48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 01:17:18.07 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「………」
男「店主」
店主「はいはい、ただいま…」
男「こいつをくれ」
ダークエルフ「………」
店主「はぁ…しかしこれはなかなかに気性が荒く、あまりオススメはできませんが…」
男「構わん」
店主「そうですか。わかりました。…しかし首輪だけは外さぬよう…」
男「首輪?」
店主「はい。エルフ族は身体能力こそ人間に劣りますが、強大な魔力を持ちます。ゆえにこの首輪で抑えているのですよ」
男「ふむ…わかった、覚えておく」
店主「ではお引き渡しいたします。今後ともごひいきに…」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 01:25:52.08 ID:wZqvTSStO
ゴトゴト…
ダークエルフ「………」
男「さて、君には私の使用人となってもらう」
ダークエルフ「………」
男「私が死んだ後については自由を約束しよう。…君の種族からすればたいした年月では無いはずだ。それまでしっかりと働いてくれたまえ」
ダークエルフ「………」
男「…了承と受け取っても良いのかね?」
ダークエルフ「…そうするしかないのだろう。私は買われたのだからな」
男「物分かりは良いな。しかし、もう少し品位のある言葉遣いをしてもらいたいものだが…」
ダークエルフ「…かしこまりました」
男「結構」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 01:34:52.54 ID:wZqvTSStO
男「ここが私の屋敷だ」
ダークエルフ「………」
男「部屋はいくらでもあるから好きな所を使うと良い。…鍵はこれだ」
ダークエルフ「はい」
男「ではさっそくだが、風呂の用意を頼む。水は涌き水を屋敷内回しているから蛇口を捻れば出る。マキは北側だ」
ダークエルフ「かしこまりました」
男「…あぁ、そうだ」
ダークエルフ「………」
男「私のことは御主人様と呼べ。旦那様でも良いが…まだ私は所帯持ちでもないのでな」
ダークエルフ「かしこまりました。…御主人様」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 01:39:29.14 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「………」
男「済んだのか?」
ダークエルフ「はい」
男「では入ってきたまえ」
ダークエルフ「…なに?」
男「君に入れと言っているのだ。…あまり女性にこんなことは言いたくないが…ひどく臭う」
ダークエルフ「ッ!!」
男「着替えはこれを使いたま…」
バッ!
ダークエルフ「………」ツカツカ…
男「ふむ…」
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 01:49:59.66 ID:wZqvTSStO
男「………」
ダークエルフ「………」
男「何をそんな所に突っ立っている?今日はもう君に用はない。自室で休め」
ダークエルフ「…何故、私を買ったのです?」
男「うむ?…まぁ、君のような種族が奴隷市場に並ぶのは珍しいからだな」
ダークエルフ「…ッ…!」
男「それに…毎日顔を合わせるならば見目麗しい方が良い」
ダークエルフ「………」
男「…そうだろう?」
ダークエルフ「…失礼します」
男「明日からしっかり働いてもらう。ゆっくり休みたまえ」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 01:54:55.01 ID:wZqvTSStO
男「朝食を頼むと言ったはずだが…」
ダークエルフ「………」
男「朝の食事は一日の活力の源だと私は考えている。…フルーツだけで十分だと思うか?」
ダークエルフ「…人間の食事など私にはわかりませんので」
男「…君、料理というものを知っているかね?」
ダークエルフ「知りません」
男「やれやれ…料理長まで解雇したのは早計だったか…」
ダークエルフ「………」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 02:01:09.99 ID:wZqvTSStO
カチャ…カチャ…
男「…君達は普段こういったものしか食べないのか?」
ダークエルフ「…他に木の実などを食べますが、そもそも人間ほど食事を必要としません」
男「ほぅ…それは良い。人間ほど食うに困ることもないだろうしな」
ダークエルフ「…御主人様は食うに困ったことがお有りで?」
男「…失言だったな。すまない」
ダークエルフ「………」
男「………」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 02:05:23.35 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「…この屋敷をすべてですか?」
男「いや…全ての屋敷の管理を任せるとは言ったが、必要最低限の生活空間さえ確保してもらえればそれで良い」
ダークエルフ「………」
男「掃除をしてもらっても使う宛てもないのでな」
ダークエルフ「わかりました」
男「私は書斎にいる。何かあれば呼びたまえ」
ダークエルフ「かしこまりました」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 02:13:34.26 ID:wZqvTSStO
『失礼!どなたかおりませんか!?』
ダークエルフ「……?」
使者「どなたか…おお、いるではない…」
ダークエルフ「…なんの用だ?」
使者「…お前は…エルフか?」
ダークエルフ「…なんの用だと聞いている」
使者「貴様、ロバ族の奴隷の分際で…口の聞き方に気をつけろ!」
ダークエルフ「…なんだと…?」
使者「ふん!奴隷では話にならん…他の使用人を呼んでこい」
ダークエルフ「…ッ…!」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 02:18:37.99 ID:wZqvTSStO
使者「聞こえんのか?」
ダークエルフ「………」
使者「はぁ…そんな耳をしているのに耳が遠いのか?」
ダークエルフ「…言わせておけば奴隷、奴隷と…」
男「あれは…?」
使者「…いや、人間の高尚な言葉を理解できんのか?」
ダークエルフ「誰が人間の汚い言葉なぞ理解できるか!この…!」
男「ッ…止せ!」
ダークエルフ「…うるさい!」バッ!
使者「うお!?」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 02:27:53.85 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「………」
使者「…あまり躾が行き届いてはいないようですな」
男「最近、買ったばかりでな…すまないことをしたな…これは詫びだ。取っておきたまえ」
使者「いえ、まぁ…それでは仕方ありませんな。…あぁ、そうでした。これはいつもの物です」
男「ご苦労。次はこういうことのないよう気をつけさせよう」
使者「しかし、エルフはなかなか強情と聞きます。僭越ですが、こんな野蛮な使用人はさっさと売り払い、新しい使用人を雇うべきかと…」
男「忠告、痛み入る…」
使者「こんなものは檻で買うくらいが調度良いのですよ。それでは私はこれで…」
男「うむ」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 02:41:42.26 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「くそ…!こんな首輪さえなければ…!」
男「…八つ裂きにでもしていたのか?」
ダークエルフ「当たり前だ!あんな侮辱…!」
男「…君はもう少し人間の世界での自分の立場というものを理解したまえ」
ダークエルフ「ッ…!」
男「私にだけ従っていれば良いという問題ではないのだよ。人間社会で生活するならそれに従う必要があるのだ」
ダークエルフ「…一時的なものだ。お前が死ねば私は森に帰る!」
男「今は人間の中で生きていかねばならんだろう?」
ダークエルフ「…ッ…」
男「対外的には君は私…つまり人間の奴隷なのだ。それを忘れてはいけない」
ダークエルフ「………」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 02:51:17.77 ID:wZqvTSStO
男「まぁ、屋敷内においては君の人権は尊重される。あまり卑下することはない」
ダークエルフ「…感謝するとでも言えば良いのか?」
男「そんなことは私は望んでいないよ。…君は使用人としてここにいるのだから感謝の気持ちがあるとするなら行動で示してもらいたい」
ダークエルフ「………」
男「…例えば主に対する言葉遣いとかはどうだろうかね?」
ダークエルフ「…以後気をつけます」
男「結構。…それと書斎まで水を一杯頼む」
ダークエルフ「…はい、かしこまりました」
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 03:05:28.12 ID:wZqvTSStO
男「…他の使用人?」
ダークエルフ「はい。この屋敷には私以外に何故誰もいないのですか?」
男「それは解雇したからに決まっているだろう?」
ダークエルフ「…解雇?」
男「私は隠棲することにしたのだよ。だから必要最低限のもの以外は全て手放した」
ダークエルフ「使用人は必要では?」
男「…だから君を買ったのだ」
ダークエルフ「………」
男「君は期待以上によくやってくれている。問題はない」
ダークエルフ「…そうですか」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 03:08:32.65 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「お食事の準備が整いました」
男「…時間が正確なのは良いのだが…またフルーツの盛り合わせか?」
ダークエルフ「…胡桃もあります」
男「…前言を撤回しよう。食事以外はよくやっている、だ」
ダークエルフ「………」
男「材料だけを運んでもらえば十分と思っていたが、今度からは調理品もいくつか持ってきてもらうとするか…」
ダークエルフ「それがよろしいかと」
男「………」
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 03:14:08.54 ID:wZqvTSStO
女「今日の分でございます」
ダークエルフ「…ありがとう」
女「………」
ダークエルフ「私が珍しい?」
女「あ、いや…そういうわけでは…き、今日のメニューはビーフシチューと川魚のムニエル、それとパンも…」
ダークエルフ「隠さなくても平気よ。人間からどう見られるかはわかっているつもりだもの」
女「あ…」
ダークエルフ「鍋は明日、運んでもらったときに返すわ。それじゃ…」
女「は、はい…」
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 03:20:39.07 ID:wZqvTSStO
男「ちょっと良いかな?」
ダークエルフ「…なにか?」
男「少し外に出ようと思うのだ。…いつも書斎に篭っていてはカビが生えてしまうからな」
ダークエルフ「そうですか。お気をつけて…」
男「いや、君にもついて来てもらいたいのだよ」
ダークエルフ「…私もですか?」
男「草木については君の方が詳しいだろう?図鑑だけではやはりよくわからんしな…」
ダークエルフ「…わかりました。すぐに準備いたします」
男「うむ」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 03:33:12.43 ID:wZqvTSStO
男「…少し奥に入るだけでもずいぶんと様子が変わるものだな」
ダークエルフ「…今の人間の町は森を切り取って作ったようなものですから」
男「………」
ダークエルフ「昔はもっと南にまで森は続いていました。…あの辺りまででしょうか」
男「なるほど…これほど削り取れば君達と人間との間に軋轢が生じるのも無理はないな」
ダークエルフ「…少し違います」
男「……?」
ダークエルフ「…いえ」
男「ふむ…」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 03:39:52.59 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「…これは胡桃ですね」
男「ほう。確かに図鑑の通りだが…いくぶん樹皮が違うな…」
ダークエルフ「いくつか種類がありますから…ちなみに、前に出した胡桃はこの辺りで取りました」
男「…取った…?」
ダークエルフ「はい、このように」
男「………」
ダークエルフ「どうかしましたか?」
男「それでは拾い食いではないか…?」
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 03:45:31.54 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「…御主人様、食べ物が天から降ってくるとでも思っているのですか?」
男「…私とてそこまで無知ではないよ。しかし畑ならともかく、このような山林に落ちた物を食べると思うとな…」
ダークエルフ「…それを無知というのですよ」
男「うぬ…!」
ダークエルフ「…私達からすればこのようなものを食べられることすら幸せなのです」
男「…そ、そうだったな…すまない」
ダークエルフ「………」
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 03:52:38.01 ID:wZqvTSStO
男「はぁはぁ…」
ダークエルフ「………」
男「す、少し休もう…私はもう歩けん…」
ダークエルフ「…もうですか?」
男「…ふー…言っただろう?書斎に篭りきりだと。…君の歩くペースは早過ぎる」
ダークエルフ「それは申し分ないことを…」
男「…本当にそう思っているのかね?」
ダークエルフ「……?」
男「…森に入った途端に強気ではないか。以前、君の人権は尊重すると言ったが、それは使用人としての責務を…」
ダークエルフ「…しっ…!」
男「ん?…どうかしたのか?」
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 03:59:47.85 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「………」
男「………」
ザワザワ…
男「…何もないではないか?」
ダークエルフ「………」
男「おい、ダークエルフ?」
ダークエルフ「…そのようですね。ではそろそろ帰りましょう」
男「…まだ私はろくに休んではいないの…」
ダークエルフ「…死にたくなければ早くここから離れろ」
男「なに?」
ダークエルフ「この辺りはエルフの里に近いらしい…私達がうろちょろしていては目障りだとさ」
男「…エルフ…」
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 04:09:42.30 ID:wZqvTSStO
男「………」
ダークエルフ「………」
男「ひとつ聞きたいのだが…」
ダークエルフ「…はい」
男「先程は何故逃げなかったのだ?エルフは君の…同族ではないのか?」
ダークエルフ「…違います」
男「違う?しかし…」
ダークエルフ「肌を見ればわかるでしょうが…私はダークエルフです」
男「…普通のエルフではないのか?」
ダークエルフ「………」
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 04:19:43.62 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「…エルフ族とダークエルフ族は元はひとつの種であったと聞きます」
男「………」
ダークエルフ「いつの頃から、私のようなダークエルフが生まれたのかは定かではありませんが…」
男「………」
ダークエルフ「…エルフ族にとってダークエルフとは汚点とも言える存在なのです」
男「それは何故だ?」
ダークエルフ「肌の色が気に入らないのでしょう。黒は闇を現し、それはエルフの敵ですからね」
男「エルフも人間も似たようなものなのだな…」
ダークエルフ「……?」
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 04:40:41.22 ID:wZqvTSStO
男「君も奴隷市場にならんだ人間を見ただろう?」
ダークエルフ「………」
男「あの場に並ぶ者と買う者との差異はほとんど肌の色の違いしかない」
ダークエルフ「………」
男「…そういった部分が同じと思っただけだ」
ダークエルフ「…くだらないですね。どちらも」
男「………」
ダークエルフ「そうは思いませんか?」
男「…やはり森の中では気が大きくなるのだな。私がその問いには応えられないと知っているだろう?」
ダークエルフ「…あら?そうでしたか?」
男「…君ね」
ダークエルフ「…ふふふ」
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 12:49:44.27 ID:wZqvTSStO
男「…はぁ…はぁ…」
ダークエルフ「…お加減はいかがです?」
男「…絶好調だ。君が三人に増えて見える…得なことだよ」
ダークエルフ「………」
男「…まぁ…少々ピントが合わないのが残念と言えば残…ゴホッ!」
ダークエルフ「…まさかあれだけの運動で体調を損なわれるとは…ずいぶんとひ弱な方ですね」
男「…歩くペースが早過ぎるから休もうとは言ったのだがね…?」
ダークエルフ「………」
男「…もう寝る。下がってくれ」
ダークエルフ「…はい」
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 13:04:31.50 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「………」ゴリゴリ…
男「…何をしている?私は下がれと言ったはずだが…」
ダークエルフ「薬草を煎じてさしあげます。…少しは楽になるでしょう」ゴリゴリ…
男「………」
ダークエルフ「………」ゴリゴリ…
男「…君に私へそこまで尽くす義理はないと思うのだが…どういう風の吹きまわしかな?」
ダークエルフ「…待遇はどうあれ、住居と食べ物を頂けることには感謝していますから」カチャカチャ…
男「………」
ダークエルフ「どうぞ」
男「…この薬…苦くはないのかね?」
ダークエルフ「苦いですよ。…とても」
男「…う…む」
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 13:10:28.60 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「もうよろしいのですか?」
男「ベッドに横になっていても面白くないからな。ずいぶん楽になった…君の薬草とやらが効いたのだろう」
ダークエルフ「………」
男「…しかし次はあまり苦くないものを頼む。体は良くなったが、舌がまだ痺れたままだ…」
ダークエルフ「では体力をつけることです。病にかからなければ薬は必要ありませんからね」
男「…そうだな」
ダークエルフ「そういえばいつもの荷が届いておりました。後でお運びします」
男「そうか…すまない。では頼む」
ダークエルフ「はい」
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 13:17:08.47 ID:wZqvTSStO
男「………」ガサガサ…コトッ…
ビン
男「これももうあまり効かんな…」
男「………」
・
・
・
ダークエルフ「お出かけですか?」
男「少し街の方へ出てくる。留守を頼むよ」
ダークエルフ「…わかりました」
男「何か欲しいものがあるなら言いたまえ。私の気分次第で土産を買ってこよう」
ダークエルフ「そうですね…では…」
男「うむ?」
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 13:21:03.29 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「自由、というのはいかがでしょうか?」
男「………」
ダークエルフ「………」
男「…残念だが、それは無理というものだ。君は…私のものなのだから」
ダークエルフ「…でしょうね」
男「聞いたのは私だが、あまり困らせるような願いはやめてもらいたい」
ダークエルフ「…かしこまりました」
男「では行ってくる」
ダークエルフ「はい。…お気をつけて」
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 13:35:36.97 ID:wZqvTSStO
『…呼んで頂ければこちらから出向きましたのに…』
男「まぁ、少し事情があってな。…それに私はまだこれだけ動けると、お前に誇示もしたかったのだよ」
『…あまり無理をしないことです』
男「………」
『男様が思っている以上に容態は進行しております』
男「…そうか」
『しばらくすれば動くことも出来なくなりましょう…』
男「それはいつ頃になる?」
『そこまではわかりませんが…そう遠いことではないでしょうな…』
男「………」
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 13:41:20.30 ID:wZqvTSStO
男「………」
ダークエルフ「お帰りなさいませ」
男「うむ。…何か変わったことはあったか?」
ダークエルフ「いえ、特には…」
男「そうか…ご苦労だった」
ダークエルフ「………」
男「………」
ダークエルフ「…何か?」
男「…いや、なんでもない。おっと、そうだ…」ガサ…
ダークエルフ「…これは…カフス?」
男「気分次第で土産を買ってくると言っただろう?」
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 13:49:33.61 ID:wZqvTSStO
男「何を買ってくれば良いか良くわからなかったのだが…ふとその長い耳を思い出してな」
ダークエルフ「…安易ですね」
男「私もそう思うよ。…いらないならば捨ててくれて…」
ダークエルフ「……?」
男「どうした?」
ダークエルフ「…何か…魔力が込められているようですね…?」
男「…そうなのか?露店商から買ったのだが…私にはよくわからん」
ダークエルフ「首輪さえなければ判別も可能なのですが…」
男「不安ならば捨てれば良い。はした金だ」
ダークエルフ「…いえ、いただきます。ありがとうございます」
男「………」
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 13:56:32.17 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「おはようございます」
男「ん…うむ…」
ダークエルフ「…朝食の用意が出来ております」キラッ…
男「…付けてくれたのか」
ダークエルフ「…せっかくなので…」
男「…よく似合っている」
ダークエルフ「…ありがとうございます」
男「…では冷めないうちに朝食をいただくとしよう。今日のメニューはなんだね?」
ダークエルフ「はい。ベーコンと焼き卵、サラダ…」
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 14:15:41.68 ID:wZqvTSStO
女「本日の分でございます」
ダークエルフ「ありがとう」
女「ずいぶんこちらには慣れたようですね?」
ダークエルフ「えぇ、おかげ様で」
女「………」
ダークエルフ「…どうかしたの?」
女「あ、いえ…その耳…」
ダークエルフ「耳?…あぁ、これは御主人様から頂いたの…」
女「え?耳を?」
ダークエルフ「……?」
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 14:26:09.89 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「………」ピコピコ…
女「うわぁ…!すごい…!」
ダークエルフ「…これで満足かしら?」
女「はい!やっぱり伊達じゃないんですね!その耳!」
ダークエルフ「…人間ってよくわからないわ…」
女「はぁ…うさぎみたいでかわいいです…」
ダークエルフ「…う、うさぎ…?」
女「あ、いや…け、けなしてるわけじゃないですよ!?かわいいなぁ…って思っただけで…」
ダークエルフ「………」
女「ご、ごめんなさい…」
ダークエルフ「………」ピコピコ…
女「…あっ…//」キュン…
ダークエルフ「…本当…よくわからないわ…」
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 14:34:53.56 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「………」ピコピコ…
男「…なんのつもりだね?」
ダークエルフ「…いえ、別になんでもありません」
男「ふむ?…ところで…」
ダークエルフ「はい?」
男「ここの生活にはずいぶん慣れたとは思うが…体調の方はどうだ?そろそろ疲れも溜まってきているだろう?」
ダークエルフ「…ちょっと歩かれただけで寝込む御主人様に心配されるほど私は貧弱ではありませんが?」
男「…なかなか言うね、君…」
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 14:45:14.81 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「しかし…急にどうしたのですか?」
男「いやなに…少し気になっただけだよ。使用人の体調管理も私の仕事であることを思い出しただけだ」
ダークエルフ「………」
男「隠棲しているとはいえ、それなりに君には仕事を頼んでいるからね…」
ダークエルフ「…ならばもう少し人数を雇えばよろしいかと」
男「…なかなかいないのだよ。君のような……」
ダークエルフ「…私のような?」
男「君のような…美しい女性はね」
ダークエルフ「………」
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 15:01:54.07 ID:wZqvTSStO
男「………」ペラッ…
ダークエルフ「紅茶をお持ちしました」
男「…すまないな。もう少しで読み終わるから少し待っていてくれ」
ダークエルフ「かしこまりました」
男「………」
ダークエルフ「………」
男「…少し良いかね?」ペラッ…
ダークエルフ「はい?」
男「…君は魔術には詳しいのか?」
ダークエルフ「魔術…?そんなものに興味がおありで?」
男「…なにもない所から火を生み出せればいつでも何処でも暖かい紅茶が飲める…とは思わんか?」
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 15:26:29.77 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「…思いません。魔術はそう軽々しく扱うべきものではありません」
男「なるほど…では諦めよう」パタン…
ダークエルフ「………」
男「待たせたね、紅茶を頼む」
ダークエルフ「…人間が魔術などに関わるとろくなことがありませんよ?」コポコポ…
男「…承知しているよ」
ダークエルフ「なに?」
男「承知した、と言ったのだ。…それよりなにとはなんだ、なにとは?」
ダークエルフ「…失礼しました…」
男「結構」
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 15:33:31.05 ID:wZqvTSStO
男「ご苦労だった。…下がって休め」
ダークエルフ「…はい」
・
・
・
ダークエルフ「………」
ダークエルフ「…ッ……」フラッ…
ダークエルフ「くそ…なんだ…このけだるさは…?」
男『…体調の方はどうだ?そろそろ疲れも溜まってきているだろう?』
ダークエルフ「………」
ダークエルフ「…そんな…はずは…」
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 15:43:45.27 ID:wZqvTSStO
男「ダークエルフ?夕飯はまだかね?」
男「…いないのか?…ん?」
ダークエルフ「………」
男「ダークエルフ!?」
・
・
・
男「やはり無理だったか…」
ダークエルフ「………」
男「………」
ダークエルフ「…う…?」
男「…気が付いたかね?」
ダークエルフ「……?」
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 15:51:14.80 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「私は…一体…?」
男「…廊下に倒れていたのだよ」
ダークエルフ「そうか…」
男「君の部屋に勝手に入るのは失礼かとも思ったのだが…私のベッドに寝かせるよりは良いと思ってな」
ダークエルフ「…申し訳ありません。ご迷惑を…」
男「…いや、それは違う」
ダークエルフ「……?」
男「君が倒れたのは私のせいなのだからな…」
ダークエルフ「…どういうことです?」
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 16:04:13.01 ID:wZqvTSStO
男「これだよ」チャリ…
ダークエルフ「カフス…?」
男「…君は以前、このカフスには魔力が込められていると言ったな?」
ダークエルフ「………」
男「その効果とは吸魔と魔力送還だ。つまり君は魔力不足を起こして倒れたのだ…私の手によってな」
ダークエルフ「………」
男「…すまないことをしたと思っている」
ダークエルフ「…何故…?」
男「………」
ダークエルフ「何故そんな真似をした!?答えろ!」
男「………」
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 16:24:33.64 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「………」
男「………」
ダークエルフ「…結局お前も他の人間どもと同じだったというわけか…」
男「…否定はしない。いや…私に否定などは出来ないだろう。…その通りだ」
ダークエルフ「…ははっ…」
男「………」
ダークエルフ「ははは…何が御主人様だ?後々、自由にしてくれるならばと仕えて見ればこの様…」
ダークエルフ「…馬鹿馬鹿しい…」
男「…ダークエルフ…」
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 16:28:46.26 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「…出て行け。今すぐにだ」
男「………」
男「…屋敷内ではこれまで通り好きにしてくれていい。…それと今後、私の言に従う必要もない」
ダークエルフ「………」
男「…ゆっくり休んでくれ」
バタン…
ダークエルフ「………」
チャリ…
ダークエルフ「……くそ…!」
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 16:41:03.60 ID:wZqvTSStO
女「毎度どうもでございま…」
男「ああ、すまないね」
女「お、男様!?」
男「…何を驚く必要がある?この屋敷の主は私だぞ?」
女「それはそうですが…このようなことを主自らとは…」
男「ダークエルフが少々、体調を崩してね…」
女「そうなんですか?心配ですね…あ、男様も大変ですね?」
男「自業自得とはいえ、ついでのように言われたくはないのだが…」
女「も、申し訳ありません…!」
男「…冗談だよ。真面目だね、君も…そういえば君はダークエルフとは親しいのか?」
女「はぁ?親しいかどうかはわかりませんが、毎朝の仕入れで二言三言くらいはお話しますけど…」
男「ふむ…」
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 16:46:04.07 ID:wZqvTSStO
コンコン…
ダークエルフ「………」
『私です、女です。ダークエルフさん、いますか?』
ダークエルフ「…女?…いや、人間など…」
『お加減が悪いと聞いたのでお見舞いに…』
ダークエルフ「………」
『ダークエルフさーん?』
ダークエルフ「………」
『ダークエルフさん…』
ダークエルフ「………」
『…ダークエルフさぁん…』
ダークエルフ「…えぇい!しつこいな!」ガバッ!
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 16:55:51.88 ID:wZqvTSStO
女「元気そうでよかったです」
ダークエルフ「…結局…引き入れてしまった…」
女「大丈夫ですか?何か欲しいものでも…」
ダークエルフ「…大丈夫よ。すぐに良くなるから心配しないで」
女「あ、そういえば今朝は男様が裏口に立ってまして…私すごくびっくりしたんですよ!」
ダークエルフ「………」
・
・
・
女「すみません、お見舞いなのに長々と…お邪魔しました」
ダークエルフ「そう思うなら来なくてよかったのに…」
女「そ、そういうこと言うんですか?ひどい…」
ダークエルフ「…人間よりマシよ」
女「…え?」
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 17:11:20.46 ID:wZqvTSStO
袋
ダークエルフ「………」
ダークエルフ『忘れものよ?』
女『あ、それはお見舞いの品です。渡すの忘れちゃった…』
ダークエルフ『お見舞いの品…』
女『元気が出そうなのを片っ端から持って来ました!それを食べて早く良くなって下さいね!』
ダークエルフ「………」ゴソゴソ…
肉肉肉
肉肉 肉肉肉
肉肉肉肉肉
ダークエルフ「…肉ばっかりじゃ…?」
ビン
ダークエルフ「これは…?」
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 17:21:17.59 ID:wZqvTSStO
コロン…
ダークエルフ「…魔結晶…しかもかなりの高純度だな…」
ダークエルフ「確かに失った魔力を補填するにはうってつけだが…何故こんなものをあの子が…」
・
・
・
男「…うお!?」ドガシャ!
男「…くっ…動け!動かんか…!」
男「ふー…もう脚も上がらん…」
男「………」
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 17:27:07.08 ID:wZqvTSStO
女「おはようございますー」
ダークエルフ「………」
女「あ!もう良くなかったんですか!?さすが霜降りは違いますねぇ!」
ダークエルフ「…ちょっと聞きたいんだけど…これを何処で手に入れたの?」
女「え?…そのビンですか?」
ダークエルフ「正確にはその中身だけれど…」
女「中身は知りませんが…ビンは男様から頂きましたよ?」
ダークエルフ「…なんだと?本当か!それは!?」
女「え?えぇ!?」
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 17:32:34.79 ID:wZqvTSStO
ダァン!
ダークエルフ「男!貴様…」
ダークエルフ「…いない?」
ダークエルフ「くそ…!」
・
・
・
ダァン!
ダークエルフ「男!」
ダークエルフ「…ちっ…!」
ダァン!
ダークエルフ「…ここにもいないか…!」
ダークエルフ「何処へ行ったのだ、あいつは!?」
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 17:50:20.34 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「はぁ…はぁ…」
男「………」
ダークエルフ「…こんな所にいたのか…!」
男「…よくこの場所がわかったな」
ダークエルフ「屋敷の外でここ以外を知らなかっただけだ!」
男「ふむ…ならよく来たというべきか?」
ダークエルフ「…どこまでも私を小馬鹿にして…!」
男「それはすまなかったな…」
ダークエルフ「貴様…!」
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 18:04:15.48 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「これはなんのつもりだ!?」
コロン…
男「魔結晶か…」
ダークエルフ「何故貴様がこんなものを持っている?何故私に送った?」
男「………」
ダークエルフ「…餌に釣られて素直に従う私を見て楽しんでいたような奴が何故…!」
男「…それは半分正しいが半分間違いというものだよ」
ダークエルフ「なんだと…?」
男「確かに私は君を見て楽しんではいたが…それ自体は私の目的ではない。単なる副産物だ」
ダークエルフ「…副産物だと…!?」
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 18:29:54.14 ID:wZqvTSStO
男「私が欲したのは君自身…正確には種族特有の高い魔力だ」
ダークエルフ「…魔力?」
男「そうだ。私は慢性的な魔力不足を抱えていてね。…その石ころで補っていたのだが…それももう限界に近づいていたのだよ」
ダークエルフ「魔力が枯渇するなど…馬鹿な…」
男「君だって首輪で制限された状態だったとはいえ、魔力を失って気を失っただろう?」
ダークエルフ「それは貴様が私から魔力を奪ったからだろうが!」
男「そうだな…私が君から魔力を補填したから君は倒れた。…ああなることは予測出来たのだが…すまなかったな」
ダークエルフ「なにをいまさら…!」
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 18:43:39.78 ID:wZqvTSStO
男「許してくれとは言わん。ただ君への懺悔の気持ちは本心だ。それだけは信じてほしい」
ダークエルフ「謝るくらいなら最初からするな!そうすれば私はこんな…こんな…!」
男「…君に私の気持ちは理解出来ないだろう」
男「…自由に動かない体…慢性的ゆえ魔力が安定せず、ダメージを受け少しずつ機能を失って行く手足…」
ダークエルフ「………」
男「最終的にはただ呼吸するだけの存在となり、それもじきに止まる。そんな最後は向かえたくなかった」
ダークエルフ「………」
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 19:08:36.89 ID:wZqvTSStO
男「君を見つけた時はまさに女神に出会ったような気分だった。…だが、手に入れると今度は不安が襲ってきた」
男「いつ私の手元から消えてなくなるか…とね。今思えば素直に君に頼むべきだったのだ」
ダークエルフ「………」
男「しかし、その可能性は私が潰してしまった。女神は私自身が手放したのだ」
ダークエルフ「…その通りだな」
男「…相変わらず手厳しい」
ダークエルフ「お前が軟弱だからだ」
男「ははは…違いない」
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 19:26:24.07 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「…諦めるつもりでここに来たのか?」
男「…そうしても良いとは思った」
ダークエルフ「何故だ?姑息な手を使ってまで自由を欲したのだろう?」
男「それこそ副産物だよ」
ダークエルフ「……?」
男「君と過ごした時間は短かったが…私は充実した毎日を送れた。ムッとしながらも私のためにあれこれ働く君は実にかわいらしかった」
ダークエルフ「…的を得ていないが…」
男「…無為に過ごすことほど無意味なことはないということだ」
ダークエルフ「………」
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 20:05:06.89 ID:wZqvTSStO
男「そのことに気が付いた時、私は今のまま消えることを選んだ…」
男「…つもりだったのだがね。…今、君との会話がどうしようもなく楽しいのだ…」
男「…後悔と愚痴、懺悔…それだけの内容なのだがね…まったく情けない」
ダークエルフ「………」
男「…しかしまぁ…いつまでもこうしているわけにもいかんな…」
男「…我、汝を縛るその戒めを解き放たん…」
パキッ…
ダークエルフ「首輪が…?」
男「少し早いが…これまでの報酬だ」
ダークエルフ「………」
男「行け。何処へなりとも」
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 20:13:48.53 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「…お前はどうする?」
男「君が持ってきた魔結晶がある。屋敷までは帰れるだろう」
ダークエルフ「その後は?」
男「………」
ダークエルフ「…まぁ良い。私にはもう関係のないことだ」
男「今度は捕まらんようにな?」
ダークエルフ「…うるさい」タッ!
男「………」
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 20:18:23.48 ID:wZqvTSStO
ザー…ザー…
女「雨ですか…ダークエルフさん、外に飛び出して行ったきりですけど…大丈夫かな…」
・
・
・
男「………」
ダークエルフ「………」
男「…森に帰ったのではないのか?」
ダークエルフ「…お前こそ何故まだこんな所にいる?」
男「………」
ダークエルフ「………」
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 20:29:30.15 ID:wZqvTSStO
男「………」
ダークエルフ「…帰らないのか?」
男「何処へだね?」
ダークエルフ「屋敷に」
男「あぁ、雨が降って来たからな。雨宿り中なのだよ。…君は?」
ダークエルフ「…奇遇だな。私も雨宿りだ」
男「………」
ダークエルフ「………」
男「…帰ってきて欲しい…とはわがままなのだろうな」
ダークエルフ「…手放したのはお前だろう?」
男「それはそうなのだが…」
ダークエルフ「………」
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 20:44:56.00 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「…女々しい男だ。主という名目がなければ私に何も言えんのか?」
男「…ぐっ…!」
ダークエルフ「はぁ…」
男「しかしな…先程あれだけ情けない姿を晒しておいて、なんとか最後に格好を付けたというのに…」グチグチ…
ダークエルフ「私が今どんな状況にあると思う?」
男「…雨宿りか?」
ダークエルフ「…馬鹿か?貴様?」
男「…うぐっ…!」
ダークエルフ「私はこれから一人で生きて行かなければならん」
男「………」
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 21:01:30.57 ID:wZqvTSStO
ダークエルフ「しかし、近場の森にはエルフ。町には人間。正直、心許ない…」
男「なら私の屋敷をやろう。おそらく私にはもう必要な…」
ダークエルフ「…違う」
男「…ではどうしろと言うのだ?」
ダークエルフ「私を雇えと言うのだ」
男「なに…?」
ダークエルフ「もう一度…使用人としてな」
男「…ダークエルフ…」
ダークエルフ「そもそも最初の約束からして『お前の死』をもって私は自由になるはずだっただろう?」
男「………」
ダークエルフ「…まだお前には息があるではないか」
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 21:13:26.55 ID:wZqvTSStO
男「…良いのか?」
ダークエルフ「今の状況で野に放たれるよりはマシだ」
男「………」
ダークエルフ「お前には私が必要なのだろう?私にもお前が必要なのだ…少しだけな」
男「…ありがとう」
ダークエルフ「…そう思うなら厚遇するのだな。でなければ出て行く」
男「肝に命じる」
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 21:32:40.03 ID:wZqvTSStO
女「おはようございます。本日のお届けものでございます」
ダークエルフ「ありがとう」
女「…あれ?首輪みたいなの外したんですか?」
ダークエルフ「えぇ、必要無くなったから。…御主人様?」
男「…ん?」
ダークエルフ「荷物が重いので運んで頂けますか?」
男「馬鹿を言うな。…使用人は君だろう?しっかり職務を果たしたまえ」
ダークエルフ「…主に戻った途端に強気になりましたね」
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 21:45:39.74 ID:wZqvTSStO
男「私は君を雇っているのだから当然だ。そもそも…」
ダークエルフ「…まぁ女々しいよりはよろしいかと存じます。ふふふ…」
男「…ぐっ…!」
女「…女々しい、ですか」
ダークエルフ「えぇ、実はこの間…」
男「ま、待ちたまえ!」
ダークエルフ「…はい?」
男「…君、少し意地が悪くなったんじゃないかね?」
ダークエルフ「…さぁ?」
男「…前言を撤回しよう。君は女神ではなく悪魔だったようだな…チクチクといつまで私を責め立て…」
ダークエルフ「…実はあの後、胡桃の木がある林で御主人様を見つけて…」
男「あ!だから待ちたまえと…!」
ダークエルフ「はい?…うふふ」
終わり
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 21:46:37.76 ID:wZqvTSStO
携帯でさーせんした
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 21:48:58.33 ID:wGWcJULI0
乙!
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 21:49:51.17 ID:I+Cf/tQA0
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 21:50:20.63 ID:lfpD2tpt0
乙
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 21:53:42.36 ID:+suXNbnpO
ダークエルフの性格が良かった
乙
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 21:56:18.52 ID:cEp0QPCn0
乙!
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/27(金) 21:58:35.11 ID:BE8+iu5x0
乙
俺もこんなかわいいエルフが働いているとこ一生見てたい・・・
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:01:12.41 ID:HMEtoBhQ0
続きはよ
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:05:36.57 ID:wIup81Mm0
じゃあ保守がてら
ハイエルフ「ダークエルフが買われたか」
エルフ「しかし奴はエルフ四天王の中でも最安価」
ハーフエルフ「あんな者に買われるとは四天王の面汚しよ」
店主「他の奴が買われる度にそれ言ってたが本当に売れ残ったのはお前たちだったな」
店主「しかもこの中で一番安いのはエルフお前だぞ」
エルフ「え・・・そうなの?一番人気で一番高いから売れないのかと」
ハイエルフ「森の木蹴ったら落ちてきそうなほど普通のエルフなんていっぱいいるじゃないの」
ハーフエルフ「その点私は混血で珍しいですし、魔力の強いハイエルフさんも希少です」
エルフ「いやでもエルフと言ったら私じゃない私がipodだとしたら2人はウォークマンみたいなものでしょ」
ハイエルフ「そんなわけないでしょうよ。あなたは森に帰ってリンゴでも齧ってればいいのよ」
ハーフエルフ「大体音楽プレイヤーの例えをだすのもおかしいです」
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:08:05.94 ID:wIup81Mm0
主「大体お前たちは捕まえた時点でおかしいと思ってたんだよ」
回想
店主「エルフが集まっているからきて見たがここなら商品が大量に仕入れできるな」
エルフ「ここはいいから私に任せて先に逃げて!」
ハイエルフ「私も逃げるわけにはいかないわ魔力のある私の方が足止めできるわ」
ハーフエルフ「お2人が戦うのに私だけ逃げるわけにはいきません!」
店主「勇ましいな、だがお前ら全員捕まって商品になるんだよ」
ハイエルフ「そうはいかないわ私の魔法で吹き飛ばしてあげるわ」
ハイエルフ「あーでもなー詠唱するとなー隙ができちゃうんだよなー」チラッ
ハイエルフ「@☆○#×*$%&・・・」チラッ
店主「・・・とう」バシッ
ハイエルフ「きゃあぁあああぁ!まさか詠唱中の隙を突かれるとは・・・不覚」バタッ
店主「・・・・・・」
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:10:26.27 ID:wIup81Mm0
ハーフエルフ「よくもハイエルフさんを・・・許しません」
ハーフエルフ「えりゃあああぁあぁあ」
バターン
ハーフエルフ「こんなところにトラップを仕掛けて置くなんて・・・」バタッ
店主(勝手に石につまずいただけだろ・・・)
エルフ「ハーフエルフまで・・・貴様許さん!剣の錆にしてやる」
店主「前の2人とは違ってお前は中々に手ごたえがありそうだな」
エルフ(あ・・・つい本気で切りかかっちゃった)
エルフ「昨日右足捻ったからなーこっちはヤバいなー」チラッ
エルフ「まわり込まれたらひとたまりもないなー」チラッ
店主「・・・・・・・」バシッ
エルフ「くそっ・・・私の弱点をこうも一瞬で見抜くとは・・・無念・・・」バタッ
店主(なんかおかしい気がするがまぁいいだろう)
回想終わり
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:13:34.92 ID:wIup81Mm0
店主「ほらおかしいんだよ捕まりたがってただろ?」
エルフ「まぁなんだ確かに性的な躾的なものを期待してたのは確かだよ」
エルフ「従順になるまで焦らされたり、抵抗しなくなるまで犯されるとか期待してたよ」
エルフ「けどさ『俺は商品には手をださない主義だ』とかカッコつけちゃってさー」
店主「なんだか売れないわけがわかった気がするよ」
エルフ「捕まり損だよガッカリだよ、ねぇ2人だってそうでしょう?」
ハイエルフ「えーエルフさんそんなこと考えてたんですかー」
ハーフエルフ「汚らわしいです破廉恥です最低です」
386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:15:16.65 ID:wIup81Mm0
エルフ「嘘だ!ハイエルフなんて来たとき触手は?触手は?とか探し回ってたくせに」
ハイエルフ「そういった異形の生物は魔力の高い者から狙ってくるからな警戒していたんだ」
エルフ「ハーフエルフもどこで見世物にされちゃうんでしょうね近くに大きな町とかありましたっけ」
エルフ「って聞いて来てたじゃん山奥だってわかったらガッカリしてたじゃん」
ハーフエルフ「人に見られるのは恥ずかしいですからねガッカリじゃなくて安心したんです」
店主「触手だの見世物にするだの考え付くのが問題だと思うのだが」
387 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:16:55.24 ID:wIup81Mm0
店主「大体そういう目的で買いに来てた客もいただろう」
ハイエルフ「だってそういう客はギトギトした中年ばかりだったじゃないの」
エルフ「いかにも成金って感じで収入安定してなさそうだし」
ハーフエルフ「気品とはかけ離れた下衆で野蛮そうな人ばかりでした」
エルフ「大体捕まったのだって店主の顔立ちがよかったからであって」
エルフ「変なのが来てたらもう血祭りだよ」
ハイエルフ「私たちが本気でかかって行ったら店主くらい一瞬よ」
ハーフエルフ「そうそう私たちをあんまり舐めてもらっては困ります」
店主「と言うかやっぱりお前たち2人もわざと捕まったのか」
ハイエルフ「まぁ正直期待してたのにまさかこんなチキン野郎だとは思わなかったわ」
ハーフエルフ「こんな甲斐性なしに捕まるくらいなら普通に暮らしてればよかったです」
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:26:43.39 ID:wIup81Mm0
店主「酷い言われようだな・・・ならどんな奴ならいいんだ」
エルフ「金持ち!金持ち!」
ハイエルフ「イケメン!イケメン!」
ハーフエルフ「貴族!貴族!」
店主「ここは結婚相談所じゃないんだぞ・・・」
エルフ「それはわかってるけど・・・ハイエルフはイケメンってイケメン希望って」
ハイエルフ「何が可笑しいのよどうせされるならイケメンの方がいいわ」
エルフ「私は森で質素に暮らしてきたしお金持ちがいいのは当たり前だし」
エルフ「ハーフエルフも混血で苦労しただろうから血統がいい人が良いのはわかるよ」
エルフ「でもイケメンって本当にそんなことしか考えてないんだねちょっと引くわー」
ハーフエルフ「ハイになったのは魔力じゃなくて性欲なんじゃないですか?」
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:28:05.66 ID:wIup81Mm0
ハイエルフ「ちょっとそれは別にそんなんじゃn」
エルフ「」ピクッ
エルフ「遠くで馬の足音・・・客がくるよ!」
ハイエルフ「ちょっと話聞きなs」
エルフ「はいはい言い訳はあとで聞くからハーフエルフちゃん望遠鏡取って」
店主「望遠鏡なんていつの間に・・・」
ハーフエルフ「私結構器用なんですよあっちもきっと器用ですよ試してみますか?」
店主「いや・・・いい」
ハイエルフ「で、どうなのどんな人なの?」
エルフ「いやーあれはダメだね顔も微妙だし、馬車ひいてる馬も痩せてるし、釣った魚に餌やらないタイプだね」
ハイエルフ「放置プレイは嫌いじゃないけど顔が微妙なのはいただけないわね」
392 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:31:40.04 ID:wIup81Mm0
ハーフエルフ「ではいつもの手はず通りに」
エルフ「やっちゃいますかー!!」
店主「お前たち何する気だ?」
エルフ「まぁまぁちょっと下がってて」
ハーフエルフ「敵影1時方向距離1500」
エルフ「敵射程距離圏内まで10、9、8、7、6、5、4、3、2、1」
ハイエルフ「では行くわよファイヤーボール!!」ドカーン
ハーフエルフ「敵の撃破を確認」
エルフ「ミッションコンプリートッ!」
3人「いえーい!!!」
店主「・・・お前らそんなことしてたのか?」
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:35:58.56 ID:wIup81Mm0
エルフ「だって買われるのは私たちだよ?選ぶ権利くらいあるでしょ」
店主「最近やけに客が少ないし、来る奴みんな顔がいいから疑問に思っていたが」
店主「大体買われるんだからお前たちに選ぶ権利はない」
ハイエルフ「でもまさか久しぶりに魔法を打たないで済む相手がダークエルフに取られるとはね」
エルフ「褐色好きのおっぱい星人だとは見抜けなかったよ」
ハーフエルフ「そんな変態野郎だとわかっていたらすぐに撃退してやれたのに」
店主「そう言えばなんで魔法打てるんだ?封印しておいたはずだろ」
ハイエルフ「これのせいで威力半減よ解いてくれたらもっと遠くにいても当てられるのに」
店主「そんな状態でそんなに力でるならお前たちここから逃げるなりして良い相手でも見つければいいじゃないか?」
エルフ「でも捕まっていろいろされちゃうなんて滅多に出会えないシチュエーションでしょ!?」
ハイエルフ「そうそう別にイケメンとしたいとかじゃなくてこの状況を楽しみたいのよ」
ハーフエルフ「乙女心がわからない男はモテませんよ?」
店主「その考え自体乙女のそれとはかけ離れてる気がするんだが」
おわり
意外と書くのって難しいんだな
394 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:38:42.04 ID:KfPWMkqQO
おつ
このノリ好きだわ
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:38:48.29 ID:HMEtoBhQ0
おつおつ
褐色のおっぱいエルフは出てこなかったけど良かった
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 03:58:10.25 ID:Q1EnYFPL0
乙
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 04:09:15.20 ID:KfPWMkqQO
そろそろエロもほしいです
401 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 04:31:12.55 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「ご主人、朝のお祈りの時間ですよー」
男「おお、もうそんな時間か」
ダークエルフ「ではご一緒に」
ダークエルフ「にゃる・しゅたん! にゃる・しゃがな!」
男「くつーふ・ふたぐんないあーとてっぷ・つがー」
ダークエルフ「しゃめっしゅしゃめっしゅ!」
男・ダークエルフ「くつーふ・ふたぐんないあーとてっぷ・つがーっ!」
ダークエルフ「いやー、良い汗かきましたね!」
男「キミが来てから覚えたこのお祈り、実に清々しい気持ちになるな!」
男・ダークエルフ「あっはっはっ!」
保守
405 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 06:26:20.64 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「人間に捕まったと思ったら人間に買われてた」
男「あのままだとキミ、処刑されてたからね」
ダークエルフ「そうなのか?」
男「闇エルフは邪神の遣いって言われてるから仕方ないよ」
ダークエルフ「邪神崇拝は一部の者のみだ」
男「そうと知っていても、ヒトは極端に異分子を畏れる生き物なんだよ」
ダークエルフ「む……」
男「それはそうと、そろそろ服を着て欲しいんだけど」
ダークエルフ「なんだ貴様、童貞か?」プルン
男「童貞なのは認めるから早く服を着てください。ここはもう牢獄じゃ無いんですよ?」
ダークエルフ「ひん剥いたり着ろと言ったり。人間の相手は面倒だな」プルンッ
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 06:34:03.80 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「着たぞ」バインバイン
男「おうふ」
ダークエルフ「人間の服とは窮屈だな」ボヨン
男「それはキミの身体が規格外なだけじゃ……」
ダークエルフ「胸が圧迫されて気持ち悪い。破るか」ベリッ プルン
男「」
ダークエルフ「どうした?」タプンッ
男「新しく服を注文するから胸を隠してください」
ダークエルフ「貴様、私に欲情したのか?」
男「欲情するから胸を隠して欲しいんです! あと貴様は止めてくださいっ!」
ダークエルフ「我が儘な奴だな……」プルンッ
408 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 06:42:27.12 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「貴様でなければ何と呼べば良い?」バヨン
男「うーん」
ダークエルフ「貴様は私を助けた恩人の様だからな。一時、主従の関係を認めよう」
男「助けただなんて、そんな……」
ダークエルフ「さて、主従であるなら何と呼ぶべきか」
男「ご主人様とか、主様ですかね」
ダークエルフ「それは在り来たり過ぎるな」タユン
男「平凡な発想ですいません」
ダークエルフ「そうだ、牢番の者が言っていたぞ。確か人間の雄が喜ぶ呼び方があると」プルン
男「ほう。それは何て呼び方ですか?」
ダークエルフ「お兄ちゃん」
男「ごふっ」ブハッ
411 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 06:47:44.81 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「効果は抜群だな!」ポヨン
男「一瞬お花畑が見えました」
ダークエルフ「楽園に近付く程の優越感か」
男「ちょっと違います」
ダークエルフ「違うのか」
男「もう呼び方は何でも良いので、湯浴みを済ませて寝間着に着替えてください」
ダークエルフ「良いだろう。お兄ちゃん」ボヨンッ
男「ぐふっ」ブバッ
412 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 06:54:33.99 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「大丈夫か、お兄ちゃん?」
男「慣れる様努力します……」ボタボタ
ダークエルフ「鼻血が出ているではないか。どれ……」フキフキ
男「あ、ありがとう」
ダークエルフ「ふふっ……お兄ちゃんは童貞だからな。少し刺激が強いと興奮し過ぎるのだろう」バインバイン
男「分かっているなら自重してくださいよ……」
ダークエルフ「時にお兄ちゃんよ」
男「なんですか?」
ダークエルフ「湯浴みとはなんだ? 分からないから教えて欲しいのだが」プニョン
男「」
414 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 07:02:25.79 ID:KfPWMkqQO
―――
――
―
ダークエルフ「はははっ。初めはお湯に入るなど狂気の沙汰かと思ったが、これは良いものだな!」チャプチャプ
男「……」
ダークエルフ「血の巡りが良くなるのがはっきりと分かる。人間の生み出した文化は野蛮な物ばかりだと思っていた自分が恥ずかしいよ」パシャ
男「そう思う前に僕に恥じらってください……」
ダークエルフ「恥じらう? いったい何をだ、お兄ちゃんよ」
男「分からないならいいですっ」
男(闇エルフは性に奔放と聞いていたけど、ここまでだなんて知らなかった……)
ダークエルフ「ふふ。変なお兄ちゃんだな」クスッ
男「うう……」ブクブクブク
415 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 07:10:37.96 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「……そろそろ本題に入ろうか、お兄ちゃんよ」
男「?」
ダークエルフ「我等が主従関係であることは理解した」
ダークエルフ「主従である以上、誇りに誓いお兄ちゃんに従おう」
男「は、はいっ」
ダークエルフ「して、差し当たって私は何を求められているのだ?」
男「ええっと、それは……」
ダークエルフ「お兄ちゃんに仇為す者の始末か?」
男「そんな物騒な事はしなくて良いです!」
ダークエルフ「ふむぅ……そうか。では夜伽を望むのだな!」
男「うえぇっ!?」
417 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 07:21:20.19 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「むむ。童貞とは言え、お兄ちゃんの相手、決して役者が不足しているとは思えないが……」
男「そう言う問題じゃありません!」
ダークエルフ「牢番の男が伽は人間の雄が最も喜ぶと言っていたのだが……」
男(よし。彼は辺境警備に回しましょう)
ダークエルフ「私では駄目か?」
男「え?」
ダークエルフ「私は抱くに値しないかと聞いている」
男「そ、そそそんな事ありません!! ダークエルフさんは十分魅力的ですよっ!」アタフタ
ダークエルフ「ならば何故拒む、お兄ちゃんよ」
男「それは……えっと……」
ダークエルフ「私とて無知では無い。伽が何を目的としているかも、行為によって起きる結末も知っている」
男「だったら尚更、僕の様な異種と交わるなんて駄目ですよ!」
418 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 07:30:17.45 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「安心しろ、お兄ちゃんよ」クスッ
ダークエルフ「我等の血が交ざる可能性は極めて低い」
男「それでも!」
ダークエルフ「それにな、お兄ちゃんよ。例え私に血の交ざった子が授かろうと、愛し慈しみ育てる」
男「……」
ダークエルフ「だから安心せよ。お兄ちゃん」
男「……その考え方は、闇エルフ独自のモノですか?」
ダークエルフ「質問の意図がよく分からぬが、この考えは私自信の意志だぞ」
男「……そう、ですか」
ダークエルフ「ふふ。良く分からぬ奴だ」
419 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 07:38:15.09 ID:KfPWMkqQO
―――
――
―
ダークエルフ「少し、入り過ぎた様だな……」
男「そうですね……」
ダークエルフ「お兄ちゃんよ。人間とは強い貞操観念を持っているのだな」
男「……そんな事ありません。ヒトは欲望に忠実ですよ」
ダークエルフ「ならばお兄ちゃんが特別なのか」
男「かもしれませんね」ハハ…
男「喉乾いていませんか? 水差しを持って来ますよ」
ダークエルフ「それは有り難い」
男「ちょっと待っていてくださいね?」タタタッ
ダークエルフ「……彼は皆の話すヒトとは随分違うな…………」
421 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 07:50:40.98 ID:KfPWMkqQO
―――
――
―
男「あの……」
ダークエルフ「なんだ?」
男「寝室、教えましたよね?」
ダークエルフ「ああ。教わったな」
男「だったら何故僕の部屋。と言うか、同じベッドに入っているんですか?」
ダークエルフ「何か問題でも?」
男「湯浴みの時の話、忘れたんですか!?」
ダークエルフ「覚えいるに決まっているだろう。お兄ちゃんは闇エルフを馬鹿にしているのか?」
男「なら早く自分の部屋に……」
男「!?」
423 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 07:57:33.30 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「……」チュッ
男「んっ……」
ダークエルフ「温もりを求めてはいけないか?」
男「あ、えと……へ?」ドギマギ
ダークエルフ「お兄ちゃんは嫌いじゃない。お前の温もりなら、安心して眠れる」
男「ぼ、僕の、温もり……?」
ダークエルフ「ずっと暗く冷たい牢で木偶と蔑まれていたのだ。温もりを求めるのは自然な事だろう?」ギュッ
男「……っ」
ダークエルフ「恩は返す。それは我等種族では無く、私自信の誓いだ」
男「でも……」
ダークエルフ「私は人間の雄に出来る奉仕など、これくらいしか知らない」
男「……うん、分かったよ」ギュウッ
男「キミの望む様にすると良い。それが、僕の望みだ」
424 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 08:04:54.58 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「お兄ちゃんは優しいのだな」
男「臆病なだけですよ」
ダークエルフ「臆病者が牢から私を救い出すとは思え無いがな」
男「ははは……」
ダークエルフ「ふふっ。では恩人のお兄ちゃんには言っておかねばならぬな」
男「なんだい、ダークエルフ」
ダークエルフ「私の初めてを貰ってくれ。それが私の恩返しだ」ニコッ
男「……」
ダークエルフ「どうした、お兄ちゃんよ」
男「ぐはっ」ブボボッ
427 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 08:14:11.91 ID:KfPWMkqQO
男「ず……ずびばぜん、また……」ボタボタ
ダークエルフ「ウブにも程があるだろう」フキフキ
男「貴女には恥じらいが足りません!」
ダークエルフ「固い男だな……」
ダークエルフ「だが、嫌いでは無い」フフッ
男「む……」
ダークエルフ「そろそろ大丈夫か?」
男「ええ。なんとか」
ダークエルフ「では始めようか」シュル
ダークエルフ「もう鼻血は勘弁してくれよ、お兄ちゃん?」パサッ
男「……」
ダークエルフ「どうした?」
男「綺麗だ……凄く……」
429 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 08:22:05.09 ID:KfPWMkqQO
男(月明かりに照らされてる銀髪と褐色の肌)
男(それに湯上がりの艶めかしい肢体……)
ダークエルフ「……」カアッ
男「ど、どうしました!?」
ダークエルフ「散々、木偶だ枯木だと言われていたのだ……」モジモジ
ダークエルフ「突然その様な事を言われては……その……」
ダークエルフ「照れてしまうぞ、お兄ちゃん……」ポッ
男「そんな。照れる事なんて無いですよ! 本当に綺麗です。神秘的な程にっ!」
ダークエルフ「……っ」
430 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 08:31:42.69 ID:KfPWMkqQO
男「触って、良いですか?」
ダークエルフ「あ、ああっ。どんと来いだ!」
男「それじゃあ……」スッ
ダークエルフ「んっ……」
男「肩も腰も、細くしなやかです」
ダークエルフ「……」ゾクゾクッ
男「あ、あの、胸も……」
ダークエルフ「お兄ちゃんの好きに触れてくれ。今、私の身体はお前の物だ」
男「それじゃあ……」ムニュッ
ダークエルフ「あっ……」ピクッ
男「すごい大きい……それに柔らかい……」ムニュムニュ
ダークエルフ「んっ……ふぁっ……」ビクビクッ
432 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 08:40:49.10 ID:KfPWMkqQO
男「んっ……」ペロッ
ダークエルフ「きゃっ!?」ビクッ
男「あっ、すいませい! つい!」
ダークエルフ「か、構わない……お兄ちゃんの望む様にしてくれ……」ハァハァ
男「それじゃあ、舐めますよ?」チュ… ペロッ
ダークエルフ「くっ……」ビクンッ
ダークエルフ(乳首……気持ち良い……)ギュウウウッ
男「ぷはっ……」ハァハァ
男「溺れるかと思った……」
ダークエルフ「まったく。乳首ばかり責めるからだっ」ナデナデ
434 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 08:51:28.39 ID:KfPWMkqQO
男「余りに魅力的だったもので……」
ダークエルフ「仕方の無いお兄ちゃんだな。お前は」クスッ
男「はは……」
ダークエルフ「次は私が奉仕しよう」
ダークエルフ「里で見て覚えた技、試す時が来た様だ!」プルンッ
男「あっ……」ドサッ
ダークエルフ「お兄ちゃんの大好きなおっぱいで、たっぷり気持ち良くしてやろう!」フニュッ
男「うぁあっ!?」ビクン
男(む、胸で僕のが挟まれて……っ)
ダークエルフ「いくら柔らかくても擦れると痛かろう?」レロォ
男「え……涎……?」ゾクッ
ダークエルフ「んっ……」チュポッ レロレロレロ
男「ふあ……し、舌が……っ」ビクンビクンッ
436 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 09:02:54.02 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「んーっ」ヂュルルルルッ
ダークエルフ「ふぁ……ん、あむっ」ペロッ ヂュッ ヂュッ
ダークエルフ「んふふ……」ズリュッ ズリュッ
男「だ、だめですっダークエルフ! それ以上は……っ」ゾクゾクゾクッ
ダークエルフ「それ以上は?」ズリュン ズリュン
男「く、口をはなして……っ!」ビクビクビクッ
ダークエルフ「!?」
男「くはぁ……っ」ビューッ ビュルッ ビュルルルルッ
ダークエルフ「んむ……っ」ヂュルルッ レロォ…
男「だ、だめ……」ビクッ
ダークエルフ「ふぁ……っ」ヂュポン
ダークエルフ「ん……」ゴクッ
ダークエルフ「ふふふ……余り旨いものでは無いのだな……」ペロッ
438 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 09:10:52.08 ID:KfPWMkqQO
男「はぁ……はぁ……」
ダークエルフ「お兄ちゃん」
男「な……なんでしょうか……」ハァハァ
ダークエルフ「お兄ちゃんのを舐めてたら、な」モジモジ
男「う……」
ダークエルフ「お腹の下が熱いのだ……」ドキドキ
ダークエルフ「お兄ちゃんが鎮めてはくれないか……?」
男「ぼ……僕が……?」
ダークエルフ「ああ。私を貫いてくれ」
ダークエルフ「私の純潔を、貰ってくれ……」
男「僕が……ダークエルフの……」ゴクッ
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 09:23:59.99 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「そのまま横になっていろ、お兄ちゃん」ギシッ
ダークエルフ「私が上になるぞ……」
男「は、はい」
ダークエルフ「これを……」ニギッ
男「うっ」ピクッ
ダークエルフ「うふふ……出したばかりだというのに、まだガチガチではないか」ニギニギ
男「それは……ダークエルフが魅力的だから……っ」ビクビクッ
ダークエルフ「……っ」カアッ
ダークエルフ「ふふふ……そんな事言われたら、張り切ってしまいそうだ」ピトッ
ダークエルフ「こ、ここかな……?」グリグリ
男「くうっ……」
ダークエルフ「このまま……腰を……」ギチギチギヂッ
ダークエルフ「……!!」ズブッ
441 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 09:33:12.18 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「い……いたぁ……」ビクビクビクッ
男「ダークエルフ!?」
ダークエルフ「いたい……いたいよぉ……」ポロポロポロ
男「抜こう! だめだ、見てられない!!」
ダークエルフ「や、やだぁ! お兄ちゃんに……気持ち良くなってもらうの!」ガクガク
男「僕の事は良いから!」グッ
ダークエルフ「だめっ……いまうごかすと……!」ビクンッ
男「あ……」
ダークエルフ「だいじょうぶ、だいじょうぶだよ。お兄ちゃん」
ダークエルフ「わたし、いたいのへいき……だよ?」ポロポロ
ダークエルフ「だから、このまま……おねがい……っ」ブルブルブル
442 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 09:42:58.73 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「くう……っ」ハァハァ
男(痛みで混乱してるのか口調が変わってる……)
ダークエルフ「ふぁ……っ」ビクビクッ
男「ダークエルフ」スッ
ダークエルフ「おにいちゃん……?」
男「んっ……」チュッ
ダークエルフ「んむ……」チュウゥ
男「……ふあ」
ダークエルフ「さっきくちでしたのに……きたないよ?」
男「僕が望む様にしたんだ。僕がダークエルフの唇を求めたかったから、キスをした」
ダークエルフ「……ふふ。おにいちゃん、わたしがほしいんだね」クスッ
男「ああ。ダークエルフの全部が欲しい。だけど、無理はさせたく無い」
ダークエルフ「おにいちゃん……」ポーッ
443 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/04/28(土) 09:45:59.56 ID:v/2YW5In0
ダクエルちゃんきゃわわ
444 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 09:48:59.92 ID:KfPWMkqQO
男「だから……」
ダークエルフ「へいきだよ」
男「え?」
ダークエルフ「すこし痺れてるけど、もうへいき」
男「本当に?」
ダークエルフ「だから……ね?」
男「……」
ダークエルフ「わたしをもとめて。おにいちゃん……」チュッ
男(ダークエルフ……)
男「うん。続けようか、ダークエルフ」
445 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 10:00:20.20 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「わたしがうごくね……?」ズリュ…
男「うあ……」ビクンッ
ダークエルフ「どう? きもちいい?」ズチュッ ズチュッ
男「ああ。キツいけど、包み込んでくれるみたいで気持ち良いよ」ビクビクッ
ダークエルフ「よかったぁ……」ヌチュ グリグリ
ダークエルフ「わたしもね、だんだんきもちよくなってきたよ……」ズリュン ズリュン
男「くぅ……っ」ゾワゾワッ
446 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 10:10:36.87 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「ふぁ……っ」ズチュッ ズチュッ
男「うぁあっ?」
男(僕の上でダークエルフが……)
男(すごい……胸が揺れてる……)
男「……っ」ググッ
ダークエルフ「どうしたの?」ニュプッ ニュプッ
男「ん……っ」ペロッ チュウウウゥッ
ダークエルフ「や、やら!? おっぱいすっちゃだめっ」ビクビクビクッ
男(少しでも気持ち良くしてあげなきゃ……!)ムニッ ヂュルルルッ
ダークエルフ「ひああぁああぁっ」ゾクゾクゾク…ッ
448 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 10:16:51.14 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「ふえぇ……」ビクンッ ビクンッ
男「……ダークエルフ」ギュッ
ダークエルフ「お……おにいちゃん……?」
男「このまま僕が上になるよ」グイッ
ダークエルフ「ふぇ?」ポスッ
男「すぐ終わるからね」ナデナデ
ダークエルフ「うん……わかった」ポワーッ
449 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 10:25:49.41 ID:KfPWMkqQO
男「動くよ……!」ズププッ
ダークエルフ「んんぅ……っ」ギュウウウッ
男「き、キツい……っ」ジュブッ ジュブッ ジュブッ
ダークエルフ「ふぁあああっっッ」ビクビクビクッ
男「ぐっ……ダークエルフ!!」パンパンパンパンパンッ
ダークエルフ「おにいちゃんっ、おにいちゃん!!」ガシッ
男「え……?」ジュブッ…!
ダークエルフ「ちょうだい! おにいちゃんのわたしにちょうだいっ!!」ギュギューッ
男「だ……だめだ……っ」ゾクッ…
男「は、はなして……っ」ゾクゾクゾクッ
ダークエルフ「やだ! はなさないっ!」グググッ
男「で……でる……っ」ビュルッ ビュルルルルルルルッ
450 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 10:31:23.84 ID:KfPWMkqQO
男「はぁ……はぁ……」グッタリ
男(やってしまった……)
ダークエルフ「えへへ……わたしのなかに、おにいちゃんのいっぱぁい……」トロン
男(……覚悟を決めよう)
ダークエルフ「おにいちゃん、どうしたの?」
男「ん……なんでも無いよ。ダークエルフ」ナデナデ
ダークエルフ「んふふ……うんっ」テレテレ
男「はは……」ナデナデ
453 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 10:38:21.42 ID:KfPWMkqQO
―翌朝―
ダークエルフ「貴様ぁーっ!!」バタンッ
男「うわぁっ!?」
ダークエルフ「昨夜、何があった!?」
男「え、昨夜って? ダークエルフと僕が……」
ダークエルフ「し……したのだな!?」
男「う、うん」
ダークエルフ「じゃあ、私は……お前にあんな失態を……っ」ワナワナ
男「失態?」
ダークエルフ「……夢だと思いたかった…………」プルプルプル
男「あ、あの幼児退行……」
ダークエルフ「言うな!!」
男「え、うん……」
ダークエルフ「一生の不覚だ……何故こんな失態を演じてしまったんだ。私は……っ」ガックリ
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 10:47:03.38 ID:KfPWMkqQO
男「失態って言うけど、可愛かったよ」
ダークエルフ「なっ!?」カアッ
男「普段の凛々しいダークエルフと違って、可愛らしかった」
ダークエルフ「うう……」
男「裸を見られても恥じらいもしないキミが、あんなに可愛らしい反応をするなんて思わなかったよ」
ダークエルフ「うわあああっ! それ以上私を辱めるなぁっ!!」
男「僕はどっちのダークエルフも好きだな」
ダークエルフ「だから止めろと…………」
ダークエルフ「え? す、すき?」
男「うん。僕はキミに好意を抱いた」
458 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 10:57:29.57 ID:KfPWMkqQO
男「肌を重ねて情が移っただけなのかもしれない」
男「けど、このダークエルフを好きだと言う気持ちは確かな物だよ」
ダークエルフ「……」
男「だから恥じらう必要なんか無い。僕はキミの全てを受け入れる」
ダークエルフ「……お前が、私を……?」
男「うん」
ダークエルフ「……く、くくく……っ」
ダークエルフ「ははははっ……人間とは面白いな!」
ダークエルフ「従者に好意を告げるか、愉快だよ、本当に!」
男「おかしいかな」
ダークエルフ「おかしいに決まってるだろう!!」
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 11:07:59.06 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「伽はただの恩返しだぞ。それで好意などと!」
ダークエルフ「貴様の想いはただの気の迷いだ!!」
男「違うよ」
ダークエルフ「違うものか!」
男「……」
ダークエルフ「それに……っ」
ダークエルフ「仮に貴様の想いが本当だとしても、私にはそれを受け入れる事などできない!」
ダークエルフ「私がお前を愛してしまったら……」
ダークエルフ「同じ時を生きられない、お前を愛してしまったら……っ」
ダークエルフ「私は愛する人の居ない世界で生きなくてはいけなくなる!!」
462 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 11:20:47.72 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「愛しい人を失った世界など牢獄と同じだ!」
ダークエルフ「貴様は私を再び牢へと押し込むつもりなのか!?」
男「その時は僕を忘れてしまえば良い」
ダークエルフ「ふざけるな!」
男「ふざけて何ていない。僕は本気だ!」
ダークエルフ「貴様と言う奴は……っ」
464 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 11:29:26.06 ID:KfPWMkqQO
男「人間は君達から見れば、瞬き程の時しか生きられない」
男「だから、その時間を。瞬き程の時間を僕に捧げて欲しい」
ダークエルフ「どうして、そこまで……」
男「愛しいと感じたから」
ダークエルフ「愚かな……」
男「愚かで構わない」
男「キミが瞬き程の時間を捧げてくれるなら、僕はその時間、キミを必ず幸せにしてみせる」
男「だから同じ時を生きられない僕に、僅かでも同じ時過ごす権利をくれないか?」
ダークエルフ「……本気なのか?」
男「本気だ。ダークエルフ、キミが欲しい」
ダークエルフ「お前……」
466 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 11:42:42.83 ID:KfPWMkqQO
男「それに……」ギュッ
ダークエルフ「……!」
男「きっと、僕らの過ごす時は証を残すよ」
ダークエルフ「まさか……」
ダークエルフ「いや、だか、我等と人間の血が交わるなど稀な事だぞ!?」
ダークエルフ「それに混血はどちらの種からも受け入れられない!」
男「だったら受け入れられる下地を作る」
男「地位も名誉も、その為に利用してみせる」
ダークエルフ「そんな事をしてはお前の全てを失いかねないだろう!」
男「地位も名誉もその程度で失うなら、混血が許される地へキミを連れて行くよ」
男「僕はそれだけキミに本気なんだ」
ダークエルフ「……愚かだ、貴様は愚か過ぎる……っ」ギュウッ
468 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 11:49:39.66 ID:bzgMnbz20
混血なんて可愛いに決まってるだろ
469 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 11:50:55.76 ID:KfPWMkqQO
ダークエルフ「何故ここ迄私に固執する?」
男「大切だと思ってしまったから、かな」
ダークエルフ「大切……か」
男「キミを抱いた時、心の底から愛しいと思った」
男「キミを好きだと感じた」
ダークエルフ「……純情な奴め」
ダークエルフ「だがお前の想い……気分の悪い物では無いな」クスッ
男「ダークエルフ」
ダークエルフ「気の迷いで、僅かな時を人間と過ごすのも悪く無い」
男「……ありがとう、ダークエルフ」
ダークエルフ「ふふ……気の迷いに感謝をするな、お兄ちゃんよ」
472 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 12:02:29.54 ID:KfPWMkqQO
男「じゃあ、ダークエルフ。今日からキミは僕の従者ではなく、僕の妻になってくれるかい?」
ダークエルフ「良いだろう。善き妻となり、夫を支えてみせようでないか」
男「うん。死が僕達を別つその時まで、僕はキミを愛し続けるよ。ダークエルフ」チュッ
ダークエルフ「ん……」
ダークエルフ「ふふ。そうと決まれば、早く証を貰わねばな」
ダークエルフ「今夜から眠れ無い夜を過ごして貰うぞ、貴方……」チュッ
おわる
473 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 12:03:01.95 ID:lzRTXPMf0
乙
えがった。すごくえがった
474 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 12:03:32.60 ID:KfPWMkqQO
っていうベタな話が書きたくてムラムラしてやった
反省はしている
476 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 12:04:10.15 ID:cktwSLnA0
おつおつ
477 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 12:11:07.53 ID:mYu2ZdcV0
乙、ダークエルフかわいい
479 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 12:29:24.06 ID:kYFWrowx0
反省など無用!
乙!
484 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 12:50:57.09 ID:GSkxjnjCi
だからどこに売ってるんです?
485 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/04/28(土) 13:03:53.34 ID:lzRTXPMf0
しかしまぁ、すごいスレだよな
元ネタない作品で3回別の話が書かれてるとかそうそうないぞ
転載元
ダークエルフ「私を買うだと?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1335451009/
グッドスマイルカンパニー
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今回、ブログを見させてコメントしました。
また、次回も見に来ます。
川瀬雅克でした。
俺得