1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 01:36:55.43 ID:cSI0Ys+p0
妹「んー兄上大好きー!」スリスリスリスリ
兄「まったく……いつまでたっても甘えん坊だな」
兄「そんなに体を擦りつけるんじゃない。お嫁に行けなくなるぞ」
妹「兄上の妻になるからいーんですー」スリスリ
兄「せめて胸を擦るのはやめてくれないか」
妹「いやですー」
兄「そんなに俺に触って欲しいのか?」
妹「うん!」
兄「こらこら……」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 01:38:26.57 ID:cSI0Ys+p0
妹「王のお仕事は大変ですか?」
兄「ああ……議会でも反対されることが多くてな」
兄「なに、近い内に信頼を勝ち取って見せるさ」
妹「まだこんなに若いのに王になることになってしまって……」
妹「私、お仕事のお手伝いは出来ませんけど」
妹「私生活では兄上を癒してさしあげますから!」
兄「ああ……俺は妹が支えてくれるから頑張れるんだ」
兄「これからも頼むよ」
妹「はい! すりすりすりすりーぃ」スリスリスリスリ
兄「体は擦りつけなくて良いぞ」
妹「だってすりすりしたいんですもの」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 01:39:39.58 ID:cSI0Ys+p0
食事
妹「はい兄上、あーん」
兄「…………」
妹「あーん!」
兄「こら……恋人同士じゃないんだから。はしたないぞ」
妹「なら恋人になれば良いではありませんか!」
兄「駄目だ」
妹「んもう。お堅いんだから。ほら、あーん!」
兄「わかったわかった。あーん」パクッ
妹「うふふ!」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 01:42:05.17 ID:cSI0Ys+p0
妹「ねえ兄上、どうして私達は付き合ってはならないのですか?」
妹「私はこんなに兄上が好きなのに」
兄「お前はまだ狭い世界しか知らない」
兄「俺を選ぶにしても、もっと多くを学んでからにすべきだ」
兄「以前からそう言っているだろう?」
妹「兄上のケチー」
執事「兄様、そろそろ会議のお時間です」
兄「そうか。なら妹、行ってくるよ」
妹「はーい。いってらっしゃいませ、兄上」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 01:46:21.16 ID:cSI0Ys+p0
兄「両親がいないからと甘やかし過ぎてしまったよ」
執事「しかし、妹様はしっかりなさっておられます」
執事「成績も非常に優秀であらせられるでしょう」
兄「でもまだまだ甘えん坊だ」
兄「これから、出来る限り妹の傍にいてやってくれないか」
兄「俺がいついなくなっても良いように」
執事「兄様……」
兄「自分の立場くらい理解している」
兄「俺はいつ暗殺されてもおかしくない」
兄「俺がいなくなったら、妹はどうなってしまうかわからないんだ」
兄「頼む」
執事「は……」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 01:48:07.84 ID:cSI0Ys+p0
妹「お帰りなさいませ兄上ー!」
兄「ああ、ただいま。勉強はもう済んだのかい」
妹「予定より早く進んだので、今日はもう自由にして良いと家庭教師に言われました」
兄「そうか。頑張ったんだな」ナデナデ
妹「えへへー!」
妹「兄上だぁい好き」ギュウウ
兄「ああ、俺も大好きだよ」
妹「本当ですか!?」
兄「兄妹として、な」
妹「まあそうですよねー」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 01:53:11.06 ID:cSI0Ys+p0
妹「今日も大変だったでしょう?」
兄「大きな組織をまとめるなんてそんな物だ」
兄「苦労は覚悟の上でやっている仕事だからな」
妹「叔父上が病死されたために…………」
妹「ああ、父上さえ生きていらっしゃれば……」
兄「良いんだよ。そんなことより、早く改革を進めないと」
兄「議会は叔父上のやり方に染まっているけれど、そのままでは駄目なんだ」
兄「国の上層部のみが得をし、下層部が損をしてしまう制度だからね」
妹「その通りでございます!」
兄「段々と賛成派も増えてきてくれているんだ。きっとこの国を変えられる」
妹「さ、一緒にお風呂に入りましょう!」
兄「もう大きいんだから……」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 01:54:05.66 ID:cSI0Ys+p0
妹「うふふ、兄上ー」
兄「せめてタオルで前を隠してくれないか」
妹「別に良いではありませんか。兄妹でしょう」
兄「こら……」
妹「すーりすりー!」ヌチャヌチャ
兄「こ、こら! 今は裸なのだから」
兄(背中に胸が……)
妹「私を女として見ていないというのに何を仰るのです」
兄「だ、駄目だ!」
妹「えー……」
兄「………………」
妹(……あれ? 何か硬くなってる……?)
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:01:47.18 ID:cSI0Ys+p0
妹「ん?」サワサワ
兄「ちょ、触ったら駄目だって!」
妹「この硬い物は一体なんですか?」ニギニギ
兄「……ああもう! 放してくれ!」バッ
妹「あっ……ごめんなさい」
兄(妹が後ろにいて良かった……見られはしなかった)
妹(あれは何だったのでしょう)
兄「も、もう俺上がるからな!」ガラッ
妹「兄上…………」シュン
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:04:25.24 ID:cSI0Ys+p0
…………
……
兄「ふふ……」
妹「兄上? 嬉しそうですね」
兄「今日の演説で大分味方が増えたんだ」
妹「本当ですか!? 良かったですね!」
兄「少しずつ制度を変える準備が整ってきた」
兄「この国はきっと平和になる」
妹「ふふふ。今日、厨房に行って料理をしてきたんです」
兄「妹が?」
妹「御夕食、美味しくできていると良いのですが」
兄「美味しいよ。ありがとう、妹」
妹「えへへ。良かったです」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:09:17.81 ID:3Z97ps7w0
見せしめに妹が暗殺されなければいいが・・・。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:10:13.61 ID:cSI0Ys+p0
兄「……ありがとう。俺は、妹がこうやって支えてくれるからここまでやってこれた」
妹「これからも、ずっと、ずぅっっっと一緒です、兄上!」
兄「……ああ、ずっと一緒だ」ナデナデ
妹「あにうえぇ」ギュウウウ
兄「さあ、もう寝なさい」
妹「はーい」グイッ
兄「……妹、手を放して」
妹「一緒に寝ましょうよ」
兄「後で妹の部屋に行くから、待っていて」
妹「はーい」タタッ
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:11:21.21 ID:cSI0Ys+p0
執事「……兄様」
兄「暗殺者の数は」
執事「以前よりは減りましたが……」
兄「そうか。まったく、毎晩送りつけてくるなんて本当に迷惑だ」
兄「こういうものだとは理解しているが、命を狙われるのは良い気分ではない」
執事「真に彼等を差し向けた者を処罰しなくてよろしいのですか」
兄「ああ。特定だけしてくれれば良い」
兄「味方についている振りをしている可能性のある者もいるからね」
兄「だが、きっと彼等も説得してみせる」
兄「貴族や政治家だけが得をしていては駄目なんだ」
執事「ええ」
兄「絶対に暗殺者を此処に近づけるな」
兄「妹だけは守る」
執事「了解しました」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:16:25.57 ID:cSI0Ys+p0
妹「兄上、遅いー」
兄「すまないね。執事と大人の話をしていたんだ」
妹「え……執事さんといやらしい会話を!?///」
兄「そっちじゃないよ」
妹「そうですかぁ」
妹「……ふふ、兄上ぎゅー」
兄「よしよし」ナデナデ
妹「……兄上に、恋人はいらっしゃらないのですか」
兄「いないよ。妹が嫉妬するだろう?」
妹「安心しました」
兄「妹がもっと大人になってからだね」
妹「私を兄上の恋人にするのがですか?」
兄「違うよ。妹じゃない、他の女の人の恋人になるのが」
妹「……ですよねー」ギュウ
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:18:57.09 ID:cSI0Ys+p0
妹「あに……うえ……」スー
兄「妹…………愛しているよ」ナデ
兄「でも、俺はきっと長生きできない」
兄「俺が死んだら、君が俺の……俺と父上、母上の遺志を継いでくれたら良いな」
妹「…………」スースー
兄「妹…………」ギュウ
兄「…………おやすみ」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:20:10.08 ID:cSI0Ys+p0
妹「兄上ー! ちゅ! ちゅう! ちゅっちゅちゅっちゅ!」
兄「……いもう……うおわぁああああ!?」
兄「首筋や胸にキスするなんていつ覚えたんだい!?」
妹「覚える? 兄上が起きないのでなんとなくやっていただけです」
兄「そ、そうか……」
妹「兄上にちゅーちゅーしてると唇が気持ち良いんです」
兄「も、もうやったら駄目だからな」
妹「え? 何故ですか?」
兄「駄目なものは駄目なんだ!」
妹「気持ち悪かったですか? ならば兄上、私にも同じ事をして下さい」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:22:14.68 ID:cSI0Ys+p0
妹「それならおあいこでしょう」
兄「!? もう朝の支度をしに行くからな!」ダダッ バタン
妹「兄上ぇ……」
妹(どうして怒られたのかな……)
妹「兄上……先程は申し訳ございませんでした」シュン
兄「い、いや……」
妹「今度からはちゃんとした起こし方をしますので、どうかお許しください……」シューン
兄「い、良いんだ。朝食を取ろうか」
妹「はい!」
妹(もう怒ってない……のかな……)
兄(油断していたら妹を襲ってしまう……)
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:25:59.06 ID:cSI0Ys+p0
兄「じゃあ行ってくるからな」
妹「はい、いってらっしゃいませ」
バタン
妹(兄上が王として政を行っている間は家庭教師と勉強)
妹(大変だけれど、兄上を支えるためにしっかりしないと)
妹(でも、寂しい……)ショボーン
侵入者「……姫様。我らと共に来ていただきます」
妹「な、何者ですか!?」
人いないな めげないけど
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:26:39.24 ID:5V5xcIMt0
妹ってもしかして兄の(カリ)首狙ってね?
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:30:19.33 ID:cSI0Ys+p0
侵入者「さあ」ジャキッ
妹「ひっ!」
執事「させません!」ガッ
侵入者「ぐっ……」バタン
妹「し、執事さん……」
執事「……危ない所でした」
妹「この者は一体……」
執事「貴女様を人質とし、兄様に何らかの要求をする算段だったのでしょう」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:31:27.24 ID:cSI0Ys+p0
執事「この頃は暗殺者は減っていたのですが……」
妹「暗殺者……? 暗殺者って……」
執事「心配されては良くないと思い、黙っていたのですが」
執事「毎晩のように暗殺者が差し向けられていたのです」
妹「毎晩……」
執事「兄様がやっておられる事は非常に危険な事なのです」
妹「……反感を抱いている者は多いでしょうね」
執事「自分達の利益が減るわけですからね……」
執事「ご安心を。貴女様と兄様はこのわたくしめが必ずお護りいたします」
妹「…………」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:32:32.29 ID:cSI0Ys+p0
兄「妹を人質に……そうか」
執事「妹様の私室まで侵入させてしまったのはわたくしのミスです。申し訳ございません」
兄「今後は四六時中妹の傍で護ってやってくれ」
執事「はっ」
兄「……それと、敵国からの刺客の事だが」
執事「ええ……現在こちらに向かっているとの報告があります」
兄「……そうか」
執事「相当な強者が十名ほどだそうです」
執事「早急に対処すべきだと判断し部下を送ったのですが、皆殺されてしまいました」
兄「………………そうか」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:33:11.80 ID:8wzjZzJ/0
あーこれはNTRの匂いがするわ
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:34:10.39 ID:cSI0Ys+p0
妹「兄上ー!」
兄「妹、大丈夫だったか?」
妹「兄上こそ、常に暗殺者に狙われているだなんて怖くないのですか?」
兄「王なんてこんなものだし、じきにほとんどいなくなるさ」
妹「うっ……うぅっ……」ギュウ
兄「お前も狙われやすい立場にいるのだから、気をつけるんだぞ」
妹「大丈夫です……私、これでもけっこう……戦えますから……」
兄「そうか」ポンポン
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:34:40.17 ID:5V5xcIMt0
>>27 エロゲのやりすぎ
だろ?そうだと言ってくれ
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:34:46.77 ID:cSI0Ys+p0
妹「兄上、死なないでくださいね」ギュゥゥウウ
兄「……妹を残して死んだりなんてしないさ」ナデナデ
兄(国内の暗殺者はともかく、敵国からの抹殺部隊はかなり強力)
兄(この城へ辿り着かれる前に殲滅できれば良いのだが……)
兄(……いや、殲滅よりも、敵対関係の緩和に力を入れた方が良い)
兄(どうか間に合ってくれ…………)
妹「兄上……私、兄上が心配で心配でなりません」
妹「どうかずっと隣に置いてください……」グスッ
兄「……ああ。わかったよ」ナデナデ
兄(こうやってさらに甘えさせ、妹が強くなる機会を奪っている)
兄(……悪い兄だな)
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:35:27.94 ID:cSI0Ys+p0
妹「兄上……兄上……大好き」
兄(妹……本当は后にしたい)
兄(だが、これ以上距離を近くしては、俺を失った時妹は壊れてしまうだろう)
兄(それに、妹はもっと多くを知ってから判断すべきなんだ)
兄「なあ、妹……」
妹「兄上、今日も一緒に寝てください」
兄「……そうだな。今日は怖かったもんな」
兄(一人で寝させるのは……無理か)
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:38:15.81 ID:cSI0Ys+p0
妹「ぐすっ……兄上……」
兄「よしよし……」
兄(妹の潜在魔力は考えられないほど大きいが、父上と母上により)
兄(余程の事が起きない限り目覚めないよう封じられている)
兄(その力が目覚めるような事にならなければ良いのだが……)
妹「兄上……」ソソソ
兄「俺の筋肉の筋をなぞるのはやめてくれるかい。くすぐったいぞ」
妹「じゃあ撫でます」
兄「おいおい……」
兄(くそっ可愛いな……)
妹「ん……」ツンツン
兄「うっ……乳首をツンツンするのもやめてくれ」
妹「じゃあおへそを……」
兄「やめてくれ」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:38:49.88 ID:cSI0Ys+p0
兄(そんな事をされたらこっちから襲いたくなってしまう)
妹「何かしていないと落ち着きません」
兄「じっとしていればきっとすぐに眠れるさ」
妹「うう…………」
兄「……よしよし」ナデナデ
妹「兄上……」スリスリ
兄「明日起きれなくなったら困るだろう?」
兄「……暗殺者なら執事が片付けてくれるから」
妹「…………はい」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:39:27.04 ID:cSI0Ys+p0
…………
……
妹「兄上、お怪我をなされたとは本当ですか!?」
兄「大丈夫、もう魔法で治したから」
妹「……将軍の一人が裏切ったと聞きました」
兄「ああ……叔父上の右腕だった南の将軍だ」
兄「仕方ないさ。戦好きで、叔父上の心酔していた者だから」
妹「っ……あに、うえぇっ…………」ブワッ
兄「大丈夫だよ。部下に殺されたりなんてしない」
兄「今の地位は強さが認められないと就けない事は知っているだろう?」
妹「でも、でもっ……」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:41:00.72 ID:cSI0Ys+p0
兄「大丈夫……大丈夫だよ」ナデナデ
妹「兄上っ…………」
兄「……………………」
兄(……一瞬だけ死ぬかと思った)
兄(覚悟をしているとはいえ、妹を残して死ぬのは流石に怖い)
妹「あに……う、え……えぐっ……」
兄「そんなに泣かなくても大丈夫だから」
妹「……………………兄上、キスして」
兄「い、妹!?」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:44:12.97 ID:cSI0Ys+p0
兄「そ、そんな」
妹「兄上と少しでも強くつながっていたいのです」
兄「つ、つながっ…………」
妹「兄上…………」
兄「…………っ!」ドクッ
妹「あに、うえ…………」
兄「駄目なんだっ!」ダッ
妹「兄上!」
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:46:27.21 ID:cSI0Ys+p0
妹(最近、兄上に避けられることが多い……)
妹(兄上は、本当は私のことがお嫌いなのでしょうか)クスン
兄「…………」
執事「本当にこのままでよろしいのですか」
兄「執事……」
執事「妹様、酷く泣いていらっしゃいましたよ」
兄「だが…………」
執事「妹様は幼いながら、兄様を心の底から愛していらっしゃいます」
執事「貴方も、妹様のことを一人の女性として愛していらっしゃる」
執事「愛し合っても、罪ではないでしょう」
執事「敵国と違い、近親婚が禁止されているわけでもないのですから」
兄「…………」
>>37 ×叔父上の ○叔父上に
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:48:53.61 ID:cSI0Ys+p0
兄「…………妹」
妹「……兄上、申し訳、ござ……い、ません……でした」エグッ
兄「……いや」
妹「このような愚妹で、真に苦労してらっしゃるでしょう」
妹「もう……私のことは嫌いですか……?」
兄「そんなこと…………あるわけないだろう!!」
妹「っ!」ビクッ
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:49:20.72 ID:cSI0Ys+p0
兄「愛しているから、一歩間違えばお前を傷付けてしまう……」
兄「だから、俺は自分の気持ちに素直に行動してはならないと……そう思っていた」
妹「兄上……」
兄「だが、拒絶した方が、お前を傷付けてしまうのだな……」
妹「では、兄上……」
兄「俺は、お前を愛している。異性として」
妹「…………あにうえぇ!」ギュッ
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:50:11.02 ID:cSI0Ys+p0
兄(……俺は必ずしも早死にすると決まったわけではない)
兄(このまま……妹と愛し合いたい)
兄「……キス、しても良いか」
妹「はい、喜んで……!」
兄「…………」
妹「ん…………」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:52:47.07 ID:cSI0Ys+p0
兄「……………………」クチュ
妹「んっんぅ!? んー!」
兄「……ごめん、大人のキスは知らなかったか」
妹「兄上の舌が、私の口の中に…………」
妹「なんだか……すごく甘かったです」
兄「…………」ドクッ ドクッ
兄(やばい……衝動が)
妹「……兄上? どうかされましたか?」
兄「妹……すまないっ」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:54:01.01 ID:cSI0Ys+p0
…………
……
妹「ふふふ」~♪
メイド「近頃の姫様は、なんだか幸せそうね」
召使「ええ。良い事でもあったのでしょう」
妹「ねえ、厨房をお借りしてよろしいでしょうか?」
メイド「ええ、もちろんでございます」
妹「ふふっ兄上にお菓子でも焼こうと思って」
妹(兄上……喜んで下さったら嬉しいな)
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:55:23.96 ID:cSI0Ys+p0
…………
……
兄「だから話を聞けっ!」キィン
「お前等の所為で! お前等の所為で……!」ガガッ
兄「聞く耳を持て!」ギギギ
「結局先代から何も変わっていないじゃないか!」ガキィンッ
兄「くっ…………」
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:57:16.84 ID:cSI0Ys+p0
兵士A「大変だー!」
兵士B「避難しろーっ!」
兵士C「上級兵は迎え撃てー!」
妹「……騒がしいですね。一体何が……」
兵士D「閣下!」
執事「……何だと」
妹「執事……?」
執事「……妹様、落ち着いて話をお聞きになってください」
妹「…………?」
執事「……敵国の抹殺部隊に、攻め込まれました」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:58:34.81 ID:cSI0Ys+p0
妹「では、兄上は……」
執事「直ちに避難を」
妹「兄上っ!」ダッ
執事「妹様、行ってはなりません! 妹様!」
妹「兄上っ!」
兄「ぐっ……」ドサッ
妹「あに……うえ…………?」
「……やった! ついに倒したぞ!」
「やりましたね!」
「これで平和が戻る……!」
勇者「魔王を倒したんだ!」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 02:59:39.58 ID:x09Ieue/0
( ゚Д゚)
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:00:12.18 ID:sZ34KLIK0
えっ
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:01:14.00 ID:cSI0Ys+p0
妹「兄……上……」フラフラ
勇者「……君は?」
妹「兄上…………」
兄「妹…………最期に会えて、良かっ…………た…………」
妹「兄上…………兄上…………?」
勇者「君は……魔王の妹!?」
妹「兄上、目をお開けください、兄上!」
兄「…………」
妹「焼き菓子を作ったんです。食べてください!」
兄「……………………」
妹「兄上……そんな…………」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:02:14.61 ID:cSI0Ys+p0
妹「……どうして兄上を殺したの」
勇者「どうしてって……魔族が人間を襲うから……」
妹「兄上は優しい魔王様だったんだよ……?」
妹「奴隷をなくして、平民も裕福な生活を送れるようにするために、ずっと頑張ってきたんだよ……?」
妹「人間との争いを止めるために、何回も何回も魔貴族達を説得して、」
妹「やっと準備が整ったところだったのに……!」
勇者「う、嘘だ! だって……代替わりしたって……」
妹「まだ兄上が魔王になってから、二か月しか経ってないんだよ……?」
妹「どうしてもう少し待ってくれなかったの……?」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:02:46.23 ID:cSI0Ys+p0
勇者「な、なあ賢者、今の魔王も悪い奴なんだよな? そうだよな!?」
賢者「……その小娘の言葉に耳を傾けるな」
妹「君……確か、南の将軍の息子……」
妹「そっか……魔族の暗殺者じゃ殺せなかったから、人間を利用したんだ……」
妹「たった一人で戦った兄上を、こんな大勢で……」
魔法使い「そういえば、魔王、何か言おうとしていたわね……」
勇者「その子の言ってること……本当なのか?」
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:04:29.08 ID:cSI0Ys+p0
妹「……許さない」ボワッ
僧侶「ひっ」
魔法使い「何? あの子の纏っている魔気の大きさ……!」
妹「お前等……皆殺しだ」
…………
……
妹「ふふ……皆弱ってきたね」
妹「一人ずつ、息の根を止めようか」
執事「お待ちください!」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:05:48.89 ID:cSI0Ys+p0
妹「執事さん……邪魔しないで」
執事「……どうか、怒りと悲しみをお沈めください」
執事「……人間の抹殺部隊は、魔王の代替わりによって待機する予定だったと情報が入りました」
執事「彼等を突き動かしたのは、魔族である賢者です」
執事「彼は、こちらで裁きます」
妹「でも、こいつらは!」
執事「貴女様が誰かを殺めれば、兄様は悲しまれるでしょう」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:07:02.35 ID:cSI0Ys+p0
妹「兄上が…………」
勇者「助かった……のか……?」
賢者「くっ……」
執事「……そして、これを」
妹「これは……?」
執事「……超古代魔術の書です」
執事「この書を解読する事が出来れば、死者を蘇生する事も可能なのです」
妹「兄上は……助かるのですか……?」
執事「解読できたとしても、相当の魔力を消費しますが……」
執事「今の妹様の魔力ならば不可能ではないでしょう」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:08:19.87 ID:cSI0Ys+p0
執事「ですから、兄様を蘇生できるその日まで、どうか兄様の遺志を継ぎ」
執事「平和に向けて、国をお治め下さい」
……兄上
あれから大分時間が経ってしまいました。
兄上ほど上手く政を行う事は出来ないけれど、なんとか乗り越えています。
貴方がいなくなってから、私は多くを学び、多くを知りました。
でも、貴方以外の男性に愛を覚えたことは一度もありません。
いつか書の解読を終え、再び貴方に相見える時を信じています。
「いも……うと……?」
「兄上!」
終
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:08:58.96 ID:cSI0Ys+p0
最初はバッドエンドにしようと思っていた。
別ルートで
数ヶ月前に妹が兄にフラれて家出
↓
勇者と一緒に旅
↓
勇者に惚れられるけど最終的に兄とラブラブハッピーエンド
を考えていたけど長くなりそうで書く気力がない。
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:09:57.02 ID:x09Ieue/0
エピローグやたらあっさりだな
乙
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:10:19.00 ID:cSI0Ys+p0
兄の「多くを知ってから判断すべき」発言は妹が旅に出るという伏線のつもりだった
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:10:36.96 ID:5V5xcIMt0
あい乙
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:11:11.32 ID:GuQczxRA0
バッドエンドじゃなかったからおk
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:11:41.04 ID:NXyRCQM/O
いや、ひたすらイチャイチャでよかったよ
勇者なんぞいらない
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:16:55.33 ID:P0GMFhVY0
おつ
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:23:16.87 ID:cSI0Ys+p0
執事「一生互いを愛し合うと誓いますか」
兄「誓います」
妹「誓います」
勇者「妹さん……可愛いな……」
魔使「何言ってんのよあんた」
妹「王位は兄上に返却します」
妹「魔族の王には貴方こそふさわしい」
兄「お前もこれまでよくやって来ていたじゃないか」
妹「貴方が土台を築いてくれていたからです」
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:24:43.83 ID:cSI0Ys+p0
妹「では王冠を……」
兄「……ああ」
妹「兄上……愛しています」
兄「ああ、愛しているよ、妹」
今度こそ終わる
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:27:06.01 ID:BxDvlG6U0
乙
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:29:30.89 ID:BYjOohkh0
乙
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:30:13.62 ID:89RzQIyr0
乙
よかったよかった
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:32:10.19 ID:cSI0Ys+p0
敵国と違って近親婚が認められているのは
兄妹でも固有の遺伝子を持って生まれてくることが多いため
っていうのを入れ忘れた
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 03:38:23.67 ID:nyXdhL1J0
面白かった
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 04:00:16.14 ID:aFV9WfLs0
素晴らしい
乙
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/03(火) 04:55:16.24 ID:qpVtnSQS0
ちゃんとまとまってたよ乙
転載元
姫妹「兄上ー! すりすりすりすりぃ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1333384615/
上栖 綴人
角川書店(角川グループパブリッシング) (2013-01-31)
売り上げランキング: 35,948
- 関連記事
-
鬱フラグビンビンだったけどハッピーエンドでよかった