1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:07:11.42 ID:CzoBfcC60
ほむら「鹿目まどか、そいつから離れなさい!」
まどか「でも… この子、ケガしてるんだよ」
ほむら「どうしても放さないというのなら…」
さやか「お~い、まどか! こんなとこにいたんだ」
さやか「ん、なに持ってんの? ねこ?」
まどか「そうみたい、なんだけど…」
ほむら「いいから早く放しなさい!」
さやか「そうだよ!」
ほむら「えっ」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:10:26.76 ID:CzoBfcC60
さやか「のらねこ触っちゃダメでしょ? 病気持ってるかもしれないよ」
まどか「え… でも、輪っか付けてるし…」
QB「確かに飼い猫ではないけど」
さやか「うおお喋った!? しかもやっぱ野良じゃん!」
ほむら「いや、そもそもねこじゃなくて…」
まどか「ごめんね」スッ
まどか「手、洗わなくちゃ。その前に動物病院へ…」
マミ「あら、その子を助けてくれたの?」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:13:48.38 ID:CzoBfcC60
マミ「ありがとう。この子は私の大事なお友達なの」
まどか「いえ… どういたしまして」
さやか(お友達!?)
ほむら(痛めつけたのは私なのだけど… 黙ってた方がいいかしら)
まどか「ケガしてたんです。すぐ病院へ」
マミ「平気よ。私の魔法で治してあげられるの」
まどか(ど、どうしよう、変なねこの次は変な子が来ちゃった……)
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:22:15.43 ID:CzoBfcC60
——マミ部屋——
ほむら(何故か私も来てしまったわ…)
マミ「QBに才能を見込まれたあなたたちには、他人事じゃないものね。説明しておくわ」
・
・
・
さやか「願い事が何でも、ねぇ」
まどか「いざとなると、決まらないよね」
マミ「大事な事だから、ゆっくり考えた方がいいわ」
ほむら「だめよ」
マミ「あら、どうして?」
さやか「お、さては自分より強いライバル登場が怖いんだな~?」
マミ「そんな理由なわけないでしょう」
ほむら(……あなたに言われたくないわ)
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:24:01.18 ID:i1cA07Ck0
普通・・・なのかこれは?
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:27:16.72 ID:CzoBfcC60
ほむら(まだ早いかもしれないけど、ここで言っておいた方がいいわね)
ほむら(前みたいにマミが錯乱してもいいように、準備して…)
まどか「…ほむらちゃんのコスチューム、あんまり魔法少女らしくないね」
ほむら「そ… そうかしら」
まどか「今度新しいの考えてあげるね!」
ほむら「ありがとう」
さやか「ほむら、迂闊に誘いに乗らない方がいいよ」
まどか「さやかちゃん、それどういう意味!?」
ほむら(その言葉、あなたに言ってあげたいわ……)
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:30:00.60 ID:htBchg0qP
虚淵じゃない時間軸か
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:31:23.34 ID:CzoBfcC60
ほむら「QBの説明では触れられなかったけど、魔法少女になるにはデメリットもあるのよ」
マミ「戦わなければいけない、というのはもう話したでしょう」
ほむら「それ以外にもあるの。まず、私たち魔法少女は死んだも同然の身」
マミ「…それは初耳だわ」
ほむら「この体からは魂を抜き取られ、ソウルジェムに収まっているの」
まどか「そうなのQB?」
QB「その通りだよ。暁美ほむら、君はどこでそれを知ったんだい?」
さやか「どうしてそんなことするのさ?」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:34:27.64 ID:CzoBfcC60
QB「その方が戦いやすいだろう? それに、修理だってきくし」
マミ「そうね」
ほむら「!?」
ほむら「で、でも… それじゃゾンビにされたようなものだって」
QB「脆弱な肉体で戦うより、よっぽどいいだろ?」
マミ「戦いでケガしても治りが早いと思ったら、そういう仕組みだったのね」
まどか「QB、気が利いてる~!」
ほむら「待って!」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:38:45.06 ID:CzoBfcC60
ほむら「いい? 私たちの体には魂がこめられてないのよ!」
まどか「ほむらちゃん、そういうの信じてたの?」
ほむら「え、信じてるって…?」
さやか「ああ~ スピリチュアルとか、パワーナントカ系の」
マミ「信じるもなにも、魔法少女は本当にいるわ。二人ともその目で見たでしょう」
さやか「うん、まぁ、確かに……」
ほむら「納得してくれたようね」
マミ「でも魂が体に入ってないとかは、正直それほど困らないような……」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:45:53.10 ID:CzoBfcC60
ほむら「あなたも他の魔法少女に会った事はあるでしょう?」
ほむら「みんなQBに騙されていたのよ!」
QB「騙すという行為自体、ぼくたちには理解できないなぁ」
さやか「あんたねこにムキになってどうすんのさ」
マミ「でもどうして教えてくれなかったの?」
QB「聞かれなかったからさ。知っておかなきゃいけない情報だなんて、思わなかったんだよ」
ほむら「ほら見なさい! コイツはそういう…」
まどか「訊けばいいじゃない」
ほむら「はい」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:50:07.07 ID:CzoBfcC60
QB「そうだよ。他にも何か気になる事があったら、何でもきいてね」
ほむら(まずい……)
ほむら(しかしこっちの切り札はまだあるのよ!)
ほむら「ならこれは知ってる? ソウルジェムの濁りきった魔法少女がどうなるか」
マミ「魔法が使えなくなるわね」
ほむら「それだけじゃないわ。ソウルジェムはグリーフシードに変わり、私たちは魔女になるの」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:55:33.74 ID:CzoBfcC60
マミ「それは本当なの!?」
QB「そうだよ。魔法少女が希望を与えた分、絶望をまくようになっているのさ」
まどか「何のために、そんなことを……」
QB「希望と絶望の帳尻を合わせるのさ」
ほむら「そうやって魔女になった魔法少女を、私はもう何度も…」
さやか「奇跡も魔法も、代金後払いってわけね」
ほむら「」
さやか「願いが叶うとかさぁ、正直ちょっとうさん臭いって思ってたんだ」
さやか「タダより高い物はないっていうし、そうなってた方がむしろ納得いくわ~」
まどか「なかなか甘い話ってないもんだよね」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:56:48.70 ID:1xWfICE20
このさやかはいいおばちゃんになる
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:57:33.41 ID:V+lF5lh70
豆腐メンタルじゃないマミさんとか無敵やん
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 21:59:09.28 ID:V32rNstl0
物分かりがいいってレベルじゃねーぞ
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 22:01:38.36 ID:CzoBfcC60
ほむら(いけない、二人とも迷った末に契約しそうな気配がしてきたわ……!)
ほむら(今まで話が通じなくて手を焼いてたけど、普通に通じても問題なのね)
マミ「どうにかして止める方法はないの?」
ほむら(それでもマミなら!)
ほむら「一つだけあるわ」
ほむら「魔女を生み出す前に、ソウルジェムを砕いてしまうの」
ほむら「食い止めるには死ぬしかないってことよ」
ほむら(これで……)
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 22:07:44.24 ID:CzoBfcC60
マミ「ああ、なんだ…」
ほむら(いい加減にして!)ビキビキビキ
マミ「魔法が使えなくなったら、どの道魔女にやられてしまうもの」
ほむら「でも、死ぬまで戦い続けることに…」
QB「それはもう説明したじゃないか」
さやか「でもずっと続けるってのはキツいなぁ」
マミ「私はそのつもりでいるからいいけど」
マミ「決心が固まらないなら、二人とも私たちの魔女退治を見学してみるといいわ」
まどか「『たち』…?」チラッ
ほむら「……もういいわ。私も手伝うわよ」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 22:16:58.38 ID:CzoBfcC60
カタン
マミ「何かしら?」
QB「郵便受けに手紙が来てるよ」
マミ「どれどれ… 『え、こいつら元魔法少女を糧にしてることはスルーすんの?』」
ほむら(ありがとう! ありがとうナイスフォロー!)
マミ「……暁美さん」
ほむら「ええ、あなたにとっても辛いでしょうけど、それが」
マミ「もし私がソウルジェムを砕けなくて、魔女になったら、真っ先にたおしてくれないかしら」
マミ「やっぱり人を呪うより、グリーフシードになって使ってもらう方が役に立てるもの」
ほむら「…覚えておくわ」
ほむら(やっぱりそうなるのね…)
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 22:22:50.34 ID:CzoBfcC60
マミ「それにしても、言われてみれば今まで戦ってきた魔女も、何人かは元魔法少女だったのね」
QB「この国では、成長途中の女性の事を『少女』というだろう」
QB「穢れを溜め込んで、魔女になりつつある君たちは、『魔法少女』というわけさ」
まどか「穢れ……」
マミ「穢れを溜めると少女は女になる、ね……」
一同「……」ゴクリ
まどか「マミさん今えっちなこと考えたでしょ///!」
マミ「か、考えてないわよ!」
QB「しかし、実際に成長途中の少女と大人の女性では…」
マミ「こらQB! 女の子の前でそんな話しちゃいけません!」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 22:24:50.94 ID:RoswzXF60
恭介「まぁバイオリンだけが人生じゃないし、これからは何か別に趣味見つけようかな」
さやか「そうだね ウォーキングとかどう?あんまり手つかわないし」
めでたしめでたし
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 22:31:05.39 ID:CzoBfcC60
——数日後——
マミ「ふぅ… 暁美さん、平気だった?」
ほむら「勿論よ。あれくらいでやられるわけないもの」
まどか「マミさんかっこいい~!」
マミ「もぅ、見せ物じゃないのよ」
まどか「願い事も考えてるんですけど、なかなか決まらなくって」
ほむら「私としては、決めないでほしいのだけど」
さやか「その願い事なんだけどさ、自分のことじゃないとダメなの?」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 22:33:54.68 ID:CzoBfcC60
まどか「もしかして、上条くんの?」
マミ「確かにそういう前例もあるけど… やめておいた方がいいわ」
さやか「あるの?」
マミ「本当にその人のためになるかどうかなんて、わからないものよ」
さやか「それもそうだけど……」
ほむら「マミもこう言ってることだし、やめておきなさい」
さやか「明日、本人と相談してみます」
マミ「ちゃんと聞いておかないとね」
ほむら「止めなさいよ!」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 22:42:03.48 ID:CzoBfcC60
——病院——
恭介「さっきさやかが来たんだ」
仁美「今日もでしたの?」
恭介「なんだかワケのわからないことを言ってたよ… 魔法でケガが治るとか」
恭介「あたしは死んじゃうけど、奇跡って本当にあるの! とか……」
仁美「……さやかさん、学校では普段通り振る舞っていますのに」
恭介「うん… 実は僕もこの間、けっこうハデに八つ当たりしちゃって…」
仁美「お二人とも、あまり思い詰めてはいけませんわ」
恭介「このままだと面倒見る方が先に参っちゃうからね」
恭介「早いとこ新しい生き甲斐探さないと」
仁美「美樹さんに教えられてしまいましたね」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 22:50:10.24 ID:CzoBfcC60
——学校——
マミ「結局、その上条くんはなんて?」
さやか「夜電話があったんですけど、う~ん…… よくわからないなぁ」
さやか「バイオリンのことではもう悩んでないからいいよ、って」
まどか「上条くん、どうしちゃったの?」
さやか「不思議だよね。ともかく、これであたしはもう契約しないことにしとくわ」
ほむら「よかった……」
さやか「安心した?」
ほむら「あなたが契約すると、毎回ロクなことにならないから」
さやか「……『毎回』?」
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 22:58:51.87 ID:CzoBfcC60
・
・
・
マミ「ワルプルギスの夜ね。噂には聞いた事あるけど」
さやか「そのデッカい魔女って、そんなに強いの?」
ほむら「何度戦っても、倒せた事はないわ。よくて進路を少し逸らしただけよ」
まどか「ほむらちゃん、今までずっと私を助けるために……」
ほむら「これであたなに契約してほしくないというのが、わかってもらえたかしら」
まどか「わかったよ。QB! ちょっと来て!」
QB「なんだい?」
まどか「わたし、契約する! ほむらちゃんと一緒にワルプルギスの夜と戦うよ!」
ほむら「待ちなさい!」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:03:31.22 ID:CzoBfcC60
まどか「ワルプルギスの夜が来るのって、転校してきてから一ヶ月だよね?」
ほむら「そうよ。でも契約してはいけないって、わかってくれたのではないの!?」
まどか「大丈夫。ほむらちゃんが頑張ってきたのを、無駄にはしないから」
QB「願い事は決まったのかい?」
まどか「『一ヶ月したら、魔法少女になる前の、元の体に戻る』それが私の願い!」
QB「いいよ」
ほむら「……は!?」
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:07:00.23 ID:CzoBfcC60
ほむら「ちょ、ちょっと待ってQB! 確か元に戻すのは僕の力を越えている、って」
QB「何を言っているんだい?」
QB「普段は無理だけど、契約するときの願い事なら、そのくらい簡単さ!」
ほむら「そんな……」
まどか「へぇ~ これがわたしのコスチューム?」
QB「君がノートに描いてた通りにしておいたよ」
まどか「ありがとう! これから一ヶ月だけよろしくね、ほむらちゃんとマミさん!」
マミ「一緒に戦う仲間ができて嬉しいわ」
ほむら「じゃあ、私が今までしてきたことって……」
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:18:56.06 ID:CzoBfcC60
—— それから ——
ほむら(ワルプルギスの夜をあっさり倒せたのはよかった)
ほむら(時間停止は使えなくなったけど、まどかが契約してた頃に使ってた弓矢を貸してもらっているし)
ほむら(残る問題は…)
まどか「ほむらちゃん、おっはよ~!」スリスリ
ほむら「おはようまどか、でも少し離れなさい」
まどか「えぇ~ 昨夜からずっと、ほむらちゃんに会いたかったんだよ!」
ほむら「たった一日でしょう」
ほむら(今までのことをわかってくれたうえに、一緒に戦ってから妙な連帯感がうまれてきたからか)
まどか「ほむらちゃんがいない時間は長く感じるものなの!」
ほむら「はいはい」
ほむら(まどかがずっとこの調子だわ……)
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:20:07.11 ID:i1cA07Ck0
問題ないじゃないか
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:22:17.02 ID:V+lF5lh70
ほむらもまともだwww
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:22:32.39 ID:CzoBfcC60
ほむら(確かに『まどかのために戦う』というのもあったけど)
まどか「ほ~むらちゃ~ん」スリスリホムホム
ほむら(これはこれで違うような……)
仁美「お二人とも、朝からお熱いようで」
ほむら「まどかが放してくれないのよ」
さやか「そういうあんたも、最初の頃ほど抵抗しなくなってきたのね」
ほむら「あきらめただけよ……」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:27:17.24 ID:CzoBfcC60
ほむら(大体どういうこと、これは!?)
ほむら(教室でイチャイチャするなんて、端から見れば恋人同士じゃない!)
ほむら(女の子同士でそういうのは……)
まどか「あれ、ほむらちゃんどうしたの?」
さやか「急におとなしくなって」
ほむら(え、いや、でもだからといって)
ほむら(男の子とならしてみたいとか、そういうことでもなくて///)カアァッ
仁美「効いてるようですわ」
さやか「まどか、もう一押し!」
まどか「任せて!」ギュゥ
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:32:39.81 ID:CzoBfcC60
ほむら(もしや)
ほむら(この時間軸のまどかたちは、いつになく聞き分けがよかった)
ほむら(もしかすると、こういうのがけっこうマトモなのかもしれないわね)
キーンコーン……
ほむら「ほらチャイム鳴ったわよ! 早く席に戻りなさい!」
まどか「は~い…」
ほむら(あ… もしこういうのがおかしくないのだとしたら、今のは言いすぎだったかしら……)
ほむら(そうね。大体、私もよくわからないし…)
ほむら(詳しそうな人に相談してみましょう)
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:36:29.93 ID:CzoBfcC60
——放課後——
仁美「珍しいですわね。暁美さんが二人きりでお話したいなんて」
ほむら「他に相談できる人がいなくて…」
仁美「フフッ まどかさんに妬かれてしまいますね」
ほむら「そのまどかのことなのだけど…… このところ、おかしいと思わないかしら?」
仁美「あら、どこもおかしくなんてありませんわ」
ほむら「朝から抱きついて来るなんていつものこと」
仁美「大好物です」
ほむら「?」
仁美「続けて、どうぞ」
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:39:37.76 ID:egsNykmE0
続けてどうぞとか、淫夢厨なんですかね(困惑)
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:44:58.40 ID:CzoBfcC60
ほむら「とにかく、まどかの私に対するスキンシップというのが…」
ほむら「その… 恋b、いや、少々行き過ぎではないかと……」
仁美「そうだとして、何が問題ですの?」
ほむら「私も線引きというか、加減がわからなくて」
仁美「どこまでなら一般的な範囲なのか、と」
ほむら「そうなるわね」
仁美「なら問題ありませんわ! 大事なのは暁美さんの気持ちではなくて?」
ほむら「……正直、鬱陶しいのだけど」
仁美「人からどう見えるか、などと意識する必要はないということですわ」
ほむら「なるほど…」
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:52:51.20 ID:CzoBfcC60
仁美「そのうえで、まどかさんの気持ちに応えるべきだと思いますわ」
ほむら「そうね… ありがとう。参考にさせてもらうわ」
ほむら(あまり話したこともないけど、あの中では一番常識人らしい志築仁美が言うんですもの)
ほむら(まどかが間違ってるわけではないのね)
ほむら(なら私もまどかの気持ちに応えられるようにならないと)
ほむら(あの戦いに比べたらラクなものよ…… きっとね……)
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/27(土) 23:58:22.74 ID:CzoBfcC60
——そして翌朝——
まどか「ほむらちゃ~ん! 14時間ぶりのほむらちゃ~ん!!」ダキッ
ほむら「おはよう、まどか」スッ
さやか(手が!)
仁美(テガ!)
さやか「…ついに陥落ですかコレは」
仁美「大いなる一歩ですわね」
上条「……僕が入院してる間に何があったのよ?」
中沢「鹿目ちゃんに嫁が来た」
上条「だから何があったんだって」
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:06:36.29 ID:CzoBfcC60
まどか「ほむらちゃんにいいもの作ってあげたよ! 昨夜完成したの」
ほむら「あら、何かしら?」
まどか「ティヒヒヒ、学校終わったら持って行くね」
——ほむ部屋——
マミ「鹿目さん、完成したんですって?」
ほむら「知ってたの?」
マミ「ええ、作り方を教えたのは私よ」
バサッ
まどか「これだよ! わたしとお揃いのコスチューム!」
ほむら「……」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:11:57.19 ID:srASEtbn0
ほむら「さすがにそれは… 私には似合わないんじゃないかしら…」
まどか「そんなことないよ! ほむらちゃんは何着てても可愛いんだから!」
ほむら「それに、サイズが合うかしら」
まどか「ほむらちゃんのからだのサイズを間違えるわけないじゃない」
マミ「せっかく作ってもらったんだし、着てみたら?」
ほむら「でも、ほら… 変身したらいつもの服になるんだから」
QB「変身した時その衣装が出てくるように、ソウルジェムを改造しておくよ」
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:13:17.18 ID:wXWZNJEDP
気が利くQBだな
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:16:59.46 ID:srASEtbn0
ほむら(落ち着くのよ… はい深呼吸して)スーハースーハー
ほむら(どう考えても似合うわけないけど、このまどかが勧めて、しかもわざわざ作ってくれたんだもの)
さやか(マミさんがコスチュームの作り方を教えた辺りに突っ込んでいいんだろうか……)
ほむら「わかったわ。QB、お願いできる?」
まどか「やったぁ!」
ほむら「着るだけでそんなに喜んでもらえるなんて、私も嬉しいわ」
ほむら(やけに大げさに喜んでるようだけど)
ほむら(手作りだから、思い入れが違うのかしら……?)
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:23:59.64 ID:srASEtbn0
QB「できたよ~」
ほむら「では早速着てみるわよ」
ホムン
さやか(うっわ……)
マミ(これは…… 背中押しといてあれだけど)
ほむら(この二人、絶対よからぬテレパシーを飛ばしあってるわね…)
さやか(マミさんこらえて!)
マミ(美樹さんこそ耳赤いわよ!)
さやか(だって、ほむらがアレ……)
ほむら(///)プルプルホムホム
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:28:11.78 ID:srASEtbn0
まどか「ほむらちゃん似合ってるよ! 可愛いよぉ~!」キュウウ
さやか「えっ」
マミ「シーッ!」
ほむら「ほらほらまどか、そんなに強くしがみついてはいけないわ」
ほむら「せっかくの衣装にシワがついてしまうでしょう」
まどか「いいの! 今日だけいいの!」ムギュウゥゥ クニクニ
ほむら「もぅ… 甘えん坊さんなんだから」ナデナデ
さやか(ほむらが乗ってる……!!)
ガタッ
マミ「ご、ごめんなさい。私ちょっとお手洗いへ…」
さやか(マミさんずるい!)
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:29:34.05 ID:MK+sb+FY0
なにやらすばらしい
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:29:44.44 ID:eILUP3Cm0
これ明らかに普通じゃないだろw
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:32:42.84 ID:wXWZNJEDP
参考画像はよ
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:33:59.49 ID:srASEtbn0
マミ「もう契約しないことになったんだから、魔女退治についてくることもないのよ」
まどか「いいんです! ほむらちゃんがわたしの作ったコスチュームで戦うところ、見てみたいから」
ほむら「あらたまって言われると照れるじゃない///」
さやか「あたしもまどかと同じ気持ちだよ!」
ほむら「いやあなたは帰りなさいよ」
さやか(マミさん、マミさん!)
さやか(戦ってる最中に笑わないでくださいね!)
マミ(わかってるわよ!)
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:39:25.72 ID:srASEtbn0
さやか「まどか、アンタ今日は目が輝いてるよね」
まどか「そりゃあもう!」
さやか「ほむらのあの衣装、作るの大変そうだもんね」
まどか「そうでもないよ。サイズ変えただけだから」
さやか「最初から作ったんじゃないの?」
まどか「あれは私が契約してた頃のコスチューム」
まどか「QBに頼んで、とっておいてもらってたんだ」
さやか「ああ、弓矢と一緒に」
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:42:11.60 ID:MK+sb+FY0
QBさん便利だな
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:47:50.74 ID:srASEtbn0
まどか「さやかちゃん、いいと思わない?」
さやか「…正直言って、ほむらにはあんまり似合わないんじゃ……」
まどか「そういうことじゃないの」
まどか「ほむらちゃんが、わたしの着た服を着て、あんなに激しく動き回ってるなんて」
まどか「想像しただけでもう……」ウェヒヒフヘヘ
さやか「お、おう…」
マミ「そっちへ行ったわ! 暁美さん!」
ほむら「トドメをさすわ! 必殺必中、トゥインクル・アロー!!」
まどか「ほらほらほらほら見てよ見てよ!!」
さやか「うん…… 見てるよ」
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 00:57:49.46 ID:srASEtbn0
まどか「次はなに着せよっかなぁ。夢が広がるよね!」
さやか「もうちょっとほむらに合うヤツがいいんじゃない?」
まどか「えぇ~」
さやか「何が不満なのよ?」
まどか「ほむらちゃんが恥ずかしがってくれなきゃ」
さやか「そこまで狙ってんのかよ!」
魔女「ピギャアアァーーーーーッ!」
ほむら「やったね、マミさん!」
マミ「え? ええ……」
ほむら「どうしたの? 嬉しくないの?」
マミ(この子までおかしいわ…… そろそろやめさせた方がいいのかしら)
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:00:41.16 ID:DOvgGObw0
あんこちゃんまだー?
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:02:15.04 ID:srASEtbn0
—— 後日談 ——
ほむら「佐倉杏子とも協力できないかしら」
マミ「できればそうしたいけど、あなたも彼女の事は知っている」
ほむら「ええ。何度となく一緒に戦ったわ」
まどか「誰なの?」
マミ「私が鹿目さんたちと出会う前に、一緒に戦っていた魔法少女よ」
マミ「ただ、いろいろあって、別れちゃったけど…」
ほむら「普段は隣町にいるけど、いざという時協力できるよう、連携をとっていてもいいと思うの」
さやか「マミさんも、何があったか知らないけど、ちゃんと仲直りした方がいいよ」
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:07:31.18 ID:+oBe5mW1O
そういやまどかいたからあんこ誘う必要もなかったのか
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:10:21.67 ID:srASEtbn0
ほむら「というわけで、まずはマミの代わりに私が来たわ」
杏子「何の話だよ、いきなり?」
ほむら「戦力は不足していないものの、ワルプルギスの夜のようなことがまた起こるかもしれない」
杏子「非常事態のために、か… 他に何か狙いがあるんじゃないだろうな?」
ほむら「単刀直入に言うわ。巴マミと仲直りしてほしい」
杏子「ならお断りだね。誰があんなヤツと」
ほむら「私は本音で話したのよ。あなたのも聞かせてもらいたいわね」
杏子「……言ったろ。お断りだって」
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:16:08.41 ID:srASEtbn0
ほむら「あなたが素直に言えないのなら、私があててみせましょうか」
杏子「ほぅ、わかるってのかい?」
ほむら「お見通しよ。あなたが本当はマミと別れたままでいたくないことも」
杏子「やめろよ」
ほむら「今でも心の一部でマミのことをひきずっていて、叶うなら昔のように甘えに行きたいことも」
杏子「いや… それはどうかなぁ…」
ほむら「マミの部屋で食卓を囲んだことを懐かしく思い出し」
杏子「そりゃあ、タダ飯はありがちけどさ」
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:22:46.15 ID:srASEtbn0
ほむら「そこから当然のごとくお風呂に入る流れになって、髪を洗いあったりしたいとか」
杏子「なんだその具体的なのは」
ほむら「洗っているうちにふと首から下へ目が行ってしまい」
ほむら「あ、マミの背中って白いんだな、と……」
杏子「ちょっと待て」
ほむら「生まれかけた邪な思いを力ずくでねじ伏せるも、お風呂あがりに不意打ちでクラッときて」
杏子「おい、いい加減にしろよ!」
ほむら「もう早く寝てしまおうと言いたいところだけど、そのタイミングで寝ようというのも抵抗あって」
ほむら「余計な事考えないよう、いそいそとベッドに入るものの」
ほむら「もう頭の中では大変なことになってて、『マミ、起きてる?』とかやってしまうのもお見通しよ!」
杏子「いくら何でもそこまで行ってなかったぞ!」
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:29:17.79 ID:srASEtbn0
杏子「ったく、一体何なんだよ……」
ほむら(あれ?)
ほむら「もしかして、違うのかしら……?」
杏子「当たり前だろ!」
ほむら「そう… ごめんなさい。私とまどか… 見滝原の元魔法少女は、いつも大体そんな感じだから」
ほむら「あなたたちも同じようなものかと」
杏子「気味が悪いわ」
ほむら「見滝原では珍しくもないことよ」
杏子「それお前らの間だけで、だろ」
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:30:46.72 ID:XY2Mj3bx0
(あんこちゃんがまともでよかった)
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:34:35.44 ID:JbBX4+pr0
完全にまどか色に染め上げられていたのであった
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:35:06.84 ID:srASEtbn0
ほむら「どうにか来てもらえたわ」
マミ「佐倉さん…」
杏子「ぬか喜びすんなよ。気に入らなかったらすぐ解消だからな」
マミ「それでもいいの。あなたとまた一緒に戦えるんだもの」
さやか(マミさんもけっこう意地っ張りなとこあるんだね)
まどか(素直が一番だよ。本当の意味で)
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:42:33.98 ID:srASEtbn0
——結界——
ほむら「杏子。私もマミも格闘戦は専門外だから、アテにしてるわよ!」
杏子「わかってるって。おいマミ、腕は衰えてないだろうな?」
マミ「誰に言ってるのかしら? さぁ、変身するわよ!」マミン
ほむら「するなら今のうちね」ホムン
杏子「ブフッ!!!」
マミ(しまった!)
杏子「ちょっ… ちょっと待って… なにその恰好……」ガクッ
マミ(立てないほど!?)
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:53:15.72 ID:srASEtbn0
ほむら「大丈夫? 杏子ちゃん!」
杏子「いやオマエのせいだろ! しかも変な呼び方すんなよ!」
ほむら「わ、わたし何もしてないよ!」
杏子「ご、ごめんマミ…… やっぱ二人で行って……」
マミ「それしかなさそうね……」
さやか「おかえり、早かったね」
まどか「杏子ちゃん一人だけ? ほむらちゃんとマミさんは?」
杏子「まだ中にいるよ。あいつら、いつもああなの?」
まどか「? そうだけど、どうかしたの?」
杏子「いやさ…… こりゃ尋常じゃない街に来ちゃったわ……」
まどか「そんなことないよ。普通だよ」
杏子「……普通って、難しいよね」
おわり
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:54:55.15 ID:srASEtbn0
こんな時間までみんなありがとう
無性にバカみたいな百合スレを書きたかったんだ
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:55:33.90 ID:MK+sb+FY0
なんか普通だったな
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:55:35.80 ID:eILUP3Cm0
乙
普通ではなかったな
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:56:26.54 ID:JbBX4+pr0
普通すぎて乙しかできない
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/10/28(日) 01:57:34.93 ID:Pf1NkgeR0
普通だったが乙しよう
転載元
ほむら「普通の時間軸に来てしまったわ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1351339631/
グッドスマイルカンパニー (2013-04-30)
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朝までもたなかったか、まとめさん感謝