1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 07:31:10.57 ID:CW15rRf80
シンジ「しゃむ?」
アスカ「朝からしゃむいぃ。あっためてー」
シンジ「何言ってんだよアスカ。日本は常夏だよ」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 07:42:04.44 ID:7eSeJaru0
アスカ「だってしゃむい…」
シンジ「あそーれ!よいしょー!!」ズドン
アスカ「いったあ!な、何すんのよバカシンジ!!」
シンジ「ローキックだよ。ドイツ生まれなのにバカだなアスカは」
アスカ「ハァ!?そういう事じゃないわよあたしが言いたいのは!!」
シンジ「待ってよ。ローキックされたとこぽかぽかするでしょ?」
アスカ「あ……ほんとだ……」ポカポカ
シンジ「もういっちょよいしょー!!」ズドン
アスカ「んぎぃっ!ぽかぽかするぅっ!」ポカポカ
シンジ「よかった。じゃあ僕はミサトに餌もあげたし学校いくね」
ミサト「ガツガツガツガツ」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 07:46:13.34 ID:7eSeJaru0
シンジ「おはよう綾波」
綾波「話しかけないで。暗いのが移る」
シンジ「はは。綾波のアメリカンジョークは面白いなあ」
綾波「そうね。死ねばいいのに」
シンジ「トウジ、綾波が死ねってさ」
トウジ「でんがなまんがな」
シンジ「ははは。トウジは相変わらず面白いや」
ケンスケ「あ、綾波さん、今度の撮影いつにする?」
綾波「放課後。5万」
ケンスケ「りょーかい。トウジ、授業はじまるよ」
トウジ「でんがなまんがな」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 07:51:15.95 ID:7eSeJaru0
シンジ「お弁当美味しいね」
綾波「机を寄せてこないで」
シンジ「照れる綾波もかわいいなあ」
綾波「…チッ」
アスカ「こらぁ!バカシンジ!」
シンジ「あ、おはようアスカ。遅かったね」
アスカ「ハァ!?あんた馬鹿ぁ!?足が痛くて動けなかったのよ!!」
シンジ「人に馬鹿っていうのはどうかと思うよ」
委員長「アスカが悪い」
アスカ「え?マジ?」
シンジ「謝って」
アスカ「ご…ごめんなさい」
シンジ「…チッ」
アスカ「す…すみまぜんでしだ…」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 08:00:01.11 ID:7eSeJaru0
キーンコーンカーンコーン
シンジ「綾波、一緒に帰らない?」
綾波「菌が移るから嫌」
シンジ「あ…行っちゃった…仕方ない、アスカ帰ろう」
アスカ「お断りよ」
シンジ「あっそ。じゃあ」
アスカ「ちょ、ちょっと待ちなさいよ。もうちょっと粘るとかしないの?」
シンジ「え?なんで?」
アスカ「いやなんでって、ほら、頼み込んだらあたしの気だって変わるかもしれないじゃない」
シンジ「別にいいかな」
アスカ「はぁ!?別にって…ちょっとは考えてくれてもいいじゃない!!」
シンジ「…めんどくさ」
アスカ「めんどくさって何よめんどくさって!!」
シンジ「シュッ!」ズドン
アスカ「いったあっつう!?」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 08:06:01.62 ID:7eSeJaru0
リツコ「それで教室を転げ回った挙句、気が付いたらシンジ君は帰ってたと」フゥ…
アスカ「そうよ。悪い?」
リツコ「プレイの一環としては悪くないんじゃないかしら。ミサトもそう思うでしょ?」
ミサト「バウッ!」ハッハッハッ
アスカ「まあ気持ち良かったけど…。ところで、なんであんた裸なの?」
リツコ「マイブームよ」
アスカ「なら仕方ないわね。でも気持ち悪いから人前で話しかけないで」
リツコ「あり得ないわ」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 08:37:38.78 ID:7eSeJaru0
シンジ「ねえ父さん、エヴァの目からビーム出せないかな」
ゲンドウ「えっ?」
シンジ「名前は…そうだな…闇を滅せし髪の木漏れ日<シャインディザスター>とかどうかな?」
冬月「ですね」
ゲンドウ「えっ!?」
シンジ「ああ、それと初号機の中がちょっと臭いからファブリーズよろしく」
ゲンドウ「えっ、ちょっと待って」
冬月「やっときました」
ゲンドウ「はぁ!?」
シンジ「じゃあ僕は行くね」スタスタ
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 08:46:50.36 ID:7eSeJaru0
マヤ「パターン…あ、多分、使徒です!」ペロペロ
リツコ「んっ…そう…あっ!」
ミサト「バウッ!」
でーんでーんでーんでーんでんどん
使徒「ニャー」
シンジ「出撃します。あ、臭くない」
アスカ「くっさ!何これドブ臭い!!ちょっ!くさ!!」
綾波「ブフフッwwww」
シンジ「アスカ、ちょっと黙って。綾波、頑張ろうね」
綾波「話しかけないで。気が散る」
シンジ「アスカ、綾波に謝って」
アスカ「え!?あたしが悪いの!?っていうか臭い臭い臭い!!ウボェェ!!」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 09:04:29.21 ID:ATnhxcaa0
あまえんぼアスカまだー?
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 09:48:32.36 ID:7eSeJaru0
アスカ「って夢を見て夢見が悪いの。だからあっためて」
シンジ「夢も言動もめちゃくちゃだよ……」
アスカ「しゃーむーいー!!」
シンジ「ちょ、暴れないでよ! うーん……でも、ミサトさんに見られたら……」
アスカ「だいじょーぶ! さっき覗いたらいびきかいて寝てたわ。だから……んっ!」
シンジ「両手広げられても……」
アスカ「ん!!」
シンジ「ハァ……仕方ないなぁ……」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 09:55:22.13 ID:7eSeJaru0
シンジ「じゃ、じゃあ……いくよアスカ?」
アスカ「ん……」
シンジ「し、失礼します」ぺとっ
アスカ「……ねえ」
シンジ「え!? な、なに!?」
アスカ「両手握って握手して、あんたは何がしたいの?」
シンジ「え!? え!? だってアスカ、両手出してるし……」
アスカ「はぁ……あんた馬鹿ぁ!? あたしは……こうしたいの!!」ガバァ
シンジ「ああああアスカ!? なにするの!? ちょっとまむぐぅ!!」バタバタ
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 10:04:06.94 ID:7eSeJaru0
アスカ「んふぅ~……あったかぁい……」
シンジ「!?!!!?!!!!」バタバタ
アスカ「んっ! ちょっとどこ触ってんのよ!! んっ……じっとしてなさい馬鹿シンジ!!」
シンジ「(そんなこと言っても胸!! 顔に胸が当たって!!)」ブフーブフー
アスカ「ひうっ! 息当てないで!!」
シンジ「(無理無理無理無理無理!!)」もぞもぞ
アスカ「ふぁっ!!」ビクン
シンジ「ぶはっ! はぁ……はぁ……空気……空気おいしい……ケホッケホッ!」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 10:11:54.27 ID:7eSeJaru0
アスカ「ば~か~シ~ン~ジ~……?」
シンジ「ひっ!?」ビクッ
アスカ「あんたあたしに喧嘩売ってんの……?」
シンジ「だ、だってアスカが急に抱きついてくるから! い、息だって……その……む、胸に当たって……」ボソボソ
アスカ「へぇ……あんた、あたしが悪いって言いたいんだ?」
シンジ「そ、そんなこと……ただ……その……ビックリしたっていうか……」
アスカ「ふーん……じゃあ、嫌じゃ無かったってこと?」
シンジ「い、嫌では……なかったかな……」
アスカ「へー……そっかそっか」スック
シンジ「アスカ?」
アスカ「朝食、あんたも食べるでしょ?」
シンジ「へ? で、でも今日の当番は僕……」
アスカ「食べんの!? 食べないの!?」
シンジ「た、食べます!!」
アスカ「よろしい」ニヒッ
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 10:24:02.58 ID:7eSeJaru0
シンジ「(さっきのアスカ、なんであんな事したんだろ……)」
アスカ「ミサト、バター取って」
ミサト「えー……? なにー……?」ボー…
アスカ「ハァ……なんで二日酔いになるってわかってんのに飲みすぎんの大人って。馬鹿みたい」
シンジ「(イタズラかな……? でも、イタズラだとしたらなんで……)」
ミサト「うっぷ……きぼぢわるい……」
アスカ「ちょっとやめてよねミサト!? 吐くならトイレ!!」
シンジ「(もしかして、昨日なにかしちゃったのかな……でも身に覚えないし……)」
アスカ「あぁもう、大の大人が情けない。ペンペンの方がまだ大人だわ。あんたもそう思うでしょ馬鹿シンジ?」
シンジ「(いや待てよ……もしかしたら一昨日の……)」
アスカ「馬鹿シンジ? 聞いてる? ねえシンジったら!!」
シンジ「は、はい!! そ、そうだね! やっぱり朝は納豆に味噌汁だよね!?」
アスカ「ハァ……? あんたなに言ってんの?」
シンジ「へ?」
ペンペン「クワッ!!」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 10:50:03.45 ID:GjMYXTsO0
学校
アスカ「おっはよー、ヒカリ」
シンジ「(普段通りのアスカだよなぁ……)」
ケンスケ「あ、おはようシンジ」
トウジ「おうおはようさんシンジ。ん? どうした? 浮かん顔して」
シンジ「あ、おはようケンスケ、トウジ。いや、ちょっと朝……」
トウジ「朝? なんや、また夫婦喧嘩かいな?」
シンジ「ち、違うよ! そんなんじゃなくって……」
ケンスケ「まさか……何やらエッチなイベントでも……!?」
シンジ「ちちちち違うよ!! アスカとは何も!!」
ケンスケ「え? 僕はてっきり寝起きのミサトさんと何かあったのかと……」
シンジ「え? あ、えっと。そ、そう! ミサトさんが二日酔いで困っちゃって!!」
トウジ・ケンスケ「「……あやしい」」
シンジ「怪しくないよ!! ほんと……なんにも……」
綾波「…………」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 10:58:37.35 ID:GjMYXTsO0
シンジ「あ、おはよう綾波」
綾波「……おはよう。そこ、どいてくれる? 席に座れない」
シンジ「ご、ごめん! すぐに退くよ!」バタバタ
綾波「…………」
トウジ「おーおー。相変わらず冷たいのお。シンジ、お前も素直に退かず、気の利いた事の一つでも言ったらんかい」
シンジ「気のきいたことって何さ?」
トウジ「そうやな……例えば『わしの腕の中に飛び込んでこんかい!』とかどうや! こら女は惚れるで!!」
ケンスケ「うっわー……べったべ……」
ガタァン!
トウジ「へ?」 ケンスケ「ほ?」
ヒカリ「ちょっとアスカ! どうしたの!?」
アスカ「いやちょっと滑っただけ。あはは。何でもない何でもない」
シンジ「えーっと……」
綾波「…………」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 11:06:19.96 ID:GjMYXTsO0
キーンコーンカーンコーン
シンジ「(結局、アスカに何も聞けなかった……放課後も気が付いたらいなくなってるし……先にネルフ本部に行ったのかな?)」
シンジ「(ん? あれは……)」
タッタッタ
シンジ「綾波!」
綾波「?」クルッ
シンジ「綾波も今から?」
綾波「……」コクリ
シンジ「じゃ、じゃあ一緒に行ってもいいかな?」
綾波「ん……」クルッスタスタ
シンジ「えっと……(い、いいのかな?)」
綾波「……」クルッ
シンジ「?」
綾波「……行かないの?」
シンジ「い、行くよ! 待って待って!」タッタッタッ
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 11:11:02.88 ID:WOvuEja+O
イイネ
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 11:15:57.50 ID:GjMYXTsO0
ネルフ本部エスカレーター
シンジ「(結局、お互いに無言のまま着いちゃった)」
綾波「……今日」ボソッ
シンジ「え?」
綾波「彼女……セカンドチルドレンと……」
シンジ「あ、アスカと?」
綾波「…………」
シンジ「綾波?」
綾波「……何でもない」
シンジ「え? な、なんだよ綾波?」
綾波「気にしないで」
シンジ「気にしないでって……逆に気になるよ……」
綾波「…………」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 11:25:34.22 ID:GjMYXTsO0
シンクロ率テスト中
シンジ「…………」コポコポ…
アスカ「…………」コポコポ…
綾波「…………」コポコポ…
マヤ「微妙な数値ですね……」
リツコ「そうね。三人とも普段よりシンクロ率の低下が見られるわ」
マコト「戦闘に支障が出るか出ないかの微妙な誤差ではありますが」
リツコ「それでも普段より低下していることに変わりないわ」
シゲル「もしかして、恋の悩みとかですかね?」ハハッ
リツコ「仕事中よ。真面目にやりなさい。でも、三人同時にこんな事になっているのを見ると、当たらずとも遠からず……なのかもしれないわね」
ミサト「まあ三人とも若いしね。結構結構!」アハハ
リツコ「ハァ……シンジ君とアスカの世話係のあなたがそんな事でどうするの。近い内に、時間作って話でもきいてあげなさい」
ミサト「はいはいっと。恋の悩みは百戦錬磨なお姉さんにまっかせなさい!」
リツコ「……不安だわ」ハァ…
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 11:35:28.11 ID:GjMYXTsO0
ミサトマンション アスカ入浴中
ミサト「シンちゃ~ん。ちょっとこっち来て」
シンジ「なんですかミサトさん? あ、もしかしておつまみの買い出しですか? 嫌ですからね。宿題あるし、自分で買ってきて下さい」
ミサト「違うわよぉ。まあまあ、ちょっちそこに座りなさいって」
シンジ「はあ……」ストン
ミサト「ん~……」ジトー
シンジ「な、なんですか?」
ミサト「レイ」
シンジ「え?」
ミサト「違うか……ということは……アスカとなんかあったのね?」
シンジ「へ!? え? ちょ、ミサトさん急に何言い出すんですか!?」ガタッ
ミサト「ビンゴ。あー……マズったなあ……こりゃあたしの監督不行き届きか。リツコに怒られちゃうなあ」
シンジ「ちょ、ちょっと待ってくださいミサトさん! 説明して下さい!!」バンッ
ミサト「あー、はいはい。まあ落ち着きなさいってシンジ君」
ペンペン「クワァ?」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 11:43:21.93 ID:GjMYXTsO0
ミサト「リツコはどう言うかわかんないけど、別にあたしはいいと思うの」
シンジ「は、はあ?」
ミサト「やっぱね、同じ屋根の下で暮らしてる以上、こういうことってあると思うのよ」
シンジ「????」
ミサト「でもねシンちゃん、これだけはよく聞いて」ズイッ
シンジ「え? あ、はい」
ミサト「二兎を追うもの一兎をも得ず。恋愛に一石二鳥なんて無いの」
シンジ「はあ…………はぁ!?」ガタン
ミサト「だからねシンちゃん、ここは心を鬼にして、男としてのケジメってのは付けるべきだとあたしは思うの」
シンジ「ちょ、ちょ、ちょ……」
ミサト「シンちゃん……」
シンジ「」パクパクパクパク
ミサト「アスカを幸せにしてやんなさい!!」ビシッ
シンジ「何をどうしたらそうなるんですかーーー!!」ガタァンダダダッ
ミサト「……あれぇ?」
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 11:52:09.65 ID:GjMYXTsO0
アスカ「ミサト!? 凄い音したけどどうしたの!?」ダダダッ
ミサト「えーっと……あはは……」
アスカ「……ミサト、シンジは?」キョロキョロ
ミサト「いやー……何といいますか……ねえ?」
アスカ「ミーサートー……?」ギロッ
ミサト「はは……あははは……その……ご、ごめんなさい!!」
アスカ「はぁ……いいわ。説明してちょうだいミサト。今の状態で秘密も何もないでしょ?」
ミサト「えっとぉ……それはぁ……言わなくちゃ、ダメ?」
アスカ「ミサト!!」
ミサト「言うわよ言うわよ! あーあ……絶対に明日、リツコに怒られるなあぁ……」
説明中
ミサト「とまあ、そんな感じで」
アスカ「ミサトから逃げ出して、部屋に引きこもっちゃったと」
ミサト「うー……はい」コクリ
アスカ「ああもう! ほんと馬鹿ばっかり! 嫌んなる!! あ~~~~~~……もうっ!!」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 11:59:39.98 ID:GjMYXTsO0
シンジ「(ミサトさんは僕を馬鹿にしてるんだ……)」シャカシャカ
シンジ「(二人だけじゃない。きっと学校のみんなもネルフの人達も……)」シャカシャカ
シンジ「(父さんも綾波も……)」シャカシャカ
シンジ「(…………)」カチッ…シュー…
シンジ「(アスカも)」ギリッ
トントン
シンジ「!?」ビクッ
「馬鹿シンジ」
シンジ「(アスカ!?)」ガバッ
「起きてるんでしょ? 開けて」
シンジ「い、嫌だ!!」
「……そ。じゃあ、そのままでいいから聞きなさい」
シンジ「……どっかいってよ……」
「……嫌よ。あたしは逃げない」
シンジ「ほっといてよ……もう僕をほっといてよ!!」
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 12:09:10.53 ID:GjMYXTsO0
アスカ「あんたに大事なことを言ってあげる」
シンジ「どっかいけよどっかいけよどっかいけよぉ!!」
アスカ「聞きなさいシンジ!!」
シンジ「!」ビクッ
アスカ「今日の朝、あたしは軽い気持ちであんなことしたんじゃない」
シンジ「え……?」
アスカ「朝、あんたに悪夢の話したでしょ?」
シンジ「(あの無茶苦茶な夢の話……)」
アスカ「あれね、ほとんど嘘なの」
シンジ「は……?」
アスカ「そう、嘘なの。『ほとんど』は」
シンジ「やっぱり……騙してたんじゃないか……どうせ、慌てる僕をみて笑ってたんでしょ!? 笑えばいいさ!! 情けない僕を!!」
アスカ「あの時ね、あたし……あー……改めて言うのは恥ずかしいわね……」
シンジ「……?」
アスカ「その……しゃ……『しゃむい』とか言ってたでしょ!?」
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 12:15:53.03 ID:GjMYXTsO0
シンジ「……うん、言ってた。でも、それがなんなのさ?」
アスカ「ほんとは……ほんとはね、口がね、その……震えてて、上手く喋れなかったの」
シンジ「え……?」
アスカ「身体もさ、カタカタ震えててさ。必死にバレないようにしてた」
シンジ「なんで……」
アスカ「戦えなくなった夢を見たの」
シンジ「戦えなく……?」
アスカ「そ。使徒と戦って負けて、再起不能になって。身体も傷だらけになって病院のベッドでずっと寝たきり。そんな夢」
シンジ「…………」
アスカ「最初は、色んな人がお見舞いに来たわ。顔しか覚えてない政府のお偉いさんや、話したことのない学校の同級生まで」
アスカ「毎日毎日。みんなあたしに優しい言葉を投げかけてくれた」
アスカ「早く元気になって。早く退院して。早く早く早く早く!!」
アスカ「でも……夢の中のあたしは一向によくなんなくてさ」
アスカ「長い時間だけが過ぎてった」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 12:25:06.03 ID:GjMYXTsO0
アスカ「最初はお見舞いに来てくれてた人も一人減り、二人減り」
アスカ「次第に数は少なくなって」
アスカ「最後に、あんたとファーストだけが残った」
シンジ「アスカ……」
アスカ「あんた達、夢の中までずっと何も言わず、ただ、じーっとあたしを眺めてた」
アスカ「その目を見て、夢の中のあたしは理解するの」
アスカ「『戦えない私は無意味なんだ』って」
シンジ「そ、そんな事っ!」ガタッ
アスカ「開けるな!!」
シンジ「え!?」
アスカ「あ……ごめん……、開けろって言ったり開けるなって言ったり。でもさ、ちょっと今のあたし、あんたに見せらんない」
シンジ「アスカ……うん、わかった。じゃあ……背中合わせで聞くよ。アスカも座って」トスッ
アスカ「……フフッ。あんたにしては気が利くわね」トスッ
シンジ「トウジに怒られちゃうからね」ハハッ
アスカ「あー……あんた達、朝っぱらから馬鹿な話ばっかりしてるわよね」フフッ
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 12:33:37.89 ID:GjMYXTsO0
アスカ「あのね……あたしさ」
シンジ「……うん」
アスカ「あたし……怖かった」
シンジ「怖かった……?」
アスカ「そ。怖かった。……あんたとファースト、二人のエヴァのパイロットに見捨てられることが」
シンジ「僕は……アスカを見捨てないよ……多分」
アスカ「あーもう! そこは、嘘でも見捨てない!って言い切りなさいよ! 男でしょ!?」
シンジ「はは……」
アスカ「まあ、それがあんたか……。でね、夢の中のあたしは思うの。二人に置いていかれたくないって」
アスカ「例え、腕がもがれようが足が千切れようが、どんな事になってもあたしはあんた達と一緒に行きたいし……生きたい」
アスカ「その為なら、どんな事があってもあたしはエヴァのパイロットで在り続ける。在り続けなくちゃいけない」
アスカ「だからねシンジ」
シンジ「うん……」
アスカ「あたしを……置いて行かないで」
シンジ「……うん」
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 12:39:01.71 ID:GjMYXTsO0
アスカ「はー…………」スッ
シンジ「アスカ?」
アスカ「いっぱい喋ったから今日は疲れちゃった。おやすみ、馬鹿シンジ」
シンジ「え? あ、うん……うん。おやすみ」
トントン
シンジ「?」
アスカ「シンジー、しゃむい」
シンジ「あ、アスカ!?」
アスカ「あはは。それじゃあね」
シンジ「まったくもう……」
トントン
「聞いてくれてありがと、シンジ」
タッタッタッタ
シンジ「おやすみ、アスカ」クスッ
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 12:42:10.38 ID:fmOWb0FN0
レイ「私の出番もあるの・・・・?」
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 12:43:24.89 ID:GjMYXTsO0
翌朝
ミサト「いや~、今日もいい朝ねシンちゃん! アスカ!!」
シンジ「ミサトさん……」ジトー…
アスカ「ミサト……」ジトー…
ミサト「えーっと……あ、あははははは。そ、そうだ! 今日はリツコに呼ばれたんだった! いっけないいけない。それじゃ、お先!」ダッ
シンジ「はぁーあ……」
アスカ「ふー……」
シンジ「大人って」クスッ
アスカ「ヒキョーモノよね」プッ
「「あははははははは」」
ペンペン「クワックワッ!!」
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 12:43:47.03 ID:zKxxJITp0
この手のスレは互いに嫉妬する両ヒロインがいてこそ完成する
支援
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 12:48:04.58 ID:GjMYXTsO0
学校
ヒカリ「おはようアスカ」
アスカ「ハァイ、ヒカリ」
シンジ「おはよう、トウジ、ケンスケ」
トウジ「おはようさん」
ケンスケ「おーっす」
ガラガラ
綾波「…………」スッ
シンジ「あ、おはよう綾波」
綾波「……おはよう碇君」カタン
トットット
綾波「……なに?」
アスカ「……ねえ、ファースト」
綾波「?」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 12:56:21.83 ID:GjMYXTsO0
アスカ「あんたのこと、今度からレイって呼ぶわ。だからあんたもあたしの事をアスカって呼びなさい。これは命令よ」
綾波「……その命令は碇司令からのもの?」
アスカ「違うわ。あたし個人があんたに命令してんのよ、レイ」
綾波「ならば、あなたは好きにすればいい。けれど、私がその命令に従う必要はない」
アスカ「へえ……ちょっとシンジ!!」
シンジ「へ!? な、なにアスカ!?」
アスカ「わかる?」フフーン
綾波「……?」
アスカ「わかんないなら教えてあげるわ。これが、今のあたしとあんたの差よ」
綾波「……どういうこと?」
アスカ「あたしは、あいつをシンジと呼んで、シンジはあたしをアスカと呼ぶわ。じゃあ、あんたはどう?」
綾波「……」
トウジ「な、何が起きとるんや……背中に龍と虎が見えとる気がする……」
ケンスケ「こ、怖い……。シンジ、なんだかわかんないけど謝った方がいいんじゃない?」
シンジ「ぼ、僕!? 僕のせいなの!?」
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 13:03:17.10 ID:GjMYXTsO0
アスカ「レイ、あたしの場所まで来なさい」
綾波「あなたの……場所?」
アスカ「そう。あたしの場所。じゃないとフェアじゃない」
綾波「何を言ってるの?」
アスカ「じゃあもっとはっきり言うわよ」ズイッ
綾波「?」
アスカ「(シンジ、あたしが貰うわ)」ボソッ
綾波「!?」ピクッ
シンジ「あの……二人ともその辺で……」ビクビク
アスカ「あんたは黙ってなさいシンジ!」
綾波「シンジ君は黙ってて」
シンジ「は、はいっ!! って……あれ? 今、綾波……」
アスカ「へえ……」
綾波「…………」ガタッ
シンジ「あ、綾波!? どこ行くの!?」
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 13:11:15.76 ID:GjMYXTsO0
綾波「……帰るわ」スッ
シンジ「え、で、でも……」
綾波「シンジ君」ジッ…
シンジ「え? あ、え?」
綾波「…………」
アスカ「ああもう……シンジ! 鈍いあんたでもわかるでしょ!?」
シンジ「えっと……え? あ、えっと……その……レイ?」
綾波「…………」ニコッ
トットット
シンジ「あ……やっぱり帰るんだ……」
ピタッ
綾波「裸」
アスカ「?」
綾波「裸を見られた。これが、私とシンジ君の距離よ。……アスカ」ガラッピシャッスタスタスタ
アスカ「……上等。その喧嘩、買ったわレイ!! ふふ……あははははは!!」
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 13:17:21.74 ID:GjMYXTsO0
「シンジー、しゃむい」
「ああもう、はいはい」
「むー……」
「あらま、朝っぱらからお熱いことで。ヒューヒュー」
「もう……からかわないで下さいミサトさん。ほら、アスカ起きて」
「朝からしゃむいぃ。あっためてー」
「いやだから今の日本は常夏で……」
ピンポーン
「げ」
「はいはーい。今日も早いわね、レイ」
「おはようシンジ君」
「おはようレイ」
「シンジー! しゃむい!! しゃむいしゃむいしゃむい!!」
「わぁ!! 抱きつかないでよアスカ! って待って!? なんでレイも!! わああああああっ!?」
ペンペン「クワックワッ!!」
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 13:18:06.29 ID:GjMYXTsO0
おしまい
じゃあの
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 13:19:23.77 ID:zKxxJITp0
あれ?
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 13:22:59.07 ID:pphkYpkJO
え?これで終わり?
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 13:26:40.76 ID:EqKAr6rx0
ごるあぁ!!!
まだ足りんじゃねえか
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 13:42:18.48 ID:m4g/Xhxg0
結構ポカポカした
ポカポカしすぎてバイト忘れてた
106 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2011/10/27(木) 13:43:49.05 ID:Z8XldfZw0
オイコラ
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 13:53:12.17 ID:zKxxJITp0
もう1回っ、もう1回
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 14:21:08.18 ID:0i0Jld+r0
乙
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 14:46:12.85 ID:zKxxJITp0
まだ行けんだろ
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/10/27(木) 14:59:03.61 ID:mB2/K4+h0
乙と言わせていただきたい
転載元
アスカ「シンジー。しゃむい」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1319668270/
壽屋 (2013-06-26)
売り上げランキング: 190
- 関連記事
-
まず半年ROMってから参加しようね