2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:08:42.00 ID:klxX5tWh0
勇者「魔王倒すのやめよう。」
女魔法使い「えっ、なにそれ聞いてない。」
戦士「・・・」
賢者「勇者、ここまで来て何を・・・。」
ギギィバタン
魔王「来たか勇者よ・・・。」
勇者「もし、魔王を倒したとして、その後どうなると思う?。」スタスタ
女魔法使い「どうなるって、世界を平和にするんでしょ。」
勇者「平和になったあとは?」
女魔法使い「えっ?」
戦士「・・・」
魔王「お前たちがここへ来たということは、もはやこの城には私しか残っておらぬのであろう・・・。」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:09:10.23 ID:klxX5tWh0
勇者「平和になったあとだよ、平和になったあと。」スタスタ
賢者「なるほど、勇者の言いたいことがなんとなく分かりました。」
勇者「さすが、賢者は察しがいいな。平和になった後、俺たちはどうなるかってことだ。」
戦士「すまん、わからん。最初からもう一回頼む。」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:10:03.17 ID:klxX5tWh0
勇者「戦士、後でな。」
戦士「・・・」
魔王「しかし、お前たち光を必要とするものがあるように、闇を必要とするものも存在するのだ。」
女魔法使い「平和になったあとって、王様や町のみんなから感謝されて、ご褒美もらって平和に暮らしていけばいいじゃない。」
勇者「そううまくいくと思うか?帰ったらそりゃ感謝もされるし、褒美ももらえるだろう。だけど、その後、王は困るはずだ。」
女魔法使い「困るって?」
賢者「私たちの処遇ですね?」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:10:47.17 ID:klxX5tWh0
魔王「闇に生きるものの王として、お前たちに倒されるわけにはいかん。」
勇者「そう、俺たちの処遇に王は困るはずだ。なんせ魔王さえ倒せるだけの力を持った人間だ。ヘタに機嫌を損ねて敵に回ったりしたらそれは恐ろしいことだろう。」スタスタ
女魔法使い「確かにそうだけど、私はそんなことはしないわ。」
勇者「ああ、そんなこと俺たちは分かってる。だが、王や大臣はそうは思わないだろう。戦士みたいに頭の軽いやつならあいつらでもそんな警戒せずに適当な地位を与えておいて安心できるだろうがな。」
戦士「ん?俺褒めらた?がははー。」
賢者「確かに、私たちをそのままにしておいてくれるとは思いませんね。きっとその後も利用しようとする人々が現れるでしょう。」
勇者「ああ、そして自分たちの害になると思えば命だって狙われるかも知れない。」
女魔法使い「そんな・・・。」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:11:47.71 ID:klxX5tWh0
賢者「それは、今までの歴史が証明してますね。戦後の英雄の末路を見れば・・・。」
魔王「たとえ、いかにお前たちが神の恩恵を受けようと、いかに結束を固めようと、闇を統べる私がすべてを破壊してくれる。」
勇者「だから俺は魔王は倒さなくてもいいかと思っている。」スタスタ
女魔法使い「だったら、なんのためにここまで・・・。」
勇者「それはこれから説明するよ。」
魔王「さあ、かかって来るがいい! っておいっ! 聞けよ!」
勇者「あ、わりぃわりぃ。なんか真剣にしゃべってるし邪魔しちゃ悪いかなーってさ。いいから続けててくれ。」
魔王「あーもーいい。せっかく考えた文句だがお前らのようなふざけたやつに魔王の礼を尽くすことなどないだろう。いくぞ!」ブンッ
勇者「おっと、ちょっと待てって。話聞いてただろ。お前を倒す気はないんだって。」
魔王「ふん、ふざけるな。私はお前たちを見逃すつもりなどない。ここに来たということは四天王を倒してきたのだろう。同胞の仇だ。くらえ!」バリバリーッ
勇者「ぐっ。仕方ないな。みんなやるぞ。ただし絶対殺すなよ。」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:12:49.65 ID:klxX5tWh0
戦士「zzz。ん?もうやっていいのか?」
女魔王使い「殺すなってそんな手加減できる相手じゃないでしょ。」
賢者「さて、それはどうでしょうね。」
勇者「俺たちはここに来るまでにしてきた修行を思い出してみろ。お前たちの強さはお前たちが一番わかってるだろう。」
女魔法使い「それは・・・確かに地獄のような修行だったわ。でもおかげで私は魔道を究めることができたわ。誰にも負ける気はしない。」
戦士「とりゃーっ」ズバッ
魔王「甘い!」ギィーン
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:13:36.25 ID:klxX5tWh0
賢者「確かに、神をも超える力を手に入れたといってもいいでしょう。いや、神とは私を示すためにある言葉かもしれません。」
女魔法使い「賢者・・・、それ破壊神じゃないでしょうね・・・。」
勇者「正直、俺一人でも魔王とタイマンを張れるだけの自信がある。それはみんなも同じだと思う。」
魔王「これでも食らえっ!」ギューン
戦士「なんの!どっせい!」ガン
賢者「まぁ、それは戦ってみればわかるでしょう。では我々もいきますか。」
女魔法使い「そうね。じゃ、やりましょ。」
勇者「手加減忘れるなよ。とりあえず「呪文使うな」で。」
ボカボカボカボカボカボカボカボカボカボカボカボカボカボカボカボカボカボカ・・・・・・・・・・・・・
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:14:17.02 ID:klxX5tWh0
魔王「ぐっ・・・・ここまでか。だが、これで終ったと思うなよ。お前たちの心に闇がある限り、たとえここで私が倒れようと第二第三の魔王が・・・。」
勇者「あ、そういうのいいから。」ボカッ
魔王「いてっ。何をするせっかくいいところだったのに・・・。」
勇者「じゃ、話をしようか。」
魔王「話だと?」
勇者「魔王。お前はなぜ人間を憎む。世界を支配しようとする。」
魔王「それは神々が我ら魔族を魔界へと落とし、人間を使い、魔族を殺し、滅ぼそうとするからだ!」
勇者「じゃあ、俺たちは魔族を殺すのをやめよう。」
女魔法使い「ちょっと、勇者。何を言ってるの?」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:15:15.41 ID:klxX5tWh0
魔王「魔族を殺すのをやめるだと?そんな言葉を信じるとでも?それに魔族の中には人間を食う者もいるのだぞ。」
勇者「食ってもいい。」
女魔法使い「勇者!」
勇者「ただし、人間を殺すのをやめてもらう。」
魔王「なに?言ってることが違うぞ。食ってもいいといいながら殺すなだと?」
賢者「つまり、殺すために殺すのをやめようということですか?」
勇者「そう、人間だって魔物を毛皮のために殺したりする。だが、戦争や遊びで殺すのをやめようってことだ。」
魔王「・・・」
勇者「人間も自然の営みのなかで、生きるために殺すことはある。だが、殺すために殺すことは許せない。そんなやつがいたら人間だろうが魔族だろうが俺が許さない。」
勇者「どうだ、魔王。戦争をやめないか。」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:16:04.34 ID:klxX5tWh0
魔王「和平条約を結べと?この魔王に。」
勇者「そんなかたっくるしいもんじゃないよ。お互い自由に生きようってことだ。」
魔王「だが、人間がそんな条件を飲むとでも?貪欲で渇きを知らぬ人間が!」
勇者「そこは、ちょっとガス抜きの企画を考えているんだ。」
魔王「ガス抜き?」
勇者「招待状を出すよ。そして来てくれ。」
魔王「招待状?」
勇者「俺はさ。結構強いよな。今だってお前と戦ってほとんど全力だせなかったよ。
ここまでだってそうさ。4人なら全然余裕だったね。その分修行はきつかったけどさ。
だけどやっぱ全力だしてみたいわけよ。そして、それを認めさせたい。
魔王を倒したやつってだけじゃなくてさ。見てもらいたい。それで変わると思うんだ。」
魔王「変わるって何が?何が変わるというのだ。」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:16:42.04 ID:klxX5tWh0
勇者「世界がさ。それに俺は魔王、お前ともサシで戦ってみたいと思ってるんだぜ?誰が一番強いか決めてみようぜってやつだ。」
魔王「ふん、だが四天王を城の部下たちを殺したお前たちなどとそんな勝負ができるか!」
女魔法使い「あのー、四天王は死んでないわよ?」
魔王「なに?」
賢者「というか、この城に入ってから誰も殺してませんよね。勇者が殺すなっていうから。」
魔王「なん・・だと・・。」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:17:25.34 ID:klxX5tWh0
勇者「自由になれるし、お互いのガス抜きだって出来る。実力次第じゃ地位や名声だって手に入る。どうだ?魔王。」
魔王「う・・・・。」
戦士「勇者!こいつもうやってもいいか?いいよな?な?」
勇者「戦士!ハウス!」
魔王「・・・・・分かった。」
勇者「世界で一番強いやつを決めよう」
女魔法使い「本気?」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:20:04.41 ID:klxX5tWh0
解説「さて、始まりました。第一回人魔統一王者決定戦!司会は私、モンスター闘技場の解説がお送りします。」
解説「勇者様が企画されたこのトーナメント。会場はこちら、おどろおどろしいピラミッドが匠の手により改築され、なんということでしょう。きらびやかなコロシアムに早変わり。こちら王家の呪いコロシアムでお送りします。」
解説「今回、人間界、魔界双方からそうそうたる出場者が集まっております。勇者様、女魔法使いさん、賢者さん、戦士さんの勇者パーティーはもちろん魔界からは魔王を初め四天王、また王家から王様、大臣、姫、兵士長等も出場しております。」
会場「おおおおおおおおおおおお!王様すげー!」
会場「さすが王様!俺たちにはできないことをやってくれる。そこにしびれる、あこがれるぅ!」
王様「えっ?勇者殿?わし聞いておりませんぞ。」
勇者「入れておいた。」
王様「入れておいたってそんな・・・・。わし戦闘向きじゃ・・・。」
勇者「いまさらやめたらどうなるのかなー。信頼失いますねー。それでも王様やってられますかねー。」
王様「う・・・・。」
勇者「ま、お互いがんばりましょう。」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:21:25.58 ID:klxX5tWh0
解説「ここでルールをご説明します。基本的には何でもありです。ただし、相手を殺した場合は失格とします。降参した場合や戦闘不能になった場合、試合中場外へ出た場合、また、明らかな違法行為も失格とします。」
解説「また、闘技場ルールにより出場者にオッズが振られております。ちなみに勇者様は1.1倍で大本命。王様は100.8倍と大穴になっております。」
王様「・・・」
解説「賭けるコインは50枚まで。ただし、ダブルアップは可能です。15ターンたっても勝負がつかない場合はノーゲームとしコインはお返しします。」
解説「掛け金による利益、各国からの融資により、優勝賞金1億ゴールド 以下3位まで各賞があります。」
解説「それでは最初の試合を始めたいと思います。1回戦第1試合 勇者 VS 女魔法使い。」
解説「勇者が現れた。女魔法使いが現れた。」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:23:07.46 ID:klxX5tWh0
勇者「まさか、最初の相手がお前だとはなー。」
女魔法使い「それはこっちのセリフよ。」
勇者「まぁ、お手柔らかに。」
女魔法使い「いえ、本気でいくわよ。私たちだけお互い転職もせずに自分の道を究めたんだから。出し惜しみはなしよ。」
勇者「そういや、戦士は武道家出身だったか。」
女魔法使い「正々堂々勝負よ。」
勇者「うっし、じゃあはじめますか。」ブンッ
女魔法使い「それは?ひのきのぼう?そんなんでやるの?」
勇者「殺したら負けってルールだしな。そんな大怪我させたくないし。」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:23:55.82 ID:klxX5tWh0
女魔法使い「勇者・・・。じゃあ、いくわよ。今まで本気が出せなかったけど、本気で魔法を使えるのがこんなうれしいなんてね。」
女魔王使い「メ・・・・ラ・・・・」
解説「おーっと、女魔法使いの指先に炎が集まっていく。ひとつ・・・ふたつ・・・指ごとに集まっていくこの呪文は・・・。」
勇者「まさか・・・・メラゾーマを二つ同時に・・・・。」
女魔法使い「ゾ・・・・-・・・」
勇者「五発・・・片手全部だと・・・。」
女魔法使い「・・・マ」ヴンッ
勇者「なっ。両手だと!」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:24:38.00 ID:klxX5tWh0
解説「なんと!女魔法使い両手10本の指にメラゾーマを宿しております!こんなことが人間に可能なのか!はかりしれません!」
勇者「ちょっ、そんなのくらったら死ぬどころか消し炭になっちまうぞ!」
女魔法使い「本気でいくっていったでしょ。それにあんたがこれくらいでくたばらないことはよく知ってるわ。せいぜい全身大やけどで済むはずよ。」
勇者「・・・。」
女魔法使い「いくわよ!くらいなさい!フィンガーフレアボムズ×2!」
解説「いったー!一面火の海です。火の鳥の踊り狂う中、勇者は一体どうなってしまうのかー!っというか熱い!こっちまで熱いー!」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:25:44.87 ID:klxX5tWh0
解説「火の勢いが収まってきました。勇者はいったい・・・。見るのが怖いです。あっと中で立ってる影が見えます。女魔法使いかー?」
勇者「残念、俺だ。」
解説「おっと勇者だー!無傷です。勇者が無傷で立っております。では女魔法使いは・・・・・。いない。いや・・・女魔法使いの立っていた場所に黒い塊が・・・あれは女魔法使いかー。どうなっているんだー。」
勇者「相手が女魔法使いだってのに魔法を警戒しないわけないだろ。そこで登場、ジャン!ミラーシールドー!これで女魔法使いの呪文はあいつに跳ね返ったんだよ。」
女魔法使い「う・・・卑怯な・・・。」
解説「魔法が跳ね返っていたー!しかし、女魔法使いなんと生きています。っというか勇者、ガチで魔法対策をしております。正々堂々ではなかったのかー!」
勇者「いや、俺言ってないし。」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:26:32.26 ID:klxX5tWh0
解説「しかし、これはどうみても女魔法使い再起不能。勝者、勇者!」
勇者「どーも。じゃ、ベホマっと。」ピロリン
女魔法使い「傷が・・・治った。」
勇者「おっと、まだ動かないほうがいいぞ。よっと。」
女魔法使い「お姫様だっこするな、おろしなさい。」
勇者「まだ動けないだろ。どう?惚れた?」
女魔法使い「ぶっとばす!」ビキビキ
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:29:00.88 ID:AcyTIttj0
戦士と賢者は男ってことか
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:29:18.47 ID:klxX5tWh0
解説「では、次の試合に移ります。次の試合は 戦士VS王様。」
勇者「おっ。王様逃げなかったんだ。命よりもメンツを取ったか。さすがだなー。」
解説「戦士が現れた。王様が現れた。」
戦士「いよーっし!全力が出せる。おもいっきりやるぞお!」
王様「ちょっ!戦士!わかっておるよな?な?」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:30:18.43 ID:klxX5tWh0
戦士「ん?あー、わかるわかる。正々堂々だよなー。燃えるよなー。」
王様「ち・・・ちがう。わしそんなに強くないんじゃ。それに王の尊厳も守らねばならん。だから分かっておるな?負けてくれたら褒美は思うがままじゃぞ?な?な?」
戦士「強くないって、王様、謙遜するなんてさすがだなー。魔王だってあれだけ強かったんだから人間の王様もすごいんだろうなー。たのしみだぜ。がはは。」
王様「ちょっ聞いてる?」
勇者「王様ー!戦士はあんまり長い言葉は理解できてないから気をつけてなー!」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:31:28.52 ID:klxX5tWh0
王様「えっ?」
戦士「じゃあ、いくぜ!」ブン
王様「うわああああああ」ズサー
解説「戦士の先制攻撃ー!これはすごい。剣を振り下ろしただけで地面に大穴が!」
戦士「さすが王様。俺の本気を避けるなんて。次はもっと本気でいくぜ。」
王様「ま・・・まって・・・ちょっと待って。」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:32:40.37 ID:klxX5tWh0
王様「の・・・望みを聞こう。なんでもいいぞ。金か?女か?
姫を嫁にやろうか?わしに勝たせろとはもういわん。
だから手加減してな?ちょっといい勝負したくらいで終ろうじゃないか。
そもそもわしは戦うつもりなんてまったくないんじゃ。だから・・・。」
戦士「よし、ちょっと待ったぞ。じゃあ行くぜ!」ドガッ
王様「アストロン!」(こ・・・こいつだめじゃ。命だけでも守らねば)ギィーン
戦士「うらっ!うらっ!おらぁ!」ドガドガー!
解説「戦士の猛攻!王様鋼鉄に変化して耐える耐える。しかし、地面のほうは耐えられないー!地面が破壊されていきます。
棺が!ミイラが飛び散っております!王家の呪いコロシアムは今日は晴れ時々棺、にわかミイラに注意しましょう。しかし、なんという罰当たり!私は関係ないので呪わないでねー。」
王様(う・・・埋まる・・・ひぃーミイラがー!)
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:34:20.54 ID:klxX5tWh0
戦士「おらおらおらー!かってー!さすが王様!」ガガガガーン
王様(・・・)
解説「王様が埋まってしまったー。これではアストロンが解けても身動きできない。勝者、戦士!」
戦士「おらららー!」ガガガーン
解説「戦士、終わりです終わり。ハウス!」
戦士「ん?終わりか。いやー硬かったぜ。」
解説「・・・では、王様捜索と、会場整備のためしばらく休憩とします。」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:36:07.48 ID:klxX5tWh0
解説「さて、一回戦も全試合終了しました。さすがに勇者パーティーや魔王、四天王は残っております。では二回戦第1試合 勇者VS火炎魔人」
勇者「四天王か。魔王城じゃ4人でボコってわるかったなー。でもなんか見た目変わったなー。前戦ったときは岩みたいな感じだったのにそんな鎧なんて着ちゃって。」
火炎魔人「気にすることなどない。それに敗北があるから成長もある。以前の俺とは思わないことだ。いくぞ!メラゾーマ!」
勇者「ミラーシールド!」ギィン
火炎魔人「やはり前回と同じ手か。だが俺に炎など効かん!魔法が跳ね返るなら肉弾戦でいくのみよ!」グァッ
勇者「な・・・はやいっ!」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:36:09.90 ID:Ttlmb6090
王様くそわろたwwwww
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:37:08.71 ID:klxX5tWh0
火炎魔人「城では不覚をとったが、今の俺のこのスピードについてこられるかな?」ゴー
勇者「く・・・ならば距離をとって・・・」
火炎魔人「甘い!」
解説「おーっと。火炎魔人の腕が・・・・腕がのびたー!」
勇者「がっ・・・。何で腕が・・・。」
火炎魔人「お前たちに負けた後、俺は考えたんだ。なぜ負けたのか。そして気づいた。それはお前たちに攻撃される肉体があるからだと。」
勇者「まさか・・・。」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:38:13.06 ID:klxX5tWh0
火炎魔人「そう。俺は肉体を捨てた。この鎧のなか、文字通り火炎そのものが俺だ。自由自在に形も変わる。おれ自身でお前を炎で包んでやることさえできるぞ。」
勇者「火炎そのものか。なら造作もないな。」ザクリッ
火炎魔人「うぎゃああああああああああああ。腕がああああああああああああ。」
勇者「肉体がないならこれは、相当効くだろうなー。」
火炎魔人「なんだ・・・それは・・・その剣は。」
勇者「念のために持っておいてよかったぜ。吹雪の剣!じゃあ、このへん突いたらどうなっちゃうのかなー。」グリグリッ
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:39:04.61 ID:klxX5tWh0
火炎魔人「おおおおおおおおおおおおお!」
勇者「これでその反応ならこの辺はどうかなー。」グリグリ
火炎魔人「や・・・やめろおおおおおおおおおおおおお・・・・・。」ガクッ
勇者「勝った。」
解説「・・・」
解説「申し訳ありません。わたくし絶句しておりました。会場も静まり返っております。しかし、勝利者宣言はさせていただきましょう。火炎魔人戦闘不能!勝者、勇者!」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:39:08.51 ID:CfrzLTFO0
基本道具で戦ってるよね
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:39:58.54 ID:ZGro5BPx0
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:40:23.27 ID:klxX5tWh0
解説「二回戦も終了しまして、いよいよ三回戦です。勇者パーティー、魔王などなど本命ぞろい。いったいどうなるのか。三回戦第1試合は 勇者VS賢者。」
勇者「また、仲間同士かー。しかも賢者とはなぁ。」
賢者「勇者。正々堂々、全力で悔いのないよう戦いましょう。楽しみです。よろしくおねがいします」ペコリッ
勇者「あ、あーよろしく。」
賢者「では、さっそくいきますよ。メラッ!」
勇者「ミラーシールド・・。」
賢者「あちちっ。そういえば持っていたんですよね。」
47 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2011/08/12(金) 19:41:03.12 ID:jmkQD+pN0
勇者最低だと思ってたけど
>>45のおかげで応援する気持ちになれた
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:41:10.15 ID:klxX5tWh0
勇者「お前・・・お前がそんなミスするわけないだろ。何を企んでる?」
賢者「何も企んでませんよー。私だってたまにはミスをします。まだまだいきますよー。ヒャド!」ブンッ
勇者「ミラーシールド。」ガシャーン
勇者「わ・・・割れた。」
賢者「おっといけない。遊び人だった時の癖でしょうか。間違って石をなげちゃいました。でもラッキーです。これでもう魔法は跳ね返りませんね。」
勇者「うそをつくな!お前僧侶出身だろうが!」
賢者「じゃ、反射も怖くないですし、行きますよ勇者。ザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキ
ザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキ
ザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキ!。」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:42:38.88 ID:klxX5tWh0
勇者「いやああああああああああああああ。」
解説「おおっとおおおおおお、これは会場のみなさん、ご注意ください!魂をしっかり持ってください!賢者、怒涛のザキ攻撃です。勇者これに耐えられるかー。私死にたくないですー!」
賢者「ザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキザキ。」
勇者「あ・・頭が・・・・。ちょっおまっ!殺したら負けって分かってるのか?おい!ちょっと賢者!」
賢者「ザキザキ。分かってますって、ザキ。なーに、死んだら瀕死くらいで蘇生させますから大丈夫です、ザキ。こっそりね、ザキ。ばれなきゃいいんですよ、ザキ、結果、死んでなければ、ザキ。」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:44:57.73 ID:klxX5tWh0
勇者「おおおおおおお。」バリンバリンバリン
賢者「今の音は・・・。」
勇者「おっと、袋の中身落としちゃったな。ところで賢者、もうザキは使わないのか?魔法力切れか?」
賢者「な、なんで、ここまでザキに耐えられるんですか。」
勇者「賢者、お前にいい言葉を教えてやろう。戦いっていうのはな、戦う前から始まってるんだよ。相手を見極め、その対策を練る。冒険の中じゃ俺たちが強すぎてそんな機会はなかったかもしれないが、当然のことだ。」
賢者「どんな対策をしたと・・・。」
勇者「これだよ、いくつか割れちまったが、命の石!袋にたっぷりつめて来たぜ。」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:45:45.43 ID:klxX5tWh0
賢者「命の石を身代わりにしてザキを避けていただって・・・。っというか袋持ち込みですか!」
勇者「さーて、俺にはこいつがあるんだし、お前は魔法力切れ、どうしてやろうかな。」
賢者「ザキ!」パリーン
勇者「なっ!まだ使えるのか!魔法を!」
賢者「相手を見極め、対策を練る、それは確かに一理あります。しかし、どうでしょうね。勇者はそれをいくつ用意してきました?ひとつ?ふたつ?さて、賢きものに勝てるか見せてもらいましょうか。じゃん!」
勇者「そ、その両手の指にあるものは・・・。」
賢者「そう、祈りの指輪×10ですよ。私に魔法力切れなんかを期待しないことです。指輪が砕けるか、命の石が尽きるかどちらが早いか賭けてみるのもいいですが、ここは次の手にいきますか。」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:48:01.76 ID:klxX5tWh0
勇者「次の手だと。」
賢者「バイキルト、フバーハ、スクルト、スクルト、ピリオム、ピリオム、ルカニ、ルカニ!」
勇者「うっ体が・・・!」
賢者「肉弾戦では、勇者や戦士にかなわない私ですが、女魔法使いのようにまったく駄目と言うわけではありません。いえ、むしろ強化されればそれを凌ぐ自信はありますし、そんなやわらかそうな体なら・・・。」ガッ
勇者「ぐっ・・・。ホイミ。」
賢者「ほら、こんなに柔らかい。じゃ、いきますよ!」ブンッ
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:48:05.28 ID:wqTJIKIB0
ろくな奴いねえなwwww
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:49:49.84 ID:klxX5tWh0
勇者「ちっ、じゃあ俺も次の手だ。これはさすがに使いたくなかったが・・・仕方ない。」
賢者「いまさら何が出来るというんですか、はったりはやめてください。」
勇者「ラリホーマ!」
賢者「なっ。」
勇者「眠らせてしまえばあとはどうとでも出来るからな。しかも一対一、誰も起こしてくれないぜ。さすがにほんのちょっぴり卑怯な気がしないでもないでもないが、ま、おやすみ賢者。」
賢者「おやすみ、勇者、にこりっ。」バリバリッ
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:51:03.28 ID:umocK37X0
ピオリム…だよ…
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:52:25.22 ID:klxX5tWh0
勇者「え?」
賢者「いやー、助かりましたよ。油断するこの瞬間を待っていたんです。いくら肉体強化したからってずっとその状態ではいられませんからね。長引くと不利だと思ってたんです。だから私もね、着てたんですよ服の下に、ミラーアーマー。」
勇者「なんだと・・・。いや、まて・・・。お前だってラリホーくらいは唱えられるだろう。ならばなぜこんなことを。」
賢者「えー。だってそれじゃ、ほらっ、勇者のそんな顔見られないじゃないですか。にこにこ。」
勇者「この鬼畜!キザめ!破壊神に呪われろー!」
賢者「おやすみ、勇者。」
勇者「ぐー。」
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:54:55.97 ID:klxX5tWh0
解説「勇者、ラリホーマを反射され昏倒!これは戦闘不能か。勝者、賢・・・。」
勇者「むくりっ。」
解説「た・・・たったー!勇者がたったー!まだ終りません。」
賢者「な・・・なぜ・・・ラリホーマが完全に入ったのに・・・。」
勇者「ザメハで起きた、それだけだ。その前にっと。」ガシャーン
賢者「うっ、ミラーアーマーが。ザメハ?そんな呪文をいつ・・・。」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:55:28.29 ID:e93yqjTa0
どうやって自分にザメハかけたんだ
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:56:03.10 ID:klxX5tWh0
勇者「唱えただろ。『き ザメハ かいしんに呪われろ』ってな。普通に唱えたらお前が避けちまって反射してこないだろうからな。」
勇者「じゃ、改めて、ラリホーマ!」
賢者「うっ・・・モシャス!」ドロン
勇者「これから眠るってのになんでモシャスを・・・。俺と同じ力になってどうするってんだ。」
賢者「そ・・・れは・・・これか・・・ら・・ですよ・・・。」モグモグ
勇者「どういうことだ?」
賢者「ぐー。」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:58:00.26 ID:klxX5tWh0
解説「今度こそ決まったー!賢者昏倒!勝者、勇・・・。」
賢者「ケケ・・・ケケケ。」
解説「賢者がまだ起きているー!試合は続行です!」
賢者「ウケコケコカカカカカ・・・ケケケケー!」ブンブン
勇者「うおおおおおお、ちょっと待て賢者、何で起きてるんだ、いてぇ、ちょっとやめろ!」
賢者「コカケケケケケケー!」ブンブン
勇者「これは・・・混乱?まさか・・・どくがの粉を飲んだのか!」
患者「ケー!」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 19:59:07.60 ID:ZGro5BPx0
患者wwwwwwww
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:00:06.92 ID:klxX5tWh0
勇者「しかも、俺と同じ戦闘力になるためにモシャスか・・・。さすが賢者といったところか。だが混乱した状態で正常な状態の俺に勝てるかな?」ブンッ
患者「グエー。」
勇者「たわいもない。これは勝てるな。」
患者「クケケケケー!ケケー!」ブンブンッ
勇者「なっ、賢者の傷が復元していく。まさか、ゾンビ化しているとか・・・。いや、それはないな。なんだこれは・・・。」ズバズバッ
勇者「だめだ、いくら攻撃しても治っちまう。これは・・・。」
女魔法使い「勇者しね勇者しね勇者しね。」キラッキラッ
勇者「ん?」
女魔法使い「勇者しね勇者しね勇者しね。」キラッキラッ
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:01:24.55 ID:klxX5tWh0
勇者「あれは・・・賢者の石。まさか!おい!女魔法使い、お前か!賢者を治してるのは。」
女魔法使い「えっ?なに?なんのこと?私はただ観客席から試合を見てるだけよ。にこっ。」
勇者「笑顔が怖いんですけどー!それやめてくれない?それじゃいくら頑張ったって賢者に勝て・・・ぐっ。」
患者「ウケケケケケケー。」ガンガンガン
勇者「女魔法使い、ちょっとこれはないって。まじで。」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:03:55.51 ID:klxX5tWh0
女魔法使い「あなたがそんなこといえるの?ルールにはそんな規定はないわ。それに私は見てるだけよ。がんばって、応援してるわ、勇者。」
勇者「ちょおおおおおおおおおお。」
患者「ケッケッケ。」
勇者「く・・・。これはもう諦めるしかないか。」
女魔法使い「あら、いさぎはいいほうなのね。」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:07:21.62 ID:klxX5tWh0
勇者「仕方ない、すまん。許せよ。賢者!」ババババー
患者「ケッ?」
勇者「すまん、これで俺の勝ちだ。お前の尊厳は諦めた。」
女魔法使い「きゃーーーーー!」
解説「これは、勇者の両手に何かが握られている、右手にはズボン、そして左手にはトランクス!そして、その元の持ち主は・・・。」
会場「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:08:15.65 ID:o+APnikF0
おwwwまwwwww
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:08:16.50 ID:klxX5tWh0
解説「悲鳴です。会場に若い女性の悲鳴が響き渡っております。お子様は見ないでください。お子様は決して見ないでください!しかし、女の子は目を隠した指の隙間からこっそり見ているようです。」
解説「そして、ルールによりこれは賢者が猥褻物陳列罪の違法行為です。賢者は失格とします。勝者、勇者!」
会場「ブーブー!」
解説「これは大ブーイング、ほんとにあのひと勇者かー!そして失格の賢者は暴れるところを係員に連れ出されていきます。」
勇者「勝った。」
女魔法使い「最低・・・。」
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:11:16.11 ID:klxX5tWh0
解説「さて、いよいよ準決勝になります。第1試合は 勇者 VS 戦士。」
解説「勇者が現れた。戦士が現れた。」
会場「うおおおおおおおおおおおお、戦士負けるなー!戦士がんばってー!勇者かえれー!」
戦士「がははは、俺応援されてるぜ。勇者、お前とはいつか本気で戦いたいと思ってた。がんばろう。」
勇者「ああ、それは俺も思っていた。じゃあはじめようか。」ジャキン
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:12:37.40 ID:klxX5tWh0
戦士「じゃあ、いくぞー!」ブオン
勇者「は・・・はやい。」
戦士「とりゃとりゃー!」
勇者「呪文・・・いや・・・防御がまにあわ・・・・。」
戦士「せーい!」ズバッ
勇者「がはぁ。」バタリ
戦士「か・・・勝った。俺勝ったぞー!」
会場「おおおおおおおおおおお。戦士ー!」パチパチパチパチ
解説「圧倒的だー!勝者、戦士!」
戦士「がははー。」
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:12:45.30 ID:8JRq44FC0
勇者vs戦士か・・・戦士には勝ってほしいが、勝負は見えているな
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:13:24.63 ID:klxX5tWh0
戦士叔母「戦士よく帰ってきたわね。決勝もあっというまに決めて優勝するなんて。よくがんばったわ。」
戦士叔父「ああ、戦士はこの村の誇りだ。死んだお前の両親も天国できっとよろこんでるぞ。」
戦士「これ、賞金。全部もらってくれ。こんなものじゃ恩は返しきれないけど、俺もっとがんばるから。」
戦士叔母「これは、あなたが好きに使いなさい。あなたが頑張った証なんだから。でも気持ちはすごくうれしいわ。戦士。」
戦士叔父「ああ、好きに使うのがいい。俺がいい店紹介してやるからな。」
戦士叔母「あなたっ!」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:13:54.08 ID:As0IOH8j0
マヌーサか
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:14:25.20 ID:klxX5tWh0
戦士「がははは。」
王様「ここにおりましたか戦士殿。」バタン
王様「さがしましたぞ。真の英雄となった戦士殿にあの程度の賞金では足らんと思いましてな。この村の発展に王国を挙げて取り組むことにいたしましたぞ。」
姫「戦士様、さがしましたわ。私、あなたのことを一目見た時から・・・。」ポッ
兵士一同「戦士殿、弟子にしてください。」
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:15:48.56 ID:8JRq44FC0
なんだこの流れwwww
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:17:32.07 ID:klxX5tWh0
戦士「がははは。俺困ったなー。がははは。むにゃむにゃ。」
勇者「幸せそうな寝顔だな。」
解説「ラリホー一発!準決勝にしてはあまりにもあっけない。会場の声援も空しく、勝者、勇者!悪はいくまでのさばるのだー!」
勇者「解説!中立を守れ!」
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:19:42.28 ID:klxX5tWh0
解説「いよいよ、この時が参りました。第一回人魔統一王者決定戦、決勝戦です。決勝戦に残ったのは、本命も大本命、勇者 VS 魔王。」
解説「会場は、異様なムードになっております。これまでにここまで人間と魔族が一体になったことがあったでしょうか。」
会場「まーおーう!まーおーう!」
解説「会場は魔王コール一色になっております。魔族はもとより、人間までも魔王を応援しております。それもそのはず、魔王の正々堂々とした試合に比べ、勇者の卑怯卑劣の嵐。がんばれ魔王様ー!」
勇者「とうとう直接応援するまでになったか、解説。」
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:22:01.36 ID:klxX5tWh0
解説「魔王様が現れた。クズ勇者が現れた。」
魔王「言わせておけ。卑怯卑劣など敗者のたわ言だ。それが嫌なら力をつけるまで。どんな手でも使ってくるがいい。」
勇者「じゃあ、そうさせてもらうかな。いくぞ、魔王!ギガディーン!」ギャーン
魔王「こい!凍える吹雪!」ビュー
勇者「やるな。」
魔王「お前もな。だが卑劣な手はどうした。」
勇者「この試合ではやらない。いや、やる意味がない。」
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:22:53.85 ID:klxX5tWh0
魔王「どういうことだ。」
勇者「俺はお前とはサシで正々堂々勝負がしたくなった。それだけだ。」
魔王「本当にそれだけか?」
勇者「ああ。」
魔王「ふん、どうだかな。まぁ、俺と勝負がしたいという心意気には感じるものがある、では本気でいくぞ!。」
勇者「俺もな。いくぞ!ジゴスパーク!!」
魔王「マダンテ!」
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:24:46.06 ID:klxX5tWh0
解説「あー、探しましたよ。女魔王使いさん。」
女魔法使い「あ、解説。どうしたの?」
解説「だって、一ヶ月前に統一選終って、表彰終ったらみんなほとんどどっかいっちゃうんですもの。ちゃんと記録として残すためにちょっとインタビューさせてください。」
女魔法使い「まぁ、いいわ。分かることなら答えるから。」
解説「では、まず今回出場していただきた方々、あのあとどこいっちゃったんですか?」
女魔法使い「えっと、じゃあまず勇者だけど。」
解説「やっぱり、最初に勇者ですか。」ニヤニヤ
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:25:30.60 ID:klxX5tWh0
女魔法使い「メ・・・ラ・・・」
解説「じょ・・・冗談です!冗談!」
女魔法使い「勇者は、勇者パーティーの4人で賞金山分けして、そのまま姿消しちゃったわ。」
解説「賞金って5000万ゴールドですか。」
女魔法使い「ええ、魔王と引き分けて、半分の5000万ゴールド。」
解説「決勝。すごかったですね。最後は素手で殴り合って、両方とも倒れてしまって。会場が拍手で本当に揺れましたもの。」
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:26:09.96 ID:klxX5tWh0
女魔法使い「で、もう片方の魔王は魔界に帰ったみたい。会いに行ったら、あっちでもトーナメントバトルやったって。魔界統一選。」
解説「えっ、そんな!私呼ばれてませんよ。解説なしにやるなんてひどい!で、どうでした?」
女魔法使い「さすがに、魔王や四天王は療養中で出れなかったみたいだけど。盛り上がったわ。」
女魔法使い「あ、でも火炎魔人は回復を待たずに北のほうへ行ったわ。」
解説「北?一体何をしに。」
女魔法使い「何でも氷に対する耐性をつけるって。そんなことできるのかしら。でも弱点がなくなったら怖いかもね。」
解説「なるほど。で、優勝者は?来年の第2回人魔統一王者決定戦での優勝候補になるかもしれませんからね。」
女魔法使い「賢者。」
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:26:55.59 ID:klxX5tWh0
解説「え?」
女魔法使い「だから賢者。彼、勇者に負けたのがよっぽどくやしかったらしくってね。うさ晴らしかな。エビルプリーストって名乗ってたけどあれは賢者だったわ。」
解説「それは、魔界になんて迷惑な。それで、その後、賢者は?」
女魔法使い「なんか、魔界の呪い装備やアイテムを集めるって言って行っちゃったわ。」
解説「そ・・・・それなんに使うんですか?」
女魔法使い「さぁ。」
解説「わ、わからないのがなんか怖いですね。」
解説「では、戦士は?」
女魔法使い「戦士は、故郷に戻って、育ててもらった叔父さん叔母さんに孝行してるみたい。」
解説「それはいい話ですね。」
女魔法使い「他の人は知らないわ。じゃ、私も行くところあるから、じゃあね。」
解説「ありがとうございました。で、どちらへ?」
女魔法使い「ぶっとばさないといけないやつがいるから、そこまで。」
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:27:02.01 ID:8D+QJwi20
賢者wwwwww
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:28:48.85 ID:klxX5tWh0
女魔法使い「探したわ。結構時間かかっちゃった。」
勇者「お、女魔法使いじゃん。コロシアム以来か。ひさしぶり。あれは盛り上がったよなー。特に兵士長が姫を殺しちゃって責任を取って自決した試合なんて、すげー笑・・感動したよ。」
女魔法使い「今、『笑」って・・・。」
勇者「どうせ、教会で『死んでしまうとは情けない。』とか言われて生き返ってるだろ。でもあれで、命がけの戦いってのが、平和ボケした連中にもちょっとは分かったんじゃないか。ははは。」
女魔法使い「でもあれに出場してた人はみんな今すっごい人気だよ。ファンクラブなんて出来ちゃってさ。」
勇者「お、じゃあ俺のも?」
女魔法使い「あんた以外にはね。」
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:29:45.14 ID:klxX5tWh0
勇者「そりゃそっか、あはは。」
女魔法使い「決勝で、魔王とあんたが倒れて、魔王は急いで治療に運ばれたのに、あんただけ半日も放置されてたしね。」
勇者「それはひでえ。でも、起きた時は宿屋だったぞ。誰が?お前か?」
女魔法使い「さあね。でも黙っていなくなることないでしょ。」
勇者「それはお互い様だよ。あの後俺も探したんだぜ?」
女魔法使い「え?私を?」ドキドキ
勇者「いや、賢者を。お前の持ってた賢者の石。あれ賢者から預かったんだろ?あれは色々つかえるからちょっと一生借りようと思って。」
女魔法使い「・・・」ビキッ
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:30:24.47 ID:klxX5tWh0
勇者「しかし、まぁ嫌われたものだなー。」
女魔法使い「でも、全部が全部じゃないよ。中には最後の決勝、正々堂々勝負したあんたを見直してる人もいる。」
勇者「そか。」
女魔法使い「あと、盗賊ギルドとかそっち系がぜひボスになって欲しいって探してるとかね、あはは。」
勇者「それはちょっと勘弁して欲しいな・・・。で、お前何しに来たわけ?」
女魔法使い「聞きたいことがあったの。」
勇者「なに?」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:31:11.63 ID:klxX5tWh0
女魔法使い「あんた、わざと嫌われるような戦いしたんじゃない?あのトーナメントは間違えば人間と魔族の関係がさらに悪化する可能性もあった。でもそうならなかった。」
女魔法使い「あの後、人間と魔族が飲み交わすようなこともあったみたいよ。そして、それには原因があった。」
勇者「原因?」
女魔法使い「あんたよ。人間・魔族共通の敵っというか、嫌われ者。あんたわざとそうやって嫌われて、みんなの心をひとつにしたんじゃない?それで、来年も同じように嫌われて、それを続けていこうって思ってるんじゃ・・・。」
女魔法使い「私、最初誤解してた。なんてやつだろうって。でもあんたはやっぱりそんなやつじゃなかった。いつでも世界のことを一番に考えてる。でしょ?」
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:31:42.28 ID:klxX5tWh0
勇者「えっ?はっ?」
女魔法使い「え?」
勇者「えっ、そうだったの?」
女魔法使い「・・・・え?違ったの?あれ?」
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:32:40.12 ID:klxX5tWh0
勇者「えっ、あー、そうそうそうそうそう!俺ってやっぱそういうやつじゃん!どうどう?すげーでしょ?惚れた?惚れただろ?」
女魔法使い「・・・。ほんとはどうなんだか。まぁいいわ。あんたこのあとどうするの?」
勇者「来年に向けて、修行しつつ、天界にいこうかなーっと思ってる。」
女魔法使い「天界?どうやって?」
勇者「精霊の使いがいただろ。あいつに聞いてみようかと思ってる。喋らなかったら叩き殺す。」
女魔法使い「殺すな!で、なんで天界に?」
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:33:37.53 ID:klxX5tWh0
勇者「来年は、天界からもトーナメントに出てもらえないかと思ってさ。挑発してもいいし、脅してもいいけどとりあえず行ってみないとな。」
女魔法使い「あんた、ほんと考え方が悪党ね・・・。でもそれができれば3界がひとつになれるかもね。」
勇者「あとは、来年に向けての修行かな。魔王のやろう。今度は引き分けじゃ終らない。絶対に倒してはらわたを食らい尽くしてくれる!」
女魔法使い「それ魔王のセリフ。」
勇者「だから修行だ。」
女魔法使い「でも、次はあんな卑怯な事できないかもね。ルール変えるみたいだから。」
勇者「え?まじ?」
女魔法使い「使える魔法とか道具、装備とかに禁止・制限が入るみたい。」
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:34:15.11 ID:klxX5tWh0
勇者「じゃあ、もっと強く、卑怯にならないとなー。じゃ、俺はもう行くよ。」
女魔法使い「そか。じゃあ私もいっしょにいこっかな。」
勇者「はぁ?なんで。」
女魔法使い「あんたと一緒のほうが強くなれそうだしさ。あんたをぶっとばすっていったでしょ。強くなったらまっさきにぶっ飛ばしてあげるわ。」
勇者「それはお手柔らかに・・・。」
女魔法使い「じゃ、いきましょ。平和の続く世界のために!」
勇者「ああ、平和の続く世界のために!」
終わり
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:36:03.36 ID:klxX5tWh0
以上です。
>>1は代理です。LV足りなかったので。
ピリオムは素で間違えましたwwwすみません。
昨日寝る時に妄想してたのを文章にしてみました。
まだ見てる人いるかどうかわかりませんが、ありがとうございましたー。
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:36:28.51 ID:VvRDWNi70
おつかれ
楽しませてもらったよ
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:36:33.67 ID:gpAosnvL0
乙
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:38:26.60 ID:YannkkhtO
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:39:26.96 ID:o+APnikF0
乙ですよ
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:40:29.49 ID:klxX5tWh0
>>106 あれは最初誤植でしたがいいかなーっとそのまま使いましたw
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:40:47.47 ID:TwLxVtgf0
中々楽しかったわ
夜になったら勇者x賢者を書いてくれるんだろ?
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:41:55.87 ID:dKqZ7mdH0
女魔王使いってどんな職業なんだ?
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 20:44:57.70 ID:gABa31Hui
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/08/12(金) 21:21:55.44 ID:9jlebnuX0
乙
面白かった
橙乃 ままれ
エンターブレイン
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こういう何考えてるか読めない主人公もいいもんですなぁ