1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 12:16:44.70 ID:/S2NodPt0
色々終わった4~5年後の学園都市での話
でも原作沿いでは無い
要はおなにー
セクションが変わるところで日にちが変わってます
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 12:19:11.91 ID:/S2NodPt0
20XX年 夏期休暇中の学園都市
「っはぁ…はぁ…っ…はぁ…、ふぃー」
「今日はここまで。お疲れ様じゃん」
「…はぁ、え、まだやれるよ、ってミサカはミサカは立ち上がってみる」
「ちょっと、ずいぶん無理するじゃん?朝から番外個体と能力使用の練習して、課外授業も出て
夜まで私と格闘訓練なんて、根詰めすぎじゃん」
「風紀委員ももう少しで無くなるから今のうちにちゃんと身に付けておきたいの、ってミサカはミサカは文武両道をめざしてみたり」
「せっかく入った風紀委員で、あんまり活動らしい活動が出来なくて残念だったんじゃん?ま、私としては安心したけども」
「ううん。風紀委員でに入ったのは、人を守れるようになるためだったから、
ってミサカはミサカは学園都市にやっと訪れた平和を噛みしめてみる」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 12:20:48.42 ID:/S2NodPt0
*****
「(カチャカチャカチャ タン)はぁ……暇ですの」
「まさか風紀委員総委員長になった途端、活動の大幅縮小、人員削減が決まってしまうなんて……
平和になった証拠なのはわかりますが、張り合いが無くなってしまったと感じるのは罪なんでしょうか……」
コンコン
「はい」
「初春です」
「どうぞ」
「失礼します。昨年度までのデータの整理が終わりましたので、ご報告にきました」
「御苦労さまですの。こちらも一段落つきましたし、今日はもう帰りましょうか」
「そうですね。白井さんもまだごはん食べてないですよね?遅めのお昼一緒にどうですかー?」
「いいですわね。せっかくですしお姉さまにも連絡してみますの」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 12:24:35.66 ID:/S2NodPt0
~♪~♪
「はいはーいっと、どうしたの黒子?」
「お昼ごはん?あー、もう食べちゃったんだけど」
「今第7学区に新しくできたファミレスに、打ち止めといるのよ」
「うん。――うんうん。わかったじゃあちょっと打ち止めにも聞いてみるわ」
「黒子先輩と初春のお姉ちゃんが来るのね!もちろん大歓迎ですよ!
ってミサカはミサカは聞かれる前に答えてみる」
「この後に予定は無いの?」
「ん~特に無いよ。昨日頑張りすぎなくらいだったから、
ってミサカはミサカは今日はリラックスしてリフレッシュな気分だったり!」
「――だって。聞こえたわよね?うん、じゃあ気を付けて来なさいよー」ピッ
「えへへ。お姉様、みんなでごはん久しぶりだね、
ってミサカはミサカはわくわくしながらおかわりを取りに立ち上がる。お姉様の分も持ってきていい?」
「おっ、サンキュー」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 12:31:59.33 ID:+oTxxjmY0
かまわん続けろ
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 12:33:25.23 ID:/S2NodPt0
「(ずちゅー)ぷは。アホ毛ちゃんってまだアホ毛ありますよね」
「そうなのー。音立てて飲まない方が良いんじゃないの、
ってミサカはミサカはお嬢様に憧れてる初春のお姉ちゃんに忠告してみる」
「確か、お姉様も中学に上がるあたりまではアホ毛があったらしいですが」
「ちょっと、なんでアンタがそれ知ってるのよ!」
「ホホホ。お姉様に関する事ならお任せ下さいですの」
「つまり成長に伴って、立たなくなったってことですか?」
「小さいお姉様…もとい打ち止めは中3になりましたが、
私が初めて会ったころのお姉様よりも色々とちいさいですものね」
「ええ、色々と」
「う~~気にしてるのに~これでも大きくなったもん、
ってミサカはミサカは先輩達からのイジメに拗ねてみつつドリンクバーにおかわりしに行ってみたり」
(これって体の調整の関係で成長速度をゆるくしてあるせいなんだよね
ってミサカはミサカはちょっとディープな事情を胸に秘めてみたり)
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 12:35:45.89 ID:/S2NodPt0
「あの子どう?風紀委員の大先輩達から見てみて」
「実技も座学も新人ながら大変優秀ですの。
風紀委員が続いていけば、間違いなく私の後に就けたでしょう」
「それに情報係の私の助手もやってくれてますし、本当助かります」
「へー!クラスでは学級委員もやってるし、彼氏も出来たみたいだし本当出来る子ね」
黒子・初春「ええ…………え?」
「……うん。さっき聞いたのよ……
こんな事言うとアレかもしれないけど、私(オリジナル)にさえまだ……」
「おおお姉様には私がいるじゃあありませんの!!!そんな遠い目をしないで下さいまし!」
「私もまだなのにアホ毛ちゃんが……アホ毛が……」
(ふんふふーん♪これとこれをブレンドしてみよっかなー、
あっ!こっちもいいかも、ってミサカはミサカは……)
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 12:44:44.74 ID:/S2NodPt0
*****
「『君の世界に必要なもののために使ってくれ』」
~♪~♪
「はいは~いっ!、ってミサカはミサカは着信音に返事をしながら電話にでてみる」
『…………』
「……もー、あなたはご挨拶も出来ないうえに自分の名前も名乗れないの?
そんなので、初めての土地で初めて会う人とコミュニケーションとれるの?
ってミサカはミサカは社会人一年生の息子を持つ母親みたいな事を言ってみる」
『…………』
「元気なの?ちゃんとご飯食べてるの?コーヒーばっかり飲んじゃ駄目よ、
ってミサカはミサカはさらにそれっぽい事を言ってみる」
『…………』
「この前久々にお姉様達とお昼ご飯食べたんだよ!あなたとも早く一緒にご飯が食べたいな、
ってミサカはミサカは一言も喋らない反抗期息子に近況報告してみたり」
『……知らない番号に出てんじゃねェよ』
「……良かった。電話でお話は出来る環境にはいるんだね、ってミサカはミサカはホッとしてみたり」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 12:47:41.48 ID:/S2NodPt0
『チッ、聞いちゃいねェ……』
「聞いてるよ。だってあまりに無言だから、
戦地で満身創痍のなか最後にせめて愛する人の声を聞くために、敵兵の通信機から連絡して来てるかと思っちゃったんだもん、
ってミサカはミサカはドラマチックな心配をしてみてたり」
『(ツッコミ所が多すぎる)……とりあえず、それは心配じゃァなくて妄想だ。――切るぞォ』
「ええぇぇえ!!もう!?……あ!あなたもしかして、本当に声聞きかっただけで掛けてきたの?ってミサカはミサカは図星をついてみる!」
『……、ちげェよ』
「その間が怪しいよ!それも違う番号プラス無言電話だなんてミサカの愛まで試して!もうお茶目なんだから、ってミサk」プツッ
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 12:56:14.62 ID:/S2NodPt0
「もう、いいのかい?」
「あァ、……っつゥかよォ。オマエ何もンだ?」
「今更だなー。淋しそうな顔した少年にシンパシーを感じて声をかけてみただけさ。
それに、君が『あの娘』に電話をかけたおかげで俺もちょっと癒されたし」
「はァ?」
「『俺の世界に必要なもの』の片鱗が聞けたからな。声ってのは大事だぜ。
たまには電子メールじゃなくて電話かけてきて欲しいもんだよ。そのメール自体もたまになんだけどさあ、あの娘は」
「……オマエ」
「まあ、近々会う予定があるんだけども。それはそれで怖いんだよな」
「……」
「彼氏が出来てたりしてんじゃねーかって」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 13:03:38.71 ID:/S2NodPt0
*****
「はい、今回の調整は終わりだよ?お疲れ様だね?」
「っくあー、かったるかった。ミサカなんか食べて帰りたい気分。夕食外で済まそうよ」
「最近外食多いからパス!夏だからって油断してたら太っちゃうよ、ってミサカはミサカは番外個体の提案を却下してみる」
「そりゃアンタだけじゃん。いいよ別に?ミサカ一人でウマいもん食ってくからー」
「あんまり遅くなっちゃ駄目だよー?ガサツでも一応美少女なんだからね、ってミサカはミサカは美少女上位個体として気づかいしてみる」
「それ自分で言ってて寒くないの?……8時までには帰るからね。そっちこそ気を付ろよ」ヒラヒラ
「うん!ってミサカはミサカは手を振り返してみる」ヒラヒラ
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 13:07:34.19 ID:/S2NodPt0
「…………、お待たせしました、ってミサカはミサカは先生に振り向いてみる」
「僕にしたい話ってなんだい?」
「簡潔に言うと、……ミサカは調整をやめたいの」
「どうしてだい?確かに君達は昔より大分安定した状態になってるよ?しかし、特殊な身体であることには変わりは無いんだ。
恒久的に調整をする事が望ましいのは君も分かってるだろう?」
「それはもちろん!サポートしてくれる先生達にもとっても感謝してるよ。
でも、そうするとどうしても成長が遅くなるんでしょう?ってミサカはミサカは再確認」
「その通りだよ?でも成長が遅くても、学校に行ったり風紀委員で頑張ったりしてるね?
特に日常生活に支障は無いはずだよ?それとも何か不安な事があるのかい?」
「……っと……いなのかな、って……」
「……ごめんよ?よく聞こえなかったんだ?」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 13:19:00.75 ID:/S2NodPt0
*****
「おっ、おかえりじゃんよ一方通行」グビグビ
「……チッ、久々に帰ってきてやったのに、昼間っから何酒飲ンでンですかァ」
「やっと今日教員の夏休みになったじゃんよ。家でゆっくりしてもバチは当たらないじゃん?」
「黄泉川……オマエ最近太ったンじゃねェか?」
「ぎっくう……!やっぱりそう見えるじゃん?警備員の仕事も随分やって無いからねえ。
打ち止めとの格闘練習ぐらいしか運動してないじゃんよ……」
「そういやあのガキはどこだァ?」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 13:23:19.13 ID:/S2NodPt0
「打ち止めも今日の午前で学校の課外授業終わったじゃん。彼氏とデートしてくるんだって言ってたじゃんよ」グビグビ
「………………ハァ?」
「だーからー!今日、打ち止めは、デートに行ってるじゃん(ニヤニヤ)」
『まあ、近々会う予定があるんだけども。それはそれで怖いんだよな』
『彼氏が出来てたりしてんじゃねーかって』
「……」
「……おい、俺、芳川に今日帰るって言ってたンだが……」
「打ち止めも知ってるじゃん。大丈夫だって夕飯までには帰ってくるからさ。桔梗も呼んでるし、皆でご飯食べるじゃん?(ニヤニヤ)」
「……とりあえずその肥えた豚みてェな汚ねェ笑い方やめろ…………これ、土産だ」ドサドサッ
「……部屋で寝る」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [ ]:2011/01/07(金) 13:27:58.15 ID:0ZXT4jdo0
「」の前に名前を入れてくれると助かる
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 13:30:50.58 ID:/S2NodPt0
黄泉川「ほーい。サンキューじゃん」
黄泉川「…………ありゃ相当応えてるじゃーん」プシュッ グビグビ
一方通行(……なンなンですかァ……?この感じはよォ……)
一方通行(クソガキが『普通』の人間らしく生活できる事を望んできたし、それを守るのが俺のやる事だろォが……)
一方通行(……なのによォ―――ハッ……、いつだったか番外個体に言われたが、すっかり親御さン気分になってったって訳か)
『ミサカはミサカは一言も喋らない反抗期息子に近況報告してみたり!』
一方通行「どっちがだよ……クソったれ……」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 13:42:54.95 ID:/S2NodPt0
芳川「これで全部?」
番外個体「うん。……よいしょっと、いくらご馳走にするったって、どう見たって買い過ぎだよ」
芳川「荷物運びありがとう。さ、乗って。ちょっと遅くなったから飛ばすわよ」
番外個体「―――え?それマジ?」
芳川「ええ、『何か思い詰めてるようだったら助けになってやるんだね?』と言われたわ。……あなた、何か心あたりある?」
番外個体「……心あたりはあるけど。ほら、ミサカって負の感情に敏感でしょ?上位個体がウザったい思春期乙女オーラ出してんのは気付いてたよ」
芳川「思春期ねぇ……、どうやら、わたしと同じような心あたりがあるみたいね」
番外個体「けけけ。今夜修羅場かもね」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 13:47:04.27 ID:/S2NodPt0
彼氏「今日は楽しかったよ!ミサカさんと買い物出来て」
打ち止め「こっちも楽しかったよ!ありがとう、ってミサカはミサカはお礼を言ってみる」
彼氏「明日からしばらく会えないのが寂しいよ。……一学期俺と学級委員してくれてありがとう」
打ち止め「えぇ?改めて言われるとなんかくすぐったいね、」
彼氏「ミサカさんって意外と、――って言ったら失礼か――リーダーシップがあって、俺頼りっぱなしだったからさ」
打ち止め「(そりゃー9968人のミサカの上位個体ですから)へへへ、
まぁこんなもんだ!ってミサカはミサカは大げさに威張ってみる」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [ ]:2011/01/07(金) 13:52:30.41 ID:0ZXT4jdo0
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 14:01:08.37 ID:/S2NodPt0
>>21 こちらこそさんくす
彼氏「ははは!それと……ありがとう。俺と今まで付き会ってくれて」
打ち止め「だから!改めて言われると…って『今まで』?」
彼氏「……うん。しばらく会えないし、やっぱりなし崩しになるのはいけないと思うし……」
彼氏「ミサカさん。俺の事好きじゃ無いでしょ?」
打ち止め「そんな……!」
彼氏「確かにクラスでは一番仲良い男子だと思うよ。告白して、OK貰って、俺すげー嬉しかった」
打ち止め「……」
彼氏「……付き合いだして、そういうふうに好きになろうとしてくれてるのは分かってたけど、無理そうじゃない?」
打ち止め「……そんなこと無いよ…って……
彼氏「俺、ミサカさんの事一年ときから、ずっと見てた。だからそれくらい分かるつもり」
打ち止め「……っ…」
彼氏「無理しないで…?」
打ち止め「……ごめん…っ」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 14:16:17.07 ID:/S2NodPt0
彼氏「……こっちこそゴメン。いきなりこんな事言って困らせて―――っと、お迎えかな?」
打ち止め「…え?―――!!」
彼氏「たまに話してた『家族』みたいな人?なんかちょっと気まずそうに見てきてるから、そうかなーって……」
(ミサカさんも同じ顔してる……)
(……やっぱり『あの人』が)
黄泉川「一方通行!もっと食べるじゃん!」
一方通行「オマエ勝手に人の皿に盛ってんじゃねェ!」
番外個体「ヨミカワー、ビールおかわり持ってきたよ。ミサカもちょっと貰うかんね」
芳川「番外個体。あなたはまだ駄目よ」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 14:21:01.97 ID:/S2NodPt0
黄泉川「いいじゃん、いいじゃん。こっちのあげるから」
番外個体「アルコールフリーかよ。そんなんじゃ、酔った振りして、色々暴露して、掻き回すだけ掻き回して、ミサカはおやすみ計画が実行できないわ……ま、いーか」
番外個体「今言っちゃお。……打ち止めちゃーん?どうだった今日のデエトは?そろそろキスくらいしたかなあ?」
一方通行「……」ギク
芳川「あらあら……」
黄泉川「残念じゃん。それは先にネタバレしちゃったからあんまり効果無いかもね」
番外個体「なんだつまんねー」
打ち止め「……彼とは別れたの」
黄泉川・番外個体・芳川「えっ?」
ラストまで書き貯めてるけど、オフで作業中なんで投下スピード落ちます
もうしわけない
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:00:51.55 ID:/S2NodPt0
打ち止め「だから、彼とは今日お付き合いは終わりました!ちなみにチューはしてません!嘘じゃないよ、ってミサカはミサカは発表してみる」
芳川「そう。良かったじゃないの一方通行」ポン
黄泉川「ほんと、さっき聞いたときなんて、この子ふて寝したじゃん。ありゃーかわいそうだったわ」
番外個体「マジで?!ちくしょうヨシカワに付き合わないで、家で第一位のこと慰めてやれば良かったー!!」
一方通行「……るっせェな!オマエら俺で遊んでんじゃねェよ!ウザってェ勘違いすんな!別にこのガキにか、かか彼氏が出来ても俺に…
「噛んだ」
「噛んだわね」
「噛んだじゃん」
…っ!うるせェェェ!!」
ギャアギャア
打ち止め「……普通恋人と別れたミサカの方を心配するものじゃないのかな…
ってミサカはミサカは複雑な心境だったり」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:30:56.87 ID:/S2NodPt0
カチャカチャ ジャー
打ち止め「美味しかったねーやっぱり皆揃って食べるご飯は格別ですなあ、
ってミサカはミサカは大満足」
キュキュ
芳川「賑やかな食卓は良いわね、たまにで良いけど……ねえ、打ち止め」
打ち止め「んー?やっと彼と別れた事について慰めてくれるの?」
芳川「いいえ。それも気になるけど。……あなた冥土帰しに調整を止められないか相談したそうね」
打ち止め「…ありゃーヨシカワにいっちゃったかー」
芳川「……彼氏に何か言われたからかしら、とも考えたけど違うわよね?あなたはそんな事じゃ調整を止めようとは思わないでしょう」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 15:56:22.79 ID:/S2NodPt0
芳川「いつだってあなたの根本に影響を与えられるのは、あなた自身と『あの子』だけよね」
打ち止め「……」
芳川「打ち止め……何を思ってるの?受けとめるくらいは保護者としてさせて貰えないかしら?」
打ち止め「……ヨシカワにとって、あの人はずっとこの先も『子供』のままなんだよね」
芳川「……そうよ。彼が一人前の大人になったとしてもわたしにとっては『子供』のままよ。あなたもね」
打ち止め「それはあの人が『子供』の時からヨシカワがずっと見てたから?それとも年齢が離れてるから?ってミサカはミサカは選択肢をあげてみる」
芳川「それは両方ね。それに加えて、守るべきものだとわたしが感じたからかしらね」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 16:32:48.97 ID:/S2NodPt0
一方通行「どォいう事だそれ」
番外個体「ミサカも知らない。あなた何か打ち止めに言った?」
一方通行「いや、知らねェ(何考えてやがるあのガキ…!)」
番外個体「ふぅん。……ねえ、打ち止めに彼氏出来たって聞いたとき、どう思った?」
一方通行「まだ引っ張るのかよその話。頭空っぽな女子高生かてめェは…」
番外個体「ミサカは真面目に聞いてるの。こっちもいい加減嫌なんだよ?打ち止めのせいでいつも以上に空気悪いから最近イラついてんのよ」
一方通行「……」
番外個体「何よその目は…」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:07:01.65 ID:/S2NodPt0
一方通行「…ふン……そォだな。俺もすっかりオヤジだなって思ったねェ」
番外個体「……娘に彼氏が出来たパパの心境になったって事?」
一方通行「あァ。オマエにもいつだったか言われたが親御さンの心中は複雑なもンだなァ」
番外個体「何それ…いつのことだよ……」
一方通行「いつって……オマエと」
番外個体「ああぁ!もう!ちっげえよ!……確かにあなたはあれのオヤジだ!」
番外個体「だからって打ち止めがこの先、もしまた彼氏が出来たり、家を出ていったり、ガキ作ったりしても心からオヤジとして祝福できるの!?」
一方通行「……」
番外個体「狡いこと言っちゃおうか?あいつはあんなナリだけど、このミサカより早く造られてるからね」
番外個体「あなたは最低なクソったれのクセに、ミサカの親御さんでもあるんだよ」
番外個体「違うでしょう?このミサカが彼氏出来ようが、家出ていこうが、ガキ作ろうがあなたは『そんな』気持ちにはならないでしょう?」
番外個体「あなただってミサカだって、罪を背負のは当たり前だ。だからって、当たり前に生きてく事をしては駄目なわけじゃないでしょ……」
番外個体「そう『あの人』に教わったよね……?」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:15:22.81 ID:/S2NodPt0
学園都市は平和になった。
警備員の出動は減り、風紀委員はもうすぐ事実上の活動停止をむかえる。
ただ、がむしゃらに一方通行が打ち止めを守ってきていた、
崩れ落ちそうな心と身体を、お互いが支えていた子供達がいた時では無い。
環境が変わり、成長をして、心の余裕が出来た。
以前のようにお互いが存在しなければ生きていけない世界では無くなっていた。
無くならないものはお互いに持っている。
しかしそれは、混乱の世の中で作られ濃度を増し、やがて飽和してしまった。
カチャ パタン
打ち止め「隣で寝ていい……?」
一方通行「…布団まで持ってきてから尋ねンな」
打ち止め「えへへーありがとう、ってミサカはミサカはあなたの布団にもぐりこんでみる」
一方通行「……」
打ち止め「……」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:17:10.63 ID:/S2NodPt0
一方通行「……オマエ、調整やめんなよ……」
打ち止め「……」
一方通行「俺は……オマエの人生はオマエの自由にすりゃァいいと思ってる」
一方通行「だが、クソガキには……出来るだけ長く……近くで生きていってもらいてェって思ってる」
打ち止め「……うん。分かった。勝手なことしようとしてごめんなさい…ってミサカはミサカはあなたの意見を今回は取り入れてみる」
一方通行「……ンだよ今回って」
打ち止め「えへへー」
(いつか、あなたも本当にお父さんになる時が来たりするのかな)
(このガキが母親になる日なんて来るのかねェ…)
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:27:57.90 ID:/S2NodPt0
大人。子供。恋人。家族。
(あなたの望む形で側にいられればいい)
(どう転がったって後悔するような生き方だけは御免だ)
家族愛でも友愛でも恋愛でも信愛でも刷り込みでも思春期特有の揺れ動きでも、それ以外の何かでも。
混沌とした名の無い何かの中で、二人を表したような何かの中で、ただお互いだけは分かるように手を絡めて眠った。
冥土帰し「……長生きするんだよ?」
10032号「……?」
黄泉川「あの子達って結局なんなんだろうね」
芳川「名前なんてそんなに大事なものじゃないわ。そこに息づいているものに比べたら」
黄泉川「……そうかもしれないじゃん」
『分かるまであなたの側にいるからね、ってミサカはミサカは指を絡めてみる』キュッ
『分かるまでかよォ……』ギュ
END
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:35:24.19 ID:/S2NodPt0
本当は委員長になった黒子とか長点上機に入った初春とか新人打ち止めとか熟女黄泉川とかで
近未来の風紀委員で書きたかったけど収集がつかなかった
おなにー終わり
おつきあいありがとうございました
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:38:09.30 ID:nofwIuMv0
乙
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 17:40:01.56 ID:OQWrdjRV0
おつ
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/01/07(金) 18:07:38.19 ID:WF2+uVaC0
おつ。面白かったよ。
親父の気持ち、よくわかるぜ。
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