158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 20:10:00.50 ID:ylfvKM+kO
道
北斗「ふむ、結局あのまま解散という形になってしまったな」
子分「この後どうします?」
北斗「そうだな……楽器屋は前も行ったし、帰るか」
子分「あ、ちょっとベースとか練習したりしないんですか?」
北斗「たわけ。もう部活の時間は終わったんだ、練習の必要などあるまい」
子分(うわあ、出たよこういう性格)
北斗「まあ、何もなければこのまま帰って……」
スッ
佐田「……よう、久しぶりだな」
北斗「な……」
子分「あっ……」
北斗「お、お前は……」
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 20:16:24.76 ID:ylfvKM+kO
北斗「……すまん、誰だっけ?」
佐田「……おいおい、俺を忘れてるのか?」
北斗「おい子分、お前はこいつを知ってるか」
子分「確か、肉屋の……」
北斗「肉、だと……」
佐田「そして北斗軍団のナンバー2……佐田だ」
子分「て、てめえ。今さら何しに来やがった!」
佐田「なあに、偶然さ。ちょっと挨拶でもと思ってな」
子分「ふざけんな! お前がノコノコと北斗さんの前に出て来られると思ってるのか!」
北斗(……こいつ、もう肉の事は気にしていないようだな)
佐田「おいおい、そんなにいきり立つなよ」
子分「うるせえ! さっさとここから去りやがれ!」
佐田「……ん、お前が背負っているの、もしかしてギターか?」
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 20:21:17.45 ID:ylfvKM+kO
子分「それがどうしたってんだ!」
佐田「……いや、じつは最近俺も楽器を始めてな。ちょっと気になっただけさ」
北斗「ほう……」
佐田「恥ずかしい話、漫画がきっかけでよ……まあ、身内でちょくちょく練習とかもしてるわけよ」
北斗「佐田よ、それはもしやけいおんという漫画では無いのか?」
佐田「……さすがだな。当たりだ」
北斗「ふっ、当然だ」
北斗(佐田もけいおんに影響されて楽器を始めていたのか……案外、この話題で俺たちの溝は埋まるのかもしれん)
北斗「佐田よ。今時間はあるか? よければそこのファミレスでけいおん談義をだな……」
子分「北斗さん!」
北斗「むっ?」
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 20:28:33.61 ID:ylfvKM+kO
子分「こんな奴とけいおんを語る事なんてないですよ! 身内で練習してるって言ってもどうせ雑談だけに決まってます!」
佐田「いやあ、今度小さなライブハウスで歌うんだよ、よければ北斗も暇潰しに来てくれよ」
北斗(むう、敵対している俺でさえ誘うか……やはり佐田は大した奴だ)
子分「へっ、死んでもお前とは語り合う口は持たねえからな!」
北斗(それに比べてこいつは……なんと小さい)
北斗(……まあ、肉に釣られる事が無くなっただけマシか)
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 20:35:18.54 ID:ylfvKM+kO
佐田「あ、そうだ。そのライブでちょっとだけ臨時収入が入るんだ……っても本当に雀の涙程度だけどな」
北斗「ほう、金が取れるなら大したモノじゃないか」
佐田「ま、はっきり言って使い道もねえんだ。どうだい、これから飯でもいかねえか? 勿論俺が奢るぜ」
北斗「佐田……見上げた奴だ」
佐田「ついでに、けいおんや音楽の話でもしながら、よ」
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 20:35:58.08 ID:ylfvKM+kO
子分「だーかーら! 俺たちは行かねえってんだろうが! 何がけいおんを語ろうだ、ふざけんな!」
佐田「……落ち着けよ。バンドのメンバーがやっている焼肉屋があるんだ。どうだ、そこで話さないか?」
子分「えっ」
焼肉屋
子分「あ、すいません、カルビ五人前追加で」
店員「はっはっはっ、じゃんじゃん食いねえ食いねえ」
北斗「……」
トイレ
北斗「結局肉じゃねえか……」
肉>>>>けいおん
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 20:38:16.72 ID:4FWRtN+C0
子分wwwwwwwwww
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 20:40:54.91 ID:ylfvKM+kO
焼肉屋
北斗「……」ジュウッ
子分「……」ヒョイッ パクッ
佐田「どうだ、うめえかよ」
子分「ああ、最高だぜ!」ヒョイッ パクッ
北斗「……」ジュウッ
佐田「そいつはよかった。ま、音楽っていう共通の趣味があるんだ……しばらくは休戦といくかい、北斗さんよ」
北斗「う、うむ」ジュウッ
子分「いやあ、けいおん様々ですね、北斗さん」パクッ
北斗(だから、俺が焼いてるそばから食ってるんじゃねえ!)
佐田「……ん、どうした北斗。あまり箸が進んでないようだが」
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 20:56:19.53 ID:ylfvKM+kO
北斗「い、いや。今は食うよりも語りたい気分なんだ」ジュウッ
佐田「ああ、音楽……もとい、けいおんの話か」
子分「あ、北斗さん。そこのタン塩焦げそうですよ」
北斗(……もうこいつは無視だ)
北斗「で、佐田よ。お前は何の楽器を担当しているのだ」
佐田「俺は、ベースとボーカルさ」
北斗「ほう、澪と同じポジションか。では、好きなキャラも澪なんだな」
佐田「……いや、そいつはちょっと違うんだ」
北斗「む?」
子分「……あれ、ミノなんて頼んでないですよ。北斗さん、ちょっと店員に文句言ってきて下さいよ」
北斗(いいからお前は焦げたタン塩でも食っていろ)
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 20:58:24.68 ID:weYxc78G0
あのクロ高独特の空気を醸し出せている>>1はまさに奇才
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:03:03.77 ID:ylfvKM+kO
佐田「確かに、澪は可愛いだが……俺は和ちゃんやさわちゃん先生の方に心を惹かれる」
北斗「ほう……」
佐田「けっしてよ、人気があるキャラが苦手とかじゃねえんだ。ただ、俺は……」
子分「ああ~、確かに競争率は低い方がいいもんな」
北斗(ええい、無視だ無視)
北斗「佐田よ……お前の気持ちはよくわかるぞ」
佐田「なにっ?」
北斗「好きになってしまったものは仕方ないだろう。それを気にやんでいても杞憂というモノだ」
佐田「北斗……」
北斗「生徒会、先生、クラスメイト、モブキャラ、結構ではないか。胸を張って好きと言える……それだけの魅力がけいおんキャラにはあるのだ」
北斗「主役たち意外にも、な」
佐田「北斗……」
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:12:04.14 ID:ylfvKM+kO
佐田「……」ガタッ
北斗「む、どうした、トイレか?」
佐田「いや、今から練習だ……お前のお陰で、胸の奥のモヤモヤが吹き飛んだみたいだぜ」
北斗「佐田……」
佐田「ライブ、よかったら見に来てくれよな」
北斗「うむ、貴様のデビュー姿を見せてもらうぞ」
佐田「フッ……」
子分「……なんだか、あいつ変わりましたね」
北斗「そうみたいだな。これもけいおんの成せる技か」
子分「……俺たちも、少し練習したくなりましたね」
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:12:55.58 ID:ylfvKM+kO
北斗「奇遇だな、俺もちょうどそう思っていたところだ」
子分「へへっ、じゃあ……」
北斗「うむ。行くぞ、俺たちのけいおん部へ……」
子分「あ、あとホルモンだけ食べたいんで。すいませ~ん、網交換してくださ~い」
北斗「……」
トイレ
北斗「あいつメンバーから外そうかな……」
ホルモン>>>>練習
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:20:46.05 ID:ylfvKM+kO
マニエル高校
生徒「……でよお、そいつスイカと天ぷら食っちまってマジで腹痛起こしてんだよ」
生徒「ぎゃははははっ」
藤本(……チッ、相変わらずつまんねえ会話してやがる)
生徒「なあ、藤本もおかしいと思うだろ~。スイカと天ぷらなんてよお」
藤本「……お前ら、そんな会話していて楽しいのか」
生徒「え?」
藤本「スイカと天ぷら食ったら腹が痛くなった? その話を俺にしてなんの得があるってんだ、あ?」
生徒「い、いや、面白いかなって……」
藤本「面白けりゃあなんでもいいのかよ。そんな生産性の無い……ガキみてえな会話していて恥ずかしくねえのか」
生徒「う、うう……」
生徒「相変わらず藤本は考え方が硬派だな……」
付き人「……」
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:21:58.97 ID:yNbThZ6R0
きたwwwwww
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:26:45.96 ID:riLqmKls0
藤本ってブログのネタにラノベとか読んでたよな確か
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:26:47.34 ID:ylfvKM+kO
藤本宅
藤本「ふう……やっと学校が終わったな」
付き人「……」
藤本「そして、今の俺の手元には、今巷で大人気と言われている、けいおんの漫画があるわけだ」
藤本「サトリンさんを始め色んな人がネットでオススメしていたのに釣られて…ついに俺もけいおんデビューだ」
付き人「……」
藤本「見たところ、この女の子達を中心に話が進むようだな。以前の俺なら表紙で毛嫌いをしていたが……」
藤本「プラズマ戦記を読み続けている俺には、大抵の『萌え』要素のクリアは可能だろう」
付き人「……」
藤本「では、早速……」
ペラッ。
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:29:04.23 ID:+yugGuLM0
藤本ってメモリ増設で脱いだ奴だっけ?
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:30:33.29 ID:KzkKiuMB0
付き人wwwww
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:31:11.05 ID:ylfvKM+kO
藤本「ふむ、桜ヶ丘高校……女子高か。なるほど、余計な男キャラを出さない舞台設定だな」
藤本「ほう……これが唯か。少し幼いがそこが可愛らしいのだろう」
唯『うんたん♪ うんたん♪』
藤本「……なるほど、これがうんたんの元ネタか」
藤本「チャットで、俺以外のユーザーがうんたん、と言い出した時はさすがに焦ったが……知ってしまえば何てことはない」
藤本「……今度俺も使ってみるかな」
付き人「……」
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:31:47.82 ID:M/zGavx20
そういやアニメじゃなくて漫画なのね
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:35:06.03 ID:ylfvKM+kO
藤本「……」ペラッ
藤本「ふむ、人見知りで大人しい澪、元気っ娘な律、お嬢様の紬と……唯以外にも個性的な子が揃っているんだな」
藤本「それぞれ根強いファンがいるのにも納得ができるな」
付き人「……」
藤本「まあ、メインキャラはとりあえずこんな所か。とりあえず、この一巻しか持っていないからな……後はじっくりと話を読むとしよう」
ペラッ
ペラッ
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:39:47.24 ID:ylfvKM+kO
藤本「ふぅ……ライトノベルと違い、漫画なのでスラスラと読めてしまった」
藤本「……」
藤本「とりあえず、この一巻だけでは掲示板のみんなが言っていた『感動』には巡り会えなかったわけだが」
藤本「しかし手元には二巻以降が無い……」
付き人「……」
藤本「ん?」
……。
藤本「よし、これで全巻だな」
付き人「……」←買ってきた
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:42:57.26 ID:2Ht84nPC0
付き人ってほんとなんなんだろうな
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:44:17.69 ID:ylfvKM+kO
藤本「ほう、新キャラはあずにゃんと言うのか。更に幼い雰囲気で……ツインテール娘か」
藤本「……そうか。今までメンバーが全員集まっていなかったから本編が始まってなかったんだな」
藤本「これからは、しっかり後輩……あずにゃんにもギターを教えて本格的に音楽活動をしていくんだろうな」
藤本「全く、一巻は前座みたいなものか。いや、確かに音楽も多少はやっていたが……如何せん四コマ漫画では分かりにくい」
藤本「……まあ、全てはこれからか」ペラッ
付き人「……」
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 21:50:32.33 ID:ylfvKM+kO
藤本「ふぅ。これで全部か」
藤本「確かに、音楽っぽい事もしていたが」
藤本「基本的にこいつらお茶飲んでダベっているだけじゃねえか……」
藤本「いやいや……プラズマ戦記に耐えた俺でも……」
藤本「……まあ、確かにギャグや日常の雰囲気がいいんだ、と言ってしまえばそれまでだが」
藤本「感動……ううむ……」
付き人「……」
藤本「……こんな時の掲示板か」
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:00:51.92 ID:ylfvKM+kO
イレブンPM『今晩は! 皆さんにオススメしてもらった『けいおん』を一気読みしてテンションの高いイレブンPMです(笑)』
イレブンPM『いや~、女の子可愛かったですね。でも、プラズマ戦記などの冒険物と違ってちょっとマッタリしすぎてるのが……(汗) 皆さんが、感動したシーンってドコですか? ぜひぜひ教えて下さいませ☆』
藤本「……とりあえずこんな所だろう。批判だけでなく、質問とキャラを誉める。これなら反応が荒れる事もあるまい」
藤本「……ん。早速レスか、さすがけいおん、食い付きも早い」
澪タソモエ『冒険物? 何言っちゃってんの? けいおんはあの部室に女の子がいるだけで充分なんですよ?』
澪タソモエ『それをマッタリしすぎだとか、ただ女の子が可愛いとか……本当に全部読んだんですか? 澪タソがいるだけで感動シーンでしょうが!』
藤本「……」
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:08:27.19 ID:ylfvKM+kO
藤本「むう……この変なHN(ハンドルネーム)の奴に始まり誹謗中傷の嵐が……な、なぜだ!」
イレブンPM『だって、中身が無さすぎますよ! ただ話してお茶を飲んで……たまに音楽をするだけなんて……少なくとも感動はできません!』
『中身(笑) 感動できません(キリッ)』
藤本「くっ……こいつらあ!」
管理人『お待ちください』
藤本「む……とうとう管理人さんまで出てきてしまった。ヤバい、掲示板を荒らしたと見なされたらアクセス禁止になってしまうかも……」
藤本「……とりあえず謝ろう」
イレブンPM『すいません、僕がけいおんに対して変な事を言ったがタメに……』
管理人『……いえ、いいんですよ。作品の感想は個人の自由ですから。正直私は全く怒ってはいませんよ』
藤本「……よかった」
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:12:21.65 ID:SwWZCkyw0
つまんねーもんをつまんねーと(ry
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:13:15.59 ID:ylfvKM+kO
管理人『ですが……』
藤本「む、何だ」
管理人『確かにけいおんは、プラズマ戦記に比べてしまえば冒険もしないで、ただ女の子がほのぼの話しているだけの普通の漫画です』
管理人『ですが、けいおんにはけいおんの良さがあります。プラズマ戦記を読み終わった時とは別の……暖かい気持ちがイレブンPMさんの胸の中にあるのではないのでしょうか?』
イレブンPM『……確かに、僕の気持ちは安心というか、とてもポカポカした気持ちになっているみたいです』
管理人『ええ、例え中身が無いと周りに言われても……イレブンPMさんの胸の安らぎは本物……それでいいじゃありませんか?』
藤本「管理人さん……」
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:16:36.91 ID:ylfvKM+kO
イレブンPM『今回は僕が子供でした。中身が無いなどと言わず、純粋にけいおんを楽しんでいればよかったのですね』
管理人『イレブンPMさんは自分でそれに気付けた、それだけでもう立派なHTTの一員だと思いますよ』
藤本「俺が……一員」
イレブンPM『はい、ありがとうございます。また掲示板が落ち着いたら顔を出します……今度は、マッタリと中身のないトークでもしましょう(笑)』
管理人『はい、楽しみにしております。では、また……ノシ』
藤本「今回はけいおんに色々教えられたな……」
付き人「……」
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:28:15.35 ID:ylfvKM+kO
次の日
藤本「ふっ、あんな事があったのに、学校に来れば清々しい気分だ。これもけいおんのお陰か」
藤本「程よい、中身の無さも必要なんだな」
付き人「……」
生徒「あ、いたいた。おーい藤本」
藤本「んっ、こんな朝からどうしたんだ?」
生徒「いやあ、昨日藤本に言われた事反省してよ……バイト先の店長に、ちょっと中身のある話をしてみたんだよ」
藤本「」ピクッ
生徒「そしたら、時給が上がってよ……いやあ、藤本のお陰だよ、ありがとな」
藤本「……ほう」
生徒「中身の無い話をするやつはバカだってつくづく感じたよ……」
藤本「……」ピクッ
付き人「……」
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:30:48.41 ID:ylfvKM+kO
生徒「あ、そうだ、上がった給料で漫画買ったんだけど間違えて二冊買っちまったんだ……お礼として藤本にやるよ」
藤本「ほう……漫画か、いいな。どんな作品なんだ?」
生徒「けいおんって言う、スゲー感動する話なんだってよ。中身の無いそのへんの本とは訳が違うって噂の……」
藤本「ペラッペラだよ馬鹿野郎!」バキッ
生徒「お、朝から藤本に殴られてるぞ」
生徒「この光景も久しぶりだなあ」
付き人「……」
楽しむ心はどうした、藤本。
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:38:11.00 ID:6tGa62Lm0
バンチョーちゃん「……」
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:42:18.01 ID:x90S6ghN0
>>204
か・・・可愛い・・・
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:46:54.23 ID:ylfvKM+kO
バンチョーちゃん「……」
神山「んっ、こんな所でどうしたんだい」
バンチョーちゃん「……!」
神山「……ああ、君もけいおんを見たんだね」
バンチョーちゃん「……」コクッ
神山「僕たちでバンドをやってるんだけど、よかったらバンチョーちゃんも一緒に……」
バンチョーちゃん「……!」パァァァ
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:52:13.33 ID:ylfvKM+kO
ガラガラ
林田「おう神山……と、バンチョーちゃんも一緒じゃねえか」
神山「実は彼がけいおん部に入りたいって言うんだ」
バンチョーちゃん「……」コクッ コクッ
北斗「うむ、よかろう」
前田「嫌にあっさりと決めるんだな……」
北斗「丁度子分が一人クビになった所だ。それに、このけいおん部は来るもの拒まず、だ」
林田「えっ、子分がクビ?」
北斗「ああ、あいつはダメだ。楽器に対する情熱が感じられんからな」
前田「そうは言っても……いきなりは、なあ?」
神山「じゃあ、何の心配も無くバンチョーちゃんが入部できるね」
バンチョー「……」オロオロ
北斗「はははっ、よし、では今日も活動開始だ」
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 22:57:09.10 ID:ylfvKM+kO
バンチョーちゃん「……」ゴニョゴニョ
神山「えっ、何をすればわからないって?」
北斗「ふむ……貴様は初日だからな。大人しく見学でもしてるがよい」
林田「……待てよ北斗、バンチョーちゃんにピッタリの仕事があるぜ」
北斗「む?」
林田「ほら、アニメでもやってた……ビラ配りだ。俺たちけいおん部もそろそろ知名度が欲しい所だからな」
前田「いや、知名度も何も練習すらまともに……」
北斗「うむ、新入部員でもくれば儲けものだ。よし、では早速ビラ配りだ」
バンチョーちゃん「……」コクッ
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:02:47.81 ID:ylfvKM+kO
北斗「おい、バンチョーちゃんとやら。今日のノルマはビラ配り五十枚だ。全部渡すまで帰ってくるなよ」ドンッ
バンチョーちゃん「……!」
北斗「どうした、この程度の仕事が出来ないのか、ん?」
バンチョーちゃん「……」スッ
北斗「よし、行ってこい」
バンチョーちゃん「……」コクッ ダダダッ
神山「……ちょっと厳しいんじゃないかい?」
北斗「いや、アイツの目は本物だ。あの程度で音はあげまい」
前田「いや、目っていうかよお……」
神山「僕たちも負けずに練習しないとね」
林田「おう」
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:04:34.07 ID:U3zTVg9D0
ひょっとして学園都市でクロ高やってた人か?
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:07:32.19 ID:ylfvKM+kO
バンチョーちゃん「……!」
子分「……ん? そのチラシ……そうか、お前新しくけいおん部に入ったのか」
バンチョーちゃん「……」コクッ
子分「そうか……クビになった俺の分まで頑張ってくれや」
バンチョーちゃん「……」ガシッ
子分「なんだよ、引き留めるなよ。北斗さんにクビって言われたんだ……もう俺には何もできねえよ」
バンチョーちゃん「……」スッ
子分「こ、これは……新入部員届け? 俺に……?」
バンチョーちゃん「……」コクッ
子分「……考えとくよ。じゃあな、バンチョーちゃん」
バンチョーちゃん「……」
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:12:13.89 ID:ylfvKM+kO
>>213
NO
生徒「おっ、バンチョーちゃん。ん、ビラ配り? へえ、けいおん部ねえ」
バンチョーちゃん「……」ピラッ
生徒「あー、最近暇だから冗談で入ってみるかな」
バンチョーちゃん「……」ピラッ
生徒「いやあ、バンチョーちゃんが可愛いからつい受け取っちまうぜ」
バンチョーちゃん「……」ピラッ
生徒「入部希望者は明日の放課後に北斗の所に行けばいいのか」
バンチョーちゃん「……」ピラッ
バンチョーちゃん「……」ピラッ
……。
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:18:53.55 ID:ylfvKM+kO
次の日
神山「……昨日はバンチョーちゃん、戻ってこなかったね」
北斗「俺の見込み違いだったか……」
林田「まあ、いいじゃねえか。少数精鋭で今日も頑張ろうぜ」
フレディ「……」
ゴリラ「ンゴ」
北斗「うむ……では今日も練習をするとしよう」
ガラガラッ
生徒「おい、北斗がいねーぞ」ギュウギュウ
生徒「あ、足踏むなバカ野郎」ギュウギュウ
生徒「お、押すな、落ちる落ちる」ギュウギュウ
生徒「あー、あちー、あちー」ギュウギュウ
北斗「……」
ガラガラッ ピシャッ
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:21:41.19 ID:ylfvKM+kO
北斗「おい、なんだ今の学生服の塊は!」
神山「新入部員じゃないの? ここに集合のはずだから」
北斗「……いや、教室にすし詰めはおかしいだろ。バカかあいつら」
バンチョーちゃん「……」スッ
神山「あっ、バンチョーちゃん。え、ビラを配ったらほぼみんな入部希望者になっちゃった?」
バンチョーちゃん「……」コクッ
北斗「ふん……下僕が増えたのはいい事だ。今からリーダーの俺が挨拶をしてやる」
前田「本当に全員入部させるのかよ?」
北斗「当然だ、来る者は拒まずだからな」
北斗「よし、場所を体育館に移すぞ。そこで新生けいおん部の集会だ!」
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:27:39.13 ID:ylfvKM+kO
体育館
北斗「……」
神山「どうしたのさ北斗君」
北斗「いや、いざ集めてみたはいいが……今からけいおん部の集会をやるという空気では無いという事に気付いてな」
神山「不良が四十人集まっているだけだからね」
生徒「早くはじめろよぉ~!」
生徒「そうだそうだ~!」
北斗「くっ、うるさい蝿めが……」
神山「……ねえ北斗君。ハッキリ言って、これだけバカが集まってたら部活どころではないと思うんだけど」
北斗「……うむ、最もだ」
神山「僕に考えがあります。やっぱり彼らをテストして必要な人材だけを残しましょう」
北斗「テスト? しかしこれだけ人数がいたら時間が……」
神山「まあ、任せておいて下さい」
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:30:44.29 ID:KzkKiuMB0
体育館くらいあるだろう
体育してるかどうかは別だけど
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:34:46.68 ID:HcJSB1aG0
体育館がなけりゃあ体育館裏もないしな
定番の溜り場だもんよ
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:37:49.70 ID:ylfvKM+kO
神山「はい、注目して下さい。今から皆さんに一つだけ質問をします。その質問に対して答えが『はい』だったら体育館の左。『いいえ』だったら右側に寄って下さい」
神山「ちなみにこれは全員参加です。旧けいおん部の皆さんも協力お願いします」
神山「ちなみに、質問の答えによっては入部を見送らせて頂く可能性がありますので、悪しからず」
生徒「なんでもいいぜ!」
生徒「早くしろ~!」
神山「では……行きます」
神山『ズバリ、あなたは何か楽器が弾けますか! です。弾けない人は体育館の右に寄って下さい!』
……。
……。
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:39:43.53 ID:ylfvKM+kO
右
ゴリラ「ンゴ」
マスクド「……」
北斗「……」
左
残り全員
神山「……はい、では左にいる人は今回はご縁が無かったという事で。ありがとうございました」
ベンチ
北斗「……」
マスクド「……」
ゴリラ「……」
二人と一匹の青春クロマティー。
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:43:35.95 ID:KzkKiuMB0
神山辞めたかったのか?wwwww
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:47:29.42 ID:ylfvKM+kO
次の日
北斗「おい神山。昨日のあれはなんだ!」
神山「えっ、何がだい?」
北斗「……何がと聞ける貴様の根性が気に入らん」
神山「……」
神山「ねえ北斗君。君は一応青春クロマティーのリーダーだったよね」
北斗「うむ、当たり前だ」
神山「僕たちがバンドを結成してから何週間も経ったけど、結局君からは何も教わらなかったね」
北斗「き、貴様が昨日の騒ぎを起こさなければだな!」
神山「本当なら、旧けいおん部のメンバーはみんな同じ場所に立っているべきだった……違うかい?」
北斗「ぐっ……」
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:49:13.82 ID:KndVYFn4P
神山さんアンタは男や
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:51:09.61 ID:ylfvKM+kO
神山「もちろん、リーダーだからといって君だけの責任じゃあない。でも、みんなで音を楽しむ事は出来なかった……それだけじゃないのかな」
北斗「音を……楽しむ、だと?」
神山「……だから、北斗君の子分だって離れていったんじゃないのかな。北斗君が音を楽しむ事が出来ないのを見て、ね」
北斗「……」
神山「じゃあ、僕は帰るから。また明日」
スタスタ
北斗「あ、ま、待て……!」
……。
北斗「……くっ」
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/01(水) 23:54:37.36 ID:ylfvKM+kO
教室
ゴリラ「……」
北斗「……むっ、今日はゴリラだけか。マスクドはどうした」
ゴリラ「……」スッ
北斗「これは……退部届けだと!」
ゴリラ「……」
北斗「……」
北斗「今日は、もう解散にしよう。お前も家に帰るがよい」
ゴリラ「……」
北斗「行け、この北斗に同情など無用だ」
ゴリラ「……」スタ スタ
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:00:26.43 ID:65jYV4EFO
楽器屋
店員「あ、いらっしゃい。お久しぶりですね北斗さん」
北斗「うむ……しかし、俺がここに来るのも今日で最後になるだろうな」
店員「えっ、何かあったんですか?」
北斗「うむ、実はな……」
……。
店員「そうですか、部が壊滅状態に……」
北斗「全て自分で招いた結果だ。後悔などはしていない」
店員「いやあ、楽しみだったのになあ。北斗さんたちの演奏聞くの」
北斗「仲間がいなければ……けいおん部は終わりだ」
店員「……」
北斗「というわけで、このキーボードとベース二本を引き取ってくれ。金などいらん……近くにあると辛いんだ」
店員「北斗さん……」
北斗「では、さらばだ店員よ。世話になったな」
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:08:14.56 ID:65jYV4EFO
北斗「ふふっ、これで本当に手ぶらか。この方が体が軽くて済む」
北斗「……」
北斗「……この俺がバンドを組むなど、バカな夢だったのかもしれんな」
店員「そんな事ありませんよ」
北斗「むっ、いつの間に……。なんだ、まだ何か用か?」
店員「これ……僕には受け取れません。返しにきました」
北斗「……いらん。ベースもキーボードも、もう必要ない」
店員「キーボードもベースも、かなり練習していた跡がありまして……お店では受け取れませんでしたよ」
北斗「……下らん」
店員「みんなの前で発表とかはしたんですか?」
北斗「俺は帝王だ。半端な状態で発表などはできん」
店員「……」
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:15:28.82 ID:65jYV4EFO
店員「とにかく、これは返しますよ。一度みんなに発表を見てもらえば……あるいは」
北斗「俺一人では何もできん。もういいんだ、終わった事だ」
店員「……」
ダダダダダッ
北斗「む……」
子分「北斗さーん! 俺を新入部員として入れてくださーい」
北斗「お、お前は……!」
子分「あれから、必死でギター練習したんですよ! これで俺をけいおん部に……」
店員「北斗さん」
北斗「……ふふっ、店員よ。ベースとキーボードを貸せ!」
店員「はいっ。あとこれを……」
北斗「このギターケースは?」
店員「お守りみたいな物です。中身も入ってますから、注意して下さいね」
北斗「……礼を言う」
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:21:39.09 ID:65jYV4EFO
次の日
北斗「……」
子分「……」
林田「どうした北斗。まだギターなんて持ってるのか?」
前田「けいおん部は無くなったんだからよ……早くそんな物……」
神山「林田君、前田君……」
林田「……わかったよ、そう睨むなって」
北斗「……みんなに言いたい事は色々ある。だが、俺はけっしてこの場で謝罪はせん!」
神山「……」
北斗「今の俺に出来るのは、音を楽しむ事だけだ! それでしか語る口は持たん!」
子分「北斗さん!」
北斗「うむ」ジィィーッ
北斗「頼むぞメカ沢」
メカ沢(ギター)「ヘヘッ、盛り上がってきやがったぜ!」
北斗「行くぞ! これが俺たち、青春クロマティーの『ふわふわ時間だ』」
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:24:24.21 ID:kfBEOAn40
放置されてたと思ったらギターになってやがったwwwwww
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:27:04.29 ID:RQzmTABA0
中身wwwwww
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:27:57.65 ID:65jYV4EFO
……。
北斗「ハァ……ハァ……」
メカ沢(ギター)「いいソウルだったぜ……」
神山「……」スッ
北斗「か、神山……」
神山「……」パチ パチパチ パチパチ
林田「カッコよかったぞ!」パチパチ
ゴリラ「ンゴ、ンゴ」パチパチ
フレディ「……」パチパチ
マスクド「……やるじゃねえか、北斗」
神山「リーダーらしい、素晴らしい演奏だったよ北斗君」
北斗「神山……」
神山「それで、実は僕たちも青春クロマティーに再入部したいんだけれども」
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:30:00.28 ID:65jYV4EFO
林田「今度はちゃんとギター教えてくれよ!」
バンチョーちゃん「……」ウルウル
前田「頼むぞ北斗」
北斗「ああ……ああ」
北斗「よし、じゃあ……青春クロマティー……ファイトー!」
全員「おおー!」
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:35:31.35 ID:65jYV4EFO
前略 お袋様。
今日も僕たちは元気です。
放課後いつものように集まっては、いつもと何も変わらない雑談をする日々なのですが。
これもアリかなと思っています。
では、今度のライブの練習があるのでこの辺で失礼します。
P.S 実はライブなんて嘘です。
P.SのP.S 今度プータンがギター片手にメジャーデビューをするそうです。
では、ごきげんよう。
おわり
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:47:11.99 ID:65jYV4EFO
ギャグ路線でずっとやりたかったけど、眠気でダウン。
読んでくれた、保守の人ありがとう
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:47:50.49 ID:Pb4nrK0u0
ずっとROMってたけど言わせてもらう…ありがとう!
クロマティの新作読んでるような錯覚に陥ったw
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:51:05.79 ID:IHSKk+ZM0
雰囲気を捉えてるなwww
面白かったよ
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:55:06.19 ID:65jYV4EFO
正直、藤本ネタはもっとたくさん書きたかった。それだけが無念
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 00:58:11.99 ID:RQzmTABA0
このssを読んでて懐かしい気持ちになった
マンガ読んでくるわ。
>>1、乙!
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 01:14:03.67 ID:rD/6O6LbQ
仕事上がりに読ませてもらったぜ!面白かった。超乙
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 07:20:10.06 ID:tBm6JFrd0
野中こんなとこでSS書いてないで亜桜先生に会いにいけよ
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 09:57:01.61 ID:nL2+PpFd0
素晴らしい乙
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 12:23:21.53 ID:9dcsaK+u0
これ単行本化したら絶対売れるwwwwwwwwwwwwwwwww
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 13:09:36.52 ID:65jYV4EFO
>>262
野中「……という漫画を描いたんだけどどうかな?」
編集「……いや、ダメに決まってるじゃないですか」
野中「どうして?」
編集「どうしても何も、他誌のキャラクター出ちゃってるじゃないですか」
野中「名前だけだよ、俺描いてないし」
編集「いや、八頭身のけいおんキャラなんて見たくないですよ」
野中「いや、だから俺描かないってば」
編集「いや、だからそういう問題じゃなくてですね……」
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 14:01:08.88 ID:rLXBoRB8P
魁いおん!クロマティ高校
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 17:01:17.58 ID:ek3eNzWi0
この種のクロスオーバーで一番面白いなあ。
けいおんとクロ高って意外と相性が良いのかな?
どっちも高校(軽音部)である意味が無いからな・・・。
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 20:18:20.11 ID:65jYV4EFO
野中「……」
野中「じゃあよ、一体どうすればこれは本誌に載るんだよ」
編集「とりあえず、けいおんキャラの名前がある時点でダメですよ。許可って言っても、他誌ですからやはり……」
野中「……」
野中「け○おん、とか」
編集「いや、○使ってる時点で本物名指ししている状態ですから……」
野中「……」
野中「漫画ってめんどくせーな」
編集「けいおんキャラにこだわらなければ大丈夫ですってば」
野中「いや、だから八頭身のけいおんキャラなんて描かないよ」
編集「ああっ、もうっ!」
話進まねえ。
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 21:10:26.08 ID:tBm6JFrd0
野中と編集のやりとりは、「じゃ来週も同じでいいじゃん」ってオチのやつがおもしろかったな
人気アンケートかなんかの話
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 21:19:43.36 ID:65jYV4EFO
藤本「……」
生徒「でよお、澪ちゃんが最高なんだって!」
生徒「いやあ、そこはやっぱり律だろー」
藤本(いつの間にかうちのクラスでもけいおんがブームになってしまっている。それもこれもアイツが漫画なんぞを買って広めるから……)
アイツ「いや、唯に決まってるだろ! 憂も最高だし、マジ半端ねえよ!」
生徒「いやあ、お前がけいおん薦めてくれたお陰だよ」
アイツ「はははっ、俺敏感には流行なんだよ」
藤本(くっ……なにが敏感だ。もうアニメは二期までやっているのに、つい最近けいおんを知ったばかりじゃねえか!)ピリピリ
生徒「なあ、藤本もけいおん読んでみろよ」
藤本「……!」
ドガッ!
生徒「い、いてえ!」
アイツ「バカだな、藤本はけいおんが嫌いなんだよ。それに、藤本がけいおん読むわけないだろ~」
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 21:25:54.36 ID:65jYV4EFO
藤本(違う……俺はけいおんが嫌いじゃない。むしろ大好きなくらいだ)
藤本(既に、アニメ一期は保存用と鑑賞用で購入済み。最近漫画でハマった貴様らとはワケが違うんだ)
アイツ「ほら、こっちで唯の素晴らしさについて語ろうぜ!」
生徒「おっ、けいおん談義か、いいねー」
藤本(……出来る事なら、俺も交ざりたい、が)
アイツ「だから唯ちゃんがよ~」
生徒「あずにゃん最高に決まってんだろ!」
藤本(……今さらキャラについてこいつらと語り合う気にはなれん)
藤本(だが、こいつらをニワカと笑ってはいけない。あいつらにはあいつらの楽しみ方がある)
藤本(俺は俺で、一人けいおんの魅力を噛み締めるだけだ)
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 21:26:04.85 ID:XimfbOCy0
藤本キター!!
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 21:47:13.45 ID:65jYV4EFO
藤本(しかし、アニメで見るとやはりまた違った魅力があるものだ。最近は楽器を購入する事を考えているくらいだ)
生徒「はははっ」
アイツ「……なあ、ちょっと相談があるんだけどよ」
生徒「ん、どうしたよ?」
アイツ「せっかくけいおんにハマったんだからよ、俺たちもバンド組まねえか?」
藤本「……!」
生徒「お、いいねえ!」
生徒「じゃあ俺、あずにゃんのマスタングやるぜ!」
アイツ「じゃあ俺レスポールゥ!」
藤本(……バカ野郎、マスタングじゃなくてムスタングだ。それにアイツがレスポールだと!)
藤本(俺の欲しい楽器と被っている……)
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 21:47:33.65 ID:oTbfpIs10
藤本イイキャラだよな
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 21:55:09.48 ID:65jYV4EFO
アイツ「よおし! 早速今日の放課後、楽器を見に行こうぜ!」
藤本(な、なに! もう楽器を買いに……くっ、このままでは俺が楽器を手に入れたとしても、二番煎じみたいになってしまう)
藤本(……それだけは嫌だ!)
生徒「あ、悪い。今日は俺都合が」
生徒「俺もちょっと用事があって、悪いな」
アイツ「……じゃあ、今日は俺もいいや。明後日みんなで行こうぜ!」
全員「おう!」
藤本(……チャンス)
付き人「……」
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 21:58:31.40 ID:9dcsaK+u0
まだ執筆しているとは>>1先生乙です
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:10:02.65 ID:65jYV4EFO
楽器屋
藤本「……というわけで楽器を見に来たわけだ」
付き人「……」
藤本「なるほど、実物を見るとやはり胸から込み上げてくる物があるな」
藤本「さて、ギターのコーナーは、と」
付き人「……」
……。
唯『唯のギターだよっ♪』
藤本「フッ、等身大ポップか、なるほど。さすがブームだけあるってもんだ」
藤本「しかし、これで探す手間が省けたというものだ。さて、気になる値段だが……」
『30万円』
藤本「うむ。けいおんに書いてあった通りだ」
付き人「……」
藤本「……よく考えたら、アイツにこれをポンと買えるだけの金があるとは考えられないな」
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:17:30.47 ID:65jYV4EFO
藤本「フッ。けいおんで言えば、どこかのお嬢様がこのギターを値引きして数万円にしてくれたりするんだろうが」
藤本「まあ、俺はそんな妄想はせずに地道に貯めた金でこいつを買う事ができる」
藤本「……まあ、本当は最新のパソコンを買うための資金だったんだが」
藤本「しかし、今日は買うつもりが無かったので持ち合わせが無い。次の休みでいいか……」
藤本「どうせアイツらもこんなに高いギターはすぐには買うまい」
藤本「よし、決めた。今日はパンフレットだけ貰って帰ろう」
付き人「……」
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:23:05.77 ID:65jYV4EFO
二日後
アイツ「よし、今日から早速練習するぜ!」
ピカピカ
藤本「な……」
藤本(あ、あれは……間違いない。楽器屋にあった、唯と同じレスポール! アイツ、買いやがったのか)
アイツ「うおお、なんか興奮するぜ! よおし、早速コードを覚えて……」
生徒「すげえイキイキしてんなあ」
生徒「ああ、周りの俺たちまで楽しくなってきたぜ!」
藤本(……)
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:26:51.50 ID:65jYV4EFO
スッ
アイツ「うっ、藤本……」
生徒「ふ、藤本が……あんな険しい顔をしてるぞ」
生徒「アイツ殺されるんじゃねえか?」
藤本(……)
ポンッ
アイツ「え……」
藤本「いいギターじゃねえか。お前をちょっと見直したぜ」
アイツ「藤本……」
藤本「30万もするギターをポンと買っちまうなんてな。お前のレスポールに対する情熱には頭も下がるぜ」
アイツ「藤本……お前、楽器が好きなのか」
藤本「……」
スッ
アイツ「ま、待てよ。それなら一緒にバンドしようぜ!」
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:30:47.76 ID:65jYV4EFO
藤本「……俺が?」
アイツ「ああ、このギターの値段を知っているくらいだ。興味あるんだろ?」
藤本「……」
アイツ「な、藤本!」
藤本「俺もレスポールを弾くぞ?」
アイツ「いいじゃねえか。とにかくみんなで集まって楽器をやればいいんだ! 被りなんて気にするなよ」
藤本「……」
藤本「わかった」
アイツ「藤本……」
ガシッ
生徒「藤本が握手か」
生徒「あいつも楽器が好きだったなんて意外だな」
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:40:28.67 ID:65jYV4EFO
藤本「じゃあ、次の日曜日に早速俺もレスポールを買ってくる」
アイツ「ああ! その前によ……これ、ちょっと弾いてみないか?」
藤本「それはお前のレスポールだろ。俺が触るわけにはいかない」
アイツ「遠慮すんなって、ほら!」グイッ
藤本「……」
藤本「これがレスポールか……なるほど、確かな重量感。素晴らしい……」
アイツ「だろ!」
藤本「……しかし、よく30万も金があったな」ギュイーン
藤本「しかし、お前30万もよく金があったな」
アイツ「……ああ、実はそのギターそんなに高くなかったんだよ」
藤本「なに?」
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:44:40.30 ID:65jYV4EFO
アイツ「いやあ、昨日みんなで楽器を見てたらよ、いかにもお嬢様、って子が俺たちに声掛けてきてよ」
藤本「……」ピクッ
アイツ「俺がレスポール見てたら、その子が店員に何か話してくれたみたいでよ。このギター5万円で買えたんだよ」
藤本「……」
アイツ「ほら、こいつのムスタングも5万円だぜ」
生徒「本当にラッキーだったよな」ギュイーン
アイツ「はははっ、じゃあ、藤本は30万のレスポールで来週から一緒に練習を……」
藤本「そんな漫画みたいな話あるわけねえだろ!!」バキッ
生徒「……いや、あったんだってば」
生徒「わざわざ30万なんて言うから」
藤本、それレスポール。
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:47:02.05 ID:xLsVunjR0
けいおん知らないんだが、どういう流れで値引きしてもらえたんだ
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:47:47.31 ID:65jYV4EFO
藤本宅
藤本「……と言うわけで、今俺の手元には30万円があるわけだ。これでレスポールは買える」
藤本「だが、アイツの言葉が気になる……楽器を見ていたらお嬢様が値引きしてくれた、だあ?」
付き人「……」
藤本「馬鹿馬鹿しい、そんな事本当にあるわけが……」
藤本「いや、だがアイツは確かに、お嬢様と言った。もしかしたらあの楽器屋には本当にムギちゃんみたいなお嬢様が来るのか?」
藤本「……」
藤本「よし」
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:49:11.67 ID:9TXv7f4I0
けいおん世界に侵食されたのか…おのれディケイド!
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:53:15.43 ID:UCnTNQgji
>>290
メンバーの一人が金持ちキャラで楽器屋がそいつの家の経営だったから
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 22:56:47.40 ID:65jYV4EFO
店員「あ、いらっしゃ……」
藤本「おい店員。ちょっと聞くが」
店員「はい?」
藤本「先日、この店でレスポールとムスタングを買った学生がいただろう」
店員「……あ、はい。お知り合いですか?」
藤本「いや、そいつらはどうでもいい。そいつらに楽器を値引きしてくれたお嬢様について聞きたい」
店員「?」
藤本「唯と同じレスポールを値引きしたん人間がいるんだろう?」
店員「い、いえ……あの、そのレスポールならまだ売れてませんよ?」
藤本「なにい?」
店員「あの学生さんが買ったのは確かにレスポールですけど……ほら、唯のやつはあそこに」
藤本「……」
店員「あの学生さんは、アレと同じやつでもっと安いのは無いか、と聞かれただけなので」
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:04:27.08 ID:65jYV4EFO
店員「レスポールは似た色合いの物が多いですからね。パッと見ただけでは、素人さんにはちょっと見分けられないでしょうね」
藤本「……では、声をかけてくれたお嬢様と言うのは?」
店員「さあ……確かに、その日は女子高生も来てましたけど、最近は珍しい事じゃないので」
藤本「ほう?」
店員「やはりけいおんの影響ですかね。最近はこの店のスタジオを借りる女子高生も増えてるんですよ」
女子高生「キャッキャッ」
藤本「……確かに、いるな」
店員「何かちょっとしたきっかけで雑談した後に、カウンターの僕のところまで来たとか?」
藤本「……なるほど、漫画の見すぎで勘違いしたパターンか」
店員「多分……その学生さんもギターに詳しくなかったみたいで、唯と同じギターだ、と興奮してましたからね」
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:13:54.55 ID:65jYV4EFO
店員「それに、そんなお嬢様がいたら本当にムギちゃんじゃないですか」
藤本「うむ、俺もそれが気になってな。こうして聞きにきた……そしてあのレスポールを買いに来たんだ」
店員「あ、そうなんですか!」
藤本「また何かあったら呼ぶ。ちょっと待っててくれ」
……。
藤本「……」
『30万』
藤本「ふふっ、ついに唯と同じレスポールを買えるのか」
藤本「しかし、まだ趣味にもなっていないギターに30万もかけるなんて……俺もすっかりHTTの一員だな」
付き人「……」
藤本「しかし、本当に俺にもムギちゃんみたいな子が声をかけてくれたり……ははっ、そんなわけないよな」
ポンッ
藤本「……ん? 誰だ」クルッ
ゴリラ「……」
藤本「……」
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:14:49.17 ID:0+rup6fj0
ゴリラwwwwww
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:19:21.25 ID:65jYV4EFO
店員「あ、ゴリラさん。来てたんですね」
ゴリラ「……」コクッ
店員「……あ、頼まれていた楽器揃ってますよ、はい」
ゴッチャリ
藤本「な……あんなにたくさんのギターやアンプにマイクを……。あのゴリラ、まさか……」
ゴリラ「……」スッ
店員「……はい、ちょうど40万。ありがとうございます」
藤本「なんて奴だ、あれだけの大金をポンと……あいつは富豪か?」
ゴリラ「……」ツイッ
藤本「お、俺の方を指差して……これはまさか」
店員「え、え……あ、はい。わかりました」
ダダダダッ
藤本「む、店員がこっちに来る、これはもしや本当に……」
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:20:23.83 ID:RQzmTABA0
アキはまだか!!!1
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:25:11.15 ID:65jYV4EFO
店員「あ、あのすいません」
藤本「どうした。まさか……あの富豪ゴリラが本当にこのレスポールを値引きしてくれるのか?」
店員「いえ、唯ちゃん等身大ポップと写真が撮りたいみたいで……」
藤本「……」
ゴリラ「ンゴ」
店員「あ、はい、じゃあ撮りますよ。藤本さん、もう少し真ん中寄って下さい」
藤本「……」スッ
店員「はい、チーズ」カシャッ
店員「じゃあ、写真できたら学校に届けますね」
ゴリラ「ンゴ」
藤本「……」
ベンチ
藤本「なんで俺まで一緒なんだ……」
いい笑顔。
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:26:33.68 ID:MIrCXq+t0
唯の両サイドにいい笑顔のゴリラと藤本て、ちょっと面白すぎるやないですか
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:32:51.53 ID:65jYV4EFO
神山「あ、お帰りゴリラ」
ゴリラ「ンゴ」
北斗「うむ、買い出しご苦労だったな」
林田「これでやっと俺たちも音楽ができるぜ!」
子分「とりあえず人数分はあるはずだぜ」
北斗「うむ。では、まずフレディから好きな楽器を選ぶがよい」
前田「フレディがバイトした金でこの楽器を買ったんだから、当然だな」
林田「全額出して貰えるなんて、さすがフレディだぜ」
フレディ「……」スッ
北斗「む……マイクとは。ボーカル希望か」
フレディ「……」コクッ
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:33:43.62 ID:pHxj6V0u0
うまいぐあいにクロッシング
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:40:18.79 ID:65jYV4EFO
林田「フレディは歌がうまいもんな」
神山「キーボードとかもできそうなのにね。どうだい、フレディ」スッ
フレディ「……」フル フル
神山「やっぱりキーボードやギターは弾かないんだ」
北斗「うむ、では次は……」
……。
北斗「……よし、これでみんな楽器は持ったな」
神山「はい」
林田「おう」
メカ沢「俺はドラムだしな」
ゴリラ「ンゴ」
バンチョーちゃん「……」コクッ
前田「あれ……なあ、俺の楽器が無いんだけどよ」
北斗「なに?」
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:46:01.58 ID:65jYV4EFO
林田「バカだなあ、まだこんなに余ってるじゃねえか。ほらよ、ちょっと重いけどよ」ゴトッ
北斗「林田、それはアンプだ。楽器じゃない」
前田「おい、どうすんだよ。人数分楽器があるんじゃねえのかよ」
北斗「……」
林田「もうフレディも金無いって言ってるぜ」
フレディ「……」
北斗「仕方ない、貴様はこのカスタネットで我慢してるがよい」
前田「いや、俺そもそもドラムだったんじゃあ……」
北斗「よおし、楽器が決まった所で練習開始だ!」
前田以外「おー!」
前田「いや、あの……」
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:52:23.08 ID:Gryk4BPk0
4円
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:54:01.82 ID:65jYV4EFO
ゴリラ「ンゴ」スッ
前田「え……」
神山「ゴリが君にドラムを譲ってくれるそうだよ」
前田「い、いいのかゴリ?」
ゴリラ「ンゴ」
スッ
前田「お、おいゴリ! どこへ行く!」
北斗「……きっと新しい楽器を調達に行ったのだろう。奴の事だ、すぐに戻ってくるはずだ」
前田「ゴリ……」
北斗「さあ、俺たちは俺たちで練習だ! 青春クロマティー、ファイトだ!」
全員「おおー!」
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/02(木) 23:54:37.88 ID:65jYV4EFO
数日後
唯『唯のギターだよっ♪』
ゴリラ「ンゴ」
北斗「……」
前田「……」
ファミレス
北斗「何持ってきてんだよ……」
前田「楽器ですら無い……」
唯(等身大ポップ)来たる。
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:03:20.00 ID:1Vc/1SsQO
唯『唯のギターだよっ♪』
神山「さて、今日も練習頑張ろうか」
前田「……」
林田「なあ、なんで唯ちゃんがここにいるんだよ」
北斗「ゴリラが例の店から貰ってきたらしい」
ゴリラ「ンゴ」
林田「しかもこんな写真まで……ていうか、隣のこいつ誰だよ」
神山「林田君、唯ちゃんがいるならそれだけでいいじゃないか。気合いも入るってものだよ」
林田「うう~ん……」
唯『唯のギターだよっ♪』
林田「……」
林田「なあ、唯ちゃんで思い出したんだけどよ。俺たちお茶会をやってないんじゃねえか」
北斗「お茶会だと?」
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:07:36.49 ID:1Vc/1SsQO
林田「ああ、放課後に集まって練習はいいんだが……けいおんみたいに菓子を食った事は一度も無いだろ」
前田「……それはあまり練習には関係ないだろ」
神山「いや、そうとも言い切れないよ」スッ
前田「神山?」
神山「練習前にお菓子を食べて雑談をする。それだけで部全体の雰囲気も良くなると思うんだ」
林田「だろ? けいおんのみんなだってただダラダラしていたわけじゃないんだしよ」
前田「いや、あれは本当のダラダラだと思うが……」
北斗「ふむ、神山の言うことにも一理あるか」
北斗「よし、今日から青春クロマティーのメニューにもお茶会タイムを盛り込む事にしよう」
林田「えっ、本当かよ北斗」
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:14:04.90 ID:1Vc/1SsQO
北斗「よし、早速ティーセットの用意だ!」
全員「……」
子分「ま、待ってくださいよ。この教室にそんなセットあるわけないでしょう」
北斗「む、では早速買ってこい。別に高級品で無くてよい、雰囲気さえ出せればな」
林田「いや、だから金は楽器買ってスッカラカンなんだってば」
北斗「ぬうう……では青春クロマティーの放課後ティータイムどうするのだ!」
神山「とりあえずは諦めるしかありませんね」
バンチョーちゃん「……」グッ
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:19:12.85 ID:1Vc/1SsQO
工事現場
監督「え、日雇いのバイト? どうしてもすぐ金が必要だって?」
バンチョーちゃん「……」コクッ
監督「でもウチはキツいよ? その辺より日給はいいかもしれないけどさ」
バンチョーちゃん「……」メラメラ
監督「……やる気はあるみたいだな。来な、最初からガンガン働いてもらうぜ」
バンチョーちゃん「……!」
……。
監督「バカ野郎! そんなスピードじゃあ日が暮れちまうぞ!」
バンチョーちゃん「……」ヨロヨロ
監督「ああっ、貸せ! もうここはいいから、向こうを手伝ってろ!」
バンチョーちゃん「……」ショボン
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:23:13.05 ID:1Vc/1SsQO
バンチョーちゃん「……」
神山『ありがとう、君がティーセットを買ってくれたんだね』
北斗『はははっ、これで青春クロマティーの放課後も安定するというものだ』
林田『ありがとうよ、バンチョーちゃん』
前田『よし、これ飲んだらしっかり練習しようぜ!』
全員『おー!』
モク モク
バンチョーちゃん「……!」グッ
監督「おい、バンチョー!」
バンチョーちゃん「……」ヨタヨタ
監督「バンチョー!」
バンチョー「……」フラフラ
監督「ほら、これが最後だ、頑張れ」
バンチョー「……」ググッ
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:29:32.92 ID:1Vc/1SsQO
監督「よーし、今日はあがりだ! お疲れさん」
バンチョーちゃん「……」ハァ ハァ
監督「……ほら、今日の分だ。よく頑張ったな」
バンチョーちゃん「……!」
スッ
監督「なに? ちょっと多いだって?」
バンチョー「……」コクッ
監督「頑張っていたからな、オマケってやつだ。……怒鳴って悪かったな、帰ったらゆっくり休めよ」
バンチョー「……!」
監督「この金、そのけいおん部とやらのために使ってやりな」
バンチョー「……」ペコッ
ダダダダッ。
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:34:40.99 ID:1Vc/1SsQO
クロマティ高校
バンチョー「……」ワクワク
ダダダダッ
ガラガラッ
北斗「さあ、ジャンジャン飲むがいい」
メカ沢(ポット)「お茶なら任せておけ」
林田「あちちっ、でもお茶ってうめえな」
フレディ「……」ズズズッ
メカ沢β(湯飲み)「メカラッタ」
バンチョーちゃん「……」
ベンチ
バンチョーちゃん「……」
負けるなバンチョーちゃん。
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:36:31.28 ID:zZ23SVza0
ベンチの汎用性は異常
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:40:29.83 ID:1Vc/1SsQO
北斗「……む、もうこんな時間か。ではそろそろ帰るか」
バンチョーちゃん「……」ズズズッ←結局混ざってる
林田「だなあ、じゃあみんな、またな」
前田「ま、待てよ。ただお茶を飲んで終わりってわけにもいかないだろ」
神山「前田君、もう下校時間だよ。学生は帰らないと」
前田「だ、だってよ……」
北斗「今日はこうして親睦が深められただけで充分ではないか。明日から本気を出せばよい」
前田「そんなもんかなあ……」
北斗「では、解散だ」
前田「ん~……」
ゴリラ「……」
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:45:57.93 ID:1Vc/1SsQO
前田「……結局みんな帰っちまった」
前田「こんなんで本当に楽器弾けるのかな~。まだギターもドラムも一度も鳴らしてないんだけどな」
前田「……あずにゃんもこんな気持ちだったのかな」
前田「いや、向こうはまだ練習していただけマシか。こっちは本当にお茶を飲んで終わったからな」
前田「ハァ……」
ゴリラ「……」ポン
前田「ん……ゴリ。まだ残っていたのか」
ゴリラ「……」スッ
前田「ギターなんか背負って……ま、まさか居残り練習か!」
ゴリラ「……」
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:49:06.48 ID:zZ23SVza0
バンチョーちゃんどうやってお茶飲んでるの・・・
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 00:53:48.83 ID:1Vc/1SsQO
前田「そうだよな、けいおん部になったからには練習しないとな……」
ゴリラ「……」
前田「よしわかった、やろうぜゴリ! じゃあ……俺は何をどうすればいい。何でも協力するぜ」
ゴリラ「……」スッ
……。
前田「……はい、チーズ」カシャッ
ゴリラ「……」ギュィーイ
ベンチ
前田「ギター持って撮りたいとか……しかも同じポーズ……」
ゴリラ、お気に入り。
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 01:01:14.96 ID:1Vc/1SsQO
次の日
北斗「では、今日もまずお茶会から練習を始めるとしようか」
バンチョーちゃん「……」シュタッ
北斗「む、どうした。何か意見でもあるのかか?」
バンチョーちゃん「……」スッ
林田「こ、これはティーセット? まさかバンチョーちゃんが……」
バンチョーちゃん「……」ポリポリ
北斗「むう、お前の気持ちしかと受け取った。このティーセットは我がけいおん部で大切に使わせてもらうぞ」
バンチョーちゃん「……」コクッ
神山「じゃあ、早速これでお茶を入れよう」
前田「なあ北斗……練習はいいのか?」
北斗「お茶会の後でも遅くはあるまい。やる気を出してから練習した方が能率もいいと言う物だ」
前田「はぁ……」
マスクド「……いや、ちょっと待てや北斗」
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 01:10:33.00 ID:1Vc/1SsQO
北斗「なんだ、マスクド。いたのか」
マスクド「最近練習をしてないみたいなんでな、ちょっと邪魔するぜ」
林田「マスクド……」
前田「これは、また喧嘩になるパターンか……?」
北斗「なんだ、この活動に文句があるのか?」
マスクド「……確かに、以前の俺ならギターを叩きつけて帰っていただろう。だが、今は違う」
北斗「む?」
マスクド「俺は一応楽器経験者だからな。今日はみんなにちょっとギターの基本を教えようと思ってな」
マスクド「と言っても、本格的にギターを弾くわけじゃない。みんなはお茶でも飲みながら、見ていてくれればいい」
北斗「ふむ。講習みたいなものか、それはいい考えだ」
前田(大丈夫かな……)
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 01:15:43.38 ID:1Vc/1SsQO
マスクド「いいか、まずはこのギター。このままでも弾きたい所だが……」ギューイ
マスクド「まずはメンテナンスも兼ねて音合わせ、正しい音に調整するんだ」
神山「あの、僕たちにはそんな技術も経験もないんだけれども」
マスクド「心配するな、音を合わせるために……このチューナーを使う」スッ
神山「……」
マスクド「これを付けて、音階を調整してだな……」ビィィーン
神山「あの……」
マスクド「ん、まだ何か質問か?」
神山「それはチューナーじゃなくてメカ沢βなんだけれど」
メカ沢β(チューナー)「メ、メカラッ……」
マスクド「ああっ!」
前田「……不安だ」
330 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 01:20:51.15 ID:1Vc/1SsQO
マスクド「……音を合わせたら、次はいよいよ弾き始めるぞ」
マスクド「さて、ギター単体でも音は出るが、このままの音では少し寂しい」
マスクド「ここで、このギターをアンプに繋ぐ事にする」
林田「アンプ?」
マスクド「ああ、シールド……まあ、ケーブルだな。これをギターと……アンプに繋いで、と」カチッ カチッ
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 01:25:01.09 ID:1Vc/1SsQO
マスクド「さ、これで迫力あるサウンドがアンプから」ピィィーン
マスクド「あ、あれ?」ピロリィー
マスクド「おかしいなあ、全然音が響かねえぞ。このアンプ壊れてんじゃねえのか!」カチッ カチッ
神山「あ、あの……」
マスクド「ああ、ちょっと待ってくれ。ここをしっかり接触させれば多分……」
神山「さっきからケーブル挿しているそれ、アンプじゃなくてメカ沢君なんだけども」
メカ沢(アンプ)「ピロリィー ビィィーン」
マスクド「ああっ!」
北斗「……いや、そもそも挿すとこあるのかよ」
前田「やっぱりダメだ……」
青春クロマティー、未だに楽器に触らず。
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 01:50:15.20 ID:1Vc/1SsQO
のなー「もうネタがない」
編集「はい」
おわり
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 01:50:50.55 ID:Mi1Q1aMa0
乙
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 01:52:18.57 ID:NuBbsOYv0
蝶乙
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 01:52:51.65 ID:1Vc/1SsQO
頭がもう、クロマティで麻痺してきた。
またどこかで会いましょう。
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 01:58:15.44 ID:KbL0y+3c0
おつ!
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 01:59:27.51 ID:qLjdZaaz0
面白かった乙
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 02:17:49.50 ID:D+wJiF6e0
乙
面白かったです。
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/03(金) 02:20:53.47 ID:v4thfM7uO
乙
ED:クロマティ高校校歌
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