1 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/09(金) 23:45:43.96 ID:tgFoUIJs0
やよい?「……」
P「……」
小鳥「……」
やよい?「お、おはようございます」
P「あ、ああ、おはよう……」
P「ていうか、事務所になにか用事かな、かすみちゃん?」
やよい?「ち、ちがいます! わた……かすみじゃないです!」
やよい?「……かなーって?」
P「いや、無理にやよいの真似しなくても」
やよい?「あぅ……」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1376059543
2 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/09(金) 23:47:27.20 ID:tgFoUIJs0
かすみ「で、でもお団子じゃないですよ? ツインテールですよ?」
小鳥「うん、やよいちゃんとお揃いね。とっても似合ってて可愛いわ」
かすみ「ほんとですか! ……あ」
小鳥「ふふ」
P「ははは。亜美と真美なら騙されたかもしれないけど」
かすみ「うぅ、やっぱりお姉ちゃんのフリなんてできないよぉ……」
P「……」
貴音「おや、何事ですか?」
かすみ「ふえっ!?」
P「おう、貴音か。おはよう」
小鳥「貴音ちゃん、おはよう」
貴音「おはようございます、あなた様、小鳥嬢」
かすみ「しじょ……貴音さん? お、おはようございます」
貴音「やよ……い?」
貴音「む……?」ジー
かすみ「あの……?」
3 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/09(金) 23:49:11.03 ID:tgFoUIJs0
貴音「この気配……何者!?」
かすみ「え? えぇ!?」
貴音「姿かたちはやよいを真似ていても、わたくしの目は欺けませんよ!」
P「いや、見ただけでわかるだろ」
かすみ「……」
貴音「……」
かすみ「うっうー(棒)」
貴音「面妖な……!」
P「おいおい、この子はやよいの妹のかすみちゃんだよ」
貴音「なんと?」ジー
かすみ「……」
貴音「おお!」
P「おお、じゃないっての……」
かすみ「あはは……」
prrrr…prrrr…
小鳥「あ、電話……私が出ますね」
P「お願いします」
P「で、なにがあったんだい、かすみちゃん?」
かすみ「あ、はい……」
4 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/09(金) 23:50:51.21 ID:tgFoUIJs0
ガチャ
亜美「どうやら作戦失敗のようですなぁ」
真美「うまくいくと思ったんだけどなぁ」
かすみ「うまくできませんでした……ごめんなさい」
P「なるほど、お前たちか」
亜美「亜美たちだけじゃないよ~」
真美「ね~、いおりん」
伊織「ちょっと、私を巻き込まないでよ」
P「おいおい、伊織まで……」
伊織「違うって言ってるでしょ! 私はこんなバカなことやめろって……」
やよい「も~……だからやめようって言ったのに」
P「お、やよいも一緒か」
やよい「あ……おはようございます!」
あみまみ「おっはよー!」
伊織「……おはよう」
P「おう、おはよう」
貴音「おはようございます」
貴音「ふむ、今度は本物のやよいのようですね」
やよい「はい、高槻やよいです!」
P「……」
やよい「プロデューサー?」
P「いや……それより、どういうことか説明してくれるか?」
5 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/09(金) 23:53:09.97 ID:tgFoUIJs0
───
──
─
真美「ほら、やよいっちってアイドルと学校の他に、家のこともやらなきゃならないっしょ?」
やよい「別に大丈夫だよー。かすみや長介も手伝ってくれるし」
かすみ「でも……お姉ちゃん、私たちのこと全然頼ってくれないでしょ?」
かすみ「いつも自分でやっちゃって……」
やよい「だって、今までそうやってたし……」
伊織「これからも今までと同じように出来ると思う?」
やよい「それは……」
伊織「ほら、自分でもわかってるんでしょ」
やよい「これはうちの問題だよ? そんなこと伊織ちゃんに……」
伊織「なんですって?」
かすみ「お姉ちゃん!」
亜美「うあうあ、いおりんもやよいっちも落ち着いて?」
真美「兄ちゃんもなにか言ってよー!」
P「ああ、話はだいたいわかった」
P「やよいの言うとおり、家事に関しては高槻家の事情だからな……」
伊織「は? だから知らんぷりってわけ?」
P「そんなことは言ってないだろ」
やよい「……」
6 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/09(金) 23:54:48.85 ID:tgFoUIJs0
P「かすみちゃんがやよいのフリをしたのは?」
亜美「入れ替わりでアイドルの仕事すれば、やよいっちも楽になるっしょ?」
真美「真美たちも、兄ちゃんが来る前にやってたことあるし」
P「却下だ」
あみまみ「えー!?」
P「一卵性双生児と一緒にするんじゃない」
亜美「ソーセージってなにさ!?」
真美「なんで食べ物の話になるのさ!?」
伊織「ああもう、あんたたちは黙ってなさい」
あみまみ「ぐぬ……!」
P「もし、やよいと瓜二つだったとしても」
P「候補生ですらないかすみちゃんに、アイドルの仕事なんかさせられるわけないだろ」
あみまみ「う……」
かすみ「ごめんなさい……」
P「いや、こっちの二人に言ってることだから」
あみまみ「ぐぬぬ……!」
7 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/09(金) 23:57:07.79 ID:tgFoUIJs0
P「プロデューサーとして言わせてもらうと、今やよいの仕事を減らすのは難しい」
やよい「はい。もっとたくさんお仕事しないと」
P「もちろん、そうすることもできる」
やよい「それなら」
伊織「無理よ。今だってギリギリでしょ」
やよい「私のことなのに、なんで伊織ちゃんに無理なんてわかるの?」
伊織「ええ! 私にはやよいのことなんてわからないわよ!」
伊織「でも、かすみちゃんや長介にわからないわけないでしょ!」
やよい「……!」
かすみ「伊織さん……」
やよい「だって、私ががんばらないと……」
伊織「ふんっ! 勝手にしなさいよ!」
亜美「ちょっ、いおりん」
やよい「か……勝手にするもん!」
かすみ「もう、お姉ちゃんまで」
伊織「……すぐ戻るわ」
スタスタ…
やよい「……」
P「亜美、頼んでいいか?」
亜美「ん! いおりんのほうは任せて!」
タッタッタッ…
8 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/09(金) 23:59:24.35 ID:tgFoUIJs0
真美「やよいっちとかすみんも。こっちにはるるんのクッキーがあるよ」
やよい「あ、うん……」
かすみ「春香さんのクッキーですか? 大好きです!」
真美「いいっしょ、兄ちゃん?」
P「ああ、助かるよ真美」
真美「へへっ、いいって」
やよい「あの……プロデューサー」
P「落ち着いてからまた話そう。な?」
やよい「はい……」
真美「ほらほら、早く来ないと真美が全部食べちゃうよ?」
かすみ「はーい! ほら、お姉ちゃんも」
やよい「うん」
9 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:01:22.09 ID:sBOz6J2M0
P「ふぅ……」
貴音「よろしいのですか?」
P「ん? ああ」
P「今、外野が口出ししても、話がこじれるだけだからな」
貴音「外野などと……」
P「外野さ。家族関係と友人関係の話だからな」
貴音「それは本心ですか?」
P「どういうことだ?」
貴音「なにか考えがおありなのでしょう?」
P「さあね」
貴音「ふふっ、あなた様はいけずですね」
P「買い被りだ、それは」
貴音「では、そういうことにしておきます」
10 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:03:26.03 ID:sBOz6J2M0
小鳥「あ、やよいちゃんと真美ちゃん。ちょうどよかった」
やよい「はい?」
真美「どったの、ピヨちゃん?」
小鳥「二人とも、まだ次のイベントの衣装合わせてなかったわよね」
やよい「あ、はい。まだです」
真美「え、もうできてんの?」
小鳥「ええ。サイズは大丈夫だと思うけど、ちょっと着てもらえるかしら」
真美「オッケーオッケー」
やよい「わかりましたー」
かすみ「ライブの衣装ですか? いいなぁ」
やよい「お仕事で着るものだよ」
かすみ「わかってるよー」
真美「……」ニヤッ
小鳥「……」ニヤッ
真美「ねえ、ピヨちゃん?」
小鳥「ふふふ……もちろんわかってるわ」
真美「んっふっふ~」
小鳥「むふふ……」
やよい「?」
小鳥「かすみちゃんも一緒に来てくれるかな?」
かすみ「え? 私もですか?」
真美「いいからいいから」
11 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:06:10.89 ID:sBOz6J2M0
ガチャ
律子「ただいま戻りましたー」
P「おう、お疲れさん。今日は早かったな」
律子「ええ、運良く近場で発見できたんで」
あずさ「あ、プロデューサーさん、おはようございます」
P「おはようございます、あずささん」
あずさ「あら? 私が一番乗りですか?」
律子「そんなわけ……って、伊織と亜美はまだ来てないんですか?」
P「いや、いるけどちょっとな」
律子「?」
あずさ「音無さんもいませんね?」
P「ああ、やよいと真美の衣装合わせです」
12 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:07:51.55 ID:sBOz6J2M0
P「あと、貴音が……あれ? どこいったんだ?」
貴音「なんでしょう?」スッ
P「うおっ!?」
律子「ひぁっ!?」
あずさ「あら~?」
P「いつのまに……」
貴音「先程からここにいましたが」
P「え?」
律子「え?」
あずさ「あらあら~」
貴音「ふふっ、からかっているのですか?」
P「い、いや……」
律子「……」
あずさ「全然気付かなかったわ~」
P「ま、まあ、貴音の謎に迫るのはまた今度として……」
律子「え、ええ……」
貴音「はて?」
律子「なにがあったんですか?」
13 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:09:35.10 ID:sBOz6J2M0
───
──
─
あずさ「やよいちゃん我慢強いから、余計に無理しちゃってるんでしょうね……」
P「そうですね……」
律子「とはいえ、家庭のこととなると……」
P「どこまで踏み込んでいいものか、な」
律子「元々やよいは手のかからない子ですからね」
P「ああ」
律子「まったく……伊織まで変に意地張ってるなんて」
P「あれは心配の裏返しだな」
あずさ「ですね~。伊織ちゃんは素直じゃないだけで……」
伊織「私がなによ?」
あずさ「あ、あら……伊織ちゃん?」
P「お、戻ったか」
伊織「ふんっ」
亜美「ごめん兄ちゃん。亜美じゃやっぱダメだった」
P「いや、ありがとな亜美」
亜美「へへっ、礼には及ばないぜ」
律子「伊織」
伊織「なに?」
律子「仕事までには、ちゃんと切り替えておきなさい」
伊織「うるさいわね、わかってるわよ」
律子「だといいんだけど……」
14 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:12:15.78 ID:sBOz6J2M0
ガチャ
小鳥「はい! みなさん、ちゅーもーく!」
P「ん?」
やよい「こ、小鳥さん……」
かすみ「ちょっと恥ずかしいです……///」
真美「いいじゃん。可愛いんだから、みんなに見てもらいなよ」
貴音「ほう……次のいべんとの衣装ですか」
あずさ「あら~、みんな素敵ね~」
小鳥「かすみちゃんは、やよいちゃんと真美ちゃんの予備でアレンジしてみました」
小鳥「どうです、みんな可愛いでしょ」
貴音「まこと、みな愛らしいですね」
あずさ「うふふ、なんだかみんなお姫様みたい」
亜美「お姫様? 真美が? まこちん以上にないっしょ」
真美「お? なにか言ったか?」
亜美「のヮの」
小鳥「真美ちゃんは、髪を下ろすだけでグッと雰囲気が変わるのに」
真美「んっふっふ~、真美ばっか目立っちゃみんなに悪いっしょ」
真美「会場の視線を独り占め! みたいな?」
亜美「髪下ろしたら、誰だかわかんないだけじゃね?」
真美「お?」
亜美「おお?」
P「やめんか」
15 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:13:55.55 ID:sBOz6J2M0
律子「でも、いいんですか?」
P「なにが?」
律子「また真が拗ねますよ。いつになったら、自分にお姫様をやらせてくれるのかって」
P「あ~……」
律子「まあ、そちらの問題ですから、私には関係ありませんけど」
P「いや、そう言わずに……」
律子「知りません」
やよい「プロデューサー!」
P「ん? どうした、やよい?」
やよい「ど、どうでしょうか? 変じゃないですか?」
P「ちょっとターンしてみてくれ」
やよい「え? は、はい」
クルッ
やよい「あの……」
P「うん、どこから見ても可愛いお姫様だ」
やよい「そ、そうですか? えへへ///」
16 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:16:15.91 ID:sBOz6J2M0
真美「ねえ、真美は? 真美のほうが可愛いっしょ?」
P「どっちも同じぐらい可愛い」
真美「むぅ! そんなんだから兄ちゃんモテないんだよ!」
P「モテないから、アイドルプロデューサーなんて仕事ができるんだよ」
真美「ふーんだ! 兄ちゃんのニブチン!」
P「なんでだよ……」
かすみ「いいなぁ、お姉ちゃんと真美さんは似合ってて……」
小鳥「かすみちゃんも、やよいちゃんたちに負けないぐらい似合ってて可愛いわよ」
亜美「やよいっちと入れ替わりは無理でも、かすみんならアイドルになれるよね」
かすみ「わ、私なんて全然!」
あずさ「そんなことないわよ~。ね、プロデューサーさん?」
P「うん、かすみちゃんなら大歓迎だよ」
かすみ「そんな……」
やよい「ダメです! かすみにはまだ早すぎです!」
あずさ「あらあら、心配性のお姉ちゃんね」
P「はは、考えておくだけでもな」
かすみ「は、はい」
やよい「ちゃんと考えなきゃダメなんだよ?」
かすみ「わかってるよぉ」
17 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:18:20.36 ID:sBOz6J2M0
伊織「……」
やよい「あ、伊織ちゃん……」
伊織「向こうで台本読んでるから、時間になったら声かけて」
律子「ええ、わかったわ」
伊織「よろしく」
スタスタ…
やよい「伊織ちゃん……」
小鳥「そ、それじゃまた着替えよっか?」
真美「そ、そだね。真美たちもそろそろ準備しないと」
やよい「うん……」
かすみ「お姉ちゃん……」
あずさ「やよいちゃん、ちょっとこっち来てくれる?」
やよい「はい? なんですか、あずささん?」
あずさ「伊織ちゃんと仲直りしたい?」
やよい「それは……」
あずさ「伊織ちゃんのこと嫌いになっちゃった?」
やよい「そんなことありません!」
あずさ「うん、わかってる」
やよい「……」
18 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:21:00.53 ID:sBOz6J2M0
あずさ「やよいちゃんはお家ではお姉ちゃんだけど、ここでは私たちのほうがお姉さんでしょ」
あずさ「私なんて、年上なだけで全然頼りないけどね」
やよい「そんなこと……」
あずさ「でもね。それでも私は、やよいちゃんたちみんなのお姉さんなの」
あずさ「だから、頼ったり甘えたりしてもらえないのは、やっぱり寂しいし悲しいわ」
やよい「あずささん……」
あずさ「もし、かすみちゃんたちがやよいちゃんを頼ってくれなくなったら、どう?」
やよい「そんなの、イヤです……」
あずさ「そうよね。それは私や貴音ちゃんだって、そう」
貴音「その通りです」
あずさ「プロデューサーさんや、律子さんや音無さん、春香ちゃんたち……」
あずさ「もちろん伊織ちゃんもね」
やよい「はい……でも」
あずさ「うん?」
やよい「私なんて、いつもみんなの足を引っ張って、迷惑かけてばっかりで……」
あずさ「それは私も耳が痛いわ……」
貴音「誰も迷惑などと思ってはいませんよ」
やよい「い、いいんです! 私がもっと頑張って、しっかりすればいいだけですから」
あずさ「……」
貴音「……」
やよい「だから……」
19 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:23:21.23 ID:sBOz6J2M0
あずさ「ふぅ……仕方ないわね」
貴音「そのようですね」
やよい「え?」
あずさ「聞き分けのない子は……こうしてあげます!」
ムギュー
やよい「はわっ!? あ、あずささん?」
貴音「では、わたくしも」
ムギュー
やよい「た、貴音さんまで」
小鳥「ふおぉぉぉぉ!? 両サイドから90と91のツープラトン攻撃だと!?」
あずさ「うふふ。どう、やよいちゃん」
やよい「はわぁぁぁ、ふわふわです~……///」
貴音「今度から、また辛いのに我慢をしているようなら……」
あずさ「こうして、無理やり甘えさせてあげます♪」
やよい「つ、辛いことなんてないですよ~」
貴音「まだ言いますか」
ムギュー
やよい「ふわぁぁぁぁ……///」
20 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:25:31.22 ID:sBOz6J2M0
小鳥「わ、私も人生が辛いです! 次、やよいちゃんの次!」
律子「バカなこと言ってないで、真美とかすみちゃんの着替えを手伝ってあげてください」
小鳥「そんなぁ! 私だって癒されたいですよぉ」
律子「仕事終わってから、エステでもマッサージでも勝手に行ってください」
小鳥「律子さんの鬼! 隠れ巨乳メガネ!」
律子「それは関係ないでしょ! ていうか、小鳥さんには言われたくないですよ!」
小鳥「私は隠れてないですよ~」フフン
律子「……」イラッ
小鳥「き、着替えの手伝いしてきま~す」
律子「まったく、誰が隠れ巨乳よ……」ボソッ
P「律子」
律子「は、はい! なんですか?」
P「ちょっと伊織と話してきていいか?」
律子「……ええ、お願いします」
P「すまない」
21 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:27:35.27 ID:sBOz6J2M0
やよい「ふぁ……///」
あずさ「ふぅ……///」
貴音「ほぅ……///」
やよい「あの~……」
あずさ「なぁに?」
やよい「暑くてのぼせそうです……」
あずさ「あら、私もよ」
貴音「ふふっ、わたくしもです」
やよい「じゃあ、離してください~」
あずさ「え~? それじゃあ……」
やよい「?」
あずさ「伊織ちゃんと仲直りできる?」
やよい「え……」
貴音「そうですね。それならば開放しましょう」
やよい「仲直り……」
あずさ「ええ、仲直り」
貴音「できますか?」
やよい「はい! 伊織ちゃんと仲直りします!」
あずさ「はい、よくできました♪」パッ
貴音「やっと、いつものやよいに戻りましたね」
やよい「あ……」
あずさ「がんばってね!」
やよい「はい!」
22 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:29:24.42 ID:sBOz6J2M0
伊織「なんなのよまったく……」
伊織「私だって、そんなつもりじゃないのに……」
伊織「……」
伊織「私のバカ……」
P「ドラマの台本か?」
伊織「ふえぇっ!?」ビクッ
伊織「そ、そうよ! 集中したいから邪魔しないで!」
P「今日はドラマの収録じゃないだろ」
伊織「や、役作りよ、役作り!」
P「そうか。なら相手役がいたほうがいいだろ?」
伊織「は? あんたが?」
P「そう、俺」
伊織「お断りよ。コントの練習じゃないんだから」
P「おいおい……いくら俺でも、それは傷つくぞ」
伊織「ふふん、よく言うわ」
P「たしか伊織の役には兄貴がいたよな」
伊織「あんたと兄妹? やっぱりコントじゃない」
P「そういうなって」
伊織「はいはい……」
23 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:30:41.92 ID:sBOz6J2M0
P「台本は?」
伊織「アドリブでいいわ」
P「そっか」
伊織「……………………」
P「……」
伊織「…………」
P「……?」
伊織「お……」
P「ん?」
伊織「お、お兄ちゃん……?」
P「え?」
伊織「///」
P「ええぇ!?」
伊織「兄妹の役なんでしょ!?」
P「お、おう……そうだったな」
伊織「やるなら、ちゃんとやってよね!」
P「ああ、悪かった……」
伊織「ふんっ!」
24 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:33:42.08 ID:sBOz6J2M0
P「で、なにかあったのか?」
伊織「友達とケンカしちゃって……」
P「仲直りできないのか?」
伊織「したいけど……できないから困ってるの」
P「素直じゃないなぁ」
伊織「うっさいわね! ……あ、ちがっ」
伊織「うるさいな、もう!」
P「お前が悪いなら、お前から謝らないとな」
伊織「私は悪くない!」
P「……」
伊織「でも、もしかしたら余計なおせっかいだったのかな、って……」
P「いいんじゃないか、それで」
伊織「え?」
P「お前がどんなつもりでおせっかいを焼いてるのか、わからないような友達なのか?」
伊織「違うわ!」
P「だったら、友達のためと思うことをやればいい」
伊織「うん……」
P「お前はなにも間違ってない」
伊織「うん!」
25 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:35:47.39 ID:sBOz6J2M0
P「どうだ? 少しは兄貴らしいことができたかな?」
伊織「……」
P「どうした?」
伊織「おにぃ……あり……」ボソッ
P「え?」
伊織「お兄ちゃん、ありがとう……」ボソッ
P「……」
伊織「な、なに黙ってるのよ?」
P「いやぁ、ちょっと泣きそうだよ俺」
伊織「はあ? バカじゃないの」
P「可愛い妹の役に立ててよかったよ」
伊織「な、なによ……///」
P「そういえば、伊織はお兄さんがいたよな」
伊織「ええ。あんたなんか、まだまだお兄様の足元にも及ばないわね」
P「そりゃそうだ。俺なんかに代わりが務まるわけない」
伊織「代わりなんかじゃないわよ……」ボソッ
P「ん?」
伊織「なんでもない! この鈍感!」
P「なんで!?」
伊織「ふんっ///」
26 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:37:16.70 ID:sBOz6J2M0
かすみ「あ、プロデューサーさん」
P「かすみちゃん、ちょうどよかった」
かすみ「え?」
P「伊織」
伊織「なによ?」
P「かすみちゃんをやよいだと思って、仲直りの練習」
伊織「はあ? そんな恥ずかしいこと、できるわけ……」
かすみ「そんなのダメですよ、伊織さん!」
伊織「なによ、かすみちゃんまで……」
かすみ「私だって、お姉ちゃんと伊織さんには仲直りしてほしいです!」
伊織「それとこれとは……」
P「ほらほら」
かすみ「私をお姉ちゃんだと思って」
伊織「うぅ……わかったわよ、もう!」
27 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:38:58.52 ID:sBOz6J2M0
伊織「えっと、やよい?」
かすみ「うん、なに伊織ちゃん?」
伊織「さっきはその……言いすぎたわ」
かすみ「ううん」
伊織「だから……」
かすみ「うん……」
伊織「……」
かすみ「……」
伊織「ごめんなさい……」
かすみ「……」
伊織「で、でもね! やよいは私の大切な友達なんだから……」
伊織「心配ぐらいはさせてよね?」
やよい「うん、私のほうこそごめんね」
伊織「え?」
やよい「私にとっても、伊織ちゃんは大切な友達だよ!」
伊織「やよい……」
やよい「だから仲直り! ね?」
伊織「し、仕方ないわね! 仲直りしてあげるわ」
やよい「うん!」
28 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:40:40.26 ID:sBOz6J2M0
伊織「それから、やよいのことみんな心配してるんだから……」
かすみ「そうだよ、お姉ちゃん」
やよい「わかってる。ううん……わかったよ」
やよい「伊織ちゃんも、かすみや長介たちも、プロデューサーやみんなも……私のこと思ってくれてるんだって」
伊織「そうね……」
やよい「これからは、もっとかすみたちを頼るから、お願いね?」
かすみ「うん、任せて! 約束だよ、お姉ちゃん」
やよい「うん、約束!」
伊織「ほんとに? 信用できないわね」
やよい「え~?」
伊織「だから、今日は仕事が終わってから、やよいの家にお邪魔させてもらうわ」
やよい「え?」
伊織「ちゃんとかすみちゃんとの約束を守ってるか、確認よ。いいわね?」
やよい「うん! もちろん!」
29 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:43:21.11 ID:sBOz6J2M0
律子「無事、解決ですね」
P「ああ、やよいと伊織だからな」
貴音「ふふっ、そうですね」
あずさ「安心しました~」
小鳥「やっぱり、王道こそ正義ね」
真美「正義か~。ピヨちゃんがなに言ってるのか、真美にはわかんないや」
律子「さて、それじゃ私たちはそろそろ出発ね」
あずさ「は~い」
亜美「真美も途中まで一緒っしょ?」
真美「そうだっけ?」
律子「ええ、一緒に送るわ」
真美「りょーかい!」
P「よろしく頼む」
律子「はい。伊織、そろそろ出発よ!」
亜美「おいてくよー!」
伊織「わかってるってば! それじゃ……」
やよい「うん、また仕事終わったらね」
かすみ「待ってますね」
伊織「ええ」
やよかす「「いってらっしゃい!」」
伊織「いってきます!」
30 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:45:18.10 ID:sBOz6J2M0
P「やよい、貴音、ちょっと来てくれ」
やよい「は~い!」
貴音「なんでしょう、あなた様?」
P「二人に話がある」
やよい「話ですか?」
貴音「はて?」
P「あまり時間もないし、手短に話す」
P「二人にはユニットを組んでもらいたい」
やよい「私と貴音さんで?」
貴音「ゆにっとですか?」
P「以前から考えていたことだが、いい機会だ」
P「ユニットなら、やよいのフォローもしやすいからな」
貴音「なるほど」
やよい「そんな、私のことで……」
P「それだけじゃない」
やよい「え?」
P「やよいと貴音の好対照な個性からどんなユニットが生まれるか……」
P「面白そうだろ?」
やよい「はい! ワクワクします!」
貴音「ふふっ、心躍りますね」
31 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:47:10.38 ID:sBOz6J2M0
P「よし、決定だ」
やよい「これからよろしくお願いします、貴音さん」ペコッ
貴音「ええ。こちらこそよろしくお願いします、やよい」
小鳥「ユニット名は決めてあるんですか?」
P「いえ、二人に決めてもらいます」
小鳥「うふふ、これからますます忙しくなりそうですね」
P「望むところですよ」
やよい「それじゃ、いつものやりましょー!」
貴音「そうですね。ゆにっとの結成を祝して……」
やよい「かすみもこっち来てー!」
かすみ「私? はーい!」
貴音「小鳥嬢もこちらへ」
小鳥「私も?」
貴音「あなた様もですよ」
P「俺もか?」
やよい「プロデューサーがいなくてどうするんですか!」
P「ああ、そうだな」
32 :
◆PQxO3wwU7c [saga]:2013/08/10(土) 00:48:05.45 ID:sBOz6J2M0
やよい「いきますよー」
やよい「ハイ、ターッチ!」
「「「いえい!」」」
おわり
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/08/10(土) 01:15:17.97 ID:VXt4yv7B0
乙
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/08/10(土) 02:11:31.63 ID:7pY3Eh+lo
乙
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/08/10(土) 02:16:31.39 ID:ncYe5WNMo
乙乙
ほっこりした。いいスレタイ詐欺かもしれない
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/08/10(土) 02:49:46.66 ID:OQu/erS6o
かすみちゃんきゃわわわわ
転載元
やよい?「うっうー(棒)」 P「……」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1376059543/
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かすみちゃんの出番もっと増えろ!