3 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 21:52:04.61 ID:Fb+jvhjT0
-部室
照「-7日前から---」
菫「は?」
照「新しい能力に目覚めた」ドヤァ
淡「で?どんな能力なんです?」
照「よくぞ聞いてくれた。…その前に準備が必要」
照「何か紙ある?ノート切れ端でもいい」」
淡「ちょうど折り紙が一枚ありますけど…」ガサゴソ
淡「折り紙です」スッ
照「……貸して。それとカッターがあると助かる」
菫「カッターならあるぞ?というか、何をする気だ?」ホレ
照「ありがとう。ではさっそく。 ツッ!!」チキチキ ビャッ
菫「お、おい…」
淡「せ、先輩!何やってるんですかー!血が…早く止血しないと…!!」アタフタ
4 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 21:52:53.26 ID:Fb+jvhjT0
照「…大げさ。指を少し切っただ け…。この血を紙に付ける…」ポトポト
照「んっ…。これくらいかな?」
菫「早く血を止めろ。絆創膏だ。全く…馬鹿な真似をよせ!」
菫「ほら、手を出せ…。よかった、深くはないな」
淡「ホッ…」(先輩の血…舐めたかったなぁ…)
照「大したことないのに…。で、この血のついた紙だけど…」
照「……私こう見えて折り紙得意。淡、何か作って欲しいものある?」
淡「えっ?うーん、牌とか…?」
5 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 21:53:47.32 ID:Fb+jvhjT0
照「…いいよ、作れると思う」
照「………………」テキパキオリオリ
菫「ほう…、器用なものだな。しかし、血が付いた折り紙とは、あまり気味が良くないな…」
淡(あの折り紙後で貰えるかな…。)
照「…出来た。」パアァ
淡「へぇ… 。でも、緑一色の牌ですか」
照「菫、淡…。…ここからが本番。これは今牌の形をした紙にすぎない…。でも…」グッ ポン
菫「!?。どいうことだ?」
淡「そ、そんな…。先輩、触って見ていいですか?」(そそそ、そんな…。先輩の血付き折り紙が!?) ヒョィ
淡「ッツ!す、菫先輩…。 イーワンです…。紙じゃない…本物の牌の感触です…」
菫「これは…本物だ…」
照「…ふふふふ」ドャァァァ
9 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 21:55:58.39 ID:Fb+jvhjT0
照「これが私の新しい力。私の血の付いた紙を自由自在に操れる」ドャァァァ
照「一週間前くらいにペーパークラフト作ってたら、腕を切ってしまって……それから……」
菫「な、何ィ!?って、なんだ?牌が動き出したぞ?」
牌「」ピョンピョン
照「…動かす事なんてたわいのない」
淡「先輩!素敵です!これを使えば大会は優勝間違いなしです!!」キャー
菫「さすがに反則だろ!?」
照「……淡、菫の言うとおり。大会で使うつもりはない」
照「…薫、絆創膏ありがとう。これ、お礼って訳じゃないけど良かったら使って? 」スッ
11 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 21:57:12.74 ID:Fb+jvhjT0
菫「いや、礼には及ばないよ。おっ、タオルか…ありがとう大切にするよ」
照「……実はそれも紙で昨日作った。…喜んでもらえてなにより」ニッコリ
淡(先輩!?私には?私にはないですか?) ションボリ
照「淡には、これをあげる…。中身は帰ってから確認して…」フフフ
淡「えっ!嬉しいです。先輩」ヤッター (大事にします…。先輩…)
照「…私は今日これで帰る。いいよね?」
菫「ん?ああ、いいぞ。練習しようと思ったが、他の面子が来てないからな」
照「…………それじゃ、バイバイ」 バタン
12 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 21:57:56.87 ID:Fb+jvhjT0
菫「びっくりしたな。まさか、照にあんな特技があったとは…」
淡「ホントですね…。以外です。折り紙を折ることが出来るとか…」
菫(しかし、何だ?この言いようのない不安は…)
13 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 21:59:02.10 ID:Fb+jvhjT0
-その夜 淡部屋
淡「えへへ、先輩からのプレゼント~♪プレゼント♪何かなー?」デレデレ///
淡「嬉しいなぁ…」パカッ
淡「…パン?ツ?。(先輩…。後輩のプレゼントに下着ですか…。でも、嬉しい!)」
淡「さっそく穿いてみよう♪」ヌギヌギ
淡「~♪♪」 スッ
淡「きゃぁ!な、何これぇ!!勝手に…う、動いて…。だ、駄目ぇぇぇぇぇぇ」
淡「そ、そんなとこ。ハアハア…だめぇぇぇいやぁぁぁぁ!」
淡「も、んもぉ゛お゛お゛ぉぉ…」 グッタリ
-菫部屋
菫「はあ…大分汗をかいたな…」
薫「タオルか…。ふふ、ずいぶん気が利くじゃないか」 フキフキ
14 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:00:33.13 ID:Fb+jvhjT0
- 照部屋
照「ふう…」
照「……言いそびれた。遠隔で動かせる他にも、意思を持たせる事も可能」
照「…感触も臭いも全て伝わってくる。菫、淡…ご馳走様…。」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:00:42.84 ID:n9buCIib0
その発想はなかった
16 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:01:22.28 ID:Fb+jvhjT0
照「はあ、咲ィ、咲イ。会いたい…。ふふふ、でもこれから毎日に会えるね…」
照「これから毎日会える。毎日、毎日、毎日…。お姉ちゃんが守ってあげる………。もう、心配しなくていいよ…」 チキチキ ビャッー ボタボタ
照「……ねえ、咲」
咲「」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:01:22.87 ID:2Fr+m7SK0
わろた
18 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:02:30.48 ID:Fb+jvhjT0
-翌日 部室
菫「おいおい、どうした?顔色が良くないぞ」
照「……心配の必要はない」 ゲッソリ
淡「先輩、本当に顔色おかしいですよ…。それに手首の傷…」
菫「また、あの力を使ったのか…。照、悪いことは言わない。もうやめろ!」
菫「お前が何をやっているのかは分からない…。だが、今体調を崩して病気にでもなったらどうする!?」
19 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:04:57.53 ID:Fb+jvhjT0
菫「お前の体はお前だけのものじゃないだぞ!今まで部活をやってきた皆に…。あれ、なんで私涙が…」 ホロリ
照「……大丈夫。大会には必ずでる。菫、申し訳ないと思ってる…。もう…使わないから…」
淡「ほんと?本当ですか?もう、絶対。絶 ッッッ対しないでくださいね」 グス
照「…淡、大丈夫だから泣かないで…」 ナデナデ
淡「っん。約束ですよ?約束できますか?」
照「………約束する。」ナデナデ
淡「それじゃあ、練習しましょう先輩!」
菫「ああ、そうだな。と言いたい所だが…。尭深、誠子も風邪で休みらしい」
淡「それじゃあネトマでもやりますか?」
照「……その心配はない。一人連れてきた…」クスッ
20 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:06:43.21 ID:Fb+jvhjT0
菫「ん?」
照「……驚かないで。私の…自慢の妹…。咲…入っていいよ…」
ガチャリ
咲「し、失礼します」 ペコリ
淡(咲?清澄の…?先輩の妹…。何で?どうして?確か…) ギロ
咲「ひっ…」
照「…淡、睨んじゃ駄目 。咲が怖がってる。咲、自己紹介…」
咲「えっと、今日から白糸台高校に編入した宮永咲です。」 ペコリ
21 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:08:18.24 ID:Fb+jvhjT0
菫「おいおい、聞いてないぞ…」
咲「ちゃんと出来たよ。お姉ちゃん!」 ニッコリ
照「…そう、咲は偉い子ね」 ナデナデ
咲「ふぁ…。お、お姉ちゃん…。う、嬉しいけど人前だから///」
照「…菫、麻雀しよ」
22 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:09:15.99 ID:Fb+jvhjT0
菫「なんだ?姉が化け物なら妹は魔神か?強すぎだろ…」グテー
淡(確かに、噂通りです。清澄の嶺上使い…。さすが、先輩の妹ですね)ムー
咲「また、お姉ちゃんに負けちゃった…」
照「………当たり前。そんなに簡単に追い越させない。でも、よく頑張った」
咲「えへへへ…///」
照「……(……こんなに体力を 使うとは)」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:10:07.26 ID:1t7iCpLU0
あかん、照死んでまう…
24 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:10:33.61 ID:Fb+jvhjT0
照「……咲、もう帰ろうか?帰りに鉄板焼きアイス奢ってあげる」
咲「わぁ、本当?やったー!」 パァ
菫「おい、もう一局打っていかないのか?まだ完全下校時刻まで大分時間があるぞ?」
照「……今日はもう帰る。また明日。バイバイ…」
咲「今日はありがとうございました!また、明日!」
ガチャリ
25 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:11:38.43 ID:Fb+jvhjT0
菫「強かった…。あれは姉以上の素質かもしれん…」
淡「そう…ですね…(帰り際の先輩、まだ顔色が悪かった。ううん、顔色だけじゃないどこか疲れた感じ…)」
淡「あの、菫先輩…」
菫「ん?どうした大星?」
淡「やっぱり…なんでもないです…(そうだよね。気のせいだよね…。先輩も能力はこれ以上使わないって言ったし…) 」
淡「やっぱり、なんでもありません。さようなら」
ガチャンバタン
菫「気をつけて帰れよー!」
26 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:13:21.78 ID:Fb+jvhjT0
-帰り道
照「おいしい?」
咲「とってもおいしいよ。お姉ちゃんは食べなくていいの?」
照「……私はいい。咲が食べて。(…食欲がない)」
咲「えー?それは良くないよ!ほら、一口食べて?はい、あーん」 ニコッ
照「」ドキッ
照「じゃあ、一口だけ。あーん///」 パクッ
照「おいしい、おいしい」 ポロポロ
咲「えっ?なんでお姉ちゃん泣いてるの?おいしくなかった?」
照「……違うのッ。おいしよ。こうして二人で食べるアイス…おいしい…」 フルフル
照「……幸せ」 ホッコリ
咲「…そう、よかった。お姉ちゃんが幸せだと 私も幸せだよ」
28 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:15:38.67 ID:Fb+jvhjT0
-数日後部室
菫「私がまた最下位か…」
淡(今日は顔色悪くない…。でも、どこか無理をしている様な…)
照「……ロン」 コロン
淡(先輩が牌を落とした!?やっぱりおかしい。先輩はそんなミスしない筈。やっぱり無理してる!!)
菫「ん?らしくないじゃないか照?」
咲「お姉ちゃん…」
照「…………悪いけど、この局が終わったら帰らせて?課題がある事忘れてた…」
菫「いいけど、課題なんてあったか?」
照「……咲、帰りましょ?」
咲「また、明日!」
29 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:16:59.45 ID:Fb+jvhjT0
ガチャバタリ
淡「菫先輩、もしかして照先輩…また、あの力使ってるの…と思います…」
菫「?確かに、今日の照はらしくなかったが…。照の腕や指を見 てみたが目新しい傷はなかったぞ?」
淡「そうですか…。(でも…!私には先輩が…!!)」
32 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:18:42.78 ID:Fb+jvhjT0
-淡部屋
淡「もしもし、夜分遅くにすみません。大星です。実は調べて欲しいことが…」
淡「はいはい…。龍門渕さん…。清澄の宮永咲についてですが…。はい…。」
淡「では、よろしくお願いします…」ピッ
34 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:20:01.82 ID:Fb+jvhjT0
-部室
咲「やった!一位あがりだ!ついに、姉ちゃんを超したよ」パァ
菫「短時間でここまで成長するとは…。しかし、照…お前が最下位なんて珍しいな?」
照「……少し油断してただけ。次は負けない…」
ビロリロリーン ブブブブ
菫「大星、対局中は電源切っとけよー?」
淡「す、すみません。(キタッ)」
淡「ちょ っとおトイレ行ってきます」 アタフタ
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:21:30.11 ID:K4VUOLs60
初っ端からあわあわ病んでてワロタ
37 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:22:47.31 ID:Fb+jvhjT0
-トイレ
淡「返事が来た。これで本当のことが分かる…」 パカ
件名:お調べの件ですが…
差出人:龍門渕透華
宛先:大星淡
お調べの件ですが、宮永咲きは長野のにいますわ
これでよろしくて?
淡「ありがとう御座います」 ピコピコ
淡「これで確信を持てた…先輩…どうして黙っていたんですか…」
淡「先輩は嘘をついてる……今いる人は誰ですか…」
淡「約束したじゃないですかっ…」 ポロポロ
淡「宮永…咲…」 キッ
オイドウシタ テル テル シッカリシロ!
オネエチャン ドウシタノッ
淡「はっ。せ、先輩が危ない。行かなきゃ」 トテトテ
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:23:15.18 ID:rtdag7nQ0
エドワード・照リック「持ってかれたあああぁぁぁぁぁ!!!!!」
39 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:24:28.58 ID:Fb+jvhjT0
-部室
菫「大星トイレにしては長くないか?なあ、照?」
照「…」
咲「様 子見てきましょうか?」
照「」ドサリ
菫「おい!大丈夫か!どうした!熱は…体が冷たい…」 ピト
照「……私…なら…大丈夫」 グッタリ
40 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:25:31.96 ID:Fb+jvhjT0
咲「お姉ちゃん!どうしたの!?」 オロオロ
菫「ッツ!馬鹿野郎!大丈夫な訳ねぇだろ!しっかりしろ!…なんだ、この冷たい体は!?まるで…」
照「……まるで死人?」 ヨロヨロ
薫「縁起でもない事を言うな!分かった、もうしゃべるな?いいな…?。咲、すまないが照の足下を支えてくれ」
菫「保健室まで連れて行く」
咲「は、はい」
41 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:26:49.38 ID:Fb+jvhjT0
バタン
淡「先輩!?何があったんですか!?」 アタフタ
淡「なにが!」
菫「照が倒れた…今保健室に連れて行く。お前はそこで待ってろ!」
42 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:28:49.29 ID:Fb+jvhjT0
-保健室
菫「こ れでよしと。後は先生が病院に連絡取ってくれるそうだ。こんなに体が冷たいのに、なんて寝顔だよ。まったく…」
照「スー…スー…」
咲「あの…すみません!」
菫「おかしな奴だな?何でお前が謝る必要がある?」
咲「それは…あのですね…」 オロオロ
菫「……分かった。話しは部室で聞こう」
菫「もっと早く気がつくべきだったよ…。淡はたいした奴だ…」
43 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:31:23.82 ID:Fb+jvhjT0
-部室
ガチャバタリ
淡「どうでしたか?」
菫「今は保健室で安静にさせてるよ…。それより…」チラリ
淡「咲…」 ギロッ
咲「ひっぃ…」
菫「大星…そう睨むな…」
淡「だってコイツのせいで…先輩は……先輩は…」 グスン
淡「あなた誰?本当に宮永咲?先輩の妹?」
咲「それは…」 オロオロ
淡「私の推理を言っ てみようか?あなたは宮永咲ではない。宮永咲…先輩の妹のフリをした誰か…」
淡「人形…」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:31:28.67 ID:GcrwIn+U0
solaみたいだ
45 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:32:34.98 ID:Fb+jvhjT0
咲「…………」 ビクン
淡「あら?当たってた?あなたは、先輩の血と紙で作られた人形?違うの?」 ドン!
菫「お、おい。冷静になれ大星…。」
咲「………です………」 ボソリ
菫「えっ?」
咲「……大星さんの言うとおり。私はお姉ちゃんに作られた人形です…」 アハハハ
46 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:33:26.59 ID:Fb+jvhjT0
淡「やっぱり……。先輩は力を使ってたんだ…。先輩も許せない…。でも、あなたはもっと許せないッ」 ギロリ
咲「確かに、私は人形です。でも、ちゃんと心があります…」
咲「お姉ちゃんが、私のせいで衰弱しているのは分かってました…。でも………」
咲「笑顔が眩 しかった……とても……。人形の私を本物の宮永咲として扱ってくれた…」
咲「一緒にアイス食べたり、麻雀したり、頭撫でてくれたり。この数日は幸せでした…
淡「………………」
咲「お姉ちゃんが、私のせいで衰弱してきていることは分かってました。それでも、あの笑顔を裏切れない……」
菫「…………。事情は分かった。しかし、それでは照はどうなる?」
淡「そうです!せ、先輩が衰弱死でもしたら…!」
47 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:35:38.99 ID:Fb+jvhjT0
咲「その心配はないと……思います。お姉ちゃんの能力は…自分を死に追い詰めるようなものじゃないです……」
咲「その前に私が消えてしまいますからっ。」 ニッコリ
菫「どういう……ことだ?」
咲「お姉ちゃんの力が弱まってきてます……。 だから、もう……。私は意識を保つことが精一杯……。」
咲「あははは…なんだか体に力も入らなくなってきました………」 グッタリ
菫「なっ!どうして、早くそれを言わなかった…」
咲「言ったらどうなっていました?」
咲「そもそも、言える訳ないじゃないですか…」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:35:51.30 ID:/I9iF75x0
淡ちゃんが献血して血を分けた姉妹になるしかないね
50 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:37:02.45 ID:Fb+jvhjT0
咲「みんなに心配を掛けたくなかったから、なによりお姉ちゃんに…………」 ヨロヨロ
咲「もう……長く持ちません……。菫さん、淡ちゃん……最後にお願いしていいでいすか?」
咲「これをお姉ちゃんに…。私が居なくなったら、お姉ちゃんきっと悲しむから………」 スッ
菫「手紙……か……。確かに受け取ったよ」
咲「ありがとうございます。みんなと打つ麻雀楽しかったです。それと………」
咲「淡ちゃんには少し嫉妬しちゃいました………。家に帰ってからも淡ちゃん の自慢話ばかりでしたから……」
咲「胸を張れる自慢の後輩……どそうですよ?だから、お姉ちゃんをあまり責めないでね?」 ニッコリ
淡「なっっっっ///」
51 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:38:26.42 ID:Fb+jvhjT0
咲「…………。あははははは。体が崩れてきちゃった…」 ハラリ
菫「私は……私はお前を忘れない……。短い期間だったが、最高に楽しい時間を過ごせた」
淡「その…責めたりしてごめんなさい………」
咲「もう、いいよ。最後は笑って…ね?」 ハラリハラリ ボロボロ
菫「ああ、そうだな。別れは泣いているより笑っている方がいい」 ニッコリ
咲「それでは……さようならです…………」
菫「さようなら」
淡「さよ……さようならです!」 ニッコリ
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:40:27.37 ID:lCUs4lF+O
咲「あんた姉貴のなんなのさ?」
淡「」
53 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:40:56.24 ID:Fb+jvhjT0
そして、咲の形をした紙人形は脆くも 崩れ去ったのでした……
先輩は5日後に病院で目を覚ましました……
ー病室
淡「せーんぱぃ♪お見舞いに来ちゃいました♪ほら、メロンですよ?」 エヘヘェ///
菫「具合はどうだ?」
照「………大丈夫なんともない……それより早く退院したい………」
淡「駄目ですよぅ、お医者さんの許可がないと……」
照「…許可なんて必要……ない……」フイッ
照「それより……咲は…………?」
淡「そ、それは……………」
菫「消えたよ……」
照「そう………」
菫「以外と驚かないだな?」
照「…………いずれこうなることは分かってた。でも、あの時の気持ちは本物………」
照「…私の我儘だったけど」
54 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:42:40.98 ID:Fb+jvhjT0
菫「そう思えて貰えて本望だろうよ。これ、妹さんからだ。お前宛だぞ? 嬉しい奴め」ハハッ
照「…………咲」 ペラリ
お姉ちゃんへ
短い間だけど、こんな人形を大切に扱ってありがとう…。私、宮永咲になれたかな?
お姉ちゃんの妹になれたかな?もう、そうなら私は幸せだよ?後悔なんてない。
お姉ちゃん相手に麻雀で勝ったことは私の1番の思い出……。
だかね……。また、機会があったら……?麻雀しよっ?
PS.淡ちゃん大事にしないと駄目だよ?凄い心配してただからっ!
宮永咲より
照「…咲は本当にいいこね」 ポロポロ
菫「照……。私も咲と過ごした時は忘れられない体験だった。麻雀でもボロ負けだったしな」 ハッハッハ
菫「だから……もう、泣くのはやろよ」
照「………。分かった…………」
淡「先 輩………。心配したんですからっ。ひっぐ…もう…二度と約束を破らないで……」 ポロポロ
照「……すまないと思っている」
淡「もう……本当に………。じゃあ、一つ約束してくれますか?」
照「……なに?何でも約束する」 ナデナデ
55 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:44:39.26 ID:Fb+jvhjT0
淡「じゃ、じゃあ…」
淡「退院したら、一緒に、お出かけしてください。それで、許します……か?」
照「……うん、約束する。淡は優しい………」
淡「今度約束破ったら駄目ですよ?絶対ですよ?絶対、絶対、絶っっっっっ対ですよ?」 ポロポロ
照「………分かってる」 ナデナデ
淡「えへへへへ///」
58 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:45:39.08 ID:Fb+jvhjT0
END
最初はもっと百合百合する筈だった。どうしてこうなった?
SS書いたことない上に麻雀はよくしらない………。でも、咲は好 き!
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:47:28.84 ID:XVstpMed0
乙
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:47:53.08 ID:zKWhpELW0
照「…という話を考えたのだが」
薫「」
ってENDかと思った、とりあえず乙
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:47:59.81 ID:GcrwIn+U0
乙乙
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:49:16.93 ID:ub1fN6AT0
乙でした!
またかいてね
65 :
69は工 ◆JTDRpAvNfs :2012/07/03(火) 22:49:25.16 ID:Fb+jvhjT0
気がついていたと思うけど
照の中の人ネタです
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:49:40.73 ID:n3FfcZJc0
乙。これはいい淡ちゃんとてるてる
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:50:54.50 ID:GcrwIn+U0
ああ。そういえば蒼乃が中原麻衣だったのか
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/07/03(火) 22:58:54.80 ID:e+I2i9+CO
こういう短いのもサクッと読めて良いな
面白かった乙
転載元
照「新しい能力に目覚めた」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1341319836/
木吉 紗
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麻雀知らなくて咲読んでる奴がどんだけいるか
咲をよく知らないってんならわかるが