1 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/04/21(日) 12:03:36 ID:IdfyF1u2
忍「いえ、私は一介の忍。あくまで暗殺も任務の範疇であると」
国王「謙遜はよい。至急魔王の首を獲って参れ」
忍「現在受けている契約を終えるまではご容赦下さい」
国王「知らん。国の大事が先よ」
忍「……承知」
2 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/04/21(日) 12:04:16 ID:IdfyF1u2
夜半
魔王城
忍(道中狩った魔物の血と皮。これで臭いは誤魔化せるわ)ササッ
魔王「お休み、側近。もう下がっていいわ」
側近「失礼致します」
魔王「はぁ……今日も疲れたわ」
忍「お命頂戴します……お覚悟」スタッ
魔王「!?」
魔王の延髄に魔法針が突き刺さる。
魔王「……う……」
忍(これで魔族は呼吸は止まる)
3 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/04/21(日) 12:04:50 ID:IdfyF1u2
背後から抱き締めるように、クナイで魔王の心臓を貫いた。
魔王の口を手で塞ぎ、抱えたままゆっくりとその場に亡骸を横たえる。
側近「魔王様、明日のことなのですが」
扉が開く。
側近「魔王様!?何や……つ」
忍から放たれたワイヤーが、側近の首に巻きつく。
忍は勢いよく窓から飛び下りた。
千切れた側近の首が転がる。
忍はムササビのように両手足を広げ、その場から去った。
4 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/04/21(日) 12:05:20 ID:IdfyF1u2
国王「褒美だ、受け取れ」
忍「はっ」
国王「契約は満了、僅か1日で魔王を始末するとはな」
忍「それが任務なら」
国王「また仕事を頼むとしよう」
忍「いえ、これが最後でしょう」
国王「正体を知った者からの依頼は受けぬか。忍も大変だのう」
忍「ではこれにて」
5 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/04/21(日) 12:05:52 ID:IdfyF1u2
夜半
国王「余を悩ませる魔王は逝った。ようやく安眠を迎えられるのう」
忍「魔王からの依頼を果たしに来ました」
国王「な!?」
忍「自分に何かあれば、国王を殺めるようにと」
国王「曲者じ……ゃ」
忍「我が主に貴賎なし。相手が誰であろうと受けた任務は絶対」
忍は音もなく去った。
翌日、国王が心臓麻痺で急逝したと発表された。
忍はコーヒーを片手に新聞をめくる
忍の朝は早い――
6 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/04/21(日) 12:08:02 ID:IdfyF1u2
終わり
8 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/04/21(日) 12:53:20 ID:0nEP5csw
短いが良く出来てる
乙
9 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/04/21(日) 13:50:08 ID:F6jX.TZk
乙、ゴルゴ忍
10 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/04/21(日) 14:47:51 ID:OVoKFmE2
他の短篇も見てみたいな
11 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/04/21(日) 16:23:52 ID:Qqwtm9O.
面白かったわ
12 :
以下、名無しが深夜にお送りします :2013/04/21(日) 19:14:33 ID:E7wFH1So
悪くない
転載元
国王「暗殺のスペシャリスト?」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1366513416/ さいとう たかを
小学館 (2013-11-01)
売り上げランキング: 947,265
- 関連記事
-