1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 21:38:13.96 ID:PaZ1gZXh0
まどか「この世界はとても美しくて、やさしいんだよ」 http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1306747491/
のちょっとした後日談。
スレ落ちしてしまったけど、8割ほどできあがってしまったので…。
せっかくなので、あっさり終わらせる予定であった、ほむまどのデートシーンを増量させます。
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 21:39:25.15 ID:PaZ1gZXh0
高層ビルの屋上に、少女が一人座り、イルミネーションに輝く街を眺めている。
片目の少女。潰れた方は、長い前髪で隠している。
少女「私ってさ、なんで、こんな下らないことをやっているんだろう。いつも、いつもさ…」
少女「嫌い。世の中嫌い。みんな死んじまえ。ワルプルギスの夜が来たときに、滅んじゃえばよかったのさ」
少女「なのに、私が、やっているのは人助け。なんだろうね」
噛んでいたガムを、ぷぅーっと大きく膨らませる。
空に、シャンシャンとした音が聞こえてきた。
少女「ん?」
飛んでいるものを見て、少女のガムがバァンと破裂した。
5 :
ほむら :2011/05/31(火) 21:42:42.46 ID:PaZ1gZXh0
夜の街。一年で最高に賑やかな日。
まどか「うわぁ…」
まどかは空を見上げる。
雪が、さらさらと降っていた。
それは手に触れると、静かに消える、ほんの小さな粉雪。
まどか「ホワイトクリスマスだね」
ほむら「うん」
まどかが吐く息が白い。そして私の吐く息も白い。
同じマフラー、同じ手袋。お互いに作って、お互いにプレゼントをした。
作りはぎこちなかったけど、それでも私たちにとって大切なもの。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 21:45:25.51 ID:cGTrVBzH0
, --‐―‐ 、
/ 「ニニニiヽ
l i| |ノ/ノハノ))!
| (| | ┰ ┰| | 結婚を申しほむ!
| ハN、''' - ''ノN
ノノ /,}| {.介} l_つ
((バCく_/_l_j_,ゝリ
(__j__) ヽヾ\
丶____
\三/ (
 ̄ (⌒
⌒Y⌒
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 21:46:25.41 ID:PaZ1gZXh0
それにしても、まどかと一緒とはいえ…。
ほむら「帰りたい」
まどか「だーめ」
さすがクリスマスイブ。
イルミネーションで美しいとはいえ、足の踏み場もないほど人だらけ。
まどか「サンタさん、いっぱいいるね。一緒に写真撮ってもらおうか?」
ほむら「中身はただの人よ、しかもアルバイト」
まどか「いいのいいの。ほむらちゃんとクリスマスを過ごしたって、記念写真なんだから」
まどか「すみませーん、写真、入ってくれませんかー?」
二メートルはある大きなサンタクロースに声をかけていた。
二メートルはある大きなサンタクロースに声をかけていた。
9 :
ぎゃああああ同じ言葉を二度も! :2011/05/31(火) 21:51:04.85 ID:PaZ1gZXh0
サンタクロース「………」
私たちをギロリと見る。赤い目が不気味だった。
ほむら「す、すみません。えっと、迷惑なら、いいです」
私が慌てて謝ると、サンタは顔を戻し、無言で行ってしまった。
まどか「うわ、ちょっと、怖かったかな?」
ほむら「まどか。相手をちゃんとよく見る」
なんで、選りに選って、ヤクザのようなサンタに声かけるのよ。
まどか「うーん、サンタさんなら、みんな優しいって思ってたんだけど」
ほむら「…だから、中はただの人」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 21:54:23.53 ID:PaZ1gZXh0
お姉さん「いきますよー。はい、チーズ」
カシャ。
まどか「てへへ、今度のサンタさんは、ちゃんと撮ってくれたね」
ほむら「ただの、ケーキ売りのアルバイトじゃない」
まどか「でも、正解。クリスマスプレゼントに、アメを貰ったもん」
ほむら「まどかの肩に手を置いてたわ」
まどか「ほむらちゃんの肩にだって、手を置いてたじゃない」
ほむら「あれ、セクハラ。許せない」
まどか「そんな下心のない、いいお兄さんだったよ。ほむらちゃん、良い子だから、ヤキモチやかないの」
ほむら「べ、別に、ヤキモチ、やいて…ない」
まどか「良い子、良い子」
ほむら「まどか、頭なでないで…」
恥ずかしい…。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 21:58:21.41 ID:PaZ1gZXh0
時間まで、私たちは、店に入ったり、クレープを食べたりして、賑やかな街を歩いていく。
まどか「ジングルベール、ジングルベール、雪が降る~♪」
歌に合わせて、私と繋がれた手を、振り子のように大きく振っていく。
ほむら「ごきげんね」
まどか「ほむらちゃんとクリスマスデートだもん」
ほむら「いつもデートしている気がするけど」
まどか「クリスマスは特別! 恋人たちの特別な夜なんだよ」
ほむら「私たちって恋人?」
まどか「んーと、親友?」
ほむら「どっちも、しっくりしない気がするわ」
まどか「夫婦とか?」
ほむら「どうかしら。でも、よく、そうからかわれてるものね」
まどか「あはは、さやかちゃんに、この新婚バカップルがーっ! っていっつも突っ込まれてるもんねー」
ほむら「さやかだけでなく、マミにも、杏子にも、先生にも、クラスメイトにも…」
呆れるぐらい仲が良いからと、色々な人に耳にタコができるほど言われちゃってる。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:02:27.48 ID:PaZ1gZXh0
まどか「ママなんて、すでにうちの娘を嫁にやったみたいだって言われたことあるよ」
ほむら「女同士なのに?」
まどか「本気ならば、何も言わない。世間に負けずに、がんばれ、と言われちゃった」
ほむら「なんなのそれ?」
まどか「うーん、よくわかんない」
ほむら「分からないわね」
まどか「ねー」
ほむら「ねー」
見合わせて、笑い合う。
こういうなんてことないやりとりが、楽しくてしかたない。
私にとって貴重な時間。でも、その貴重な時間が、毎日続いている。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:05:43.74 ID:PaZ1gZXh0
ほむら「ほんと、夢みたい」
まどか「ほむらちゃんは、いつもそれだなぁ」
ほむら「今でもね。これは私が望んでいる夢の世界で、目を覚めたら、まどかのいない現実に戻るんじゃないかって、思うときがあるの」
まどか「ないない。私はいなくならないよ」
ほむら「そう、思ってもね」
やっぱり実感沸かない。
ほむら「まどかが、私のこと好きでいてくれるのも、お願いの効果かな?と思うときがあるし…」
まどかの気持ちを疑ってはいない。でも、そんな不安になる私もいる。
だめだなぁ、私。ネガティブになってる。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:09:18.70 ID:PaZ1gZXh0
まどか「あれ?」
急に、まどかの足が止まった。
ほむら「どうしたの?」
まどか「今、キュゥべえが見えた気がするんだ」
ほむら「キュゥべえ?」
ワルプルギスの夜を倒した後、インキュベーターは別れを付けずに私たちの前から姿を見せなくなった。
彼(でいいのかしら?)には悪いことをしたので、謝りたかったのだけど、それも出来ずじまい。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:12:07.87 ID:PaZ1gZXh0
まどか「うん。そこの路地に入っていった気がする」
まどか「いってみよう!」
まどかは、手を引っ張る。
ほむら「ちょっと、まどか、時間がっ!」
ただでさえ、のんびり過ごしすぎて、遅れているというのに…。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:15:24.68 ID:PaZ1gZXh0
路地の先は行き止まりだった。
ビルの壁、ゴミ箱、生ゴミや吐瀉物などの嫌な臭いがあるぐらいで、キュゥべえの姿はない。
まどか「いないなぁ。キュゥべえどこー!」
ほむら「やめよう、まどか。私たちはもう、魔法力ないんだよ。何かあっても、私、まどかを助けられない」
まどか「大丈夫。私がほむらちゃんを、どんな敵からも助けてあげるよ」
ほむら「…もう」
怖い物知らずなんだから。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:18:14.36 ID:PaZ1gZXh0
ほむら「引き返そう、ね?」
まどか「しょうがないか。キュゥべぇに会いたかったんだけどなぁ、残念」
まどかが、きびすを返したとき、重い足音がした。
後ろに人がいる。それも大きな。
まどか「サンタクロース…?」
サンタクロースの格好をした巨大な男の黒いシルエット。
先ほど、まどかが声をかけた相手だ。
目は真っ赤に光らせ、獣のように唸っている。まるで、二本足で立ち上がる熊のようだった。
まどか「あの、どうかしましたか? 私たち、そこ通りたいんだけど…」
まどかが、立ち塞がっているサンタクロースに、おずおずと声をかける。
そいつの足が一歩。私たちに向かった。
サンタクロース「~~~~~」
人でない声を発した。
ほむら「まどかっ! こいつは人でないわ!」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:22:01.05 ID:PaZ1gZXh0
まどか「え? え? え?」
サンタクロースは、きょとんとするまどかに突進する。
ほむら「危ない!」
まどかを抱きしめ、横に逃げる。私たちは地面に倒れ込んだ。
スレスレだった。サンタクロースはビルの壁に体当たりする。
コンクリートがぼろぼろと崩れていった。生身の私たちに当たったらひとたまりもない。
まどか「なにっ、なにが起こっているのっ?」
ほむら「分からない。でも、狙われているのは確か。逃げるよっ!」
もう、私たちは魔法少女ではない。戦うことは不可能。
私はまどかの手を取り、逃げようとしたとき…。
少女「はぁ、めんどくせぇ」
私たちの前に、少女がビルの上から落ちてきた。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:26:47.68 ID:PaZ1gZXh0
着地。スカートを揺らしていく。
顔半分を髪で隠し、大きなカマを持つ少女。
その格好は…。
まどか「魔法少女!」
…明らかに魔法少女だ。
少女「悪魔は相手したくないんだよなぁ。グリーフシードすくねぇしさ」
くちゃくちゃと、ガムを噛む音がする。
少女「そこのねえちゃんら、向こうに行ってな。巻き込まれたって、知んねぇよ?」
私たちに一瞥すらせず、体勢を取り戻したサンタクロースの正面に立つ。
少女「はぁっ!」
そいつにカマを振った。
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:31:02.74 ID:PaZ1gZXh0
だが、サンタクロースの動きの方が速かった。
カマを弾いた太い右手が、魔法少女の首を掴む。
少女「がっ!」
易々と持ち上げられる。
少女「くそったれぇ、てめぇごときに、やられる私じゃねぇんだよ…」
サンタクロースの周りに、漆黒の闇の円形が広がった。
少女「へっ、勝負は戦場でか、後悔させてやる」
闇に吸い込まれるように、サンタクロースも、魔法少女の姿もなくなった。
なにもない。しーん、としている。
壊れた壁と、少女が噛んでいたガムが落ちているだけ。
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:37:19.44 ID:PaZ1gZXh0
まどか「あの子、どこ行ったの…?」
QB「悪魔結界だよ」
ほむら「キュゥべえ!」
QB「まどかにほむら。久しぶりだね」
まどか「悪魔結界ってなに? それに、さっきの、魔女じゃなかった。あれはなんなのっ?」
QB「魔女結界と同じさ。さきほどの魔法少女は、結界に連れていかれたんだよ」
QB「悪魔は、力は半減するけど、結界から外に出られてしまうんだ。その代わり、使い魔がいない。一長一短だね」
さっきの魔法少女は向こうで戦っているということね。無事だといいのだけど。
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:43:06.85 ID:PaZ1gZXh0
ほむら「悪魔って?」
QB「新種の敵のことさ」
QB「魔法少女に救いの道を与えた影響で、魔女が激減してしまったんだ」
QB「それにより、感情エネルギー摂取が厳しくなり、魔女以外の新たな敵を創造する必要があった」
QB「そのために生み出されたのが、今の悪魔なんだ」
知らなかった。
私たちが平和な日常を楽しんでいる間に、魔女以外の敵が現れていたなんて。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:46:34.56 ID:PaZ1gZXh0
まどか「そんな…そんなのって…」
QB「しょうがないことだよ」
QB「宇宙はそうやって進化を遂げている。エネルギーが減れば、代わりとなるものを作る。これは当然の摂理なんだ」
まどか「ねぇ。キュゥべえ。もし、もしもだよ、ほむらちゃんが、すべての敵を消し去りたいと望んだなら、その通りになったのかな?」
QB「どうだろうね。それには計り知れない力が必要となる。神にならない限りは無理じゃないかな?」
QB「そんな世界にしたところで、これとは違った、新たな敵が生まれていたはずだ。とはいえ、魔法少女の概念が、かなり変わることになるだろうけどね」
QB「そうそう、暁美ほむらの願いのエネルギーは、ワルプルギスの夜を倒したときに、ぜんぶ使い果たしてしまっている」
QB「今は、なにを望んでも、効果はないよ」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:51:08.91 ID:PaZ1gZXh0
ほむら「よかった。なんでも望み通りになったらどうしようって、心配してたの」
怖いぐらい、幸せが続いているのだから…。
まどか「だから、心配することないって、ずっと言ってるじゃない」
まどか「私は、ほむらちゃんのこと、心から大好きだよ」
ほむら「うん」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:54:49.16 ID:PaZ1gZXh0
漆黒の闇が浮かび上がって、さきほどの魔法少女が出てきた。
彼女の手にはグリーフシード。倒せたようだ。
少女「はぁ、めんど。毎日、毎日、私はなにをやってんだか。早いとこ、くたばっちまいたい」
まどか「お仕事、お疲れ様っ」
少女「あんたたち、なんで…?」
目を丸くしている。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 22:59:16.81 ID:PaZ1gZXh0
ほむら「私たちは、かつては魔法少女だったの」
まどか「だから、あなたのこと、良く分かるよ」
まどか「この街の平和のために、どれだけ頑張っているか、苦労しているか、泣きたいのを我慢しているか、ぜんぶ」
まどか「それは、私たちが、かつて体験したことだから…」
ほむら「こうして、この街が平和なクリスマスを迎えられるのも、あなたのおかげ」
まどか「いつも、ありがとう」
ほむら「感謝してるわ」
私たちの純粋な気持ち。
少女「別に、私は、好きでやってんじゃないし、しかたなくだし、ふざけんな」
照れている。素直じゃなさそうな子だけど、ちょっとは伝わったようだ。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:02:37.52 ID:PaZ1gZXh0
少女「ちっ、だから人間はウゼェ。魔法少女はもっとウゼェ。元とくればさらにウゼェ、ウゼェ、ウゼェ、ウゼェばかり、みんなくたばっちまえ」
居心地悪くなったようで、早足で去っていく。
まどか「この世界は、とてもやさしくて、美しいのっ!」
まどか「きっと救いはある。私たちがそうなったように。だから、希望を捨てずにがんばって!」
まどか「必ず、むくわれる日がやってくるからねっ!」
遠くなっていく彼女の背中に、まどかは叫んだ。
魔法少女は、すぐに見えなくなる。
まどか「届いたかな?」
ほむら「きっとね」
届いてくれたはず。
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:06:19.33 ID:PaZ1gZXh0
QB「まどかにほむら、それじゃあね」
まどか「バイバイ、キュゥべえ。たまには遊びにきてよ」
QB「気が向いたらね」
気が向くことなんてない。
今日のは偶然であって、もう二度と会うことはないのかもしれない。
ほむら「キュゥべえ。あなたのこと、疑っていてごめんなさい」
ほむら「あなたは魔法少女にとって、最高のパートナーよ」
QB「暁美ほむらが礼を言うなんて、今日は雪が降るわけだ」
そう言い残して、キュゥべえは去っていった。
ほむら「…やっぱり私、キュゥべえのこと、好きになれそうにないわ」
まどか「まぁまぁ、キュゥべえは、私たちのこと助けてくれたんだし」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:08:49.27 ID:cGTrVBzH0
ほむらちゃほむほむ
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送ります :2011/05/31(火) 23:09:19.16 ID:FNNaf1if0
支援
しかしこれ少女の元ネタとかあるのかい?
オリジナルなら是非とも絵がほしいな
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:10:28.94 ID:PaZ1gZXh0
まどかは、私の手をそっと握った。
まどか「ねぇ、ほむらちゃん?」
ほむら「なに、まどか?」
まどか「私たち、魔法少女のために、なにかできないかな?」
ほむら「一緒に戦えないからね。できることは限られているよ」
何も出来ないわけじゃないだろうけど、人間となった私たちには限度がある。
まどか「そっか、しょうがないよね」
ほむら「さっきの子や、新しく誕生する魔法少女たちを、信じていきましょ」
まどか「うん」
まどか「こうして、私とほむらちゃんが楽しいデートできるのも、魔法少女たちに守られているからだもんね」
ほむら「そうね。平和の代償に、彼女たちは過酷な運命と闘っている」
まどか「私は、毎日、毎日、その子たちに感謝しながら暮らしていくよ」
ほむら「私も…」
すべての魔法少女の結末が、幸福なものでありますように…。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:12:26.85 ID:PaZ1gZXh0
>>38
少女はオリジナルです。特にイメージしたものもないですね。
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:14:16.41 ID:PaZ1gZXh0
ほむら「って、まどか、時間!」
まどか「え? あ、そうだった!」
私たちは市民会館に向かう所だった。
美樹さやかに招待されて、市民オーケストラによる、上条恭介のヴァイオリン演奏会が開かれる。
曲目は、サラサーテのカルメン幻想曲。さやかがリクエストした曲だった。
ほむら「クラシックって始まったら、入場できなくなるの!」
まどか「ええっ! それじゃあ、急がなくちゃ!」
手を握ったまま、私たちは会館を目指して、走り出す。
この先、どんな未来が待っているのか分からない。
けれど、私は、まどかの手を離すことは絶対にないだろう。
ずっとずっと、ふたりで、手を取り合って走っていく。
43 :
少女 :2011/05/31(火) 23:17:58.22 ID:PaZ1gZXh0
少女「サンタを倒したんだ、クリスマスなんて、死んじまえ」
まどか『この世界は、とてもやさしくて、美しいのっ!』
まどか『きっと救いはある。私たちがそうなったように。だから、希望を捨てずにがんばって!』
まどか『必ず、むくわれる日がやってくるからねっ!』
あの、元魔法少女って女の言葉がずっと耳に付いている。
少女「別に、報われたかねぇんだ。私は殺されるのが本望なんだよ、ほーもー」
地べたに倒れ込む。
少女「はぁ、なんか嫌、ぜんぶ嫌、私のソウルジェム破壊しよっかなぁ」
空を見れば、雪がはらはらと降っている。暫くすれば、体が積もりそうだ。
マミ「こんなところで寝てると、風邪ひくわよ」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:20:58.30 ID:PaZ1gZXh0
少女「うわ、おせっかいババア、来やがった」
マミ「お姉さんよ」
少女「うるせ、巨乳しかとりえないくせに」
マミ「そんなに、私の胸ってうらやましいのかしら?」
杏子「なんで、こっち見るんだよ?」
マミ「好きなくせに」
杏子「んなもん腹の足しになんないじゃん。アタシは、こっちの方が好きだよ」
コンビニで買った、肉まんをほおばる。
杏子「おーう、少年。肉まん食うかい?」
少女「わたし、女。肉まん、いらね」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:23:48.24 ID:PaZ1gZXh0
杏子「そうか、うめぇのに。マミも食う?」
マミ「クリスマスの料理、食べれなくなるわよ」
杏子「平気だ。マミの食いもんなら、アタシは底なしになるからな」
マミ「あなたも、いきましょ。ご馳走、用意してあるわ」
杏子「ケーキもあるぜ」
少女「いらね」
杏子「拒否権なし。アタシが無理矢理、連れて行ってやる」
少女「なぁ、さっきもだしさ、元魔法少女ってなんでそんなにお節介なわけ?」
マミ「さっき?」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:27:57.41 ID:PaZ1gZXh0
少女「悪魔倒してたとき、会ったんだよ、あやしいぐらい仲良い2人」
杏子「つったら、まどかとほむらしかいないな」
マミ「あの子たちも、新たなる魔界の使者の存在を知ったのね」
杏子「アタシらがやっていること聞いたら、絶対、仲間に加わるぜ」
杏子「したら、さやかの奴も、釣られて入ってきそうだな」
マミ「チームマギカエンジェルズ、再結成ね!」
杏子「その名前だけは、絶対に変えてやる」
マミ「あの子たちのクリスマスは、美樹さんとクラシックコンサートだったわね」
杏子「アタシはガラじゃないから断ったけど、マミはそういうの好きそうじゃん。なぜ行かなかったんだ?」
マミ「ほっとけない子がいるから」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:30:42.81 ID:PaZ1gZXh0
少女「私のこと? ほっときゃいいじゃん。もう、魔法少女じゃなくなったんだよ? 好き勝手に遊びなよ」
マミ「そう、だから、好き勝手にさせてもらっているわ」
マミ「その一つが、あなたのような魔法少女を助けること」
巴マミは、聖母のようににっこりと微笑む。
マミ「安心して。あなたは決して、一人ぼっちじゃないのよ」
やめろよ、泣けるだろ。
耐えきれず、目をそらすと、雪ウサギのようになったキュゥべえが、こっちを見ている。
あいつの差し金なのは分かった。まったく、余計なことしやがって。
少女「とても美しくて、やさしい世界、ふざけんな」
あたたかすぎて、ほんとウザイ。
END
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:32:16.88 ID:qmYpDFsN0
え、まどほむは
え?
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:34:11.45 ID:HpoD6/l20
> マミ「あの子たちも、新たなる魔界の使者の存在を知ったのね」
やっぱ厨二病は治らなかったか・・・
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:38:03.32 ID:PaZ1gZXh0
スレ立てしようか迷ったほど短い話ですけど、つきあってくださりありがとうございます。
今日の昼に唐突に浮かび上がって、一気に書き上げましたので、文章荒くて申し訳ないです。
本編で語れなかったのを補足する、ちょっとしたオマケ程度と思って下さい。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:40:35.13 ID:vrNbI+IG0
おつかれちゃん
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/05/31(火) 23:54:32.00 ID:mHz0CufvO
イイハナシダ
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/01(水) 00:00:20.44 ID:Ey4loVrs0
乙です。
原案:Magica Quartet 漫画:ムラ黒江
芳文社
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何というかつまらん
物書きになりたいみたいな文章なんだよな
けど才能ねーよこいつ
可哀想だな
どこを縦読みするんです?