう、血だらけになっちゃったわ」
妻「シャワー浴びてから、また魔王くんに愛してもらおうかしら」
妻「…」
妻「さようなら、愚かな勇者さん」
終わり
38 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 17:06:49 ID:2vgSnKtk
これにて完結です
見てくれた方ありがとうございました
39 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 17:14:49 ID:K4Vyenlk
どうしてこうなった
40 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2015/03/08(日) 17:43:54 ID:wlI69IiM
乙
転載元
魔王「妻がかわいすぎて勇者なんかどうでもいい」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1425781876/ 藤孝剛志
泰文堂
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